JP4853776B2 - Cvt用シャフト及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車等の変速機として利用されるベルト式無段変速機(CVT)に用いられるCVT用シャフトに関する。
一般的に、自動車等の変速機に利用されるベルト式無段変速機(CVT)は、一対のシャフト(プライマリシャフト、セカンダリシャフト)を有している。各シャフトは、シャフトに固定された固定シーブとシャフトに摺動自在に装着された可動シーブとを有する。これら固定シーブと可動シーブとが、溝幅が可変のプーリ(プライマリプーリ、セカンダリプーリ)を構成する。また、この一対のプーリ間には、金属等のベルトが巻き掛けてあり、固定シーブと可動シーブとの溝幅を変化させることによって、変速可能に構成されている。
上記のCVTのうち、シャフトと固定シーブ(以下、適宜、単にシーブという)とは、現状強度上の問題からほとんどが一体部品として製造されている。そして、このうちシーブの表面には、上述したような金属等のベルトが巻き掛けられ、走行中にベルトとの間に大きな負荷がかかった状態で使用されることから、優れた耐摩耗性の確保が必須となる。そのため、通常、浸炭や浸炭窒化等の処理を行って表面硬度を高めることにより、必要な耐摩耗性を確保している。
また、ごく一部に限定されるが、シャフトと固定シーブとを別体で製造し、後から一体化して製造される場合がある。この例としては、特許文献1の実施例に記載されているように、シャフトと固定側プーリをスプライン嵌合により結合したものや、非特許文献1に記載されているように、圧入により結合して一体部品とし、使用している例が報告されている。
しかしながら、上述したCVTには、以下のような問題がある。
通常のCVTの場合、シャフトは、浸炭や浸炭窒化等の処理をしなくても強度上問題なく、部分的に高周波等の焼入れをすれば充分な強度を確保することができる場合が多い。したがって、このような場合、シーブに使用される材料には、耐摩耗性を確保しなければならないために浸炭性に優れていることが要求されるが、シャフトに使用される材料にはそれが要求されない。
ところが、一体で製造される場合には、製造上当然のごとく、材料は1種類に固定して選択しなければならず、シャフト及びシーブについて各々に適した材料を選択することが不可能となるため、結果的に浸炭性を重視して材料を選択することになる。この結果、より高価な材料を選択しなければならなくなり、材料コストが増加するという問題が生じる。
また、一体の場合には、浸炭等の処理の際に当然のごとく一体部品全体を丸ごと処理する必要が生じる。そのため、部品が大きいことにより浸炭歪が大きくなるのはもちろんのこと、同じ大きさの浸炭処理炉であっても、1回に処理できる部品の数が大幅に少なくなり、生産性が低下すると共に、より多大なエネルギーが必要になるという問題がある。
また、スプライン嵌合や圧入により結合して製造される場合には、シャフトとシーブとの接触面が強固に固定された状態となっていないため、いくら精度を高めて製造したとしても、使用中における互いの接触面上の微小なズレを完全に防止することができず、長時間の使用によりフレッティング疲労を起こす可能性がある。
さらに、スプライン嵌合は、嵌合前に極めて高い精度での機械加工が必須となるため、製造コストが高くなるという問題がある。また、圧入の場合には、圧入代にもよるが、シャフトとシーブとの間の接触面をかなり大きくしないと充分な強度を得ることができず、部品が大きくなって重くなるという問題がある。
特開2002−106658号公報 ATZ/MTZ"Der neue Audi A4",November2000,137〜140頁
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、別部材よりなるシャフトとシーブとを一体化させて構成し、寸法精度や耐久性に優れ、さらには生産性の向上、コストの低減を図ることができるCVT用シャフト及びその製造方法を提供しようとするものである。
第1の発明は、CVTに用いられるCVT用シャフトであって、
該CVT用シャフトは、機械構造用鋼よりなる棒状のシャフト部と、該シャフト部に外挿した機械構造用鋼よりなる円盤状のシーブ部とを有しており、
該シーブ部は、上記シャフト部を挿入する挿入穴を有し、該挿入穴の内周面には、軸方向に歯筋を有すると共に内方に突出する複数の歯部を有しており、かつ、上記シャフト部との係合の前に、少なくとも上記歯部の表面を硬化する硬化処理を施してあり、
上記シーブ部の上記歯部は、表面硬さがHv600以上であり、上記シャフト部の上記結合外面部の表面硬さよりHv300以上大きく、
また、上記シーブ部の上記歯部は、上記シャフト部の軸線を含む軸平面となす角度がαである受圧面と、上記軸平面となす角度がβ(β>α)である傾斜面とにより鋭角状を呈していると共に、上記受圧面を周方向における第1の方向に位置させた第1締結歯と、その反対側の第2の方向に上記受圧面を位置させた第2締結歯のいずれかを構成し、
上記第1締結歯を並べた第1領域と、上記第2締結歯を並べた第2領域とは、上記挿入穴の周方向に交互に配列されており、
上記第1締結歯の上記傾斜面と上記第2締結歯の上記傾斜面とが対面する部位には、上記受圧面と上記傾斜面とにより形成された谷部の外接円よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する上記傾斜面を滑らかに繋いだ第1控え部を設けてあり、
上記シャフト部は、上記歯部の内接円の径よりも大きい外径の結合外面部を有しており、
該結合外面部に上記歯部を食い込ませて上記結合外面部の一部を塑性流動させた塑性結合部を形成することにより、上記シャフト部と上記シーブ部とを一体的に結合していることを特徴とするCVT用シャフトにある(請求項1)。
本発明のCVT用シャフトは、シャフト(プライマリシャフト、セカンダリシャフト)とシャフトに固定されるシーブ(固定シーブ)とで構成されたものである。
すなわち、上記CVT用シャフトは、上記シャフト部と該シャフト部に外挿した上記シーブ部とを有している。そして、上記シャフト部と上記シーブ部とは、上記シャフト部の上記結合外面部に上記シーブ部の上記歯部を食い込ませ、上記結合外面部の一部を上記歯部間の歯溝に塑性流動(塑性変形)させた塑性結合部を形成し、いわゆる塑性結合によって一体的に結合している。そのため、両者間の結合力は、圧入やスプライン嵌合等によって結合した場合に比べて高くなる。特に、上記両者は、接触面上において、塑性変形により圧縮の残留応力が働いた状態で強固に固定されるため、使用中においても接触面に微小のズレが繰り返し生じることを抑制でき、フレッティングの心配をする必要がない。その結果、上記CVT用シャフトの強度を高めることができ、かつ耐久性を向上させることができる。
