JP3186014B2 - 搬送装置 - Google Patents

搬送装置

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JP3186014B2
JP3186014B2 JP04981895A JP4981895A JP3186014B2 JP 3186014 B2 JP3186014 B2 JP 3186014B2 JP 04981895 A JP04981895 A JP 04981895A JP 4981895 A JP4981895 A JP 4981895A JP 3186014 B2 JP3186014 B2 JP 3186014B2
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良一 大庫
茂良 原田
次雄 米谷
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Okura Yusoki KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、搬送物の搬送方向を直
交する方向に変換可能とするコンベヤを用いた搬送装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、搬送装置においては、例えば、搬
送物を搬送方向に沿って直進させる機能と、搬送物の搬
送方向を直交する方向に変換する方向変換機能とを備え
た搬送装置がある。
【0003】この搬送装置のコンベヤは、搬送方向の両
側に配設されるフレームを有し、このフレーム間には回
転自在に軸支される回転軸が搬送方向に沿って所定ピッ
チで複数並設され、各回転軸には大径の回転輪が軸方向
に沿って複数固定されている。
【0004】回転輪の周面の4箇所には、回転軸に対し
て左方向または右方向に中心軸を45゜傾けたコロ状の
ホイールが回転自在に埋込み装着されている。回転輪
は、ホイールの向きを左方向または右方向に45゜傾け
る方向に応じて、左方向変換用または右方向変換用とし
て2種類の形状が用意されている。
【0005】そして、このコンベヤは、直進搬送方向と
この直進搬送方向に直交する変換搬送方向との交差部に
配設され、直進搬送方向に対して変換搬送方向が左方向
か右方向かに応じて、左方向変換用または右方向変換用
のうちのいずれか一方の回転輪が使用される。
【0006】搬送物の搬送時には、各回転軸とともに回
転輪が搬送物の搬送方向に正回転される。直進搬送方向
に沿って搬送されてくる搬送物が回転輪上に載ると、搬
送物の底面を回転輪のホイールで支えながら回転輪の回
転に伴って直進搬送方向に送られる。このとき、回転輪
上に載った搬送物の前面をストッパで停止させると、継
続して回転している回転輪の45゜傾いているホイール
が搬送物の底面を摺動し、ホイールの傾斜方向に沿った
変換搬送方向に向けて搬送物が送られる。また、ストッ
パで搬送物を停止させなければ、搬送物は直進搬送方向
に沿ってそのまま直進する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
搬送装置では、搬送方向に沿って回転軸により配置され
る回転輪の周面にホイールが取り付けられているため、
搬送方向に隣接する回転輪のホイールのピッチは回転軸
のピッチと同じで広く、搬送物の底面と当接するホイー
ルの数が少なく、しかも、ホイールが搬送物の底面と接
触するのは、ホイールが回転輪の上部を通過するときだ
けである。そのため、搬送物のホイール間の載り移りが
スムーズでなく、振動が生じるような不安定な状態で搬
送物が搬送され、しかも、ホイールによる直交する方向
への搬送物の送り作用が弱く、送り速度が遅い問題があ
る。
【0008】また、回転輪には左方向変換用と右方向変
換用の2種類の形状を用意しなければならず、成形型や
組立工程などが増加し、高価になる問題がある。
【0009】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、搬送物の直進搬送およびこの直進搬送とは直交す
る方向への方向変換搬送が安定した状態で確実に行な
え、また、1種類のホイールで直進搬送方向と直交する
