JP3188634B2 - データ保持回路 - Google Patents

データ保持回路

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JP3188634B2
JP3188634B2 JP27325296A JP27325296A JP3188634B2 JP 3188634 B2 JP3188634 B2 JP 3188634B2 JP 27325296 A JP27325296 A JP 27325296A JP 27325296 A JP27325296 A JP 27325296A JP 3188634 B2 JP3188634 B2 JP 3188634B2
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徹 岩田
寛範 赤松
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ保持回路に
関し、特にスタティック型ランダムアクセスメモリ(=
SRAM)等のデータラッチ型のデータ保持回路に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、ますます需要が増大する携帯型電
子機器用に対応するため、1V程度の電源電圧による低
電圧動作が可能な半導体集積回路が求められている。半
導体集積回路の低電圧動作において問題となるのは、S
RAMメモリセル等のラッチ型のデータ保持回路であ
る。
【0003】例えば、SRAMメモリセルを低電圧で動
作させた場合に、ワード線が活性化され、ビット線が立
ち上がる際の遅延時間が増大するという問題がある。こ
の問題を解決するソース線駆動型メモリセルが、1995 S
ymposium on VLSI CircuitsDigest of Technical Paper
sに提案されている。
【0004】以下、前記研究報告に基づいて、従来のデ
ータ保持回路を図面を用いて説明する。
【0005】図6は従来のデータ保持回路としての低電
圧駆動型のSRAMメモリセルの回路図である。図6に
おいて、メモリセル51は、アレイ状に配列されたメモ
リセル群のうちの1つであり、PMOSよりなる負荷ト
ランジスタ52,53、NMOSよりなるドライブトラ
ンジスタ54,55及びアクセストランジスタ56,5
7により構成されている。
【0006】メモリセルアレイのうちの列方向のメモリ
セル51に対してアクセスを可能にするビット線対B
L,/BLは活性化されると電源電位VCCに印加され
る。
【0007】メモリセルアレイのうちの行方向のメモリ
セル51に対してアクセスを可能にするワード線WLは
アクセストランジスタ56,57の各ゲート電極に接続
されている。
【0008】ドライブトランジスタ54,55のソース
を駆動するソース線SLはドライブトランジスタ54,
55の共通のソース電極に接続されている。
【0009】第1のノードN11及び第2のノードN1
2は互いに逆の電位を保持しており、第1及び第2のノ
ードN11,N12のラッチ状態に応じて保持されるデ
ータが決定される。例えば、第1のノードN11の電位
がハイであれば、第2のノードN12の電位はロウとな
る。すなわち、第1のノードN11の電位がハイであ
り、第2のノードN12の電位がロウである場合には、
負荷トランジスタ52及びドライブトランジスタ54の
ゲート電極が第2のノードN12に共に接続されている
ため、負荷トランジスタ52がオンとなり、ドライブト
ランジスタ54がオフとなる。また、負荷トランジスタ
53及びドライブトランジスタ55のゲート電極が第1
のノードN11に接続されているため、負荷トランジス
タ53がオフとなり、ドライブトランジスタ55がオン
となる。従って、第1のノードN11にはハイデータが
保持され続けると共に第2のノードN12にはロウデー
タが保持され続ける。
【0010】読み出し動作時に、外部からのアドレスに
よりメモリセル51が選択されたとすると、メモリセル
51に接続されているワード線WLは電源電位VCC
(約1V)であるハイ電位に印加されると共に、ソース
線SLは−0.5V程度の負の電位に印加されるため、
第1のノードN11とビット線BLとが接続され、第2
のノードN12とビット相補線/BLとが接続される。
この際、ビット線対BL,/BLは電源電位VCCであ
るハイ電位にプリチャージされているため、ハイデータ
を保持している第1のノードN11側では何も起こらな
いが、ロウデータを保持している第2のノードN12側
では、アクセストランジスタ57及びドライブトランジ
スタ55を介して、ビット相補線/BLからソース線S
Lに電流が引き抜かれることになり、この引き抜かれた
電流がビット線対BL,/BLを流れる電流差、または
電位差としてセンスアンプ等により検出され、データと
して外部に転送される。
【0011】一般に、電源電位VCCが小さいメモリセ
ルにおいては、電源電位VCCとトランジスタのしきい
値電圧との差が小さくなり駆動電流が小さくなるので、
トランジスタが高速に動作しなくなるが、本報告の低電
圧駆動型のSRAMメモリセルは、ドライブトランジス
タ54,55のソース電極に接続されているソース線S
Lの電位が接地電位よりも低くなるように印加されるた
め、ドライブトランジスタ55のゲート・ソース間電圧
が拡大し、該ドライブトランジスタ55の電流駆動能力
が高まるので、高速に動作する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の低電圧駆動型のSRAMメモリセルは、読み出し電
流が大きくなり読み出し速度は速くなるものの、ソース
線SLを駆動する負電圧をチップ内部の負電圧発生回路
を用いて供給する場合には、1V以下の低電圧条件で負
電圧を効率よく発生させることが困難であり、ソース線
駆動に要する消費電力が増大し、チップ全体としては消
費電力が減少しないという問題を有していた。
【0013】また、現在一般に用いられているツインウ
ェル構成では、NMOSのウェルを他のNMOSのウェ
ルと分離できないので、選択的にNMOSウェル電位を
制御することは不可能である。ソース線SLに負電圧を
印加すると、ソース・ウェル間のPN接合に順バイアス
がかかるので、ソース電位を−0.7V以下に下げるこ
