JP2000246533A - 柱の接合用金物およびその製造方法。 - Google Patents

柱の接合用金物およびその製造方法。

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JP2000246533A
JP2000246533A JP11047066A JP4706699A JP2000246533A JP 2000246533 A JP2000246533 A JP 2000246533A JP 11047066 A JP11047066 A JP 11047066A JP 4706699 A JP4706699 A JP 4706699A JP 2000246533 A JP2000246533 A JP 2000246533A
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groove
work
punch
die
recess
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Osamu Fukushima
修 福島
Toru Sato
徹 佐藤
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Kanto Seiatsu Kogyo Co Ltd
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Kanto Seiatsu Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】箱形断面の柱160を上下に接合する接合用金
具108を、曲げ加工が容易で、かつ簡単に曲げ角度を
修正できるようにする。また、その接合用金具108を
プレス加工により製造可能にする。 【解決手段】ワーク(長尺の板材)8の表面に、先ず、
プレスによるソギ加工でコ字状の凹部26を形成し、次
に、複数本の突条144,146からなる切刃140,
142を有する溝加工用の別のパンチ104と、前記突
条に対応する溝148を有する下型102とにより、プ
レス加工を行い、この凹部26の底面に複数本の平行な
溝52を形成する。ソギ加工をしたコ字状凹部26内に
溝52を形成しているので、曲げ加工がし易く、修正も
容易である。また、従来よりも溝が浅いので、プレス加
工によって簡単に加工することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は箱形断面の柱を溶接
接合する際に、その内周面に裏当てする接合用金物およ
びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】箱形断面の柱を上下に接合する場合、柱
の端部内面に接合用金物を沿わせて裏当てし、この接合
用金物を介して溶接し接合することが従来から広く行わ
れている(特開昭57−81543号公報の第1図参
照)。
【0003】前記箱形断面の柱は、平面の四辺部と丸み
をもった四隅部とで構成されており、一方、接合用金物
は長尺の板材をほぼ直角の二個所の角部を有するように
折り曲げ、この金物の折り曲げ部を前記柱の隅部の内面
に、そして、金物の折り曲げ部の両側の平坦な部分を、
柱の隅部の両側に位置する辺部の内面に沿わせるように
なっている。
【0004】箱形断面の柱の内周面に裏当てする接合用
金物が、板材を単に折り曲げるだけの構成であれば、こ
の柱の内面の隅部および平面の辺部に完全に密着させて
連続的に沿わせることは困難である。そこで接合用金物
の折り曲げる部分に、板材の厚さのほぼ二分の一あるい
はそれ以上の深さに達する複数本の平行な溝を形成し
て、曲げ加工し易くしたものがすでに知られている。図
18(a),(b)および図19は、折り曲げ部Aに溝
Bを形成した従来の接合用金物Cの一例を示すもので、
この金物Cは、長尺の板材Dの表面に、所定の間隔(箱
形断面の柱の各辺部の長さとほぼ一致する間隔)で複数
本の幅W方向に延びる平行な溝Bを形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の接合用金物
