JP3187776B2 - 長尺材の折曲げ構造 - Google Patents
長尺材の折曲げ構造Info
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Description
長尺材を所定の位置で所定の角度に折り曲げるための長
尺材の折曲げ構造に関する。
グル材)や溝形鋼(チャンネル材)等の長尺材を所定の
位置で所定の角度に折り曲げる場合に、曲げ型を用いプ
レスによってこれを折り曲げる所謂型折り曲げ加工に代
えて、長尺材の一部を部分的に切除した後にこの長尺材
を所定の角度に折り曲げるように構成した技術が知られ
ている(例えば、特開平8−309430号公報)。
は、V字形の刃先を有する金型工具によって中空角パイ
プ等の長尺材を部分的に切除し、この切除部分が内側と
なるようにして(切除部分を中心として)部材を折り曲
げ、切除部分の周縁どうしを接合させることで、長尺材
を直角に折り曲げるように構成されている。さらに、折
り曲げられた長尺材の接合部分(切除部分の周縁どう
し)は、その後に溶接等が施される。この折り曲げ加工
技術によれば、金型工具を適宜取り替えることによっ
て、如何なる角度にも自在の形状に折り曲げることがで
き、種々の分野に適用可能である。
加工技術では、長尺材の折り曲げ接合部分(切除部分の
周縁どうし)の加工(切除)精度が部材の折り曲げ角度
精度にそのまま直接影響する。このため、例えば折り曲
げ部分の曲げR(曲率半径)を大きく加工する場合や長
尺材の肉厚が薄い場合には、加工精度を高精度に維持す
ることが困難であった。特に、前記折り曲げ接合部分
(切除部分の周縁どうし)を折り曲げた後に溶接する場
合には、溶接に起因した歪みの影響がそのまま折り曲げ
角度に影響し易く、折り曲げ角度の精度が低下し易かっ
た。
要に膨れ上がったり変形することなく平滑に(凹凸無
く)仕上がることも必要である。
技術の如く、特殊な金型工具を用いて加工するのでは、
長尺材のサイズや折り曲げ角度が異なる度に金型工具を
変更する必要があり(換言すれば、長尺材のサイズや折
り曲げ角度毎に金型工具を設定する必要があり)、ま
た、金型工具で加工した場合は突込み方向と逆側にバリ
が出て加工が大変となったり、経時によって切れ味が悪
くなり精度が不安定となったり、コスト高で適用の範囲
も制限されてしまうため、この点の対策も望まれてい
た。
慮し、中空角パイプ等の長尺材を所定の位置及び所定の
角度で高精度に折り曲げ加工することができ、また部材
の折り曲げ角部が不要に膨れ上がったり変形することな
く良好に仕上り、かつこれを特殊な金型工具を用いるこ
となく一般的な加工方法(例えば、NC加工)で低コス
トに実現することができ適用の範囲も拡大する長尺材の
折曲げ構造を得ることが目的である。
めに、請求項1に係る発明の長尺材の折曲げ構造は、ア
ングル状に連続する縦壁と横壁とを少なくとも有する長
尺材の前記縦壁と横壁のうち何れか一方の部材幅方向一
側を部分的に切除して、前記長尺材を前記切除部分を境
に一方の折曲基材と他方の折曲基材とに二つに分けて設
定し、前記一方の折曲基材と他方の折曲基材とを前記切
除部分を内側として互いに接近するように折り曲げ前記
切除部分の周縁どうしを接合することで、所定の角度に
折り曲げて成る長尺材の折曲げ構造において、前記切除
部分における前記一方の折曲基材の折り曲げ内方側の周
縁に、前記一方の折曲基材の長手軸線に対して直交する
向きに前記所定の折曲げ角度に対応して設けられた第1
接合辺と、前記一方の折曲基材の長手軸線に対して平行
に設けられた第2接合辺と、から成る接合凹部を設け、
前記切除部分における前記他方の折曲基材の折り曲げ内
方側の周縁に、前記接合凹部の第1接合辺に対応する第
3接合辺と、前記接合凹部の第2接合辺に対応する第4
接合辺と、から成る接合凸部を設け、前記接合凹部と接
合凸部とを接合させることで前記一方の折曲基材と他方
の折曲基材とを前記所定の角度に折り曲げた、ことを特
