JP3183931B2 - 半導体受光素子 - Google Patents

半導体受光素子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体受光素子に関
し、特に光通信用に用いられる半導体受光素子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】化合物半導体受光素子は、光通信用や光
情報処理用の高感度長波長受光器として実用化されてい
るが、中でもInGaAsを用いた波長1.3μmある
いは1.55μm帯に対する半導体受光素子は、大容量
長距離光通信用として広く使われている。
【0003】このInGaAsを使ったpinホトダイ
オードの従来例を図6に示す。n+ −InP基板1上
に、キャリア濃度5E15〜2E16cm-3、層厚1μm
程度のn−InP緩衝層2a、キャリア濃度1E14〜
1E16cm-3、層厚2〜5μmのn- −InGaAs光
吸収層3a、キャリア濃度1E15〜3E16cm-3、層
厚0.5〜2μmのn−InP窓層4を順次気相成長法
により成長させたエピタキシャルウェハに、受光部とし
てキャリア濃度1E17〜1E20cm-3のp+ −InP
領域5をZnの封止拡散により選択的に形成する。
【0004】その後、結晶表面に膜厚1900ÅのSi
X 膜を成長させて反射防止膜を兼ねた表面保護膜9を
形成し、受光領域内にリング状に結晶表面まで穴開けを
行い、ここにTiとPtを順次蒸着した後、460℃の
高温熱処理を行い、p側接触電極6aを形成する。この
後、Ti、Pt、Auを順次蒸着して接触電極の保護と
外部回路への接続のためのパッド電極7を形成し、同様
に素子裏面にもAuGeを蒸着してn側電極8を形成す
ることにより、従来のpinホトダイオードを製造して
いる。
【0005】このpinホトダイオードに逆バイアスを
かけることによって、光吸収層であるInGaAs層内
に空乏層が広がる。そしてこのInGaAs層のバンド
ギャップエネルギーに相当する波長1.67μm以下の
光、例えば1.3μmの光が入射した場合、空乏化され
た光吸収層内において光電効果によるキャリアが生成さ
れる。生成されたキャリアは空乏層内の20〜100k
V/cmの内部電界によって飽和速度まで加速され、ホト
カレントとして外部回路へ取り出される。
【0006】このpinホトダイオードにアナログ伝送
光通信の場合のように1mA以上のホトカレントの生じ
る光入射が行われると、InGaAs光吸収層内に高密
度にキャリアが発生し、InGaAs層内に印加された
電界が多量の生成キャリアによって打ち消されるために
内部電界が低下する(空間電荷効果)。そのため空乏層
内の電界分布が歪むことによりInGaAs層内を走行
するキャリアに速いキャリアと遅いキャリアが発生す
る。これが原因となって2次相互変調歪みが発生しアナ
ログ伝送特性を劣化させる要因となる。
【0007】上記した空間電荷効果を抑えるためには、
光吸収層であるInGaAs層を薄くしかつそのキャリ
ア濃度を5E15cm-3以下にすることが有効であること
が知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した空間電荷効果
を抑えるためにInGaAs光吸収層を薄くしかつその
キャリア濃度を低濃度化した場合、光の吸収領域が減少
するため量子効率の低下を招き、また低濃度領域の幅が
減少するため空乏層幅が減少して素子容量の増加を招き
高速動作が阻害されるという問題点が生じる。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体受光素子
は、n導電型InP半導体基板上に、順次、n導電型で
キャリア濃度5E14乃至5E15cm−3、層厚1.
