JPH07268737A - ツイスターベルト - Google Patents
ツイスターベルトInfo
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- JPH07268737A JPH07268737A JP6082434A JP8243494A JPH07268737A JP H07268737 A JPH07268737 A JP H07268737A JP 6082434 A JP6082434 A JP 6082434A JP 8243494 A JP8243494 A JP 8243494A JP H07268737 A JPH07268737 A JP H07268737A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yarn
- twister
- nip
- belt
- layer
- Prior art date
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Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D02—YARNS; MECHANICAL FINISHING OF YARNS OR ROPES; WARPING OR BEAMING
- D02G—CRIMPING OR CURLING FIBRES, FILAMENTS, THREADS, OR YARNS; YARNS OR THREADS
- D02G1/00—Producing crimped or curled fibres, filaments, yarns, or threads, giving them latent characteristics
- D02G1/02—Producing crimped or curled fibres, filaments, yarns, or threads, giving them latent characteristics by twisting, fixing the twist and backtwisting, i.e. by imparting false twist
- D02G1/04—Devices for imparting false twist
- D02G1/08—Rollers or other friction causing elements
- D02G1/085—Rollers or other friction causing elements between crossed belts
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D02—YARNS; MECHANICAL FINISHING OF YARNS OR ROPES; WARPING OR BEAMING
- D02G—CRIMPING OR CURLING FIBRES, FILAMENTS, THREADS, OR YARNS; YARNS OR THREADS
- D02G1/00—Producing crimped or curled fibres, filaments, yarns, or threads, giving them latent characteristics
- D02G1/02—Producing crimped or curled fibres, filaments, yarns, or threads, giving them latent characteristics by twisting, fixing the twist and backtwisting, i.e. by imparting false twist
- D02G1/0206—Producing crimped or curled fibres, filaments, yarns, or threads, giving them latent characteristics by twisting, fixing the twist and backtwisting, i.e. by imparting false twist by false-twisting
- D02G1/0266—Producing crimped or curled fibres, filaments, yarns, or threads, giving them latent characteristics by twisting, fixing the twist and backtwisting, i.e. by imparting false twist by false-twisting false-twisting machines
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Belt Conveyors (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 一般的な材質により形成することができると
共に、摩耗による更新周期を延長することができ、さら
に解撚テンションおよび発熱量を減少させることを目的