とはできない。ノイズ等の耐圧を考慮すると、ソース電
位の下限はさらに高くなるので、ドライブトランジスタ
のゲート・ソース間電圧を十分に拡大することができ
ず、高速化には限界があった。
【0014】本発明は前記従来の問題を解決し、低電圧
駆動時において、読み出し動作又は書き込み動作を高速
にすると共に消費電力を低減できるようにすることを目
的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、低電圧駆動時に高速動作が要求されるト
ランジスタのみの駆動能力を大きくすることによって、
高速動作と低消費電力との両立を図るものである。
【0016】 具体的に本発明に係る第1のデータ保持
回路は、一方の出力ノードと他方の入力ノードとが互い
に接続された第1のインバータと第2のインバータとか
らなるデータ保持部と、データ保持部からデータを読み
出すデータ読み出し線と、データ保持部とデータ読み出
し線とを接続するN型トランジスタからなるアクセスト
ランジスタとを備え、データ読み出し線の読み出し前の
電位はロウレベルであり、データの読み出し期間にデー
タ保持部に印加される電源電位と接地電位との電位差
は、読み出し期間以外の期間にデータ保持部に印加され
る電源電位と接地電位との電位差よりも大きくなるよう
に設定されている。
【0017】 第1のデータ保持回路によると、データ
読み出し線がデータの読み出し前に電位をロウレベルと
され、且つ、データの読み出し期間にデータ保持部に印
加される電源電位と接地電位との電位差が読み出し期間
以外の期間にデータ保持部に印加される電源電位と接地
電位との電位差よりも大きくなるように設定されている
ため、第1及び第2のインバータがCMOSFETによ
り構成されている場合は、読み出し期間にP型ドライブ
トランジスタのゲート・ソース間電圧が拡大する。その
結果、読み出し電流が増加するので、メモリセルの面積
を増大させることなく、低電圧駆動が実現できると共に
読み出し動作を高速にすることができる。さらに、デー
タ読み出し線に印加されるプリチャージ電位がロウレベ
ルに印加されているため、ハイレベルに印加される場合
と異なり、データ読み出し線がソースとなるので、読み
出し電流がさらに増加することになり、読み出し動作を
一層高速にすることができる。また、読み出し速度を許
容される程度に設定するのであれば、メモリセルを構成
する各トランジスタのサイズを小さくすることができる
と共に消費電流をも減少させることができる。
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】 本発明に係る第2のデータ保持回路は、
一方の出力ノードと他方の入力ノードとが互いに接続さ
れ、それぞれP型トランジスタ及びN型トランジスタか
らなる第1のインバータと第2のインバータとからなる
データ保持部と、データ保持部からデータを読み出すデ
ータ読み出し線と、データ保持部とデータ読み出し線と
を接続するN型トランジスタからなるアクセストランジ
スタとを備え、データ読み出し線の読み出し前の電位は
ロウレベルであり、データの読み出し期間における各イ
ンバータのP型トランジスタの基板電位は、読み出し期
間以外の期間における各インバータのP型トランジスタ
の基板電位よりも低くなるように設定されている。
【0033】 第2のデータ保持回路によると、本発明
の第1のデータ保持回路と同様の効果を得られる上に、
データの読み出し期間における各インバータのP型トラ
ンジスタの基板電位が読み出し期間以外の期間における
各インバータのP型トランジスタの基板電位よりも低く
なるように設定され、且つ、データ読み出し線がロウプ
リチャージされているため、基板バイアス効果によりP
型のドライブトランジスタのしきい値電圧が小さくなる
ので、該ドライブトランジスタの駆動能力が大きくな
る。これにより、読み出し期間のP型のドライブトラン
ジスタの駆動能力が大きくなるので、リーク電流が増加
することなく高速な読み出し動作を行なえると共にノイ
ズマージンを拡大することができる。
【0034】
【0035】 本発明に係る第3のデータ保持回路は、
一方の出力ノードと他方の入力ノードとが互いに接続さ
れ、それぞれP型トランジスタ及びN型トランジスタか
らなる第1のインバータと第2のインバータとからなる
データ保持部と、データ保持部からデータを読み出すデ
ータ読み出し線と、データ保持部とデータ読み出し線と
を接続するN型トランジスタからなるアクセストランジ
スタとを備え、データ読み出し線の読み出し前の電位は
ロウレベルであり、データの読み出し期間における各イ
ンバータのN型トランジスタの基板電位は、読み出し期
間以外の期間における各インバータのN型トランジスタ
の基板電位よりも高くなるように設定されている。
【0036】 第3のデータ保持回路によると、本発明
の第1のデータ保持回路と同様の効果を得られる上に、
データの読み出し期間における各インバータのN型トラ
ンジスタの基板電位が読み出し期間以外の期間における
各インバータのN型トランジスタの基板電位よりも高く
なるように設定され、且つ、データ読み出し線がロウプ
リチャージされているため、基板バイアス効果によりN
型の負荷トランジスタのしきい値電圧が小さくなるの
で、該負荷トランジスタの駆動能力が大きくなる。その
結果、リーク電流が増加することなく高速な読み出し動
作を行なえると共にノイズマージンを拡大することがで
きる。
【0037】
【0038】 本発明に係る第4のデータ保持回路は、
一方の出力ノードと他方の入力ノードとが互いに接続さ
れた第1のインバータと第2のインバータとからなるデ
ータ保持部と、データ保持部の周辺に設けられた周辺回
路部とを備え、データ保持部に印加される電源電位は、
周辺回路部に印加される電源電位よりも定常的に高く、
データの読み出し期間以外の期間にデータ保持部に印加
される接地電位は、読み出し期間にデータ保持部に印加
される接地電位よりも高くなるように設定されている。
【0039】 第4のデータ保持回路によると、データ
保持部に印加される電源電位は、周辺回路部に印加され
る電源電位よりも定常的に高く、データの読み出し期間
以外の期間にデータ保持部に印加される接地電位は、読
み出し期間にデータ保持部に印加される接地電位よりも
高くなるように設定されているため、データの高速な読
