JP3186678B2 - ベルト式無段変速機用金属帯の製造方法 - Google Patents

ベルト式無段変速機用金属帯の製造方法

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    • Y10T29/53957Thread-tapping grip

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベルト式無段変速機の
V字形プーリー間に掛け渡される金属ベルトに係わり、
金属ベルトにおいて、当該金属ベルトを構成する多数の
金属ブロックを連結するのに利用される金属帯の製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】間隔可変の2枚の円錐円板からなるV字
形プーリーとVベルトを用いたベルト式無段変速機は、
構造が比較的簡単であり、安価なため広く利用されてい
る。
【0003】このようなベルト式無段変速機において使
用されるVベルトとしては、その引張強度向上の観点か
ら従来のゴム製のものに替えて、例えば特開平2−22
5840号公報、あるいは機械工学便覧(社団法人 日
本機械学会 昭和62年4月15日新版発行)B1編第
180頁に記載されているように、多数の金属ブロック
を鋼帯(金属帯)によって連結した、いわゆる金属ベル
トが使用されるようになってきている。
【0004】図5(a)および(b)は、このような金
属ベルトの構造を示すものであって、図に示す金属ベル
ト30は、図5(b)に示すような形状を備えた多数の
金属ブロック31を2本の無端鋼帯S,Sの間に挟んだ
構造になっており、図5(a)に示すように、駆動側お
よび被駆動側のV字形プーリー32および33の間に掛
け渡されている。
【0005】鋼帯Sは、肉厚0.2mm程度の薄い帯鋼
を数枚から十数枚(図5(b)においては4枚)重ね合
わせたものであって、当該鋼帯Sの製造に際しては、図
6に示すように、段階的に円周長(径)が異なる所用数
の素材リングR1 〜Rnを選び出し(図6においてはn
=5)、順次嵌め合わせていくことによって組立てるよ
うにしていた。
【0006】このとき、隣接する内側リングの外周長と
外側リングの内周長の差が11μm以内となるように各
素材リングR1 〜Rnを選択する必要がある。しかし、
素材リングRの寸法をこのような高い精度範囲内にコン
トロールすることは、現状のリング製造工法からしてほ
とんど不可能であることから、製造された素材リングR
の寸法を個々に測定し、寸法ごとに区分して保管された
ストッカーから上記寸法精度範囲内となるような素材リ
ングR1 〜Rnの組み合わせを選び出して組立てを行う
ようにしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の金属帯の製造方法においては、素材リングの寸
法(円周長)を精密に測定する必要があり、その測定作
業が繁雑であると共に、素材リングの寸法のばらつきが
大きく、寸法を自由にコントロールできないことから保
管期間が長期化するものもあって、測定済みの素材リン
グを寸法ごとに区分して保管しておくためのストッカー
が大規模なものにならざるを得ないという問題点があ
る。また、このような素材リングの寸法ごとの在庫管理
は、コンピュータなどを利用した複雑な管理が要求され
るため、設備コストおよび管理コストが極めて大きなも
のとなるという問題点があり、これらの問題点を解決す
ることがベルト式無段変速機用金属ベルトに使用する金
属帯の製造を合理化し、コストを低減するための課題と
なっていた。
【0008】
【発明の目的】本発明は、従来のベルト式無段変速機用
金属帯の製造方法における上記課題に着目してなされた
ものであって、隣接する素材リングとの寸法差の許容範
囲が広く、組立て時の素材リングの選択が容易であっ
て、大規模なストッカーを必要とせず、設備費や管理工
数を低減でき、しかも高精度の金属帯を得ることができ
るベルト式無段変速機用金属帯の製造方法を提供するこ
とを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係わ