徴としている。
長尺材の縦壁と横壁のうち何れか一方の部材幅方向一側
が部分的に切除され、この切除部分を内側として一方の
折曲基材と他方の折曲基材とが互いに接近するように折
り曲げられ切除部分の周縁どうしが接合されることで、
所定の角度に折り曲げて構成される。
材の折り曲げ内方側の周縁には、接合凹部が設けられて
いる。この接合凹部は、一方の折曲基材の長手軸線に対
して直交する向きに所定の折曲げ角度に対応して設けら
れた第1接合辺と、この一方の折曲基材の長手軸線に対
して平行に設けられた第2接合辺と、から成っている。
またさらに、切除部分における他方の折曲基材の折り曲
げ内方側の周縁には、接合凸部が設けられている。この
接合凸部は、接合凹部の第1接合辺に対応する第3接合
辺と、接合凹部の第2接合辺に対応する第4接合辺と、
から成っている。これらの接合凹部と接合凸部とを接合
させることで、一方の折曲基材と他方の折曲基材と(長
尺材)が所定の角度に折り曲げられて構成される。
の折曲基材の接合凸部とを接合させることで所定の角度
に折り曲げられた構成であるため、この接合凹部と接合
凸部を好適に設定すれば、長尺材の切除部分の他の周縁
の加工(切除)精度が部材の折曲げ角度精度に影響する
ことがない。換言すれば、接合凹部と接合凸部とが部材
の折り曲げ合わせ面を構成し両者が折曲げ角度を決定す
る構成であるため、接合凹部と接合凸部を折曲げ角度に
対応させて形成すれば、所定の角度で高精度に折り曲げ
加工することができる。例えば、長尺材を90度に折り
曲げる場合には、接合凹部の第1接合辺を一方の折曲基
材の長手軸線に対して垂直に形成すると共に第2接合辺
を長手軸線に対して平行に形成すれば(接合凸部も接合
凹部に対応して形成する)、接合凹部と接合凸部とを接
合させることで長尺材を90度に折り曲げて構成するこ
とができる。
(曲率半径)を大きく加工する場合や長尺材の肉厚が薄
い場合であっても、折り曲げ加工精度を高精度に維持す
ることができる。特に、接合凹部と接合凸部は部材の切
除部分における折り曲げ内方側の周縁に設けられている
ため(換言すれば、折り曲げ角部から最も離間した位置
に設けられているため)、切除部分の周縁どうしを折り
曲げた後に溶接する場合であってもこの溶接に起因した
歪みの影響を受け難くなり、折曲げ角度の精度が低下す
ることがない。また、例えば、前述の如く長尺材を90
度に折り曲げる場合に、接合凹部の第1接合辺と接合凸
部の第3接合辺、あるいは接合凹部の第2接合辺と接合
凸部の第4接合辺は部材の軸線に対し平行状態であるた
め、当該接合部分の溶接に起因した歪みは長尺材の折曲
げ角度に影響し難く、折曲げ角度の精度が低下し難い。
構成ではないため、長尺材のサイズや折り曲げ角度毎に
特殊工具を設定する必要がなく、低コストで適用の範囲
も拡大する。
げ構造では、中空角パイプ等の長尺材を所定の位置及び
所定の角度で高精度に折り曲げ加工することができ、か
つこれを特殊な工具を用いることなく低コストで実現す
ることができ適用の範囲も拡大する。
は、請求項1記載の長尺材の折曲げ構造において、前記
縦壁と横壁のうち何れか他方に、前記切除部分における
折り曲げ角部に対応して、折り曲げによる部材肉膨らみ
を防止する切欠溝を設けた、ことを特徴としている。
切除部分における折り曲げ角部に対応する縦壁と横壁の
うち何れか他方には、折り曲げによる部材肉膨らみを防
止する切欠溝が設けられている。したがって、長尺材の
折り曲げ角部が不要に膨れ上がったり肉つまりが生じて
変形することがなく、良好に仕上る。
は、請求項1または請求項2記載の長尺材の折曲げ構造
において、前記縦壁と横壁のうち何れか他方に、折曲げ
線を設定する折曲げ位置設定手段を設けた、ことを特徴
としている。
設けられた折曲げ位置設定手段により折曲げ線が設定さ
れ、折り曲げる際の案内機能を発揮するため、部材を所
定の位置でスムースに折り曲げることができ、高精度に