左右両方向への方向変換に対応できるコンベヤを用いた
搬送装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の搬送装置
は、搬送面域においてはその搬送面に沿って平行移動さ
れる無端状の搬送体、およびこの搬送体の表面にその移
動方向に対して左右いずれか一方へ傾斜する方向に向け
て回転自在に装着された複数のホイールを有するコンベ
ヤと、前記搬送体の移動方向と直交して設けられ、搬送
体上に載って搬送体の移動方向に搬送される搬送物の直
進搬送を規制するストッパとを備えたものである。
【0011】請求項2記載の搬送装置は、請求項1記載
搬送装置において、コンベヤは、ホイールが回転自在
に保持される保持枠を備え、搬送体のホイール取付位置
に、前記保持枠を搬送体の移動方向に対して左右傾斜方
向に向きを90゜変えて装着可能とする嵌合部を設けた
ものである。
【0012】
【作用】請求項1記載の搬送装置では、搬送体上に載る
搬送物が直進搬送され、また、搬送物の直進搬送が規制
されれば、搬送物の底面に当接するホイールの傾斜方向
に応じて直進搬送方向とは直交する方向に搬送される。
そして、無端状の搬送体の表面に複数のホイールが装着
されるため、ホイールのピッチを狭くして、搬送物の底
面に当接するホイールの数を多くすることが可能とな
り、さらに、搬送面に沿って移動するホイールと搬送物
の底面との当接状態が保たれ、そのため、搬送物の直進
搬送およびこの直進搬送とは直交する方向への方向変換
搬送が安定した状態で行なわれる。さらに、ストッパに
より搬送体上に載って搬送体の移動方向に搬送される搬
送物の直進搬送が規制され、搬送物が直進搬送とは直交
する方向へ方向変換されて搬送される。
【0013】請求項2記載の搬送装置では、請求項1記
載の搬送装置の作用に加えて、ホイールの保持枠を搬送
体の嵌合部に向きを90゜変えて装着可能とすることに
より、1種類のホイールユニットで直進搬送方向とは直
交する左右両方向への方向変換に対応する。
【0014】
【実施例】以下、本発明のコンベヤおよび搬送装置の一
実施例の構成を図面を参照して説明する。
【0015】図1ないし図5に示す実施例では、搬送体
が、移動方向と直交する方向に並設されるとともに一体
的に回動される複数の無端体を備え、この無端体の表面
にホイールが装着されていることを特徴とするコンベヤ
の実施例を示す。
【0016】図1および図2において、搬送方向(直進
方向)Aに沿ってコンベヤ11が配設され、搬送方向Aと
直交する方向の一方すなわち搬送方向Aに対して左方向
の搬送方向Bにコンベヤ12が配設され、両コンベヤ11,
12の交差部に方向変換用のコンベヤ13が配設されてい
る。
【0017】コンベヤ11は、両側に配設されたフレーム
15を備え、このフレーム15間には回転自在に軸支される
ローラ16が搬送方向Aに沿って所定ピッチで複数並設さ
れ、こられ複数のローラ16の上面で搬送面17が形成され
ている。そして、図示しない駆動手段で各ローラ16は回
転駆動され、ローラ16上の搬送物Pが搬送方向Aに沿っ
て搬送される。
【0018】コンベヤ12は、コンベヤ11と同様に構成さ
れており、搬送方向Bに沿って所定ピッチで複数並設さ
れるローラなどを備え、これらローラが回転駆動される
ことにより搬送物Pが搬送方向Bに沿って搬送される。
【0019】コンベヤ13は、コンベヤ11の両側のフレー
ム15が共有され、この両フレーム15間に無端状の搬送体
21が配設されている。この搬送体21は、無端体としての
チェーン22を有するチェーンコンベヤから構成される。
このチェーンコンベヤは、両フレーム15間にコンベヤ12
の幅方向両側近傍位置に対応して一対の回転軸23がそれ
ぞれ回転自在に軸支され、各回転軸23に軸方向に沿って
複数のスプロケット24が所定ピッチで固着され、両回転
軸23の対応するスプロケット24間にチェーン22がそれぞ
れ張設されている。したがって、各チェーン22は、搬送
方向Aに沿って張設されるとともに、搬送方向Aと直交
するコンベヤ幅方向に所定ピッチで並設されている。そ
して、図示しない駆動手段で回転軸23が回転駆動される
とともに回転軸23と一体に複数のスプロケット24が回転
