JP2003311336A - パイプの曲げ加工方法及びその方法に使用されるマンドレル - Google Patents

パイプの曲げ加工方法及びその方法に使用されるマンドレル

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パイプの曲げ角度を大きく得ることを可能に
して完成品の設計自由度の向上を図ることができ、且つ
パイプに皺、凹み、捻れ等を生じさせず加工精度の向上
を図ることができる曲げ加工方法及びその方法に使用さ
れるマンドレルを提供する。 【解決手段】 サイドフレームアッパ2の曲げ加工に使
用するマンドレル9としてその先端部分に湾曲面91,
92と形状規制面93とを備えさせる。湾曲面91,9
2は、マンドレル9がサイドフレームアッパ2の内部に
挿入された状態で、サイドフレームアッパ2の内面から
後退する面として形成される。形状規制面93は、マン
ドレル9がサイドフレームアッパ2の内部に挿入された
状態で、サイドフレームアッパ2の内面に隙間無く接触
する面として形成される。湾曲面91,92が形成され
ている側が曲げ加工の曲率半径方向の外周側となるよう
に曲げ加工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばトラクタの
キャビンフレームを作製する場合などのように、パイプ
を曲げ加工する場合の加工方法及びその方法に使用され
るマンドレル(芯金)に係る。特に、本発明は、パイプ
を曲げ加工して得られる完成品の設計自由度及び加工精
度の向上を図るための対策に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開2001−206
251号公報に開示されているようなトラクタにあって
は、金属パイプを曲げ加工してキャビンフレームを作製
している。例えば、キャビンの側部を構成するサイドフ
レームにあっては、それぞれ金属パイプが曲げ加工され
たサイドフレームアッパとサイドフレームロアとがサイ
ドメンバ等によって接続されて構成されている。例え
ば、上記サイドフレームアッパは、サイドドアの前端縁
から上端縁に沿った形状となるように曲げ加工されてい
る。同様に、上記サイドフレームロアは、サイドドアの
後端縁に沿った形状となるように曲げ加工されている。
【0003】上記サイドフレームアッパとしては、サイ
ドドアが閉鎖された際のドア開口縁のシール性を良好に
維持するために、それぞれの曲げ形状はサイドドアの外
縁形状に略合致したものとなっている必要がある。具体
的には、上記サイドフレームアッパは、サイドドアの外
縁部が当接してシール面となるべき平坦面を備えた異形
パイプで構成され、しかも、この平坦面としてはサイド
ドアの外縁形状に沿い且つサイドフレームアッパ全体に
亘って均一な平面度が確保されていることが必要であ
る。
【0004】上記サイドフレームアッパの具体的な作製
作業としては、予め所定の断面形状(上記シール面とな
るべき平坦面を備えた異形断面形状)に引き抜き加工さ
れたパイプをベンダー装置にセットする。そして、この
パイプをクランプダイ等によって把持すると共に、パイ
プの内部にマンドレルを挿入する。この状態で、クラン
プダイを所定の曲げ方向に移動させることによってパイ
プがマンドレルの先端部分に沿いながら曲げ加工され
る。
【0005】上記マンドレルの先端部分の形状として、
一般的には、パイプ内部への挿入作業を容易に行うため
に、先端部各面それぞれを先細り状に削って湾曲面とし
て形成していた。図10は、断面四角形状のパイプに適
用されるマンドレルaの先端部分を示す斜視図である。
この図のように、各面それぞれに同一形状の湾曲面b,
b,…を形成し、パイプ内部への挿入作業性を向上させ
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記キャビ
ンのデザイン性の向上やキャビンフレームの構成部品点
数の削減を図るために、サイドフレームアッパの曲げ角
度を大きくしたいといった要求がある。しかしながら、