とする。 【構成】 2本の互いに反対方向に走行するツイスター
ベルト11・11間に糸8をニップして仮撚する仮撚装
置に搭載されるものであり、糸8に当接するニップ面1
1aの表面硬度が60°〜72°の範囲に設定されたニ
ップ層11eを有している。また、ニップ層は、ニトリ
ルブチレンラバーにより形成されている。さらに、上記
のニップ層11eと共に、補強用コード18が埋設され
た補強層11dを有している。
共に、摩耗による更新周期を延長することができ、さら
に解撚テンションおよび発熱量を減少させることを目的
とする。 【構成】 2本の互いに反対方向に走行するツイスター
ベルト11・11間に糸8をニップして仮撚する仮撚装
置に搭載されるものであり、糸8に当接するニップ面1
1aの表面硬度が60°〜72°の範囲に設定されたニ
ップ層11eを有している。また、ニップ層は、ニトリ
ルブチレンラバーにより形成されている。さらに、上記
のニップ層11eと共に、補強用コード18が埋設され
た補強層11dを有している。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2本の反対方向に走行
するベルト間に糸をニップして仮撚する仮撚装置のツイ
スターベルトに関するものである。
するベルト間に糸をニップして仮撚する仮撚装置のツイ
スターベルトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ベルト式仮撚装置は、駆動プーリと従動
プーリとに張設されたツイスターベルト同士を交差させ
て配置し、これらのツイスターベルトの交差する中心部
(以下、交差中心と称する)で糸をニップしながら、駆
動プーリにより両ツイスターベルトを互いに反対方向に
走行させることによって、糸の仮撚を行うようになって
いる。
プーリとに張設されたツイスターベルト同士を交差させ
て配置し、これらのツイスターベルトの交差する中心部
(以下、交差中心と称する)で糸をニップしながら、駆
動プーリにより両ツイスターベルトを互いに反対方向に
走行させることによって、糸の仮撚を行うようになって
いる。
【0003】上記のツイスターベルトは、ニップ面を糸
に当接させることによって、糸の仮撚を行いながら進行
させるようになっているため、ニップ面が糸により摩耗
することになる。従って、従来のツイスターベルトは、
摩耗による更新周期を延長し、ベルト式仮撚装置の稼働
率を向上させるため、例えば73°(JIS A スケ
ール硬度)等の高い表面硬度を有する材質により形成さ
れるようになっている。即ち、従来は、ツイスターベル
トの表面硬度が高い程、糸との当接による摩耗が減少
し、ひいてはツイスターベルトの更新周期を延長させる
ことができると考えられており、表面硬度を高める材質
がツイスターベルトに採用されている。
に当接させることによって、糸の仮撚を行いながら進行
させるようになっているため、ニップ面が糸により摩耗
することになる。従って、従来のツイスターベルトは、
摩耗による更新周期を延長し、ベルト式仮撚装置の稼働
率を向上させるため、例えば73°(JIS A スケ
ール硬度)等の高い表面硬度を有する材質により形成さ
れるようになっている。即ち、従来は、ツイスターベル
トの表面硬度が高い程、糸との当接による摩耗が減少
し、ひいてはツイスターベルトの更新周期を延長させる
ことができると考えられており、表面硬度を高める材質
がツイスターベルトに採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のツイスターベルトでは、更新周期を一層延長させよ
うとした場合に、表面硬度を高める材質が特殊なものと
なって材料費の高騰を招来することになっていると共
に、解撚テンションおよび発熱量が増大して安定した仮
撚を行うことが困難になっている。
来のツイスターベルトでは、更新周期を一層延長させよ
うとした場合に、表面硬度を高める材質が特殊なものと
なって材料費の高騰を招来することになっていると共
に、解撚テンションおよび発熱量が増大して安定した仮
撚を行うことが困難になっている。
【0005】従って、本発明は、一般的な材質により形
成することができると共に、摩耗による更新周期を延長
することができ、さらに解撚テンションおよび発熱量を
減少させることができるツイスターベルトを提供しよう
とするものである。
成することができると共に、摩耗による更新周期を延長
することができ、さらに解撚テンションおよび発熱量を
減少させることができるツイスターベルトを提供しよう
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
に、2本の互いに反対方向に走行するツイスターベルト
間に糸をニップして仮撚する仮撚装置のツイスターベル
トは、糸に当接するニップ面の表面硬度がJIS A
スケールで60°〜72°の範囲に設定されたニップ層
を有していることを特徴としている。また、安価で長持
ちという観点から、ニップ層にニトリルブチレンラバー
(NBR)を用い、さらに、ニップ層と補強層の積層構
造にすることが好ましい。
に、2本の互いに反対方向に走行するツイスターベルト
間に糸をニップして仮撚する仮撚装置のツイスターベル
トは、糸に当接するニップ面の表面硬度がJIS A
