JP3183793B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP3183793B2
JP3183793B2 JP32606994A JP32606994A JP3183793B2 JP 3183793 B2 JP3183793 B2 JP 3183793B2 JP 32606994 A JP32606994 A JP 32606994A JP 32606994 A JP32606994 A JP 32606994A JP 3183793 B2 JP3183793 B2 JP 3183793B2
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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、p型不純物を含むシリ
コンあるいはポリシリコンとn型不純物を含むシリコン
あるいはポリシリコンとを金属シリサイド膜を用いて電
気的に接続する構造を有する半導体装置、ならびにその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、MOSトランジスタの微細化のた
めには、pチャンネル型MOSトランジスタのゲート電
極にはp+ポリシリコンを、nチャンネル型MOSトラ
ンジスタのゲート電極にはn+ポリシリコンを用いると
良いことが知られている。これによって得られる効果
は、例えばアイ・イー・イー・イー、アイ・イー・ディ
ー・エム、テクニカル・ダイジェスト、pp.418−
422、1984年(IEEE、IEDM、Techn
ical Digest、pp.418−422、19
84)に記載されている。また、半導体基板中に形成さ
れたp+領域とポリシリコン膜とのコンタクトをとる場
合にはp+ポリシリコン膜が、n+領域とポリシリコン膜
とのコンタクトをとる場合にはn+ポリシリコン膜が、
それぞれ一般に用いられる。
【0003】これらの点を考慮すると、同一の半導体基
板上にpチャンネル型MOSトランジスタ及びnチャン
ネル型MOSトランジスタの両方を有するCMOS型半
導体装置の形成において、同一のポリシリコン膜中にp
+領域とn+領域とを混在させることができれば、集積回
路素子の面積縮小等に都合が良い。
【0004】一方、ポリシリコン膜は、一般的な金属膜
と比較して高い比抵抗を有する。そのため、ポリシリコ
ン膜上に高融点金属シリサイド膜、高融点金属窒化膜等
をさらに形成して、2層構造を有するポリサイド膜とす
ることが一般的に行われている。また、上記のようなポ
リシリコン膜及び金属シリサイド膜の2層構造を有する
ポリサイド膜を形成すれば、その後に900℃の熱処理
を行ってBPSG(ボロン及びリンを含むシリケートガ
ラス)膜を用いた平坦化を行うことが可能となる。この
ような半導体装置は、例えば特開昭57−192079
号公報に報告されている。さらに、この2層構造を有す
るポリサイド膜では、ポリサイド膜とするために形成さ
れる高融点金属シリサイド膜、高融点金属窒化膜等によ
り、p+ポリシリコン膜とn+ポリシリコン膜とが電気的
に導通するので、特別な接続領域の形成を必要としな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ポリシリコン
膜と金属シリサイド膜とを単に積層しただけのポリサイ
ド膜では、後工程において行われる熱処理、例えばBP
SG膜を用いた平坦化のための熱処理により、p+ポリ
シリコン膜中のp型不純物であるボロン、及びn+ポリ
シリコン膜中のn型不純物であるリンあるいは砒素が、
金属シリサイド膜中を相互に拡散する。この結果、上記
のようなポリサイド膜をMOSFETのゲート電極に用
いた時には、しきい値電圧(Vt)のばらつきが引き起
こされる。このVtのばらつきはpチャンネル型MOS
FETにて顕著に発生し、nチャンネル型MOSFET
でのばらつきは少ない。この現象は、例えばアイ・イー
・イー・イー、エレクトロン・デバイス・レター、ボリ
ューム12、pp.696−698、1991年(IE
EE、EDL、vol.12、pp.696−698、
1991)に記載されている。
【0006】この現象を図10(a)及び図10(b)
を参照して説明する。これらの図は、半導体基板190
の中にn型MOSFET102a及びp型MOSFET
102bが素子分離領域101を介して形成されている
半導体装置900の模式的な構成図である。図10
(b)は、図10(a)の線10B−10B’における
断面図である。
【0007】図10(a)及び図10(b)に示されて
いるように、各MOSFET102a、102bは、ソ
ース103a、103b及びドレイン104a、104
bを有している。また、n型MOSFET102aに対
してはn型不純物、例えば砒素(As)を含んだポリサ
イドゲート105aが、p型MOSFET102bに対
してはp型不純物、例えばボロン(B)を含んだポリサ
イドゲート105bが設けられている。
【0008】各ポリサイドゲート105a、105b
