JP3184268B2 - 自動車外装用樹脂組成物 - Google Patents

自動車外装用樹脂組成物

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JP3184268B2
JP3184268B2 JP28367191A JP28367191A JP3184268B2 JP 3184268 B2 JP3184268 B2 JP 3184268B2 JP 28367191 A JP28367191 A JP 28367191A JP 28367191 A JP28367191 A JP 28367191A JP 3184268 B2 JP3184268 B2 JP 3184268B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用バンパー及びサ
イドモール並びにそれらの製造方法に関し、特に塗装性
に優れるとともに、耐衝撃性、延性、機械的強度、耐熱
変形性、脆化温度、硬度等のバランスがよく、かつ成形
収縮率及び線膨張率の小さい自動車用バンパー及びサイ
ドモール並びにそれらの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリプ
ロピレンは軽量であり、かつ機械的強度等に優れている
ので、各種の分野に広く利用されている。しかしなが
ら、耐衝撃性に劣るため、その改良を目的として、プロ
ピレン−エチレンブロック共重合体にエチレン−プロピ
レン共重合体ゴム(EPR)等のゴム成分やタルク等の無機
フィラーを添加してなる種々のポリプロピレン系樹脂が
提案されている。
【0003】特開昭61-12742号は、(a) エチレン含量2
〜3重量%、メルトフローレート40〜45g/10 分のプロ
ピレン−エチレンブロック共重合体62〜57重量%、(b)
エチレン含量70〜80重量%、ムーニー粘度ML1+4 (100
℃)55 〜58のエチレン−プロピレン共重合体ゴム26〜28
重量%、(c) 密度0.955 〜0.960 g/cm3 、メルトフロー
レート18〜22g/10 分の高密度ポリエチレン2〜3重量
%、(d) 平均粒径1.8 〜2.2 μm、比表面積36000 〜42
000 cm2 /gのタルク10〜12重量%からなり、メルトフロ
ーレート13〜18g/10 分、密度0.950 〜0.980 g/cm3
曲げ弾性率11500〜14000 kg/ cm2 、20〜80℃間の線膨
張係数7×10-5〜10×10-5cm/ cm/ ℃及びJIS-Z8741 の
60°−60°法による表面光沢度55%以上であることを特
徴とする樹脂組成物を開示している。
【0004】特開平1-149845号は、(a) エチレン含有量
が20〜60重量%の沸騰キシレン可溶分を5〜12重量%含
み、重合体全体のエチレン含量が1〜7重量%でかつメ
ルトフローレートが15〜50g/10 分のプロピレン−エチ
レンブロック共重合体59〜74重量%と、(b) プロピレン
含量が20〜60重量%でかつムーニー粘度ML1+4 (100℃)
が100 〜150 のエチレン−プロピレン系共重合体ゴム35
〜20重量%と、(c) 比表面積が30000 cm2 /g以上、平均
粒径が0.5 〜2.0 μmであるタルク3〜6重量%を配合
してなることを特徴とする樹脂組成物を開示している。
【0005】しかしながら特開昭61-12742号及び特開平
1-149845号の樹脂組成物は、いずれも熱変形を生じやす
く、また例えばバンパーに用いた場合には高温環境下に
おかれたときの車体との線膨張率の差によりバンパーが
変形しやすく、このため外観を損なうことがあるという
問題がある。
【0006】また上述したようなプロピレン−エチレン
ブロック共重合体とエチレン−プロピレン共重合体ゴム
(及び高密度ポリエチレン)とタルクとからなるような
系では、一般にプロピレン−エチレンブロック共重合体
やエチレン−プロピレン共重合体ゴムにおけるエチレン
とプロピレンとの比や、分子量等を調整することによ
り、それぞれの用途に適した流動性を有する樹脂組成物
としている。しかしながら、上記のような方法では、塗
装性、成形性、剛性、延性、耐熱変形性、脆化温度、硬
度等の諸物性がいずれも自動車外装用樹脂として良好な
レベルにある、いわゆるバランスのよい樹脂組成物とす
るのが困難であるという問題がある。
【0007】そこで、本発明者らが自動車用バンパー及
びサイドモールに用いる樹脂組成物について種々検討し
た結果、プロピレン−エチレンブロック共重合体とし
て、多段重合により得られるものを使用するとともに、
エチレン−プロピレン共重合体系ゴムとエチレン−ブテ
ン共重合体ゴムの2種類のゴム成分を使用したものが良
好な物性を有することを見出した。さらに本発明者ら
は、上記樹脂成分の系であっても、多段重合プロピレン
−エチレンブロック共重合体の成分構成を種々変化させ
ること及び樹脂組成物中のプロピレンホモポリマー部分
とそれ以外の樹脂成分との極限粘度の比を特定したこと
により、得られる樹脂組成物からなる自動車用バンパー
及びサイドモールの特性が大きく変化することを見出し
た。
【0008】したがって、本発明の目的は、塗装性に優
