JP3568605B2 - 半導体集積回路装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は半導体集積回路に係わり、特に高速かつ低電圧かつ低消費電力動作に適した半導体集積回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、スタティックRAMを低電圧で動作させる技術に関しては、1990 シンポジウム オン ブイ・エル・エス・アイ サーキッツ ダイジェスト オブ テクニカル ペーパーズ(1990年)第53頁から第54頁(1990 Symposium on VLSI Circuit, Digest of Technical Papers(1990) pp.53−54に述べられている。
【0003】
図9は前記文献に記載されているメモリセルの構造である。MP1、MP1Bが負荷MOSFET、N2、MN2Bが駆動MOSFET(MN1、MN1B)が転送MOSFETである。また、WLはワード線で、転送MOSFET(MN1、MN1B)のゲート電極に接続されている。BL、BLBはビット線で、転送MOSFET(MN1、MN1B)の電極に接続されている。
【0004】
負荷MOSFET(MP1)、駆動MOSFET(MN2)から構成された第1のインバータと負荷MOSFET(MP1B)、駆動MOSFET(MN2B)から構成された第2のインバータにより正帰還ループが形成されており、記憶素子を形成している。ワード線WLを正電源VDDに接続することによって、ビット線(BL、BLB)から該記憶素子のデータを読み書きする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、先に述べたスタティックRAMではメモリセルへのデータの書き込みは、ビット線(BL、BLB)の電位差を電源電圧まで広げ、ワード線WLを電源電圧VDDにすることによって書き込んでいる。従って、ビット線(BL、BLB)を大きく振幅する必要があるため消費電力が大きいといった問題がある。
【0006】
また、読み出しはワード線WLを電源電圧VDDにし、電源電圧VDDにプリチャージされたビット線(BL、BLB)を負電源方向に駆動MOSFET(MN2)と転送MOSFET(MN1)を用いて駆動することにより読み出している。従って電源電圧を低電圧にするとMOSFETの駆動能力が減少し、転送MOSFET(MN1)と駆動MOSFET(MN2)の駆動能力が減少するため、ビット線(BL、BLB)にメモリセル内のデータが反映されるのに時間がかかり読み出し速度が低下するといった問題がある。
【0007】
本発明の目的は、上述した従来技術の問題点を解決することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的は、書き込み時のビット線の充放電による消費電力を低減することができる半導体集積回路装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、低電源電圧でも読み出し時間を短縮できる半導体集積回路装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明の更なる他の目的は明細書又は図面の記述からあきらかになるであろう。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述の問題を解決するために、本願の代表的な実施例による半導体集積回路装置は、
二つの駆動MOSFET及び少なくとも二つの転送MOSFETと、
二つの負荷素子とにより構成されたスタティック型のメモリセルがアレー状に形成され、
該二つの負荷素子の一方の電極が共に第1動作電位点に接続され、
同一列の該メモリセルの該二つの転送MOSFETのソース電極あるいはドレイン電極に共通接続された少なくとも一対のビット線と、
同一行の該メモリセルの該二つの転送MOSFETのゲート電極に共通接続された少なくとも一つのワード線と、
同一行の該メモリセルの該二つの駆動MOSFETのソース電極に共通接続された少なくとも一つのソース線から構成されている半導体集積回路において、
該メモリセルの非動作時には、該ソース線を第2動作電位点に接続し、
該メモリセルの書き込み時には、該ソース線に外部から電位を供給しないフロート状態にするか、あるいは、該第1動作電位点または第3動作電位点に接続し、該メモリセルの読み出し時には、該ソース線を第4動作電位点に接続するように構成される。
【0012】
【作用】
上述した手段により、本発明の代表的な実施例によれば、メモリセルへの書き込み時にビット線を電気的に少量変化させるだけで書き込み動作が実行できることから、ビット線の充放電を必要最小限にとどめることができ、消費電力を削減できる。
【0013】
また、メモリセルを構成しているMOSFETの基板電位を変化させることなく、読み出し時に駆動MOSFETと転送MOSFETのビット線駆動能力を向上でき高速読み出しが可能になる。
【0014】
【実施例】
以下、図を参照して本発明の具体的な実施例を説明する。
【0015】
図1は本発明を半導体集積回路装置であるスタティック型ランダム・アクセス・メモリ(SRAM)に適用した例である。
【0016】