み出し動作を妨げることなく、待機時のリーク電流を低
減することができる。
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)本発明の第1の実施形態を図面に基
づいて説明する。
【0047】図1は本発明の第1の実施形態に係るデー
タ保持回路としてのSRAMメモリセル及びその周辺回
路を示す回路図であり、図2は本発明の第1の実施形態
に係るSRAMメモリセルを示す回路図である。図1に
おいて、メモリセル11は、アレイ状に配列されたメモ
リセル群のうちの1つのメモリセルである。外部から入
力されたロウアドレスに基づいてワード線を選択するロ
ウデコーダには接地電位VSSと電源電位VCCとが印
加され、行方向に配置されているメモリセル11とはワ
ード線WLにより接続されている。I/O系回路は読み
出し動作及び書き込み動作を制御し、外部から入力され
たカラムアドレスをデコードするデコーダ回路は行方向
に配置されているメモリセル11とはデータ読み出し線
としてのビット線対BL,/BLにより接続されてい
る。センスアンプ回路は読み出し動作時に、ビット線対
BL,/BLに読み出された微小な読み出し電流を増幅
する回路である。メモリセル11を駆動するメモリセル
の電源電位VCMはロウデコーダ等の周辺回路の電源電
位VCCとは独立して制御されるハイデータ保持用の電
源電位であり、メモリセルの接地電位VSMはロウデコ
ーダ等の周辺回路の接地電位VSSとは独立して制御さ
れるロウデータ保持用の接地電位である。
【0048】図2に示すように、メモリセル11は、第
1のインバータ12、第2のインバータ13、第1のア
クセストランジスタ及び第2のアクセストランジスタに
より構成されている。例えば、メモリセルアレイのうち
の列方向のメモリセル11に対してアクセスするビット
線対BL,/BLは、スイッチトランジスタ20,21
が電源電位PREにより活性化されている間は接地電位
VSSにプリチャージされているとすると、第1のイン
バータ12の構成は、符号14に示すPMOSトランジ
スタが第1のドライブトランジスタとなり、符号16に
示すNMOSトランジスタが第1の負荷トランジスタと
なる。第1のインバータ12と対をなす第2のインバー
タ13の構成は、符号15に示すPMOSトランジスタ
が第2のドライブトランジスタとなり、符号17に示す
NMOSトランジスタが第2の負荷トランジスタとな
る。
【0049】メモリセル11の第1の記憶ノードN1と
なる第1のインバータ12の出力ノードは、第2のイン
バータ13の入力ノードである第2のドライブトランジ
スタ15及び第2の負荷トランジスタ17の各ゲート電
極に接続されている。また、メモリセル11の第2の記
憶ノードN2となる第2のインバータ13の出力ノード
は、第1のインバータ12の入力ノードである第1のド
ライブトランジスタ14及び第1の負荷トランジスタ1
6の各ゲート電極に接続されている。メモリセルアレイ
のうちの行方向のメモリセル11に対してアクセスを可
能にするワード線WLは、ビット線BLと第1の記憶ノ
ードN1との間に接続されている第1のアクセストラン
ジスタ18のゲート電極、及びビット相補線/BLと第
2の記憶ノードN2との間に接続されている第2のアク
セストランジスタ19のゲート電極にそれぞれ接続され
ている。
【0050】第1の記憶ノードN1及び第2の記憶ノー
ドN2が保持するデータは、第1の記憶ノードN1及び
第2の記憶ノードN2のラッチ状態に応じて決定され、
第1の記憶ノードN1及び第2の記憶ノードN2は互い
に逆の電位を保持している。例えば、第1の記憶ノード
N1の電位がハイであれば、第2の記憶ノードN2の電
位はロウである。第1の記憶ノードN1の電位がハイと
なり、第2の記憶ノードN2の電位がロウとなる場合
に、第1のドライブトランジスタ14及び第1の負荷ト
ランジスタ16の各ゲート電極が共に第2の記憶ノード
N2に接続されているため、第1のドライブトランジス
タ14がオンとなり、第1の負荷トランジスタ16がオ
フとなっている。また、第2のドライブトランジスタ1
5及び第2の負荷トランジスタ17の各ゲート電極が第
1の記憶ノードN1に接続されているため、第1のドラ
イブトランジスタ15がオフとなり、第2の負荷トラン
ジスタ17がオンとなっている。従って第1の記憶ノー
ドN1にはハイデータが保持され続けると共に第2の記
憶ノードN2にはロウデータが保持され続ける。
【0051】次に、読み出し動作時には、メモリセルア
レイから単独のメモリセルを指定するアドレスによりメ
モリセル11が選択された際に、選択されたメモリセル
11に接続されているワード線WLが電源電位VCCで
あるハイ電位に遷移するため、第1の記憶ノードN1と
ビット線BLとが接続され、第2の記憶ノードN2とビ
ット相補線/BLとが接続される。このとき、ビット線
対BL,/BLは接地電位VSSであるロウ電位にプリ
チャージされているため、ロウデータを保持している第
2の記憶ノードN2側では何も起こらないが、ハイデー
タを保持している第1のノードN1側では、第1のアク
セストランジスタ18及び第1のドライブトランジスタ
14を介して、読み出し電流ICMがビット線BLに流
れ込む。この読み出し電流ICMがビット線対BL,/
BLを流れる電流差又は電位差としてセンスアンプによ
り検出され、所望のデータとして外部に転送される。
【0052】読み出し動作時のデータ転送速度を上げる
には、第1のアクセストランジスタ18、第2のアクセ
ストランジスタ19、第1のドライブトランジスタ14
及び第2のドライブトランジスタ15のうちのいずれか
の駆動能力を上げればよい。
【0053】トランジスタの駆動能力はトランジスタサ
イズを大きくすることにより高められるが、トランジス
タサイズを大きくするとそれに比例してメモリセル面積
も大きくなるため、トランジスタサイズを大きくしにく
い。また、トランジスタのしきい値電圧を下げること
も、トランジスタの駆動能力を上げるのに有効である。
しかしながら、トランジスタのしきい値電圧を下げる
と、しきい値電圧に対するプロセス変動の影響が大きく
なるため、リーク電流の極端な増加やノイズマージンの
低下などの問題を引き起こす。
【0054】第1の実施形態に係るデータ保持回路は、
メモリセル11を構成する第1のドライブトランジスタ