れるとともに、耐衝撃性、延性、機械的強度、耐熱変形
性、脆化温度、硬度とのバランスが良好で、かつ成形収
縮率や線膨張率の小さい自動車用バンパー及びサイドモ
ール並びにそれらの製造方法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題に鑑み本発明者
らは、多段重合プロピレン−エチレンブロック共重合体
と、エチレン−プロピレン共重合体系ゴムと、エチレン
−ブテン共重合体ゴムと、タルクとをそれぞれ所定量含
有してなる樹脂組成物の諸物性に多段重合プロピレン−
エチレンブロック共重合体の成分構成がどのような影響
を与えるかについて鋭意研究した結果、プロピレン−エ
チレンランダム共重合体部分の含有量と、プロピレンホ
モポリマー部分の極限粘度と、プロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体部分の極限粘度と、プロピレン−エチレ
ンランダム共重合体部分中のエチレン含有量とが所定の
範囲内となるように多段重合によりプロピレン−エチレ
ンブロック共重合体を製造し、それに適量のエチレン−
プロピレン共重合体系ゴム及びエチレン−ブテン共重合
体ゴムを配合し、樹脂組成物中のプロピレンホモポリマ
ー部分以外の樹脂成分とプロピレンホモポリマー部分
の極限粘度の比を特定したものが、自動車のバンパー及
びサイドモール用の樹脂組成物として好適であることを
見出し、本発明に想到した。
【0010】すなわち、本発明の自動車用バンパー及び
サイドモールは、(a) 多段重合により得られるプロピレ
ン−エチレンブロック共重合体50〜70重量%と、(b) エ
チレン−プロピレン共重合体系ゴム10〜20重量%と、
(c) エチレン−ブテン共重合体ゴム12.5〜20重量%と、
(d) タルク7〜15重量%とを含有し、かつ前記(b) +
(c) の合計が25〜35重量%であり、前記多段重合により
得られるプロピレン−エチレンブロック共重合体が、プ
ロピレン−エチレンランダム共重合体部分を4〜10重量
%含有し、プロピレンホモポリマー部分の極限粘度が0.
9 〜1.2 dl/gであり、前記プロピレン−エチレンランダ
ム共重合体部分の極限粘度が4.0 dl/g以上であり、前記
プロピレン−エチレンランダム共重合体部分中のエチレ
ン含有量が30〜70重量%であり、かつ前記樹脂組成物中
のプロピレンホモポリマー部分以外の樹脂成分の極限粘
度(B) と、前記プロピレンホモポリマー部分の極限粘度
(A) との比(B/A)が0.1 〜2.5 の範囲内であることを
特徴とする。
【0011】また、本発明の自動車用バンパー及びサイ
ドモールの製造方法は、(a) 多段重合により得られるプ
ロピレン−エチレンブロック共重合体50〜70重量%と、
(b)エチレン−プロピレン共重合体系ゴム10〜20重量%
と、(c) エチレン−ブテン共重合体ゴム12.5〜20重量%
と、(d) タルク7〜15重量%とを含有し、かつ前記(b)
+(c) の合計が25〜35重量%である樹脂組成物であっ
て、前記多段重合により得られるプロピレン−エチレン
ブロック共重合体が、プロピレン−エチレンランダム共
重合体部分を4〜10重量%含有し、プロピレンホモポリ
マー部分の極限粘度が0.9 〜1.2 dl/gであり、前記プロ
ピレン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度が4.
0 dl/g以上であり、前記プロピレン−エチレンランダム
共重合体部分中のエチレン含有量が30〜70重量%であ
り、かつ前記樹脂組成物中のプロピレンホモポリマー部
分以外の樹脂成分の極限粘度(B) と、前記プロピレンホ
モポリマー部分の極限粘度(A) との比(B/A)が0.1 〜
2.5 の範囲内である樹脂組成物を、押出機を用いて190
〜250 ℃で溶融混練し、射出成形することを特徴とす
る。
【0012】本発明を以下詳細に説明する。本発明にお
いて、(a) プロピレン−エチレンブロック共重合体は、
多段重合により合成されるものである。
【0013】上記多段重合により合成されたプロピレン
−エチレンブロック共重合体は、実質的に結晶性ホモ
ポリプロピレン部分と、プロピレン−エチレンランダ
ム共重合体部分と、場合によっては少量のポリエチレ
ン部分とからなるものであり、それぞれの部分は単独の
ポリマーとして存在していても、あるいはそれぞれが結
合した状態にあってもよい。なお、上記各部分は基本的
にはプロピレン及び/又はエチレンとからなるものであ
るが、他のα−オレフィンやジエン系モノマー等を少量
含有していてもよい。
【0014】上記プロピレンホモポリマー部分として
は、プロピレンのホモポリマー又は少量のコモマー成分
を含むプロピレンコポリマーが挙げられる。コモノマー
成分としては、ブテン−1、オクテン−1等の他のα−
オレフィンやジエン系モノマー等が挙げられる。
【0015】プロピレンホモポリマー部分の極限粘度
〔η〕H は0.9 〜1.2dl/g である。極限粘度が0.9dl/g
未満では延性が不足し、また1.2dl/g を超えると樹脂
成物の流動性が不足する。
【0016】またプロピレン−エチレンランダム共重合
体部分は、低結晶性の部分であり、エチレンの含有率が