は、下層のポリシリコン膜の上にタングステンシリサイ
ド膜107が積層されて形成されている。n型MOSF
ET102aの上のポリサイドゲート105aにおける
ポリシリコン膜は、n型不純物がドープされてn+ポリ
シリコン膜106aになっている。同様に、p型MOS
FET102bの上のポリサイドゲート105bにおけ
るポリシリコン膜は、p型不純物がドープされてp+
リシリコン膜106bになっている。なお、以下の説明
において、n+ポリシリコン膜106a及びp+ポリシリ
コン膜106bを総称的に言及する場合には、参照番号
106を用いる。
【0009】下層のポリシリコン膜106の上にタング
ステンシリサイド膜107が積層されているこのような
ポリサイド構造を有する半導体装置900に対して熱処
理を行なうと、図10(b)に模式的に示しているよう
に、タングステンシリサイド膜107を介して、n+
リシリコン膜106aの中のn型不純物である砒素が、
p型MOSFET102bのゲート105b中のp+
リシリコン膜106b中に拡散する。同様に、p+ポリ
シリコン膜106b中のp型不純物であるボロンが、n
型MOSFET102aのゲート105a中のn+ポリ
シリコン膜106a中に拡散する。このような不純物の
拡散によって、半導体装置900のゲート電極の仕事関
数が変わり、しきい値電圧(Vt)のばらつきが起こ
る。
【0010】同様に、上記のポリサイド構造を用いて、
+拡散領域であるゲート103a及びドレイン104
a、ならびにp+拡散領域であるゲート103b及びド
レイン104bに接続される配線を形成すると、コンタ
クト抵抗のばらつきが引き起こされる。
【0011】金属シリサイド膜を介した上記のような不
純物の横方向拡散を防ぐために、ポリシリコン膜と金属
シリサイド膜との間に拡散防止膜を形成した半導体装置
あるいはそのような半導体装置の製造方法が、例えば、
特開平1−265542号公報あるいは特開平2−19
2161号公報に報告されている。
【0012】しかしながら、上記文献に記された拡散防
止膜を設けるというポリサイド膜の形成方法において
は、製造工程が長くなり、コストが高くなる。さらに、
拡散防止膜として一般に使用されるTiN膜の拡散防止
効果が、N/Ti組成比、不純物として含まれる酸素の
量、あるいは結晶粒径や結晶方位などの結晶成長状態に
大きく依存するため、安定した効果が得られにくい。特
に、ポリサイド膜を配線として用いる場合、コンタクト
部においてTiN膜の膜厚が薄くなって拡散防止効果が
得られなくなることがある。このような場合には、ポリ
シリコン膜中のp型不純物あるいはn型不純物が金属シ
リサイド膜中に侵入し、さらには金属シリサイド膜の中
を拡散していく。これによって、p型不純物がn+ポリ
シリコン膜に、n型不純物がp+ポリシリコン膜にまで
到達し、補償効果によるキャリア濃度の低下を引き起こ
し、その結果としてコンタクト抵抗がばらつくという問
題が生じる。
【0013】本発明は上記問題点に鑑みて行われたもの
であって、その目的は、p型不純物を含むシリコンある
いはポリシリコンとn型不純物を含むシリコンあるいは
ポリシリコンとを金属シリサイドを用いて電気的に接続
する構造を有する半導体装置において、後工程の熱処理
を行っても不純物が金属シリサイド膜中を拡散しない半
導体装置、及びその製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
ポリシリコン膜と金属シリサイド膜とからなるポリサイ
ド膜を有する半導体装置であって、前記ポリサイド膜
が、p型不純物を含む第1のポリシリコン膜と、n型不
純物を含む第2のポリシリコン膜とが一体的に形成され
た前記ポリシリコン膜と、前記第1及び第2のポリシリ
コン膜に跨るように前記ポリシリコン膜上に形成された
過剰なシリコンを含有する前記金属シリサイド膜とを備
え、前記過剰なシリコンが、前記金属シリサイド膜中の
シリサイド結晶粒界に析出しており、それによって上記
目的が達成される。
【0015】本発明の半導体装置の製造方法は、ポリシ
リコン膜と金属シリサイド膜とからなるポリサイド膜を
有する半導体装置の製造方法であって、前記ポリサイド
膜を形成する工程が、p型不純物を含む第1のポリシリ
コン膜と、n型不純物を含む第2のポリシリコン膜とか
らなる前記ポリシリコン膜を一体的に形成する工程と、
前記ポリシリコン膜上に、過剰なシリコンを含む前記金
属シリサイド膜を形成する工程と、熱処理によって、前
記金属シリサイド膜中のシリサイド結晶粒界に過剰なシ
リコンを析出する工程とを有しており、そのことによっ
て上記目的が達成される。
【0016】ある実施例では、前記金属シリサイド膜
が、シリコンとタングステンとの原子数の比率Si/W
が2.36以上4.0以下の範囲の値であるタングステ
ンシリサイド膜である。好ましくは、前記シリコンとタ
ングステンとの原子数の比率Si/Wが、2.36以上
3.0以下の範囲の値である。
【0017】ある実施例では、前記ポリサイド膜は、ポ