折り曲げ加工することができる。
は、請求項3記載の長尺材の折曲げ構造において、前記
折曲げ位置設定手段は、折曲げ線に沿って形成された孔
部である、ことを特徴とする。
長尺材の折曲げ線に沿って形成された孔部によって、長
尺材の剛性が折曲げ線に沿って低下しており、所定の位
置で精度良く折り曲げることができる。
は、請求項3記載の長尺材の折曲げ構造において、前記
折曲げ位置設定手段は、折曲げ線に沿って形成された溝
である、ことを特徴とする。
長尺材の折曲げ線に沿って形成された溝によって、長尺
材の剛性が折曲げ線に沿って低下しており、所定の位置
で精度良く折り曲げることができる。
は、請求項3〜5のいずれか1項記載の長尺材の折曲げ
構造において、前記折曲げ位置設定手段は、折曲げ線に
沿って形成されたスリット状の切欠溝である、ことを特
徴とする。
折曲げ線に沿ってスリット状の切欠溝を設けたため、切
欠溝に案内されて所定の位置で精度良く長尺材を折り曲
げることができる。
は、請求項3〜5のいずれか1項記載の長尺材の折曲げ
構造において、前記折曲げ位置設定手段は、折曲げ線上
に頂点が位置する三角形に形成された切欠溝である、こ
とを特徴とする。
折曲げ線上に頂点が位置する三角形の切欠溝を設けたた
め、切欠溝に案内されて所定の位置で精度良く長尺材を
折り曲げることができる。切欠溝を幅方向両端に設けれ
ば、頂点同士を結ぶ折曲げ線に沿って精度良く折り曲げ
ることができる。特に、三角形の切欠溝と折曲げ線に沿
って形成される孔部または溝を組み合わせて用いること
により、長尺材を一層精度良く折り曲げることができ
る。
折り曲げ角部の部材肉膨らみを防止することもできる。
すなわち、長尺材に三角形の切欠溝を設けることのみで
部材肉膨らみの防止と、折り曲げ位置の案内の双方を実
現することもできる。
係る実施の形態を説明する。
の折曲げ構造が適用された長尺材10の構成が正面図に
て示されており、図2にはこの長尺材10の構成が底面
図にて示されている。また、図3には、折り曲げられた
状態の長尺材10の構成が正面図にて示されている。さ
らに、図4及び図5にはこの折曲げ構造が適用された長
尺材10の構成が斜視図にて示されている。
縦壁10A、10B、横壁10C、及び天井壁10Dか
ら成る中空角パイプとされており、本第1の実施の形態
においては、例えば外寸A=50mm、肉厚t=2.3
mmに形成されている。この長尺材10を例えば90度
に折り曲げる場合について説明する。
は、縦壁10A、10B、及び天井壁10Dを、例えば
NCレーザー加工、NCによる溶断加工等によって部分
的に切除し、折曲げ中心線CLを境に一方の折曲基材X
と他方の折曲基材Yとに二つに分けて設定する。さら
に、一方の折曲基材Xと他方の折曲基材Yとを切除部分
を内側として互いに接近するように(折曲げ中心線CL
を中心として)折り曲げ切除部分の周縁どうしを接合す
ることで、90度に折り曲げて構成される。
縁と折曲げ中心線CLとの成す角度θ1 は45度に設定
されている(好ましくは、材料の寸法によって異なる
が、45.5度〜46.5度である)。また、折曲基材
Xの切除部分における折り曲げ内方側の周縁には、接合
凹部12が設けられている。接合凹部12は、折曲基材
Xの長手軸線に対して垂直に切欠かれた第1接合辺14
と、この折曲基材Xの長手軸線に対して平行に(したが
って、第1接合辺14に対して直角に)切欠かれた第2
接合辺16と、から構成されている。この場合、本第1
の実施の形態においては、第1接合辺14の深さ寸法a
は15mmに設定されている。なお、この第1接合辺1
4の深さ寸法aは、長尺材10の外寸Aの1/4〜1/
2の範囲で設定することが好ましい。
周縁と折曲げ中心線CLとの成す角度θ2 は45度に設
定されている(好ましくは、材料の寸法によって異なる
が、45.5度〜46.5度である)。また、折曲基材
Yの切除部分における折り曲げ内方側の周縁には、接合