また、上記シャフト部と上記シーブ部との間の結合力を充分に確保することができるため、上記CVT用シャフトに対して、強度を補うためのボス部等を形成する必要がなくなる。これにより、生産性の向上、コストの低減を図ることができる。
また、結合力の高い塑性結合を用いることによって、上記シャフト部と上記シーブ部との結合部分の接触面積を小さくすることができる。これにより、上記CVT用シャフトの小型化を実現することができる。
また、本発明のCVT用シャフトは、上述のごとく、上記シャフト部と上記シーブ部とをそれぞれ別部材で設け、これらを一体的に結合している。そのため、両者を一体品として設けた場合に比べて、上記CVT用シャフトの寸法精度や生産性を向上させることができる。すなわち、別部材で設けることにより、上記シャフト部及び上記シーブ部の各部材の形状は一体品に比べて単純となり、小型となる。そのため、各部材を精度よく加工、成形することができると共に、効率よく生産することができる。特に、上記シーブ部に浸炭等の硬化処理を施す際には、部材の単純化、小型化によって、同じ熱処理炉であっても1回の処理でより多くの個数を処理できるため、処理時間を短縮することができる。これにより、上記シャフト部と上記シーブ部とを結合させた上記CVT用シャフトは、寸法精度や生産性が高いものとなる。
さらに、上記シャフト部及び上記シーブ部を別部材で設けることにより、両者に対して、コスト、生産性、要求される性能等に見合った素材をそれぞれ選択的に用いて生産することができる。これにより、上記CVT用シャフトにおけるコストの低減、性能の確保等を容易に行うことができる。
また、本発明における塑性結合は、硬度の高いものに対して硬度の低いものを塑性変形させ、両者を結合する方法である。したがって、本発明では、少なくとも上記シーブ部の上記歯部の硬度(表面硬さ)が、上記シャフト部の上記結合外面部よりも大きいことが前提となる。このため、上記シーブ部は、少なくとも上記歯部の表面について硬化処理を施してある。これにより、上記歯部の表面硬さを向上させることができ、上記シャフト部と上記シーブ部との塑性結合を精度よく行うことができる。
また、上記シーブ部における上記歯部以外の部分にも同時に、少なくとも表面を硬化させる硬化処理を施しておくことにより、金属等のベルトに接触し、摩耗の激しい上記シーブ部の耐摩耗性を向上させることができる。
このように、本発明によれば、別部材よりなるシャフトとシーブとを一体化させて構成し、寸法精度や耐久性に優れ、さらには生産性の向上、コストの低減を図ることができるCVT用シャフトを提供することができる。
第2の発明は、CVTに用いられるCVT用シャフトの製造方法において、
機械構造用鋼よりなり、中央に挿入穴を有する円盤状のシーブ部を準備するシーブ部準備工程と、
上記挿入穴の内周面に、軸方向に歯筋を有すると共に内方に突出する複数の歯部を設ける歯部形成工程と、
少なくとも上記歯部の表面を硬化するシーブ部硬化処理工程と、
機械構造用鋼よりなり、上記歯部の内接円の径よりも大きい外径の結合外面部を有する棒状のシャフト部を準備するシャフト部準備工程と、
上記シャフト部を上記シーブ部の上記挿入穴に挿入すると共に、上記結合外面部に上記歯部を食い込ませて上記結合外面部の一部を塑性流動させた塑性結合部を形成することにより、上記シャフト部と上記シーブ部とを一体的に結合する塑性結合工程とを有し、
上記歯部形成工程では、上記シャフト部の軸線を含む軸平面となす角度がαである受圧面と、上記軸平面となす角度がβ(β>α)である傾斜面とにより鋭角状に構成されていると共に、上記受圧面を周方向における第1の方向に位置させた第1締結歯と、その反対側の第2の方向に上記受圧面を位置させた第2締結歯を形成し、
上記第1締結歯を並べた第1領域と、上記第2締結歯を並べた第2領域とは、上記挿入穴の周方向に交互に配列し、
上記第1締結歯の上記傾斜面と上記第2締結歯の上記傾斜面とが対面する部位には、上記受圧面と上記傾斜面とにより形成された谷部の外接円よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する上記傾斜面を滑らかに繋いだ第1控え部を設け、
上記シーブ部硬化処理工程では、上記シーブ部の上記歯部の表面硬さをHv600以上とし、上記シャフト部の上記結合外面部の表面硬さよりHv300以上大きくすることを特徴とするCVT用シャフトの製造方法にある(請求項9)。
本発明のCVT用シャフトの製造方法は、上記塑性結合工程において、上記シャフト部の上記結合外面部に上記シーブ部の上記歯部を食い込ませ、上記結合外面部の一部を上記歯部間の歯溝に塑性流動(塑性変形)させた塑性結合部を形成し、いわゆる塑性結合によって上記シャフト部と上記シーブ部とを一体的に結合する。そのため、両者間の結合力は、上述したように、圧入やスプライン嵌合等によって結合する場合に比べて高くなる。これにより、得られるCVT用シャフトの強度を高めることができ、かつ耐久性を向上させることができる。
また、上記シャフト部と上記シーブ部との間の結合力を充分に確保することができるため、得られたCVT用シャフトに対して、強度を補うためのボス部等を形成する必要がなくなる。これにより、生産性の向上、コストの低減を図ることができる。
また、結合力の高い塑性結合を用いることによって、上記シャフト部と上記シーブ部との結合部分の接触面積を小さくすることができる。これにより、上記CVT用シャフトの小型化を実現することができる。
また、本発明の製造方法では、上記シーブ部準備工程及び上記シャフト部準備工程において、上記シャフト部と上記シーブ部とをそれぞれ別々に作製し、上記塑性結合工程において、これらを一体的に結合する。そのため、両者を一体品として作製した場合に比べて、得られるCVT用シャフトの寸法精度や生産性を向上させることができる。すなわち、別々に作製することにより、上記シャフト部及び上記シーブ部の各部材の形状は一体品に比べて単純となり、小型となる。そのため、各部材を精度よく加工、成形することができると共に、効率よく生産することができる。特に、上記シーブ部硬化処理工程を行う際には、部材の単純化、小型化によって、同じ熱処理炉であっても1回の処理でより多くの個数を処理できるため、処理時間を短縮することができる。その結果、寸法精度や生産性の向上を図ることができる。
さらに、上記シャフト部及び上記シーブ部を別々に作製することにより、両者に対して、コスト、生産性、要求される性能等に見合った素材をそれぞれ選択的に用いることができる。これにより、CVT用シャフトの製造におけるコストの低減、性能の確保等を容易に行うことができる。
