JP3188931B2 - 薄膜成長方法 - Google Patents
薄膜成長方法Info
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- JP3188931B2 JP3188931B2 JP10409992A JP10409992A JP3188931B2 JP 3188931 B2 JP3188931 B2 JP 3188931B2 JP 10409992 A JP10409992 A JP 10409992A JP 10409992 A JP10409992 A JP 10409992A JP 3188931 B2 JP3188931 B2 JP 3188931B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光ICをはじめとす
る半導体複合化合物用薄膜の選択成長における、選択成
長用マスクとこれを用いた薄膜成長方法に関する。
る半導体複合化合物用薄膜の選択成長における、選択成
長用マスクとこれを用いた薄膜成長方法に関する。
【0002】
【従来の技術】III−V族化合物半導体の選択成長用のマ
スクとして、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜をはじめ
とする誘電体薄膜が用いられる。これは、誘電体薄膜上
では、III−V族化合物半導体は結晶を作りにくいため
で、例えば、III−V族化合物半導体の結晶をストライプ
状に成長させたい場合、基板上にストライプ状の窓の開
いた誘電体薄膜層を形成し、これをマスクとしてIII−V
族化合物半導体を有機金属加熱分解気相成長法(MOV
PE法)によりエピタキシャル成長させると、誘電体薄
膜が存在する部分はIII−V族化合物半導体の結晶が成長
し難く、誘電体薄膜が無い窓の開いた部分は基板が露出
しているのでIII−V族化合物半導体の結晶が選択的に成
長し、その後、誘電体薄膜層を除去すれば所望のストラ
イプ状のIII−V族化合物半導体の結晶層が基板状に形成
される。
スクとして、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜をはじめ
とする誘電体薄膜が用いられる。これは、誘電体薄膜上
では、III−V族化合物半導体は結晶を作りにくいため
で、例えば、III−V族化合物半導体の結晶をストライプ
状に成長させたい場合、基板上にストライプ状の窓の開
いた誘電体薄膜層を形成し、これをマスクとしてIII−V
族化合物半導体を有機金属加熱分解気相成長法(MOV
PE法)によりエピタキシャル成長させると、誘電体薄
膜が存在する部分はIII−V族化合物半導体の結晶が成長
し難く、誘電体薄膜が無い窓の開いた部分は基板が露出
しているのでIII−V族化合物半導体の結晶が選択的に成
長し、その後、誘電体薄膜層を除去すれば所望のストラ
イプ状のIII−V族化合物半導体の結晶層が基板状に形成
される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のIII−V族化合物
半導体の選択成長は以上のように行っていたので、III
−V族化合物半導体の結晶をを気相成長させるとき、マ
スクとしている誘電体薄膜上は原料の気体が結晶化し難
く、拡散やマイグレーションにより誘電体薄膜のマスク
の窓の開いている結晶を成長させたい部分にその原料の
気体が集中するようになる。従って、窓の開いている部
分の誘電体薄膜層のエッジ部分は、特に原料の気体の濃
度が高くなり易く、図4に示すように、基板結晶11の
上の誘電体薄膜からなる選択成長用マスク12の上から
マイグレーションしたり拡散した原料の気体が、その選
択成長用マスク12のエッジ部に集中し、その部分での
III−V族化合物半導体のエピタキシャル膜14が厚くな
り、角成長16が生じるという問題があった。
半導体の選択成長は以上のように行っていたので、III
−V族化合物半導体の結晶をを気相成長させるとき、マ
スクとしている誘電体薄膜上は原料の気体が結晶化し難
く、拡散やマイグレーションにより誘電体薄膜のマスク
の窓の開いている結晶を成長させたい部分にその原料の
気体が集中するようになる。従って、窓の開いている部
分の誘電体薄膜層のエッジ部分は、特に原料の気体の濃
度が高くなり易く、図4に示すように、基板結晶11の
上の誘電体薄膜からなる選択成長用マスク12の上から
マイグレーションしたり拡散した原料の気体が、その選
択成長用マスク12のエッジ部に集中し、その部分での
