JP3189420B2 - 加速度センサ - Google Patents

加速度センサ

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JP3189420B2
JP3189420B2 JP26301492A JP26301492A JP3189420B2 JP 3189420 B2 JP3189420 B2 JP 3189420B2 JP 26301492 A JP26301492 A JP 26301492A JP 26301492 A JP26301492 A JP 26301492A JP 3189420 B2 JP3189420 B2 JP 3189420B2
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    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P2015/0805Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration
    • G01P2015/0808Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate
    • G01P2015/0811Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate for one single degree of freedom of movement of the mass
    • G01P2015/0817Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values being provided with a particular type of spring-mass-system for defining the displacement of a seismic mass due to an external acceleration for defining in-plane movement of the mass, i.e. movement of the mass in the plane of the substrate for one single degree of freedom of movement of the mass for pivoting movement of the mass, e.g. in-plane pendulum

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  • Pressure Sensors (AREA)
  • Weting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車等の運動
体の加速度を検出するのに用いて好適な加速度センサに
関し、特に、支持梁が加速度に応じて水平方向に変位す
る加速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、従来技術による片持梁式の加速
度センサとしては、シリコン基板に設けられ、基端側が
固定端となり先端側が加速度に応じてシリコン基板と水
平方向に変位する質量部を有する支持梁と、該支持梁の
固定端を除く外周側を取囲むように前記シリコン基板を
上面から下面まで貫通して設けられた略コ字状の溝と、
該溝により前記シリコン基板に一体形成され、支持梁の
周囲に所定寸法離間して設けられた固定部と、前記シリ
コン基板の表面に設けられた低抵抗のP型拡散層によっ
て前記支持梁および該支持梁に対向する固定部に形成さ
れた可動電極および固定電極とからなるものが、例えば
特開昭62−232171号公報等によって知られてい
る。
【0003】また、他の従来技術による加速度センサと
して、基端側が固定端となり先端側が加速度に応じて水
平方向に変位する質量部を有する支持梁と、該支持梁の
側面に略コ字状の溝を介して設けられた固定部と、前記
支持梁の側面および該側面に対向する固定部の側面に金
属蒸着等の手段を用いて形成された可動電極および固定
電極とからなるものが、特開昭60−159658号公
報によって知られている。
【0004】そして、これらの加速度センサは、支持梁
の幅寸法をその厚さ寸法よりも小さくすることにより加