Cは、板材Dの表面の溝Bを切削加工により形成してい
る。このような切削による溝加工は、加工コストがかか
るという問題があり、また、前記のような溝Bの形状で
は、現場で曲げ加工を行って柱の内周面に正確に密着さ
せることが困難であり、しかも、密着させるために曲げ
角度を微修正することも困難であった。もちろん、曲げ
加工をした後建設現場に運搬することは取り扱い上好ま
しくなかった。
【0006】切削加工により折り曲げ部に溝を形成する
ことはコスト高であるので、その他の加工方法により溝
加工を行うことが考えられるが、いずれの方法によって
も加工するには問題があった。例えば、プレス加工で
は、前記形状の溝を加工するためには型の強度が不足す
るので通常のプレス型では不可能である。また、鍛造加
工では、接合用金物の加工硬化により、曲げ加工時に割
れてしまうという問題があった。さらに、ブローチ加工
では工具の寿命が短いという問題があり、ミーリング加
工では加工時間が長いという欠点があった。
【0007】本発明は前記課題を解決するためになされ
たもので、曲げ加工や、曲げ加工後に柱の内周面に密着
させるための曲げ角度の微修正等が容易に行うことがで
きる形状の柱の接合用金物を提供することを目的とする
ものである。
【0008】また、第2の発明は、前記形状の柱の接合
用金物を、プレス加工により簡単に成型することができ
る製造方法を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、箱型断面の柱
を長手方向に接合する際に、長尺の板材を折り曲げて前
記柱の内面に沿わせるものであって、特に、前記板材の
表面に、その幅全体に渡ってコ字状に切欠いた凹部を形
成し、かつ、この凹部の底面に、幅方向に延びる複数本
の平行な溝を形成して、これら凹部および溝が形成され
ている部分を折り曲げるようにしたものである。
【0010】また、第2の発明は、押し型により長尺の
板材の表面を下型の二個所の支持面に押しつけ、上型の
パンチを下降させて、前記両支持面の間に位置する板材
の表面にソギ加工によりコ字状の凹部を形成し、続い
て、縦方向に延びる複数本の平行な突条を有する上型の
パンチを下降させて、これら突条に対応する溝が形成さ
れた下型に支持されている前記板材のコ字状の凹部の底
面に、複数本の平行な縦方向溝を形成するようにしたも
のである。
【0011】
【発明の実施の形態】建築現場での曲げ加工が容易で、
しかも、柱の内周面に密着させるために曲げ角度等の微
修正が容易にできるように、接合用金物を、長尺の板材
の表面に形成したコ字状の凹部の底面に複数本の平行な
溝を設けた形状とする。また、前記形状の接合用金物を
低コストで簡単に製造するために、第1のプレス加工に
より長尺の板材の表面にソギ加工を行って凹部を形成
し、第2のプレス加工により前記凹部の底面に複数本の
平行な溝を形成する。なお、溝を形成する第2のプレス
加工工程は、荒加工および仕上げ加工等のような複数段
階の工程により行うようにしても良い。
【0012】
【実施例】以下、図面に示す実施例により本発明を説明
する。図1は、本発明の一実施例に係る柱の接合用金物
を製造するための第1の工程であるソギ加工工程を行う
プレス型の構成を示す斜視図であり、ソギ加工用の下型
2は、内部に上型のパンチ4が嵌合する摺動穴6が形成
された四角形状をしている。この下型の前面側(図の左
側)には、ワーク(長尺の板材)8を載せる支持台10
が固定されており、この支持台10上にワーク8を載せ
て、押し型12により後方から押圧し、ワーク8の表面
(後に説明するコ字状の凹部および溝を形成する面)を
下型2の前面に押しつけるようになっている。
【0013】下型2は、下型本体14とその前面に固定
された前記支持台10とからなっている。下型2の内部
の摺動穴6は、下型本体14の角穴16と前面側の支持
台10に形成された切欠き18とからなっており、上型
のパンチ4の切刃20がこの下型2の切欠き18内を上
方から下方へ移動してワーク8に加工を行う。また、摺
動穴6の後部(図の右側)には、両側に拡大した部分1
6a,16aが形成されており、この拡大部16a,1
6aに上型パンチ4の背面部の両側に張り出したガイド