III−V族化合物半導体のエピタキシャル膜14が厚くな
り、角成長16が生じるという問題があった。
【0004】また、多元系の混晶結晶の成長では、原料
により気相成長時の原料の気体のマイグレーションや拡
散の状態が異なるために、選択成長用のマスクが無い場
合と同一条件で選択成長用のマスクを用いて多元系の混
晶結晶を選択的にエピタキシャル成長さると、エピタキ
シャル層の組成が選択成長用のマスクが無い場合とで異
なってしまうという問題があった。さらに、選択成長用
のマスクの形状によっても、エピタキシャル層の組成が
変化したり、所望の膜厚通りにエピタキシャル層が形成
されなかったりして、これは結晶を成長させるときの不
確定要素となり、所望のエピタキシャル層を形成するた
めにはその都度多くの条件出しのための作業が必要とな
り極めて繁雑であるという問題があった。
により気相成長時の原料の気体のマイグレーションや拡
散の状態が異なるために、選択成長用のマスクが無い場
合と同一条件で選択成長用のマスクを用いて多元系の混
晶結晶を選択的にエピタキシャル成長さると、エピタキ
シャル層の組成が選択成長用のマスクが無い場合とで異
なってしまうという問題があった。さらに、選択成長用
のマスクの形状によっても、エピタキシャル層の組成が
変化したり、所望の膜厚通りにエピタキシャル層が形成
されなかったりして、これは結晶を成長させるときの不
確定要素となり、所望のエピタキシャル層を形成するた
めにはその都度多くの条件出しのための作業が必要とな
り極めて繁雑であるという問題があった。
【0005】この発明は、以上のような問題点を解消す
るためになされたもので、基板上に選択成長用マスクの
窓の形状通りに、かつ、選択成長用マスクが無い状態と
同じ条件で同じ組成の結晶層を、部分的な異常成長が無
く選択的に成長させることを目的とする。
るためになされたもので、基板上に選択成長用マスクの
窓の形状通りに、かつ、選択成長用マスクが無い状態と
同じ条件で同じ組成の結晶層を、部分的な異常成長が無
く選択的に成長させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の薄膜成長方法
は、基板上に誘電体膜からなる第1の薄膜を形成した
後、この第1の薄膜上に第1の半導体からなる第2の薄
膜を点状に形成する第1の工程と、レジストマスクをマ
スクとして第1の薄膜、および第2の薄膜を選択的に除
去し、この後レジストマスクを除去することにより第1
の薄膜と第2の薄膜で構成される選択成長マスクを形成
する第2の工程と、選択成長マスクをマスクとして第2
の半導体の結晶を基板上に選択成長させる第3の工程
と、選択成長マスクを除去する第4の工程とを有するも
のである。
は、基板上に誘電体膜からなる第1の薄膜を形成した
後、この第1の薄膜上に第1の半導体からなる第2の薄
膜を点状に形成する第1の工程と、レジストマスクをマ
スクとして第1の薄膜、および第2の薄膜を選択的に除
去し、この後レジストマスクを除去することにより第1
の薄膜と第2の薄膜で構成される選択成長マスクを形成
する第2の工程と、選択成長マスクをマスクとして第2
の半導体の結晶を基板上に選択成長させる第3の工程
と、選択成長マスクを除去する第4の工程とを有するも
のである。
【0007】
【作用】選択成長用マスクの窓の開いていない部分にも
結晶が成長し、気相成長において原料の気体が部分的に
遍在する事がない。
結晶が成長し、気相成長において原料の気体が部分的に
遍在する事がない。
【0008】
(実施例1)以下、この発明の1実施例を図を参照して
説明する。図1は、この発明の1実施例を示すIII−V族
化合物半導体を選択成長させる工程を示す断面図であ
る。まず図1(a)に示すようにInP(100)結晶
面方位の基板21上にプラズマCVD装置あるいはマグ
ネトロンスパッタ装置によりシリコン酸化膜22を0.
2μm形成する。この後、図1(b)に示すようにMO
VPE法によりシリコン酸化膜22上にGaAlAs膜
24を点状に形成する。このときの条件は、形成温度は
基板21を設置するサセプターの中心部で650℃、形
成圧力は水素気流中で70Torr、原料はトリメチル
ガリウム,トリメチルアルミニウム,アルシン、で分圧
比は1:3:400である。
説明する。図1は、この発明の1実施例を示すIII−V族
化合物半導体を選択成長させる工程を示す断面図であ
る。まず図1(a)に示すようにInP(100)結晶
面方位の基板21上にプラズマCVD装置あるいはマグ
ネトロンスパッタ装置によりシリコン酸化膜22を0.