るベルト式無段変速機用金属帯の製造方法は、複数個の
素材リングを同心円状に重ね合わせてベルト式無段変速
機用の金属帯を製造するに際し、前記素材リングよりも
熱膨張率の高い材料からなる円形治具を複数個備えた治
具リテーナを使用し、該治具リテーナの各円形治具の外
周上に所用個数の素材リングを重ね合わせて嵌装した状
態でこれら複数組の素材リングを円形治具と共に加熱
し、前記円形治具の熱膨張によって当該素材リングに塑
性変形を与える構成としており、ベルト式無段変速機用
金属帯の製造方法におけるこのような構成を前述した従
来の課題を解決するための手段としたことを特徴として
いる。
【0010】また、本発明に係わるベルト式無段変速機
用金属帯の製造方法の好ましい実施態様として請求項2
に係わる製造方法は、円形治具の材料がオーステナイト
鋼である構成とし、同じく実施態様として請求項3に係
わる製造方法は、素材リングの材料がマルエージング鋼
であって、オーステナイト系ステンレス鋼からなる円形
治具に嵌装した素材リングを時効処理温度に加熱する構
成とし、請求項4に係わる製造方法においては、素材リ
ングが当接する円形治具の外周面にクラウニングが形成
してあることを特徴としたことをそれぞれ特徴としてい
る。
【0011】
【発明の作用】本発明の請求項1に係わるベルト式無段
変速機用金属帯の製造方法においては、素材リングの材
料より熱膨張率の高い材料からなる円形治具を複数個備
えた治具リテーナを使用し、複数個の円形治具のそれぞ
れ外周上に所用数の素材リングを重ね合わせて嵌装した
上で加熱することによって、当該素材リングに円形治具
と素材リングの熱膨張差に基づく塑性変形を与えるよう
にしているので、素材リングはその内周側から均一に負
荷される応力によって真円状に拡径され、隣接する内外
リング間の隙間が縮小されることから、円形治具に素材
リングを重ね合せて嵌装するに際して、隣接する内側リ
ングの外周長と外側リングの内周長の差の許容範囲が、
従来の11μm以内(0〜11μm)に較べて、大幅に
広いものとなり、例えば外側リングの内周長よりも内側
リングの外周長の方がわずかに長いような場合(この場
合には内側のリングが撓むことになる)でも許容される
ようになる。したがって、素材リングの選択範囲が格段
に拡がり、素材リングの製造後の在庫期間が極めて短く
なるためストッカーが不要、あるいは使用するにしても
極めて小規模なもので済むようになり、設備および管理
コストが軽減される。また、円形治具の寸法および処理
温度によって金属帯の完成寸法が決まることから、これ
らを一定にすることにより金属帯の寸法精度が向上する
ことになる。加えて、複数の円形治具を備えたリテナー
に複数組の素材リングをそれぞれ装着して加熱するよう
にしていることから、1ヒート当たりの処理数が多くな
り金属帯の生産効率が向上することになる。
【0012】本発明に係わるベルト式無段変速機用金属
帯の製造方法の実施態様として請求項2に係わる製造方
法においては、円形治具の材料を例えば、オーステナイ
ト系ステンレス鋼やNi−Cr系の耐熱合金鋼などのオ
ーステナイト鋼、としているので、熱膨張率が大きく素
材リングに与えられる塑性変形が大きなものとなる。ま
た、請求項3に係わる製造方法においては、素材リング
材料をマルエージング鋼とすると共に、加熱温度をマル
エージング鋼の時効処理温度に一致させることにより、
処理工数を増加させたり熱処理炉を増設することなく、
高強度の金属帯が得られるようになる。
【0013】さらに請求項4に係わる製造方法において
は、円形治具の外周面にクラウニング(中高)が形成さ
れているので、素材リングが円形治具のクラウニングに
沿った形状に塑性変形することから、金属帯に同時にク
ラウニングが形成されることになる。
【0014】
【発明の効果】本発明の請求項1に係わるベルト式無段
変速機用金属帯の製造方法によれば、素材リングの組立
に際して、内外リングの内外周長差の許容範囲が広いも
のとなることから、素材リングのための大きなストック
ヤードが不要になり、設備および管理コストの低減が可
能になると共に、金属帯の寸法精度を向上させることが
