JP3185164U - 自動車のペダル機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクセルペダルの誤操作時に、車両の加速を強制的に停止し、同時に車両の制動を行うペダル機構を提供する。
【解決手段】ペダル機構は、ブレーキペダル123の踏込み量に応じて枢動するブレーキアーム12と、アクセルペダル163の踏込み量に応じ枢動するアクセルペダル支持アーム16と、加速装置に連結され、通常ペダル操作範囲内のアクセルペダルの踏込み量によりアクセルペダル支持アームと連動して枢動するアクセルアーム18と、アクセルペダル支持アームとアクセルアームとを連動させる連動装置20と、通常ペダル操作範囲を超えてアクセルペダル支持アームが枢動したとき、アクセルペダル支持アームとアクセルアームとの連動を解除する連動解除アーム22と、連動解除アームとほぼ同時に、アクセルペダルの異常な踏込み量をブレーキアームに伝達して車両の制動を行うペダル異常踏込み量伝達装置とを具備する。
【選択図】図1

Description

本考案は、アクセルペダルの誤操作時に、車両の加速を停止すると同時に車両の制動を行う自動車のペダル機構に関する。
自動車の運転時に事故を回避しようとして、ブレーキペダルと誤ってアクセルペダルを強く踏み込むことがある。この場合、自動車は急激に加速されるので大きな交通事故に繋がり得る。
このような交通事故を未然に防止するために、例えば、特許文献1、2、3及び4に開示されるように、種々のアクセル誤操作防止策が提案されている。これらの内、特許文献1及び2のアクセル誤操作防止策の共通する点は、アクセルペダルがブレーキペダルと間違えて突発的に強く踏み込まれても、アクセルの加速操作を無効にして、急加速を阻止することにある。しかし、一端加速された自動車は、加速操作が無効にされても慣性で動くため、改めてブレーキが操作されないと停止させることが難しいという問題が残る。
また、特許文献3及び4に共通する点は、ブレーキアームにアクセルペダルを枢支させた構造を採用し、アクセルペダルが強く踏み込まれても、ブレーキのみを作動させ、アクセルの加速操作は無効になるようにして、自動車を停止させることにある。しかし、ブレーキアーム又はブレーキペダルとアクセルペダルとをほぼ同一箇所に配置するものであり、一般に広く普及しているペダル配置と異なる極めて特殊なペダル配置が必要になる点で問題がある。
特開平06−156111号 特開平08−053021号 特開平08−142818号 特開平11−048922号
従って、本考案の目的は、加速装置と制動装置の一般的なペダル配置を維持しつつ、ブレーキペダルと誤ってアクセルペダルが強く踏込まれたときに、加速操作を無効にすると同時に、車両の制動が自動的に行われる自動車のペダル機構を提供することにある。
本考案による自動車の誤作動防止を目的とするペダル機構は、制動装置と作動的に連結され、ブレーキペダルを自由端に備え、前記ブレーキペダルの踏込み操作により未作動位置と最大制動位置との間で枢動するブレーキアームと、アクセルペダルを自由端に備え、通常ペダル操作範囲の内外に亘る前記アクセルペダルの踏込み量に応じて枢動するアクセルペダル支持アームと、加速装置と作動的に連結され、前記通常ペダル操作範囲内の前記アクセルペダルの踏込み量による前記アクセルペダル支持アームの枢動と連動して枢動し、車両の加減速を行うアクセルアームと、前記アクセルペダル支持アーム上に設けられ、前記アクセルペダル支持アームと前記アクセルアームとを連動させる連動装置と、前記アクセルペダルの前記通常ペダル操作範囲を超えた異常な踏込み量により前記アクセルペダル支持アームが枢動すると、前記連動装置に作用して、前記アクセルペダル支持アームと前記アクセルアームとの連動を解除する連動解除アームと、前記アクセルペダルの前記通常ペダル操作範囲を超えた異常な踏込み量により、前記アクセルペダル支持アームが枢動すると、前記連動解除アームが前記連動装置に作用するのとほぼ同時に、当該アクセルペダルの異常踏込み量を前記ブレーキアームに伝達し、該ブレーキアームをその最大制動位置に移動させるペダル異常踏込み量伝達装置と、を具備することを特徴とする。