従来のマンドレルをそのまま使用して単に曲げ角度を大
きくした場合には、パイプに、皺、凹み、捻れが発生し
たり、曲げ角度にバラツキが生じて形状の安定した製品
(サイドフレームアッパ)を供給することができなくな
ってしまう。
【0007】例えば、図11に示すように、サイドフレ
ームアッパの曲げ角度を大きく(例えば曲げ角度80°
程度に設定)した場合、従来のマンドレルをそのまま使
用したのでは、パイプcの外面のうち曲率半径の小さい
内周側の面(図11におけるA部分)においてパイプ内
部へ向かう凹みdが生じてしまう可能性がある。この図
11の仮想線がパイプcの外面形状として求められる本
来の曲げ加工形状である。
【0008】このように凹みdが生じたのでは、サイド
フレームアッパとして、シール面となるべき平坦面をサ
イドドアの外縁形状に沿った形状に形成することができ
ないばかりでなく、この平坦面の平面度を確保すること
が困難になってしまう可能性あり、サイドフレームアッ
パに対する上記の要求を満たすことができなくなってし
まう。
【0009】このような曲げ角度を大きくしたことに起
因する不具合は、トラクタのキャビンを構成するサイド
フレームアッパばかりでなく、種々のパイプの曲げ加工
においても同様に生じる。
【0010】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、パイプの内部にマン
ドレルを挿入した状態で、このマンドレルの先端部分に
沿ってパイプを曲げ加工するに際し、パイプの曲げ角度
を大きく得ることを可能にして完成品の設計自由度の向
上を図ることができ、且つパイプに皺、凹み、捻れ等を
生じさせず加工精度の向上を図ることができる曲げ加工
方法及びその方法に使用されるマンドレルを提供するこ
とにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】−発明の概要− 上記の目的を達成するために、本発明は、マンドレルの
先端部形状として、一部をパイプの曲げ角度の拡大化を
図る形状とし、他の一部をパイプの凹み等の不具合を回
避するべくパイプの形状変化を部分的に規制する形状と
している。
【0012】−解決手段− 具体的には、パイプの内部にマンドレルを挿入した状態
で、このマンドレルの先端部分に沿ってパイプを曲げ加
工する曲げ加工方法を前提とする。この曲げ加工方法に
対し、使用するマンドレルとしてその先端部分に湾曲面
と形状規制面とを備えさせる。湾曲面は、マンドレルが
パイプの内部に挿入された状態で、先端部分における一
部の外面がパイプ内面から後退する面として形成されて
いる。形状規制面は、マンドレルがパイプの内部に挿入
された状態で、先端部分におけるその他の外面(上記湾
曲面以外の外面)がパイプ内面に隙間無く接触する面と
して形成されている。このマンドレルを使用し、マンド
レルをパイプの内部に挿入した後、上記湾曲面が形成さ
れている側が曲げ加工時における曲率半径方向の外周側
となるように、マンドレルの先端部分に沿ってパイプを
曲げ加工するようにしている。
【0013】この特定事項により、曲率半径方向の外周
側となる領域にはマンドレルの湾曲部が位置しており、
その曲げ加工がマンドレルによって制約されることはな
く、比較的大きな曲げ角度での曲げ加工が可能となる。
一方、曲率半径方向の内周側となる領域にはマンドレル
の形状規制面が位置しており、その曲げ加工時のパイプ
の形状は適切に規制され、凹みなどの発生が回避でき
る。このため、パイプの曲げ角度を大きく得ることを可
能にして完成品の設計自由度の向上を図ることができ、
且つパイプに皺、凹み、捻れ等を生じさせず加工精度の
向上を図ることができる。
【0014】また、上記方法に使用されるマンドレルも
本発明の技術的思想の範疇である。つまり、先端部分に
おける一部の外面であって、曲げ加工時における曲率半
径方向の外周側となる面であり且つパイプの内部に挿入
された状態でパイプ内面から後退するように形成された
湾曲面と、先端部分におけるその他の外面であって、パ