14及び第2のドライブトランジスタ15のソースとな
るメモリセルの電源電位VCMを周辺回路の電源電位V
CCよりも高く設定することにより、各ドライブトラン
ジスタ14,15の駆動能力を上げる構成とした。
【0055】例えば、第1のドライブトランジスタ14
を通じて供給される読み出し電流ICMは、第1のドラ
イブトランジスタ14のゲート・ソース間電位に依存し
ており、ゲート・ソース間電位が大きいほど、読み出し
電流ICMも大きくなるので、読み出し速度が速くな
る。逆に、目標となる動作速度を達成するために、メモ
リセルの電源電位VCMを必要最低限に抑えて供給する
と、不要な消費電流の増加を招くこともなく、また、第
1のドライブトランジスタ及び第2のドライブトランジ
スタのサイズを小さくすることができる。
【0056】さらに、メモリセル11を構成する第1の
負荷トランジスタ16及び第2の負荷トランジスタ17
の電源であるメモリセルの接地電位VSMを、通常の接
地電位VSSよりも低い電位に設定すれば、第1のドラ
イブトランジスタ14のゲート電極に印加される電圧が
小さくなるため、第1のドライブトランジスタ14のゲ
ート・ソース間電位が拡大されるので、読み出し電流I
CMの値を大きくすることができる。また、メモリセル
の接地電位VSMを通常の接地電位VSSより低い電位
に設定することにより、小さなサイズのトランジスタで
あっても各負荷トランジスタ16,17に要求される駆
動能力を実現できるため、メモリセルの面積を削減する
ことができる。
【0057】なお、メモリセルの電源電位VCMを周辺
回路の電源電位VCCよりも高くなるように設定するこ
とと、メモリセルの接地電位VSMを通常の接地電位V
SSよりも低くなるように設定することとは互いに独立
して行なうことができるため、いずれか1つの構成であ
ってもよい。
【0058】また、ビット線対BL,/BLのプリチャ
ージ電位がハイ電位である場合は、第1の負荷トランジ
スタ16及び第2の負荷トランジスタ17が各ドライブ
トランジスタとして働き、第1のドライブトランジスタ
14及び第2のドライブトランジスタ15が各負荷トラ
ンジスタとして働く。このため、ビット線対BL,/B
Lのプリチャージ電位がロウ電位である場合と同様に、
負荷トランジスタに印加されるメモリセルの電源電位V
CMを電源電位VCCよりも高くして、各トランジスタ
のソースに印加される電位差を拡大するように設定すれ
ば、メモリセル11の面積を増大させることなく、読み
出し速度の高速化を図ることができる。
【0059】さらに、ドライブトランジスタの駆動能力
が、トランジスタサイズを大きくすることなく、各アク
セストランジスタ18,19と比べて強くなっているた
め、各アクセストランジスタ18,19のしきい値電圧
を下げることにより、メモリセル11の面積の増加を招
くことなく、各アクセストランジスタ18,19の駆動
能力を大きくすることも可能である。この場合、待機時
にアクセストランジスタ18,19を介してメモリセル
11にリーク電流が流れることが懸念されるが、待機時
には、メモリセルの接地電位VSM及びビット線BLの
プリチャージ電位がアクセストランジスタのゲート電位
(=ワード線WLの電位)よりも高くなるように設定す
れば、NMOSトランジスタであるアクセストランジス
タ18,19のゲート・ソース間に負電圧が印加される
ことになるので、該リーク電流を抑えることができる。
ワード線WLとメモリセルの接地電位VSM、ビット線
BLとの相対的な電位の関係については、待機時にワー
ド線WLの電位がメモリセルの接地電位VSM及びビッ
ト線BLの電位よりも低ければよく、ワード線WLを制
御しても、メモリセルの接地電位VSM又はビット線B
Lの電位を制御してもよい。
【0060】ちなみに、メモリセル11に印加されるメ
モリセルの電源電位VCMは書き込み動作が可能な電位
でありさえすれば、読み出し動作時に限ることなく、定
常的に周辺回路等の電源電位VCCよりも高くしておく
ことも可能である。
【0061】以下、メモリセルのビット線をハイプリチ
ャージとする場合とロウプリチャージとする場合とに関
してそれぞれの場合の動作を検証する。
【0062】図3は本発明の第1の実施形態に係るSR
AMメモリセルのビット線のハイ又はロウのプリチャー
ジ電位に関する動作速度を比較した図である。
【0063】図3(a)はビット線がハイプリチャージ
である場合の読み出し側のメモリセル等価回路図であ
り、図3(c)はビット線がロウプリチャージである場
合の読み出し側のメモリセル等価回路図である。
【0064】図3(a)に示すメモリセル等価回路は、
ビット線BLがハイプリチャージである場合に、第1の
記憶ノードN1がロウデータを保持しておりSRAMの
メモリセル内の各トランジスタのうちの読み出し電流I
CMが流れるトランジスタを表わしている。図3(a)
に示すメモリセル等価回路において、ビット線BLがハ
イプリチャージの場合のドライブトランジスタは、ソー
スが接地電位に接続された符号26に示すNMOSトラ
ンジスタである。ワード線WLに電源電位VCCが印加
されてメモリセルに対して読み出し動作が開始される
と、ビット線BLに充電された電荷は、アクセストラン
ジスタ28とドライブトランジスタ26とを介して放電
されビット線BLの電位が降下する。このとき、アクセ
ストランジスタ28のソースは第1の記憶ノードN1で
あり、ビット線BLの容量は第1の記憶ノードN1と比
べて圧倒的に大きいため、アクセストランジスタ28と
ドライブトランジスタ26のコンダクタンス比により第
1の記憶ノードN1の電位が上昇するので、アクセスト
ランジスタ28のゲート・ソース間電位が低くなり、ア
クセストランジスタ28の駆動能力は低下する。
【0065】図3(c)に示すメモリセル等価回路は、
ビット線BLがロウプリチャージである場合に、第1の
記憶ノードN1がハイデータを保持しておりSRAMの
メモリセル内の各トランジスタのうちの読み出し電流I
CMが流れるトランジスタを表わしている。図3(c)
に示すメモリセル等価回路において、ビット線BLがロ
ウプリチャージの場合のドライブトランジスタは、ソー
スがメモリセルの電源電位VCMに接続された符号24
に示すPMOSトランジスタである。ワード線WLに電
源電位VCCが印加されてメモリセルに対して読み出し