凸部18が設けられている。接合凸部18は、接合凹部
12の第1接合辺14に対応する第3接合辺20と、接
合凹部12の第2接合辺16に対応する第4接合辺22
と、から構成されている。
切除部分における折り曲げ角部に対応して(折曲げ中心
線CLに対応する部分に)、切欠24が形成されてい
る。この切欠24は、折り曲げによる部材肉膨らみを防
止する機能を有しており、本第1の実施の形態において
は幅寸法bが3mm、深さ寸法cが3mmに設定されて
いる。
欠24に連続して切欠溝26が形成されている。この切
欠溝26は折曲げ中心線CLに沿って形成されて折曲げ
位置を設定する機能を有しており、本第1の実施の形態
においては幅寸法dが0.3mm、深さ寸法eが7mm
に設定されている。なお、横壁10Cの切欠溝26が形
成されていない部分(切欠溝26を形成することで残っ
た部分)の幅寸法が、横壁10Cの幅寸法の2/3以上
となるように、この切欠溝26の深さ寸法eを設定する
ことが好ましい。
10を折曲げ加工する手順と共に説明する。
長尺材10の縦壁10A、10B、及び天井壁10Dを
部分的に切除し、折曲げ中心線CLを境に一方の折曲基
材Xと他方の折曲基材Yとに二つに分けて設定し、一方
の折曲基材Xと他方の折曲基材Yとを切除部分を内側と
して互いに接近するように(折曲げ中心線CLを中心と
して)折り曲げ、接合凹部12と接合凸部18とを接合
させることで、折曲基材Xと折曲基材Y(長尺材10)
が90度に折り曲げられて構成される。
の接合凹部12と折曲基材Yの接合凸部18とを接合さ
せることで90度(所定の角度)に折り曲げられた構成
であるため、この接合凹部12と接合凸部18を好適に
設定すれば、長尺材10の切除部分の他の周縁の加工
(切除)精度が部材の折曲げ角度精度に影響することが
ない。換言すれば、接合凹部12と接合凸部18とが部
材の折り曲げ合わせ面を構成し両者が折曲げ角度を決定
する構成であるため、接合凹部12と接合凸部18を折
曲げ角度(90度)に対応させて形成すれば、高精度に
折り曲げ加工することができる。すなわち、接合凹部1
2の第1接合辺14を折曲基材Xの長手軸線に対して垂
直に形成すると共に第2接合辺16を長手軸線に対して
平行に形成すれば(接合凸部18も接合凹部12に対応
して形成する)、接合凹部12と接合凸部18とを接合
させることで長尺材10(折曲基材Xと折曲基材Y)を
90度に折り曲げて構成することができる。
(曲率半径)を大きく加工する場合や長尺材10の肉厚
tが薄い場合であっても、折り曲げ加工精度を高精度に
維持することができる。特に、接合凹部12と接合凸部
18は部材の切除部分における折り曲げ内方側の周縁に
設けられているため(換言すれば、折り曲げ角部から最
も離間した位置に設けられているため)、切除部分の周
縁どうしを折り曲げた後に溶接する場合であってもこの
溶接に起因した歪みの影響を受け難くなり、折曲げ角度
の精度が低下することがない。また、本第1の実施の形
態の如く長尺材10を90度に折り曲げて構成する場合
に、接合凹部12の第1接合辺14と接合凸部18の第
3接合辺20は折曲基材Yの軸線に対し平行状態であ
り、接合凹部12の第2接合辺16と接合凸部18の第
4接合辺22は折曲基材Xの軸線に対し平行状態である
ため、当該接合部分の溶接に起因した歪みは長尺材10
(折曲基材Xと折曲基材Y)の折曲げ角度に影響し難
く、折曲げ角度の精度が低下し難い。
0の折曲げ構造によれば、長尺材10の横壁10Cには
切除部分における折り曲げ角部に対応して切欠24が形
成されている。したがって、長尺材10(折曲基材Xと
折曲基材Y)を折曲げ中心線CLを中心として折り曲げ
た際に、折り曲げによる部材肉膨らみが防止され、折り
曲げ角部が不要に膨れ上がったり肉つまりが生じて変形
することがなく、良好に仕上る。
24に連続して切欠溝26が形成されている。したがっ
て、長尺材10(折曲基材Xと折曲基材Y)を折曲げ中
心線CLに沿って折り曲げる際に、このこの切欠溝26