スケールで60°〜72°の範囲に設定されたニップ層
を有していることを特徴としている。また、安価で長持
ちという観点から、ニップ層にニトリルブチレンラバー
(NBR)を用い、さらに、ニップ層と補強層の積層構
造にすることが好ましい。
【0007】
【作用】上記のようにニップ層を柔らかくすると、糸を
ニップする仮撚装置のツイスターベルトでは、常識に反
して長持ちすることが判明した。このことは、以下の理
由によると推定される。糸をニップした際に、ニップ面
が糸の外形に沿って変形し、糸を包み込むような状態と
なるため、ニップ面と糸との摩擦力が増大することにな
る。従って、ニップ面と糸との滑り量が減少するため、
ニップ面と糸とが点接触している場合よりも、滑りに起
因したニップ面の摩耗量、解撚テンション、および発熱
量を減少させることが可能になり、ひいては、ツイスタ
ーベルトの更新周期を延長させることが可能になる。ま
た、表面硬度が60°未満であると、ベルト成形し難く
なる。表面硬度が72°を越えると、ツイスターベルト
の摩耗が急速に進む。ツイスターベルトの摩耗を低く保
つためには、70°以下にすることが好ましい。また、
NBRは、クロロピレンラバー(CR)に比較して安価
で糸とのニップによる摩耗が少なくなって長持ちする。
ニップする仮撚装置のツイスターベルトでは、常識に反
して長持ちすることが判明した。このことは、以下の理
由によると推定される。糸をニップした際に、ニップ面
が糸の外形に沿って変形し、糸を包み込むような状態と
なるため、ニップ面と糸との摩擦力が増大することにな
る。従って、ニップ面と糸との滑り量が減少するため、
ニップ面と糸とが点接触している場合よりも、滑りに起
因したニップ面の摩耗量、解撚テンション、および発熱
量を減少させることが可能になり、ひいては、ツイスタ
ーベルトの更新周期を延長させることが可能になる。ま
た、表面硬度が60°未満であると、ベルト成形し難く
なる。表面硬度が72°を越えると、ツイスターベルト
の摩耗が急速に進む。ツイスターベルトの摩耗を低く保
つためには、70°以下にすることが好ましい。また、
NBRは、クロロピレンラバー(CR)に比較して安価
で糸とのニップによる摩耗が少なくなって長持ちする。
【0008】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図7を用いて
説明する。本実施例に係るツイスターベルトは、延伸仮
撚機のベルト式仮撚装置に用いられるようになってい
る。延伸仮撚機は、図4に示すように、仮撚する糸8を
巻装した給糸パッケージ1…を備えたクリールスタンド
2と、給糸パッケージ1の糸8を延伸可能な糸張力に保
持する第1および第2フィードローラ3・4とを備えて
いる。
説明する。本実施例に係るツイスターベルトは、延伸仮
撚機のベルト式仮撚装置に用いられるようになってい
る。延伸仮撚機は、図4に示すように、仮撚する糸8を
巻装した給糸パッケージ1…を備えたクリールスタンド
2と、給糸パッケージ1の糸8を延伸可能な糸張力に保
持する第1および第2フィードローラ3・4とを備えて
いる。
【0009】上記の第1および第2フィードローラ3・
4間には、熱固定用の一次ヒータ6と、ベルト式仮撚装
置7とが第1フィードローラ3側からこの順に設けられ
ており、一次ヒータ6は、ベルト式仮撚装置7により加
撚状態にされた糸8を延伸温度にまで加熱するようにな
っている。一方、第1フィードローラ3の下流側には、
ベルト式仮撚装置7を通過して解撚状態となった糸8に
必要に応じて再熱処理を行う二次ヒータ9と、糸8を巻
き取る複数組のテイクアップワインダー10…および加
工済パッケージ5…とがこの順に設けられている。
4間には、熱固定用の一次ヒータ6と、ベルト式仮撚装
置7とが第1フィードローラ3側からこの順に設けられ
ており、一次ヒータ6は、ベルト式仮撚装置7により加
撚状態にされた糸8を延伸温度にまで加熱するようにな
っている。一方、第1フィードローラ3の下流側には、
ベルト式仮撚装置7を通過して解撚状態となった糸8に
必要に応じて再熱処理を行う二次ヒータ9と、糸8を巻
き取る複数組のテイクアップワインダー10…および加
工済パッケージ5…とがこの順に設けられている。
【0010】上記の第1および第2フィードローラ3・
4間に設けられたベルト式仮撚装置7は、図5に示すよ
うに、2本のツイスターベルト11・11を有してい
る。これらのツイスターベルト11・11は、駆動プー
リ13・13と従動プーリ14・14とに張設されてい
る。そして、駆動プーリ13・13は、回転軸を介して
タンジェンシャルベルト15・15にそれぞれ接続され
ており、これらのタンジェンシャルベルト15・15に
より互いに逆方向に回転駆動されるようになっている。
一方、従動プーリ14・14は、回転自在に軸支されて
おり、ツイスターベルト11・11を介して従動回転す
るようになっている。
4間に設けられたベルト式仮撚装置7は、図5に示すよ
うに、2本のツイスターベルト11・11を有してい
る。これらのツイスターベルト11・11は、駆動プー
リ13・13と従動プーリ14・14とに張設されてい
る。そして、駆動プーリ13・13は、回転軸を介して
タンジェンシャルベルト15・15にそれぞれ接続され