5乃至2.5μmのInP緩衝層(バンドギャップ:E
g1)と、n導電型でキャリア濃度5E15cm −3
下、層厚1.3乃至2μmのInGaAs光吸収層(E
g2)と、n導電型でキャリア濃度が1E15乃至3E
16cm−3かつ層厚が0.5乃至3μmのInP窓層
(Eg3)(但し、Eg1=Eg3>Eg2)を成長さ
せてn導電型ヘテロ構造半導体基体を作成し、前記窓層
内にp導電型不純物を前記光吸収層の0.1乃至0.5
μmの深さに到達するように導入して選択的にp導電型
領域を形成し、前記p導電型領域に接触抵抗率が1E−
6Ωcm −2 以下であるAuZn合金接触電極を形成し
たものである。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は本発明の第1の実施例を示す断面図
である。同図に示されるように、n+ −InP基板1上
に気相成長法により、キャリア濃度5E14〜5E15
cm-3、層厚1.5〜2.5μmが好ましいn- −InP
緩衝層2を、キャリア濃度1E15cm-3、層厚2μm
に、キャリア濃度1E15〜5E15cm-3、層厚1.3
μm〜2μmが好ましいn- −InGaAs光吸収層3
を、キャリア濃度3E15cm-3、層厚1.7μmに、キ
ャリア濃度1E15〜3E16cm-3、層厚0.5〜3μ
mが好ましいn−InP窓層4を、キャリア濃度1E1
6cm-3、層厚1μmに、それぞれ成長させる。
【0011】このエピタキシャルウェハ上に拡散マスク
となるSiO2 膜をCVD法により成長させ、受光部分
に50μmφの穴開けを行った後、例えばZnの封止拡
散により接合部深さが窓層4と光吸収層3の界面から光
吸収層3内に0.1〜0.5μmであることが好まし
い、キャリア濃度1E17〜1E20cm-3のp+ 領域5
を0.3μmの深さに到達するように形成する。
【0012】その後、表面側に通常の方法で表面保護膜
9を成長させ、p+ 領域5内にリング状に幅5μmの溝
を開け、ここにAuZnの合金を抵抗加熱法により蒸着
し、続いて高温処理により接触抵抗率が1E−6Ω・cm
-2となるようにAuZnの合金化をおこない、p側接触
電極6を形成する。この後p側接触電極6を覆うように
Ti、Pt、Auを順次蒸着し、パッド電極7を形成す
る。次に、n+ −InP基板1の基板側を100〜20
0μmの厚さとなるまで鏡面研磨し、その面にAuGe
を蒸着しアロイ化を行ってn側電極8を形成する。
【0013】図2は、図1に示す構造のpinホトダイ
オードにおける光吸収層の厚さと2次の相互変調歪みお
よび量子効率の関係を示したものである。2次相互変調
歪み−70dBcを得るためには、光吸収層の厚さを2
μm以下とする必要があり、また量子効率を70%以上
とするためには1.3μm以上の光吸収層厚が必要とな
る。
【0014】図3は、図1に示す構造のpinホトダイ
オードと、構造を同じくしてp側接触電極にTiPt
(接触抵抗率3E−3Ω・cm-2)を用いたものの2次相
互変調歪みを比較したものである。接触抵抗率の差によ
り約30dBcの歪み量の差が出ている。
【0015】図4は、図1に示す構造のpinホトダイ
オードと、構造を同じくして緩衝層の濃度を従来例とお
なじ1E16cm-3としたときの端子間容量を比較したも
のである。緩衝層のキャリア濃度を低濃度化することに
より空乏層を伸ばすことができるため、本実施例により
約0.2pFの低容量化が実現されている。なお、緩衝
層のキャリア濃度を5E15cm-3以下、層厚を1.5μ
m以上とするのは端子間容量を所定の値以内に収めるた
めに必要なことであり、4E15cm-3以上、2.5μm
以下とするのはこの範囲を超えても容量はほとんど変わ
らず製造上の困難性や製造時間の増大を招くことになる
からである。
【0016】図5に本発明の第2の実施例の裏面入射型
pinホトダイオードの断面図を示す。n+ −InP基
板1上に気相成長法により順次、キャリア濃度3E15
cm-3、層厚2.2μmのn- −InP緩衝層2、キャリ
ア濃度1E15cm-3、層厚2μmのn- −InGaAs
光吸収層3、キャリア濃度1E16cm-3、層厚1μmの