また、上記シーブ部硬化処理工程においては、上記シーブ部における少なくとも上記歯部の表面を硬化する。これにより、上記歯部の表面硬さを向上させることができ、上記塑性結合工程における上記シャフト部と上記シーブ部との塑性結合を精度よく行うことができる。
また、上記シーブ部硬化処理工程において、上記シーブ部における上記歯部以外の部分の少なくとも表面を同時に硬化しておくことにより、金属等のベルトに接触し、摩耗の激しい上記シーブ部の耐摩耗性を向上させることができる。
このように、本発明の製造方法によれば、別部材よりなるシャフトとシーブとを一体化させて構成し、寸法精度や耐久性に優れ、さらには生産性の向上、コストの低減を図ることができるCVT用シャフトを得ることができる。
上記第1及び第2の発明においては、上記シーブ部の硬化処理としては、浸炭、浸炭窒化、高周波焼入のような表面及びその周辺部を集中して硬化させるいわゆる表面硬化処理や、部品全体をズブ焼入れ焼戻しすることにより、内部まで同時に硬化させる調質処理等を適用することができる。
また、上記第1の発明においては、上記シーブ部の上記歯部は、表面硬さがHv600以上である
この場合には、上記歯部の優れた強度特性によって、上記シャフト部と上記シーブ部との上記塑性結合部がより安定した結合部となり、寸法精度の安定性も高くすることができる。
また、上記シーブ部の上記歯部は、上記シャフト部の上記結合外面部の表面硬さよりHv300以上大きい
すなわち、硬度差が小さい場合には、塑性結合時における上記シャフト部表面の塑性流動がスムーズに進まなくなり、結合後の寸法精度が低下する。したがって、硬度差をHv300以上としておくことにより、上記歯部と上記結合外面部との硬度差によって、塑性変形した上記結合外面部が上記歯部間に塑性流動し易くなり、より一層安定して、精度のよい上記塑性結合部を得ることができる。
また、上記シャフト部は、下記式により示される炭素当量Ceqが0.4以上の素材よりなり、上記シーブ部との結合前又は結合後に、上記結合外面部以外の少なくとも一部に、高周波焼入処理によって表面硬化処理を施してあることが好ましい(請求項2)。
Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4、(各元素記号はそれぞれの質量%を意味する。)
この場合には、高周波焼入処理を施してあることにより、上記シャフト部の表面硬さを充分に確保することができる。なお、上記シャフト部の炭素当量Ceqが0.4未満の場合には、高周波焼入後の硬さ不足、強度不足、摺動部位の耐摩耗性の低下等の不具合を生じる場合がある。
また、上記シーブ部の上記歯部は、上記硬化処理を施した後に、ショットピーニング処理を施してあることが好ましい(請求項3)。
この場合には、ショットピーニング処理を施すことにより、上記シーブ部の上記歯部に圧縮の残留応力が発生する。そのため、上記シャフト部と上記シーブ部との塑性結合の際に、上記歯部に生じる引張応力を低減させることができ、塑性結合後における上記シーブ部の遅れ破壊を抑制することができる。
また、上記シーブ部の上記歯部は、上記シャフト部の軸線を含む軸平面となす角度がαである受圧面と、上記軸平面となす角度がβ(β>α)である傾斜面とにより鋭角状を呈していると共に、上記受圧面を周方向における第1の方向に位置させた第1締結歯と、その反対側の第2の方向に上記受圧面を位置させた第2締結歯のいずれかを構成し、
上記第1締結歯を並べた第1領域と、上記第2締結歯を並べた第2領域とは、上記挿入穴の周方向に交互に配列されており、
上記第1締結歯の上記傾斜面と上記第2締結歯の上記傾斜面とが対面する部位には、上記受圧面と上記傾斜面とにより形成された谷部の外接円よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する上記傾斜面を滑らかに繋いだ第1控え部を設けてある
上記シャフト部と上記シーブ部とを塑性結合する際に、上記第1締結歯の上記傾斜面と上記第2締結歯の上記傾斜面とが対面する部位には、最も大きな引張応力が発生する。そのため、その部位には、上記受圧面と上記傾斜面とにより形成された上記谷部の外接円よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する上記傾斜面を滑らかに繋いだ上記第1控え部を設ける。すなわち、応力が集中する部位に滑らかな形状の上記第1控え部を設けることによって、発生する引張応力を低減することができる。これにより、塑性結合後における上記シーブ部の破裂、遅れ破壊、置き狂い等を抑制することができ、上記CVT用シャフトの寸法精度を向上させることができる。
また、上記第1控え部は、上記結合外面部との間に間隙を設けて配置されていることが好ましい(請求項4)。
この場合には、上記シャフト部と上記シーブ部との塑性結合の際に、上記第1控え部に発生する引張応力をさらに効果的に低減することができる。
また、上記第1締結歯の上記受圧面と上記第2締結歯の上記受圧面とが対面する部位には、上記結合外面部の外径よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する上記受圧面を滑らかに繋いだ第2控え部を設けてあることが好ましい(請求項5)。
この場合には、塑性結合する際に上記第2控え部が障害とならないため、上記シャフト部の外径、上記シーブ部の内径の寸法精度にばらつきが生じても、上記シャフト部の塑性流動をスムーズに行うことができる。なお、塑性結合後において、上記第2控え部に上記シャフト部の外径、すなわち上記結合外面部が当接するように上記第2控え部の寸法調整をしておくことにより、上記シャフト部と上記シーブ部との軸方向位置のズレを抑制することができ、上記CVT用シャフトの寸法精度を向上させることができる。
また、上記谷部は、滑らかな曲線状に形成されていることが好ましい(請求項6)。
この場合には、上記各谷部に発生する引張応力を低減することができる。
また、上記シャフト部の上記結合外面部は、その外周角部に傾斜した接触面を有しており、
上記歯部は、上記結合外面部を内周側に収容可能な大径先端部を有すると共に、その後端側に徐々に縮径する位置決め傾斜部を有しており、
上記塑性結合部は、上記歯部の上記大径先端部内に上記結合外面部を収容すると共に上記接触面と上記位置決め傾斜部とを当接した後に、上記歯部を上記結合外面部に食い込ませて形成してあることが好ましい(請求項7)。
この場合には、上記シャフト部と上記シーブ部との軸方向の位置決めを行うことができ、上記CVT用シャフトの寸法精度を向上させることができる。