動作が開始されると、アクセストランジスタ28とドラ
イブトランジスタ24とを介してビット線BLに電荷が
充電され、ビット線BLの電位が上昇する。このとき、
アクセストランジスタ28のソースはビット線BLに接
続されているため、読み出し動作開始直後のアクセスト
ランジスタ28の駆動能力は大きい。ビット線BLの電
位が上昇すると共にアクセストランジスタ28の駆動能
力は序々に小さくなり、ビット線BLの電位がワード線
WLのハイ電位からアクセストランジスタ28のしきい
値電圧分下がった電位まで上昇すると、アクセストラン
ジスタ28の駆動能力がなくなって読み出し電流は流れ
なくなる。
【0066】図3(b)はビット線BLがハイプリチャ
ージの場合のワード線WL、ビット線BL及び第1の記
憶ノードN1の各電圧と時間とのそれぞれの関係をシミ
ュレーションした結果を示すグラフであり、図3(d)
はビット線BLがロウプリチャージの場合のワード線W
L、ビット線BL及び第1の記憶ノードN1の各電圧と
時間とのそれぞれの関係をシミュレーションした結果を
示すグラフである。
【0067】ワード線WLが活性化され、メモリセルに
対する読み出し動作が開始された直後を比較すると、図
3(b)に示すように、ビット線BLがハイプリチャー
ジされる場合は、アクセストランジスタのソースとなる
第1の記憶ノードN1が接地電位よりも0.2V程度上
昇してしまい、アクセストランジスタ28のゲート・ソ
ース間電圧は小さくなる。一方、図3(d)に示すよう
に、ビット線BLがロウプリチャージされる場合は、ア
クセストランジスタ28のソースがビット線BLである
ため、アクセストランジスタ28のゲート・ソース間電
圧はハイプリチャージの場合よりも大きくなる。
【0068】従って、ビット線対BL,/BLの電位差
が100mVになる時間を読み出し時間tMAと表わす
と、図3(d)に示すロウプリチャージの場合の読み出
し時間tMAの方が、図3(b)に示すハイプリチャー
ジの場合の読み出し時間tMAよりも早くなっている。
ちなみに、センスアンプの構成にもよるが、センス可能
なビット線対BL,/BLの電位差は通常数十mVであ
る。
【0069】また、図3(d)に示すように、読み出し
動作の開始から時間が経過すると、ソースであるビット
線BLの電位が変化し、アクセストランジスタ28のゲ
ート・ソース間電位がアクセストランジスタ28のしき
い値電圧まで降下すると、ビット線BLに対する充放電
が止むため、制御回路を新たに設けることなく、ビット
線に流出する不要な充放電電流を削減することができ
る。
【0070】なお、図3(a)及び図3(c)に示すア
クセストランジスタ28がPMOSトランジスタである
場合には、前記とは逆に、ハイプリチャージの場合に、
アクセストランジスタ28のソースがビット線BLとな
るため、アクセストランジスタ28のゲート・ソース間
電圧はロウプリチャージの場合よりも大きくなる。従っ
て、ハイプリチャージの場合の読み出し時間tMAの方
が、ロウプリチャージの場合の読み出し時間tMAより
も速くなる。
【0071】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態を図面に基づいて説明する。
【0072】前記の第1の実施形態においては、読み出
し速度を高速にするため、ドライブトランジスタに印加
するメモリセルの電源電位VCMを高く設定する構成に
したが、書き込み動作時にドライブトランジスタの駆動
能力が大きい場合に、データの反転に要する時間が増大
することになり、また、場合によってはデータを反転さ
せることもできなくなる。
【0073】そこで、本実施形態は、書き込み動作時に
メモリセルの電源電位VCMを降下させることにより、
書き込み速度の高速化を図る。
【0074】図4は本発明の第2の実施形態に係るデー
タ保持回路としてのSRAMの制御シーケンス図であ
る。図4において、WLはワード線に印可される電位を
示し、VCMはメモリセルの電源電位を示し、BL,/
BLはビット線対に印加される電位を示し、N1,N2
は第1及び第2の記憶ノードの電位を示している。VS
Sは周辺回路の接地電位、VCCは周辺回路に供給され
る電源電位である。また、メモリセルの電源電位VCM
のロウ電位側をVCCとし、ハイ電位側をVCMHとす
る。なお、第2の実施形態に係るデータ保持回路は図2
に示すSRAMメモリセルである。
【0075】図4に示すように、読み出し動作前の第1
の記憶ノードN1及び第2の記憶ノードN2の電位は相
補関係にあって、一方が電源電位VCCであれば他方が
接地電位VSSになる。
【0076】まず、読み出し期間を説明する。読み出し
動作が開始される直前にメモリセルの電源電位VCMが
ハイ電位VCMHに昇圧され、ハイデータを保持してい
る記憶ノードはハイ電位VCMHに上昇する。ワード線
WLが活性化されて読み出し動作が開始されると、ハイ
データを保持している記憶ノードは、いったん電位が降
下するが、第1の実施形態において説明したようにドラ
イブトランジスタの駆動能力が高められているため、電
圧降下によってデータが消滅することはない。読み出し
動作が終了すると、メモリセルの電源電位VCMがハイ
電位VCMHから電源電位VCCに降圧され、第1の記
憶ノードN1及び第2の記憶ノードN2の電位も、電源
電位VCCと接地電位VSSとに戻る。
【0077】次に、書き込み期間を説明する。ワード線
WLが活性化されて書き込み動作が開始されると、保持
しているデータと書き込みデータとが異なる場合は、逆
転書き込みと呼ばれ、記憶ノードのハイ側の電圧降下と
記憶ノードのロウ側の電圧上昇とが同時に起こる。書き
込み動作中は、メモリセルの電源電位VCMがハイ電位
VCMHよりも低い電源電位VCCに下げられているた
め、ドライブトランジスタの駆動能力も小さくなってお
り、記憶ノードのハイ側の電圧降下量は大きくなるの
で、各記憶ノードの電位が入れ替わり、データが正しく
書き込まれる。
【0078】なお、第2の実施形態においては、読み出
し期間にメモリセルの電源電位VCMがハイ電位VCM
Hに昇圧され、書き込み期間にハイ電位VCMHよりも
低いい電源電位VCCに降圧したが、これに限らず、メ
モリセル11は、読み出し期間に電源電位VCCが印加
され、書き込み期間に電源電位VCCよりも低い電位に
降圧された電位が印加されたとしても同様の効果を得る