イプの内部に挿入された状態でパイプ内面に隙間無く接
触するように形成された形状規制面とを備えたマンドレ
ルである。
【0015】また、マンドレルの形状規制面を具体化す
る構成として以下のものが掲げられる。つまり、パイプ
を、その断面において互いに直交する2つの面を有する
異形パイプで構成する。そして、形状規制面を、上記互
いに直交する2つの面のパイプ内側面にそれぞれ隙間無
く接触し且つ互いに直交する2つの平坦面によって構成
する。
【0016】これにより、異形パイプの一部の外面の直
角度を精度高く得ることができる。例えば、曲げ加工さ
れたパイプをトラクタキャビンフレームとして使用し、
サイドドアの外縁をパイプの平坦面に当接させるように
した場合には、ドア開口縁部分のシール性を良好に確保
することができる。また、平坦面の平面度が適切に得ら
れているため、トラクタキャビンフレームに対する溶接
等の後加工に悪影響を与えることもない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本形態ではトラクタのキャビンの
側部を構成するサイドフレームの構成部品のうちサイド
フレームアッパをパイプの曲げ加工によって作製する際
に本発明を適用した場合について説明する。
【0018】−サイドフレームの概略構成− 本実施形態に係る曲げ加工方法の説明の前に、サイドフ
レームの概略構成について説明する。
【0019】図1はトラクタのキャビンの左側を構成す
るサイドフレーム1の側面図である。この図に示すよう
に、本サイドフレーム1は、それぞれ金属パイプが曲げ
加工されたサイドフレームアッパ2とサイドフレームロ
ア3とを備えている。サイドフレームアッパ2は、図示
しないサイドドアの前端縁から上端縁に沿った形状とな
るように曲げ加工されている。同様に、上記サイドフレ
ームロア3は、サイドドアの後端縁に沿った形状となる
ように曲げ加工されている。
【0020】これらサイドフレームアッパ2とサイドフ
レームロア3とは、その後端部(図中右端部分)同士が
サイドメンバ4によって連結されており、下端部同士が
連結プレート5によって連結されている。これによりサ
イドフレーム1は、サイドドアの形状に略合致したドア
開口を有する枠体として構成されている。
【0021】尚、図1における11は、バックミラーや
ランプ類を取り付けるためのアシストバーである。
【0022】次に、サイドフレームアッパ2の断面形状
について説明する。図2は図1におけるII-II線に沿っ
た断面図である。図3は図1におけるIII-III線に沿っ
た断面図である。
【0023】これら図2及び図3に示すように、サイド
フレームアッパ2の断面形状としては、第1〜第6の6
つの平坦面21〜26及び1つの湾曲面27で構成され
ている。以下、各面21〜27について具体的に説明す
る。
【0024】第1平坦面21は車体の幅方向に延びてい
る。また、この第1平坦面21はサイドドア6(図2及
び図3の仮想線参照)の前端縁及び上端縁の一部が当接
する。
【0025】第2平坦面22は、キャビン前端部分では
車体前後方向に、キャビン上端部分では車体上下方向に
それぞれ延びている。また、この第2平坦面22は上記
第1平坦面21に対して直交する方向に延びており、こ
れら第1平坦面21と第2の平坦面22との稜線部分
(図2及び図3におけるR)がキャビンの内側に臨んで
いる。
【0026】第3平坦面23は、上記第1平坦面21に
連続し且つこの第1平坦面21に対して直交する方向に
(キャビン前端部分では車体前方に、キャビン上端部分
では車体上方に)延びている。また、この第3平坦面2
3はサイドドア6の前端縁及び上端縁の内側面が当接す
るシール面として機能するものである。
【0027】第4平坦面24は、上記第2平坦面22に
連続し且つこの第2平坦面22に対して直交する方向
(車体外側)に延びている。また、この第4平坦面24
はキャビン前端部分ではフロントガラス7(図2の仮想
線参照)の取付面として機能し、キャビン上端部分では
ルーフ8(図3の仮想線参照)の取付面として機能する
ものである。