され、各チェーン22が一体的に回動される。
【0020】なお、チェーン22は、チェーン22の掛けら
れる両スプロケット24の上部間が搬送面17に臨み、その
搬送面17に臨むチェーン22の下側が図示しないガイドに
よって支持されており、したがって、搬送面17域におい
てはその搬送面17に沿って平行移動される。
【0021】図3および図4に示すように、チェーン22
は、両外側に配置されるリンク31とその各リンク31の内
側に配置されるリンク32とを連続的に交互に重ねて、そ
れぞれを連結軸33で回転自在に連結することによって無
端状に形成されている。両内側のリンク32間において各
連結軸33にはカラー34が回転自在に取り付けられてい
る。
【0022】両側のリンク32の中央内側間とその両側の
カラー34間とで構成される空間がホイール取付位置とさ
れ、それら両側のリンク32の内面や両側のカラー34の周
面によって嵌合部35が形成されている。
【0023】チェーン22の各嵌合部35には、ホイールユ
ニット36が保持枠37を介して取り付けられている。この
ホイールユニット36の保持枠37は、両側のリンク32間に
挿入可能とする横断面正方形に形成され、四方の側面下
部にはカラー34に嵌合する係止部としての嵌合凹部38が
形成されており、嵌合部35に対して向きを90゜ずつ変
えて装着可能になっている。保持枠37の上面には、保持
枠37の上面周縁の各辺に対して45゜傾斜した長方形状
の収納凹部39が形成されている。
【0024】保持枠37の収納凹部39内には小径のホイー
ル40が収納されており、このホイール40は、両側から突
出する支軸41を介して収納凹部39内に回転自在に取り付
けられ、ホイール40の上部が保持枠37の上面から突出さ
れて搬送面17の高さに略一致されている。
【0025】そして、チェーン22の嵌合部35にホイール
ユニット36の保持枠37を取り付ける際、嵌合部35と保持
枠37との向きを90゜変えて取り付けることにより、ホ
イール40の向きを搬送方向Aに対して左方向に45゜傾
斜させた状態(図3の状態)、または右方向に45゜傾
斜させた状態(後述する図5の状態)に取り付けられ
る。したがって、保持枠37を取り付ける向きによって、
搬送方向Aに対して左方向変換用(図3の状態)と右方
向変換用(後述する図5の状態)とのいずれにも構成で
きる。
【0026】また、図1および図2に示すように、コン
ベヤ13の搬送方向Aの下流側端部の上方にはストッパ51
が配設されている。このストッパ51は、水平に配設され
る断面略コ字状のフレーム52を備え、このフレーム52の
水平方向に沿って複数のローラ53が水平回転自在に軸支
されている。
【0027】次に、本実施例の作用を説明する。
【0028】コンベヤ13のチェーン22はコンベヤ11の搬
送方向Aと同じ方向に正回転され、そのコンベヤ13の搬
送方向Aへの搬送物Pの搬送速度はコンベヤ11と略同じ
に設定される。
【0029】そして、コンベヤ11で搬送方向Aから搬送
されてくる搬送物Pがコンベヤ13上に載り移っていく
と、その搬送物Pの底面が複数のチェーン22の複数のホ
イール40上に載り、搬送物Pの底面と複数のホイール40
との当接が同じ一定位置に保たれたまま搬送方向Aに搬
送される。
【0030】搬送物Pの底面全体がコンベヤ13上に載
り、搬送物Pの搬送方向前面がストッパ51に当接する
と、搬送物Pの搬送方向Aへの移動が規制される。それ
以降は、継続して回動するチェーン22のホイール40が搬
送物Pの底面を摺動する。このとき、ホイール40が搬送
方向Aに対して45゜傾けられているため、搬送物Pの
作用する搬送力は、搬送方向Aへのベクトル成分と搬送
方向Bへのベクトル成分とを有する。したがって、搬送
方向Bへのベクトル成分により、搬送物Pに搬送方向B
へ向けて搬送力が生じ、搬送物Pはストッパ51に当接し
たまま搬送方向Bへ送られる。
【0031】コンベヤ13で搬送方向Bへ送られる搬送物
Pは、コンベヤ12上に載り移っていき、このコンベヤ12
で搬送方向Bに搬送される。
【0032】そして、この実施例のコンベヤ13では、無
端状のチェーン22にホイール40を装着しているため、ホ
イール40のピッチを狭くし、搬送物Pの底面に当接する