リサイドゲート電極であり、前記第1のポリシリコン膜
は、pチャンネル型MOSトランジスタの前記ポリサイ
ドゲート電極における下層のポリシリコン膜であり、前
記第2のポリシリコン膜は、nチャンネル型MOSトラ
ンジスタの前記ポリサイドゲート電極における下層のポ
リシリコン膜である。好ましくは、前記過剰なシリコン
は、前記ポリサイドゲート電極におけるしきい値電圧の
ばらつきを20mV以下に抑えるのに十分な程度に過剰
である。あるいは、前記過剰なシリコンは、前記ポリサ
イドゲート電極におけるしきい値電圧のばらつき設計
値の10%以下に抑えるのに十分な程度に過剰である
【0018】他の実施例では、前記ポリサイド膜は、ポ
リサイド配線であり、前記第1のポリシリコン膜は、
チャンネル型MOSトランジスタのp型不純物を導入さ
れたp+拡散領域とコンタクトする前記ポリサイド配線
における下層のポリシリコン膜であり、前記第2のポリ
シリコン膜は、nチャンネル型MOSトランジスタのn
型不純物を導入されたn+拡散領域とコンタクトする
記ポリサイド配線における下層のポリシリコン膜であ
。好ましくは、前記過剰なシリコンは、前記p+拡散
領域と前記第1のポリシリコン膜との間のコンタクト抵
抗及び前記n+拡散領域と前記第2のポリシリコン膜と
の間のコンタクト抵抗のばらつきを設計値の20%以下
に抑えるのに十分な程度に過剰である。
【0019】さらに他の実施例では、前記金属シリサイ
ド膜の上にボロンの凝集を防ぐ第3のポリシリコン膜が
さらに堆積されている。
【0020】さらに他の実施例では、前記金属シリサイ
ド膜中にはボロンが全体にかつ一様に含まれている。
【0021】ある実施例では、前記金属シリサイド膜を
堆積する工程は化学気相成長法を用いて行う。他の実
施例では、前記金属シリサイド膜を堆積する工程は
パッタ法を用いて行う
【0022】さらに他の実施例では、前記金属シリサイ
ド膜を堆積する工程は化学気相成長法を用い、前記
属シリサイド膜の堆積と前記第1及び第2のポリシリコ
ン膜の堆積とが同一真空内で連続的になされる。
【0023】さらに他の実施例では、前記金属シリサイ
ド膜の上にボロンの凝集を防ぐ第3のポリシリコン膜を
堆積する工程をさらに含有しており、前記金属シリサイ
ド膜を堆積する工程は化学気相成長法を用い、前記金属
シリサイド膜の堆積と前記第1〜第3のポリシリコン膜
の堆積とが同一真空内で連続的になされる。
【0024】
【作用】本発明によれば、金属シリサイド膜の中に含ま
れる過剰なシリコンが金属シリサイド膜中のシリサイド
結晶粒界に析出して、シリサイド結晶粒界における不純
物の拡散経路であるWSi2結晶同士の界面を不連続と
する。これにより、BPSG膜を用いた平坦化等の90
0℃程度の熱処理を行っても、不純物が金属シリサイド
膜中を横方向に拡散することがない。
【0025】金属シリサイド膜がタングステンシリサイ
ド膜である場合には、シリコンとタングステンとの原子
数の比率Si/Wが請求項2に記載の範囲内、さらには
請求項3に記載の範囲内にすることによって、過剰なシ
リコンの存在による金属シリサイド膜の比抵抗の増加の
影響を受けることなく、上記の作用を得ることができ
る。
【0026】本発明は、チャンネル型MOSトランジス
タのポリサイドゲートあるいはポリサイド配線に適用す
ることができる。ポリサイドゲートに適用する場合には
しきい値電圧のばらつきが、ポリサイド配線に適用する
場合にはコンタクト抵抗のばらつきが、それぞれ所定の
値以下に抑えられる程度の過剰なシリコンを、金属シリ
サイド膜の中に含ませる。
【0027】金属シリサイド膜の上にボロンの凝集を防
ぐポリシリコン膜をさらに堆積する、あるいは、金属シ
リサイド膜中にボロンを全体にかつ一様に含ませること
によって、不純物の横方向拡散がさらに抑制される。
【0028】金属シリサイド膜の堆積にあたっては、半
導体技術で一般的に使用されている化学気相成長法ある
いはスパッタ法を使用することができる。特に、化学気
相成長法を使用する場合には、金属シリサイド膜の堆積
とポリシリコン膜の堆積とを同一真空内で連続的に行え
ば、製造工程の複雑化を防ぐことができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0030】(実施例1)本発明の第1の実施例とし
て、ポリシリコン膜と金属シリサイド膜との2層構造か
らなるポリサイド膜をポリサイドゲートとしてゲート電
極に用いた半導体装置100について、図面を参照しな
がら説明する。図1は、本発明の第1の実施例における
半導体装置100の要部断面構成図である。
【0031】半導体装置100は、p型シリコン基板1
の中に形成されたn−ウェル2、基板1の表面に所定の
間隔で形成された素子分離領域3、n−ウェル領域2の
中に形成されたpチャンネル型MOSトランジスタ領域
4、p型基板1のn−ウェル2以外の箇所に形成された
nチャンネル型MOSトランジスタ領域5を有してい
る。pチャンネル型MOSトランジスタ領域4において
は、pチャンネル型MOSトランジスタのソース・ドレ
