JP3185375B2 - 硬貨処理装置 - Google Patents

硬貨処理装置

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JP3185375B2
JP3185375B2 JP17136592A JP17136592A JP3185375B2 JP 3185375 B2 JP3185375 B2 JP 3185375B2 JP 17136592 A JP17136592 A JP 17136592A JP 17136592 A JP17136592 A JP 17136592A JP 3185375 B2 JP3185375 B2 JP 3185375B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、故意,過失によって
硬貨投入口から流入する洗剤液,雨水などの液体を、硬
貨の真偽,金種判定に支障のよいように、硬貨通路から
隔離して垂直下方に導き装置外に排出する機能をもち、
しかも外形寸法を増すことなくなし得る、とくに自動販
売機への組込みに適する硬貨処理装置(いわゆるコイン
メカニズム)に関する。
【0002】
【従来の技術】図8 は従来例の硬貨処理装置100 を示す
正面図である。図において、11は硬貨選別ユニットで、
たとえば特開平2-144689号公報記載のもののように、内
部に硬貨選別部と、排液部とを有する。硬貨選別部は、
投入口3 から投入された硬貨の真偽, 金種を判定し、そ
の金種に応じて振り分ける。排液部は、故意, 悪戯また
は過失で投入口3 から流入した液体、たとえば洗剤液や
雨水を真偽, 金種の判定に支障のないような経路をと
り、左側方に開口する排出口15まで導く。12は硬貨収納
・払出部で、この硬貨収納・払出部12は、金種別に振り
分けられた硬貨を所定量まで収納するとともに、収納硬
貨を指令に基づき、釣銭用に払出しをおこなう。所定量
を超えた硬貨は別の収納庫に一括して収納される。ここ
で、硬貨選別ユニット11および硬貨収納・払出部12は、
左右両側面および背面側に立設された外壁50内に格納さ
れている。さて導管16が、その上端部で排出口15と接続
され、硬貨処理装置100 の外壁の左外側面に沿って垂直
下方に配管される。導管16の下端が液体用の排出端17で
ある。なお、返却レバー4 が、硬貨選別ユニット11の上
面の投入口3 近くに設けられる。
【0003】ここで、排液部について、図7 を参照しな
がら説明する。図7 は従来例と、後述する実施例とに共
通な排液部の要部の斜視図である。図7 において、31は
側壁で、これと近接対向して配置される、図示してない
側壁とともに、投入硬貨を下方に導く通路を形成する。
この側壁31の表面には格子状部材32が設けられ、その格
子の中空部を貫通する形で突起33が、その端面を格子状
部材32の表面と同一面にして立設される。側壁31の下部
に、硬貨用案内レール27が斜めに設けられる。この案内
レール27には切断箇所28がある。
【0004】上方から硬貨と、水とが入ってくると、硬
貨の方は、格子状部材32の表面に沿って落下し、案内レ
ール27に沿って矢印Pのように斜め右下方向に導かれ
る。なお、この方向に、図示してない判定センサが設け
られる。水の方は、格子状部材32の表面に沿って落下す
る過程で、格子の中空部に流れ込み、硬貨用の案内レー
ル27から隔離され、判定に支障を与えないように考慮さ
れる。なお、案内レール27の切断箇所28は、水が案内レ
ール27に沿って図示してない判定センサの方に流れるの
を防止し、格子状部材32の突起33は、水が格子の中空部
へ流れ込むのを支援する。格子状部材32の格子の中空部
に流れ込んだ水は、矢印Qのように下方向に流れ、図示
してない排出口 (図8 の符号15参照) から装置外に排出
される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来例では、硬貨投入
口から流入する洗剤液,雨水などの液体によって、硬貨
の真偽,金種判定に支障がないように対策が講じられて
いる。しかし、排液用導管が、装置の外壁に沿って配管
される形をとるから、外形寸法が大きくなるとともに、
とかく他の部分に対して邪魔になり、かつ意匠的にも劣
り、とくに自動販売機への組込みに不便である。
【0006】この発明の課題は、従来の技術がもつ以上