また、上記シャフト部は、上記結合外面部よりも外径が大きい外鍔部を有しており、
上記歯部の軸方向端面には、上記外鍔部に当接可能な先端当接面を有しており、上記塑性結合部形成状態において、上記外鍔部と上記先端当接面とが当接していることが好ましい(請求項8)。
この場合には、上記シャフト部と上記シーブ部とは、充分に固定されたものとなる。
上記第2の発明においては、上記シーブ部表面処理工程では、上記シーブ部の上記歯部の表面硬さをHv600以上とする
この場合には、上記塑性結合工程において、上記歯部の優れた強度特性によって、上記シャフト部と上記シーブ部との上記塑性結合部をより安定して形成することができ、寸法精度の安定性も高くすることができる。
また、上記シーブ部表面処理工程では、上記シーブ部の上記歯部の表面硬さを、上記シャフト部の上記結合外面部の表面硬さよりHv300以上大きくする
この場合には、上記塑性結合工程において、上記歯部と上記結合外面部との硬度差によって、塑性変形した上記結合外面部が上記歯部に塑性流動し易くなり、より一層安定して、精度のよい上記塑性結合部を形成することができる。
また、上記シャフト部は、上記式により示される炭素当量Ceqが0.4以上の素材よりなり、上記塑性結合工程の前又は後に、上記結合外面部以外の少なくとも一部に、高周波焼入処理によって表面硬化処理を施すシャフト部表面硬化処理工程をさらに有することが好ましい(請求項10)。
この場合には、上記シャフト部表面硬化処理工程において高周波焼入処理を行うことにより、上記シャフト部の表面硬さを充分に確保することができる。なお、上記シャフト部の炭素当量Ceqが0.4未満の場合には、高周波焼入後の硬さ不足、強度不足、摺動部位の耐摩耗性の低下等の不具合を生じる場合がある。
また、上記シーブ部処理工程の後に、上記シーブ部の上記歯部に、ショットピーニング処理を施すショットピーニング処理工程をさらに有することが好ましい(請求項11)。
この場合には、上記ショットピーニング処理工程においてショットピーニング処理を行うことにより、上記シーブ部の上記歯部に圧縮の残留応力が発生する。そのため、上記塑性結合工程において上記シャフト部と上記シーブ部とを塑性結合する際に、上記歯部に生じる引張応力を低減させることができる。これにより、塑性結合後における上記シーブ部の遅れ破壊を抑制することができる。
また、上記歯部形成工程では、上記シャフト部の軸線を含む軸平面となす角度がαである受圧面と、上記軸平面となす角度がβ(β>α)である傾斜面とにより鋭角状に構成されていると共に、上記受圧面を周方向における第1の方向に位置させた第1締結歯と、その反対側の第2の方向に上記受圧面を位置させた第2締結歯を形成し、
上記第1締結歯を並べた第1領域と、上記第2締結歯を並べた第2領域とは、上記挿入穴の周方向に交互に配列し、
上記第1締結歯の上記傾斜面と上記第2締結歯の上記傾斜面とが対面する部位には、上記受圧面と上記傾斜面とにより形成された谷部の外接円よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する上記傾斜面を滑らかに繋いだ第1控え部を設ける
上記塑性結合工程における上記シャフト部と上記シーブ部との塑性結合の際に、上記第1締結歯の上記傾斜面と上記第2締結歯の上記傾斜面とが対面する部位には、最も大きな引張応力が発生する。そのため、その部位には、上記歯部形成工程において、上記受圧面と上記傾斜面とにより形成された上記谷部の外接円よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する上記傾斜面を滑らかに繋いだ上記第1控え部を設ける。すなわち、応力が集中する部位に滑らかな形状の上記第1控え部を設けることによって、発生する引張応力を低減することができる。これにより、塑性結合後における上記シーブ部の破裂、遅れ破壊、置き狂い等を抑制することができ、得られるCVT用シャフトは、寸法精度が高いものとなる。
また、上記塑性結合工程では、上記第1控え部は、上記結合外面部との間に間隙を設けて配置することが好ましい(請求項12)。
この場合には、上記塑性結合工程における上記シャフト部と上記シーブ部との塑性結合の際に、上記第1控え部に発生する引張応力をさらに効果的に低減することができる。
また、上記第1締結歯の上記受圧面と上記第2締結歯の上記受圧面とが対面する部位には、上記歯部の内接円よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する上記受圧面を滑らかに繋いだ第2控え部を設けることが好ましい(請求項13)。
この場合には、上記塑性結合工程において塑性結合する際に上記第2控え部が障害とならないため、上記シャフト部の外径、上記シーブ部の内径の寸法精度にばらつきが生じても、上記シャフト部の塑性流動をスムーズに行うことができる。なお、塑性結合後において、上記第2控え部に上記シャフト部の外径、すなわち上記結合外面部が当接するように上記第2控え部の寸法調整をしておくことにより、上記シャフト部と上記シーブ部との軸方向位置のズレを抑制することができる。これにより、得られるCVT用シャフトは、寸法精度が高いものとなる。
また、上記歯部形成工程では、上記谷部は、滑らかな曲線状に形成することが好ましい(請求項14)。
この場合には、上記塑性結合工程において、上記各谷部に発生する引張応力を低減することができる。
また、上記シャフト部準備工程では、上記シャフト部の上記結合外面部は、その外周角部に傾斜した接触面を設け、
上記歯部形成工程では、上記歯部に、上記結合外面部を内周側に収容可能な大径先端部を設けると共に、その後端側に徐々に縮径する位置決め傾斜部を設け、
上記塑性結合工程では、上記歯部の上記大径先端部内に上記結合外面部を収容すると共に上記接触面と上記位置決め傾斜部とを当接した後に、上記歯部を上記結合外面部に食い込ませて上記塑性結合部を形成することが好ましい(請求項15)。
この場合には、上記塑性結合工程において、上記シャフト部と上記シーブ部との軸方向位置のズレを抑制することができる。これにより、得られるCVT用シャフトは、寸法精度が高いものとなる。
また、上記シャフト部準備工程では、上記シャフト部に、上記結合外面部よりも外径が大きい外鍔部を設け、
上記歯部形成工程では、上記歯部の軸方向端面に、上記外鍔部に当接可能な先端当接面を設け、
上記塑性結合工程では、上記外鍔部と上記先端当接面とを当接させることが好ましい(請求項16)。
この場合には、上記塑性結合工程において、上記シャフト部と上記シーブ部とを充分に固定することができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかるCVT用シャフト及びその製造方法について、図を用いて説明する。