でき、さらに複数の円形治具を備えたリテーナを使用
し、複数組の素材リングを同時に加熱するようにしてい
るので、1ヒート当たりの処理数が多くなり金属帯の生
産効率を高めることができるという極めて優れた効果が
もたらされる。
【0015】また、本発明に係わるベルト式無段変速機
用金属帯の製造方法の実施態様として請求項2に係わる
製造方法によれば、円形治具材料を熱膨張率の大きいオ
ーステナイト鋼としたことから、素材リングにより大き
な塑性変形を与えることができ、請求項3に係わる製造
方法においては、素材リング材料をマルエージング鋼と
すると共に、加熱温度をマルエージング鋼の時効処理温
度に一致させるようにしたことから、処理工数を増加さ
せたり熱処理炉を増設することなく、金属帯の引張強度
を向上させることができる。
【0016】さらに、実施態様として請求項4に係わる
製造方法においては、円形治具の外周面にクラウニング
(中高)が形成されているので、金属帯にクラウニング
を容易に形成することができるという優れた効果がもた
らされる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。
【0018】図1(a)および(b)は、本発明に係わ
るベルト式無段変速機用金属帯の製造方法に用いる円形
治具、および当該円形治具をまとめてセットするための
治具リテナーの構造、さらにセット要領を示すものであ
る。
【0019】図に示す円形治具1は、熱膨張率の大きな
オーステナイト系ステンレス鋼(JIS SUS304
鋼)からなる直径224.855mmの円板状のもので
あって、この外周上に所用数の素材リングR1 〜Rnが
重ね合わせて嵌装されるようになっており、その中心部
には、後述する治具リテナー2のシャフト4を挿通する
通し孔1aが形成されている。
【0020】治具リテナー2は、厚板円板状のベースブ
ロック3と、該ベースブロック3の中心部に立設された
シャフト4と、同じく厚板円板状であって、中心部にシ
ャフト4の通し孔5aを備えた押さえブロック5から主
に構成されている。
【0021】この治具リテナー2においては、シャフト
4に、押さえプレート6を間に挟んで4個の円形治具1
と押さえブロック5を通した状態でナット7を締め付け
ることによって4組の素材リングを同時にセットするよ
うになっている。なお、治具リテナー2の材料としては
とくに限定されないが、円形治具1と同じくオーステナ
イト系ステンレス鋼を使用することが望ましい。
【0022】以下に、上記円形治具1および治具リテナ
ー2を用いて所用数の素材リングRからベルト式無段変
速機用の金属帯を製造する要領について説明する。
【0023】まず、マルエージング鋼(18%Ni鋼)
を材料として製造された9個の素材リングR1 〜R9 を
選び出し、図1(a)に示すように同心状に重ね合わせ
て、最上段の円形治具1に嵌装した。
【0024】このときの各素材リングR1 ないしR9 の
寸法および隣接する内側リングの外周長と内側リングの
内周長の差は、表1に示すとおりであり、これら素材リ
ングR1 ないしR9 の選択に際しては、寸法ごとに大ま
かに区分されたそれぞれのブロックからほとんど無作為
に選出したものであって、例えば、素材リングR4 は、
その内周長が内側の素材リングR3 の外周長よりもわず
かに短いものが選定された関係上、素材リングR3 はや
や撓んだ状態で素材リングR4 に嵌合される結果となっ
た。他のリングについては、内外リングの内外周長差
(隙間)が比較的大きいので、容易に重ね合わせること
ができた。
【0025】なお、上記の場合において、素材リングの
保管については、一応周長を測定したのち従来よりも少
ない区分に区分けされたブロックに保管するようにして
いるが、そもそものリングの周長が比較的小さな範囲内
のばらつきであれば、寸法ごとの区分けを全く廃してす
べてをひとまとめとして保管することもできる。
【0026】
【表1】
【0027】そして、図1(b)に示すように、他の3
組の素材リングRとともに治具リテナー2にセットし、
ナット7によって固定した状態で熱処理炉に装入し、4
80℃で約6時間加熱し、素材リングRに時効処理を施