ホイール40の数を多くすることができ、しかも、搬送面
17に沿って移動するホイール40と搬送物Pの底面とが当
接状態を保つため、従来のようなホイールの載り移りに
よる振動が生じるような不安定な状態となることがな
く、ホイールによる直交する方向への搬送物Pの送り作
用も確実で大きく、送り速度が速い。
【0033】また、図5は、搬送方向Aと直交する方向
の搬送方向Bとは反対の搬送方向Cに搬送物Pを搬送す
る場合に用いられるチェーン22を示す。このチェーン22
は、チェーン22の嵌合部35とホイールユニット36の保持
枠37との向きを図3のチェーン22とは90゜変えて取り
付け、ホイール40の向きを搬送方向Aに対して右方向に
45゜傾斜させた状態で取り付けられる。このチェーン
22により、図3のチェーン22と同様に、搬送物Pを搬送
方向Cへ送ることができる。
【0034】このように、ホイールユニット36をチェー
ン22の嵌合部35に向きを90゜変えて取り付けることに
より、搬送方向Aに対して左方向変換用(図3の状態)
と右方向変換用(図5の状態)とに構成でき、1種類の
ホイールユニット36を製作するだけで直交方向の左右い
ずれの方向への方向変換にも対応できる。
【0035】したがって、図1ないし図5に示す実施例
では、搬送体21が、移動方向と直交する方向に並設され
るとともに一体的に回動される複数の無端体(チェー
ン)22を備え、この無端体(チェーン)22の表面にホイ
ール40が装着されていることを特徴とするコンベヤであ
るため、無端体(チェーン)22とホイール40とを組み合
わせた簡単な構成により、方向変換機能を容易に得るこ
とができる。
【0036】なお、ストッパ51を搬送面17上に選択的に
進出させるように構成することにより、ストッパ51の進
出時には搬送方向Aに沿って搬送されてくる搬送物Pを
直交する搬送方向BまたはCに方向変換し、ストッパ51
の退避時には搬送方向Aに沿って直進させるようにでき
る。
【0037】なお、無端体としては、チェーン22に限ら
ず、ベルトなども含む。
【0038】次に、図6ないし図10は他の実施例を示
す。なお、前記実施例と同様の構造は同一符号を用いて
その説明を省略する。
【0039】この実施例では、搬送体が、移動方向と直
交する両側に設けられる無端体と、この両側の無端体間
に移動方向に沿って複数架設されたスラットとを備え、
スラットの表面にホイールが装着されたことを特徴とす
るコンベヤの実施例を示す。
【0040】図6に示すように、コンベヤ13には、搬送
方向Aに対して右方向の搬送方向Cにコンベヤ12a が連
設されている。
【0041】コンベヤ13の搬送体21は、スラットコンベ
ヤから構成される。このスラットコンベヤは、両フレー
ム15間にコンベヤ12a の幅方向両側近傍位置に対応して
一対の回転軸61がそれぞれ回転自在に軸支され、各回転
軸61の両端にスプロケット62が固着され、両側のスプロ
ケット62間に無端体としてのチェーン63がそれぞれ張設
されている。したがって、チェーン63は、各フレーム15
の内側に搬送方向Aに沿って張設されている。そして、
図示しない駆動手段で回転軸61が回転駆動されるととも
に回転軸61と一体のスプロケット62が回転され、両チェ
ーン63が一体的に回動される。
【0042】なお、チェーン63は、チェーン63の掛けら
れる両スプロケット62の上部間が搬送面17に臨み、その
搬送面17に臨むチェーン63の下側が図示しないガイドに
よって支持されており、したがって、搬送面17域におい
てはその搬送面17に沿って平行移動される。
【0043】両側のチェーン63間には、コンベヤ幅方向
に細長い複数のスラット64が無端状のチェーン63に沿っ
て並設されている。このスラット64は、両端が両側のチ
ェーン63にそれぞれ固着され、チェーン63の回動に伴っ
て一体的に回動される。
【0044】図8および図9に示すように、スラット64
の表面側は平板からなり、長手方向に沿って複数のホイ
ール取付位置を設定し、各ホイール取付位置に対応して
嵌合部35として嵌合孔65が形成されている。嵌合孔65
は、正方形で、その周縁辺がスラット64の縁辺に対して
45゜傾斜した状態に形成されている。