イン領域となるp+拡散領域6が、基板1の表面近傍に
設けられている。同様に、nチャンネル型MOSトラン
ジスタ領域5においては、nチャンネル型MOSトラン
ジスタのソース・ドレイン領域となるn+拡散領域7
が、基板1の表面近傍に設けられている。
【0032】さらに、基板1の表面にはゲート酸化膜8
が設けられ、その上には、p+ポリシリコン膜9aまた
はn+ポリシリコン膜9bが設けられている。それぞれ
のポリシリコン膜9a、9bの上には、タングステンシ
リサイド膜12が形成されている。ポリシリコン膜9
a、9b及びタングステンシリサイド膜12の2層構造
により、ポリサイド膜が構成されている。なお、図1に
示されているp+拡散領域6及びn+拡散領域7は、ゲー
ト電極(不図示)の直下には形成されない。
【0033】図1の半導体装置100の製造方法を、図
2(a)〜2(d)、図3(a)〜3(d)及び図4
(a)〜4(d)を参照して説明する。図2(a)〜2
(d)は、製造方法の各ステップにおける図1と同じ切
断面での半導体装置100の断面図である。一方、図3
(a)〜3(d)は、図2(a)〜2(d)のそれぞれ
に示される各ステップにおける、nチャンネル型MOS
トランジスタ領域5の図2(a)〜2(d)の紙面に垂
直な方向の切断面における半導体装置100の断面図で
ある。同様に、図4(a)〜4(d)は、図2(a)〜
2(d)のそれぞれに示される各ステップにおける、p
チャンネル型MOSトランジスタ領域4の図2(a)〜
2(d)の紙面に垂直な方向の切断面における半導体装
置100の断面図である。
【0034】図2(a)、図3(a)及び図4(a)に
示すステップでは、まず、面方位(100)を有するp
型シリコン基板1の中に、イオン注入法と熱拡散法とを
用いてn−ウェル2を形成する。次に、基板1の上に、
典型的な選択酸化法により素子分離領域3を形成する。
後述するように、n−ウェル2はpチャンネル型MOS
トランジスタ領域4、n−ウェル2以外はnチャンネル
型MOSトランジスタ領域5である。
【0035】その後、基板1の上に厚さ10nmのゲー
ト酸化膜8を形成し、さらにそのゲート酸化膜8の上に
ポリシリコン膜9を堆積する。その後、nチャンネル型
MOSトランジスタ領域5をフォトレジスト10で覆
い、ポリシリコン膜9にBF2 +イオンを加速エネルギー
10KeV、ドーズ量6x1015cm-2の条件で注入す
るイオン注入処理を行って、pチャンネル型MOSトラ
ンジスタ領域4のポリシリコン膜9をp+ポリシリコン
膜9aとする。
【0036】次に図2(b)、図3(b)及び図4
(b)に示すステップにおいて、フォトレジスト10を
除去した後に、pチャンネル型MOSトランジスタ領域
4を新たなフォトレジスト11で覆う。その後に、ポリ
シリコン膜9にAs+イオンを加速エネルギー20Ke
V、ドーズ量1x1015cm-2の条件で注入するイオン
注入処理を行って、nチャンネル型MOSトランジスタ
領域5のポリシリコン膜9をn+ポリシリコン膜9bと
する。
【0037】続いて図2(c)、図3(c)及び図4
(c)に示すステップで、フォトレジスト11を除去
し、さらにポリシリコン膜9a、9bの表面に形成され
る自然酸化膜(不図示)を例えばフッ酸処理によって除
去する。この自然酸化膜の除去は、タングステンシリサ
イド膜12の剥がれを防止するために通常行われるもの
である。すなわち、シリコン含有量の少ないタングステ
ンシリサイド膜は、低抵抗であるという利点を有する一
方で、応力が高く剥がれ易いという問題点を有してい
た。しかし、上記のようなポリシリコン膜の上の自然酸
化膜の除去工程を行うことによって、タングステンシリ
サイド膜の剥がれが防止され、低抵抗を実現するシリコ
ン含有量の少ないタングステンシリサイド膜が実用化さ
れてきている。
【0038】さらに上記のフッ酸処理に引き続いて、ポ
リシリコン膜9a、9bの上に厚さ200nmのタング
ステンシリサイド膜12を、その中におけるシリコンと
タングステンとの原子数の比率が堆積時でSi/W=
2.64またはそれ以上となるように堆積する。原子数
の比率がSi/W=2.64以上になるのであれば、タ
ングステンシリサイド膜12の堆積方法はスパッタ法で
も化学気相成長法でも良い。この比率は、堆積後の熱処
理(例えば900℃、30分の熱処理)によってシリコ
ンが析出するために減少する。したがって、熱処理後の
タングステンシリサイド膜12の中におけるシリコンと
タングステンとの原子数の比率は、Si/W=2.36
またはそれ以上になっている。
【0039】次に、図2(d)、図3(d)及び図4
(d)に示すステップにおいて、半導体装置100の全
面に厚さ200nmのシリコン酸化膜13を堆積する。
その後に、p+ポリシリコン膜9a、n+ポリシリコン膜
9b、タングステンシリサイド膜12及びシリコン酸化
膜13をエッチングして、所望の電極及び配線形状を形
成する。このエッチングでは、ゲート電極パターンと同
時に、pチャンネル型MOSトランジスタ4のゲート電
極とnチャンネル型MOSトランジスタ5のゲート電極