部4a,4aが係合して、パンチ4の下降を案内する。
【0014】下型2にワーク8を押しつける押し型12
は、下型2の方向を向いた面の下部に、ワーク12の幅
Wおよび厚さTとほぼ一致するサイズの水平方向の段部
22が形成されており、この段部22にワーク8を受け
入れて下型2に押しつけるようになっている。押し型1
2の下型2方向を向いた面の上部には、前記上型パンチ
4との干渉をさけるための上下方向の切欠き24が形成
されている。この切欠き24は前記下型2の切欠き18
よりも幅および深さともやや大きくなっている(図1に
示すプレス型によって加工を行う時の状態を示す図2参
照)。
【0015】前記下型2の摺動穴6内に嵌合して、ワー
ク8の加工を行うソギ加工用の上型パンチ4は、前記摺
動穴6とほぼ同一の外形をしており、背面側の両ガイド
部4a,4aが、それぞれ摺動穴6の両拡大部16a,
16a内に嵌合して昇降を案内される。なお、上型パン
チ4の前面と下型2の切欠き18の内面との間には僅か
な隙間δが設けられている(図2参照)。
【0016】このパンチ4は第1の工程であるソギ加工
を行なって、ワーク8の所定の位置に断面がコ字状の凹
部26(図1に示すワーク8はソギ加工後の形状を示
す)を形成するもので、切刃20の刃先が直線状になっ
ている。この刃先は、上型パンチ4の構成を示す図3
(a)から明らかなように、上方のシェービング部28
と同一平面上に位置している。なお、このソギ加工用パ
ンチ4のすくい角αおよび逃げ角βは各種条件に応じて
適宜設定できるが、この実施例では、材質がSN400
Bの場合で、すくい角αを10度、逃げ角βを3度とし
ている。
【0017】図4は、前記ソギ加工工程に続いて溝加工
工程を行うプレス型を示すもので、下型102、上型パ
ンチ104および押し型112の基本的構成は図1に示
す構成と同一であるので、同一の部分には同一の符号に
100を加えた符号を付してその説明を省略し、相違す
る部分についてだけ説明する。上型パンチ104には、
上下二個所に切刃140,142が形成されており、こ
れら二個所の切刃140,142により二回の溝カット
工程が連続して行われる。下方に形成されている切刃1
40は、前記第1の工程であるソギ加工工程に続いて溝
の荒加工を行う第2カット用の切刃であり、上下に延び
る複数本(この実施例では7本)の突条144が平行に
形成されている。
【0018】また、この第2カット用の切刃140の上
方に間隔を隔てて設けられた切刃142は、前記溝の荒
加工に続いて溝の仕上げ加工を行う第3カット用の切刃
である。この第3カット用切刃142は、前記第2カッ
ト用切刃140の突条144と上下の位置を一致させて
同数の平行な突条146を有している。この仕上げ加工
用の第3の切刃142の突条146は、ワーク8に形成
される最終的な溝の深さを決定するもので、第2の切刃
140の突条144よりも高く突出している。また、こ
のパンチ104は、ワーク8の材質がSN400Bの場
合で、すくい角を10度、逃げ角を0度としている。
【0019】溝加工用の下型102は、下型本体114
の前面に固定されている支持台110の内面側に形成さ
れた切欠き118の形状が、図1に示す前記ソギ加工用
の下型2と異なっている。この支持台110の切欠き1
18には、前記上型パンチ104の上部に設けられてい
る第3カット用切刃142の突条146にほぼ一致する
溝148が形成されている。
【0020】以上の構成に係るプレス型を用いて本発明
の一実施例に係る柱の接合用金具を製造する工程につい
て説明する。先ず。図1に示すソギ加工用の下型2の前
面の支持台10上にワーク8を載せる。このワーク8
は、長尺の板材(長さをLで示す)であり、この板材8
の長手方向が横になるように水平にし、かつ、幅W方向
を上下に向けて配置する。そして、このワーク8の表面
の溝を形成する位置を、支持台10の切欠き18の位置
に一致させる。さらに、ワーク8の背後から押し型12
によって押圧して下型本体14の前面に押しつける。ワ
ーク8の凹部26および溝が形成される部分は、下型2
の角穴16内に臨み、その両側の部分は下型本体14の
前面に密着する(図2参照)。