【0045】ホイールユニット36の保持枠37は、嵌合孔
65に嵌合可能とする四角形枠状に形成され、上端周縁に
はスラット64の上面に係合するフランジ部66が突出形成
され、外側面にはスラット64の下面に係合してフランジ
部66との間で係止する係止部としての係止爪67が形成さ
れており、嵌合孔65に対して向きを90゜ずつ変えて装
着可能になっている。
【0046】保持枠37内側には上下に貫通する収納空間
68が形成され、この収納空間68に臨んで対向する両側面
には軸支孔69が形成されている。軸支孔69は、保持枠37
の上面および内面に開口し、下端側には円形状の軸受部
が形成され、この軸受部の上側に開口幅が狭い導入通路
部が形成されている。
【0047】保持枠37の収納空間68には小径のホイール
40が収納されている。ホイール40は、両側から突出する
支軸41のピン41a が軸支孔69の導入通路部を通じて軸受
部に回転自在に嵌合されている。ホイール40の上部は保
持枠37の上面から突出して搬送面17の高さに略一致され
ている。
【0048】そして、スラット64の嵌合孔65にホイール
ユニット36の保持枠37を取り付ける際、嵌合孔65と保持
枠37との向きを90゜変えて取り付けることにより、ホ
イール40の向きを搬送方向Aに対して右方向に45゜傾
斜させた状態(図8の状態)、または左方向に45゜傾
斜させた状態(後述する図10の状態)に取り付けられ
る。したがって、保持枠37を取り付ける向きによって、
搬送方向Aに対して右方向変換用(図8の状態)と左方
向変換用(後述する図10の状態)とのいずれにも構成
できる。
【0049】次に、本実施例の作用を説明する。
【0050】コンベヤ13のスラット64はコンベヤ11の搬
送方向Aと同じ方向に正回転され、そのコンベヤ13の搬
送方向Aへの搬送物Pの搬送速度はコンベヤ11と略同じ
に設定される。
【0051】そして、コンベヤ11で搬送方向Aから搬送
されてくる搬送物Pがコンベヤ13上に載り移っていく
と、その搬送物Pの底面が複数のスラット64の複数のホ
イール40上に載り、搬送物Pの底面と複数のホイール40
との当接が同じ一定位置に保たれたまま搬送方向Aに搬
送される。
【0052】搬送物Pの底面全体がコンベヤ13上に載
り、搬送物Pの搬送方向前面がストッパ51に当接する
と、搬送物Pの搬送方向Aへの移動が規制される。それ
以降は、継続して回動するスラット64のホイール40が搬
送物Pの底面を摺動する。このとき、ホイール40が搬送
方向Aに対して45゜傾けられているため、搬送物Pの
作用する搬送力は、搬送方向Aへのベクトル成分と搬送
方向Cへのベクトル成分とを有する。したがって、搬送
方向Cへのベクトル成分により、搬送物Pに搬送方向C
へ向けて搬送力が生じ、搬送物Pはストッパ51に当接し
たまま搬送方向Cへ送られる。
【0053】コンベヤ13で搬送方向Cへ送られる搬送物
Pは、コンベヤ12a 上に載り移っていき、このコンベヤ
12a で搬送方向Cに搬送される。
【0054】そして、この実施例のコンベヤ13では、無
端状のスラット64にホイール40を装着しているため、ホ
イール40のピッチを狭くし、搬送物Pの底面に当接する
ホイール40の数を多くすることができ、しかも、搬送面
17に沿って移動するホイール40と搬送物Pの底面とが当
接状態を保つため、従来のようなホイールの載り移りに
よる振動が生じるような不安定な状態となることがな
く、ホイールによる直交する方向への搬送物の送り作用
も確実で大きく、送り速度が速い。
【0055】また、図10は、搬送方向Aと直交する方
向の搬送方向Cとは反対の搬送方向Bに搬送物Pを搬送
する場合に用いられるスラット64を示す。このスラット
64は、スラット64の嵌合孔65とホイールユニット36の保
持枠37との向きを図8のスラット64とは90゜変えて取
り付け、ホイール40の向きを搬送方向Aに対して左方向
に45゜傾斜させた状態で取り付けられる。このスラッ
ト64により、図8のスラット64と同様に、搬送物Pを搬
送方向Bへ送ることができる。
【0056】このように、ホイールユニット36をスラッ
ト64の嵌合孔65に向きを90゜変えて取り付けることに
より、搬送方向Aに対して右方向変換用(図8の状態)