が折曲げ位置を設定すると共に曲げの際の案内機能を発
揮するため、長尺材10(折曲基材Xと折曲基材Y)を
所定の位置(折曲げ中心線CL)でスムースに曲げるこ
とができ、高精度に折り曲げ加工することができる。
成された切欠溝26の間に、折曲げ中心線CLに沿っ
て、ガイド用孔部あるいはガイド用溝を設けておけば、
一層寸法精度を上げることができる。
とにより、長尺材の外壁面を基準とする場合において
は、例えば、折曲げ加工以前に孔加工等をしておく場合
は、一層寸法精度を上げることができる。
尺材10の折曲げ構造では、中空角パイプとされる長尺
材10を所定の位置及び所定の角度で高精度に折り曲げ
加工することができ、かつこれを特殊な工具を用いるこ
となく低コストで実現することができ適用の範囲も拡大
する。
長尺材10を90度に折り曲げる場合について説明した
が、これに限らず、本発明は他の折曲げ角度の場合であ
っても適用することができる。この場合には、接合凹部
12(特に、第1接合辺14の切欠き角度)及び接合凸
部18を折曲げ角度に対応して形成することで、容易に
実現可能である。この場合であっても、中空角パイプと
される長尺材10を所定の位置及び所定の角度で高精度
に折り曲げ加工することができる。さらにこの場合に
も、特殊な金型工具を用いて加工する構成ではないた
め、長尺材10のサイズや折り曲げ角度毎に特殊工具を
設定する必要がなく、低コストで適用の範囲も拡大す
る。
長尺材10が中空角パイプとされこの長尺材10を折り
曲げる構成について説明したが、本発明はこれに限ら
ず、例えば山形鋼(L型アングル材)や溝形鋼(チャン
ネル材)等の他の断面形状の長尺材を所定の位置で所定
の角度に折り曲げる場合であっても適用することができ
る。
30が断面T字形のアングル材であっても適用できる
(以下、第2の実施の形態に係る長尺材の折曲げ構造と
する)。この長尺材30では、アングル状に(断面T字
形に)連続する縦壁30Aと横壁30Cから構成されて
いる。この長尺材30の縦壁30Aが部分的に切除さ
れ、前述の第1の実施の形態と同様に一方の折曲基材X
と他方の折曲基材Yとに二つに分けて設定される。折曲
基材Xには、第1接合辺14と第2接合辺16から成る
接合凹部12が設けられ、折曲基材Yには、第3接合辺
20と第4接合辺22から成る接合凸部18が設けられ
る。さらに、長尺材30の横壁30Cには、切欠24及
び切欠溝26が形成されている。他の構成は、前述した
第1の実施の形態と同じである。
形態と同様に、一方の折曲基材Xと他方の折曲基材Yと
を切除部分を内側として互いに接近するように折り曲
げ、接合凹部12と接合凸部18とを接合させること
で、折曲基材Xと折曲基材Y(長尺材30)が例えば9
0度に折り曲げられて構成される。
接合凹部12と接合凸部18とが部材の折り曲げ合わせ
面を構成し両者が折曲げ角度を決定する構成であるた
め、接合凹部12と接合凸部18を折曲げ角度(例え
ば、90度)に対応させて形成すれば、高精度に折り曲
げ加工することができる。また、当該接合部分の溶接に
起因した歪みは長尺材30(折曲基材Xと折曲基材Y)
の折曲げ角度に影響し難く、折曲げ角度の精度が低下し
難い。
よって折り曲げの際の部材肉膨らみが防止され、折り曲
げ角部が不要に膨れ上がったり肉つまりが生じて変形す
ることがなく、良好に仕上る。さらに、切欠溝26が折
曲げ位置を設定すると共に曲げの際の案内機能を発揮す
るため、長尺材30(折曲基材Xと折曲基材Y)を所定
の位置でスムースに曲げることができ、高精度に折り曲
げ加工することができる。
プ以外の山形鋼(L型アングル材)や溝形鋼(チャンネ
ル材)等であっても、所定の位置及び所定の角度で高精
度に折り曲げ加工することができ、かつこれを特殊な工
具を用いることなく低コストで実現することができ適用
の範囲も拡大する。
いては、切欠溝26を切欠24に連続して設けている
が、必ずしも連続して設ける必要はなく、切欠24と離