とを接続する配線パターンも形成される。
【0040】その後、pチャンネルMOSトランジスタ
領域4にBF2 +イオンを加速エネルギー30KeV、ド
ーズ量6x1015cm-2の条件で注入するイオン注入処
理を行って、ソースあるいはドレイン領域としてのp+
拡散領域6(図2(d)には不図示)を形成する。一
方、nチャンネルMOSトランジスタ領域5にAs+
オンを加速エネルギー40KeV、ドーズ量6x1015
cm-2の条件で注入するイオン注入処理を行って、ソー
スあるいはドレイン領域としてのn+拡散領域7(図2
(d)には不図示)を形成する。
【0041】さらに、シリコン酸化膜13の表面に絶縁
膜14を堆積する。続いて、不純物の活性化及び絶縁膜
14の平坦化のための熱処理を、温度900℃で30
分、窒素雰囲気中で行なう。その後、公知の配線形成法
を用いて、ソース、ドレイン、及びゲート電極に接続す
る例えばアルミ合金等から成る配線15(図2(d)に
は不図示)を形成して、半導体装置100を完成する。
【0042】次に、本発明に従って上記のように形成さ
れる金属シリサイド膜の中に存在する結晶粒界について
説明する。
【0043】図5(a)及び図5(b)は、900℃の
熱処理後のタングステンシリサイド膜の結晶状態を透過
型電子顕微鏡(TEM)による写真に基づいて表す。図
5(a)は、堆積時の原子数の比率がSi/W=2.5
3(熱処理後の原子数の比率がSi/W=2.26)で
ある従来の場合であり、図5(b)は、堆積時の原子数
の比率がSi/W=2.64(熱処理後の原子数の比率
がSi/W=2.36)である本発明の場合である。
【0044】900℃の熱処理後のタングステンシリサ
イドの結晶は、WSi2の結晶と熱処理過程で析出した
シリコンの結晶とに化学量論的に分かれる。図5(a)
及び図5(b)にて、黒く見える箇所がWSi2の結晶
であり、白く見える箇所が熱処理により析出したシリコ
ン結晶である。含有されるシリコンの原子数比率の少な
い従来例を示す図5(a)では、WSi2の結晶に相当
する黒い領域が多いのに対して、含有されるシリコンの
原子数比率の多い本発明を示す図5(b)では、シリコ
ンの析出量が多いために、シリコン結晶に相当する白い
領域が多い。
【0045】さらに本願の発明者は、WSi2結晶とシ
リコン結晶との界面における不純物の拡散係数D
WSi2/Siは、以下の式(1)で示されるように、WSi2
結晶同士の界面での拡散係数DWSi2/WSi2に比べて非常
に小さいことを見いだした。
【0046】 DWSi2/Si << DWSi2/WSi2 (1) したがって、熱処理後のタングステンシリサイド膜の中
における不純物は、主として、WSi2結晶とシリコン
結晶との界面ではなく、WSi2結晶同士の界面を通じ
て拡散する。
【0047】上記の考察に基づいて発見されたタングス
テンシリサイド膜の中の不純物の拡散経路の本発明と従
来例との相違を、図6(a)及び6(b)に模式的に示
す。シリコン含有量が少ない従来例では、図6(a)に
太線で示すとともに矢印によってそのそれぞれの端を示
すように、WSi2結晶同士の界面のみをたどる不純物
の拡散経路が連続的に存在し得る。したがって、タング
ステンシリサイド膜中を不純物が、この拡散経路をたど
って横方向に容易にかつ速く拡散することができる。そ
れに対して、本発明に従って形成されるシリコンリッチ
なタングステンシリサイド膜では、シリコン析出量が多
くなってWSi2結晶とシリコン結晶との界面が多くな
る代わりに、WSi2結晶同士の界面が減少する。その
結果、WSi2結晶同士の界面のみをたどる不純物の拡
散経路は、不連続になる。これによって、本発明のタン
グステンシリサイド膜中における不純物の横方向拡散速
度は、非常に遅くなる。
【0048】p型及びn型MOSトランジスタのしきい
値電圧のばらつきに対する本発明のタングステンシリサ
イド膜の効果を、図7(a)及び図7(b)を参照して
説明する。使用したテストパターンは、p型MOSトラ
ンジスタに対する影響を検討する場合には、図8に示す
ように不純物としてボロンを含むポリサイドゲート電極
81に、不純物として砒素を含む広いポリサイド領域8
2を接続したものを用いている。n型MOSトランジス
タに対する影響を調べる場合には、ポリサイドゲート電
極81及びポリサイド領域82にドープされる不純物の
導電型を、図8に示したものとは逆にする。図7(a)
及び図7(b)の横軸は、図8におけるポリサイドゲー
ト領域82からの距離Dであり、縦軸はしきい値電圧で
ある。
【0049】図7(a)に示すp型MOSトランジスタ
の場合、熱処理後のタングステンシリサイド膜中の原子
数の比率がSi/W=2.26(堆積時にはSi/W=
2.53)である従来例では、900℃の熱処理によ
り、しきい値電圧は最大で約400mVばらつく。ま
た、熱処理温度を850℃に下げても、最大約100m
Vのしきい値電圧のばらつきが依然として存在する。こ
れに対して、熱処理後のタングステンシリサイド膜中の
原子数の比率がSi/W=2.36(堆積時にはSi/