本例のCVT用シャフト1は、図1に示すごとく、自動車等の変速機に利用されるベルト式無段変速機(CVT)に用いられるものであり、シャフト(シャフト部2)とシャフトに固定されるシーブ(シーブ部3)とで構成されている。
CVT用シャフト1は、図1〜図9に示すごとく、機械構造用鋼よりなる棒状のシャフト部2と、シャフト部2に外挿した機械構造用鋼よりなる円盤状のシーブ部3とを有しており、シーブ部3は、シャフト部2を挿入する挿入穴31を有し、挿入穴31の内周面311には、軸方向に歯筋を有すると共に内方に突出する複数の歯部4を有しており、かつ、シャフト部2との係合の前に、少なくとも歯部4の表面を硬化する硬化処理を施してあり、シャフト部2は、歯部4の内接円400の径よりも大きい外径の結合外面部21を有している。
そして、結合外面部21に歯部4を食い込ませて結合外面部21の一部を塑性流動させた塑性結合部6を形成することにより、シャフト部2とシーブ部3とを一体的に結合している。
以下、これを詳説する。
図3、図6に示すごとく、シーブ部3は、上述したようにシャフト部2を挿入する挿入穴31を有しており、挿入穴31の内周面311には、軸方向に歯筋を有すると共に内方に突出する複数の歯部4を有している。歯部4は、結合外面部21を内周側に収容可能な大径先端部33を有すると共に、その後端側に徐々に縮径する位置決め傾斜部32を有している。また、歯部4の軸方向端面には、後述するシャフト部2の外鍔部22に当接可能な先端当接面34を有している。
また、図7〜図9に示すごとく、シーブ部3の内周面311に設けた各歯部4は、シャフト部2の軸線を含む軸平面200となす角度がαである受圧面431と、軸平面となす角度がβ(β>α)である傾斜面432とにより鋭角状を呈している。なお、本例では、α=0°であり、図示を省略した。
また、歯部4は、受圧面431を周方向における第1の方向D1(時計回りの方向)に位置させた第1締結歯41と、その反対側の第2の方向D2(反時計回りの方向)に受圧面432を位置させた第2締結歯42とで構成されている。また、歯部4において、第1締結歯41を並べた第1領域51と、第2締結歯42を並べた第2領域52とが、挿入穴311の周方向に交互に配列されている。
また、図8に示すごとく、第1締結歯41の傾斜面432と第2締結歯42の傾斜面432とが対面する傾斜面対面部位46には、受圧面431と傾斜面432とにより形成された谷部433の外接円430よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する傾斜面432を滑らかに繋いだ第1控え部441が設けてある。第1控え部441は、結合外面部21との間に間隙45を設けた状態で配置されている。なお、谷部433は、滑らかな曲線状に形成されている。
一方、図9に示すごとく、第1締結歯41の受圧面431と第2締結歯42の受圧面431とが対面する受圧面対面部位47には、歯部4の内接円400よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する受圧面431を滑らかに繋いだ第2控え部442が設けてある。第2控え部442は、塑性流動(塑性変形)した結合外面部21に当接した状態で配置されている。
また、図2、図6に示すごとく、シャフト部2は、円筒形状を呈しており、シーブ部3の歯部4の内接円400の径よりも大きい外径の結合外面部21と、結合外面部21よりも外径が大きい外鍔部22とを有している。また、結合外面部21は、その外周角部に傾斜した接触面211を有している。
また、図6〜図9に示すごとく、シャフト部2とシーブ部3とは、結合外面部21の一部を歯部31間の谷部433に塑性流動(塑性変形)させた塑性結合部6を形成し、この塑性結合部6によって一体的に結合している。すなわち、シャフト部2とシーブ部3とは、いわゆる塑性結合によって結合している。
なお、図8、図9においては、結合前(塑性変形前)の結合外面部21の外周面210を示してある。
また、シャフト部2及びシーブ部3の素材としては、いずれも機械構造用鋼を用いている。
シャフト部2の素材としては、炭素当量Ceq(Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4、各元素記号はそれぞれの質量%を意味する。以下同様。)が0.4以上のS45C(炭素鋼)を用いた。
シーブ部3の素材としては、SCM20(クロムモリブデン鋼)を用いた。シーブ部3における歯部4は、表面硬さがHv750(JIS G0557による硬化深さ0.5mm)である。
また、シャフト部2の結合外面部21は、加熱処理(焼きならし)を施してあり、表面硬さがHv250である。また、シャフト部2の結合外面部21以外の部分において、より表面硬さが必要な部分には、表面硬化処理としての高周波焼入処理を施してある。
シーブ部3の歯部4は、表面硬化処理としての浸炭処理(焼入れ、焼戻し)を施してあり、表面硬さがHv750である。
次に、CVT用シャフト1の製造方法について、図を用いて説明する。
本例のCVT用シャフト1の製造方法は、図4〜図6に示すごとく、機械構造用鋼よりなり、中央に挿入穴31を有する円盤状のシーブ部3を準備するシーブ部準備工程と、挿入穴31の内周面311に、軸方向に歯筋を有すると共に内方に突出する複数の歯部4を設ける歯部形成工程と、歯部4の表面を硬化するシーブ部硬化処理工程と、機械構造用鋼よりなり、歯部4の内接円400の径よりも大きい外径の結合外面部21を有する棒状のシャフト部2を準備するシャフト部準備工程と、シャフト部2をシーブ部3の挿入穴31に挿入すると共に、結合外面部21に歯部4を食い込ませて結合外面部21の一部を塑性流動させた塑性結合部210を形成することにより、シャフト部2とシーブ部3とを一体的に結合する塑性結合工程とを有する。
以下、これを詳説する。
<シーブ準備工程>
シーブ部3の素材として用いるSCM20(クロムモリブデン鋼)を所定長さに切断する。その後、熱間鍛造によって成形し、加熱処理(焼きならし)を行い、中央に挿入穴31を有する円盤状のシーブ部3(図3)を準備する。
<歯部形成工程>
次に、シーブ部3の挿入穴31の内周面311に、冷間鍛造又は切削加工を行い、軸方向に歯筋を有すると共に内方に突出する複数の歯部4を形成する。なお、歯部4の形状は、上述したとおりである(図7〜図9参照)。
<シーブ部硬化処理工程>
次に、シーブ部3に対して、表面硬化処理としての浸炭処理(焼入れ、焼戻し)を行い、シーブ部3の表面を硬化する。このとき、シーブ部3の歯部4の表面硬さをHv600以上とする。本例では、歯部4の表面硬さをHv750とした。