れた位置にあっても効果は同様となる。
加工またはNCによる溶断加工を適用すればさらに加工
精度の向上、形状のフレキシビリティが図れる。
折曲げ構造について説明する。
て、切欠溝26に換えて三角形の切欠溝42を横壁10
Cに形成した長尺材10について説明する。なお、第1
実施形態と同様の構成要素については同一の参照符号を
付し、その詳細な説明を省略する。
には、幅方向両端部から三角形に切り欠いた切欠溝42
が形成されている。切欠溝42の巾方向寸法bと深さ寸
法f(第1実施形態における深さ寸法c+深さ寸法e)
は、折り曲げた際の膨らみを防止する十分な大きさを有
している。切欠溝42の巾方向寸法bと深さ寸法fは、
例えば、それぞれ3mm、6mmである。また、切欠溝
42の頂点42Aは、折り曲げ中心線CL上に位置して
いる。したがって、折り曲げ加工時に切欠溝42に案内
されて頂点42Aを結ぶ線(折り曲げ中心線CL)に沿
って精度良く折り曲げ加工することができる。
は、第1実施形態のように横壁10Cに切欠24と切欠
溝26を別々に形成する必要がなく、三角形の切欠溝4
2のみを横壁10Cに形成することによって部材肉膨ら
みの防止と、精度の良い折り曲げの双方を実現すること
ができる。
るために、図10(A)、(B)に示すように、横壁1
0Cの表裏に断面三角形のガイド用溝44を設ける、あ
るいは、図11(A)、(B)に示すように、横壁10
Cに頂点同士を結ぶ線上に所定間隔をおいてガイド用孔
46を設けることもできる。このように構成することに
より、横壁10Cの折り曲げ中心線CLに沿った位置の
剛性を低下させ、所定の位置で一層精度良く折り曲げる
ことが可能になる。
2を設けず、折り曲げ中心線CLに沿ってガイド用溝4
4あるいはガイド用孔46のみを単独で設けるだけでも
良い。
態に係る長尺材10のスリット状の切欠溝26が形成さ
れていた部分に三角形の切欠溝48を形成し、三角形の
頂点48Aを折り曲げ中心線CL上に位置させることに
より、折曲げ線の精度を出すこともできる。この場合に
も、折り曲げ中心線CLに沿って、ガイド用溝あるいは
ガイド用孔を設けることが可能である。
折曲げ構造は、中空角パイプ等の長尺材を所定の位置及
び所定の角度で高精度に折り曲げ加工することができ、
また部材の折り曲げ角部が不要に膨れ上がったり変形す
ることなく良好に仕上り、かつこれを特殊な工具を用い
ることなく一般的な加工方法で低コストを実現すること
ができ適用の範囲も拡大するという優れた効果を有して
いる。
げ構造が適用された長尺材の構成を示す正面図である。
げ構造が適用された長尺材の構成を示す底面図である。
げ構造が適用された長尺材の折り曲げ状態を示す正面図
である。
げ構造が適用された長尺材の構成を示す天井壁の側から
視た斜視図である。
げ構造が適用された長尺材の構成を示す横壁の側から視
た斜視図である。
げ構造が適用された長尺材の構成を示す斜視図である。
げ構造が適用された長尺材の構成を示す横壁の側から視
た斜視図である。
げ構造が適用された長尺材の構成を示す横壁の側から視
た斜視図である。
げ構造が適用された長尺材の構成を示す底面図である。
長尺材の折曲げ構造が適用された長尺材の構成を示す底
面図であり、(B)は(A)の10B−10B線断面図
である。
長尺材の折曲げ構造が適用された長尺材の構成を示す底
面図であり、(B)は(A)の11B−11B線断面図
である。
げ構造が適用された長尺材の構成を示す底面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 アングル状に連続する縦壁と横壁とを少
なくとも有する長尺材の前記縦壁と横壁のうち何れか一
方の部材幅方向一側を部分的に切除して、前記長尺材を
前記切除部分を境に一方の折曲基材と他方の折曲基材と
に二つに分けて設定し、前記一方の折曲基材と他方の折
曲基材とを前記切除部分を内側として互いに接近するよ