の問題点を解消し、故意,過失によって硬貨投入口から
流入する洗剤液,雨水などの液体を、硬貨の真偽,金種
判定に支障のよいように、硬貨通路から隔離して垂直下
方に導き装置外に排出する機能をもち、しかも外形寸法
を増すことなくなし得る、とくに自動販売機への組込み
に適する硬貨処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る硬貨処理
装置は、投入口から投入された硬貨を金種判定して振り
分けるための硬貨選別部と、前記金種判定のために前記
投入硬貨を側方に案内する通路と隔離される形で前記投
入口から垂直下方に流入する液体を受けるとともに、排
出口から排出させる排液部とを有する硬貨選別ユニット
と;前記金種別に振り分けられた硬貨が収納されるとと
もに、この収納された各金種別硬貨が指令に基づいて釣
銭として払い出される硬貨収納・払出部と;を両側面側
および背面側に立設された外壁の内部に格納する装置に
おいて、導管が、その上端部で前記排出口と接続され、
ここから排出される前記液体を前記外壁の内部で下方に
導くとともに、下端部から外部に排出するように配管さ
れる。
【0008】請求項2に係る硬貨処理装置は、請求項1
に記載の装置において、導管が、一側面側の外壁内面に
沿って配管される。請求項3に係る硬貨処理装置は、請
求項1または2に記載の装置において、導管が、背面側
の外壁内面に沿って配管される。
【0009】請求項4に係る硬貨処理装置は、請求項1
に記載の装置において、硬貨選別部によって判定,選別
された偽硬貨に係る返却通路を前面側に設け、硬貨収納
・払出部が、前記返却通路の背面側に立設された釣銭用
硬貨収納チューブを有し、この硬貨収納チューブと背面
側の外壁との間に導管を設ける。
【0010】請求項5に係る硬貨処理装置は、請求項1
に記載の装置において、硬貨選別部によって判定,選別
された偽硬貨に係る返却通路を前面側に設け、この返却
通路は、排液部の排出口が接続されて液体排出用導管と
して共用され、硬貨収納・払出部が、前記返却通路の背
面側に立設された釣銭用硬貨収納チューブを有する。
【0011】請求項6に係る硬貨処理装置は、請求項4
または5に記載の装置において、複数個の釣銭用硬貨収
納チューブを横幅方向に並設する。請求項7に係る硬貨
処理装置は、請求項6に記載の装置において、釣銭用硬
貨収納チューブが5個である。
【0012】
【作用】請求項1ないし7のいずれかの項に係る硬貨処
理装置では、故意,過失によって硬貨投入口から流入し
た洗剤液,雨水などの液体は、排液部によって硬貨通路
から隔離されて垂直下方に、硬貨選別ユニットの背面側
に開口する排出口まで導かれ、その排出口に上端部が接
続され、外壁の内部で配管された導管を通り、その下端
部から装置外に排出される。
【0013】
【実施例】この発明に係る第1の実施例である硬貨処理
装置200 について、以下に図を参照しながら説明する。
図1は第1実施例の正面図、図2は同じくその側面図で
ある。これらの図において、硬貨選別ユニット1、硬貨
収納・払出部2、投入口3および返却レバー4は、従来
例における対応ユニット、または同一符号の部材と機能
的にほぼ同じである。したがって、ここでの説明は省略
する。投入口3から流入した液体を、硬貨の判定センサ
から隔離する形で集める排液部は、硬貨選別ユニット1
の背面側に開口する内部排出口5を備える。この内部排
出口5は、硬貨選別部ユニット1(図2参照)の背面下
部に突出する形で設けられる。導管6は、その上端部が
内部排出口5と接続され、硬貨処理装置200 の左側面お
よび背面側の外壁40の内側に沿って垂直下方に伸びる形
で配管され、下端部が排出端7になる。この排出端7
に、図示してない排液用配管が接続されることになる。
【0014】第2実施例である硬貨処理装置300 につい
て、以下に図3,図4を参照しながら説明する。図3は
第2実施例の正面図、図4は第2実施例の横断面図(図
3のX−X断面)である。図4において、筒本体11と筒
カバー12とにより10,50,100,500 円の各硬貨用の円筒状
断面の収納空間が形成される。すなわち、各収納空間2
1,22,23,24 には、それぞれ硬貨選別ユニット1 で選別
された500,50,10,100 円の各硬貨および手動補給の各硬
貨が厚さ方向を垂直にして積層される形で収納される。
