JP3188073U - 包装箱 - Google Patents

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Abstract

【課題】段ボールなどのシート部材を折り曲げて形成される包装箱において、複数のフラップを固定部材を用いずに固定し、かつ、外観を損なわず、製造コストの低減が可能な包装箱を提供する。
【解決手段】包装箱の下面部と、側壁を形成する側壁部5と、側壁部5と隣接する他の側壁の少なくとも一部を形成する内側フラップ4、外側フラップ3と、他の側壁の少なくとも一部を形成するものであり、第一の外側フラップ3との境目で折り返されることにより、第一の外側フラップ3との間に内側フラップ4が配置される第二の外側フラップ2と、第二の外側フラップ2に設けられた第一の係止部18と、内側フラップ4における第一の係止部18と対応する位置に設けられ、第一の係止部18と係止、離脱が可能な第二の係止部13とが設けられている。
【選択図】図3

Description

本考案は、包装箱に関する。
例えばボール紙などのシート部材から形成される略直方体の包装箱は、4つの側壁部と、下面を形成する下面部と上面を形成する上面部から構成されている。このような包装箱のうち、所定の側壁部が、下面部および隣接する側壁部の辺から延出する複数のフラップを組み合わせることにより形成されるものが知られている。
上述の包装箱では、所定の側壁と隣接する側壁部から延出する内側フラップと、下面部から延出する外側フラップが組み合わされることにより所定の側壁が形成される。なお、この外側フラップは、所定の側壁の外装を形成する第一の外側フラップと、第一の外側フラップから延出し、所定の側壁の内壁を形成する第二の外側フラップとから主に構成されている。
具体的には、所定の側壁は、第二の外側フラップが第一の外側フラップとの境界で折り返され、第一の外側フラップと第二の外側フラップとの間に内側フラップが配置されることで形成される。第二の外側フラップの先端には、突出部が設けられており、この突出部を下面部に設けられた挿入口に挿入することで、第二の外側フラップは下面部に係止され、所定の側壁が形成されている。
また、複数のフラップを組み合わせ、包装箱の上面又は下面を形成する包装箱として、対向する一組の側壁部から延出する一組のフラップに挿入隅部を設け、もう一方の一組の側壁部から延出する一組のフラップに挿入口及び係止フラップを設けた包装箱も知られている(例えば特許文献1)。これらの包装箱では、固定部材を用いなくてもフラップを固定することができ、蓋部の形成作業を簡素化することができる。
実用新案登録第3182826号公報
しかしながら、従前の包装箱では外部から見える位置に挿入口が設けられているため、包装箱の外観を損なうという問題があった。また、所定の側壁は、第一の外側フラップ、および当該第一の外側フラップと同程度の長さを有する第二の外側フラップから少なくとも構成されており、他の側壁と比較してより多くのシート部材を用いて構成されていた。そのため、包装箱の形成に必要なシート部材が多く、包装箱の製造コストが高くなってしまうという問題があった。
その一方で、第二の外側フラップの側壁部側の辺(所定の側壁と隣接する側壁と隣接する辺)に突出部を設け、隣接する側壁部に当該突出部を挿入するための挿入口を設けることにより、第二の外側フラップの長さは短くなる。しかしながら、この場合にも側壁部における外部から見える位置に挿入口が設けられるため、包装箱の外観を損なうという問題があった。
本考案は、上記の課題を解決するためになされたものであって、段ボールなどのシート部材を折り曲げて形成される包装箱において、複数のフラップを固定部材を用いずに固定し、外観を損なわず、かつ包装箱の製造コストの低減が可能な包装箱を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本考案は、以下の手段を提供する。