速度検出方向に指向性を付与し、該支持梁を加速度に応
じてシリコン基板と水平な方向に変位せしめ、この支持
梁の水平方向変位による各電極間の静電容量変化を加速
度検出信号として検出するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した各
従来技術による加速度センサでは、シリコン基板を貫通
する略コ字状の溝を形成することにより、該基板に支持
梁と固定部とを一体的に形成している。しかし、この溝
は支持梁の固定端側を除くコ字状に形成されているに過
ぎず、該支持梁の固定端側はシリコン基板を介して固定
部側と接続されているから、支持梁に形成された可動電
極と固定部に形成された固定電極との間の電気的絶縁性
が低く、ノイズの影響を受け易くなって加速度の検出精
度や検出感度等が大幅に低下するという問題がある。
【0006】また、上述した各従来技術による静電容量
式の加速度センサにあっては、加速度の検出感度を高め
るべく、可動電極と固定電極との間の電極間寸法(即
ち、溝の幅寸法)を数十μm程度の狭小な寸法にする必
要があるが、支持梁と固定部とが物理的に接続されてい
るため、この狭小な溝の両側面に電気的に分離された可
動電極、固定電極を形成するのが難しい。
【0007】即ち、特開昭62−232171号公報に
示す従来技術によるものでは、エッチング技術によりシ
リコン基板を上下に貫通する2個の溝を左,右に離間し
て穿設した後、シリコン基板の表面に該各溝を取囲むよ
うにして抵抗値の低いP型拡散層を形成し、再度エッチ
ング技術により各溝を広げて略コ字状に形成することに
より、このP型拡散層を溝の両側で分断して可動電極,
固定電極を形成するようになっているから、エッチング
技術による溝の形成がP型拡散層形成工程を挟む前,後
の2段階で行われることになり、製造工程が大幅に複雑
化し、製造コストが増大するという問題がある。
【0008】さらに、特開昭60−159658号公報
に示す他の従来技術によるものでは、支持梁,溝の側面
等に金属を蒸着等して別体の金属製電極を設けるように
なっているから、均一な電極を形成するのが難しく、工
程が複雑化するという問題がある。
【0009】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、可動電極と固定電極との間を確実に電気
的に絶縁することができ、ノイズの影響を低減して加速
度の検出精度,検出感度を向上できるようにした加速度
センサを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明に係る加速度センサは、シリコン材料か
ら形成された第1の基板と、該第1の基板の下面側に
置して周縁部に設けられた絶縁部材を介して該第1の基
板と該絶縁部材によって電気的に絶縁された状態で設け
られた第2の基板とを備え、前記第1の基板は、加速度
に応じて水平方向に変位する質量部を有する支持梁と、
該支持梁の全周に亘って前記第1の基板を貫通して設け
られた絶縁溝と、該絶縁溝を挟んで前記支持梁の両側に
設けられ、前記第2の基板に固定された固定部と、少な
くとも該各固定部および前記支持梁の表面に設けられた
低抵抗層とから構成し、前記絶縁部材によって前記第2
の基板の上面と前記支持梁および質量部の下面との間に
隙間を確保する構成としたことにある。
【0011】
【作用】第1の基板を構成する支持梁および各固定部と
は絶縁溝により分断されて電気的に絶縁され、低抵抗層
によって該支持梁には可動電極が形成されると共に該各
固定部には固定電極が形成される。そして、加速度が加
わると、支持梁はこの加速度に応じて水平方向に変位
し、該支持梁と各固定部との間の静電容量が変化するか
ら、この静電容量変化を可動電極と固定電極とにより加
速度検出信号として検出することができる。また、絶縁
部材によって第2の基板の上面と支持梁および質量部の
下面との間に隙間を確保したから、該隙間によって支持
梁の変位を確保することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図11に
基づき、基板上に単一の片持梁式加速度センサを形成す
る場合を例に挙げて説明する。
【0013】まず、図1ないし図9は本発明の第1の実
施例による加速度センサに係り、図において、1はn型
のシリコン材料から例えば(110)の結晶面を有する
ように形成された第1の基板としての上側基板を示し、