すと同時に、円形治具1の熱膨張によって素材リングR
に塑性変形を加えた。なお、この時の処理条件として
は、一般に、480±10℃×3〜9時間の条件を採用
することができる。
【0028】また、図2は、円形治具1の材料であるオ
ーステナイト系ステンレス鋼(SUS304鋼)と素材
リングRの材料であるマルエージング鋼(18%Ni
鋼)の熱膨張線図であって、両者の差が素材リングRに
付与される加工力となることが判る。
【0029】素材リングRおよび治具リテナー2の温度
が室温に低下したのち、素材リングRを治具リテナー2
とともに熱処理炉から引き出し、治具リテナー2を解体
して組成変形した素材リングRを取り出すことにより、
ベルト式無段変速機用金属帯が得られる。このとき、素
材リングRは、塑性変形により拡径していると共に、円
形治具1が室温に低下することによって元の径に戻って
いるので、円形治具1から容易に取り外すことができ
る。
【0030】最上段の円形治具1にセットされた素材リ
ングR1 ないしR9 の個々の寸法および内外リングの内
外周長差は、表1に合わせて示すとおりで、比較的大き
かった内外リング間の隙間、あるいは素材リングの撓み
が円形治具1の熱膨張による塑性変形によって9μm以
内に矯正されていることが判明し、従来に勝るとも劣ら
ない品質を備えたベルト式無段変速機用金属帯が得られ
ることが確認された。
【0031】図3(a)および(b)は、本発明に係わ
るベルト式無段変速機用金属帯の製造方法に用いる円形
治具の他の形状例を示すものである。
【0032】図に示す円形治具11は、図1に示した円
形治具1が多数組の素材リングRを1度にセットして加
熱するバッチ炉用の治具であるのに対して、連続炉用の
治具である。すなわち、当該円形治具11に1組の素材
リングRをそれぞれ順番にセットし、治具11と共に素
材リングRが炉内を順次通過する間に連続的に加熱でき
るようにしたものであって、これによって連続自動操業
への対応を可能にすることができる。
【0033】この円形治具11は、ASTM A286
鋼に相当するオーステナイト系析出強化型超耐熱合金鋼
(26Ni−15Cr−2Ti−1.3Mo)からな
り、治具本体部11aの図中下端側に直径約240mm
の鍔部11bを備えた高さH=29mmの円板状をなす
ものであって、治具本体部11aの外周面には、図3
(b)に拡大して示すように、曲率半径R=120mm
のクラウニングが形成してありクラウニング部11cと
なっている。また、治具本体部11aの中心部には当該
治具11を吊り下げるためのアイボルトを捩じ込むねじ
穴11dが形成してある。なお、本体部11aの直径に
ついては、この実施例ではベルト式無段変速機用金属帯
のサイズに応じて、クラウニング11cの頂部で22
5.31mmに形成してある。
【0034】また、治具本体部11aにおけるクラウニ
ング部11cの幅については、図3(b)に示すよう
に、板厚中心部、すなわちクラウニング頂部から下方側
にW1=6.1mm、クラウニング頂部から下方側にW2
=8.0mm、合計14.1mmの幅に形成してあ
る。さらに、このクラウニング部11cよりも上側の部
分は、θ=20°のテーパー部11eとなっており、重
ね合わせた素材リングRの本体部11aへの装着が容易
なようになっている。
【0035】なお、クラウニングの曲率半径Rとしては
60〜200mmの範囲、テーパー部11eの角度とし
ては5〜45°の範囲、さらに、クラウニング部11c
の幅寸法h1 については無段変速機用金属帯の幅寸法の
2分の1、h2 については無段変速機用金属帯の幅寸法
の2分の1よりも1ないし5mmほど大きくすることが
それぞれ望ましい。
【0036】当該円形治具11は、使用に先だって、真
空炉中において730℃で16時間程度の時効処理が施
され、これによって、前記した素材リングRの時効処
理、すなわち480℃×6時間程度の加熱に耐えること
ができるようになる。
【0037】このような円形治具11は、図4(a)に
示すように、ベルトコンベアなどによって移動する間
に、例えばロボットにより重ね合わされた素材リングR
(R1〜R9 )が治具本体部11aに装着される。この