30〜70重量%のものである。エチレンの含有率が30%未
満あるいは70重量%を超えると、特に延性が不足する。
また上記プロピレン−エチレンランダム共重合体は、少
量のコモノマー成分を含有していてもよい。コモノマー
成分としては、ブテン−1、オクテン−1等の他のα−
オレフィンやジエン系モノマー等が挙げられる。上記プ
ロピレン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度
〔η〕CXS は4.0dl/g 以上である。極限粘度が4.0 dl/g
未満では、耐衝撃性の向上が十分でない。好ましい極限
粘度は4〜10dl/gである。
【0017】上記プロピレン−エチレンブロック共重合
体全体におけるエチレンの含有量は、2〜10重量%であ
り、好ましくは2〜5重量%である。また結晶性のプ
ロピレンホモポリマー部分と、プロピレン−エチレン
ランダム共重合体部分との含有量については+の合
計を100 重量%として、プロピレンホモポリマー部分が
90〜96重量%、プロピレン−エチレンランダム共重合体
部分が4〜10重量%である。上記範囲外では、物性のバ
ランスが悪化する。なお、エチレンホモポリマー部分を
含有する場合、その含有量は5重量%以下程度である。
【0018】上述したような多段重合では、まずチーグ
ラ触媒等の存在下でプロピレンを重合することにより、
結晶性プロピレンホモポリマー部分(少量のコモノマー
成分を含んでいてもよい)を生成し、次の段階でエチレ
ン+プロピレンに切替えてランダム共重合体部分を生成
する。
【0019】上記多段重合プロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体のメルトフローレート(MFR、230 ℃、2.
16kg荷重) は40〜120 g/10 分が好ましく、特に60〜10
0 g/10 分が好ましい。MFRの値が40g/10 分未満で
は得られる樹脂組成物の成形性、特に射出成形性が低下
し、また120 g/10 分を超えると機械的強度が低下する
ため好ましくない。
【0020】本発明において、(b) エチレン−プロピレ
ン共重合体系ゴムとしては、エチレン−プロピレン共重
合体ゴム(EPR) 、及びこれにジエン化合物を共重合した
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM) が
挙げられる。エチレン−プロピレン共重合体系ゴムは、
エチレンの含有率が50〜90モル%、プロピレンの含有率
が50〜10モル%であることが好ましい。より好ましい範
囲は、エチレンが70〜80モル%、プロピレンが30〜20モ
ル%である。なお、エチレン−プロピレン−ジエン共重
合体ゴム(EPDM) の場合、ジエン化合物としては、エチ
リデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1,4-ヘキ
サジエン等が挙げられる。
【0021】このようなエチレン−プロピレン共重合体
系ゴムのメルトフローレート(MFR、230 ℃、2.16kg荷
重) は0.5 〜20g/10 分であるのが好ましく、より好ま
しくは0.5 〜10g/10 分である。
【0022】また本発明において、(c) エチレン−ブテ
ン共重合体ゴム(EBR) とは、エチレンの含有量が70〜90
モル%、ブテン-1の含有量が30〜10モル%のブロック共
重合体であり、特にエチレンの含有量が75〜85モル%、
ブテン-1の含有量が15〜25モル%のものが好ましい。な
お、EBR については、エチレン及びブテン−1以外のヘ
キセン−1、オクテン−1等の他のα−オレフィンやエ
チリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン等のジエ
ン化合物等を少量共重合していてもよい。
【0023】またEBR のメルトインデックス(MI、190
℃、2.16kg荷重) は1〜30g/10 分であるのが好まし
く、より好ましくは1〜20g/10 分である。
【0024】本発明において(d) タルクは、樹脂等の充
填剤・強化剤等として一般に用いられているものであ
る。ただし、本発明においては上記タルクとしては平均
粒径が1.5 μm以下のものを用いるのが好ましい。タル
クの平均粒径が1.5 μmを超えると、曲げ弾性率等の機
械的強度や寸法安定性が低下するため好ましくない。な
お、ここで平均粒径は、積算ふるいにより求めた粒度分
布曲線が50%の線と交差するときの粒径である。
【0025】上述したような各種成分の配合割合は、
(a) 多段重合プロピレン−エチレンブロック共重合体が
50〜70重量%、好ましくは55〜65重量%であり、(b) エ
チレン−プロピレン共重合体系ゴムが10〜20重量%、好
ましくは15〜20重量%であり、(c) エチレン−ブテン共
重合体ゴムが12.5〜20重量%、好ましくは12.5〜15重量
%であり、(d) タルクが7〜15重量%、好ましくは10〜
15重量%である。
【0026】(a) 多段重合プロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体が50重量%未満では伸度、硬度等が低下しや