図1に示すメモリセルCELL00は、いわゆる、完全CMOS型メモリセルで構成される。負荷素子となるP型MOSFETと駆動素子となるN型MOSFETとを直列接続して2組のインバータ回路を構成し、一方のインバータ回路を構成するMOSFETのドレイン電極を他方のインバータ回路を構成するMOSFETのゲート電極にそれぞれ交差接続して構成され、負荷MOSFETを半導体基板上あるいは半導体基板に形成される不純物領域(N型ウェル領域)に形成するものである。なお、本実施例においては、半導体集積回路に用いるトランジスタとして一般的なMOSFETを例に説明するが、これに限らずMISFET等の電界効果トランジスタを用いることもできる。また、図面においては、P型MOSFETにはそのゲートに丸印を付しN型MOSFETと区別する。
【0017】
本実施例によるSRAMは、複数のメモリセル(CELL00〜CELLnn)がマトリックス状(行列状)に配置され、メモリアレイ(CELL00〜CELLnn)を構成する。特に制限されないが行方向、列方向ともにn個のメモリセルが構成されている。図1には本実施例によるSRAMのメモリアレイ部を示している。なお、メモリセルの個数は行列方向ともにその使用目的に応じて任意の個数とされる。
【0018】
メモリセルCELL00を例とすると、メモリセルは2つの負荷素子を構成するP型MOSFET(MP1、MP1B)と、駆動素子を構成する2つのN型MOSFET(MN2、MN2B)とにより2組のインバータ回路が構成され、このドレイン電極と、ゲート電極を交差接続することにより構成される。さらに、メモリセルには2つの転送用N型MOSFET(MN1、MN1B)が配置され、転送用MOSFET(MN1、MN1B)のソース・ドレイン経路は後述するビット線(BL、BLB)とP型MOSFET(MP1、MP1B)とN型MOSFET(MN2、MN2B)のドレイン電極が共通接続された点(蓄積ノードC1、C1B)とに接続される。また、転送用MOSFET(MN1、MN1B)のゲート電極は、後述するワード線(WL)に接続され、ワード線の電位によりビット線(BL、BLB)と蓄積ノード(C1、C1B)との導通を制御するように構成される。
【0019】
P型MOSFET(MP1、MP1B)のソース電極は共通に半導体装置の電源電圧VDD(例えば1V)に接続され、N型MOSFET(MN2、MN2B)のソース電極は共通に後述するソース線(SL)に接続されている。また、P型MOSFET(MP1,MP1B)の基板(チャネル領域)は電源電圧VDDに接続される。また、N型MOSFET(MN2,MN2B)及びN型MOSFET(MN1、MN1B)の基板(チャネル領域)は半導体装置の固定電位点(接地電位VSS)に接続される。
【0020】
また、ワード線WLは上述したように、転送用N型MOSFET(MN1、MN1B)のゲート電極に接続され、ワード線WLが選択状態(例えばハイレベル1V)とされた場合に、転送用N型MOSFET(MN1、MN1B)を導通状態として、ビット線(BL、BLB)と蓄積ノード(C1、C1B)とを接続する。図示しないが、ワード線WLはメモリアレイの行方向に延在し、各メモリセル(CELL00〜CELL0n)の転送用MOSFETに共通接続される。
【0021】
また、ビット線(BL、BLB)は転送用MOSFETを介して、蓄積ノード(C1、C1B)と接続され、各メモリセルへの情報の書き込み及び読みだしを行う。ビット線(BL、BLB)はメモリアレイの列方向に延在し、列方向の各メモリセル(CELL00〜CELLn0)に共通とされる。
【0022】
また、ソース線(SL)は、メモリセルのN型MOSFET(MN2、MN2B)のソース電極に共通に接続され、N型MOSFETのソース電位を制御する。このソース線(SL)はワード線(WL)と同様にメモリアレイの行方向に延在し、各メモリセル(CELL00〜CELL0n)のN型MOSFETのソース電極に共通に接続される。
【0023】
P型MOSFET(MP1MP1B)とN型MOSFET(MN2、MN2B)から構成された第1のインバータ回路と、P型MOSFET(MP1B)とN型MOSFET(MN2B)から構成された第2のインバータ回路とは、正帰還ループを形成することにより、蓄積ノード(C1、C1B)にハイレベル又はロウレベルの情報を記憶する記憶素子を構成している。
【0024】
ここで、ワード線WLは図示しないワード線駆動回路により、SRAMが構成される半導体集積回路装置の電源電圧であるVDD(ここでは、1Vの正電源であり、以下”H”又は”ハイレベル”とも称する)から半導体装置の接地電位であるVSS(ここでは0Vであり、以下”L”又は”ロウレベル”とも称する)の範囲で振幅するようにされる。ワード線駆動回路は所定のワード線を選択する場合に、該ワード線を電源電圧VDDに接続することにより転送用N型MOSFET(MN1、MN1B)を導通状態にし、また、非選択とする場合には接地電位VSSに接続し、転送用N型MOSFET(MN1、MN1B)を非導通状態とする。なお、ワード線WLの駆動電圧は電源電圧VDDに限らず、これより高い電圧又は低い電圧とすることもできる。ワード線WLの駆動電圧をVDDより高くした場合には、転送用MOSFET(MN1、MN1B)の駆動能力を増大することができ、情報の読みだし速度を向上させることができる。また、書き込み時には、転送用MOSFETによる電位の低下(いわゆる、Vth落ち)を防ぎ、ビット線の振幅をより減少することができる。また、転送用MOSFETが導通する範囲でワード線WLの駆動電圧をVDDより低下させれば、ワード線の振幅を低減することができ、消費電力を削減することができる。
【0025】