なお、本工程におけるシーブ部3の硬化処理としては、浸炭処理に代えて、高周波焼入処理、調質処理等を行うこともできる。
<ショットピーニング処理工程>
次に、本例では、シーブ部硬化処理工程後、シーブ部3の歯部4にショットピーニング処理を行う。
<シャフト部準備工程>
次に、シャフト部2の素材として用いる炭素当量Ceqが0.4以上のS45C(炭素鋼)を所定長さに切断する。その後、加熱処理(焼きならし)、冷間加工(塑性加工、切削加工)を行い、シーブ部3における歯部4の内接円400の径よりも大きい外径の結合外面部21を有する棒状のシャフト部2(図2)を準備する。
なお、本工程における加熱処理(焼きならし)は、必要がなければ省略することもできる。
<塑性結合工程>
次に、シャフト部2をシーブ部3の挿入穴に挿入し、シャフト部2とシーブ部3とを塑性結合により一体的に結合する。以下、これについて詳しく説明する。
まず、図4に示すごとく、受け型8にシーブ部3をセットし、シャフト部2をシーブ部3の挿入穴311に押し込んでいく。そして、図5に示すごとく、シーブ部3の歯部4の大径先端部33内にシャフト部2の結合外面部21を収容すると共に、シャフト部2の接触面211とシーブ部3の位置決め傾斜部32とを当接させる。これにより、シャフト部2及びシーブ部3の軸方向の位置決めを行う。
その後、図6に示すごとく、シーブ部3の歯部4をシャフト部2の結合外面部21に食い込ませながら、すなわち結合外面部21を歯部4間の谷部433に塑性流動させながら、シャフト部2の外鍔部22とシーブ部3の先端当接面34とが当接するまで、シャフト部2をシーブ部3の挿入穴31に押し込んでいく。これにより、結合外面部21の一部を歯部4の谷部433に塑性流動させた塑性結合部6が形成され、シャフト部2とシーブ部3とは、塑性結合により一体的に結合される。
<シャフト部表面硬化処理工程>
次に、本例では、塑性結合工程後、シャフト部2の結合外面部21以外の部分において、より表面硬さが必要な部分に高周波焼入処理を行う。
なお、このシャフト部表面硬化処理工程は、塑性結合工程前に行ってもよい。
<仕上げ加工>
最後に、シャフト部2及びシーブ部3の寸法を調整するための仕上げ加工(切削加工)を行う。
以上により、CVT用シャフト1(図1)を得る。
次に、本例のCVT用シャフト1の作用効果を説明する。
本例のCVT用シャフト1は、シャフト部2とシャフト部2に外挿したシーブ部3とを有している。そして、シャフト部2とシーブ部3とは、シャフト部2の結合外面部21にシーブ部3の歯部4を食い込ませ、結合外面部21の一部を歯部4の谷部433に塑性流動(塑性変形)させた塑性結合部6を形成し、いわゆる塑性結合によって一体的に結合している。そのため、両者間の結合力は、圧入やスプライン嵌合等によって結合した場合に比べて高くなる。特に、上記両者は、接触面上において、塑性変形により圧縮の残留応力が働いた状態で強固に固定されるため、使用中においても接触面に微小のズレが繰り返し生じることを抑制でき、フレッティングの心配をする必要がない。その結果、CVT用シャフト1の強度を高めることができ、かつ耐久性を向上させることができる。
また、シャフト部2とシーブ部3との間の結合力を充分に確保することができるため、CVT用シャフト1に対して、強度を補うためのボス部等を形成する必要がなくなる。これにより、生産性を向上、コストの低減を図ることができる。
また、結合力の高い塑性結合を用いることによって、シャフト部2とシーブ部3との結合部分の接触面積を小さくすることができる。これにより、CVT用シャフト1の小型化を実現することができる。
また、CVT用シャフト1は、シャフト部2とシーブ部3とをそれぞれ別部材で設け、これらを一体的に結合している。そのため、両者を一体品として設けた場合に比べて、CVT用シャフト1の寸法精度や生産性を向上させることができる。すなわち、別部材で設けることにより、シャフト部2及びシーブ部3の各部材の形状は一体品に比べて単純となり、小型となる。そのため、各部材を精度よく加工、成形することができると共に、効率よく生産することができる。特に、シーブ部3及びシャフト部2に硬化処理を施す際には、部材の単純化、小型化によって処理時間を短縮することができる。これにより、シャフト部2とシーブ部3とを結合させたCVT用シャフト1は、寸法精度や生産性が高いものとなる。
さらに、シャフト部2及びシーブ部3を別部材で設けて生産することにより、両者に対して、コスト、生産性、要求される性能等に見合った素材をそれぞれ選択的に用いることができる。これにより、CVT用シャフト1におけるコストの低減、性能の確保等を容易に行うことができる。
また、シーブ部3は、歯部4の表面について硬化処理を施してある。これにより、歯部4の表面硬さを向上させることができ、シャフト部2とシーブ部3との塑性結合を精度よく行うことができる。
また、本例において、シーブ部3の歯部4は、シャフト部2の結合外面部21の表面硬さよりHv300以上大きい。そのため、歯部4と結合外面部21との硬度差によって、塑性変形した結合外面部21が歯部4の谷部433に塑性流動し易くなり、より一層安定して、精度のよい塑性結合部6を得ることができる。
また、第1締結歯41の傾斜面432と第2締結歯42の傾斜面432とが対面する傾斜面対面部位46には、受圧面431と傾斜面432とにより形成された谷部433の外接円430よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する傾斜面432を滑らかに繋いだ第1控え部441を設けてある。
シャフト部2とシーブ部3との塑性結合時において応力が集中する傾斜面対面部位46に、滑らかな形状の第1控え部441を設けることによって、発生する引張応力を低減することができる。これにより、塑性結合後におけるシーブ部3の破裂、遅れ破壊、置き狂い等を抑制することができ、CVT用シャフト1の寸法精度を向上させることができる。
また、本例の製造方法において、シーブ部処理工程の後に、シーブ部3の歯部4に、ショットピーニング処理を施すショットピーニング処理工程を行う。これにより、シーブ部3の歯部4に圧縮の残留応力が発生する。そのため、塑性結合工程においてシャフト部2とシーブ部3とを塑性結合する際に、歯部4に生じる引張応力を低減させることができ、塑性結合後のシーブ部3の遅れ破壊を抑制することができる。
このように、本例によれば、別部材よりなるシャフトとシーブとを一体化させて構成し、寸法精度や耐久性に優れ、さらには生産性の向上、コストの低減を図ることができるCVT用シャフトを提供することができる。
(実施例2)
本例は、CVT用シャフトの強度及び寸法精度を評価したものである。