すく、また70重量%を超えると耐衝撃性が低下する。
【0027】(b) エチレン−プロピレン共重合体系ゴム
12.5重量%未満では引張破断伸度等の引張物性及び衝
撃強度が低下し、また20重量%を超えると硬度、曲げ弾
性率等の機械的強度が低下する。
【0028】(c) エチレン−ブテン共重合体ゴムが10重
量%未満では硬度が低下し、また20重量%を超えると、
曲げ弾性率等の機械的強度が低下する。
【0029】さらに(d) タルクの含有量が7重量%未満
では曲げ弾性率等の機械的強度や、耐熱変形性が十分で
なく、15重量%を超えると耐衝撃性、引張伸度等の引張
物性が低下する。
【0030】ただし、本発明においては(b) 成分及び
(c) 成分については、樹脂組成物全体を100 重量%とし
てそれぞれの合計 ((b) +(c))が25〜35重量%となるよ
うにする。(b) +(c) が25重量%未満では引張破断伸度
等の引張物性及び衝撃強度が低下し、また35重量%を超
えると、曲げ弾性率、硬度、耐熱変形性や各種物性のバ
ランスが悪くなる。
【0031】また、本発明の自動車用バンパー及びサイ
ドモールに使用する樹脂組成物は、その樹脂組成物中の
プロピレンホモポリマー部分以外の樹脂成分の極限粘度
(B) と、前記プロピレンホモポリマー部分の極限粘度(A)
との比(B/A) が0.1 〜2.5の範囲内であることが必要で
ある。極限粘度の比が上記の範囲を外れると成形収縮率
や線膨張率が大きくなるために寸法安定性が悪くなる。
特に大型成形品に求められる成形収縮率が8/1000以下で
かつ線膨張率が8×10-5-1以下のような寸法安定性の
良好なものが得られない。
【0032】なお、プロピレンホモポリマー部分の分離
は、例えば、樹脂組成物を沸騰キシレンに溶解し、タル
クを不溶部として分離し、冷却後にプロピレンホモポリ
マー部分と、エチレンホモポリマー部分を不溶部として
分離し、前記不溶部を100 ℃に再加熱してエチレンホモ
ポリマー部分を除去することにより行えばよい。
【0033】本発明の自動車用バンパー及びサイドモー
ルに使用する樹脂組成物は、その他にその改質を目的と
して、他の添加剤、例えば熱安定剤、酸化防止剤、光安
定剤、難燃剤、可塑剤、帯電防止剤、離型剤、発泡剤等
を添加することができる。
【0034】本発明の自動車用バンパー及びサイドモー
、上述の樹脂組成物を、一軸押出機、二軸押出機等
の押出機を用いて、150 〜300 ℃、好ましくは190 〜25
0 ℃で溶融混練し、射出成形することによって製造する
ことができる。
【0035】
【作用】 本発明の自動車用バンパー及びサイドモール
は、多段重合プロピレン−エチレンブロック共重合体
と、エチレン−プロピレン共重合体系ゴムと、エチレン
−ブテン共重合体ゴムと、タルクとをそれぞれ所定量含
有してなる樹脂組成物において、多段重合プロピレン−
エチレンブロック共重合体として、プロピレンホモポリ
マー部分と、プロピレン−エチレンランダム共重合体部
分と、エチレンホモポリマー部分とを特定の比率で含有
し、プロピレンホモポリマー部分の極限粘度と、プロピ
レン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度と、プ
ロピレン−エチレンランダム共重合体部分中のエチレン
含有量、さらに樹脂組成物中のプロピレンホモポリマー
部分の極限粘度とそれ以外の樹脂成分の極限粘度との比
とをそれぞれ所定の範囲内としたものを使用してなる。
このような本発明の 動車用バンパー及びサイドモール
は、塗装性に優れるとともに、耐衝撃性、延性、機械的
強度、耐熱変形性、脆化温度、硬度等のバランスが良好
で、加えて射出成形品の成形収縮率や線膨張率も小さい
ものである。
【0036】このような効果が得られる理由は必ずしも
明らかではないが、多段重合プロピレン−エチレンブロ
ック共重合体は、オレフィン系エラストマーとの相溶性
の良好なものであり、これにエチレン−プロピレン共重
合体系ゴムと、エチレン−ブテン共重合体ゴムの2種類
のゴムを併用することにより耐衝撃性、引張物性等を低
下させることなく、硬度及び柔軟性の向上が得られ、さ
らに多段重合プロピレン−エチレンブロック共重合体を
本発明の成分構成のものとし、かつ樹脂組成物中のプロ
ピレンホモポリマー部分とそれ以外の樹脂成分との極限
粘度の比を特定し、各成分の分散構造を制御することに
より、耐熱変形性、脆化温度の向上及び成形品の寸法安
定性が得られ、もって各種物性値のバランスが自動車
バンパー及びサイドモールとして好適なものとなるため
であると考えられる。
【0037】
【実施例】本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説
明する。なお、原料となる樹脂及びタルクとしては以下
のものを使用した。
【0038】[1] 2段重合プロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体 第1表に示すような特性を有する各種2段重合プロピレ