本考案の包装箱は、包装箱の下面を形成する下面部と、前記下面部の辺より延出し、前記包装箱の側壁を形成する側壁部と、前記側壁部により形成される側壁と隣接する他の側壁の少なくとも一部を形成するものであり、前記側壁部における前記他の側壁と隣接する辺から延出する内側フラップと、前記他の側壁の少なくとも一部を形成するものであり、前記下面部における前記側壁部が延出する辺と隣接する辺から延出する第一の外側フラップと、前記他の側壁の少なくとも一部を形成するものであり、前記第一の外側フラップにおける前記下面部と反対側の辺から延出し、前記第一の外側フラップとの境目で折り返されることにより、前記第一の外側フラップとの間に前記内側フラップが配置される第二の外側フラップと、前記第二の外側フラップに設けられた第一の係止部と、前記内側フラップにおける前記第一の係止部と対応する位置に設けられ、前記第一の係止部と係止、離脱が可能な第二の係止部とが設けられていることを特徴とする。
本考案の包装箱によれば、第一の係止部及び第二の係止部の係止は包装箱の内側で行われるため、第一の係止部及び第二の係止部が包装箱の外装に現れず、外観を損なうことがない。また、内側フラップ、第一の外側フラップ及び第二の外側フラップを折り曲げて組み合わせ、第一の係止部及び第二の係止部を係止するだけの簡易な方法で、接着剤などの固定具を用いずに包装箱を形成することが可能である。なお、第一の係止部及び第二の係止部は、係止、離脱が可能であるため、他の側壁の解体、及び組み立てを容易に行うことができる。さらには、内側フラップに第二の外側フラップに設けられた第一の係止部と係止、離脱が可能な第二の係止部が設けられていることから、第二の外側フラップの長さを第一の外側フラップの長さよりも短くすることができる。このため、包装箱を形成する際に必要とされるシート部材を節約することも可能となり、包装箱の製造コストを低減することが可能となる。
上記考案においては、前記第一の係止部が、前記第二の外側フラップの辺部に設けられた少なくとも一組の切り込みによって区画された差し込み片であり、前記第二の係止部は、前記第一の係止部が差し込まれる挿入口であることを特徴とすることが好ましい。
このようにすることにより、第二の係止部である挿入口が内側フラップに設けられているため、挿入口が包装箱の外装に現れて外観を損なうことはない。また、このように第一の係止部を設ければ、第二の外側フラップの先端部に切り込みを入れるだけの簡易な方法で第一の係止部を設けることができるため、容易に製造することが可能となる。
さらに上記考案においては、前記第一の係止部における先端が、前記第二の外側フラップの辺から突出していることを特徴とすることが好ましい。
このように第一の係止部を設ければ、第一の係止部を挿入口である第二の係止部に挿入する操作を容易に行うことが可能となる。
さらに上記考案においては、前記他の側壁と対向する背面側壁部より延出し、前記包装箱の蓋を形成する蓋部と、前記蓋部における前記他の側壁と対向する辺に設けられた第一の蓋係止部と、前記第一の外側フラップ及び前記第二の外側フラップの少なくとも一方に設けられ、前記第一の蓋係止部と係止、離脱が可能な第二の蓋係止部を備えることを特徴とすることが望ましい。
このような構成であれば、組み立ての容易な蓋のついた包装箱を提供することができる。また、蓋部の先端に第一の蓋係止部を設け、他の側壁に第二の蓋係止部を設けていることから、前記蓋部を閉めた際に前記蓋部が自然と開いてしまうことを防ぐことが可能となっている。
本考案の包装箱によれば、側壁の一部を形成するフラップが、包装箱の内側にて係止されるため、係止に用いられる第一の係止部及び第二の係止部が包装箱の外装に現れず、外観を損なうことがない。さらには、内側フラップ、第一の外側フラップ及び第二の外側フラップを折り曲げて組み合わせ、第一の係止部及び第二の係止部を係止するだけの簡易な方法で、接着剤などの固定具を用いずに包装箱を形成することが可能である。なお、第一の係止部及び第二の係止部は、係止離脱が可能であるため、他の側壁の解体、及び組み立てを容易に行うことができる。さらには、内側フラップに第二の外側フラップに設けられた第一の係止部と係止、離脱が可能な第二の係止部が設けられていることから、第二の外側フラップの長さを第一の外側フラップの長さよりも短くすることができる。このため、包装箱を形成する際に必要とされるシート部材を節約することも可能となり、包装箱の製造コストを低減することが可能となる。
本考案の実施形態に係る包装箱の構成を説明する斜視図である。 本考案の実施形態に係る包装箱の展開図である。 本考案の実施形態に係る包装箱の組み立てを説明する斜視図である。 本考案の実施形態に係る包装箱の組み立てを説明する部分拡大図である。 本考案の実施形態に係る包装箱の組み立てを説明する斜視図及びフラップの係止を説明する部分拡大図である。