該上側基板1の内部には、後述の如く絶縁溝5によって
支持梁4,固定部6等が一体的に形成されると共に、そ
の表面には低抵抗層7が形成されるようになっている。
【0014】2は上側基板1の下面側に絶縁部材として
絶縁層3を介して接合された第2の基板としての下側
基板を示し、該下側基板2は例えば後述のアルカリ性エ
ッチング液によって溶解しないように、窒化膜,酸化膜
(図示せず)等で保護されたシリコン材料から形成さ
れ、絶縁層3により上側基板1と電気的に絶縁されてい
る。ここで、前記絶縁層3は熱酸化法等の手段により酸
化珪素(SiO2)層として、上側基板1と下側基板2
の間に位置して上側基板1の下面側全周縁部分に設けら
れ、支持梁4の変位を確保すべく中央部には設けられて
いない。
【0015】4は上側基板1の内部に一体的に形成され
た支持梁を示し、該支持梁4は、図2にも示す如く、そ
の基端側が下側基板2に固定された固定端4Aとなり、
その中間部が上側基板1の厚さ寸法よりも薄肉に形成さ
れた支持部4Bとなり、その先端側の自由端が所定の質
量を有するように厚肉に形成された質量部4Cとなって
いる。そして、該支持梁4は支持部4Bの幅寸法W1 が
上側基板1の厚さ寸法H1 よりも小さく形成されること
により、加速度検出に対する指向性が与えられ、加速度
に応じて水平方向に変位するものである。また、該支持
梁4の支持部4B,質量部4Cの下面側と下側基板2と
の間には図3に示す如く隙間Sが確保されている。
【0016】5は支持梁4の外周側全部を取囲むように
して上側基板1に穿設された絶縁溝を示し、該絶縁溝5
は図2,図3にも示す如く、支持梁4の全周に亘って上
側基板1の上面側から下面側まで貫通して設けられ、こ
れにより、支持梁4と各固定部6との間を分断し、電気
的に絶縁している。また、該絶縁溝5のうち支持梁4の
質量部4Cと各固定部6との間は、例えば数十μm以下
の幅寸法W2 を有する狭小な検出用溝部5A,5Aとな
っている。
【0017】6,6は絶縁溝5の各検出用溝部5Aを挟
んで支持梁4の左,右両側に設けられた固定部を示し、
該各固定部6は絶縁溝5によって上側基板1に一体的に
形成され、その下面側は絶縁層3を介して下側基板2の
上面側に固定されている。また、該各固定部6のうち支
持梁4の質量部4Cと対向する部分は該質量部4C側に
向けて突出する突出部6A,6Aとなり、該各突出部6
Aは低抵抗層7によって固定電極を構成している。
【0018】7は上側基板1の表面に例えばリン,ホウ
素等を熱拡散することにより設けられた低抵抗層を示
し、該低抵抗層7は、後述の如く少なくとも支持梁4の
表面と各固定部6の表面とに設けられることにより、該
支持梁4の質量部4C両側面に可動電極を形成し、該各
固定部6の突出部6Aの前面側に固定電極を形成するも
のである。
【0019】即ち、前記低抵抗層7は、後述の如く、絶
縁溝5が穿設された後に上側基板1等に設けられるもの
で、図2,図3にも示す如く、支持梁4の上面および両
側面、質量部4Cの前面、支持部4Bおよび質量部4C
の下面と、各固定部6の上面および支持梁4に対向する
側面等に設けられている。これにより、支持梁4の質量
部4Cに可動電極を形成すると共に各固定部6の突出部
6Aに固定電極をそれぞれ形成し、さらに、支持梁4お
よび各固定部6の上面側を該各電極からの加速度検出信
号を導出するためのリード部として形成するものであ
る。
【0020】なお、図2,図3中では、絶縁層3を除い
た下側基板2の上面側にも低抵抗層7が設けられている
が、この低抵抗層7は加速度検出に用いるものではな
く、リン等の熱拡散によって結果的に設けられるもので
ある。
【0021】8,8,…は支持梁4の固定端4Aと各固
定部6の上面側にそれぞれ設けられた配線取り出し用電
極を示し、該各配線取り出し用電極8は例えば金,チタ
ン等の導電性合金材料から形成されている。そして、該
各配線取り出し用電極8は、その下面側が低抵抗層7を
介して質量部4Cの両側面に形成された可動電極および
各突出部6Aの前面側に形成された固定電極と電気的に
接続されると共に、その上面側がリード線等を介して静
電容量検出回路(いずれも図示せず)等に接続されてい
る。
【0022】本実施例による加速度センサは上述の如き
構成を有するもので、次に、その製造方法について図4
ないし図9を参照しつつ説明する。
【0023】まず、図4に示す絶縁層形成工程では、ス
パッタリング技術,エッチング技術等を用いて、上側基