また、ソース線(SL)は、情報の書き込み時にはハイインピーダンス状態(または、フローティング状態)あるいは電源電圧VDDにされ、また、情報の読みだし時には、接地電位VSSより低い電位VSL(例えば−0.5V)に制御される。
【0026】
次に、図2を用いて、本実施例によるSRAMの書き込み動作を説明する。なお、ここでは書き込み時にソース線SLを電源電圧VDDとする例を示す。
【0027】
以下、図2の波形図を用いて従来例と本発明との比較をする。
【0028】
図2では電源電圧VDDを1.0V、MOSFETのしきい値電圧Vthを0.4Vと仮定している。また、書き込み前にはメモリセル内ノード(C1、C1B)はそれぞれ、”H”、”L”(”L”は接地点電位VSSレベルを表す)であると仮定する。
【0029】
図2(b)において、従来例ではメモリセルへのデータの書き込みは、ビット線(BL、BLB)の電位差を電源電圧である1.0と接地電位である0.0Vまで広げ、ワード線WLを”H”にすることによってメモリセル内のノード(C1、C1B)に情報を書き込んでいる。この従来例のように、ビット線の電位差を電源電圧まで広げると、ビット線(BL、BLB)の振幅が大きくなり、ビット線を駆動するための消費電力が大きくなる。
【0030】
これに対し、本実施例では図2(a)に示すように、図示しないビット線(BL、BLB)のプリチャージの後、ソース線SLを”L”から”H”とする。その後、図示しないカラムスイッチが導通し、ビット線BLを”H”から転送MOSFETのしきい値電圧Vth(0.4V)以上に下げ、さらに、ワード線を”H”にしてメモリセル内ノードC1に”L”を書き込む。
【0031】
この書き込み動作を詳しく説明すると以下のようになる。ソース線SLが”H”になると、メモリセル内ノードC1Bの電位は”L”からVDD−Vth(0.6V)に上昇する。ワード線を”H”にしビット線BLにVDD−Vth(0.6V)よりも低い電位(たとえば0.5V)を与えるとメモリセル内ノードC1はその電位(たとえば0.5V)になる。最終的にメモリセル内ノードC1には0.5V、メモリセル内ノードC1Bには0.6Vの電位が生じ、メモリセル内ノード(C1、C1B)にはビット線の電位差が反映される。その後、ワード線を”L”にし、ソース線SLを”L”にすることにより反映されたデータが電源電圧差まで増幅され、メモリセルの各ノードに与えられた情報が書き込まれる。
【0032】
このように、書き込み時にソース線SLの電位を電源電圧VDDとすることによりノードC1Bに生ずる電位をソース線SLに与えた電位から駆動MOSFETのしきい値電圧分だけ低い電位に保つことができ、ノードC1に与える電位は前述した「しきい値電圧だけ低い電位」に対し、書き込むべき情報に応じた電位差をもつ電位とすることができる。従って、従来の様にビット線を電源電圧分だけ振幅させる場合に比べ、小さい振幅でメモリセルに情報を書き込むことができる。ビット線(BL、BLB)に与えた振幅を電源電圧VDDより小さくしているため、従来に比べ、ビット線(BL、BLB)の駆動に要する消費電力を小さくできる。
【0033】
一般にMOSFETのしきい値は電源電圧VDDの40%程度であるので、VDD−Vthは電源電圧VDDの60%程度になる。従って、図2(a)の例ではビット線に高々電源電圧VDDの50%の電位変化を与えればよい。従って、消費電力が電源電圧の2乗に比例することを考慮すると、消費電力は従来例の25%に減少する。
【0034】
図2の実施例では書き込み前にビット線(BL、BLB)を”H”にプリチャージしているが、電源電圧VDDの半分(VDD/2)にプリチャージしてもよい。その場合、書き込みに必要なビット線(BL、BLB)の電位変化はVDD−Vth−VDD/2(0.1V)になり、これは電源電圧の10%程度の振幅になるので、前記の例よりもさらに低消費電力化できる。
【0035】
また、図2の実施例では書き込み時にソース線SLを”H”にしているが、ハイインピーダンス状態(又は、外部から電位を与えないフローティング状態)にしてもよい。ソース線をフロート状態にすると、駆動MOSFET(MN2、MN2B)の駆動能力がなくなり、ビット線(BL、BLB)に設けた電位差がメモリセル内ノード(C1、C1B)に容易に反映できるので、ビット線(BL、BLB)の振幅を低減でき、低消費電力化できる。前記ビット線(BL、BLB)をVDD/2にプリチャージする実施例と、ソース線をフロート状態にする実施例については図5及び図6で詳述する。
【0036】
また、図1では転送MOSFET(MN1、MN1B)にN型MOSFETを用いているがP型MOSFETを用いてもよい。この場合、ビット線(BL、BLB)の一方を、転送MOSFETのしきい値電圧Vth(例えば、0.4V)より小さい電圧値(例えば、0.1V)だけ負電源方向に下げた場合でもメモリセル内ノード(C1、C1B)にビット線の電位差が反映され、書き込みが可能になる。
【0037】
このように、ソース線SLを制御することで、ビット線(BL、BLB)の電位を小量変化させただけでメモリセル内ノード(C1、C1B)にビット線(BL、BLB)の電位差が反映されるようにメモリセルを構成することができ、消費電力の小さいSRAMを構成することができる。
【0038】
次に、図3を用いてメモリセルの読み出し時における本発明の実施例を説明する。
【0039】
図3は電源電圧VDDを1.0V、MOSFETのしきい値電圧Vthを0.4Vと仮定したときの波形図である。
【0040】