ており、これらのタンジェンシャルベルト15・15に
より互いに逆方向に回転駆動されるようになっている。
一方、従動プーリ14・14は、回転自在に軸支されて
おり、ツイスターベルト11・11を介して従動回転す
るようになっている。
【0011】上記のツイスターベルト11・11は、図
2にも示すように、両者が交差するように配設されてお
り、駆動プーリ13・13により互いに逆方向に走行す
るようになっている。両ツイスターベルト11・11の
交差中心には、糸ガイド16・17に支持された糸8が
給糸されるようになっており、ツイスターベルト11・
11は、糸8をニップしながら互いに反対方向に走行す
ることによって、下流側となる矢符方向に糸8を進行さ
せると共に、糸8に施撚作用を付与することにより上流
側において糸8を加撚するようになっている。
2にも示すように、両者が交差するように配設されてお
り、駆動プーリ13・13により互いに逆方向に走行す
るようになっている。両ツイスターベルト11・11の
交差中心には、糸ガイド16・17に支持された糸8が
給糸されるようになっており、ツイスターベルト11・
11は、糸8をニップしながら互いに反対方向に走行す
ることによって、下流側となる矢符方向に糸8を進行さ
せると共に、糸8に施撚作用を付与することにより上流
側において糸8を加撚するようになっている。
【0012】上記の各ツイスターベルト11は、図1に
示すように、ニップ層11eと補強層11dとを有して
おり、ニップ層11eが糸8との接触により所定厚(例
えば0.7mm)まで摩耗した時に、摩耗限界に達した
として更新されるようになっている。
示すように、ニップ層11eと補強層11dとを有して
おり、ニップ層11eが糸8との接触により所定厚(例
えば0.7mm)まで摩耗した時に、摩耗限界に達した
として更新されるようになっている。
【0013】上記のニップ層11eは、例えばニトリル
ブチレンラバー(NBR)により形成されており、表面
硬度が60°〜72°(JIS A スケール硬度)の
範囲、好ましくは60°〜70°の範囲に入る樹脂によ
り形成されている。表面硬度を60°以上とした理由
は、60°よりも低いと、研磨して加工する際に研磨面
の荒れ等により加工が困難になるからである。また、表
面硬度を72°以下とした理由は、72°よりも高いと
従来と同様に、急速に摩耗量が多くなるからである。
ブチレンラバー(NBR)により形成されており、表面
硬度が60°〜72°(JIS A スケール硬度)の
範囲、好ましくは60°〜70°の範囲に入る樹脂によ
り形成されている。表面硬度を60°以上とした理由
は、60°よりも低いと、研磨して加工する際に研磨面
の荒れ等により加工が困難になるからである。また、表
面硬度を72°以下とした理由は、72°よりも高いと
従来と同様に、急速に摩耗量が多くなるからである。
【0014】一方、補強層11dは、ニップ層11eの
樹脂よりも高い硬度(例えば76°)の例えばハイニト
リルブチレンラバー(HNBR)等の樹脂により形成さ
れており、層内には、多数の補強用コード18…が埋設
されている。これにより、ツイスターベルト11は、補
強層11dの材質と補強用コード18…とでもって張力
による伸びが防止されるようになっている。
樹脂よりも高い硬度(例えば76°)の例えばハイニト
リルブチレンラバー(HNBR)等の樹脂により形成さ
れており、層内には、多数の補強用コード18…が埋設
されている。これにより、ツイスターベルト11は、補
強層11dの材質と補強用コード18…とでもって張力
による伸びが防止されるようになっている。
【0015】尚、本実施例においては、ツイスターベル
ト11がニップ層11eと補強層11dとからなってい
るが、これに限定されることはなく、少なくともニップ
面11aの表面硬度が60°〜72°の範囲に入ってい
れば、ニップ層11eのみからなっていても良い。
ト11がニップ層11eと補強層11dとからなってい
るが、これに限定されることはなく、少なくともニップ
面11aの表面硬度が60°〜72°の範囲に入ってい
れば、ニップ層11eのみからなっていても良い。
【0016】上記の構成において、ベルト式仮撚装置に
搭載されたツイスターベルト11・11の動作について
説明する。図2に示すように、ツイスターベルト11・
11は、糸8をニップしながら互いに反対方向に走行す
ることによって、下流側となる矢符方向に糸8を進行さ
せると共に、糸8に施撚作用を付与することにより上流
側において糸8を加撚することになる。加撚された糸8
は、ツイスターベルト11・11間に進入することにな
り、図1に示すように、ツイスターベルト11・11の
ニップ面11a・11aに圧接されながら進行すること
になる。
搭載されたツイスターベルト11・11の動作について
説明する。図2に示すように、ツイスターベルト11・
11は、糸8をニップしながら互いに反対方向に走行す
ることによって、下流側となる矢符方向に糸8を進行さ
せると共に、糸8に施撚作用を付与することにより上流
側において糸8を加撚することになる。加撚された糸8
は、ツイスターベルト11・11間に進入することにな
り、図1に示すように、ツイスターベルト11・11の
ニップ面11a・11aに圧接されながら進行すること