また、とくに10円または100 円の硬貨は、釣銭としての
利用頻度が多いから、そのいずれかを収納するために収
納空間25が手動補給の補助釣銭用として利用される。と
ころで、各金種の硬貨は、横幅方向に並設された各収納
空間21,22,23,24,25の下端部から、図3 には省略して図
示した、共用可能な構成の払出機構14によって払出し,
投出される。また、投入硬貨の内で偽硬貨と判定された
ものは、方形断面の返却筒13を介して下方に送られ返
却, 投出される。第2実施例では、液体は、硬貨選別ユ
ニット1 の背面側で、正面から見て左下の位置に開口す
る内部排出口15を経て、ここで接続される導管16を介し
て送られ、その下端の排出端17から装置外に排出され
る。この第2実施例では、導管16を介しての液体の排出
とともに、返却筒13を介しての偽硬貨の返却や、各収納
空間21,22,23,24,25の活用による全金種に係る釣銭切れ
防止が、装置の横幅寸法を増すことなく実施できる。
【0015】第3実施例である硬貨処理装置400 につい
て、以下に図5,図6を参照しながら説明する。図5は
第3実施例の正面図、図6は第3実施例の側断面図( 図
5のY−Y断面)である。第3実施例が第2実施例と異
なる点は、硬貨収納・払出部2 に含まれる、偽硬貨に係
る返却筒が、液体排出用の導管として共用される構成に
したことである。図において、返却筒33は、硬貨収納・
払出部2 の正面から見て左側の前面側に直立して設置さ
れる。返却筒33の上端開口部には、硬貨選別ユニット1
に含まれる返却筒18と、液体排出用の内部排出管35とが
前後に並ぶ形で接続される。各金種の硬貨の収納空間や
払出機構14は、第2実施例におけるのと同じである。こ
の第3実施例では、液体の排出と、偽硬貨の返却とが、
共通な返却筒33を介しておこなわれることによって、液
体排出と偽硬貨返却とに係る必要スペースが全体的に減
縮され、しかも第2実施例におけるのと同様に各収納空
間21,22,23,24,25の活用による全金種に係る釣銭切れ防
止が、装置の横幅寸法を増すことなく実施できる。
【0016】
【発明の効果】請求項1ないし7のいずれかの項に係る
硬貨処理装置では、故意,過失によって硬貨投入口から
流入した洗剤液,雨水などの液体は、排液部によって硬
貨通路から隔離されて垂直下方に、硬貨選別ユニットの
背面側に開口する排出口まで導かれ、その排出口に上端
部が接続され、外壁の内部で配管された導管を通り、そ
の下端部から装置外に排出される。したがって、故意,
過失によって硬貨投入口から流入する洗剤液,雨水など
の液体によって、硬貨の真偽,金種判定に支障がないの
はもちろん、排液用導管が、装置に内蔵される形をとる
から、外形寸法が大きくなることが防ぎ得るとともに、
邪魔になることがなく、かつ意匠的にも優れ、とくに自
動販売機への組込みに適する。
【0017】とくに請求項2に係る硬貨処理装置では、
導管が一側面側の外壁内面に沿って配管され、また請求
項3に係る硬貨処理装置では、導管が背面側の外壁内面
に沿って配管されるから、導管の配管施工が容易になる
とともに、利用可能な内部空間スペースが広くとれ、内
部ユニットの配置設計に係る選択肢が増し、それだけ別
の面での機能向上に役立つ。
【0018】とくに請求項4に係る硬貨処理装置では、
偽硬貨に係る返却通路が前面側に設けられ、硬貨収納・
払出部の釣銭用硬貨収納チューブが、返却通路の背面側
に立設され、硬貨収納チューブと背面側の外壁との間に
導管が設けられる。したがって、導管を介しての液体の
排出とともに、偽硬貨の返却や硬貨収納チューブの活用
による釣銭切れ防止が、装置寸法を増すことなく実施さ
れる。
【0019】とくに請求項5に係る硬貨処理装置では、
偽硬貨に係る返却通路が前面側に設けられ、返却通路
は、排液部の排出口が接続されて液体排出用導管として
共用され、硬貨収納・払出部の釣銭用硬貨収納チューブ
が、返却通路の背面側に立設される。したがって、液体
の排出と、偽硬貨の返却とに係る必要スペースが、全体
的に減縮され、しかも硬貨収納チューブの活用による釣
銭切れ防止が、装置寸法を増すことなく実施される。
【0020】とくに請求項6に係る硬貨処理装置では、
複数個の釣銭用硬貨収納チューブ、たとえば請求項7の
ように5個の釣銭用硬貨収納チューブが、横幅方向に並
設される。したがって、複数金種たとえば4種類、10,5