とき、治具本体部11aの上端部にはテーパー部11e
が形成されているので、素材リングRを容易に自動装着
することができる。
【0038】円形治具11の本体部11aに装着された
素材リングRは、円形治具11と共に、連続炉内に搬入
され、炉内を通過する間に480℃に加熱され、素材リ
ングRに時効処理が施されると共に、図4(b)に示す
ように円形治具11の熱膨脹によって素材リングRが塑
性変形し、拡径されると同時に円形治具11のクラウニ
ング部11cの形状に応じたクラウニングが形成され
る。
【0039】そして、6時間を経て連続炉から搬出され
て冷却されると、図4(c)に示すように、拡径された
素材リングRに対して円形治具11が収縮することによ
って治具本体部11aから離れた素材リングRが内側に
爪を備えたフックHによって円形治具11から取り外さ
れ、ベルト式無段変速機用の金属帯が得られる。
【0040】素材リングRが取り外された円形治具11
には、次の素材リングRが装着され、同様に炉内を循環
することから、同一形状および寸法の金属帯が高い生産
性のもとに連続的に製造される。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 本発明に係わるベルト式無段変速機用
金属帯の製造方法の一実施例において、円形治具への素
材リングのセット状況を示す斜視図である。 (b) 円形治具への素材リングのセット状態を示す縦
断面説明図である。
【図2】図1(a)および(b)に示した円形治具材料
と素材リング材料の熱膨張率の差を示すグラフである。
【図3】(a) 本発明に係わるベルト式無段変速機用
金属帯の製造方法に用いる円形治具の他の形状例を示す
正面図である。 (b) 図3(a)に示した円形治具の寸法を示す拡大
断面図である。
【図4】(a)ないし(c)は図3に示した円形治具に
よるベルト式無段変速機用金属帯の製造過程を示す概略
工程図である。
【図5】(a) ベルト式無段変速機における金属ベル
トのプーリーへの装着状態を示す説明図である。 (b) 図5(a)に示した金属ベルトの金属ブロック
と鋼帯を示す金属ベルトの断面説明図である。
【図6】従来のベルト式無段変速機用金属帯の製造要領
を示す説明図である。
【符号の説明】
S 鋼帯(金属帯) R(R1 〜Rn) 素材リング 1,11 円形治具 2 治具リテナー
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16G 5/16 F16G 1/20 B21D 53/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の素材リングを同心円状に重ね合
    わせてベルト式無段変速機用の金属帯を製造するに際
    し、 前記素材リングよりも熱膨張率の高い材料からなる円形
    治具を複数個備えた治具リテーナを使用し、該治具リテ
    ーナの各円形治具の外周上に所用個数の素材リングを重
    ね合わせて嵌装した状態でこれら複数組の素材リングを
    円形治具と共に加熱し、前記円形治具の熱膨張によって
    当該素材リングに塑性変形を与えることを特徴とするベ
    ルト式無段変速機用金属帯の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記円形治具の材料がオーステナイト鋼
    であることを特徴とする請求項1記載のベルト式無段変
    速機用金属帯の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記素材リングの材料がマルエージン
    グ鋼であって、円形治具に嵌装した素材リングを時効処
    理温度に加熱することを特徴とする請求項2記載のベル
    ト式無段変速機用金属帯の製造方法。
  4. 【請求項4】 素材リングが当接する円形治具の外周面
    にクラウニングが形成してあることを特徴とする請求項
    1ないし請求項3のいずれかに記記載のベルト式無段変
    速機用金属帯の製造方法。
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