板1の下面側の全周縁部分を取囲むように、下側基板2
を絶縁しつつ接合するための絶縁層3を形成する。
【0024】次に、図5に示す下側基板接合工程では、
陽極接合技術を用いることにより、上側基板1の下面側
に絶縁層3を介して下側基板2を接合し、上側基板1を
下側から電気的に絶縁する。
【0025】そして、図6に示す皮膜形成工程では、上
側基板1の上面側にCVD法を用いて窒化珪素(Si
N)の皮膜9を形成した後、この皮膜9の一部をエッチ
ング技術,フォトリソグラフィ技術等を用いて除去する
ことにより、支持梁4,各固定部6等を形どるようにし
て(即ち、絶縁溝5を形どるようにして)所定のパター
ンに整える。
【0026】次に、図7に示す絶縁溝形成工程では、前
記皮膜形成工程で形成された皮膜9をマスクとして、例
えばTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキ
サイド),KOH等のアルカリ性エッチング液を用いる
ことにより、結晶面選択エッチング法で支持梁4の全周
に亘って上側基板1を上面側から下面側まで貫通する絶
縁溝5を形成する。これにより、該絶縁溝5によって分
断された支持梁4と各固定部6とが同時に上側基板1に
形成される。
【0027】さらに、図8に示す低抵抗層形成工程で
は、前記絶縁溝形成工程で残った皮膜9をエッチング技
術等を用いて除去した後、上側基板1の表面等に熱拡散
法を用いてリン,ホウ素等を拡散させることにより、支
持梁4の上面および両側面、各固定部6の上面および支
持梁4と対向する側面等に抵抗率の低い低抵抗層7を形
成する。これにより、支持梁4の質量部4C両側面には
可動電極が形成され、該質量部4Cと対向する各固定部
6の突出部6Aには固定電極が形成される。
【0028】なお、この低抵抗層形成工程によって、リ
ン,ホウ素等は支持梁4の下面側や絶縁層3を除いた下
側基板2の上面側にも拡散され、これらの場所に低抵抗
層7をそれぞれ形成するが、これらの低抵抗層7は静電
容量に基づく加速度検出に寄与するものではなく、いわ
ば結果的に形成されるものである。即ち、前記絶縁溝形
成工程によって絶縁溝5が穿設されているため、可動電
極および各固定電極となる所定の場所以外に低抵抗層7
が形成されたとしても静電容量の検出に何ら影響はな
く、却って低抵抗層7の形成場所を気にせずに本工程に
おいて一度に低抵抗層7を形成することにより、工程が
短縮される。
【0029】最後に、図9に示す配線取り出し用電極形
成工程では、低抵抗層7が形成された上側基板1の上面
側の所定位置に、金合金等の導電性材料を蒸着すること
によって各配線取り出し用電極8を形成し、該各配線取
り出し用電極8と前記低抵抗層形成工程で形成された可
動電極および固定電極とを低抵抗層7により電気的に接
続して加速度センサを完成する。
【0030】本実施例による加速度センサはこのように
して製造されるもので、加速度が加わると、この加速度
に応じて支持梁4が絶縁溝5内を水平方向に変位し、こ
れにより、該支持梁4の質量部4Cと各固定部6の突出
部6Aとの間の静電容量が変化する。そして、該質量部
4Cと各突出部6Aとの間の静電容量の変化は、支持梁
4の質量部4C両側面に設けられた低抵抗層7からなる
可動電極と各固定部6の突出部6A前面に設けられた低
抵抗層7からなる固定電極とによって検出されつつ、支
持梁4および各固定部6の上面側に設けられたリード部
たる低抵抗層7を介して各配線取り出し用電極8に伝達
され、該各配線取り出し用電極8から静電容量検出回路
等に出力される。
【0031】かくして、本実施例によれば、シリコン材
料からなる上側基板1に、該上側基板1を上面側から下
面側まで貫通する絶縁溝5を穿設することにより支持梁
4,各固定部6等を一体的に形成し、該支持梁4の上面
および両側面と各固定部6の上面および該支持梁4と対
向する側面とに低抵抗層7を設ける構成としたから、支
持梁4と各固定部6とを分断して電気的に絶縁すること
ができ、低抵抗層7によって支持梁4の質量部4C両側
面、各固定部6の突出部6A前面に可動電極、固定電極
をそれぞれ容易に形成することができる。
【0032】この結果、絶縁溝5と下側基板2とによっ
て、可動電極が形成された支持梁4と固定電極が形成さ
れた各固定部6との間を確実に絶縁することができ、該
各電極間の電気的絶縁性を高めて相互干渉等を防止し、
ノイズの影響を効果的に低減して加速度の検出精度や検