本発明品としては、別部材よりなるシャフト部とシーブ部とを塑性結合した実施例1のCVT用シャフト(試料E1)を準備した。
また、比較品としては、シャフト部とシーブ部とを圧入結合した試料C1と、シャフト部とシーブ部とを一体品として設けた試料C2を準備した。
試料E1は、シャフト部2の結合外面部21の直径が45mm、内穴径が17mmである。また、シーブ部3は、軸方向の高さが18mm、外径が175mmである。また、歯部4の突出高さは1mmであり、歯部数は40歯(第1締結歯41:20歯、第2締結歯42:20歯)である。
なお、各部材の素材、熱処理、硬さ等の条件は、表1に示す。
また、試料C1は、シャフト部とシーブ部との結合部分に圧入代(80μm)が径方向の両側に設けられている。なお、各部材の素材、硬さ等の条件は、試料E1と同様である。また、熱処理としては、シャフト部及びシーブ部に浸炭処理を施してある。
また、試料C2は、素材としてSCM20を用い、熱間鍛造によりシャフト部とシーブ部とを有する一体品を成形し、浸炭処理を施したものである。
強度の評価として、試料E及び試料C1の静ねじり強度を測定した。静ねじり強度の測定は、シーブ部を回転しないように固定した状態でシャフト部にねじりトルクを負荷させる。そして、試料E1においては、シャフト部の外面結合部が塑性変形を起こした時点のシャフト部の降伏トルクを測定した。また、試料C1においては、シャフト部とシーブ部との間にすべりが生じ、トルクの増加が認められなくなった時点のシャフト部とシーブ部との間のすべりトルクを測定した。
その結果、試料C1の静ねじり強度は3kNmであったのに対し、試料E1の静ねじり強度は13kNmであった。すなわち、圧入結合である試料C1に対して、塑性結合である試料E1は、シャフト部とシーブ部との間の結合力が高いことがわかる。
なお、これは結合部の寸法を両者同一とした場合である。したがって、圧入の場合には、圧入部の軸方向の長さを長くして、同等のねじり強度となるようにしなければならず、その場合には、重量が増加することとなる。また、従来の一体品の場合、当然本発明のCVTシャフトに比べてねじれ強度が高いものとなるが、最弱部位は、この試験で評価している位置ではなく、トルクを伝達する細径部となるため、本発明品は、上述した静ねじり強度であれば問題のない強度であるということができる。
次に、寸法精度の評価として、試料E1及び試料C2のシーブ部の振れを測定した。シーブ部の振れの測定は、シャフト部を1回転させた際のシーブ部の外周端における軸方向の変位を測定した。なお、試料E1については、結合後、仕上げ加工前の状態のものを測定した。また、試料C2については、浸炭処理後、同じく仕上げ加工前の状態のものを測定した。
その結果、試料C2のシーブ部の振れは0.1mmであったのに対し、試料E1のシーブ部の振れは0.05mmであった。すなわち、一体品である試料C2に対して、別部材かつ塑性結合である試料E1は、全体の寸法精度はもちろんのこと、個々の部材についても寸法精度が高いことがわかる。
さらに、本例では、シャフト部の結合外面部とシーブ部の歯部との硬度差を様々に変えた試料を準備し、シーブ部の振れを測定した。ここでは、硬度差Hv300以上の試料E1、E2と硬度差Hv300以下の試料C3とを準備し、測定を行った。なお、各試料の素材、加熱処理、硬さ、硬度差の条件は、表1のとおりである。
その結果、表1から知られるように、歯部の表面硬さがHv600以下であり、硬度差Hv300以下の試料C3については、シーブ部の振れが大きくなった。したがって、寸法精度を充分に確保するためには、歯部と結合外面部との硬度差をHv300以上とすることが好ましいことがわかる。
Figure 0004853776
実施例1における、CVT用シャフトを示す説明図。 実施例1における、シャフト部を示す説明図。 実施例1における、シーブ部を示す説明図。 実施例1における、シャフト部及びシーブ部の結合前の状態を示す説明図。 実施例1における、シャフト部及びシーブ部の結合途中の状態を示す説明図。 実施例1における、シャフト部及びシーブ部の結合後の状態を示す説明図。 図1のS−S矢視断面図。 図7のA部の拡大図。 図7のB部の拡大図。
符号の説明
1 CVT用シャフト
2 シャフト部
21 結合外面部
3 シーブ部
31 挿入穴
311 内周面
4 歯部
6 塑性結合部

Claims (16)

  1. ベルト式無段変速機(以下、CVTという)に用いられるCVT用シャフトであって、
    該CVT用シャフトは、機械構造用鋼よりなる棒状のシャフト部と、該シャフト部に外挿した機械構造用鋼よりなる円盤状のシーブ部とを有しており、
    該シーブ部は、上記シャフト部を挿入する挿入穴を有し、該挿入穴の内周面には、軸方向に歯筋を有すると共に内方に突出する複数の歯部を有しており、かつ、上記シャフト部との係合の前に、少なくとも上記歯部の表面を硬化する硬化処理を施してあり、
    上記シーブ部の上記歯部は、表面硬さがHv600以上であり、上記シャフト部の上記結合外面部の表面硬さよりHv300以上大きく、
    また、上記シーブ部の上記歯部は、上記シャフト部の軸線を含む軸平面となす角度がαである受圧面と、上記軸平面となす角度がβ(β>α)である傾斜面とにより鋭角状を呈していると共に、上記受圧面を周方向における第1の方向に位置させた第1締結歯と、その反対側の第2の方向に上記受圧面を位置させた第2締結歯のいずれかを構成し、
    上記第1締結歯を並べた第1領域と、上記第2締結歯を並べた第2領域とは、上記挿入穴の周方向に交互に配列されており、
    上記第1締結歯の上記傾斜面と上記第2締結歯の上記傾斜面とが対面する部位には、上記受圧面と上記傾斜面とにより形成された谷部の外接円よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する上記傾斜面を滑らかに繋いだ第1控え部を設けてあり、
    上記シャフト部は、上記歯部の内接円の径よりも大きい外径の結合外面部を有しており、
    該結合外面部に上記歯部を食い込ませて上記結合外面部の一部を塑性流動させた塑性結合部を形成することにより、上記シャフト部と上記シーブ部とを一体的に結合していることを特徴とするCVT用シャフト。
  2. 請求項1において、上記シャフト部は、下記式により示される炭素当量Ceqが0.4以上の素材よりなり、上記シーブ部との結合前又は結合後に、上記結合外面部以外の少なくとも一部に、高周波焼入処理によって表面硬化処理を施してあることを特徴とするCVT用シャフト。
    Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4、(各元素記号はそれぞれの質量%を意味する。)