【0028】第5平坦面25は、上記第3平坦面23に
連続し且つこの第3平坦面23に対して直交する方向
(車体外側)に延びている。また、この第5平坦面25
はサイドドア6の前端縁及び上端縁の一部が当接する。
【0029】第6平坦面26は、上記第4平坦面24に
連続し且つこの第4平坦面24に対して直交する方向に
(キャビン前端部分では車体前方に、キャビン上端部分
では車体上方に)延びている。また、この第6平坦面2
6はキャビン前端部分ではフロントガラス7の側端縁が
当接し、キャビン上端部分ではルーフ8の端縁が当接し
ている。
【0030】湾曲面27は、上記第5平坦面25と第6
平坦面26とを繋ぐように湾曲形成された部分であっ
て、キャビンの外側に臨んでいる。つまり、キャビンの
前端コーナ部分を滑らかな湾曲形状とすることによりキ
ャビンのデザイン性の向上を図っている。
【0031】このようにサイドフレームアッパ2は、車
体幅方向に延びる3つの平坦面21,24,25と、車
体前後方向または上下方向に延びる3つの平坦面22,
23,26と、1つの湾曲面27とにより閉断面構造で
構成されている。
【0032】−マンドレルの構成− 次に、本実施形態に係る曲げ加工方法で使用されるマン
ドレルについて説明する。図4はマンドレル9の側面図
である。図5(a)は図4におけるA−A線に沿った断
面図、図5(b)は図4におけるB−B線に沿った断面
図、図5(c)は図4におけるC矢視図である。図6は
マンドレル9の先端部分を示す斜視図である。
【0033】これら図に示すように、本マンドレル9
は、先端部分を除く略全体の断面形状が上記サイドフレ
ームアッパ2の断面形状に略合致している。そして、こ
のマンドレル9の先端部は部分的に削られて湾曲部9
1,92が形成されている。本実施形態の特徴の一つ
は、このマンドレル9の先端部に形成されている湾曲部
91,92にある。以下、この湾曲部91,92につい
て説明する。
【0034】このマンドレル9の先端部分を構成する外
面のうち、上記サイドフレームアッパ2の第2平坦面2
2から第4平坦面24に亘る部分に対応する領域、湾曲
面27から第6平坦面26に亘る部分に対応する領域の
それぞれに湾曲部91,92が形成されている(図6で
は、この湾曲部91,92の形成領域に破線の斜線を付
している)。それ以外の領域である第1平坦面21、第
3平坦面23、第5平坦面25に亘る部分に対応する領
域は、曲げ加工前のサイドフレームアッパ2(パイプ
材)に挿入された状態で、サイドフレームアッパ2の内
面に沿い、この内面との間に隙間を生じさせない形状規
制面93となっている。言い換えると、上記湾曲部9
1,92が形成されている領域は、サイドフレームアッ
パ2を曲げ加工によって作製する際に、その曲げ加工の
曲率半径方向の外周側となる領域である。つまり、本マ
ンドレル9の先端部分にあっては、この曲げ加工の曲率
半径方向の外周側となる領域に対応する箇所のみに比較
的大形の(従来のマンドレルに形成されている湾曲面
(図10参照)よりも大きな)湾曲部91,92が形成
されている。
【0035】−曲げ加工動作− 次に、上記マンドレル9を使用してベンダー装置により
曲げ加工を行う際の動作について説明する。ここでは、
サイドフレームアッパ2の曲げ加工部分のうち図1にお
けるD部分の曲げ加工を例に挙げて説明する。
【0036】図7に示すように、ベンダー装置94は、
曲げ加工前のサイドフレームアッパ2の下端部を把持す
るチャック装置95、上記マンドレル9を支持するマン
ドレルホルダ96、サイドフレームアッパ2の長手方向
の中間部(曲げ加工を行う部分)を挟持する主ロール9
7とプッシャダイ98、この主ロール97と一体的に移
動するクランプダイ99を備えている。
【0037】以下、このベンダー装置94によるサイド
フレームアッパ2の曲げ加工動作について説明する。先
ず、図7に示すように、曲げ加工前のサイドフレームア
ッパ2の下端部をチャック装置95によって把持する。
また、マンドレルホルダ96の上端部にマンドレル9を