出感度等を大幅に向上することができる。
【0033】また、上側基板1に支持梁4と各固定部6
とを分断する絶縁溝5を形成する構成であるから、該絶
縁溝5を穿設した後、上側基板1の表面(支持梁4の上
面および両側面、各固定部6の上面および支持梁4と対
向する側面等)に低抵抗層7を形成することにより、容
易に可動電極と各固定電極とを設けることができ、製造
工程を簡素化して製造コストを大幅に低減することがで
きる。
【0034】即ち、特開昭62−232171号公報に
示す従来技術による加速度センサでは、支持梁と各固定
部とを完全に分断しない略コ字状の溝を穿設するため、
必然的に、P型拡散層を分離して各電極を形成するため
のエッチング工程が2段階で行なわれるのに対し、本実
施例では、予め絶縁溝5によって支持梁4と各固定部6
とが分断されて電気的に絶縁されているから、該絶縁溝
5が穿設された上側基板1の表面に低抵抗層7を設ける
ことにより、可動電極と各固定電極とを容易に製造する
ことができ、製造工程を大幅に簡素化して検出精度や検
出感度等を向上できる。
【0035】さらに、低抵抗層7は、前記図8に示す低
抵抗層形成工程において、可動電極たる質量部4Cおよ
び固定電極たる各突出部6Aのみならず、加速度検出と
は無関係な絶縁層3を除く下側基板2の上面等にも形成
されるが、支持梁4と各固定部6とは絶縁溝5によって
確実に絶縁されているから、支持梁4および各固定部6
の積極的に使用する場所以外の場所に低抵抗層7が結果
的に形成されても、加速度検出に何ら影響を与えること
がない。従って、低抵抗層形成工程において、低抵抗層
7を一度にいわゆるドブ漬け状態で形成することがで
き、不要な箇所に位置する低抵抗層7の除去工程を不要
とし、工程を簡素化して製造コストを大幅に低減するこ
とができる。
【0036】次に、図10は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例の特徴は、支持梁の左,右両側に水平方向
の変位量を規制するストッパ部を設けたことにある。な
お、本実施例では、上述した第1の実施例と同一の構成
要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとす
る。
【0037】図中、11は前記第1の実施例で述べた支
持梁4に代えて本実施例に適用される支持梁を示し、該
支持梁11は前記第1の実施例で述べた支持梁4とほぼ
同様に、下側基板2に絶縁層3を介して固定された固定
端11Aと、薄肉に形成された支持部11Bと、該支持
部11Bの自由端側に所定の質量をもって厚肉に形成さ
れた質量部11Cとから大略構成され、該質量部11C
の両側面は低抵抗層7によって可動電極を構成してい
る。しかし、本実施例による支持梁11の質量部11C
は、その長さ寸法Lが第1の実施例で述べた質量部4C
よりも長くなるように形成され、その左,右両側には後
述のストッパ部14,14が配設されている点で相違す
る。
【0038】12は本実施例による絶縁溝を示し、該絶
縁溝12は前記第1の実施例で述べた絶縁溝5とほぼ同
様に、支持梁11の全周を取囲むようにして上側基板1
の上面側から下面側まで貫通して設けられ、該支持梁1
1と後述の各固定部13,13との間を分断して電気的
に絶縁し、狭小な幅寸法W2 を有する検出用溝部12
A,12Aが設けられている。しかし、本実施例による
絶縁溝12は、支持梁11の固定端11Aおよび支持部
11Bの周囲全部の上側基板1を取除くように広い面積
をもって形成されると共に、各固定部13と各ストッパ
部14との間も分断して絶縁している。また、該絶縁溝
12のうち支持梁11の質量部11Cと各ストッパ部1
4とが対向する部分は、検出用溝部12Aの幅寸法W2
よりも小さい幅寸法W3 (W3 <W2 )を有する規制用
溝部12B,12Bとして形成され、これにより質量部
11Cが各固定部13に接触するのを防止している。
【0039】13,13は絶縁溝12の各検出用溝部1
2Aを挟んで支持梁11の左,右両側に設けられた固定
部を示し、該各固定部13は前記第1の実施例で述べた
各固定部6とほぼ同様に、絶縁溝12によって上側基板
1に一体的に形成され、支持梁11の質量部11Cと対
向する側面は低抵抗層7により固定電極を構成してい
る。しかし、本実施例による各固定部13は、前記第1
の実施例で述べた固定部6と異なり、支持梁11の質量
部11Cの左,右両側のみに設けられている。