ことができる。
【0079】また、待機時のメモリセル11の電源電位
VCMについては、リーク源となるトランジスタのゲー
ト・ソース間電位は0Vであるため、メモリセルの電源
電位VCMの値が通常の電源電位VCCよりも高いハイ
電位VCMHであっても、リーク電流が増加することは
ない。また、待機時のメモリセルの電源電位VCMを高
く設定すると、ソフトエラー等のノイズに対しても影響
を受け難くなるため、データの保持特性が良くなる。
【0080】また、図4に示すように、読み出し期間が
開始される前に、メモリセルの電源電位VCMは電源電
位VCCからハイ電位VCMHに昇圧され、また、書き
込み期間が開始される前に、メモリセルの電源電位VC
Mはハイ電位VCMHから電源電位VCCに降圧されて
いる。これは読み出し動作又は書き込み動作を各期間内
に確実に終了させることを目的とする一例であり、必ず
しも各期間の開始前に該電圧を変動させることを必要と
しない。
【0081】また、メモリセルの接地電位VSMを書き
込み期間に高くなるように設定することによっても、書
き込み能力を向上させることができる。アクセストラン
ジスタ18,19がNMOSよりなるトランジスタであ
る場合は、ビット線BLのロウレベルがメモリセル11
のハイデータを破壊することによって書き込みが行なわ
れるが、第1の実施形態において説明したように、メモ
リセル11の読み出し電流を多くするあまり、ビット線
BLに0Vを印加してもメモリセル11のハイデータを
破壊できないほどデータの保持力が高まっている。そこ
で、メモリセルの接地電位VSMを書き込み動作時に高
くすることによって、データの保持力を弱め、書き込み
が可能な程度にメモリセルの接地電位VSMを昇圧させ
る。このようすを図2を用いて説明する。
【0082】まず、第1の記憶ノードN1にハイデータ
が保持されていると仮定する。今、ワード線WLに電源
電位VCCが印加され、アクセストランジスタ18,1
9がオンになり、ビット線BLにロウ電位及びビット相
補線/BLにハイ電位がそれぞれ印加されると、第1の
記憶ノードN1の電位はビット線BLに引かれて降下す
るが、メモリセルの電源電位VCMの電位が高いとイン
バータ13を反転させるのに十分な程度に第1の記憶ノ
ードN1の電位が降下せず、従って、書き込みが完了し
ない。
【0083】そこで、メモリセルの接地電位VSMを上
昇させると、インバータ13が反転する電位が高くなる
上に、第2の記憶ノードN2の電位がメモリセルの接地
電位VSMになっているため、第1のドライブトランジ
スタ14のゲート電位が上昇するので、該第1のドライ
ブトランジスタ14を流れる電流が減少することにな
り、第1の記憶ノードN1の電位も降下する。従って、
メモリセルの接地電位VSMを上昇させることによっ
て、書き込みレベル(メモリセル11が保持するデータ
が反転可能なビット線BLの電位)が大きくなり、書き
込み動作が高速化されることになる。
【0084】もちろん、待機時のメモリセルの接地電位
VSMはデータの保持さえ可能であればその電圧値は限
定されないが、書き込み動作時と整合させることによ
り、ワード線WLに負電圧を印加しなくても低しきい値
のアクセストランジスタ18,19が使用できるので
(ビット線BLの電位がオフ状態のワード線WLよりも
高ければアクセストランジスタ18,19のゲート・ソ
ース間電圧は負になる。)、より高速な読み出し動作が
期待できる。
【0085】このように、例えば、メモリセルの電源電
位VCMを定常的に周辺回路の電源電位VCCよりも高
くなるように設定する一方、書き込み動作時と待機時に
はメモリセルの接地電位VSMを周辺回路の接地電位V
SSよりも高くなるように設定すると共に、読み出し動
作時にのみメモリセルの接地電位VSMを接地電位VS
Sに設定し、且つ、アクセストランジスタ18,19に
低しきい値のトランジスタを用いれば、データ読み出し
の高速性と、書き込み動作時及び待機時の低リーク特性
とを両立させることができる。
【0086】なお、アクセストランジスタ18,19が
PMOSよりなるトランジスタの場合は、メモリセル1
1に保持されているロウデータをビット線BLのハイレ
ベルで反転させることが書き込み動作となるので、読み
出し動作時と比べて書き込み動作時のメモリセルの接地
電位VSMを昇圧するか、又はメモリセルの電源電位V
CMを降圧するかによって、高速な書き込み動作が実現
できる。この場合においても、待機時のメモリセルの電
源電位VCMを書き込み動作時と同様にオフ状態のワー
ド線WLの電位(=VCC)よりも低くなるように設定
することにより、アクセストランジスタ18,19に低
しきい値のトランジスタを用いても、リーク電流を抑え
ることができる。
【0087】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態を図面に基づいて説明する。
【0088】図5は本発明の第3の実施形態に係るデー
タ保持回路としてのSRAMメモリセルを示す回路図で
ある。図5において、メモリセル41はアレイ状に配列
されたメモリセル群のうちの1つであり、第1のインバ
ータ42、第2のインバータ43、第1のアクセストラ
ンジスタ18及び第2のアクセストランジスタ19から
構成されている。ビット線BLのプリチャージ電位がロ
ウ電位である場合に、第1のインバータ42は、符号4
4に示すPMOSトランジスタである第1のドライブト
ランジスタと、符号46に示すNMOSトランジスタで
ある第1の負荷トランジスタとから構成されている。第
1のインバータ42と対をなす第2のインバータ43
は、符号45に示すPMOSトランジスタである第2の
ドライブトランジスタと、符号47に示すNMOSトラ
ンジスタである第2の負荷トランジスタとから構成され
ている。
【0089】メモリセル41の第1の記憶ノードN1と
なる第1のインバータ42の出力ノードは、第2のイン
バータ43の入力ノードである第2のドライブトランジ
スタ45及び第2の負荷トランジスタ47の各ゲート電
極に接続されている。また、メモリセル41の第2の記
憶ノードN2となる第2のインバータ43の出力ノード
は、第1のインバータ42の入力ノードである第1のド
ライブトランジスタ44及び第1の負荷トランジスタ4
6の各ゲート電極に接続されている。メモリセルアレイ