になる。
【0017】この際、ニップ面11a・11aの表面硬
度は、ニップ層11eの材質により決定されており、6
0°〜72°の範囲に設定されている。従って、ニップ
面11a・11aは、糸8が圧接されることにより糸8
の外形に沿って変形することになり、糸8を包み込むよ
うな状態となる。この状態は、ニップ面11a・11a
と糸8との接触面積を増大させることによって、ニップ
面11a・11aと糸8との摩擦力を増大させるため、
両者間における滑り量を低減させることになる。これに
より、図3に示すように、高い表面硬度によりニップ面
11a・11aと糸8とが点接触している場合よりも、
滑りに起因したニップ面11a・11aの摩耗量、解撚
テンション、および発熱量が減少することになる。
度は、ニップ層11eの材質により決定されており、6
0°〜72°の範囲に設定されている。従って、ニップ
面11a・11aは、糸8が圧接されることにより糸8
の外形に沿って変形することになり、糸8を包み込むよ
うな状態となる。この状態は、ニップ面11a・11a
と糸8との接触面積を増大させることによって、ニップ
面11a・11aと糸8との摩擦力を増大させるため、
両者間における滑り量を低減させることになる。これに
より、図3に示すように、高い表面硬度によりニップ面
11a・11aと糸8とが点接触している場合よりも、
滑りに起因したニップ面11a・11aの摩耗量、解撚
テンション、および発熱量が減少することになる。
【0018】次に、本実施例のツイスターベルト11・
11により摩耗量および解撚テンションが減少すること
を確認するため、下記の試験を行った。先ず、ツイスタ
ーベルト11におけるニップ層11eの表面硬度と、摩
耗量(μm)と、日数との関係について調査した。即
ち、表面硬度が81°、76°、70°、および64°
のニップ層11eを有した4種類のツイスターベルトA
・B・C・Dを用意した。そして、これらの各ツイスタ
ーベルトA・B・C・Dをベルト式仮撚装置に搭載し、
この装置を作動させながら摩耗量を測定した。
11により摩耗量および解撚テンションが減少すること
を確認するため、下記の試験を行った。先ず、ツイスタ
ーベルト11におけるニップ層11eの表面硬度と、摩
耗量(μm)と、日数との関係について調査した。即
ち、表面硬度が81°、76°、70°、および64°
のニップ層11eを有した4種類のツイスターベルトA
・B・C・Dを用意した。そして、これらの各ツイスタ
ーベルトA・B・C・Dをベルト式仮撚装置に搭載し、
この装置を作動させながら摩耗量を測定した。
【0019】上記の測定結果を基に、摩耗量を縦軸、日
数を横軸としてグラフを作成すると、図6に示すように
なり、表面硬度が最も高いツイスターベルトAから表面
硬度が最も低いツイスターベルトDとなるのに従って、
摩耗量が減少することが確認された。
数を横軸としてグラフを作成すると、図6に示すように
なり、表面硬度が最も高いツイスターベルトAから表面
硬度が最も低いツイスターベルトDとなるのに従って、
摩耗量が減少することが確認された。
【0020】次いで、上記の4種類のツイスターベルト
A・B・C・Dをベルト式仮撚装置に搭載し、この装置
を作動させながら解撚テンションを測定した。この測定
結果を基に、解撚テンションを縦軸、日数を横軸として
グラフを作成すると、図7に示すようになり、表面硬度
が最も高いツイスターベルトAから表面硬度が最も低い
ツイスターベルトDとなるのに従って、解撚テンション
が小さな値になることが確認された。特に、ツイスター
ベルトC(70°)からツイスターベルトB(76°)
の間で、ベルト摩耗が急速に進行していることが分か
る。
A・B・C・Dをベルト式仮撚装置に搭載し、この装置
を作動させながら解撚テンションを測定した。この測定
結果を基に、解撚テンションを縦軸、日数を横軸として
グラフを作成すると、図7に示すようになり、表面硬度
が最も高いツイスターベルトAから表面硬度が最も低い
ツイスターベルトDとなるのに従って、解撚テンション
が小さな値になることが確認された。特に、ツイスター
ベルトC(70°)からツイスターベルトB(76°)
の間で、ベルト摩耗が急速に進行していることが分か
る。
【0021】このように、本実施例のツイスターベルト
11は、2本の互いに反対方向に走行するツイスターベ
ルト11・11間に糸8をニップして仮撚する仮撚装置
に搭載されるものであり、糸8に当接するニップ面11
aの表面硬度が60°〜72°の範囲に設定されたニッ
プ層11eを有していることを第1の特徴としている。
11は、2本の互いに反対方向に走行するツイスターベ
ルト11・11間に糸8をニップして仮撚する仮撚装置
に搭載されるものであり、糸8に当接するニップ面11
aの表面硬度が60°〜72°の範囲に設定されたニッ
プ層11eを有していることを第1の特徴としている。
【0022】これにより、糸8をニップした際に、ニッ
プ面11aが糸8の外形に沿って変形し、糸8を包み込
むような状態となるため、ニップ面11aと糸8との摩
擦力が増大することになる。従って、ニップ面11aと
糸8との滑り量が減少し、ニップ面11aと糸8とが点
接触している場合よりも、滑りに起因したニップ面11
aの摩耗量、解撚テンション、および発熱量を減少させ