2μm形成する。この後、図1(b)に示すようにMO
VPE法によりシリコン酸化膜22上にGaAlAs膜
24を点状に形成する。このときの条件は、形成温度は
基板21を設置するサセプターの中心部で650℃、形
成圧力は水素気流中で70Torr、原料はトリメチル
ガリウム,トリメチルアルミニウム,アルシン、で分圧
比は1:3:400である。
【0009】次ぎに、図1(c)に示すようにフォトリ
ソグラフィによりレジストマスク25を形成し、レジス
トマスク25をマスクとして冷却した硫酸系エッチング
液(硫酸:過酸化水素:水=3:1:1)に浸漬するこ
とによりGaAlAs膜24を選択的に除去し、続い
て、RIE装置によりC2F6ガスを用いてシリコン酸化
膜22を選択的に除去し、その後、レジストマスク25
を除去して、図1(d)に示すように<1−10>順メ
サ方向に沿って幅3μmの選択成長用の窓26があいた
選択成長用マスク27を形成する。
ソグラフィによりレジストマスク25を形成し、レジス
トマスク25をマスクとして冷却した硫酸系エッチング
液(硫酸:過酸化水素:水=3:1:1)に浸漬するこ
とによりGaAlAs膜24を選択的に除去し、続い
て、RIE装置によりC2F6ガスを用いてシリコン酸化
膜22を選択的に除去し、その後、レジストマスク25
を除去して、図1(d)に示すように<1−10>順メ
サ方向に沿って幅3μmの選択成長用の窓26があいた
選択成長用マスク27を形成する。
【0010】そして、図1(e)に示すように、この上
に選択成長用マスク27をマスクとして、InP膜の選
択成長層28を1μm形成した。成長条件は、温度65
0℃、圧力は水素雰囲気中で70Torr、原料はトリ
メチルインジウム、フォスフィン、形成時間は1時間で
ある。このとき、選択成長用マスク27には点状のGa
AlAs膜24が存在するので、図1(e)に示すよう
に、基板1を被っている選択成長用マスク27上には、
点状のGaAlAs膜24を核としてInPからなる多
結晶30が成長した。
に選択成長用マスク27をマスクとして、InP膜の選
択成長層28を1μm形成した。成長条件は、温度65
0℃、圧力は水素雰囲気中で70Torr、原料はトリ
メチルインジウム、フォスフィン、形成時間は1時間で
ある。このとき、選択成長用マスク27には点状のGa
AlAs膜24が存在するので、図1(e)に示すよう
に、基板1を被っている選択成長用マスク27上には、
点状のGaAlAs膜24を核としてInPからなる多
結晶30が成長した。
【0011】一方、基板21上の選択成長用の窓26の
部分には、InPからなる選択成長層28が形成され
た。窓26でない部分にも多結晶30が成長するので、
窓26が開いていない部分が窓26の開いている部分よ
り30倍も広いのにもかかわらず、原料の気体がシリコ
ン酸化膜22の窓26の部分のエッジ部に集中するよう
なことはなく、角成長16(図4)は全く観察されず厚
さも均一で、また、選択成長層28の成長速度も選択成
長用マスク27がない基板21上に成長させたときと同
様であった。なお、選択成長層28は1μmと薄いの
で、多結晶30がその成長の邪魔となることはない。
部分には、InPからなる選択成長層28が形成され
た。窓26でない部分にも多結晶30が成長するので、
窓26が開いていない部分が窓26の開いている部分よ
り30倍も広いのにもかかわらず、原料の気体がシリコ
ン酸化膜22の窓26の部分のエッジ部に集中するよう
なことはなく、角成長16(図4)は全く観察されず厚
さも均一で、また、選択成長層28の成長速度も選択成
長用マスク27がない基板21上に成長させたときと同
様であった。なお、選択成長層28は1μmと薄いの
で、多結晶30がその成長の邪魔となることはない。
【0012】最後に、選択成長層28を形成した後、弗
酸溶液により選択成長用マスク27を除去する。同時
に、GaAlAs膜24は弗酸に溶解しないが、シリコ
ン酸化膜22が弗酸に溶解し、同時に、このシリコン酸
化膜22上に形成されているGaAlAs膜24と多結
晶30も除去(リフトオフ)される。このとき、シリコ
ン酸化膜22上のGaAlAs膜24が点状に形成され
ているので、弗酸溶液がシリコン酸化膜22に浸透し易
く、迅速に選択成長用マスク27とその上の多結晶30
を除去することが可能である。
酸溶液により選択成長用マスク27を除去する。同時
に、GaAlAs膜24は弗酸に溶解しないが、シリコ
ン酸化膜22が弗酸に溶解し、同時に、このシリコン酸
化膜22上に形成されているGaAlAs膜24と多結