ン−エチレンブロック共重合体を用意した。 第 1 表 MFR(1) 〔η〕H (2) 〔η〕CXS (3) Cv(4) Gv(5) 種 類 (g/10 分) (dl/g) (dl/g) (重量%) (重量%) BPP-1 60.0 1.0 4.6 8.0 50 BPP-2 70.0 0.9 5.1 8.0 50 BPP-3 60.0 1.1 4.0 6.0 50 BPP-4 70.0 1.0 4.5 6.0 50 BPP-5 60.0 1.2 4.4 5.0 50 BPP-6 70.0 1.0 4.8 5.0 50 BPP-7 70.0 1.2 4.0 13.0 60 BPP-8 40.0 1.2 2.7 13.0 50 注) (1) MFR:ASTM D1238により230 ℃、2.16kg荷重下で測定。 (2) 〔η〕H :プロピレン−エチレンブロック共重合体中のプロピレンホモ ポリマー部分の極限粘度。 (3) 〔η〕CXS :プロピレン−エチレンブロック共重合体中の共重合部分 ( プロピレン−エチレンランダム共重合体部分) の極限粘度。 (4) Cv:プロピレン−エチレンブロック共重合体中の共重合部分 (プロピ レン−エチレンランダム共重合体部分) の含有率。 (5) Gv:プロピレン−エチレンランダム共重合体部分中のエチレンの含有 率。
【0039】[2] エチレン−プロピレン共重合体ゴム EPR−1:〔メルトフローレート(MFR、230 ℃、2.16
kg荷重)0.8g/10 分、硬さ(JIS A) =74〕 EPR−2:〔メルトフローレート(MFR、230 ℃、2.16
kg荷重) 4g/10 分、硬さ(JIS A) =73〕 EPR−3:〔極限粘度〔η〕(デカリン135 ℃) 2.5
dl/g、プロピレン含有量23重量%〕
【0040】[3] エチレン−ブテン共重合体ゴム EBR−1:〔メルトインデックス (MI、190 ℃、2.16
kg荷重) 3.5 g/10 分、硬さ(JIS A) =85〕 EBR−2:〔メルトインデックス (MI、190 ℃、2.16
kg荷重) 20g/10 分、硬さ(JIS A) =89〕 EBR−3:〔極限粘度〔η〕(デカリン135 ℃) 2.0
dl/g、ブテン−1含有量20重量%〕
【0041】[4] タルク:〔富士タルク(株)製 LMS3
00、平均粒径1.25μm〕
【0042】実施例1〜7、比較例1〜9 第2表に示す配合割合で多段重合プロピレン−エチレン
ブロック共重合体(BPP-1 乃至BPP-8)、エチレン−プロ
ピレン共重合体ゴム (EPR-1 、EPR-2 又はEPR-3)、エチ
レン−ブテン共重合体ゴム (EBR-1 、EBR-2 又はEBR-3)
及びタルクをスーパーミキサーでドライブレンドし、そ
の後二軸押出機に投入し、190 〜250 ℃、スクリュー回
転数200rpmで混練し、ペレットを得た。
【0043】次に得られたペレットを、射出成形機によ
り、射出温度210 ℃、射出圧力600kg/cm2 で後述する物
性測定用の試験片に成形した。
【0044】このようにして得られた試験片に対して、
メルトフローレート、引張破断伸度、曲げ弾性率、アイ
ゾット衝撃強度、熱変形温度、ロックウェル硬度、ヒー
トサグ、脆化温度、成形収縮率、線膨張率及び樹脂組成
物中のプロピレンホモポリマー部分とそれ以外の樹脂成
分との極限粘度の比を測定した。結果を第3表に示す。
【0045】 第 2 表 組 成 (重量部) 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 BPPの種類 BPP-1 BPP-1 BPP-2 BPP-3 BPP-4 配合量 57.3 59.0 59.0 61.4 59.4 EPR−1 15.2 15.6 15.6 15.4 17.4 EBR−1 12.5 12.9 12.9 13.2 13.2 タルク 15.0 12.5 12.5 10.0 10.0
【0046】 第 2 表 (続 き) 組 成 (重量部) 実施例6 実施例7 比較例1 比較例2 比較例3 BPPの種類 BPP-5 BPP-6 BPP-1 BPP-2 BPP-3 配合量 58.7 58.7 62.0 66.8 54.0 EPR−1 − − 21.0 7.8 13.5 EPR−2 18.1 18.1 − − − EBR−1 13.2 − 12.0 12.9 22.5 EBR−2 − 13.2 − − − タルク 10.0 10.0 5.0 12.5 10.0
【0047】 第 2 表 (続 き) 組 成 (重量部) 比較例4 比較例5 比較例6 比較例7 比較例8 比較例9 BPPの種類 BPP-4 BPP-5 BPP-6 BPP-7 BPP-8 BPP-2 配合量 60.7 67.8 62.0 60.9 60.9 65.0 EPR−1 22.3 − − − − − EPR−2 − 9.0 21.4 11.6 11.6 − EPR−3 − − − − − 15.0 EBR−1 12.0 13.2 − − − − EBR−2 − − 6.6 12.5 12.5 − EBR−3 − − − − − 10.0 タルク 5.0 10.0 10.0 15.0 15.0 10.0