W=2.64)である本発明では、900℃の熱処理を
行っても、しきい値電圧のばらつきは20mV以下であ
る。
【0050】一方、n型MOSトランジスタでは、図7
(b)に示すように、しきい値電圧のばらつきは従来か
ら一般に50mV以下と小さい値であった。これに対し
て、以上に説明した本発明のタングステンシリサイド膜
をゲート電極として有するn型MOSトランジスタで
は、熱処理後のしきい値電圧のばらつきが、20mV以
下とさらに小さい値に抑制されている。
【0051】以上のように、本発明の第1の実施例で
は、pチャンネル型MOSトランジスタ及びnチャンネ
ル型MOSトランジスタを有し、それぞれのゲート電極
として、p+ポリシリコン膜またはn+ポリシリコン膜を
含むポリサイド膜を用いたポリサイドゲート電極を用い
ている半導体装置100において、金属シリサイド膜中
の過剰のシリコンがシリサイド結晶粒界に存在すること
で、不純物の拡散経路である金属シリサイド膜中のWS
2結晶同士の界面を不連続とする。これにより、熱処
理を行っても、不純物が横方向に拡散することがない。
そのため、nチャンネル型MOSトランジスタにおいて
と同様にpチャンネル型MOSトランジスタにおいて
も、しきい値電圧のばらつきが抑制される。
【0052】上記説明では、本発明によればしきい値電
圧のばらつき幅は20mV以下に抑えられると述べた
が、典型的には設計値の10%以内、あるいは5%以内
のばらつきであれば、実用上問題にならない。
【0053】(実施例2)本発明の第2の実施例とし
て、本発明の特徴を有するポリサイド膜をポリサイド配
線として配線に用いた半導体装置を説明する。図9は、
本実施例における半導体装置200の要部断面構成図で
ある。図9において、図1を参照して説明した第1の実
施例の半導体装置100と同一の機能を有する構成要素
には同一の参照符号を付しており、その詳細な説明はこ
こでは省略する。
【0054】半導体装置200の製造方法を、以下に説
明する。ただし、p型シリコン基板1の中にn−ウェル
2、素子分離領域3、p+拡散領域6ならびにn+拡散領
域7を形成するステップは第1の実施例と同様であるの
で、ここではその説明を省略する。
【0055】半導体装置200の全面に層間絶縁膜14
を形成した後、層間絶縁膜14にコンタクトホール17
を形成する。フッ酸を含む水溶液を用いたディップエッ
チングを行って界面の自然酸化膜を除去した後、第1の
実施例におけるp+ポリシリコン膜9a及びn+ポリシリ
コン膜9bの形成と同様な方法を用いて、p+ポリシリ
コン膜15a及びn+ポリシリコン膜15bを形成す
る。その後、タングステンシリサイド膜16を、第1の
実施例のタングステンシリサイド膜12と同様な方法を
用いて、ポリシリコン膜15a、15bの上に堆積す
る。
【0056】以上のように本実施例は、本発明により形
成したポリサイド膜をポリサイド配線として使用する。
このような場合でも、第1の実施例と同様に、タングス
テンシリサイド膜中の過剰のシリコンが金属シリサイド
膜中のシリサイド結晶粒界に存在することで、不純物の
拡散経路である金属シリサイド膜中のWSi2結晶同士
の界面を不連続とする。これにより、熱処理を行って
も、不純物が横方向に拡散することがない。そのため、
+拡散領域6とn+拡散領域7とを本発明のポリサイド
膜により接続しても、n+ポリシリコン膜15bとn+
散領域7との間のコンタクト部及びp+ポリシリコン膜
15aとp+拡散領域6との間のコンタクト部のいずれ
においても、コンタクト抵抗のばらつきを十分に抑制す
ることができる。
【0057】典型的には、コンタクト抵抗のばらつき
は、設計値の20%以内であれば実用上は問題にならな
い。
【0058】なお、金属シリサイド膜中のシリコン含有
量の増加にともなってそのシート抵抗が従来例に比べて
約20%増加し、それによって配線抵抗が増加するが、
この程度の増加は許容範囲内である。
【0059】上記の第1及び第2の実施例では、金属シ
リサイド膜とポリシリコン膜との2層構造を有するポリ
サイド構造を例にとって本発明を説明したが、本発明の
適用はそのようなポリサイド構造に限られるわけではな
い。例えば、金属シリサイド膜と金属シリサイド膜上に
設けられる絶縁膜との間に、ボロンの凝集を防ぐための
ポリシリコン膜をさらに設けた構成としてもよい。ま
た、ボロンの減少を防ぐため、金属シリサイド膜中に全
体的にボロンをドープさせても良い
【0060】ゲート酸化膜は、酸化膜以外の膜、例えば
窒化酸化膜等であっても良い。また、n+ポリシリコン
膜及びp+ポリシリコンはイオン注入法を用いて形成し
ているが、その代わりに、熱拡散法を用いても形成して
も良い。
【0061】金属シリサイド膜としてタングステンシリ
サイド膜を用いているが、その代わりに、チタンシリサ
イド膜あるいはモリブデンシリサイド膜等の他の金属シ
リサイド膜を用いても、以上に説明したものと同様の効
果が得られる。また、n型不純物として砒素を用いてい
るが、リンを用いても上述のものと同様の効果が得られ