晶30も除去(リフトオフ)される。このとき、シリコ
ン酸化膜22上のGaAlAs膜24が点状に形成され
ているので、弗酸溶液がシリコン酸化膜22に浸透し易
く、迅速に選択成長用マスク27とその上の多結晶30
を除去することが可能である。
【0013】(実施例2)ところで、実施例1では、選
択成長層28が薄く、選択成長用マスク27上に成長す
る多結晶30が選択成長層28の成長の妨げになること
はないが、選択成長させる層が厚くなる場合はその多結
晶30が成長の妨げとなる。そこで、選択成長をさせる
層を厚くする場合は、選択成長用マスクを、誘電体薄膜
層に開ける窓よりその上の選択成長をさせる層の核とな
る層の窓を広くして形成し、この選択成長用マスクをマ
スクとして結晶の成長を行えばよい。選択成長用マスク
上に成長する多結晶層が、選択成長用マスクの誘電体薄
膜層の窓の開いている部分に成長する結晶より離れて存
在するので、その多結晶層が必要とする結晶層の成長の
妨げにならない。
択成長層28が薄く、選択成長用マスク27上に成長す
る多結晶30が選択成長層28の成長の妨げになること
はないが、選択成長させる層が厚くなる場合はその多結
晶30が成長の妨げとなる。そこで、選択成長をさせる
層を厚くする場合は、選択成長用マスクを、誘電体薄膜
層に開ける窓よりその上の選択成長をさせる層の核とな
る層の窓を広くして形成し、この選択成長用マスクをマ
スクとして結晶の成長を行えばよい。選択成長用マスク
上に成長する多結晶層が、選択成長用マスクの誘電体薄
膜層の窓の開いている部分に成長する結晶より離れて存
在するので、その多結晶層が必要とする結晶層の成長の
妨げにならない。
【0014】以下に、誘電体薄膜層に開ける窓よりその
上の選択成長をさせる層の核となる層の窓を広くして形
成した選択成長用マスクと、それを使用した薄膜成長方
法について説明する。
上の選択成長をさせる層の核となる層の窓を広くして形
成した選択成長用マスクと、それを使用した薄膜成長方
法について説明する。
【0015】図2はこの実施例2を示す薄膜成長方法の
各工程の断面図である。まず、図2(a)に示すよう
に、発光波長が1.55nm帯の面方位(100)のn
型InPからなる基板21上にプラズマCVD装置もし
くはマグネトロンスパッタ装置を用いて膜厚0.2μm
のシリコン窒化膜22aを形成する。次いで、図2
(b)に示すように、減圧MOVPE法により、シリコ
ン窒化膜22a上にInAlAs層24aを点状に形成
する。
各工程の断面図である。まず、図2(a)に示すよう
に、発光波長が1.55nm帯の面方位(100)のn
型InPからなる基板21上にプラズマCVD装置もし
くはマグネトロンスパッタ装置を用いて膜厚0.2μm
のシリコン窒化膜22aを形成する。次いで、図2
(b)に示すように、減圧MOVPE法により、シリコ
ン窒化膜22a上にInAlAs層24aを点状に形成
する。
【0016】InAlAs層24aの形成条件は、MO
VPE装置で行い、形成圧力は水素雰囲気で70Tor
r、形成温度は基板21を設置するサセプターの中心部
で650℃、形成時間は2分であり、これは、基板21
上に直接形成したときにその膜厚が0.05μmに相当
する。原料はトリメチルインジウム(III族),トリメ
チルアルミニウム(III族),アルシン(V族)であり、
その分圧の比は約1:1:200で、すなわちV/III比
が約100である。
VPE装置で行い、形成圧力は水素雰囲気で70Tor
r、形成温度は基板21を設置するサセプターの中心部
で650℃、形成時間は2分であり、これは、基板21
上に直接形成したときにその膜厚が0.05μmに相当
する。原料はトリメチルインジウム(III族),トリメ
チルアルミニウム(III族),アルシン(V族)であり、
その分圧の比は約1:1:200で、すなわちV/III比
が約100である。
【0017】次に、図2(c)に示すように、フォトリ
ソグラフィによりレジストマスク25aを形成し、これ
をマスクとして冷却した硫酸系のエッチング液(硫酸:
過酸化水素:水=3:1:1)でInAlAs層24a
を部分的に除去して幅7μmの窓を開け、その後レジス
トマスク25aを除去する。次いで、図2(d)に示す
ように、フォトリソグラフィによりInAlAs層24
aに開けた窓の幅より片側が2μmずつ狭い幅約3μm
レジストパターン25bを形成し、これをマスクとして
シリコン窒化膜22aをRIEによりエッチングして除
去し、その後、レジストパターン25bを除去して、図
2(e)に示すように、シリコン窒化膜22aとInA