と左方向変換用(図10の状態)とに構成でき、1種類
のホイールユニット36を製作するだけで直交方向の左右
いずれの方向への方向変換にも対応できる。
【0057】したがって、図6ないし図10に示す実施
例では、搬送体21が、移動方向と直交する両側に設けら
れる無端体(チェーン)63と、この両側の無端体(チェ
ーン)63間に移動方向に沿って複数架設されたスラット
64とを備え、スラット64の表面にホイール40が装着され
たことを特徴とするコンベヤであるため、スラット64と
ホイール40とを組み合わせた簡単な構成により、方向変
換機能を容易に得ることができる。
【0058】なお、搬送体としては、チェーンコンベヤ
やスラットコンベヤに限らず、幅広のベルトを用いたベ
ルトコンベヤに適用しても同様の作用効果を奏する。
【0059】
【発明の効果】請求項1記載の搬送装置によれば、無端
状の搬送体の表面に複数のホイールを装着するため、ホ
イールのピッチを狭くして、搬送物の底面に当接するホ
イールの数を多くすることができ、さらに、搬送面に沿
って移動するホイールが搬送物の底面との当接状態を保
つことができ、したがって、搬送物の直進搬送およびこ
の直進搬送とは直交する方向への方向変換搬送を安定し
た状態で確実に行なえる方向変換用のコンベヤを提供で
きる。さらに、ストッパにより搬送体上に載って搬送体
の移動方向に搬送される搬送物の直進搬送を規制し、搬
送物を直進搬送とは直交する方向へ方向変換させて搬送
させることができる。
【0060】請求項2記載の搬送装置によれば、請求項
1記載の搬送装置の効果に加えて、ホイールの保持枠を
搬送体の嵌合部に向きを90゜変えて装着可能とするこ
とにより、1種類のホイールユニットを製作するだけで
直進搬送方向とは直交する左右両方向への方向変換に対
応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の搬送装置の一実施例を示す平面図であ
る。
【図2】同上実施例の側面図である。
【図3】同上実施例の無端体の一部の平面図である。
【図4】同上実施例の無端体の一部の側面図である。
【図5】同上実施例のホイールの向きを90゜変えた無
端体の一部の平面図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す平面図である。
【図7】同上実施例の側面図である。
【図8】同上実施例のスラットの一部の平面図である。
【図9】同上実施例のスラットの一部の断面図である。
【図10】同上実施例のホイールの向きを90゜変えた
スラットの一部の平面図である。
【符号の説明】
13 コンベヤ 17 搬送面 21 搬送体 35 嵌合部 37 保持枠 40 ホイール 51 ストッパ P 搬送物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−26471(JP,A) 実開 昭50−48380(JP,U) 実開 昭51−92886(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65G 47/52 - 47/54 B65G 17/24 B65G 39/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送面域においてはその搬送面に沿って
    平行移動される無端状の搬送体、およびこの搬送体の表
    面にその移動方向に対して左右いずれか一方へ傾斜する
    方向に向けて回転自在に装着された複数のホイールを有
    するコンベヤと、 前記搬送体の移動方向と直交して設けられ、搬送体上に
    載って搬送体の移動方向に搬送される搬送物の直進搬送
    を規制するストッパと を備えたことを特徴とする搬送装
  2. 【請求項2】 コンベヤは、ホイールが回転自在に保持
    される保持枠を備え、 搬送体のホイール取付位置に、前記保持枠を搬送体の移
    動方向に対して左右傾斜方向に向きを90゜変えて装着
    可能とする嵌合部を設けたことを特徴とする請求項1記
    載の搬送装置
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