【0048】 第 3 表 物 性 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 M F R (g/10 分)(1) 17 18 19 19 19 引張破断伸度 (%) (2) 450 540 540 580 560 曲げ弾性率 (kgf/cm2 ) (3) 15500 14700 14700 14700 14800 アイゾット衝撃強度 (kgf-cm/cm, ノッチ付き) (4) 23℃ 35 38 40 38 40 −30℃ 6.5 6.8 6.8 5.8 5.8 熱変形温度 (℃) (5) 117 114 114 114 114 ロックウェル硬度 (R)(6) 59 57 57 59 58 ヒートサグ (mm) (7) 4.7 5.1 5.1 5.0 5.4 脆化温度 (℃)(8) −28 −32 −34 −32 −36 成形収縮率(9) (×1/1000) 5.3 5.7 5.9 6.5 6.4 線膨張率(10) (×10-5-1) 6.5 6.9 7.0 7.3 7.1 極限粘度比 [η] B /[η] A (11) 2.1 2.1 2.3 1.8 2.0
【0049】 第 3 表 (続 き) 物 性 実施例6 実施例7 比較例1 比較例2 比較例3 M F R (g/10 分)(1) 18 18 19 22 15 引張破断伸度 (%) (2) 640 510 580 380 620 曲げ弾性率 (kgf/cm2 ) (3) 14500 14500 12700 15800 13500 アイゾット衝撃強度 (kgf-cm/cm, ノッチ付き) (4) 23℃ 32 35 42 35 42 −30℃ 5.0 5.0 7.0 5.8 6.2 熱変形温度 (℃) (5) 112 112 108 117 110 ロックウェル硬度 (R)(6) 58 58 51 62 55 ヒートサグ (mm) (7) 5.3 5.3 6.2 4.8 5.8 脆化温度 (℃)(8) −35 −36 −35 −23 −36 成形収縮率(9) (×1/1000) 6.6 6.4 6.7 8.2 6.1 線膨張率(10) (×10-5-1) 7.4 7.2 7.3 7.8 6.8 極限粘度比 [η] B /[η] A (11) 1.4 1.5 −* −* −* 注) *:測定しなかった。
【0050】 第 3 表 (続 き) 物 性 比較例4 比較例5 比較例6 比較例7 比較例8 比較例9 M F R (g/10 分)(1) 20 21 19 22 18 16 引張破断伸度 (%) (2) 580 420 280 50 200 520 曲げ弾性率 (kgf/cm2 ) (3) 13800 15500 15500 16000 16000 14000 アイゾット衝撃強度 (kgf-cm/cm, ノッチ付き) (4) 23℃ 40 35 32 35 40 37 −30℃ 6.0 5.2 4.8 5.0 5.0 5.8 熱変形温度 (℃) (5) 112 115 114 116 116 115 ロックウェル硬度 (R)(6) 53 60 58 57 56 59 ヒートサグ (mm) (7) 5.8 5.0 5.0 4.6 4.8 4.8 脆化温度 (℃)(8) −38 −27 −35 −20 −16 −30 成形収縮率(9) (×1/1000) 6.9 8.5 6.6 5.7 5.7 8.2 線膨張率(10) (×10-5-1) 7.5 8.2 7.3 6.7 6.4 8.1 極限粘度比 [η] B /[η] A (11) −* −* −* −* −* 2.9 注) *:測定しなかった。
【0051】(1) MFR:ASTM D1238により230 ℃、21
60gの荷重下で測定。 (2) 引張破断伸度:ASTM D638 により測定。 (3) 曲げ弾性率:ASTM D790 により測定。 (4) アイゾット衝撃強度:ASTM D256 により3.2 mm厚試
験片を用いて、ノッチ付きにて測定。 (5) 熱変形温度:ASTM D648 により4.6 kg/ cm2 の圧力
にて測定。 (6) ロックウェル硬度:ASTM D785 により測定。 (7) ヒートサグ:2mm厚、25mm巾でオーバーハング100
mmにて、120 ℃で測定。 (8) 脆化温度:ASTM D746 により測定。 (9) 成形収縮率:350 mm×100 mm×3mmのシート成形
後、24時間、20℃の恒温室に放置し、その収縮率を幅方
向(TD)及び長手方向(MD)について測定し、平均
値をとった。 (10)線膨張率:成形収縮率と同様のシートについて、−
30〜80℃の温度範囲における寸法安定性を幅方向(T
D)及び長手方向(MD)について測定し、平均値をと
った。 (11)プロピレンホモポリマー部分とそれ以外の樹脂成分
との極限粘度の比:樹脂組成物の冷キシレン不溶部から
無機フイラー(タルク)を除いたものを、100 ℃に加熱
してエチレンホモポリマー部分を除去し、残余をプロピ
レンホモポリマー部分とし、それ以外の樹脂成分と、そ
れぞれの135 ℃デカリン溶液の粘度を測定し、その比率
を算出した。なお、プロピレンホモポリマー部分の極限
粘度を [η] A 、それ以外の樹脂成分の極限粘度を
[η] B とした。
【0052】第3表より明らかなように、本発明の自動
用バンパー及びサイドモールに使用する樹脂組成物
は、成形性(MFRの値)、引張破断伸度、曲げ弾性
率、アイゾット衝撃強度、熱変形温度、ロックウェル硬
度、ヒートサグ、脆化温度、成形収縮率及び線膨張率の