lAs層24aからなる選択成長用マスク27aを形成
する。この場合は、シリコン窒化膜22aの窓を開けた
部分のエッジ部の近傍にはInAlAs層24aは無
い。
ソグラフィによりレジストマスク25aを形成し、これ
をマスクとして冷却した硫酸系のエッチング液(硫酸:
過酸化水素:水=3:1:1)でInAlAs層24a
を部分的に除去して幅7μmの窓を開け、その後レジス
トマスク25aを除去する。次いで、図2(d)に示す
ように、フォトリソグラフィによりInAlAs層24
aに開けた窓の幅より片側が2μmずつ狭い幅約3μm
レジストパターン25bを形成し、これをマスクとして
シリコン窒化膜22aをRIEによりエッチングして除
去し、その後、レジストパターン25bを除去して、図
2(e)に示すように、シリコン窒化膜22aとInA
lAs層24aからなる選択成長用マスク27aを形成
する。この場合は、シリコン窒化膜22aの窓を開けた
部分のエッジ部の近傍にはInAlAs層24aは無
い。
【0018】この次に、図2(f)に示すように、基板
21上に選択成長用マスク27aをマスクとしてMOV
PE法により膜厚1μm,キャリア濃度1×1018cm
-3のn型InPバッファ層と、膜厚0.1μm,組成λ
が1.15μmのノンドープInGaAsP層と、膜厚
0.1μm,PLピーク波長1.55μmのノンドープ
InGaAs/InAlAsMQW活性層と、膜厚0.
1μm組成λが1.15μmのノンドープInGaAs
P層と、膜厚0.5μm,キャリア濃度5×1017cm
-3のp型InP層からなる半導体レーザ(MQWレー
ザ)の活性領域28aの選択成長を行った。
21上に選択成長用マスク27aをマスクとしてMOV
PE法により膜厚1μm,キャリア濃度1×1018cm
-3のn型InPバッファ層と、膜厚0.1μm,組成λ
が1.15μmのノンドープInGaAsP層と、膜厚
0.1μm,PLピーク波長1.55μmのノンドープ
InGaAs/InAlAsMQW活性層と、膜厚0.
1μm組成λが1.15μmのノンドープInGaAs
P層と、膜厚0.5μm,キャリア濃度5×1017cm
-3のp型InP層からなる半導体レーザ(MQWレー
ザ)の活性領域28aの選択成長を行った。
【0019】成長条件は、成長圧力が水素雰囲気で70
Torr、成長温度が基板21を設置するサセプターの
中心部で700℃、III 族原料はトリメチルインジウ
ム,トリメチルガリウム,トリメチルアルミニウム、V
族原料はフォスフィン,アルシン、ドーパントはn型が
ジシラン,p型がジエチル亜鉛である。
Torr、成長温度が基板21を設置するサセプターの
中心部で700℃、III 族原料はトリメチルインジウ
ム,トリメチルガリウム,トリメチルアルミニウム、V
族原料はフォスフィン,アルシン、ドーパントはn型が
ジシラン,p型がジエチル亜鉛である。
【0020】これらの原料は、選択成長用マスク27a
の無い基板21に半導体レーザの活性領域を成長させる
ときと全く同じである。一方、図2(f)に示すよう
に、選択成長用マスク27a上にはInAlAs層24
aを核として多結晶30aが成長するが、選択成長用マ
スク27aの窓の開いている部分のエッジ部の近傍には
核となるInAlAs層24aが無いので、そこには多
結晶30aは成長せず、従って、活性領域28aの選択
成長の妨げにはならない。
の無い基板21に半導体レーザの活性領域を成長させる
ときと全く同じである。一方、図2(f)に示すよう
に、選択成長用マスク27a上にはInAlAs層24
aを核として多結晶30aが成長するが、選択成長用マ
スク27aの窓の開いている部分のエッジ部の近傍には
核となるInAlAs層24aが無いので、そこには多
結晶30aは成長せず、従って、活性領域28aの選択
成長の妨げにはならない。
【0021】最後に、図2(g)に示すように、弗酸を
用いてシリコン窒化膜22aを除去し、これともない多
結晶30aも除去(リフトオフ)し、良好な活性領域2
8aを得ることができた。この活性領域28aをInP
のpn接合で埋め込んだレーザは、その出力を測定した
ところ、室温連続動作での発振閾値は15mA、微分量
子効率は片面当たり28%、電流200mA注入におい
てレーザ出力最大35mWを得ることができた。
用いてシリコン窒化膜22aを除去し、これともない多
結晶30aも除去(リフトオフ)し、良好な活性領域2
8aを得ることができた。この活性領域28aをInP
のpn接合で埋め込んだレーザは、その出力を測定した