のうちの行方向のメモリセル41に対してアクセスを可
能にするワード線WLは、ビット線BLと第1の記憶ノ
ードN1との間に接続されている第1のアクセストラン
ジスタ18のゲート電極、及びビット相補線/BLと第
2の記憶ノードN2との間に接続されている第2のアク
セストランジスタ19のゲート電極にそれぞれ接続され
ている。
【0090】第1のドライブトランジスタ44及び第2
のドライブトランジスタ45の各基板は第1のウェル電
位VNWに接続されており、第1の負荷トランジスタ4
6及び第2の負荷トランジスタ47の各基板は第2のウ
ェル電位VPWに接続されている。
【0091】第1の実施形態においても説明したよう
に、メモリセルの面積を増やすことなくメモリセルに対
する読み出し速度を上げるためには、トランジスタのし
きい値電圧を下げることが有効であるが、待機時のリー
ク電流が増大するため、この構成を用いることはできな
かった。
【0092】本実施形態においては、メモリセル41を
構成する各トランジスタのウェル電位を制御することに
より、読み出し動作中又は書き込み動作中の各トランジ
スタのしきい値電圧と待機時の各トランジスタのしきい
値電圧とを基板バイアス効果を用いて動的に変動させる
構成とした。
【0093】読み出し動作時には、第1のドライブトラ
ンジスタ44及び第2のドライブトランジスタ45に大
きな駆動能力が求められるが、逆に書き込み動作時には
大きな駆動能力は不要であるため、各ドライブトランジ
スタ44,45の第1のウェル電位VNWを書き込み動
作時に比べて低くなるように制御する。
【0094】従って、読み出し動作時にのみPMOSよ
りなる各ドライブトランジスタ44,45のしきい値電
圧が下がるため、各ドライブトランジスタ44,45の
駆動能力が大きくなるので、メモリセル41の面積を増
加させることなく、また、待機時のリーク電流を増加さ
せることもなく読み出し動作を高速にすることができ
る。
【0095】また、書き込み動作時には、第1の負荷ト
ランジスタ46及び第2の負荷トランジスタ47が書き
込み動作を補助するために、大きな駆動能力が求められ
るので、各負荷トランジスタ46,47の第2のウェル
電位VPWを読み出し動作時と比べて高くなるように制
御する。
【0096】従って、書き込み動作時にのみNMOSよ
りなる各負荷トランジスタ46,47のしきい値電圧が
下がるため、各負荷トランジスタ46,47の駆動能力
が大きくなるので、メモリセル41の面積を増加させる
ことなく書き込み動作を高速にすることができる。
【0097】なお、各ウェル電位VNW,VPWの制御
は、独立して制御してもそれぞれの効果が得られるた
め、第1のウェル電位VNW又は第2のウェル電位VP
Wのうちのいずれか一方だけを制御する手段を有してい
てもよい。
【0098】また、ビット線のプリチャージ電位がハイ
電位である場合には、図5に示す第1の負荷トランジス
タ46及び第2の負荷トランジスタ47がドライブトラ
ンジスタとして機能し、第1のドライブトランジスタ4
4及び第2のドライブトランジスタ45が負荷トランジ
スタとして機能する。従って、ドライブトランジスタ4
6,47の駆動能力が読み出し動作時にのみ大きくなる
ように第2のウェル電位VPWを昇圧し、また、PMO
Sよりなる負荷トランジスタ44,45の駆動能力が書
き込み動作時にのみ大きくなるように第1のウェル電位
VNWを降圧すれば同じ効果を得ることができる。
【0099】以下、本発明の第3の実施形態の第1変形
例に係るデータ保持回路としてのSRAMメモリセルを
説明する。
【0100】本変形例においては、読み出し動作時のノ
イズマージンを拡大するよう第1のウェル電位VNW又
は第2のウェル電位VPWを制御する。
【0101】具体的には、ビット線BLがロウプリチャ
ージされている場合は、NMOSよりなる負荷トランジ
スタ46,47のウェル電位である第2のウェル電位V
PWを高くする。これにより、負荷トランジスタ46,
47のしきい値電圧が低下するため、ロウデータを保持
する一方のインバータの負荷トランジスタがより活性化
される。その結果、他方のインバータのドライブトラン
ジスタがより活性化されるので、読み出し電流が増大す
ることになり、ノイズマージンが拡大する。
【0102】また、ビット線BLがハイプリチャージさ
れている場合は、PMOSよりなる負荷トランジスタ4
4,45のウェル電位である第1のウェル電位VNWを
低くする。これにより、負荷トランジスタ44,45の
しきい値電圧が低下するため、ハイデータを保持する一
方のインバータの負荷トランジスタがより活性化され
る。その結果、他方のインバータのドライブトランジス
タがより活性化されるので、読み出し電流が増大するこ
とになり、ノイズマージンが拡大する。
【0103】以下、本発明の第3の実施形態の第2変形
例に係るデータ保持回路としてのSRAMメモリセルを
説明する。
【0104】本変形例においては、書き込み動作時にP
MOSトランジスタのウェル電位である第1のウェル電
位VNWを高くして、PMOSトランジスタのしきい値
電圧を大きくする。これにより、PMOSトランジスタ
の駆動能力が低下するため、逆転書き込みが容易に行な
われるので、高速な書き込みができる。
【0105】以下、本発明の第3の実施形態の第3変形
例に係るデータ保持回路としてのSRAMメモリセルを
説明する。
【0106】本変形例においては、書き込み動作時にN
MOSトランジスタのウェル電位である第2のウェル電
位VPWを低くして、NMOSトランジスタのしきい値
電圧を大きくする。これにより、NMOSトランジスタ
の駆動能力が低下するため、逆転書き込みが容易に行な
われるので、高速な書き込みができる。
【0107】なお、本実施形態において、各アクセスト
ランジスタ18,19の極性をそれぞれ反転させたトラ
ンジスタからなるデータ保持回路であっても、本発明と
同様の効果を得られることはいうまでもない。
【0108】
【発明の効果】
【0109】
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】
【0117】
【0118】
【0119】
【0120】
【0121】
【0122】
【0123】以上説明したように、本発明に係るデータ
保持回路によると、読み出し動作時と書き込み動作時と