値がすべて良好なレベルにあった。これに対し、各比較
例の樹脂組成物は上記各種物性の少なくとも一つが大き
く低下したものとなっている。なお、比較例9はプロピ
レンホモポリマー部分と、それ以外の樹脂成分との極限
粘度比が本発明の範囲外である例であるが、この樹脂
成物は、機械的強度、成形性等は良好であるが、成形収
縮率及び線膨張率が大きかった。
【0053】また、各実施例の樹脂組成物について塗装
性の評価を行った。塗装性の評価は、成形品をトリクロ
ルエタン蒸気で洗浄し、プライマー及びウレタン系上塗
料を使用して、標準塗装仕様により塗装し、一次密着性
(ゴバン目試験) 及び耐温水試験 (40℃×240 時間浸
漬) 後のゴバン目試験を行い密着性とブリスタの有無を
判定することによった。本発明の樹脂組成物は、塗膜の
密着性、耐水性などの塗装性能がいずれも良好であっ
た。
【0054】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明の自動車
用バンパー及びサイドモールは、多段重合プロピレン−
エチレンブロック共重合体と、エチレン−プロピレン共
重合体系ゴムと、エチレン−ブテン共重合体ゴムと、タ
ルクとをそれぞれ所定量含有してなる樹脂組成物におい
て、多段重合プロピレン−エチレンブロック共重合体と
して、プロピレンホモポリマー部分と、プロピレン−エ
チレンランダム共重合体部分と、エチレンホモポリマー
部分とを特定の比率で含有し、プロピレンホモポリマー
部分の極限粘度と、プロピレン−エチレンランダム共重
合体部分の極限粘度と、プロピレン−エチレンランダム
共重合体部分中のエチレン含有量、さらに樹脂組成物中
のプロピレンホモポリマー部分以外の樹脂成分とプロピ
レンホモポリマー部分との極限粘度の比とを所定の範囲
内とした樹脂組成物を使用してなるので、塗装性に優れ
るとともに、耐衝撃性、延性、機械的強度、耐熱変形
性、脆化温度及び硬度のバランスが良好で、加えて成形
収縮率及び線膨張率も小さいものである。
【0055】上述の樹脂組成物は自動車のバンパー、サ
イドモールだけでなく、他の外装品例えばスポイラー、
マットガード等に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩浪 邦夫 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号 東燃化学株式会社 技術開発センター内 (72)発明者 北野 吉祥 神奈川県川崎市川崎区千鳥町3番1号 東燃化学株式会社 技術開発センター内 (72)発明者 岩井 久幸 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 西尾 武純 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 野村 孝夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−66263(JP,A) 特開 平1−204946(JP,A) 特開 平5−98123(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 53/00 C08K 3/34 C08L 53/00 C08L 23/16 C08L 23/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 多段重合により得られるプロピレン
    −エチレンブロック共重合体50〜70重量%と、 (b) エチレン−プロピレン共重合体系ゴム10〜20重量%
    と、 (c) エチレン−ブテン共重合体ゴム12.5〜20重量%と、 (d) タルク7〜15重量%とを含有し、かつ前記(b) +
    (c) の合計が25〜35重量%である樹脂組成物からなるバ
    ンパーであって、前記多段重合により得られるプロピレ
    ン−エチレンブロック共重合体が、プロピレン−エチレ
    ンランダム共重合体部分を4〜10重量%含有し、プロピ
    レンホモポリマー部分の極限粘度が0.9 〜1.2 dl/gであ
    り、前記プロピレン−エチレンランダム共重合体部分の
    極限粘度が4.0 dl/g以上であり、前記プロピレン−エチ
    レンランダム共重合体部分中のエチレン含有量が30〜70
    重量%であり、かつ前記樹脂組成物中のプロピレンホモ
    ポリマー部分以外の樹脂成分の極限粘度(B) と、前記プ
    ロピレンホモポリマー部分の極限粘度(A) との比(B/
    A)が0.1 〜2.5 の範囲内であることを特徴とするバン
    パー
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のバンパーにおいて、前
    記樹脂組成物中の前記タルクの平均粒子径が1.5 μm以
    下であり、かつ前記プロピレン−エチレンブロック共重
    合体のメルトフローレートが40〜120 g /10分であるこ
    とを特徴とするバンパー。
  3. 【請求項3】 (a) 多段重合により得られるプロピレン
    −エチレンブロック共重合体50〜70重量%と、 (b) エチレン−プロピレン共重合体系ゴム10〜20重量%