図3(b)において、従来例ではメモリセルからのデータの読み出しは,ワード線WLを”H”にし、駆動MOSFET(MN2、MN2B)により、”H”にプリチャージしてあるビット線(BL、BLB)の電位を負方向に駆動させ、この変化をセンスアンプによって増幅して読み出している。
【0041】
それに対し、図3(b)の本実施例では、読み出し時にワード線を”H”にすると同時にソース線SLを”L”から接地電位VSSより低い負電位VSL(以下、”B”と記す)に接続している。
【0042】
”B”レベルの電位VSL(例えば、−0.5V)は”L”レベルの電位VSS(0.0V)よりも低いので、駆動MOSFET(MN2、MN2B)も駆動能力が向上する。また、ソース線SLの電位をVSLに下げるため、”L”を記憶している蓄積ノードの電位は下降し、転送MOSFET(MN1、MN1B)のゲート・ソース間電圧が拡大し、転送MOSFETの駆動能力も増大する。
【0043】
このように、ソース線SLの電位を読みだし時にVSLに下げることにより、駆動MOSFET(MN2、MN2B)及び転送MOSFET(MN1、MN1B)の駆動能力を増大させることができ、高速な情報の読みだしを達成することができる。具体的には、”H”にプリチャージしてあるビット線(BL、BLB)の電位が速く変化することにより、ビット線の電位差を増幅するセンスアンプを起動する時間を短縮できる。
【0044】
なお、本発明ではVSS−VSLをPN接合の拡散電位(約0.7V)よりも小さくし、図1のように駆動MOSFET(MN2、MN2B)の基板電極および転送MOSFET(MN1、MN1B)の基板電極を接地点VSSに接続している。従って、駆動MOSFET(MN2、MN2B)および転送MOSFET(MN1、MN1B)のしきい値が小さくなり、駆動能力がより増加する。
【0045】
PN接合の拡散電位(約0.7V)よりも高い電位をソース線SLに印加し、駆動MOSFET(MN2、MN2B)の拡散層と基板からなるPN接合に順方向バイアスをかけると、ソース線から基板へのリーク電流が流れるが、本発明ではソース線には前記拡散電位よりも低い電位しか印加しないので、リーク電流は小量であるのに加え、ソース線を”B”にする期間は一般に短く、小量のリーク電流による消費電力増加は、本発明を用いた半導体集積回路装置全体の消費電力の中で無視できる量である。
【0046】
それに比較し、図1の駆動MOSFET(MN2、MN2B)の基板電極および転送MOSFET(MN1、MN1B)の基板電極を負電位VSLに接続すると、駆動MOSFET(MN2、MN2B)の駆動能力が減少する。これはN型MOSFETの基板電極をソース電極よりも低い電位に接続すると、N型MOSFETのしきい値が高くなるからである。また、基板電極をN型MOSFETが形成されている半導体基板から絶縁する必要が生じ、アイ・エス・エス・シー・シー、ダイジェスト・オブ・テクニカル・ペーパーズ、第248頁から第249頁、1989年2月(ISSCC DIgest of Technical Papers, pp.248−249, Feb。1989)に記載されているような三重ウエル構造のMOSFET構造にする必要が生じる。
【0047】
図1の駆動MOSFET(MN2、MN2B)の基板電極および転送MOSFET(MN1、MN1B)の基板電極をソース線SLに接続する方法もあるが、上記に記述した欠点が解決されないのに加え、ソース線の寄生容量が増加するという欠点が新たに生じる。
【0048】
本実施例では、駆動MOSFET(MN2、MN2B)の基板電極および転送MOSFET(MN1、MN1B)の基板電極は接地電位VSSに接続し、ソース線SLに独立に低電位VSLを与えるため、上述のような問題を生ずることなく、高速な読みだし動作を実現することができる。
【0049】
図4は、本発明の方法を用いて、ワード線WLを選択状態の”H”にしてから、”H”にプリチャージされたビット線(BL、BLB)がメモリセルの情報に応じて100mV開くまでの時間を、負電位VSLを変化させてシミュレーションしたものである。
【0050】
電源電圧VDDは1.0Vの時と0.5Vの時であるが、VSLは−0.5V程度で、ソース線を負電位にしない場合(VSL=0.0Vの場合)に比べ、十分効果のあることが分かる。
【0051】
次に、本発明のより具体的な実施例を図5を用いて説明する。
【0052】
図5では簡単のためMOSFETの基板電極の接続は省略しているが、図1と同様にP型MOSFETの基板電極はVDDにN型MOSFETの基板電極は接地点電位VSSに接続する。もちろん前記基板電極の接続は本発明の範囲を越えない範囲で変更することができる。
【0053】
図5において、100、101はビット線(BL、BLB)を所定電位にプリチャージするためのイコライザ回路、200はメモリセル、300はビット線(BL、BLB)とセンスアンプとの接続を制御するカラムスイッチ回路、400はビット線(BL、BLB)に生じた電位差を情報の読みだし時に増幅するセンスアンプである。また、500はソース線SLの電位を制御するソース線ドライバであり、制御信号φa、φbを用いてソース線SLに所定の電位を供給する。また、600はライトドライバ回路であり、情報の書き込み時にビット線(BL、BLB)を書き込むべき情報に応じた所定の電位とするよう動作する。
【0054】