【0040】14,14は支持梁11の質量部11C先
端側に位置し、左,右に所定寸法離間して上側基板1に
一体形成された一対のストッパ部を示し、該各ストッパ
部14は加速度によって水平方向に変位する支持梁11
の変位量を左,右両側で規制することにより、該支持梁
11の質量部11Cが各固定部13に接触するのを防止
するものである。
【0041】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果
を得ることができる。しかし、本実施例では、絶縁溝1
2の規制用溝部12B,12Bを介して支持梁11の質
量部11Cに対向するストッパ部14,14を設ける構
成としたから、加速度検出時に支持梁11の質量部11
Cが各固定部13に接触するのを確実に防止することが
でき、より一層信頼性等を大幅に向上することができ
る。
【0042】さらに、図11は本発明の第3の実施例を
示し、本実施例の特徴は、各固定部を絶縁溝により2つ
に分断して、一方の固定部を検出用電極とし、他方の固
定部を駆動用電極とすることにより、検出系と駆動系と
を備えたいわゆるサーボ型の加速度センサとして構成し
たことにある。なお、本実施例では、上述した第1,第
2の実施例で述べた構成要素と同一の構成要素に同一の
符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0043】図中、21は前記第2の実施例で述べた絶
縁溝12に代えて本実施例に適用される絶縁溝を示し、
該絶縁溝21は前記第2の実施例で述べた絶縁溝12と
ほぼ同様に、支持梁11の全周を取囲むようにして上側
基板1の上面側から下面側まで貫通して設けられ、該支
持梁11と後述の各固定部22,22との間を分断して
電気的に絶縁すると共に、検出用溝部21A,21Aと
規制用溝部21B,21Bとが設けられている。しか
し、本実施例による絶縁溝21は、各固定部22を長手
方向に分断して電気的に絶縁することにより、後述する
検出用固定部22Aと駆動用固定部22Bとを形成して
いる。
【0044】22,22は本実施例による固定部を示
し、該各固定部22は前記第2の実施例で述べた各固定
部13とほぼ同様に、絶縁溝21の各検出用溝部21A
を挟んで支持梁11の質量部11Cの左,右両側に設け
られ、該質量部11Cと対向する面が低抵抗層7によっ
て固定電極を構成している。しかし、本実施例による各
固定部22は、絶縁溝21により、支持梁11の固定端
11A側に位置する検出用固定部22Aと、各ストッパ
部14側に位置し、該検出用固定部22Aよりも狭小に
形成された駆動用固定部22Bとに分断されている。
【0045】ここで、前記各検出用固定部22Aは、低
抵抗層7およびリード線等を介して静電容量検出回路
(いずれも図示せず)に接続され、支持梁11の質量部
11Cと対向する面が加速度に応じた静電容量の変化を
検出する検出用電極となっている。一方、前記各駆動用
固定部22Bは、低抵抗層7およびリード線等を介して
駆動電圧を発生させる静電駆動回路(図示せず)に接続
され、これにより、検出用電極たる各検出用固定部22
Aが検出した静電容量に基いて支持梁11との間に静電
力を発生させ、該支持梁11の水平方向の変位を零に維
持する駆動用電極を構成している。
【0046】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した前記第1,第2の実施例とほぼ同様の効
果を得ることができる。
【0047】なお、前記各実施例では、上側基板1に単
一の加速度センサを形成する場合を例に挙げて説明した
が、本発明はこれに限らず、上側基板に複数の加速度セ
ンサを形成してもよい。この場合には、一方の加速度セ
ンサの加速度検出方向と他方の加速度センサの加速度検
出方向とを違えることにより、異なる方向の加速度を検
出することができる。
【0048】また、前記各実施例では、第2の基板とし
ての下側基板2は窒化膜によって覆われたシリコン材料
から形成するものとして述べたが、これに替えて、例え
ばガラス材料等から形成してもよく、この場合には絶縁
層3を溶融ガラス等から形成するのが好ましい。
【0049】さらに、前記第2,第3の実施例では、各
ストッパ部14間を絶縁溝12(21)によって分断す
る場合を例に挙げて説明したが、これに替えて、図1
0,図11中にそれぞれ二点鎖線で示す如く、各ストッ
パ部14を連結する構成としてもよい。