本考案の一実施形態に係る包装箱について、図1から図5を参照しながら説明する。本実施形態では、本包装箱を缶ビールなどの飲料品の包装箱に適用した場合として説明する。なお、包装箱の内容物としては衣類や食料品や工業用品等、様々なものであってよく、特にこれに限定されるものではない。
本実施形態にかかる包装箱1は、図1に示す様な、開閉可能な蓋を有した六面体の立方体容器で、段ボール製のシート材から形成されている。この包装箱1は、下面部7、背面側壁部8、背面側壁部8の両側に隣接する一組の側壁部5、背面側壁部8の反対側の位置にある側壁Aと背面側壁部8から延出する蓋部9から主に構成されている。なお、本実施形態では、側壁Aが実用新案登録請求の範囲のその他の側壁とされている。
以降の説明において、包装箱1の内容物を収納する空間である下面部7、背面側壁部8、一組の側壁部5、側壁Aと蓋部9によって囲まれる空間領域を包装箱1の内側または単に内側と記載する。また、包装箱1の内側と、包装箱1の各面によって隔てられた反対側の空間領域を包装箱1の外側または単に外側と記載する。
下面部7は、包装箱1の下側の面をなす部分で、底面として内容物の加重を主に支える部分である。一組の側壁部5、背面側壁部8及び側壁Aはそれぞれ下面部7の各辺にて下面部7と直交し、包装箱1の側面を形成している。なお、一組の側壁部5は、相互に対向し、それぞれ背面側壁部8及び側壁Aの対応する辺と隣接し、直交している。
背面側壁部8の辺jj’からは、蓋部9が延出している。辺jj’には折り線が設けられているため、蓋部9は辺jj’を軸として、側壁Aの辺gg’に近接及び離間する方向に動かすことができる。このように蓋部9を設けることで、包装箱1に開閉が容易な蓋を設けることができる。
蓋部9の辺kk’からは、包装箱1の内側に向かう方向に突出部10が突出し、辺kk’の中央付近には蓋係止部11が設けられている。そして側壁Aの辺gg’の中央付近には、蓋係止部11と脱着可能な蓋係止部12が設けられている。この蓋係止部11及び蓋係止部12によって、蓋部9は脱着可能に側壁Aに係止される。
蓋係止部12は、折り線nn’にて略L字状に折り曲げ形成され、二つの領域に区画されている。蓋部9側の領域が蓋係止部12aであり、側壁A側の領域が蓋係止部12bである。
蓋部9を係止する際には、蓋部9の突出部10を側壁Aの内側面に当接させる様にして蓋部9を閉めた状態で、蓋係止部12aを蓋係止部11の切り込み15に対して内側に向かって挿入する(図1参照。)。また、蓋部9の係止を解除する際には、蓋係止部12aを蓋係止部11から外側に向かって引き抜くことで、係止を解除することができる。蓋係止部11にはその中央付近に切り欠き部20が設けられているため、切り欠き部20に指などを挿入して、蓋係止部12aを容易に引き抜くことが可能である。なお、本実施形態では、蓋係止部11が実用新案登録請求の範囲第一の蓋部係止部と、蓋係止部12が実用新案登録請求の範囲第二の蓋係止部とされている。
このように蓋係止部11及び蓋係止部12を設けることで、包装箱1の蓋部9を閉めた際に、蓋部9が自然に開いてしまうことを防ぐことができ、また蓋部9の係止及び係止の解除を容易に行うことができる。
側壁部5の辺cd及び辺c’d’からは、側壁部5に直交し、包装箱の内側に向かって突出部6が突出している。このように突出部6を設けることで、蓋部9を閉めた際に、蓋部9の内側の面が突出部6と当接し、蓋部9を支えることができる。つまり、例えば蓋部9を閉めた包装箱1の上に、別の包装箱1を重ねて置いたり、他のものを蓋部9の外側の面に置いたりすることにより、蓋部9に包装箱1の内側に向かう荷重がかかった場合であっても、蓋部9が内側に陥没してしまうことを防ぐことができる。
図2は、包装箱1の展開図である。包装箱1は、一枚の段ボールシート材を図2に示す様な形状に形成されたシート部材Bを、折り曲げ、接合等の組み立て作業をして形成される。
以降、図2に従い包装箱1を構成するシート部材Bの説明を行う。なお、図2の説明にあっては、シート部材Bの各構成の名称を、対応する包装箱1の各構成の名称を用いて説明する。例えば、頂点a,b,b’,a’にて囲まれる領域(以降、領域a,b,b’,a’と記載する。また、他の領域についても同様。)は、包装箱1の下面部7となる部分であるため、図2の説明において、同領域を下面部7と記載する。