【0021】前記のように下型2と押し型12とにより
ワーク8を固定した後、図示しない上型を下降させ、上
型パンチ4の切刃20によってワーク8の所定の位置
(前記角穴16内に臨んでいる部分)にソギ加工を行
い、断面コ字状の凹部26を形成する。図5に示すワー
ク8の左側の加工部26Aは、ソギ加工の途中の段階を
示し、右側の凹部26は、ソギ加工終了時を示す。この
第1の工程であるソギ加工を行う際に、加工部の両側は
押し型12によって下型本体14の前面に押し付けられ
ているので、この部分の肉が盛り上がることを防止する
ことができる。
【0022】次に、下型102を図4に示す構成のもの
に交換し、この下型102の支持台110上に、前記ソ
ギ加工工程により形成された凹部26が、下型102の
仕上げカット用切欠き溝148が形成されている位置に
一致するようにして、ワーク8を配置する。このワーク
8を、前記ソギ加工工程の場合と同様に押し型112に
より下型本体114の前面に押し付ける。この状態で上
型を下降させて溝加工工程を行う。上型パンチ104が
下降すると、先ず、第2カット用切刃140の突条14
4がワーク8の表面に形成されているコ字状の凹部26
の底面に、溝の荒加工を行う。続いて、第3カット用切
刃142の突条146が前記第2カット用切刃140に
よって形成された溝と同一の位置を、さらに深くかつ滑
らかに加工する。図6に示すワーク8の左側の加工部5
0Aは、第2プレスの加工工程による溝加工の途中の段
階を示し、右側の加工部52は、二段階の溝カット工程
の終了時の形状を示す。
【0023】図7〜図9は、前記加工工程により加工さ
れるワークの形状を順次示す図であり、図7(a)、
(b)は、それぞれ第1の下型2および第1のパンチ4
を用いたソギ加工工程を終了したワーク8を示す平面図
および正面図である。また、図8(a)、(b)は、第
2プレス加工工程により第2カット加工(荒加工)の溝
50が形成された状態を示す平面図および正面図であ
る。なお、図8(c)は荒加工時の溝50の形状を拡大
して示す図であり、この段階では、溝50は浅く、か
つ、底部のRが比較的大きくなっている。さらに、図9
(a)、(b)は、第2プレス加工工程により第3カッ
ト加工(仕上げ加工)の溝52が形成された状態、すな
わち完成した接合用金物(以下、完成した接合用金物を
符号108で示す)の要部を示す平面図および正面図で
ある。また、図9(c)は仕上げ加工時の溝の形状を拡
大して示す図であり、各溝が第二カット加工(荒加工)
の終了時よりも深く、しかも底部のRが小さくなってい
る。
【0024】前記凹部26の深さ、荒加工による溝50
の深さ、仕上げ加工による溝52の深さおよび溝の形状
等は、箱形断面の柱のサイズやワーク8の材質、板厚
T、幅W等によって適宜決定することができるが、この
実施例では、ワーク8の板厚Tを9mm、幅Wを25m
mとし、凹部26の深さを2mm、そして、荒加工溝5
0の深さを1.8mm、仕上げ加工溝52の深さを3m
mに設定している、従って、仕上げ加工後の溝52の底
部からワーク8の裏面までの厚さが4mmになってい
る。このように溝底から裏面までの厚さが曲げ加工に好
適な厚さになるように、ソギ加工により凹部26を形成
し、その底面に溝52を加工している。また、仕上げ加
工溝52の底部のRは、この例では0.7になってい
る。
【0025】前記図1および図4に示すプレス型を用い
て成形された柱の接合用金物108は、長尺の板材の表
面にコ字状の凹部26が形成され、さらに、その底面に
複数本(この実施例では7本)の平行な溝52が設けら
れた構成を有しているので、曲げ加工がし易く、しか
も、折り曲げ加工後に、箱形断面を有する柱の内周面に
完全に密着するように曲げ角度を微修正することもきわ
めて容易である。
【0026】また、製造方法としては、ワーク(長尺の
板材)8の表面に、先ず、ソギ加工によってコ字状の凹
部26を形成し、その後、二段階の溝カット加工で溝5
2の加工を行うようにしたので、汎用のプレス機による
簡単な工程で前記接合用金物108を成形することがで
きる。なお、前記実施例では、凹部26を形成するソギ
加工用の第1パンチ4は、切刃のすくい角αを10度、