うに折り曲げ前記切除部分の周縁どうしを接合すること
で、所定の角度に折り曲げて成る長尺材の折曲げ構造に
おいて、 前記切除部分における前記一方の折曲基材の折り曲げ内
方側の周縁に、前記一方の折曲基材の長手軸線に対して
直交する向きに前記所定の折曲げ角度に対応して設けら
れた第1接合辺と、前記一方の折曲基材の長手軸線に対
して平行に設けられた第2接合辺と、から成る接合凹部
を設け、 前記切除部分における前記他方の折曲基材の折り曲げ内
方側の周縁に、前記接合凹部の第1接合辺に対応する第
3接合辺と、前記接合凹部の第2接合辺に対応する第4
接合辺と、から成る接合凸部を設け、 前記接合凹部と接合凸部とを接合させることで前記一方
の折曲基材と他方の折曲基材とを前記所定の角度に折り
曲げた、 ことを特徴とする長尺材の折曲げ構造。 - 【請求項2】 前記縦壁と横壁のうち何れか他方に、前
記切除部分における折り曲げ角部に対応して、折り曲げ
による部材肉膨らみを防止する切欠を設けた、ことを特
徴とする請求項1記載の長尺材の折曲げ構造。 - 【請求項3】 前記縦壁と横壁のうち何れか他方に、折
曲げ線を設定する折曲げ位置設定手段を設けた、ことを
特徴とする請求項1または2記載の長尺材の折曲げ構
造。 - 【請求項4】 前記折曲げ位置設定手段は、折曲げ線に
沿って形成された孔部である、ことを特徴とする請求項
3記載の長尺材の折曲げ構造。 - 【請求項5】 前記折曲げ位置設定手段は、折曲げ線に
沿って形成された溝である、ことを特徴とする請求項3
記載の長尺材の折曲げ構造。 - 【請求項6】 前記折曲げ位置設定手段は、折曲げ線に
沿って形成されたスリット状の切欠溝である、ことを特
徴とする請求項3〜5のいずれか1項記載の長尺材の折
曲げ構造。 - 【請求項7】 前記折曲げ位置設定手段は、折曲げ線上
に頂点が位置する三角形の切欠溝である、ことを特徴と
する請求項3〜5のいずれか1項記載の長尺材の折曲げ
構造。
Priority Applications (1)
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JP25109998A JP3187776B2 (ja) | 1998-02-19 | 1998-09-04 | 長尺材の折曲げ構造 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10-37767 | 1998-02-19 | ||
JP3776798 | 1998-02-19 | ||
JP25109998A JP3187776B2 (ja) | 1998-02-19 | 1998-09-04 | 長尺材の折曲げ構造 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11300422A JPH11300422A (ja) | 1999-11-02 |
JP3187776B2 true JP3187776B2 (ja) | 2001-07-11 |
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JP (1) | JP3187776B2 (ja) |
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CN111468838B (zh) * | 2020-05-06 | 2022-03-18 | 广东宏石激光技术股份有限公司 | 一种用激光切割机切割矩形管材进行的拐角拼接方法 |
-
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- 1998-09-04 JP JP25109998A patent/JP3187776B2/ja not_active Expired - Fee Related
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