支持し、このマンドレル9をサイドフレームアッパ2の
所定位置(主ロール97に対向する位置)まで挿入す
る。この際、上述したように、サイドフレームアッパ2
の曲げ加工時の曲率半径方向の外周側となる領域にマン
ドレル9の湾曲部91,92が位置するようにマンドレ
ル9を挿入する。図7にあっては図中に矢印で示すよう
に右側への曲げ加工を行うので、湾曲部91,92が図
中左側を向くようにマンドレル9を挿入する。これによ
り、ベンダー装置94へのサイドフレームアッパ2のセ
ット作業が完了する。図9はサイドフレームアッパ2に
マンドレル9を挿入した状態における図5に示す各部に
対応した箇所の断面図を示している。この図9では、サ
イドフレームアッパ2の曲げ方向は図中下向きである。
この図9(b),(c)からも判るように、サイドフレ
ームアッパ2の曲げ加工時の曲率半径方向の外周側とな
る領域(図中上側を向いている領域)にマンドレル9の
湾曲部91,92が位置している。
【0038】そして、サイドフレームアッパ2の曲げ加
工時には、図8に示すように、主ロール97を図中時計
回り方向へ回転させる。これに伴ってプッシャダイ98
が上方に移動してサイドフレームアッパ2を移動させる
と共に、クランプダイ99が図中右方向に回動する。こ
れにより、サイドフレームアッパ2は、マンドレル9の
先端部分の湾曲部91,92の形状に沿いながら移動し
て曲げ加工される。この曲げ加工時、曲率半径方向の外
周側となる領域にはマンドレル9の湾曲部91,92が
位置しており、その曲げ加工がマンドレル9によって制
約されることはなく、比較的大きな曲げ角度での曲げ加
工が可能である。これに対し、曲率半径方向の内周側と
なる領域にはマンドレル9の形状規制面93が位置して
おり、この形状規制面93と主ロール97との間でサイ
ドフレームアッパ2を挟持しながら曲げ加工を行うこと
になるので、この曲げ加工時のサイドフレームアッパ2
の形状変化は規制される。つまり、このサイドフレーム
アッパ2において曲率半径方向の内周側となる領域では
マンドレル9の形状規制面93が隙間無く接触している
ため、この部分ではサイドフレームアッパ2の管壁がパ
イプ内部へ向かって凹んでしまうといったことがない。
その結果、上記図11で示す凹みdは生じず、この図1
1において仮想線で示した本来の曲げ加工形状でサイド
フレームアッパ2の曲げ加工が行われることになる。
【0039】以上のように、本形態では、曲げ加工の曲
率半径方向の外周側となる領域にはマンドレル9の湾曲
部91,92が位置しており、その曲げ加工がマンドレ
ル9によって制約されることはなく、比較的大きな曲げ
角度での曲げ加工が可能となる。一方、曲げ加工の曲率
半径方向の内周側となる領域にはマンドレル9の形状規
制面93が位置しており、その曲げ加工時のサイドフレ
ームアッパ2の形状は適切に規制され、凹みなどの発生
が回避できる。このため、サイドフレームアッパ2の曲
げ角度を大きく得ることを可能にしてこのサイドフレー
ムアッパ2の設計自由度の向上を図ることができ、且つ
サイドフレームアッパ2に皺、凹み、捻れ等を生じさせ
ず加工精度の向上を図ることができる。
【0040】特に、本形態の場合、曲げ加工によって得
られるサイドフレームアッパ2の第3平坦面23と第5
平坦面25との直角度は、形状規制面93の存在によっ
て良好に得ることができるため、サイドドア6の開口縁
部分のシール性を良好に確保することができる。
【0041】−その他の実施形態− 上述した実施形態ではトラクタのキャビンの側部を構成
するサイドフレームアッパ2をパイプの曲げ加工によっ
て作製する際に本発明を適用した場合について説明し
た。本発明はこれに限らず、その他種々のパイプの曲げ
加工に適用することが可能である。
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明では、マンドレル
の先端部形状として、一部をパイプの曲げ角度の拡大化
を図る形状とし、他の一部をパイプの凹み等の不具合を
回避するべくパイプの形状変化を部分的に規制する形状