逃げ角βを3度、また、溝加工用の第2パンチ104
は、切刃のすくい角αを10度、逃げ角βを0度とした
が、このすくい角や逃げ角を適宜変えることにより異な
る材質(例えば、Al,SUS、ジュラルミン等)のワ
ークでも加工することができる。
【0027】図10および図11は、第2の実施例に係
る接合用金物の製造方法に用いるプレス型を示すもの
で、図10の下型202および上型パンチ204により
第2カット加工(すなわち溝の荒加工工程)を行い、図
11の下型302および上型パンチ304により第3カ
ット加工(すなわち溝の仕上げ加工工程)を行う。
【0028】この実施例で溝の荒加工を行う第2カット
用のパンチ204は、前記第1実施例の溝加工用パンチ
104の下部側に形成されている第2カット用切刃14
0と同様に、溝の荒加工を行うためのやや低い高さの突
条244(このパンチ204の詳細を示す図12
(a),(b),(c),(d)参照)が複数本平行に
設けられた切刃240を有している。また、下型202
には、このパンチ204の突条244に対応する複数本
の平行な溝248が形成されている。
【0029】第3カット用パンチ304は、前記第1実
施例の溝加工用パンチ104の上部側に形成されている
第3カット用切刃142と同様に、溝の仕上げ加工を行
うため前記第2カット用切刃240の突条244よりも
高い突条346(このパンチ304の詳細を示す図13
(a),(b),(c),(d)参照)が複数本平行に
設けられた切刃342を有している。また、下型302
には、このパンチ304の突条346に対応する複数本
の平行な溝348、すなわち、前記第2カット用の下型
202の溝248よりもやや深い溝348が形成されて
いる。
【0030】第2実施例の製造方法では、第1の加工工
程であるソギ加工は、前記第1実施例の第1の下型2お
よび上型パンチ4(図1参照)を用いて行う。そして、
第1実施例では、第2パンチ104の一回のストローク
によって行った第2カット加工である荒溝加工および第
3カット加工である仕上げ溝加工を、図10に示す第2
カット用パンチ204および第2カット用下型202に
よるカット加工と、図11に示す第3カット用パンチ3
04および第3カット用下型302によるカット加工の
二回に分けて行うようになっている。なお、前記各実施
例では、いずれも、二回のカット加工により溝を加工し
たが、二回に限定されるものではなく、一回又は三回以
上の加工工程により成形するようにしても良い。
【0031】この第2の実施例に係るプレス型により製
造された接合用金物108も、前記第1の実施例に係る
プレス型により製造された接合用金物108と同様に、
曲げ加工が容易であり、建築現場において曲げ加工をし
て箱形断面の柱の内面に装着することができる。また、
完全に密着させるために修正を必要とする場合にも簡単
に曲げ角度の微修正を行うことができる。さらに、前述
のように3組の型(図1,図10および図11参照)を
用いて、先ず、コ字状の凹部26をソギ加工した後、溝
52の加工を行うようにしたので、プレス加工により簡
単に接合用金物108を製造することができる。
【0032】次に、前記プレス型を用いた製造方法によ
り製造された柱の接合用金物を用いて、箱形断面の柱を
上下に接合する場合について、図14により簡単に説明
する。前記各実施例に係る製造方法により製造された柱
の接合用金物108は、二個所の折り曲げ部(コ字状の
凹部26および溝52が形成された部分)108a,1
08aを有している。従って、箱形断面の柱160の内
面全周に裏当てするためには、二本の接合用金物108
を必要とする。これら接合用金物108の前記溝52が
形成されている部分(図14では溝52の形状は省略し
て示す)を内側にし、丸みを持たせるようにして、両側
の直線部108b,108bが直角になるように折り曲
げる。そして、平面の四辺部160bと丸みを持った四
隅部160aとで構成される箱形断面の柱160の、隅
部160aの内面に、この接合用金物108の丸みを持
った隅部(折り曲げ部)108aを当接させる。この隅
部108aの両側の直線部分108b,108bは、そ
れぞれ柱160の各辺部160bの内面に当接する。