ることが可能になっており、ひいては、ツイスターベル
ト11の更新周期を延長させることが可能になってい
る。また、表面硬度が60°〜72°の範囲となる材質
によりニップ層11eを形成すれば良いため、一般的な
樹脂を採用することが可能になり、非常に高い硬度を有
する特殊な樹脂を採用する場合よりも、材料費を低減さ
せることが可能になっている。
プ面11aが糸8の外形に沿って変形し、糸8を包み込
むような状態となるため、ニップ面11aと糸8との摩
擦力が増大することになる。従って、ニップ面11aと
糸8との滑り量が減少し、ニップ面11aと糸8とが点
接触している場合よりも、滑りに起因したニップ面11
aの摩耗量、解撚テンション、および発熱量を減少させ
ることが可能になっており、ひいては、ツイスターベル
ト11の更新周期を延長させることが可能になってい
る。また、表面硬度が60°〜72°の範囲となる材質
によりニップ層11eを形成すれば良いため、一般的な
樹脂を採用することが可能になり、非常に高い硬度を有
する特殊な樹脂を採用する場合よりも、材料費を低減さ
せることが可能になっている。
【0023】また、本実施例のツイスターベルト11
は、上記のニップ層がニトリルブチレンラバーにより形
成されていることを第2の特徴としている。これによ
り、極めて一般的な樹脂であるニトリルブチレンラバー
によりニップ層11eを形成することによって、材料費
を充分に低減させることが可能になっている。
は、上記のニップ層がニトリルブチレンラバーにより形
成されていることを第2の特徴としている。これによ
り、極めて一般的な樹脂であるニトリルブチレンラバー
によりニップ層11eを形成することによって、材料費
を充分に低減させることが可能になっている。
【0024】さらに、本実施例のツイスターベルト11
は、補強用コード18…が埋設された補強層11dを有
していることを第3の特徴としている。これにより、補
強層11dの材質と補強用コード18…とでもってツイ
スターベルト11の張力による伸びを防止することが可
能になっている。
は、補強用コード18…が埋設された補強層11dを有
していることを第3の特徴としている。これにより、補
強層11dの材質と補強用コード18…とでもってツイ
スターベルト11の張力による伸びを防止することが可
能になっている。
【0025】
【発明の効果】本発明は、以上のように、糸に当接する
ニップ面の表面硬度が60°〜72°の範囲に設定され
たニップ層を有している構成である。
ニップ面の表面硬度が60°〜72°の範囲に設定され
たニップ層を有している構成である。
【0026】これにより、糸をニップした際に、ニップ
面が糸の外形に沿って変形し、糸を包み込むような状態
となるため、ニップ面と糸との摩擦力が増大して両者間
の滑り量が減少することになる。よって、滑りに起因し
たニップ面の摩耗量、解撚テンション、および発熱量を
減少させることが可能になり、ひいては、ツイスターベ
ルトの更新周期を延長させることが可能になる。また、
解撚テンションの変動が抑えられるので、長期にわたり
安定した品質の仮撚加工糸を得ることができるという効
果を奏する。
面が糸の外形に沿って変形し、糸を包み込むような状態
となるため、ニップ面と糸との摩擦力が増大して両者間
の滑り量が減少することになる。よって、滑りに起因し
たニップ面の摩耗量、解撚テンション、および発熱量を
減少させることが可能になり、ひいては、ツイスターベ
ルトの更新周期を延長させることが可能になる。また、
解撚テンションの変動が抑えられるので、長期にわたり
安定した品質の仮撚加工糸を得ることができるという効
果を奏する。
【図1】本実施例のツイスターベルトにより糸をニップ
した状態を示す部分断面図である。
した状態を示す部分断面図である。
【図2】ベルト式仮撚装置の要部斜視図である。
【図3】高い表面硬度を有したツイスターベルトにより
糸をニップした状態を示す部分断面図である。
糸をニップした状態を示す部分断面図である。
【図4】延伸仮撚機の側面図である。
【図5】延伸仮撚機の要部側面図である。
【図6】表面硬度と摩耗量と日数との関係を示すグラフ
である。
である。
【図7】表面硬度と解撚テンションと日数との関係を示
すグラフである。
すグラフである。
1 給糸パッケージ 2 クリールスタンド 3 第1フィードローラ 4 第2フィードローラ 6 一次ヒータ 7 ベルト式仮撚装置 8 糸 9 二次ヒータ 10 テイクアップワインダー 11 ツイスターベルト 11a ニップ面 11e ニップ層 11d 補強層 13 駆動プーリ 14 従動プーリ 15 タンジェンシャルベルト 18 補強用コード
Claims (3)
- 【請求項1】 2本の互いに反対方向に走行するツイス
ターベルト間に糸をニップして仮撚する仮撚装置の前記
ツイスターベルトにおいて、 上記糸に当接するニップ面の表面硬度がJIS A ス
ケールで60°〜72°の範囲に設定されたニップ層を
有していることを特徴とするツイスターベルト。 - 【請求項2】 上記ニップ層がニトリルブチレンラバー
により形成されていることを特徴とする請求項1記載の
ツイスターベルト。 - 【請求項3】 上記ニップ層に対して、補強用コードが
埋設された補強層が積層されていることを特徴とする請