ところ、室温連続動作での発振閾値は15mA、微分量
子効率は片面当たり28%、電流200mA注入におい
てレーザ出力最大35mWを得ることができた。
【0022】(実施例3)次に、選択成長用のマスクと
してシリコン酸化膜上にチタン・白金を電子ビーム蒸着
で形成した場合の例を示す。まず、図3(a)に示すよ
うに、基板21上にシリコン酸化膜22を形成し、図3
(b)に示すように、シリコン酸化膜22上にフォトリ
ソグラフィにより幅約5μm,膜厚0.3μmのレジス
トパターン25cを形成し、その上に電子ビーム蒸着を
用いてチタン,白金の順に蒸着し、膜厚0.05μm程
度のチタン白金層24bを形成する。
してシリコン酸化膜上にチタン・白金を電子ビーム蒸着
で形成した場合の例を示す。まず、図3(a)に示すよ
うに、基板21上にシリコン酸化膜22を形成し、図3
(b)に示すように、シリコン酸化膜22上にフォトリ
ソグラフィにより幅約5μm,膜厚0.3μmのレジス
トパターン25cを形成し、その上に電子ビーム蒸着を
用いてチタン,白金の順に蒸着し、膜厚0.05μm程
度のチタン白金層24bを形成する。
【0023】この後、レジストパターン25cを除去す
ることによるリフトオフ法でチタン白金層24bを部分
的に除去し、図3(c)に示すように、幅約5μmのス
トライプ状の窓を開ける。さらに、フォトリソグラフィ
によりチタン白金層24bに開けた窓より片側が約1μ
mずつ狭い幅のレジストマスク25dを形成し、それを
マスクとしてRIEによりシリコン酸化膜22を除去
し、図3(d)に示すように、シリコン酸化膜22に幅
約3μmの窓を開ける。この後、レジストマスク25d
を除去して、図3(e)に示すようにシリコン酸化膜2
2とチタン白金層24bからなる選択成長用マスク27
bを形成する。
ることによるリフトオフ法でチタン白金層24bを部分
的に除去し、図3(c)に示すように、幅約5μmのス
トライプ状の窓を開ける。さらに、フォトリソグラフィ
によりチタン白金層24bに開けた窓より片側が約1μ
mずつ狭い幅のレジストマスク25dを形成し、それを
マスクとしてRIEによりシリコン酸化膜22を除去
し、図3(d)に示すように、シリコン酸化膜22に幅
約3μmの窓を開ける。この後、レジストマスク25d
を除去して、図3(e)に示すようにシリコン酸化膜2
2とチタン白金層24bからなる選択成長用マスク27
bを形成する。
【0024】次いで、選択成長用マスク27bをマスク
として基板21に実施例2と同様に、図3(f)に示す
ように、活性領域28aを成長させ、この後、選択成長
用マスク27bのシリコン酸化膜22を弗酸で除去する
ことにより、図3(g)に示すように、活性領域28a
の選択成長と同時に選択成長用マスク27bのチタン白
金層24b上に成長した多結晶30bと、チタン白金層
24bを除去(リフトオフ)し、活性領域28aが形成
された基板21を得た。この活性領域28aをInPの
pn接合で埋め込んだ半導体レーザは、室温連続動作で
の発振閾値が15mA、微分量子効果が片面当たり約2
8%、電流200mA注入において出力最大35mWを
得た。
として基板21に実施例2と同様に、図3(f)に示す
ように、活性領域28aを成長させ、この後、選択成長
用マスク27bのシリコン酸化膜22を弗酸で除去する
ことにより、図3(g)に示すように、活性領域28a
の選択成長と同時に選択成長用マスク27bのチタン白
金層24b上に成長した多結晶30bと、チタン白金層
24bを除去(リフトオフ)し、活性領域28aが形成
された基板21を得た。この活性領域28aをInPの
pn接合で埋め込んだ半導体レーザは、室温連続動作で
の発振閾値が15mA、微分量子効果が片面当たり約2
8%、電流200mA注入において出力最大35mWを
得た。
【0025】なお、上記実施例では選択成長用マスクの
材料としてシリコン酸化膜とシリコン窒化膜を用いたが
これに限る物ではなく、アルミ酸化膜やチタン酸化膜な
どの誘電体膜でも良い。また、誘電体膜上の成長させる
半導体の核となる薄膜の材料は、GaAlAsとInA
lAsとチタン・白金とに限るものではなく、成長させ
る半導体が気相成長により多結晶として成長するための
核となるものなら何でも良い。
材料としてシリコン酸化膜とシリコン窒化膜を用いたが
これに限る物ではなく、アルミ酸化膜やチタン酸化膜な
どの誘電体膜でも良い。また、誘電体膜上の成長させる
半導体の核となる薄膜の材料は、GaAlAsとInA
lAsとチタン・白金とに限るものではなく、成長させ