【0033】二本の接合用金物108を折り曲げて柱1
60の内面に裏当てしたときに、接合用金物108の端
部間に隙間Gが出来るようになっている。この隙間G
は、折り曲げた接合用金具108を柱160の内面に当
てたときにその隅部108aが柱160の隅部160a
の内面に密着しなかった場合には、ハンマー等で叩いて
修正し密着させるが、この際の接合用金物108の変形
の逃げのために設けられている。図15は接合用金物1
08の折り曲げた隅部108aを、柱160の隅部16
0aの内面に密着させた場合の形状を拡大して示すもの
である。この実施例に係る接合用金物108は、各凹部
26の底面にそれぞれ7本の溝52が形成されており、
その中央の溝52aを中心に折り曲げられる。
【0034】図16に示すように、上下に接合する箱形
断面の柱160の接合側の開口部の内周面に、それぞれ
この接合用金具108を裏当てし、その間に接合補助板
162を挟み込む。なお、この図に示す例では、上下の
長い柱160の間に、これらの柱160と同じ箱形断面
の接続用の柱164を介在させるようになっており、上
方の柱160と中間の接続用柱164との間に、一枚の
接合補助板162とその補助板162の上下にそれぞれ
配置される二本の接合用金具108が使用され、また、
中間の接続用柱164と下方の長い柱160との間に、
同様に、一枚の接合補助板162とその補助板162の
上下にそれぞれ配置される二本の接合用金具108が使
用される。
【0035】各柱160、および中間の接続用柱164
は、図17に示すように、接合される開口部の外周面1
60c,164cがテーパ状に切り取られており、この
切り取られている部分160c,164cと接合補助板
162との間、および、接合用金物108の、柱16
0,164の内部側に位置する端面108cと、柱16
0,164の内面との間がそれぞれ溶接166,168
されて接合される。
【0036】なお、前記実施例中には、ワーク8の肉厚
等の数値を示したが、これはワークの加工上および完成
した製品としての接続用金物の使用上好適な数値の一例
を示したもので、これに限定されないことはいうまでも
ない。また、ワークに、二個所の凹部および溝を形成し
たが、これに限らず、一個所あるいは四個所の溝を形成
することもできる。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係る柱の接続
用金物は、長尺の板材の表面にコ字状の凹部を形成し、
さらにその凹部の底面に平行な複数本の溝を形成したの
で、建築現場等において、簡単に曲げ加工を行ない柱の
内面に裏当てすることができ、また、柱の内面に密着し
ない場合には、容易に修正作業を行うことができる。し
かも、前記形状としたことにより、プレス加工により簡
単に、かつ、低コストで製造することができる。
【0038】また第2の発明に係る柱の接続用金物の製
造方法によれば、水平に配置した長尺の板材の表面に、
プレス加工を行うことにより、板材の幅全体に渡るコ字
状の凹部を形成し、次いで、前記凹部の底面に、プレス
加工により、幅方向に延びる複数本の平行な溝を形成す
ることにより、前記形状を有する柱の接合用金物をプレ
ス加工により簡単に成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る「柱の接合用金物の製
造方法」の第1工程の実施に使用するプレス型を示す斜
視図である。
【図2】図1のプレス型による加工時の状態を示す平面
図である。
【図3】図1の上型パンチを示す図であり、(a)は側
面図、(b)は正面図、(c)は平面図である。
【図4】前記製造方法の第2プレス加工工程の実施に使
用するプレス型を示す斜視図である。
【図5】図1のプレス型により加工されたワークを示す
斜視図である。
【図6】図4のプレス型により加工されたワークを示す
斜視図である。
【図7】第1のソギ工程が行われたワークを示すもの
で、(a)は平面図、(b)は正面図である。
【図8】第2プレス加工工程の第2カット加工が行われ
たワークを示すもので、(a)は平面図、(b)は正面
図、(c)は要部の拡大図である。
【図9】第2プレス加工工程の第3カット加工が行われ