n−InP窓層4を成長させる。このエピタキシャルウ
ェハ上に拡散マスクを形成し、Znの封止拡散によりキ
ャリア濃度1E19cm-3のp+ 領域5を、接合深さが窓
層4と光吸収層3の界面から光吸収層3内に0.3μm
の深さまで到達するように形成する。
【0017】その後、表面側に通常の方法で表面保護膜
9を成長させ、p+ 領域5内に40μmの穴開けを行
い、ここにAuZn合金を抵抗加熱法により蒸着し、続
いて高温処理を行って接触抵抗率が1E−6Ω・cm-2
なるように合金化してp側接触電極6を形成する。この
後p側接触電極6を覆うようにTi、Pt、Auを順次
蒸着してパッド電極7を形成する。
【0018】次に、n+ −InP基板1の基板側を、基
板厚が10〜200μmになるまで鏡面研磨し、その面
にCVD法により反射防止膜10を形成する。反射防止
膜10を円形にパターニングした後、受光領域に相当す
る部分をフォトレジストマスクで覆い、AuGeを蒸着
しリフトオフを行った後アロイ化してn側電極8を形成
する。
【0019】このように形成された裏面入射型pinホ
トダイオードでは、−80dBc以下の低歪み特性、か
つ0.8pF以下の低端子間容量特性が得られる。裏面
入射型受光素子の場合、光吸収層内で吸収されきれずに
透過した光がp側接触電極6によって反射され再び光吸
収層3内に戻るため、光吸収層の厚さを実効的に2倍と
することができ90%以上の高い量子効率が得られる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、光吸収
層のキャリア濃度を低く抑えその層厚を薄くするととも
に緩衝層のキャリア濃度を低くかつ狭い範囲に納めその
層厚を厚くしたものであるので、2次相互変調歪みを低
く抑えながら必要な量子効率を確保することができる。
また、緩衝層内に空乏層を延ばすことができるため低端
子間容量を実現することができ、高速動作特性を改善す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の断面図。
【図2】 本発明の第1の実施例の光吸収層厚と2次相
互変調歪みおよび量子効率の関係を示す図。
【図3】 本発明の第1の実施例とTiPt電極を有す
る素子の2次相互変調歪みとを比較した図。
【図4】 本発明の第1の実施例と高キャリア濃度の緩
衝層を有する素子との素子容量を比較した図。
【図5】 本発明の第2の実施例の断面図。
【図6】 従来例の断面図。
【符号の説明】
1 n+ −InP基板 2 n- −InP緩衝層 2a n−InP緩衝層 3、3a n- −InGaAs光吸収層 4 n−InP窓層 5 p+ 領域 6、6a p側接触電極 7 パッド電極 8 n側電極 9 表面保護膜 10 反射防止膜
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−58976(JP,A) 特開 平2−231775(JP,A) 特開 平3−256370(JP,A) 特開 平1−297868(JP,A) 特開 昭64−49281(JP,A) 特開 平1−239973(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n導電型InP半導体基板上に、n導電
    型でキャリア濃度が5E14乃至5E15cm−3かつ
    層厚が1.5乃至2.5μmのInP緩衝層、n導電型
    でキャリア濃度が5E15cm−3以下かつ層厚が1.
    乃至2μmのInGaAs光吸収層およびn導電型で
    キャリア濃度が1E15乃至3E16cm−3かつ層厚
    が0.5乃至3μmのInP窓層が形成され、窓層内に
    前記光吸収層の0.1乃至0.5μmの深さに到達する
    p導電型の拡散層が形成されている半導体受光素子であ
    って、前記p導電型の拡散層には、接触抵抗率が1E−
    6Ωcm −2 以下であるAuZn合金接触電極が形成さ
    れていることを特徴とする半導体受光素子。
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