ソースドライバ回路500は、ソース線SLと低電位VSLの間にソースドレイン経路が接続され、ゲート電極に印加される電圧によりソース線SLに低電位を供給するN型MOSFET(5N5)と、ソース線SLと接地電位VSSの間にソースドレイン経路が接続され、ゲート電極に印加される電圧によりソース線SLを接地電位にするN型MOSFET(5N8)と、ソース線SLとN型MOSFET(5N8)との間に直列に接続され、N型MOSFET(5N5)と相補的に動作するようにされたN型MOSFET(5N6)とを有している。これにより、N型MOSFET(5N5)が導通状態とされたときは、N型MOSFET(5N6)は非導通となりソース線SLには低電位VSLが供給され、N型MOSFET(5N6)が導通状態とされ、N型MOSFET(5N5)が非導通とされればソース線SLには接地電位VSSが供給される。また、N型MOSFET(5N5)とN型MOSFET(5N8)とをともに非導通とすればソース線SLはハイインピーダンス状態となる。なお、ソース線SLに電源電圧VDDを供給する場合には、N型MOSFET(5N5)のかわりに、ソース電極を電源電圧VDDに接続したP型MOSFETを用いればよい。
【0055】
さらに、ソースドライバ回路500は、制御信号φaを受けその反転信号を出力するCMOSインバータ回路(5P1、5N2)と、インバータ回路の出力を受けソース電極に低電圧VSLが接続されたN型MOSFET(5N5)と、制御信号φbを受けソース電極が接地電位VSSに接続されたN型MOSFET(5N8)とから構成される。制御信号φaが”H”とされ、制御信号φbが”L”とされると、ソース線SLはハイインピーダンス状態とされる。反対に、制御信号φaが”L”とされると、N型MOSFET(5N5)を介して、低電位VSLが供給される。また、制御信号φaが”H”とされ、制御信号φbも”H”とされると、ソース線SLには5N6、5N8を介して接地電位VSSが供給される。
【0056】
また、ソースドライバ回路500のN型MOSFET(5N3)のゲート電極にはインバータ回路の出力が供給される。これは、インバータ回路を構成するトランジスタ5N2のゲート電極に接地電位である”L”の信号が印加した場合に、ソース・ドレイン電極に低電位VSLが印加されているため、リーク電流が流れるのを防ぐものである。インバータ回路の出力によりトランジスタ5N3が導通し、5N2のゲート電極を低電位VSLに固定するように構成されている。また、ダイオード形態にされるN型MOSFET(5N4)もリーク電流を低下させるためのものであり、制御信号φaが”H”の場合にトランジスタ5N2のゲート電極の電位をしきい値電圧分だけ下げるよう構成される。また、N型MOSFET(5N1)はソースドライバ回路500の応答速度を早めるためのものであり、インバータ回路の出力から5N3、5N2を介して形成されるフィードバック経路によりインバータ回路(5P1、5N2)の応答速度が遅れるのを防止するためのものである。さらに、P型MOSFET(5P2)とN型MOSFET(5N7)はインバータ回路(5P1、5N2)の出力を受け、該出力を反転した信号により、N型MOSFET(5N6)を制御する。
【0057】
なお、本実施例では、読みだし時にソース線SLをハイインピーダンス状態(又は、フローティング状態)に制御し、また、ビット線(BL、BLB)のプリチャージを電源電圧の約半分(VDD/2)とすることにより、高速かつ低消費電力の動作を実現する場合の例を示す。
【0058】
図5において、情報の書き込み時には、制御信号φaを”H”にし、制御信号φbを”H”から”L”に変えることによりソース線SLを”L”からハイインピーダンス状態(又は、フローティング状態)”B”へ変化させる。読み出し動作および書き込み動作前には、イコライザ回路(100、101)によってビット線(BL、BLB)および読み出し出力(OUT、OUTB)がVDD/2の電位にプリチャージされている。以下、書き込み動作、読み出し動作の順に説明する。電源電圧VDDは1.0V、MOSFETのしきい値電圧Vthは0、4Vと仮定する。
【0059】
図6は、図5に示したSRAMの書き込み時の波形図である。
【0060】
書き込み前にはメモリセル内ノード(C1、C1B)はそれぞれ”H”、”L”であり、メモリセル内ノード(C1、C1B)にそれぞれ”L”、”H”を書き込む場合を仮定する。最初にイコライザ線EQを”L”にし、イコライザ100、101を非動作状態にする。書き込むべき情報であるライトデータDBが”H”である場合、その後ワード線WLを”H”に、ソース線ドライバ500を用いてソース線をハイインピーダンス状態(フローティング状態)にし、ライトイネーブルWEを”H”にして、ライトドライバ600によってビット線BLを負電位方向に駆動する。
【0061】
ライトドライバを構成しているN型MOSFETMN3、MN4およびMN3B、MN4Bを十分に小さいゲート幅(メモリセル200のMOSFET MN1、MN2と同程度のゲート幅)にしておき、ビット線(BL、BLB)が約100mV程度開いた状態でライトイネーブルWEを”L”に、ワード線WLを”L”にする
ソース線SLはハイインピーダンス状態(フローティング状態)になっているので、駆動MOSFET(MN2、MN2B)の駆動能力がなくなり、ビット線BLの電位が小量低くなっただけで、メモリセル内ノードC1、C1Bにビット線BL、BLBの電位差を反映した電位差ΔVが生じる。
【0062】
最後にソース線SLを”L”にすることによって前記電位差ΔVがメモリセルによって電源電圧差まで増幅される。
【0063】