また、図2において、破線で記載される部分は折り線を示している。このようにシート部材Bにあらかじめ折り線を設けることによって、包装箱1の組み立て、及び解体作業が容易となる。また、一点鎖線で示された線分ef及び線分e’f’は、後述する折り畳み線部14を示している。
図2において示されるシート部材Bは、中心線Cを中心とした左右対称の形状をしている。シート部材Bのほぼ中央に位置する領域a,a’,b,b’が下面部7である。下面部7の辺ab及び辺a’b’からは、辺aa’の延びる方向に、一組の側壁部5がそれぞれ左右対称に延出している。さらに、下面部7の辺aa’からは、背面側壁部8が、辺abの延びる方向に延出している。また、下面部7の辺bb’からは、辺abの延びる方向に、外側フラップ3が延出している。なお、本実施形態において、この外側フラップ3が実用新案登録請求の範囲の第一の外側フラップとされている。
外側フラップ3の辺gg’からは、外側フラップ2(領域g,g’,h’,i’,i,h)が延出している。なお、本実施形態では、この外側フラップ2が実用新案登録請求の範囲の第二の外側フラップとされている。この外側フラップ2は、辺gg’及び後述する折り線hh’にて折り返されて、外側フラップ3と共に側壁Aの一部を構成するものである。
外側フラップ2には、辺gg’の近傍に折り線hh’が、辺gg’と平行に設けられている。ここで、辺gg’と辺hh’との距離は、シート部材Bの厚さと略同一の長さとなっている。このように折り線hh’を設けることで、外側フラップ2を折り返した際に、外側フラップ3との間に隙間が生まれ、後述する内側フラップ4を外側フラップ2と外側フラップ3との間に配置しやすくなる。
外側フラップ2と外側フラップ3を囲む領域である領域i,h,g,b,b’,g’,h’,i’の略中央部分には、外側フラップ2及び外側フラップ3にまたがって、略U字型の切り込み17が設けられている。この切り込み17にて区画された部分が蓋係止部12である。蓋係止部12には、折り線nn’が設けられており、この折り線により蓋係止部12aと蓋係止部12bに区画されている。
外側フラップ2の辺ii’には、後述する内側フラップ4に設けられた挿入口13に対応する位置に、一対の切り込み16によって外側フラップ2の他の部分と区画された、一組の係止部18がそれぞれ設けられている。係止部18は、挿入口13に挿入され、外側フラップ2と内側フラップ4を係止する部分であり、本実施形態において、この係止部18が実用新案登録請求の範囲の第一の係止部とされている。なお、外側フラップ2と内側フラップ4を係止の詳細については、後述する。
なお、係止部18は図2(b)に示す様に、外側フラップ2の辺ii’から突出させて設けることもできる。このように係止部18を設ければ、外側フラップ2を内側フラップ4に係止する際、係止部18を挿入口13に容易に挿入することができる。
側壁部5の辺bc及び辺b’c’より、内側フラップ4が辺ab、及び辺a’b’の延びる方向にそれぞれ延出している。この内側フラップ4は、外側フラップ3と外側フラップ2との間に配置され、側壁Aの一部を構成するものである。なお、側壁部5の辺b’c’より延出する内側フラップ4は、略L字型の形状をしており、その略中央付近には略長方形の挿入口13が設けられている。なお、本実施形態において、この挿入口13が実用新案登録請求の範囲の第二の係止部とされている。一方、辺bcから延出する内側フラップ4は、前述の線分b’c’から延出する内側フラップ4と中心線Cを中心に左右対称の形状をしており、挿入口13も同様に設けられている。
側壁部5の辺cd及び辺c’d’からは、辺bc及び辺b’c’の延びる方向に、突出部6がそれぞれ延出している。そして、頂点aまたは頂点a’の近傍にある点e及び点e’を起点とし、側壁部5及び突出部6にまたがって、折り畳み線部14が、線分ef及び線分e’f’の位置に設けられている。なお線分ef及び線分e’f’は、辺ab及び辺a’b’とそれぞれ略45°の角度をなしている。
背面側壁部8の辺aj及び辺a’j’より、辺jj’の延びる方向に一組の固定部19がそれぞれ延出している。この固定部19は、接着剤等の固定部材によって側壁部5の内側の面に接合され、側壁部5と背面側壁部8を固定するものである。なお、固定部19は略台形をしており、辺alと辺ajのなす角度は、線分efと辺abのなす角度と略同一であり、辺a’l’と辺a’j’のなす角度は、線分e’f’と辺a’b’のなす角度と略同一である。