【0050】さらにまた、前記各実施例では、絶縁層3
を上側基板1の下面側全周縁部分に設けるものとして述
べたが、支持梁4(11)の固定端4A(11A)、固
定部6(13,22)に対応する部分のみに設けるよう
にしてもよい。
【0051】一方、前記各実施例では、いわゆる片持梁
式の加速度センサを例に挙げて説明したが、本発明はこ
れに限らず、例えば特開平3−112170号公報に示
す如く、質量部を2つの支点で支持するいわゆる両持梁
式の加速度センサにも適用できる。
【0052】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、シ
リコン材料から形成された第1の基板と、該第1の基板
の下面側に位置して周縁部に設けられた絶縁部材を介し
該第1の基板と該絶縁部材によって電気的に絶縁され
状態で設けられた第2の基板とを備え、前記第1の基
板は、加速度に応じて水平方向に変位する質量部を有す
る支持梁と、該支持梁の全周に亘って前記第1の基板を
貫通して設けられた絶縁溝と、該絶縁溝を挟んで前記支
持梁の両側に設けられ、前記第2の基板に固定された固
定部と、少なくとも該各固定部および前記支持梁の表面
に設けられた低抵抗層とにより構成したから、支持梁と
各固定部とを絶縁溝および絶縁部材によって電気的に絶
縁し、低抵抗層によって支持梁の質量部、各固定部に可
動電極、固定電極をそれぞれ容易に形成することができ
る。
【0053】この結果、絶縁溝と絶縁部材とによって、
可動電極が形成された支持梁と固定電極が形成された各
固定部との間を確実に絶縁することができ、該各電極間
の電気的絶縁性を高めて相互干渉等を防止し、ノイズの
影響を効果的に低減して加速度の検出精度や検出感度等
を向上することができる。また、絶縁部材によって第2
の基板の上面と支持梁および質量部の下面との間に隙間
を確保したから、該隙間によって支持梁の変位を確保す
ることができる。
【0054】また、第1の基板に支持梁と各固定部とを
分断する絶縁溝を形成する構成であるから、該絶縁溝を
穿設した後、第1の基板の表面に低抵抗層を形成するこ
とにより、容易に可動電極と各固定電極とを設けること
ができ、製造工程を簡素化して製造コストを低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による加速度センサの全
体を示す斜視図である。
【図2】図1中の加速度センサの平面図である。
【図3】図2中の矢示III −III 方向断面図である。
【図4】絶縁層形成工程を示す図3と同様の縦断面図で
ある。
【図5】図4に示す絶縁層形成工程に続く下側基板接合
工程を示す縦断面図である。
【図6】図5に示す下側基板接合工程に続く皮膜形成工
程を示す縦断面図である。
【図7】図6に示す皮膜形成工程に続く絶縁溝形成工程
を示す縦断面図である。
【図8】図7に示す絶縁溝形成工程に続く低抵抗層形成
工程を示す縦断面図である。
【図9】図8に示す低抵抗層形成工程に続く配線取り出
し用電極形成工程を示す縦断面図である。
【図10】本発明の第2の実施例による加速度センサを
示す平面図である。
【図11】本発明の第3の実施例による加速度センサを
示す平面図である。
【符号の説明】
1 上側基板(第1の基板) 2 下側基板(第2の基板) 4,11 支持梁 4C,11C 質量部 5,12,21 絶縁溝 6,13,22 固定部 7 低抵抗層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン材料から形成された第1の基板
    と、該第1の基板の下面側に位置して周縁部に設けられ
    た絶縁部材を介して該第1の基板と該絶縁部材によって
    電気的に絶縁された状態で設けられた第2の基板とを備
    え、前記第1の基板は、加速度に応じて水平方向に変位
    する質量部を有する支持梁と、該支持梁の全周に亘って
    前記第1の基板を貫通して設けられた絶縁溝と、該絶縁
    溝を挟んで前記支持梁の両側に設けられ、前記第2の基
    板に固定された固定部と、少なくとも該各固定部および
    前記支持梁の表面に設けられた低抵抗層とから構成し
    前記絶縁部材によって前記第2の基板の上面と前記支持
    梁および質量部の下面との間に隙間を確保する構成とし
    てなる加速度センサ。
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