ライトドライバ回路600を構成しているN型MOSFETMN3、MN4およびMN3B、MN4Bのゲート幅を十分小さくすることにより、ビット線(BL、BLB)間の電位差が徐々に大きくなる。これにより、WEを”H”にする時間を調整することで、容易にビット線BL、BLBに小量の電位差を発生させることができ、ライトドライバの構成が簡単になる。もちろん、外部にVDD/2より小量小さい電源(電源電圧が1.0Vの場合には0.4V程度)を用意し、これを用いてビット線BL、BLBを駆動してもよい。
【0064】
このように、書き込み時にソース線SLをハイインピーダンス状態(フローティング状態)にすることにより、ビット線の振幅を小さくしても、メモリセルに所定の情報を書き込むことができ、ビット線を駆動するための消費電力を低減させることができる。
【0065】
また、ビット線をVDD/2にプリチャージしているため、”L”を書き込むべきビット線の電位はVDD/2より少量変化させるだけで蓄積ノードに所定の電位差をあたえることができるため、ビット線をVDDにプリチャージする場合に比べさらにビット線の振幅を小さくすることができ、ビット線を駆動するための消費電力を低減させることができる。
【0066】
また、ビット線に書き込むべき情報にしたがった電位差をあたえるライトドライバ回路においては、ビット線の電荷を引く抜くトランジスタのサイズを小さくすることにより、ビット線に微小な電位差を簡単な回路構成で与えることができる。
【0067】
図7は、図5に示したSRAMの読み出し時の波形図である。
【0068】
先ずイコライザ線EQを”L”にし、イコライザ(100、101)を非動作状態にする。その後ワード線WLを”H”し、ソース線ドライバ500を用いてソース線SLを”B”にする。”B”レベルの電位VSL(−0.5V)は”L”レベルの電位VSS(0.0V)よりも低いので、駆動MOSFET(MN2)と、転送MOSFET(MN1)の駆動能力が向上し、”H”にプリチャージしてあるビット線(BL、BLB)の電位が速く変化する。ビット線(BL、BLB)の電位がセンスアンプが増幅できる程度(約100mV)開いたところで、センスアンプ線SAを”H”にしてセンスアンプ400を起動し、ビット線BL、BLBの電位差を電源電圧差まで増幅し、読み出し出力(OUT、OUTB)に出力する。
【0069】
本実施例では同時に図5に示すカラムスイッチ300をオフにして、ビット線BL、BLBが電源電圧まで開くのを防いでいる。なお、カラムスイッチ300は、センスアンプ400を活性化させる制御信号SAと同じ制御信号により制御され、センスアンプ400が活性状態とされるときに、カラムスイッチ300が非導通状態となるように構成される。
【0070】
図5の実施例ではイコライザ100、101を用いて、ビット線(BL、BLB)をVDD/2の電位(0.5V)にプリチャージしているが、正電源電圧VDD(1.0V)にプリチャージしてもよい。この場合、読み出し時間は、駆動MOSFET(MN2)および転送MOSFET(MN1)の駆動能力が増加するため高速になる。この場合においても、書き込みはビット線BL、BLBの一方をVDD−Vth(0.4V)以下の量下げる必要があるが、従来のように接地点電位VSS(0.0V)まで下げる必要がないため低消費電力化できる。
【0071】
なお、本実施例ではビット線(BL、BLB)をVDD/2にプリチャージしているため、ライトドライバ回路600のMOSFET直列に接続した4個のN型MOSFETで構成しているが、ビット線(BL、BLB)のプリチャージをVDDにした場合には、これをP型MOSFETとN型MOSFETを用いたインバータ回路で構成すればよい。また、本実施例ではイコライズ回路(100、101)をN型MOSFETで構成しているが、ビット線のプリチャージをVDDとした場合には、これらをP型MOSFETにより構成すればよい。
【0072】
なお、図5のようなプリチャージ方式(ダイナミック方式)のビット線駆動方式でなくても負荷をつけたスタティック型のビット線駆動方式においても本発明を同様に適用することができる。
【0073】
図8には、本発明を適用したSRAMの実施例を示す。
【0074】
図1に示したように、複数のメモリセルが行列状に配置される。800はワード線を選択・駆動するためのワード線選択回路である。ワード線選択回路800は図示しないアドレス信号を受け、その信号をデコードすることによってメモリセルから所定のワード線を選択電位(例えば、VDD)に駆動する。ここでワード線選択回路800は半導体装置の電源電圧であるVDDと接地電位VSSに接続され、この範囲で動作するように構成される。選択されたワード線は、電源電圧VDD(又は、接地電位VSS)とされ、選択されないワード線は接地電位VSS(又は、電源電圧VDD)とされる。
【0075】
810は、センスアンプとライトドライバ回路である。特に制限されないが、各ビット線対に対応してセンスアンプ及びライトドライバ回路が設けられている。図示しないが、各センスアンプにはセンスアンプの活性状態を制御するセンスアンプ制御信号が供給され、また、ライトドライバ回路には書き込み/読みだしを制御するライトイネーブル信号及び書き込むべきデータを伝えるデータ信号が供給される。
【0076】
820は、ソース線ドライバ回路であり、各ソース線ごとソース線の電位を制御するため設けられる。図5に示すように制御信号φa及びφbにより、ソース線をハイインピーダンス状態(又は、電源電圧VDD)にするか、低電位VSLを供給するか、接地電位VSSを供給するかを制御するよう構成される。