包装箱1では、前述のように折り畳み線部14を設けているため、固定部19によって側壁部5と背面側壁部8が固定された状態であっても、包装箱1を解体する際に、側壁部5と背面側壁部8の固定を外さなくても、コンパクトに折りたたむ事が可能である。具体的には、側壁部5を折り畳み線部14に沿って包装箱1の内側方向に折り曲げ、側壁部5と背面側壁部8を内側に向かって倒すことで、側壁部5と背面側壁部8を、その固定を外すことなく下面部7に折り重ねることが可能である。
背面側壁部8の辺jj’からは、蓋部9が辺ajの延びる方向に延出している。さらに蓋部9の辺kk’からは、辺jkの延びる方向に突出部10が延出している。この突出部10は、包装箱1の内側方向に折り曲げられ、側壁Aの内側の面と当接する部分である。
蓋部9の辺kk’の中央付近には切り込み15が設けられており、さらにその切り込み15の中央部分には、略半円状に切り抜かれた切り欠き部20が設けられている。この切り込み15と切り欠き部20が蓋係止部11であり、本実施形態において、この蓋係止部11が、実用新案登録請求の範囲の第一の蓋係止部とされている。
次に、包装箱1の組み立て方法について説明をする。
なお、以降の記載は組み立て方法の例示であり、これに限定される訳ではなく、他の組み立て方法であっても構わない。
まず、固定部19をそれぞれ辺aj、辺a’j’に沿って背面側壁部8に対して略垂直となる様に、背面側壁部8の内側の面となる方向に折り曲げる。次に、辺ab、辺aa’、辺a’b’を境にして、一組の側壁部5及び背面側壁部8を下面部7に対して垂直となる様に内側に折り曲げる。この際、固定部19が、側壁部5の内側の面と当接する様に配置する。
背面側壁部8の辺ajと側壁部5の辺adが同一となる様に重ね、接着剤などの固定部材を用いて固定部19を側壁部5の内側の面に固定する。同様に背面側壁部8の辺a’j’と側壁部5の辺a’d’も重ね、接着剤などの固定部材を用いて固定部19を側壁部5の内側の面に固定する。これで、側壁部5が背面側壁部8の両側に直交して固定される。次に、内側フラップ4を辺bc及び辺b’c’を境にして、それぞれ側壁部5と略直交する様に内側に折り曲げる。なお、これらの作業を終えた状態が図3に示されている。
次に、側壁Aを組み立てる方法について説明する。まず、外側フラップ3を、辺bb’を境に、下面部7と直交するように内側方向に折り曲げる(図3参照。)。次に外側フラップ2を辺gg’及び折り線hh’にて、内側フラップ4の内側の面の方向に折り返す。このように折り返すことで、内側フラップ4が外側フラップ2と外側フラップ3の間に配置されることになる。この際、挿入口13への挿入がしやすい様に、係止部18を、内側フラップ4の内側の面となる方向に少し折り曲げておく(図4参照。)。
外側フラップ2を内側フラップ4に近接させながら、係止部18をそれぞれ対応する内側フラップ4に設けられている挿入口13に挿入する(図5(b)参照。)。この様に係止部18を挿入口13に挿入することで、外側フラップ2と内側フラップ4が相互に係止されるため、側壁部5が側壁Aの両側に直交して固定される(図5(a)参照。)。
蓋係止部12を折り線oo’を境に、外側に折り曲げ、さらに折り線nn’にて蓋係止部12aが包装箱の内側に向かう様に折り曲げる。そして、突出部6を辺cd及び辺c’d’にて側壁部5と直交するように内側に折り曲げる。同様に突出部10も蓋部9と略直交する様に内側に折り曲げ、突出部10が側壁Aの内側の面(外側フラップ2)に当接させながら蓋部9を閉める。最後に蓋係止部12aを蓋係止部11の切り込み15に挿入し、蓋部9を係止する(図1参照。)。この際、蓋係止部12bは、側壁Aの外側の面の一部となっている。
包装箱1を解体する場合には、上記と逆の手順にて行う。ただし、側壁部5と背面側壁部8は固定部材等によって固定されているため、図3に示す状態からは以下の手順にて行う。
内側フラップ4及び突出部6を外側に折り戻し、側壁部5と略同一の平面になるようにする。次に折り畳み線部14を谷折りにして、側壁部5を内側に折り曲げ、内側に倒していく。この際、背面側壁部8も側壁部5に追従させて内側に倒し、最終的に下面部7の上に順番に側壁部5及び背面側壁部8を折り重ねる。このようにすることで、固定部19による固定を取り外すことなく、包装箱1をコンパクトに折りたたむことが可能となる。