る。
【0062】上記に説明した第1の実施例は、pチャン
ネル型MOSトランジスタのゲート電極、nチャンネル
型MOSトランジスタのゲート電極、ならびにそれらを
接続する配線を、連続したポリサイド膜により一体的に
形成する例である。また、第2の実施例は、p+拡散領
域とn+拡散領域とを連続したポリサイド膜により接続
する例である。上記の実施例で説明した以外に、拡散層
とゲート電極との間など半導体装置に含まれる他の部分
の間を本発明による金属シリサイド膜によって接続する
ことも、もちろん可能である。
【0063】本発明では、金属シリサイド膜に過剰のシ
リコンを含有させている。ここで、第2の実施例に関連
して先に述べたように、金属シリサイド膜のシリコンの
組成を高くすれば、それに応じて比抵抗が高くなる。し
たがって、不純物の横方向拡散による半導体装置の電気
特性の劣化が抑制される限りは、金属シリサイド膜のシ
リコンの組成は低いほうが望ましい。例えば、熱処理後
の原子数の比率がSi/W=3.0以上であると、比抵
抗の増加が著しく、比抵抗の高いポリシリコン膜の使用
を避けて金属シリサイド膜を使用するメリットが失われ
る。しかし、低抵抗化が特に強く望まれずに、n型ポリ
シリコン膜とp型ポリシリコン膜とを電気的に接続する
ことを主な目的とする場合には、ポリシリコン膜と同程
度の比抵抗値まで許容されるので、熱処理後の原子数の
比率がSi/W=4.0以下の範囲で金属シリサイド膜
に含まれるシリコンの比率を増やすことができる。
【0064】
【発明の効果】以上のように、本発明の半導体装置で
は、金属シリサイド膜中の過剰のシリコンがシリサイド
結晶粒界に析出して、不純物の拡散経路であるシリサイ
ド結晶粒界におけるWSi2結晶同士の界面を不連続と
する。これにより、熱処理を行っても、不純物が横方向
に拡散することがない。このため、本発明による金属シ
リサイド膜をMOSFETのポリサイドゲート電極に用
いて熱処理を行っても、しきい値電圧のばらつきが起こ
らない。また、本発明による金属シリサイド膜をn+
散領域層及びp+拡散領域をつなぐ配線に用いても、シ
リコン含有量の増加にともなう配線抵抗の増加は許容範
囲内であり、さらにコンタクト抵抗のばらつきが抑制さ
れる。
【0065】さらに、p+ポリシリコン膜及びn+ポリシ
リコン膜の間の電気的導通が、余分な面積を必要とする
コンタクトを用いることなく可能となる。さらに、90
0℃の熱処理を施しても効果が維持されるので、BPS
G膜を用いた平坦化処理の実施が可能となる。また、従
来は不純物の横方向拡散の影響を防止するためにp
域とn領域の間の距離を大きくとる必要があったが、
本発明の構造とすることで、この距離を短くすることが
可能となる。これによって、集積回路素子面積の縮小化
にも、大きく貢献する。
【0066】金属シリサイド膜がタングステンシリサイ
ド膜である場合には、シリコンとタングステンとの原子
数の比率Si/Wを2.36以上4.0以下の範囲の
値、好ましくは2.36以上3.0以下の範囲の値にす
ることによって、過剰なシリコンの存在による金属シリ
サイド膜の比抵抗の増加の影響を受けることなく、上記
の効果を得ることができる。
【0067】本発明は、チャンネル型MOSトランジス
タのポリサイドゲートあるいはポリサイド配線に適用す
ることができる。ポリサイドゲートに適用する場合には
しきい値電圧のばらつきが、ポリサイド配線に適用する
場合にはコンタクト抵抗のばらつきが、それぞれ所定の
値以下に抑えられる程度の過剰のシリコンを金属シリサ
イド膜の中に含ませることによって、優れた電気的特性
を有する半導体装置を実現することができる。
【0068】金属シリサイド膜の上にボロンの凝集を防
ぐポリシリコン膜がさらに堆積する、あるいは、金属シ
リサイド膜中にボロンを全体にかつ一様に含ませれば、
不純物の横方向拡散をさらに抑制することができる。
【0069】金属シリサイド膜の堆積にあたっては、半
導体技術で一般的に使用されている化学気相成長法ある
いはスパッタ法を使用することができる。特に、化学気
相成長法を使用する場合には、金属シリサイド膜の堆積
とポリシリコン膜の堆積とを同一真空内で連続的に行え
ば、製造工程の複雑化を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における半導体装置の要
部断面構成図である。
【図2】(a)〜(d)は、本発明の第1の実施例にお
ける半導体装置の製造方法の各ステップにおける要部断
面構成図である。
【図3】(a)〜(d)は、本発明の第1の実施例にお
ける半導体装置の製造方法の各ステップにおける他の線
に沿った要部断面構成図である。
【図4】(a)〜(d)は、本発明の第1の実施例にお
ける半導体装置の製造方法の各ステップにおけるさらに
他の線に沿った要部断面構成図である。
【図5】(a)は堆積時の原子数の比率がSi/W=
2.53である従来のタングステンシリサイド膜の結晶
状態を示す透過型電子顕微鏡による写真に基づく図面で
あり、(b)は堆積時の原子数の比率がSi/W=2.