【0077】
830は、負電源発生装置であり、低電位VSLを発生する回路である。負電源発生装置830は、電源電圧VDDと接地電位VSSが供給され、これらから低電位VSLを発生し、ソースドライバ回路820に供給するよう構成される。
【0078】
特に制限されないが、本実施例によるSRAMは図示しない制御回路を有し、情報の書き込み又は読みだしを制御するライイネーブル信号(WE)やワード線の選択状態を示す信号(WL)から制御信号φa及びφbを作成し、各ソースドライバ回路等に供給する。
【0079】
なお、図8においては、イコライザ回路、カラムスイッチ等は省略しているが図5に示すような構成とすることができる。
【0080】
図10には、本発明によるランダム・アクセス・メモリを用い2ウエイセットアソシアティブ方式のキャッシュメモリを構成した実施例を示す。
【0081】
図10において、RAM1、2はSRAMなどのランダム・アクセス・メモリであり、図1〜図8に示した本発明のメモリを適用して構成されるものである。CMP1、2は比較回路、MUX1は選択回路である。
【0082】
ここに示すキャッシュメモリは、図示しない主記憶の情報のうち、比較的よく用いられる情報を記憶しておくことにより、図示しないCPUなどの処理装置がメモリへアクセスする時間を短縮できるよう構成されている。
【0083】
CPUなどの処理装置は、必要なデータ等が記憶されている主記憶のアドレス信号を発生する。RAM1には、比較的よく用いられる主記憶のデータを記憶するとともに、該データの主記憶でのアドレスのうち上位数ビット(タグ部分)を照合用として記憶している。
【0084】
必要なデータに対応する主記憶上のアドレスは下位数ビットAD1と上位数ビットAD2に分割され、下位数ビットAD1はRAM1に供給される。RAM1からは、アドレスAD1に記憶されているタグ部分とデータとが出力される。しかしながら、下位ビットがAD1であっても、上位ビットが異なれば必要なデータが正しく得られない。そこで、RAM1から出力されたタグ部分は比較回路CMP1にて、アドレス信号AD2と比較される。比較した結果が一致していればRAM1から出力されたデータはCPU等が必要なデータであることがわかるため、ヒット信号HITを出力するとともに選択回路MUX1を制御してRAM1から出力されたデータを図示しないCPU等に送出する。比較した結果が一致しない場合には、RAM1に記憶されているデータは必要なデータと異なるため、図示しない主記憶にアクセスし必要なデータを得て、そのデータとアドレスのタグ部分とをRAM1に記憶させる。
【0085】
本実施例では、特に制限されないが、RAMを1つ持つだけではヒット率が悪化するため、複数のRAM(RAM1、2)を有し、それぞれのRAMから出力されたタグ部分をそれぞれ比較するように構成している。複数のタグ部分はそれぞれ比較回路(CMP1、2)で比較され、いずれかが一致すればヒット信号を出力するとともに、選択回路MUX1において一致したRAMから出力されたデータをCPU等に供給するように構成されている。
【0086】
RAM内では、アドレス信号AD1によりタグ部分とデータとが同時に出力されるため、タグ部分とデータとは同一のワード線に接続された複数のメモリセルに記憶されている。このような構成をとるキャッシュメモリにおいては、所定のアドレスに対応するワード線が選択されると、タグ部分を記憶する複数のメモリセルとデータを記憶する複数のメモリセルから一度にデータが出力される。例えば、CPUのアドレス選択信号が32ビットであれば、アドレス信号AD1は10ビット、AD2は18ビットに分割され、16kバイトのRAMではタグ部分が18ビット、それに対応するデータが126ビットに構成され、RAMからは一度に146ビットのデータが出力されることとなる。
【0087】
従って、本実施例のRAMに本発明を適用すれば、ビット線ごとにそのビット線を駆動するための消費電力を削減することができ、とくに、多数のビット線が同時に活性化される本実施例のような場合により効果を発揮する。
【0088】
なお、図1〜図10においては、メモリセルとして完全CMOS型を用いた例をしめしたが、これに制限されず、多結晶シリコンにより負荷用P型MOSFETを用いたメモリセル、あるいは多結晶シリコンで構成される高抵抗負荷を用いたメモリセルを用いることもできる。多結晶シリコンにより負荷用P型MOSFETを用いた場合には、負荷用負荷用P型MOSFETを駆動用N型MOSFETの上部に形成することができるため、集積度を高くすることができるが、多結晶シリコンを用いるため、電源電圧が低くなった場合には、駆動能力がより低下し、蓄積ノードに十分な電荷を保持できなくなるおそれがある。また、高抵抗負荷を用いる場合には、比較的簡単な工程によりSRAMを製造することができるが、待機時においても微小電流が流れるため消費電力が大きくなる。いわゆる完全CMOS型のメモリセルを用いた場合には、メモリセルの面積が若干大きくなるが、はかのメモリセルのタイプのような問題点は無く、特に、SRAMと他のCMOSロジック回路等を同一の半導体チップに集積するような場合にメモリー部とロジック部との整合のとれた製造方法により高速かつ低消費電力の半導体集積回路装置を得ることができる。
【0089】
【発明の効果】