たワークを示すもので、(a)は平面図、(b)は正面
図、(c)は要部の拡大図である。
【図10】第2実施例に係る製造方法の第2カット加工
に使用するプレス型を示す斜視図である。
【図11】第2実施例に係る製造方法の第3カット加工
に使用するプレス型を示す斜視図である。
【図12】図10の上型パンチの詳細を示す図であり、
(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図、
(d)は(c)図の要部の拡大図である。
【図13】図11の上型パンチの詳細を示す図であり、
(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図、
(d)は(c)図の要部の拡大図である。
【図14】接合用金物を使用して柱を溶接接合する場合
を説明する横断面図である。
【図15】図14の要部の拡大図である。
【図16】接合用金物を使用して柱を溶接接合する場合
を説明する斜視図である。
【図17】接合用金物を使用して柱を溶接接合する場合
を説明する縦断面図である。
【図18】従来の接合用金物を示すもので、(a)は正
面図、(b)は平面図である。
【図19】従来の接合用金物の要部を拡大して示す図で
ある。
【符号の説明】
2 ソギ加工用の下型 4 ソギ加工用のパンチ 8 板材(ワーク) 12 押し型 26 コ字状の凹部 52 溝 102 溝加工用の下型 104 溝加工用のパンチ 108 接合用金物 144 パンチの突条 146 パンチの突条 160 箱形断面の柱

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箱型断面の柱を長手方向に接合する際
    に、長尺の板材を折り曲げて前記柱の内面に沿わせて裏
    当てをする接合用金物において、 前記板材の表面に、その幅全体に渡ってコ字状に切欠い
    た凹部を形成し、かつ、この凹部の底面に、幅方向に延
    びる複数本の平行な溝を形成して、これら凹部および溝
    が形成されている部分を折り曲げることを特徴とする柱
    の接合用金物。
  2. 【請求項2】 水平に配置して保持した長尺の板材の表
    面に、プレス加工を行うことにより、板材の幅全体に渡
    るコ字状の凹部を形成し、次いで、前記凹部の底面に、
    プレス加工により、幅方向に延びる複数本の平行な溝を
    形成することを特徴とする柱の接合用金物の製造方法。
  3. 【請求項3】 押し型により長尺の板材の表面を下型の
    二個所の支持面に押しつけ、上型のパンチを下降させ
    て、前記両支持面の間に位置する板材の表面にソギ加工
    を行ってコ字状の凹部を形成し、続いて、縦方向に延び
    る複数本の平行な突条を有する上型のパンチを下降させ
    て、これら突条に対応する溝が形成された下型に支持さ
    れている前記板材のコ字状の凹部の底面に、複数本の平
    行な縦方向溝を形成することを特徴とする柱の接合用金
    物の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記溝を形成する工程は、荒加工と仕上
    げ加工等の複数段階の工程により行うことを特徴とする
    請求項2または請求項3に記載の柱の接合用金物の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記溝を形成する工程の上型パンチは、
    下部に高さの低い荒加工用の突条が、そして、その上方
    に前記突条よりも大きく突出した仕上げ加工用の突条が
    形成され、一回のストロークで荒加工と仕上げ加工等の
    複数段階の工程を行うことを特徴とする請求項4に記載
    の柱の接合用金物の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ソギ加工用の上型パンチは、切刃の
    刃先と、上方のシェービング面とが同一面上にあること
    を特徴とする請求項3に記載の柱の接合用金物の製造方
    法。
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