  3. 請求項1又は2において、上記シーブ部の上記歯部は、上記硬化処理を施した後に、ショットピーニング処理を施してあることを特徴とするCVT用シャフト。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、上記第1控え部は、上記結合外面部との間に間隙を設けて配置されていることを特徴とするCVT用シャフト。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、上記第1締結歯の上記受圧面と上記第2締結歯の上記受圧面とが対面する部位には、上記歯部の内接円よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する上記受圧面を滑らかに繋いだ第2控え部を設けてあることを特徴とするCVT用シャフト。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、上記谷部は、滑らかな曲線状に形成されていることを特徴とするCVT用シャフト。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項において、上記シャフト部の上記結合外面部は、その外周角部に傾斜した接触面を有しており、
    上記歯部は、上記結合外面部を内周側に収容可能な大径先端部を有すると共に、その後端側に徐々に縮径する位置決め傾斜部を有しており、
    上記塑性結合部は、上記歯部の上記大径先端部内に上記結合外面部を収容すると共に上記接触面と上記位置決め傾斜部とを当接した後に、上記歯部を上記結合外面部に食い込ませて形成してあることを特徴とするCVT用シャフト。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において、上記シャフト部は、上記結合外面部よりも外径が大きい外鍔部を有しており、
    上記歯部の軸方向端面には、上記外鍔部に当接可能な先端当接面を有しており、上記塑性結合部形成状態において、上記外鍔部と上記先端当接面とが当接していることを特徴とするCVT用シャフト。
  9. CVTに用いられるCVT用シャフトの製造方法において、
    機械構造用鋼よりなり、中央に挿入穴を有する円盤状のシーブ部を準備するシーブ部準備工程と、
    上記挿入穴の内周面に、軸方向に歯筋を有すると共に内方に突出する複数の歯部を設ける歯部形成工程と、
    少なくとも上記歯部の表面を硬化するシーブ部硬化処理工程と、
    機械構造用鋼よりなり、上記歯部の内接円の径よりも大きい外径の結合外面部を有する棒状のシャフト部を準備するシャフト部準備工程と、
    上記シャフト部を上記シーブ部の上記挿入穴に挿入すると共に、上記結合外面部に上記歯部を食い込ませて上記結合外面部の一部を塑性流動させた塑性結合部を形成することにより、上記シャフト部と上記シーブ部とを一体的に結合する塑性結合工程とを有し、
    上記歯部形成工程では、上記シャフト部の軸線を含む軸平面となす角度がαである受圧面と、上記軸平面となす角度がβ(β>α)である傾斜面とにより鋭角状に構成されていると共に、上記受圧面を周方向における第1の方向に位置させた第1締結歯と、その反対側の第2の方向に上記受圧面を位置させた第2締結歯を形成し、
    上記第1締結歯を並べた第1領域と、上記第2締結歯を並べた第2領域とは、上記挿入穴の周方向に交互に配列し、
    上記第1締結歯の上記傾斜面と上記第2締結歯の上記傾斜面とが対面する部位には、上記受圧面と上記傾斜面とにより形成された谷部の外接円よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する上記傾斜面を滑らかに繋いだ第1控え部を設け、
    上記シーブ部硬化処理工程では、上記シーブ部の上記歯部の表面硬さをHv600以上とし、上記シャフト部の上記結合外面部の表面硬さよりHv300以上大きくすることを特徴とするCVT用シャフトの製造方法。
  10. 請求項9において、上記シャフト部は、下記式により示される炭素当量Ceqが0.4以上の素材よりなり、上記塑性結合工程の前又は後に、上記結合外面部以外の少なくとも一部に、高周波焼入処理によって表面硬化処理を施すシャフト部表面硬化処理工程をさらに有することを特徴とするCVT用シャフトの製造方法。
    Ceq=C+Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4、(各元素記号はそれぞれの質量%を意味する。)
  11. 請求項9又は10において、上記シーブ部処理工程の後に、上記シーブ部の上記歯部に、ショットピーニング処理を施すショットピーニング処理工程をさらに有することを特徴とするCVT用シャフトの製造方法。
  12. 請求項9〜11のいずれか1項において、上記塑性結合工程では、上記第1控え部は、上記結合外面部との間に間隙を設けて配置することを特徴とするCVT用シャフトの製造方法。
  13. 請求項9〜12のいずれか1項において、上記第1締結歯の上記受圧面と上記第2締結歯の上記受圧面とが対面する部位には、上記歯部の内接円よりも内側に出ないように外方に位置し、対面する上記受圧面を滑らかに繋いだ第2控え部を設けることを特徴とするCVT用シャフトの製造方法。
  14. 請求項9〜13のいずれか1項において、上記歯部形成工程では、上記谷部は、滑らかな曲線状に形成することを特徴とするCVT用シャフトの製造方法。
  15. 請求項9〜14のいずれか1項において、上記シャフト部準備工程では、上記シャフト部の上記結合外面部は、その外周角部に傾斜した接触面を設け、
    上記歯部形成工程では、上記歯部に、上記結合外面部を内周側に収容可能な大径先端部を設けると共に、その後端側に徐々に縮径する位置決め傾斜部を設け、
    上記塑性結合工程では、上記歯部の上記大径先端部内に上記結合外面部を収容すると共に上記接触面と上記位置決め傾斜部とを当接した後に、上記歯部を上記結合外面部に食い込ませて上記塑性結合部を形成することを特徴とするCVT用シャフトの製造方法。
  16. 請求項9〜15のいずれか1項において、上記シャフト部準備工程では、上記シャフト部に、上記結合外面部よりも外径が大きい外鍔部を設け、
    上記歯部形成工程では、上記歯部の軸方向端面に、上記外鍔部に当接可能な先端当接面を設け、
    上記塑性結合工程では、上記外鍔部と上記先端当接面とを当接させることを特徴とするCVT用シャフトの製造方法。
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