書き込み時のビット線の充放電による消費電力を削減でき、低電源電圧での読み出し時間の増加を短縮し得る半導体集積回路装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の示す最も簡単なメモリセルの実施例の図である。
【図2】従来例および本発明の書き込み時の波形図を示す図である。
【図3】従来例および本発明の読み出し時の波形図を示す図である。
【図4】負電位VSLと読み出し速度の関係を示す図である。
【図5】本発明の具体的な実施例の図である。
【図6】図5の書き込み時の波形図を示す図である。
【図7】図5の読み出し時の波形図を示す図である。
【図8】本発明のメモリセルをアレー状に並べたときの図である。
【図9】従来のメモリセルの例を示す図である。
【図10】本発明を適用したキャッシュメモリの実施例を示す図
【符号の説明】
VDD……正電源、
VSS……接地点、
SL、SL1、SL2、SLn……ソース線、
WL、WL1、WL2、WLn……ワード線、
BL、BL1、BL2、BLn、BLB、BL1B、BL2B、BLnB……ビット線、
MN1、MN2、MN1B、MN2B……N型MOSFET、
MP1、MP2、MP1B、MP2B……P型MOSFET、
C1、C1B……メモリセル内ノード、
EQ……イコライザ線、
SA……センスアンプ線、
DB……ライトデータ、
OUT、OUTB……読み出し出力。
Claims (8)
- 複数のワード線と、複数のビット線と、
第1と第2駆動MOSFETと第1と第2転送MOSFETと、第1と第2負荷素子とを具備し、アレー状に形成された複数のスタティック型のメモリセルと、
同一行の該メモリセルの該第1と第2駆動MOSFETのソース電極に共通接続されたソース線と、
上記ソース線と第1動作電位点との間に接続されたスイッチ回路とを有し、
読み出し動作時に上記ソース線に非選択状態のワード線電位より低い電位が供給され、該第1と第2駆動MOSFETのソース・基板間が順方向にバイアスされる半導体集積回路。 - 第1と第2駆動MOSFETと第1と第2転送MOSFETと、第1と第2負荷素子とを具備し、アレー状に形成された複数のスタティック型のメモリセルと、
同一列の該メモリセルの該第1と第2転送MOSFETのソース電極あるいはドレイン電極に共通接続された一対のビット線と、
同一行の該メモリセルの該第1と第2転送MOSFETのゲート電極に共通接続された一つのワード線と、
同一行の該メモリセルの該第1と第2駆動MOSFETのソース電極に共通接続された一つのソース線と、
上記ソース線と第1動作電位点との間に接続されたスイッチ回路とを有し、
読み出し動作時に上記ソース線に非選択状態のワード線電位より低い電位が供給され、該第1と第2駆動MOSFETの基板電位は上記ソース線の電位よりも高い電位である半導体集積回路。 - 書き込み動作時に上記ソース線に非選択状態のワード線電位より高い電位が供給される請求項1または2に記載の半導体集積回路。
- ワード線と、ビット線と、
第1と第2駆動MOSFETと第1と第2転送MOSFETと、第1と第2負荷素子とを具備するスタティック型のメモリセルと、
該第1と第2駆動MOSFETのソース電極に接続されたソース線と、
上記ソース線と第1動作電位点との間に接続されたスイッチ回路とを有し、
上記ソース線に非選択状態のワード線電位より高い電位が供給されている間に、情報が該メモリセルに書き込まれ、
上記ソース線に非選択状態のワード線電位より高い電位が供給されている期間は上記ワード線が選択状態とされている期間よりも長い半導体集積回路。 - 複数のワード線と、複数のビット線と、
第1と第2駆動MOSFETと第1と第2転送MOSFETと、第1と第2負荷素子とを具備し、アレー状に形成された複数のスタティック型のメモリセルと、
同一行の該メモリセルの該第1と第2駆動MOSFETのソース電極に共通接続されたソース線と、
上記ソース線と第1動作電位点との間に接続されたスイッチ回路とを有し、
書き込み動作時に上記ソース線に非選択状態のワード線電位より高い第1電位が供給され、
上記書き込み動作のために選択されたワード線を非選択状態の電位に変化させた後に、上記ソース線が第1電圧から上記非選択のワード線電位に変化させる半導体集積回路。 - 読み出し動作時に上記ソース線に非選択状態のワード線電位より低い電位が供給され、該第1と第2駆動MOSFETの基板電位は上記ソース線の電位よりも低い電位である請求項4または5に記載の半導体集積回路。
- 複数のワード線と、複数のビット線と、
第1と第2駆動MOSFETと第1と第2転送MOSFETと、第1と第2負荷素子とを具備し、アレー状に形成された複数のスタティック型のメモリセルと、
同一行の該メモリセルの該第1と第2駆動MOSFETのソース電極に共通接続された複数のソース線と、
上記複数のソース線を制御する複数のスイッチ回路とを有し、
上記複数のワード線と上記複数のソース線は第1方向に延在し、上記複数のスイッチ回路はワード線単位でそれぞれ制御され、
ワード選択時のソース線の電位は書き込み動作と読み出し動作で異なり、
書き込み動作はワード線選択時に上記ソース線をフローティング状態とし、ビット線の振幅がワード線の選択時と非選択時の電位差よりも小さい半導体集積回路。 - 読み出し動作時に上記ソース線に非選択状態のワード線電位より低い電位が供給され、該第1と第2駆動MOSFETの基板電位は上記ソース線の電位より高い電位である請求項7に記載の半導体集積回路。
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