としている。つまり、曲げ加工時における曲率半径方向
の外周側となる面であってパイプの内部に挿入された状
態でパイプ内面から後退するように形成された湾曲面
と、パイプ内面に隙間無く接触するように形成された形
状規制面とをマンドレルに備えさせている。このため、
曲げ加工がマンドレルによって制約されることはなく、
比較的大きな曲げ角度での曲げ加工が可能となると共
に、形状規制面によって曲げ加工時のパイプの形状は適
切に規制され、凹みなどの発生が回避できる。このた
め、パイプの曲げ角度を大きく得ることを可能にして完
成品の設計自由度の向上を図ることができ、且つパイプ
に皺、凹み、捻れ等を生じさせず加工精度の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るサイドフレームの側面図であ
る。
【図2】図1におけるII-II線に沿った断面図である。
【図3】図1におけるIII-III線に沿った断面図であ
る。
【図4】マンドレルの側面図である。
【図5】(a)は図4におけるA−A線に沿った断面
図、(b)は図4におけるB−B線に沿った断面図、
(c)は図4におけるC矢視図である。
【図6】マンドレルの先端部分を示す斜視図である。
【図7】ベンダー装置にパイプをセットした状態を示す
図である。
【図8】パイプ曲げ加工動作を説明するための図であ
る。
【図9】パイプにマンドレルを挿入した状態における図
5に示す各部の断面図である。
【図10】従来の断面四角形状のパイプに適用されるマ
ンドレルの先端部分を示す斜視図である。
【図11】従来のサイドフレームアッパの曲げ加工部分
を示す図である。
【符号の説明】
2 サイドフレームアッパ 23 第3平坦面 25 第5平坦面 9 マンドレル 91,92 湾曲面 93 形状規制面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パイプの内部にマンドレルを挿入した状
    態で、このマンドレルの先端部分に沿ってパイプを曲げ
    加工する曲げ加工方法において、 上記パイプの内部に挿入された状態で、先端部分におけ
    る一部の外面がパイプ内面から後退する湾曲面として形
    成され、且つその他の外面がパイプ内面に隙間無く接触
    する形状規制面として形成されたマンドレルを使用し、 このマンドレルをパイプの内部に挿入した後、上記湾曲
    面が形成されている側が曲げ加工時における曲率半径方
    向の外周側となるように、マンドレルの先端部分に沿っ
    てパイプを曲げ加工することを特徴とするパイプの曲げ
    加工方法。
  2. 【請求項2】 パイプを曲げ加工する際にこのパイプの
    内部に挿入されるマンドレルにおいて、 先端部分における一部の外面であって、曲げ加工時にお
    ける曲率半径方向の外周側となる面であり且つパイプの
    内部に挿入された状態でパイプ内面から後退するように
    形成された湾曲面と、 先端部分におけるその他の外面であって、パイプの内部
    に挿入された状態でパイプ内面に隙間無く接触するよう
    に形成された形状規制面とを備えていることを特徴とす
    るマンドレル。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のマンドレルにおいて、 パイプは、その断面において互いに直交する2つの面を
    有する異形パイプで構成されており、 形状規制面は、上記互いに直交する2つの面のパイプ内
    側面にそれぞれ隙間無く接触し且つ互いに直交する2つ
    の平坦面によって構成されていることを特徴とするマン
    ドレル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010255989A (ja) * 2009-04-28 2010-11-11 Mitsubishi Electric Corp 組込型加熱調理器

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