求項1記載のツイスターベルト。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6082434A JPH07268737A (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | ツイスターベルト |
TW84100788A TW320658B (ja) | 1994-03-28 | 1995-01-27 | |
KR1019950005137A KR100280092B1 (ko) | 1994-03-28 | 1995-03-13 | 트위스터벨트 |
DE19510596A DE19510596A1 (de) | 1994-03-28 | 1995-03-23 | Zwirnband |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6082434A JPH07268737A (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | ツイスターベルト |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07268737A true JPH07268737A (ja) | 1995-10-17 |
Family
ID=13774461
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6082434A Pending JPH07268737A (ja) | 1994-03-28 | 1994-03-28 | ツイスターベルト |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07268737A (ja) |
KR (1) | KR100280092B1 (ja) |
DE (1) | DE19510596A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005116313A1 (ja) * | 2004-05-25 | 2005-12-08 | Nitta Corporation | 糸撚り用ベルト |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20230089576A (ko) | 2021-12-11 | 2023-06-21 | 김민진 | 비닐하우스의 비닐고정용 클립 |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61102431A (ja) * | 1984-10-19 | 1986-05-21 | 帝人株式会社 | 摩擦式仮撚加工用ベルト |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
IT973167B (it) * | 1972-12-29 | 1974-06-10 | Pirelli | Elementi anulari accessori per macchinario dell industria tes sile e procedimento di fabbri cazione relativo |
US4047373A (en) * | 1975-06-24 | 1977-09-13 | Oda Gosen Kogyo Kabushiki Kaisha | False-twisting method and apparatus for producing crimped filament yarns |
-
1994
- 1994-03-28 JP JP6082434A patent/JPH07268737A/ja active Pending
-
1995
- 1995-03-13 KR KR1019950005137A patent/KR100280092B1/ko not_active IP Right Cessation
- 1995-03-23 DE DE19510596A patent/DE19510596A1/de not_active Ceased
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61102431A (ja) * | 1984-10-19 | 1986-05-21 | 帝人株式会社 | 摩擦式仮撚加工用ベルト |
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WO2005116313A1 (ja) * | 2004-05-25 | 2005-12-08 | Nitta Corporation | 糸撚り用ベルト |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR950033175A (ko) | 1995-12-22 |
DE19510596A1 (de) | 1995-10-05 |
KR100280092B1 (ko) | 2001-11-22 |
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