の各トランジスタの駆動能力を独立に最適化できるた
め、読み出し速度を優先させるあまり、ハイデータとロ
ウデータとを入れ替えられなくなるという現象を避ける
ことができる。
【0124】さらに、読み出し速度及び書き込み速度を
許容される程度に設定するのであれば、メモリセルを構
成する各トランジスタのサイズを小さくすることができ
るため、一層の高集積化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るデータ保持回路
を示す回路図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係るデータ保持回路
のメモリセルを示す回路図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るSRAMメモリ
セルにおけるビット線のプリチャージ電位に関する動作
速度を比較した図であって、(a)はビット線がハイプ
リチャージの場合のメモリセル等価回路図であり、
(b)はハイプリチャージにおけるワード線、ビット線
及び第1の記憶ノードの各電圧と時間とのシミュレーシ
ョン結果を示すグラフであり、(c)はビット線がロウ
プリチャージの場合のメモリセル等価回路図であり、
(d)はロウプリチャージにおけるワード線、ビット線
及び第1の記憶ノードの各電圧と時間とのシミュレーシ
ョン結果を示すグラフである。
【図4】本発明の第2の実施形態に係るデータ保持回路
における制御シーケンス図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係るデータ保持回路
のメモリセルを示す回路図である。
【図6】従来の低電圧駆動型SRAMメモリセルの回路
図である。
【符号の説明】
11 メモリセル 12 第1のインバータ 13 第2のインバータ 14 第1のドライブトランジスタ 15 第2のドライブトランジスタ 16 第1の負荷トランジスタ 17 第2の負荷トランジスタ 18 第1のアクセストランジスタ 19 第2のアクセストランジスタ 20 スイッチトランジスタ 21 スイッチトランジスタ 24 ドライブトランジスタ 26 ドライブトランジスタ 28 アクセストランジスタ 41 メモリセル 42 第1のインバータ 43 第2のインバータ 44 第1のドライブトランジスタ 45 第2のドライブトランジスタ 46 第1の負荷トランジスタ 47 第2の負荷トランジスタ N1 第1の記憶ノード N2 第2の記憶ノード ICM 読み出し電流 VCM メモリセルの電源電位 VSM メモリセルの接地電位 VCMH ハイ電位 VCC 電源電位 VSS 接地電位 PRE 電源電位 WL ワード線 BL ビット線 /BL ビット相補線 tMA 読み出し時間 VNW 第1のウェル電位 VPW 第2のウェル電位
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11C 11/41 - 11/419 H01L 27/11

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の出力ノードと他方の入力ノードと
    が互いに接続された第1のインバータと第2のインバー
    タとからなるデータ保持部と、 前記データ保持部からデータを読み出すデータ読み出し
    線と、 前記データ保持部と前記データ読み出し線とを接続する
    N型トランジスタからなるアクセストランジスタとを備
    え、 前記データ読み出し線の読み出し前の電位はロウレベル
    であり、 データの読み出し期間に前記データ保持部に印加される
    電源電位と接地電位との電位差は、前記読み出し期間以
    外の期間に前記データ保持部に印加される電源電位と接
    地電位との電位差よりも大きくなるように設定されてい
    ることを特徴とするデータ保持回路。
  2. 【請求項2】 一方の出力ノードと他方の入力ノードと
    が互いに接続され、それぞれP型トランジスタ及びN型
    トランジスタからなる第1のインバータと第2のインバ
    ータとからなるデータ保持部と、 前記データ保持部からデータを読み出すデータ読み出し
    線と、 前記データ保持部と前記データ読み出し線とを接続する
    N型トランジスタからなるアクセストランジスタとを備
    え、 前記データ読み出し線の読み出し前の電位はロウレベル
    であり、 データの読み出し期間における前記各インバータのP型
    トランジスタの基板電位は、前記読み出し期間以外の期
    間における前記各インバータのP型トランジスタの基板
    電位よりも低くなるように設定されていることを特徴と
    するデータ保持回路。
  3. 【請求項3】 一方の出力ノードと他方の入力ノードと
    が互いに接続され、それぞれP型トランジスタ及びN型
    トランジスタからなる第1のインバータと第2のインバ
    ータとからなるデータ保持部と、 前記データ保持部からデータを読み出すデータ読み出し
    線と、 前記データ保持部と前記データ読み出し線とを接続する
    N型トランジスタからなるアクセストランジスタとを備
    え、 前記データ読み出し線の読み出し前の電位はロウレベル
    であり、 データの読み出し期間における前記各インバータのN型
    トランジスタの基板電位は、前記読み出し期間以外の期
    間における前記各インバータのN型トランジスタの基板
    電位よりも高くなるように設定されていることを特徴と
    するデータ保持回路。
  4. 【請求項4】 一方の出力ノードと他方の入力ノードと
    が互いに接続された第1のインバータと第2のインバー
    タとからなるデータ保持部と、 前記データ保持部の周辺に設けられた周辺回路部とを備
    え、 前記データ保持部に印加される電源電位は、前記周辺回
    路部に印加される電源電位よりも定常的に高く、 データの読み出し期間以外の期間に前記データ保持部に
    印加される接地電位は、前記読み出し期間に前記データ
    保持部に印加される接地電位よりも高くなるように設定
    されていることを特徴とするデータ保持回路。
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