0,100,500 円の全金種の硬貨を釣銭として利用でき、さ
らに特定金種たとえば10円の硬貨については、補助釣銭
として追加的に保有することができるから、釣銭切れ防
止が支援されるとともに、装置の横幅寸法抑制を図るこ
とができる。また硬貨収納チューブが横幅方向に並設さ
れるから、硬貨払出し駆動の共用化に基づく払出駆動機
構の簡素化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施例の正面図
【図2】第1実施例の側面図
【図3】第2実施例の正面図
【図4】第2実施例の横断面図
【図5】第3実施例の正面図
【図6】第3実施例の側断面図
【図7】各実施例と従来例とに共通な排液部の要部の斜
視図
【図8】従来例の正面図
【符号の説明】
1 硬貨選別ユニット 2 硬貨収納・払出部 3 投入口 4 返却レバー 5 内部排出口 6 導管 7 排出端 11 筒本体 12 筒カバー 13 返却筒 14 払出機構 15 内部排出口 16 導管 17 排出端 18 返却筒 21 収納空間 22 収納空間 23 収納空間 24 収納空間 25 収納空間 33 返却筒 35 内部排出管 40 外壁 200 硬貨処理装置 300 硬貨処理装置 400 硬貨処理装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07F 1/00 - 3/04 G07D 1/00 - 9/06

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】投入口から投入された硬貨を金種判定して
    振り分けるための硬貨選別部と、前記金種判定のために
    前記投入硬貨を側方に案内する通路と隔離される形で前
    記投入口から垂直下方に流入する液体を受けるととも
    に、排出口から排出させる排液部とを有する硬貨選別ユ
    ニットと;前記金種別に振り分けられた硬貨が収納され
    るとともに、この収納された各金種別硬貨が指令に基づ
    いて釣銭として払い出される硬貨収納・払出部と;を両
    側面側および背面側に立設された外壁の内部に格納する
    装置において、導管が、その上端部で前記排出口と接続
    され、ここから排出される前記液体を前記外壁の内部で
    下方に導くとともに、下端部から外部に排出するように
    配管されることを特徴とする硬貨処理装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の装置において、導管は、
    一側面側の外壁内面に沿って配管されることを特徴とす
    る硬貨処理装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の装置において、
    導管は、背面側の外壁内面に沿って配管されることを特
    徴とする硬貨処理装置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の装置において、硬貨選別
    部によって判定,選別された偽硬貨に係る返却通路を前
    面側に設け、硬貨収納・払出部は、前記返却通路の背面
    側に立設された釣銭用硬貨収納チューブを有し、この硬
    貨収納チューブと背面側の外壁との間に導管を設けるこ
    とを特徴とする硬貨処理装置。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の装置において、硬貨選別
    部によって判定,選別された偽硬貨に係る返却通路を前
    面側に設け、この返却通路は、排液部の排出口が接続さ
    れて液体排出用導管として共用され、硬貨収納・払出部
    は、前記返却通路の背面側に立設された釣銭用硬貨収納
    チューブを有することを特徴とする硬貨処理装置。
  6. 【請求項6】請求項4または5に記載の装置において、
    複数個の釣銭用硬貨収納チューブを横幅方向に並設する
    ことを特徴とする硬貨処理装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の装置において、釣銭用硬
    貨収納チューブは、5個であることを特徴とする硬貨処
    理装置。
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