本考案に係るペダル機構において、好ましくは、少なくとも、前記ブレーキアームと、前記アクセルペダル支持アームと、前記ペダル異常踏込み量伝達装置とは、共通のシャフト上に枢支されている。
本考案に係るペダル機構において、前記連動装置は、アクセルペダル支持アームの一部に枢支されたL字形アームと、該L字形アームを前記アクセルアームと係止する方向に付勢する弾性部材とで構成され、前記L字形アームは、前記アクセルペダルの前記通常ペダル操作範囲を超えた異常な踏込み量により前記アクセルペダル支持アームが枢動すると、前記連動解除アームと係止して該連動解除アームを枢動させる連動解除用係止部を備える。
本考案によるペダル機構において、前記ペダル異常踏込み量伝達装置は、好ましくは、その未作動位置において、前記共通のシャフトの周りで回動自在に装着された円筒軸と、この円筒軸の一端に結合され、前記ブレーキアームに隣接し、ほぼ前記ブレーキアームに沿って垂下し、前記ブレーキアームの前面側と係止する係止突起を有する第1伝達アームと、前記円筒軸の他端に結合され、前記アクセルペダル支持アームに隣接し、前記アクセルペダル支持アームよりも後方に垂下し、かつ前記アクセルペダル支持アームの後面から所定の距離を隔てた後方において前記アクセルペダル支持アームの後面側と係止する係止突起を有する第2伝達アームとから構成される。
本考案によるペダル機構において、前記ブレーキアーム、前記アクセルペダル支持アーム、前記アクセルアーム、前記連動解除アーム、前記ペダル異常踏込み量伝達装置は、いずれも各部材を未作動位置に向けて弾性的に付勢する付勢部材を有し、好ましくは、前記ペダル異常踏込み量伝達装置の付勢部材の付勢力を、前記ブレーキアーム、前記アクセルペダル支持アーム、前記アクセルアーム、前記係止解除アームのそれぞれの付勢部材よりも大きく設定する。
本考案によるペダル機構において、好ましくは、前記連動解除アームの付勢部材の付勢力を、前記連動装置の前記L字形アームを付勢する前記弾性部材よりも大きく設定する。
本考案に係るペダル機構によれば、ブレーキペダルと誤ってアクセルペダルを強く踏み込んだときに、車両の加速操作を無効にするだけでなく、同時に、自動的に車両の制動も行われるので、アクセルペダルの誤操作による危険性が大巾に低減される。
は、本発明に係るペダル機構の概念的な一実施形態を示す正面図である。 は、未作動状態における図1のII−II線に沿った断面図である。 は、未作動状態における図1のIII−III線に沿った断面図である。 は、アクセルペダル支持アームが通常ペダル操作範囲内の最大加速位置まで枢動した状態を示す図3と同様の図である。 は、未作動状態における図1のV−V線に沿った断面図である。 は、アクセルアームがアクセルペダル支持アームと連動して図4の最大加速位置まで枢動した状態を示す図5と同様の図である。 は、未作動状態における図1のVII−VII線に沿った断面図である。 は、アクセルペダル支持アームとアクセルアームが図7の最大加速位置まで回動した状態における連動装置と連動解除アームとの関係及びアクセルペダル支持アームとペダル異常踏込み量伝達装置との関係を示す図7と同様の図である。 は、アクセルペダル支持アームとアクセルアームが通常ペダル操作範囲内の最大加速位置から更に枢動した状態における連動装置と連動解除アームとの関係及びアクセルペダル支持アームとペダル異常踏込み量伝達装置との関係を示す図8と同様の図である。
次に、添付図面を参照して、本考案に係るペダル機構の一実施形態について説明する。
図1は、複雑化を避けるために、ペダル機構1の構成要素の一部だけを図示するものであり、その他の構成要素については、必要に応じて図2以降に適宜図示する。
ペダル機構1は、車体の一部Sにより固定支持されたシャフト10上に、図中左から順に各回動自在に枢支された、ブレーキアーム12と、ペダル踏込み力伝達手段14と、アクセルペダル支持アーム16と、アクセルアーム18と、アクセルアーム18をアクセルペダル支持アーム16と連動させる連動装置20とを具備する。更に、ペダル機構1は、連動装置20に作用してアクセルペダル支持アーム16とアクセルアーム18との連動を解除する連動解除アーム22を具備する。本実施形態では、この連動解除アーム22は、連動装置20の一部を構成する連動解除用係止突起部203と協働する。なお、構成要素12、14、16、18及び22の各々は適当な軸受(図示されない)を介してシャフト10に枢支され、これにより各構成要素のスムーズな回動が得られるようになっている。
図1のII−II線に沿った断面図である図2において、ブレーキアーム12は初期の未作動位置にある。即ち、ブレーキアーム12は、くの字状に屈曲した中間部においてシャフト10に枢支されており、その枢動動作は公知の種々の機構を介して破線矢印で簡略的に示す自動車の制動装置BRに機械的又は電気的に伝達される。ブレーキアーム12の下端にはブレーキペダル123が取り付けられている。
ブレーキアーム12が未作動位置にあるとき、ブレーキアーム12の後端部は車体の一部Sに支持されたストッパ120aと当接した状態にある。図示実施例において、ストッパ120aは、概念上の一例として、車体の一部Sに立設された柱状に描かれている。ブレーキアーム12と車体の一部Sとの間に設けられた引張ばね120bによりストッパ120aに対して弾性的に押付けられている。これにより、ブレーキアーム12は、その未作動位置において、引張ばね120bにより、図中、時計方向に付勢されている。
車両走行中にブレーキペダル123が踏み込まれると、ブレーキアーム12は引張ばね120bの付勢力に抗して未作動位置から図中反時計方向に回動し、これにより制動装置BRが作動する。
再び図1において、ペダル異常踏込み量伝達装置14はシャフト10の周りで回動自在に装着された円筒軸141と、この円筒軸141の一端に固着され、ブレーキアーム12に隣接し、ほぼブレーキアーム12に沿ってその中間部まで垂下した第1伝達アーム142と、円筒軸141の他端に固着され、アクセルペダル支持アーム16に隣接し、ほぼアクセルペダル支持アーム16に沿って、かつアクセルペダル支持アーム16よりも後方に垂下した第2伝達アーム143とからなる。第1伝達アーム142は、その下端部からブレーキアーム12側に向かって突出し、ブレーキアーム12の前面側と係止する係止突起142aを有する。第2伝達アーム143は、アクセルペダル支持アーム16の後面から所定の距離を隔てた後方に位置する下端部からアクセルペダル支持アーム16側に向かって突出した係止突起143aを有する。なお、第2伝達アーム143は、その上端から略水平に後方に伸延する後方延出部143bを有するが図1では見ることができない。
図1のIII−III線に沿った断面図である図3を参照すると、ペダル異常踏込み量伝達装置14の第2伝達アーム143は、中間部がくの字状に屈曲しており、この中間部でシャフト10に枢支されている。後方延出部143bは、後端部において車体の一部Sに固定されたストッパ140aに当接しており、また車体の一部Sとの間に設けられた引張ばね140bによりストッパ140aに対して弾性的に押付けられている。これにより、ペダル異常踏込み量伝達装置14は、その未作動位置において、引張ばね140bにより時計方向に付勢されている。引張ばね140bの付勢力は、先に説明されたブレーキアーム12の引張ばね120b、後に説明されるアクセルペダル支持アーム16の引張ばね160b、アクセルアーム18の引張ばね180b、連動解除アーム22の引張ばね220bのいずれの付勢力よりも大きく設定されている。これにより、引張ばね120b、160b、180b、220b、そして、特に力の大きい引張ばね140bを加えた全ての付勢力を合わせた抵抗力に打ち克つ、通常のペダル操作範囲を大きく超えた異常なペダル踏込み量でなければペダル異常踏込み量伝達装置14は作動しないようにされている。車両の通常走行時に、運転者の意図に反してブレーキが作動しては危険だからである。
なお、図3においては、その複雑化を避けるために、図2に図示されたブレーキアーム12、ストッパ120a、引張ばね120b、及びペダル異常踏込み量伝達装置14の第1伝達アーム142は図示されていない。
図2に戻り、ブレーキアーム12及びペダル異常踏込み量伝達装置14は共に未作動位置に置かれ、このときブレーキアーム12及びペダル異常踏込み量伝達装置14については、それぞれストッパ120a及び140aの存在により時計方向への回動が阻止されている。また、このような未作動位置においては、ペダル異常踏込み量伝達装置14の第1伝達アーム142の係止突起142aはブレーキアーム12の前面側に係止している。上述したように、車両走行中にブレーキペダル123が踏み込まれると、ブレーキアーム12は引張ばね120bの弾性力に抗して未作動位置から図中反時計方向に回動する。これにより制動装置BRが作動することになる。このとき、ブレーキペダル123を踏み込む制動操作がブレーキアーム12とペダル異常踏込み量伝達装置14の第1伝達アーム142の係止突起142aとの係止によって阻害されることはない。
図3に示されるように、アクセルペダル支持アーム16は、くの字状に屈曲した中間部においてシャフト10に枢支されており、後方延出部161と前方垂下部162とを有し、前方垂下部162の下端にはアクセルペダル163が取り付けられている。
アクセルペダル支持アーム16が図3に示す未作動位置にあるとき、後方延出部161の後端は、車体の一部Sに固定されたストッパ160aに当接し、また車体の一部Sとの間に設けられた引張ばね160bによりストッパ160aに対して弾性的に押付けられている。これにより、アクセルペダル支持アーム16は、その未作動位置において、引張ばね120bにより時計方向に付勢されている。
図4には、アクセルペダル163の踏込みにより、アクセルペダル支持アーム16が引張ばね160bの付勢力に抗して図3の未作動位置から最大加速位置まで反時計方向に回動した状態を示している。この最大加速位置でアクセルペダル支持アーム16はペダル異常踏込み量伝達装置14の第2伝達アーム143から突出した係止突起143aに係止している。この状態で、ペダル異常踏込み量伝達装置14の第2伝達アーム143は、後方延出部143bが引張ばね140bによりストッパ140aに対して押付けられたまま静止している。
次に、図1のV−V線に沿った断面図である図5には、未作動位置にあるアクセルアーム18が示されている。同図に示すように、アクセルアーム18は、シャフト10に枢支された屈曲した中間部からほぼ水平に後方に延びる後方延出部181と、斜め前方で下方に延びる前方垂下部182とから成る。後方延出部181の後端は、車体の一部Sに固定されたストッパ180aに当接し、車体の一部Sとの間に設けられた引張ばね180bによりストッパ180aに対して弾性的に押付けられている。これにより、アクセルアーム18は、その未作動位置において、引張ばね180bにより時計方向に付勢されている。また、アクセルアーム18の枢動動作は公知の種々の機構を介して破線矢印で簡略的に示す自動車の加速装置ACに機械的又は電気的に伝達される。
アクセルアーム18の前方垂下部182は、その下端でアクセルペダル支持アーム16に支持された、アクセルペダル支持アーム16とアクセルアーム18とを解除可能に連動させる連動装置20と係止する。この連動装置20は、アクセルペダル163の通常ペダル操作範囲内でのアクセルペダル支持アーム16の回動運動をアクセルアーム18に伝達して通常の加速操作を可能にするものである。
なお、図5においては、その複雑化を避けるために、図2に図示されたブレーキアーム12、ストッパ120a、引張ばね120b、及びペダル異常踏込み量伝達装置14の第1伝達アーム142、図3及び図4に図示されたペダル異常踏込み量伝達装置14のストッパ140a及び引張ばね140bは図示されていない。但し、ペダル異常踏込み量伝達装置14については、第2伝達アーム143の一部と係止突起143aだけが示されている。
図5を更に参照して、連動装置20について詳述すると、先ず、連動装置20は、アクセルペダル支持アーム16の前方垂下部162の側面から突出した枢軸162aに中間屈曲部が枢支されたL字形アーム200と、L字形アーム200をアクセルアーム18と係止する方向に付勢する引張ばね205とから成る。L字形アーム200は第1腕部201及び第2腕部202を備え、第1腕部201の先端は、通常時、上方角部がアクセルアーム18の前方垂下部182の下端の前面角部に当接係止している。第2腕部202の先端は、係止解除アーム22側(図1右側)の側面から突出した、後述する係止解除アーム22の前方垂下部222と係止する係止突起部203を有する。アクセルペダル支持アーム16の前方垂下部162のアクセルアーム18側(図1右側)の側面には、L字形アーム200の第2腕部202の図中右側の端面と当接するストッパ突起204と、L字形アーム200の第2腕部202をこのストッパ突起204に対して弾性的に押し付ける引張ばね205の一端を支持するばね取付ピン162bとが設けられている。引張ばね205の他端は、L字形アーム200の第2腕部202上のばね取付ピン202bに取付けられている。
このような構成の連動装置20において、アクセルペダル支持アーム16が、未作動位置から図4に示されるペダル異常踏込み量伝達装置14の第2伝達アーム143から突出した係止突起143aに当接する最大加速位置に移動するまでの間、L字形アーム200は、引張ばね205の作用とストッパ204の存在により図5に示す位置に留められ、第1腕部201の先端とアクセルアーム18の前方垂下部182の下端との係止状態は維持される。
図6は、図4の場合と同様に、ペダル163が踏込まれて、アクセルペダル支持アーム16が図3及び図5に示す未作動位置から図4及び図6に示す位置(即ち、アクセルペダル支持アーム16の前方垂下部162がペダル異常踏込み量伝達装置14の係止突起143aに当接する最大加速位置)まで回動した状態を示している。L字形アーム200の第1腕部201の先端とアクセルアーム18の前方垂下部182の下端との係止状態が維持されているため、アクセルペダル支持アーム16の回動に連動して、アクセルアーム18も図5に示す未作動位置から引張ばね180bの弾性力に抗して図6に示す最大加速位置まで回動する。
要するに、アクセルペダル支持アーム16の回動が図3及び図5の未作動位置と図4及び図6の最大加速位置との間のアクセルペダル163の通常ペダル操作範囲内での踏込み量に応じて行われると、アクセルアーム18の回動も図5の未作動位置と図6の最大加速位置との間の範囲内で行われるため、アクセルペダル163の踏込み量に応じて加速装置AC(図5)が作動し、車両の通常の加速制御が行われる。
図1のVII−VII線に沿った断面図である図7には、アクセルペダル支持アーム16とアクセルアーム18との連動を解除するための連動解除アーム22が未作動位置で示されている。同図に示すように、連動解除アーム22は、シャフト10に枢支された屈曲した中間部からほぼ水平に後方に延びる後方延出部221と、斜め前方で下方に延びる前方垂下部222とから成る。後方延出部221の後端は、車体の一部Sに固定されたストッパ220aに当接し、車体の一部Sとの間に設けられた引張ばね220bによりストッパ220aに対して弾性的に押付けられている。これにより、連動解除アーム22は、その未作動位置において、引張ばね220bにより時計方向に付勢されている。このばね220bの引張力は、連動装置20のばね205の引張力よりも大きく設定されている。
なお、図7においては、その複雑化を避けるために、図2に図示されたブレーキアーム12、ストッパ120a、引張ばね120b及びペダル異常踏込み量伝達装置14と、図3及び図4に図示されたストッパ140a及び引張ばね140bと、図5及び図6に図示されたストッパ180a及び引張ばね180bが省かれている。但し、ペダル異常踏込み量伝達装置14については、第2伝達アーム143の一部と係止突起143aだけを図示している。
図8は、図4及び図6の場合と同様に、ペダル163が踏込まれて、アクセルペダル支持アーム16が図3及び図5に示す未作動位置から図4及び図6に示す位置(即ち、アクセルペダル支持アーム16の前方垂下部162がペダル異常踏込み量伝達装置14の係止突起143aに当接する最大加速位置)まで回動した状態を示している。上述したように、アクセルペダル支持アーム16が図4及び図6に示す最大加速位置まで回動すると、アクセルアーム18は連動装置20により図6示す最大加速位置まで回動し、連動装置20の係止突起部203は連動解除アーム22の前方垂下部222に当接する。
図9は、車両の運転時に事故を回避しようとして、ブレーキペダル123を踏込んだつもりで、誤ってアクセルペダル163を強く、即ち、アクセルペダル支持アーム16が図4、図6及び図8に示す通常ペダル操作範囲内の最大加速位置より更に通常ペダル操作範囲を超えて踏込んだ状態を示す。この異常な踏込み状態において、連動装置20のL字形アーム200は、係止突起部203が連動解除アーム22の前面側に当接した状態で、引張ばね205の引張力に抗して枢軸162aを中心として図中時計方向に枢動する。これは、引張ばね205のL字形アーム200を反時計方向に引っ張る力よりも、引張ばね220bの連動解除アーム22を時計方向に引っ張る力を大きく設定してあることによる。
L字形アーム200が時計方向に枢動すると、L字形アーム200の第1腕部201がアクセルアーム18の前方垂下部182の下端との係止から離脱し、これによりアクセルペダル支持アーム16とアクセルアーム18との連動が解除される。アクセルアーム18は引張ばね180bにより図6の最大加速位置から図5の未作動位置まで直ちに戻されて、加速装置ACの作動は停止する。図9におけるアクセルアーム18は、L字形アーム200の第1腕部201との係止から解放されて未作動位置に戻る過程にある状態を示している。
一方、アクセルペダル支持アーム16は、アクセルアーム18との連動が解除された後も、図4、図6及び図8に示す最大加速位置を越えて更に回動する。このときアクセルペダル163に対する踏込み量は、ペダル異常踏込み量伝達装置14の第2伝達アーム143の係止突起143a及び第1伝達アーム142の係止突起142aを介してブレーキアーム12に伝達される。これによりブレーキアーム12が引張ばね120bの弾性力に抗して反時計方向に回動し(図2参照)、ブレーキペダル123を踏込んだのと同じように制動装置BRが作動する。
アクセルペダル支持アーム16が図4、図6及び図8に示す最大加速位置より更に奥まで回動している間、連動解除アーム22の前方垂下部222と連動装置20の係止突起部203との当接状態は維持されている。このとき連動解除アーム22も引張ばね220bの弾性力に抗して反時計方向に回動する。したがって、このときアクセルペダル163は、アクセルペダル支持アーム16の引張ばね160b、アクセルアーム18の引張ばね180b、連動解除アーム22の引張ばね220b、及び、特に大きな弾性力を有するペダル異常踏込み量伝達装置14の引張ばね140bの全ての弾性力に抗して踏込まれたことになる。言い換えれば、これらの引張ばね160b、180b、220b、140bを全て合わせた大きな弾性力に打ち勝つ大きな力がアクセルペダル163に作用しなければアクセルアーム18の解除は行われず、またペダル異常踏込み量伝達装置14を介したブレーキアーム操作は作動しない。
また、本考案によるペダル機構においては、アクセルペダル支持アーム16が図4、図6及び図8に示す最大加速位置を越えて更に回動して制動装置BRが作動した後にアクセルペダル163がその踏込み操作から開放されると、ブレーキアーム12、ペダル異常踏込み量伝達装置14、アクセルペダル支持アーム16、アクセルアーム18、連動装置20及び連動解除アーム22はそれぞれ引張ばね120b、140b、160b、180b、205及び220bによって未作動位置(図2、図3、図5、図7)に復帰するので、特別な復帰操作は必要ない。
以上で説明したペダル機構の実施形態では、ブレーキアーム12、ペダル異常踏込み量伝達装置14、アクセルペダル支持アーム16、アクセルアーム18、連動装置20及び連動解除アーム22は共通の単一シャフト10上に回動自在に装着されているが、当業者の通常の知識の範囲内において、これらの構成要素のいくつかをそれぞれ別のシャフト上に回転自在に装着し、各構成要素が適当なリンク機構によって上記に説明した内容と同様な作動をなすように連結してもよい。

Claims (6)

  1. 自動車の誤作動防止ペダル機構であって
    制動装置と作動的に連結され、ブレーキペダルを自由端に備え、前記ブレーキペダルの踏込み操作により未作動位置と最大制動位置との間で枢動するブレーキアームと、
    アクセルペダルを自由端に備え、通常ペダル操作範囲の内外に亘る前記アクセルペダルの踏込み量に応じて枢動するアクセルペダル支持アームと、
    加速装置と作動的に連結され、前記通常ペダル操作範囲内の前記アクセルペダルの踏込み量による前記アクセルペダル支持アームの枢動と連動して枢動し、車両の加減速を行うアクセルアームと、
    前記アクセルペダル支持アーム上に設けられ、前記アクセルペダル支持アームと前記アクセルアームとを連動させる連動装置と、
    前記アクセルペダルの前記通常ペダル操作範囲を超えた異常な踏込み量により前記アクセルペダル支持アームが枢動すると、前記連動装置に作用して、前記アクセルペダル支持アームと前記アクセルアームとの連動を解除する連動解除アームと、
    前記アクセルペダルの前記通常ペダル操作範囲を超えた異常な踏込み量により、前記アクセルペダル支持アームが枢動すると、前記連動解除アームが前記連動装置に作用するのとほぼ同時に、当該アクセルペダルの異常踏込み量を前記ブレーキアームに伝達し、該ブレーキアームをその最大制動位置に移動させるペダル異常踏込み量伝達装置と、を具備することを特徴とする自動車のペダル機構。
  2. 少なくとも、前記ブレーキアームと、前記アクセルペダル支持アームと、前記ペダル異常踏込み量伝達装置とが共通のシャフト上に枢支されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車のペダル機構。
  3. 前記連動装置は、アクセルペダル支持アームの一部に枢支されたL字形アームと、該L字形アームを前記アクセルアームと係止する方向に付勢する弾性部材とで構成され、前記L字形アームは、前記アクセルペダルの前記通常ペダル操作範囲を超えた異常な踏込み量により前記アクセルペダル支持アームが枢動すると、前記連動解除アームと係止して該連動解除アームを枢動させる連動解除用係止部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車のペダル機構。
  4. 前記ペダル異常踏込み量伝達装置は、その未作動位置において、前記共通のシャフトの周りで回動自在に装着された円筒軸と、この円筒軸の一端に結合され、前記ブレーキアームに隣接し、ほぼ前記ブレーキアームに沿って垂下し、かつ前記ブレーキアームの前面側と係止する係止突起を有する第1伝達アームと、前記円筒軸の他端に結合され、前記アクセルペダル支持アームに隣接し、前記アクセルペダル支持アームに沿って、かつ該アクセルペダル支持アームよりも後方に垂下し、かつ前記アクセルペダル支持アームの後面から所定の距離を隔てた後方において該アクセルペダル支持アームの後面側と係止する係止突起を有する第2伝達アームとから構成されることを特徴とする請求項2に記載の自動車のペダル機構。
  5. 前記ブレーキアーム、前記アクセルペダル支持アーム、前記アクセルアーム、前記連動解除アーム、前記ペダル異常踏込み量伝達装置は、いずれも各部材を未作動位置に向けて弾性的に付勢する付勢部材を有し、前記ペダル異常踏込み量伝達装置の付勢部材の付勢力が、前記ブレーキアーム、前記アクセルペダル支持アーム、前記アクセルアーム、前記係止解除アームのそれぞれの付勢部材よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の自動車のペダル機構。
  6. 前記連動解除アームの付勢部材の付勢力は、前記連動装置の前記L字形アームを付勢する前記弾性部材よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項5に記載の自動車のペダル機構。
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