このように、本考案にかかる包装箱1では、外側フラップ2と内側フラップ4が包装箱1内側にて係止され、フラップの係止部分が包装箱1の外側には現れないため、包装箱1の外観を損なうことはない。また、外側フラップ2を折り返し、内側フラップ4に設けられた挿入口13に係止部18を挿入するだけの簡単な作業で、接着剤当の固定部材を用いることなく包装箱1の側壁の一部である側壁Aを組み立てることができる。さらには、蓋部9を係止するための蓋係止部11、蓋係止部12が設けられているため、固定部材を用いることなく、脱着可能に蓋部9を側壁Aに係止することが可能である。
挿入口13を下面部7に設けた場合には、外側フラップ2に設けられている係止部18を挿入口13に挿入するために、係止部18の下面部7に対向する辺と、辺hh’との距離を、外側フラップ3の辺gg’と辺bb’との距離の長さと略同一にする必要がある。一方、本考案にかかる包装箱1では、挿入口13が内側フラップ4に設けられており、係止部18の下面部7と対向する辺と、辺hh’との距離を短くすることができるため、必要となるシート部材を節約することが可能となる。
なお、本考案の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、本実施形態では、シート部材として段ボールを用いた包装箱を記載したが、これに限定される訳ではなく、ボール紙や他の公知のシート部材も用いることができる。
また、本実施形態では内側フラップ4は、外側フラップ2にのみ係止される構成を示したが、例えば、内側フラップ4の辺bc及び辺b’c’の反対側の辺に、内側フラップ4同士を係止するための係止部を設けた構成としてもよい。このような構成とすれば、当該係止部によって内側フラップ4同士が係止され、さらに外側フラップ2が内側フラップ4に係止されるため、側壁Aと側壁部5の固定がより強固にされることになる。
1 包装箱
2 外側フラップ
3 外側フラップ
4 内側フラップ
5 側壁部
6 突出部
7 下面部
8 背面側壁部
9 蓋部
10 突出部
11 蓋係止部
12 蓋係止部
12a 蓋係止部
12b 蓋係止部
13 挿入口
14 折り畳み線部
15 切り込み
16 切り込み
17 切り込み
18 係止部
19 固定部
20 切り欠き部

Claims (4)

  1. 包装箱の下面を形成する下面部と、
    前記下面部の辺より延出し、前記包装箱の側壁を形成する側壁部と、
    前記側壁部により形成される側壁と隣接する他の側壁の少なくとも一部を形成するものであり、前記側壁部における前記他の側壁と隣接する辺から延出する内側フラップと、
    前記他の側壁の少なくとも一部を形成するものであり、前記下面部における前記側壁部が延出する辺と隣接する辺から延出する第一の外側フラップと、
    前記他の側壁の少なくとも一部を形成するものであり、前記第一の外側フラップにおける前記下面部と反対側の辺から延出し、前記第一の外側フラップとの境目で折り返されることにより、前記第一の外側フラップとの間に前記内側フラップが配置される第二の外側フラップと、
    前記第二の外側フラップに設けられた第一の係止部と、
    前記内側フラップにおける前記第一の係止部と対応する位置に設けられ、前記第一の係止部と係止、離脱が可能な第二の係止部と、
    が設けられていることを特徴とする包装箱。
  2. 前記第一の係止部が、前記第二の外側フラップの辺部に設けられた少なくとも一組の切り込みによって区画された差し込み片であり、
    前記第二の係止部は、前記第一の係止部が差し込まれる挿入口であることを特徴とする
    請求項1に記載の包装箱。
  3. 前記第一の係止部における先端が、前記第二の外側フラップの辺から突出していることを特徴とする
    請求項2に記載の包装箱。
  4. 前記他の側壁と対向する背面側壁部より延出し、前記包装箱の蓋を形成する蓋部と、
    前記蓋部における前記他の側壁と対向する辺に設けられた第一の蓋係止部と、
    前記第一の外側フラップ及び前記第二の外側フラップの少なくとも一方に設けられ、前記第一の蓋係止部と係止、離脱が可能な第二の蓋係止部を備えることを特徴とする
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の包装箱。
JP2013005995U 2013-10-18 包装箱 Expired - Lifetime JP3188073U (ja)

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