る半導体が気相成長により多結晶として成長するための
核となるものなら何でも良い。
【0026】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、誘電
体薄膜からなる第1の薄膜上に、成長させる半導体の核
となる第2の薄膜を形成し選択成長用マスクを用いて半
導体の結晶を気相成長させるので、半導体の結晶を成長
させる基板上の選択成長用マスクの存在する部分にも半
導体の結晶が成長し、気相成長時の半導体の原料となる
気体が基板上の選択成長用マスクの無い部分(窓部)に
集中することは無い。したがって、選択成長用マスクが
存在することによる膜厚の変動や組成の変動がなく、設
計通りの寸法に半導体の層が形成するこたとが可能とな
るという効果がある。
体薄膜からなる第1の薄膜上に、成長させる半導体の核
となる第2の薄膜を形成し選択成長用マスクを用いて半
導体の結晶を気相成長させるので、半導体の結晶を成長
させる基板上の選択成長用マスクの存在する部分にも半
導体の結晶が成長し、気相成長時の半導体の原料となる
気体が基板上の選択成長用マスクの無い部分(窓部)に
集中することは無い。したがって、選択成長用マスクが
存在することによる膜厚の変動や組成の変動がなく、設
計通りの寸法に半導体の層が形成するこたとが可能とな
るという効果がある。
【図1】この発明の1実施例を示す断面図である。
【図2】この発明の第2の実施例を示す断面図である。
【図3】この発明の第2の実施例を示す断面図である。
【図4】従来の問題点を示す断面図である。
21 基板 22 シリコン酸化膜 24 GaAlAs膜 25 レジストマスク 26 窓 27 選択成長用マスク 28 選択成長層 30 多結晶30
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C30B 23/00 - 25/22 C23C 16/00 - 16/56 H01L 21/203 - 21/205 JICSTファイル(JOIS)
Claims (1)
- 【請求項1】 基板上に誘電体膜からなる第1の薄膜を
形成した後、この第1の薄膜上に第1の半導体かなる第
2の薄膜を点状に形成する第1の工程と、 レジストマスクをマスクとして前記第1の薄膜、および
前記第2の薄膜を選択的に除去し、この後前記レジスト
マスクを除去することにより前記第1の薄膜と前記第2
の薄膜で構成される選択成長マスクを形成する第2の工
程と、 前記選択成長マスクをマスクとして第2の半導体の結晶
を前記基板上に選択成長させる第3の工程と、 前記選択成長マスクを除去する第4の工程と を有するこ
とを特徴とする薄膜成長方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10409992A JP3188931B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 薄膜成長方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10409992A JP3188931B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 薄膜成長方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05279180A JPH05279180A (ja) | 1993-10-26 |
JP3188931B2 true JP3188931B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=14371676
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10409992A Expired - Fee Related JP3188931B2 (ja) | 1992-03-31 | 1992-03-31 | 薄膜成長方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3188931B2 (ja) |
-
1992
- 1992-03-31 JP JP10409992A patent/JP3188931B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05279180A (ja) | 1993-10-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |