JP3184268B2 - 自動車外装用樹脂組成物 - Google Patents
自動車外装用樹脂組成物Info
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Description
イドモール並びにそれらの製造方法に関し、特に塗装性
に優れるとともに、耐衝撃性、延性、機械的強度、耐熱
変形性、脆化温度、硬度等のバランスがよく、かつ成形
収縮率及び線膨張率の小さい自動車用バンパー及びサイ
ドモール並びにそれらの製造方法に関する。
ロピレンは軽量であり、かつ機械的強度等に優れている
ので、各種の分野に広く利用されている。しかしなが
ら、耐衝撃性に劣るため、その改良を目的として、プロ
ピレン−エチレンブロック共重合体にエチレン−プロピ
レン共重合体ゴム(EPR)等のゴム成分やタルク等の無機
フィラーを添加してなる種々のポリプロピレン系樹脂が
提案されている。
〜3重量%、メルトフローレート40〜45g/10 分のプロ
ピレン−エチレンブロック共重合体62〜57重量%、(b)
エチレン含量70〜80重量%、ムーニー粘度ML1+4 (100
℃)55 〜58のエチレン−プロピレン共重合体ゴム26〜28
重量%、(c) 密度0.955 〜0.960 g/cm3 、メルトフロー
レート18〜22g/10 分の高密度ポリエチレン2〜3重量
%、(d) 平均粒径1.8 〜2.2 μm、比表面積36000 〜42
000 cm2 /gのタルク10〜12重量%からなり、メルトフロ
ーレート13〜18g/10 分、密度0.950 〜0.980 g/cm3 、
曲げ弾性率11500〜14000 kg/ cm2 、20〜80℃間の線膨
張係数7×10-5〜10×10-5cm/ cm/ ℃及びJIS-Z8741 の
60°−60°法による表面光沢度55%以上であることを特
徴とする樹脂組成物を開示している。
が20〜60重量%の沸騰キシレン可溶分を5〜12重量%含
み、重合体全体のエチレン含量が1〜7重量%でかつメ
ルトフローレートが15〜50g/10 分のプロピレン−エチ
レンブロック共重合体59〜74重量%と、(b) プロピレン
含量が20〜60重量%でかつムーニー粘度ML1+4 (100℃)
が100 〜150 のエチレン−プロピレン系共重合体ゴム35
〜20重量%と、(c) 比表面積が30000 cm2 /g以上、平均
粒径が0.5 〜2.0 μmであるタルク3〜6重量%を配合
してなることを特徴とする樹脂組成物を開示している。
1-149845号の樹脂組成物は、いずれも熱変形を生じやす
く、また例えばバンパーに用いた場合には高温環境下に
おかれたときの車体との線膨張率の差によりバンパーが
変形しやすく、このため外観を損なうことがあるという
問題がある。
ブロック共重合体とエチレン−プロピレン共重合体ゴム
(及び高密度ポリエチレン)とタルクとからなるような
系では、一般にプロピレン−エチレンブロック共重合体
やエチレン−プロピレン共重合体ゴムにおけるエチレン
とプロピレンとの比や、分子量等を調整することによ
り、それぞれの用途に適した流動性を有する樹脂組成物
としている。しかしながら、上記のような方法では、塗
装性、成形性、剛性、延性、耐熱変形性、脆化温度、硬
度等の諸物性がいずれも自動車外装用樹脂として良好な
レベルにある、いわゆるバランスのよい樹脂組成物とす
るのが困難であるという問題がある。
びサイドモールに用いる樹脂組成物について種々検討し
た結果、プロピレン−エチレンブロック共重合体とし
て、多段重合により得られるものを使用するとともに、
エチレン−プロピレン共重合体系ゴムとエチレン−ブテ
ン共重合体ゴムの2種類のゴム成分を使用したものが良
好な物性を有することを見出した。さらに本発明者ら
は、上記樹脂成分の系であっても、多段重合プロピレン
−エチレンブロック共重合体の成分構成を種々変化させ
ること及び樹脂組成物中のプロピレンホモポリマー部分
とそれ以外の樹脂成分との極限粘度の比を特定したこと
により、得られる樹脂組成物からなる自動車用バンパー
及びサイドモールの特性が大きく変化することを見出し
た。
れるとともに、耐衝撃性、延性、機械的強度、耐熱変形
性、脆化温度、硬度とのバランスが良好で、かつ成形収
縮率や線膨張率の小さい自動車用バンパー及びサイドモ
ール並びにそれらの製造方法を提供することである。
らは、多段重合プロピレン−エチレンブロック共重合体
と、エチレン−プロピレン共重合体系ゴムと、エチレン
−ブテン共重合体ゴムと、タルクとをそれぞれ所定量含
有してなる樹脂組成物の諸物性に多段重合プロピレン−
エチレンブロック共重合体の成分構成がどのような影響
を与えるかについて鋭意研究した結果、プロピレン−エ
チレンランダム共重合体部分の含有量と、プロピレンホ
モポリマー部分の極限粘度と、プロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体部分の極限粘度と、プロピレン−エチレ
ンランダム共重合体部分中のエチレン含有量とが所定の
範囲内となるように多段重合によりプロピレン−エチレ
ンブロック共重合体を製造し、それに適量のエチレン−
プロピレン共重合体系ゴム及びエチレン−ブテン共重合
体ゴムを配合し、樹脂組成物中のプロピレンホモポリマ
ー部分以外の樹脂成分とプロピレンホモポリマー部分と
の極限粘度の比を特定したものが、自動車のバンパー及
びサイドモール用の樹脂組成物として好適であることを
見出し、本発明に想到した。
サイドモールは、(a) 多段重合により得られるプロピレ
ン−エチレンブロック共重合体50〜70重量%と、(b) エ
チレン−プロピレン共重合体系ゴム10〜20重量%と、
(c) エチレン−ブテン共重合体ゴム12.5〜20重量%と、
(d) タルク7〜15重量%とを含有し、かつ前記(b) +
(c) の合計が25〜35重量%であり、前記多段重合により
得られるプロピレン−エチレンブロック共重合体が、プ
ロピレン−エチレンランダム共重合体部分を4〜10重量
%含有し、プロピレンホモポリマー部分の極限粘度が0.
9 〜1.2 dl/gであり、前記プロピレン−エチレンランダ
ム共重合体部分の極限粘度が4.0 dl/g以上であり、前記
プロピレン−エチレンランダム共重合体部分中のエチレ
ン含有量が30〜70重量%であり、かつ前記樹脂組成物中
のプロピレンホモポリマー部分以外の樹脂成分の極限粘
度(B) と、前記プロピレンホモポリマー部分の極限粘度
(A) との比(B/A)が0.1 〜2.5 の範囲内であることを
特徴とする。
ドモールの製造方法は、(a) 多段重合により得られるプ
ロピレン−エチレンブロック共重合体50〜70重量%と、
(b)エチレン−プロピレン共重合体系ゴム10〜20重量%
と、(c) エチレン−ブテン共重合体ゴム12.5〜20重量%
と、(d) タルク7〜15重量%とを含有し、かつ前記(b)
+(c) の合計が25〜35重量%である樹脂組成物であっ
て、前記多段重合により得られるプロピレン−エチレン
ブロック共重合体が、プロピレン−エチレンランダム共
重合体部分を4〜10重量%含有し、プロピレンホモポリ
マー部分の極限粘度が0.9 〜1.2 dl/gであり、前記プロ
ピレン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度が4.
0 dl/g以上であり、前記プロピレン−エチレンランダム
共重合体部分中のエチレン含有量が30〜70重量%であ
り、かつ前記樹脂組成物中のプロピレンホモポリマー部
分以外の樹脂成分の極限粘度(B) と、前記プロピレンホ
モポリマー部分の極限粘度(A) との比(B/A)が0.1 〜
2.5 の範囲内である樹脂組成物を、押出機を用いて190
〜250 ℃で溶融混練し、射出成形することを特徴とす
る。
いて、(a) プロピレン−エチレンブロック共重合体は、
多段重合により合成されるものである。
−エチレンブロック共重合体は、実質的に結晶性ホモ
ポリプロピレン部分と、プロピレン−エチレンランダ
ム共重合体部分と、場合によっては少量のポリエチレ
ン部分とからなるものであり、それぞれの部分は単独の
ポリマーとして存在していても、あるいはそれぞれが結
合した状態にあってもよい。なお、上記各部分は基本的
にはプロピレン及び/又はエチレンとからなるものであ
るが、他のα−オレフィンやジエン系モノマー等を少量
含有していてもよい。
は、プロピレンのホモポリマー又は少量のコモマー成分
を含むプロピレンコポリマーが挙げられる。コモノマー
成分としては、ブテン−1、オクテン−1等の他のα−
オレフィンやジエン系モノマー等が挙げられる。
〔η〕H は0.9 〜1.2dl/g である。極限粘度が0.9dl/g
未満では延性が不足し、また1.2dl/g を超えると樹脂組
成物の流動性が不足する。
体部分は、低結晶性の部分であり、エチレンの含有率が
30〜70重量%のものである。エチレンの含有率が30%未
満あるいは70重量%を超えると、特に延性が不足する。
また上記プロピレン−エチレンランダム共重合体は、少
量のコモノマー成分を含有していてもよい。コモノマー
成分としては、ブテン−1、オクテン−1等の他のα−
オレフィンやジエン系モノマー等が挙げられる。上記プ
ロピレン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度
〔η〕CXS は4.0dl/g 以上である。極限粘度が4.0 dl/g
未満では、耐衝撃性の向上が十分でない。好ましい極限
粘度は4〜10dl/gである。
体全体におけるエチレンの含有量は、2〜10重量%であ
り、好ましくは2〜5重量%である。また結晶性のプ
ロピレンホモポリマー部分と、プロピレン−エチレン
ランダム共重合体部分との含有量については+の合
計を100 重量%として、プロピレンホモポリマー部分が
90〜96重量%、プロピレン−エチレンランダム共重合体
部分が4〜10重量%である。上記範囲外では、物性のバ
ランスが悪化する。なお、エチレンホモポリマー部分を
含有する場合、その含有量は5重量%以下程度である。
ラ触媒等の存在下でプロピレンを重合することにより、
結晶性プロピレンホモポリマー部分(少量のコモノマー
成分を含んでいてもよい)を生成し、次の段階でエチレ
ン+プロピレンに切替えてランダム共重合体部分を生成
する。
ク共重合体のメルトフローレート(MFR、230 ℃、2.
16kg荷重) は40〜120 g/10 分が好ましく、特に60〜10
0 g/10 分が好ましい。MFRの値が40g/10 分未満で
は得られる樹脂組成物の成形性、特に射出成形性が低下
し、また120 g/10 分を超えると機械的強度が低下する
ため好ましくない。
ン共重合体系ゴムとしては、エチレン−プロピレン共重
合体ゴム(EPR) 、及びこれにジエン化合物を共重合した
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM) が
挙げられる。エチレン−プロピレン共重合体系ゴムは、
エチレンの含有率が50〜90モル%、プロピレンの含有率
が50〜10モル%であることが好ましい。より好ましい範
囲は、エチレンが70〜80モル%、プロピレンが30〜20モ
ル%である。なお、エチレン−プロピレン−ジエン共重
合体ゴム(EPDM) の場合、ジエン化合物としては、エチ
リデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4-ヘキ
サジエン等が挙げられる。
系ゴムのメルトフローレート(MFR、230 ℃、2.16kg荷
重) は0.5 〜20g/10 分であるのが好ましく、より好ま
しくは0.5 〜10g/10 分である。
ン共重合体ゴム(EBR) とは、エチレンの含有量が70〜90
モル%、ブテン-1の含有量が30〜10モル%のブロック共
重合体であり、特にエチレンの含有量が75〜85モル%、
ブテン-1の含有量が15〜25モル%のものが好ましい。な
お、EBR については、エチレン及びブテン−1以外のヘ
キセン−1、オクテン−1等の他のα−オレフィンやエ
チリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン等のジエ
ン化合物等を少量共重合していてもよい。
℃、2.16kg荷重) は1〜30g/10 分であるのが好まし
く、より好ましくは1〜20g/10 分である。
填剤・強化剤等として一般に用いられているものであ
る。ただし、本発明においては上記タルクとしては平均
粒径が1.5 μm以下のものを用いるのが好ましい。タル
クの平均粒径が1.5 μmを超えると、曲げ弾性率等の機
械的強度や寸法安定性が低下するため好ましくない。な
お、ここで平均粒径は、積算ふるいにより求めた粒度分
布曲線が50%の線と交差するときの粒径である。
(a) 多段重合プロピレン−エチレンブロック共重合体が
50〜70重量%、好ましくは55〜65重量%であり、(b) エ
チレン−プロピレン共重合体系ゴムが10〜20重量%、好
ましくは15〜20重量%であり、(c) エチレン−ブテン共
重合体ゴムが12.5〜20重量%、好ましくは12.5〜15重量
%であり、(d) タルクが7〜15重量%、好ましくは10〜
15重量%である。
ク共重合体が50重量%未満では伸度、硬度等が低下しや
すく、また70重量%を超えると耐衝撃性が低下する。
が12.5重量%未満では引張破断伸度等の引張物性及び衝
撃強度が低下し、また20重量%を超えると硬度、曲げ弾
性率等の機械的強度が低下する。
量%未満では硬度が低下し、また20重量%を超えると、
曲げ弾性率等の機械的強度が低下する。
では曲げ弾性率等の機械的強度や、耐熱変形性が十分で
なく、15重量%を超えると耐衝撃性、引張伸度等の引張
物性が低下する。
(c) 成分については、樹脂組成物全体を100 重量%とし
てそれぞれの合計 ((b) +(c))が25〜35重量%となるよ
うにする。(b) +(c) が25重量%未満では引張破断伸度
等の引張物性及び衝撃強度が低下し、また35重量%を超
えると、曲げ弾性率、硬度、耐熱変形性や各種物性のバ
ランスが悪くなる。
ドモールに使用する樹脂組成物は、その樹脂組成物中の
プロピレンホモポリマー部分以外の樹脂成分の極限粘度
(B) と、前記プロピレンホモポリマー部分の極限粘度(A)
との比(B/A) が0.1 〜2.5の範囲内であることが必要で
ある。極限粘度の比が上記の範囲を外れると成形収縮率
や線膨張率が大きくなるために寸法安定性が悪くなる。
特に大型成形品に求められる成形収縮率が8/1000以下で
かつ線膨張率が8×10-5℃-1以下のような寸法安定性の
良好なものが得られない。
は、例えば、樹脂組成物を沸騰キシレンに溶解し、タル
クを不溶部として分離し、冷却後にプロピレンホモポリ
マー部分と、エチレンホモポリマー部分を不溶部として
分離し、前記不溶部を100 ℃に再加熱してエチレンホモ
ポリマー部分を除去することにより行えばよい。
ルに使用する樹脂組成物は、その他にその改質を目的と
して、他の添加剤、例えば熱安定剤、酸化防止剤、光安
定剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、離型剤、発泡剤等
を添加することができる。
ルは、上述の樹脂組成物を、一軸押出機、二軸押出機等
の押出機を用いて、150 〜300 ℃、好ましくは190 〜25
0 ℃で溶融混練し、射出成形することによって製造する
ことができる。
は、多段重合プロピレン−エチレンブロック共重合体
と、エチレン−プロピレン共重合体系ゴムと、エチレン
−ブテン共重合体ゴムと、タルクとをそれぞれ所定量含
有してなる樹脂組成物において、多段重合プロピレン−
エチレンブロック共重合体として、プロピレンホモポリ
マー部分と、プロピレン−エチレンランダム共重合体部
分と、エチレンホモポリマー部分とを特定の比率で含有
し、プロピレンホモポリマー部分の極限粘度と、プロピ
レン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度と、プ
ロピレン−エチレンランダム共重合体部分中のエチレン
含有量、さらに樹脂組成物中のプロピレンホモポリマー
部分の極限粘度とそれ以外の樹脂成分の極限粘度との比
とをそれぞれ所定の範囲内としたものを使用してなる。
このような本発明の自 動車用バンパー及びサイドモール
は、塗装性に優れるとともに、耐衝撃性、延性、機械的
強度、耐熱変形性、脆化温度、硬度等のバランスが良好
で、加えて射出成形品の成形収縮率や線膨張率も小さい
ものである。
明らかではないが、多段重合プロピレン−エチレンブロ
ック共重合体は、オレフィン系エラストマーとの相溶性
の良好なものであり、これにエチレン−プロピレン共重
合体系ゴムと、エチレン−ブテン共重合体ゴムの2種類
のゴムを併用することにより耐衝撃性、引張物性等を低
下させることなく、硬度及び柔軟性の向上が得られ、さ
らに多段重合プロピレン−エチレンブロック共重合体を
本発明の成分構成のものとし、かつ樹脂組成物中のプロ
ピレンホモポリマー部分とそれ以外の樹脂成分との極限
粘度の比を特定し、各成分の分散構造を制御することに
より、耐熱変形性、脆化温度の向上及び成形品の寸法安
定性が得られ、もって各種物性値のバランスが自動車用
バンパー及びサイドモールとして好適なものとなるため
であると考えられる。
明する。なお、原料となる樹脂及びタルクとしては以下
のものを使用した。
ク共重合体 第1表に示すような特性を有する各種2段重合プロピレ
ン−エチレンブロック共重合体を用意した。 第 1 表 MFR(1) 〔η〕H (2) 〔η〕CXS (3) Cv(4) Gv(5) 種 類 (g/10 分) (dl/g) (dl/g) (重量%) (重量%) BPP-1 60.0 1.0 4.6 8.0 50 BPP-2 70.0 0.9 5.1 8.0 50 BPP-3 60.0 1.1 4.0 6.0 50 BPP-4 70.0 1.0 4.5 6.0 50 BPP-5 60.0 1.2 4.4 5.0 50 BPP-6 70.0 1.0 4.8 5.0 50 BPP-7 70.0 1.2 4.0 13.0 60 BPP-8 40.0 1.2 2.7 13.0 50 注) (1) MFR:ASTM D1238により230 ℃、2.16kg荷重下で測定。 (2) 〔η〕H :プロピレン−エチレンブロック共重合体中のプロピレンホモ ポリマー部分の極限粘度。 (3) 〔η〕CXS :プロピレン−エチレンブロック共重合体中の共重合部分 ( プロピレン−エチレンランダム共重合体部分) の極限粘度。 (4) Cv:プロピレン−エチレンブロック共重合体中の共重合部分 (プロピ レン−エチレンランダム共重合体部分) の含有率。 (5) Gv:プロピレン−エチレンランダム共重合体部分中のエチレンの含有 率。
kg荷重)0.8g/10 分、硬さ(JIS A) =74〕 EPR−2:〔メルトフローレート(MFR、230 ℃、2.16
kg荷重) 4g/10 分、硬さ(JIS A) =73〕 EPR−3:〔極限粘度〔η〕(デカリン135 ℃) 2.5
dl/g、プロピレン含有量23重量%〕
kg荷重) 3.5 g/10 分、硬さ(JIS A) =85〕 EBR−2:〔メルトインデックス (MI、190 ℃、2.16
kg荷重) 20g/10 分、硬さ(JIS A) =89〕 EBR−3:〔極限粘度〔η〕(デカリン135 ℃) 2.0
dl/g、ブテン−1含有量20重量%〕
00、平均粒径1.25μm〕
ブロック共重合体(BPP-1 乃至BPP-8)、エチレン−プロ
ピレン共重合体ゴム (EPR-1 、EPR-2 又はEPR-3)、エチ
レン−ブテン共重合体ゴム (EBR-1 、EBR-2 又はEBR-3)
及びタルクをスーパーミキサーでドライブレンドし、そ
の後二軸押出機に投入し、190 〜250 ℃、スクリュー回
転数200rpmで混練し、ペレットを得た。
り、射出温度210 ℃、射出圧力600kg/cm2 で後述する物
性測定用の試験片に成形した。
メルトフローレート、引張破断伸度、曲げ弾性率、アイ
ゾット衝撃強度、熱変形温度、ロックウェル硬度、ヒー
トサグ、脆化温度、成形収縮率、線膨張率及び樹脂組成
物中のプロピレンホモポリマー部分とそれ以外の樹脂成
分との極限粘度の比を測定した。結果を第3表に示す。
60gの荷重下で測定。 (2) 引張破断伸度:ASTM D638 により測定。 (3) 曲げ弾性率:ASTM D790 により測定。 (4) アイゾット衝撃強度:ASTM D256 により3.2 mm厚試
験片を用いて、ノッチ付きにて測定。 (5) 熱変形温度:ASTM D648 により4.6 kg/ cm2 の圧力
にて測定。 (6) ロックウェル硬度:ASTM D785 により測定。 (7) ヒートサグ:2mm厚、25mm巾でオーバーハング100
mmにて、120 ℃で測定。 (8) 脆化温度:ASTM D746 により測定。 (9) 成形収縮率:350 mm×100 mm×3mmのシート成形
後、24時間、20℃の恒温室に放置し、その収縮率を幅方
向(TD)及び長手方向(MD)について測定し、平均
値をとった。 (10)線膨張率:成形収縮率と同様のシートについて、−
30〜80℃の温度範囲における寸法安定性を幅方向(T
D)及び長手方向(MD)について測定し、平均値をと
った。 (11)プロピレンホモポリマー部分とそれ以外の樹脂成分
との極限粘度の比:樹脂組成物の冷キシレン不溶部から
無機フイラー(タルク)を除いたものを、100 ℃に加熱
してエチレンホモポリマー部分を除去し、残余をプロピ
レンホモポリマー部分とし、それ以外の樹脂成分と、そ
れぞれの135 ℃デカリン溶液の粘度を測定し、その比率
を算出した。なお、プロピレンホモポリマー部分の極限
粘度を [η] A 、それ以外の樹脂成分の極限粘度を
[η] B とした。
車用バンパー及びサイドモールに使用する樹脂組成物
は、成形性(MFRの値)、引張破断伸度、曲げ弾性
率、アイゾット衝撃強度、熱変形温度、ロックウェル硬
度、ヒートサグ、脆化温度、成形収縮率及び線膨張率の
値がすべて良好なレベルにあった。これに対し、各比較
例の樹脂組成物は上記各種物性の少なくとも一つが大き
く低下したものとなっている。なお、比較例9はプロピ
レンホモポリマー部分と、それ以外の樹脂成分との極限
粘度比が本発明の範囲外である例であるが、この樹脂組
成物は、機械的強度、成形性等は良好であるが、成形収
縮率及び線膨張率が大きかった。
性の評価を行った。塗装性の評価は、成形品をトリクロ
ルエタン蒸気で洗浄し、プライマー及びウレタン系上塗
料を使用して、標準塗装仕様により塗装し、一次密着性
(ゴバン目試験) 及び耐温水試験 (40℃×240 時間浸
漬) 後のゴバン目試験を行い密着性とブリスタの有無を
判定することによった。本発明の樹脂組成物は、塗膜の
密着性、耐水性などの塗装性能がいずれも良好であっ
た。
用バンパー及びサイドモールは、多段重合プロピレン−
エチレンブロック共重合体と、エチレン−プロピレン共
重合体系ゴムと、エチレン−ブテン共重合体ゴムと、タ
ルクとをそれぞれ所定量含有してなる樹脂組成物におい
て、多段重合プロピレン−エチレンブロック共重合体と
して、プロピレンホモポリマー部分と、プロピレン−エ
チレンランダム共重合体部分と、エチレンホモポリマー
部分とを特定の比率で含有し、プロピレンホモポリマー
部分の極限粘度と、プロピレン−エチレンランダム共重
合体部分の極限粘度と、プロピレン−エチレンランダム
共重合体部分中のエチレン含有量、さらに樹脂組成物中
のプロピレンホモポリマー部分以外の樹脂成分とプロピ
レンホモポリマー部分との極限粘度の比とを所定の範囲
内とした樹脂組成物を使用してなるので、塗装性に優れ
るとともに、耐衝撃性、延性、機械的強度、耐熱変形
性、脆化温度及び硬度のバランスが良好で、加えて成形
収縮率及び線膨張率も小さいものである。
イドモールだけでなく、他の外装品例えばスポイラー、
マットガード等にも好適である。
Claims (8)
- 【請求項1】 (a) 多段重合により得られるプロピレン
−エチレンブロック共重合体50〜70重量%と、 (b) エチレン−プロピレン共重合体系ゴム10〜20重量%
と、 (c) エチレン−ブテン共重合体ゴム12.5〜20重量%と、 (d) タルク7〜15重量%とを含有し、かつ前記(b) +
(c) の合計が25〜35重量%である樹脂組成物からなるバ
ンパーであって、前記多段重合により得られるプロピレ
ン−エチレンブロック共重合体が、プロピレン−エチレ
ンランダム共重合体部分を4〜10重量%含有し、プロピ
レンホモポリマー部分の極限粘度が0.9 〜1.2 dl/gであ
り、前記プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の
極限粘度が4.0 dl/g以上であり、前記プロピレン−エチ
レンランダム共重合体部分中のエチレン含有量が30〜70
重量%であり、かつ前記樹脂組成物中のプロピレンホモ
ポリマー部分以外の樹脂成分の極限粘度(B) と、前記プ
ロピレンホモポリマー部分の極限粘度(A) との比(B/
A)が0.1 〜2.5 の範囲内であることを特徴とするバン
パー。 - 【請求項2】 請求項1に記載のバンパーにおいて、前
記樹脂組成物中の前記タルクの平均粒子径が1.5 μm以
下であり、かつ前記プロピレン−エチレンブロック共重
合体のメルトフローレートが40〜120 g /10分であるこ
とを特徴とするバンパー。 - 【請求項3】 (a) 多段重合により得られるプロピレン
−エチレンブロック共重合体50〜70重量%と、 (b) エチレン−プロピレン共重合体系ゴム10〜20重量%
と、 (c) エチレン−ブテン共重合体ゴム12.5〜20重量%と、 (d) タルク7〜15重量%とを含有し、かつ前記(b) +
(c) の合計が25〜35重量%である樹脂組成物からなるサ
イドモールであって、前記多段重合により得られるプロ
ピレン−エチレンブロック共重合体が、プロピレン−エ
チレンランダム共重合体部分を4〜10重量%含有し、プ
ロピレンホモポリマー部分の極限粘度が0.9 〜1.2 dl/g
であり、前記プロピレン−エチレンランダム共重合体部
分の極限粘度が4.0 dl/g以上であり、前記プロピレン−
エチレンランダム共重合体部分中のエチレン含有量が30
〜70重量%であり、かつ前記樹脂組成物中のプロピレン
ホモポリマー部分以外の樹脂成分の極限粘度(B) と、前
記プロピレンホモポリマー部分の極限粘度(A) との比
(B/A)が0.1 〜2.5 の範囲内であることを特徴とする
サイドモール。 - 【請求項4】 請求項3に記載のサイドモールにおい
て、前記樹脂組成物中の前記タルクの平均粒子径が1.5
μm以下であり、かつ前記プロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体のメルトフローレートが40〜120 g /10分で
あることを特徴とするサイドモール。 - 【請求項5】 (a) 多段重合により得られるプロピレン
−エチレンブロック共重合体50〜70重量%と、 (b) エチレン−プロピレン共重合体系ゴム10〜20重量%
と、 (c) エチレン−ブテン共重合体ゴム12.5〜20重量%と、 (d) タルク7〜15重量%とを含有し、かつ前記(b) +
(c) の合計が25〜35重量%である樹脂組成物であって、
前記多段重合により得られるプロピレン−エチレンブロ
ック共重合体が、プロピレン−エチレンランダム共重合
体部分を4〜10重量%含有し、プロピレンホモポリマー
部分の極限粘度が0.9 〜1.2 dl/gであり、前記プロピレ
ン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度が4.0 dl
/g以上であり、前記プロピレン−エチレンランダム共重
合体部分中のエチレン含有量が30〜70重量%であり、か
つ前記樹脂組成物中のプロピレンホモポリマー部分以外
の樹脂成分の極限粘度(B) と、前記プロピレンホモポリ
マー部分の極限粘度(A) との比(B/A)が0.1 〜2.5 の
範囲内である樹脂組成物を、押出機を用いて190 〜250
℃で溶融混練し、射出成形することを特徴とするバンパ
ーの製造方法。 - 【請求項6】 請求項5に記載のバンパーの製造方法に
おいて、前記樹脂組成物中の前記タルクの平均粒子径が
1.5 μm以下であり、かつ前記プロピレン−エチレンブ
ロック共重合体のメルトフローレートが40〜120 g /10
分であることを特徴とするバンパーの製造方法。 - 【請求項7】 (a) 多段重合により得られるプロピレン
−エチレンブロック共重合体50〜70重量%と、 (b) エチレン−プロピレン共重合体系ゴム10〜20重量%
と、 (c) エチレン−ブテン共重合体ゴム12.5〜20重量%と、 (d) タルク7〜15重量%とを含有し、かつ前記(b) +
(c) の合計が25〜35重量%である樹脂組成物であって、
前記多段重合により得られるプロピレン−エチレンブロ
ック共重合体が、プロピレン−エチレンランダム共重合
体部分を4〜10重量%含有し、プロピレンホモポリマー
部分の極限粘度が0.9 〜1.2 dl/gであり、前記プロピレ
ン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度が4.0 dl
/g以上であり、前記プロピレン−エチレンランダム共重
合体部分中のエチレン含有量が30〜70重量%であり、か
つ前記樹脂組成物中のプロピレンホモポリマー部分以外
の樹脂成分の極限粘度(B) と、前記プロピレンホモポリ
マー部分の極限粘度(A) との比(B/A)が0.1 〜2.5 の
範囲内である樹脂組成物を、押出機を用いて190 〜250
℃で溶融混練し、射出成形することを特徴とするサイド
モールの製造方法。 - 【請求項8】 請求項7に記載のサイドモールの製造方
法において、前記樹脂組成物中の前記タルクの平均粒子
径が1.5 μm以下であり、かつ前記プロピレン−エチレ
ンブロック共重合体のメルトフローレートが40〜120 g
/10分であることを特徴とするサイドモールの製造方
法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP28367191A JP3184268B2 (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | 自動車外装用樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP28367191A JP3184268B2 (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | 自動車外装用樹脂組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0598125A JPH0598125A (ja) | 1993-04-20 |
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1991
- 1991-10-03 JP JP28367191A patent/JP3184268B2/ja not_active Expired - Fee Related
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