    と、 (c) エチレン−ブテン共重合体ゴム12.5〜20重量%と、 (d) タルク7〜15重量%とを含有し、かつ前記(b) +
    (c) の合計が25〜35重量%である樹脂組成物からなるサ
    イドモールであって、前記多段重合により得られるプロ
    ピレン−エチレンブロック共重合体が、プロピレン−エ
    チレンランダム共重合体部分を4〜10重量%含有し、プ
    ロピレンホモポリマー部分の極限粘度が0.9 〜1.2 dl/g
    であり、前記プロピレン−エチレンランダム共重合体部
    分の極限粘度が4.0 dl/g以上であり、前記プロピレン−
    エチレンランダム共重合体部分中のエチレン含有量が30
    〜70重量%であり、かつ前記樹脂組成物中のプロピレン
    ホモポリマー部分以外の樹脂成分の極限粘度(B) と、前
    記プロピレンホモポリマー部分の極限粘度(A) との比
    (B/A)が0.1 〜2.5 の範囲内であることを特徴とする
    サイドモール。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のサイドモールにおい
    て、前記樹脂組成物中の前記タルクの平均粒子径が1.5
    μm以下であり、かつ前記プロピレン−エチレンブロッ
    ク共重合体のメルトフローレートが40〜120 g /10分で
    あることを特徴とするサイドモール。
  5. 【請求項5】 (a) 多段重合により得られるプロピレン
    −エチレンブロック共重合体50〜70重量%と、 (b) エチレン−プロピレン共重合体系ゴム10〜20重量%
    と、 (c) エチレン−ブテン共重合体ゴム12.5〜20重量%と、 (d) タルク7〜15重量%とを含有し、かつ前記(b) +
    (c) の合計が25〜35重量%である樹脂組成物であって、
    前記多段重合により得られるプロピレン−エチレンブロ
    ック共重合体が、プロピレン−エチレンランダム共重合
    体部分を4〜10重量%含有し、プロピレンホモポリマー
    部分の極限粘度が0.9 〜1.2 dl/gであり、前記プロピレ
    ン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度が4.0 dl
    /g以上であり、前記プロピレン−エチレンランダム共重
    合体部分中のエチレン含有量が30〜70重量%であり、か
    つ前記樹脂組成物中のプロピレンホモポリマー部分以外
    の樹脂成分の極限粘度(B) と、前記プロピレンホモポリ
    マー部分の極限粘度(A) との比(B/A)が0.1 〜2.5 の
    範囲内である樹脂組成物を、押出機を用いて190 〜250
    ℃で溶融混練し、射出成形することを特徴とするバンパ
    ーの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載のバンパーの製造方法に
    おいて、前記樹脂組成物中の前記タルクの平均粒子径が
    1.5 μm以下であり、かつ前記プロピレン−エチレンブ
    ロック共重合体のメルトフローレートが40〜120 g /10
    分であることを特徴とするバンパーの製造方法。
  7. 【請求項7】 (a) 多段重合により得られるプロピレン
    −エチレンブロック共重合体50〜70重量%と、 (b) エチレン−プロピレン共重合体系ゴム10〜20重量%
    と、 (c) エチレン−ブテン共重合体ゴム12.5〜20重量%と、 (d) タルク7〜15重量%とを含有し、かつ前記(b) +
    (c) の合計が25〜35重量%である樹脂組成物であって、
    前記多段重合により得られるプロピレン−エチレンブロ
    ック共重合体が、プロピレン−エチレンランダム共重合
    体部分を4〜10重量%含有し、プロピレンホモポリマー
    部分の極限粘度が0.9 〜1.2 dl/gであり、前記プロピレ
    ン−エチレンランダム共重合体部分の極限粘度が4.0 dl
    /g以上であり、前記プロピレン−エチレンランダム共重
    合体部分中のエチレン含有量が30〜70重量%であり、か
    つ前記樹脂組成物中のプロピレンホモポリマー部分以外
    の樹脂成分の極限粘度(B) と、前記プロピレンホモポリ
    マー部分の極限粘度(A) との比(B/A)が0.1 〜2.5 の
    範囲内である樹脂組成物を、押出機を用いて190 〜250
    ℃で溶融混練し、射出成形することを特徴とするサイド
    モールの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のサイドモールの製造方
    法において、前記樹脂組成物中の前記タルクの平均粒子
    径が1.5 μm以下であり、かつ前記プロピレン−エチレ
    ンブロック共重合体のメルトフローレートが40〜120 g
    /10分であることを特徴とするサイドモールの製造方
    法。
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