64である本発明のタングステンシリサイド膜の結晶状
態を示す透過型電子顕微鏡による写真に基づく図面であ
る。
【図6】(a)は堆積時の原子数の比率がSi/W=
2.53である従来のタングステンシリサイド膜におけ
る不純物の拡散経路を模式的に示す図であり、(b)は
堆積時の原子数の比率がSi/W=2.64である本発
明のタングステンシリサイド膜における不純物の拡散経
路を模式的に示す図である。
【図7】(a)はp型MOSトランジスタのしきい値電
圧のばらつきを示すグラフであり、(b)はn型MOS
トランジスタのしきい値電圧のばらつきを示すグラフで
ある。
【図8】図7(a)及び(b)のグラフを得るために用
いたテストパターンを模式的に示す図である。
【図9】本発明の第2の実施例における半導体装置の要
部断面構成図である。
【図10】従来の金属シリサイド膜における課題を模式
的に説明する図であって、(a)は典型的な半導体装置
の構成を示す平面図であり、(b)は(a)の線10B
−10B’における断面図である。
【符号の説明】
1、190 p型シリコン基板 2 n−ウェル 3、101 素子分離領域 4 pチャンネル型MOSトランジスタ領域 5 nチャンネル型MOSトランジスタ領域 6 p+拡散層領域 7 n+拡散層領域 8 ゲート酸化膜 9 ポリシリコン膜 9a、15a、106b p+ポリシリコン膜 9b、15b、106a n+ポリシリコン膜 10、11 フォトレジスト 12、16、107 タングステンシリサイド膜 13 シリコン酸化膜 14 層間絶縁膜 15 配線 17 コンタクトホール 81 ボロンを含むポリサイドゲート電極 82 砒素を含むポリサイド領域 100、200、900 半導体装置 102a n型MOSFET 102b p型MOSFET 103a、103b ゲート 104a、104b ドレイン 105a n型ポリサイドゲート 105b p型ポリサイドゲート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3205 H01L 21/321 H01L 21/3213 H01L 21/768 H01L 27/092

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリシリコン膜と金属シリサイド膜とか
    らなるポリサイド膜を有する半導体装置であって、 前記ポリサイド膜が、 p型不純物を含む第1のポリシリコン膜と、n型不純物
    を含む第2のポリシリコン膜とが一体的に形成された前
    記ポリシリコン膜と、 前記第1及び第2のポリシリコン膜に跨るように前記ポ
    リシリコン膜上に形成された過剰なシリコンを含有する
    前記金属シリサイド膜とを備え、 前記過剰なシリコンが、前記金属シリサイド膜中のシリ
    サイド結晶粒界に析出していることを特徴とする 半導体
    装置。
  2. 【請求項2】 前記金属シリサイド膜が、シリコンとタ
    ングステンとの原子数の比率Si/Wが2.36以上
    4.0以下の範囲の値であるタングステンシリサイド膜
    であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記シリコンとタングステンとの原子数
    の比率Si/Wが、2.36以上3.0以下の範囲の値
    であることを特徴とする請求項2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記ポリサイド膜は、ポリサイドゲート
    電極であり、 前記第1のポリシリコン膜は、pチャンネル型MOSト
    ランジスタの前記ポリサイドゲート電極における下層の
    ポリシリコン膜であり、 前記第2のポリシリコン膜は、nチャンネル型MOSト
    ランジスタの前記ポリサイドゲート電極における下層の
    ポリシリコン膜であることを特徴とする請求項1〜3の
    うちいずれか1つに記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記過剰なシリコンは、前記ポリサイド
    ゲート電極におけるしきい値電圧のばらつきを20mV
    以下に抑えるのに十分な程度に過剰であることを特徴と
    する請求項4記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記過剰なシリコンは、前記ポリサイド
    ゲート電極におけるしきい値電圧のばらつき設計値の
    10%以下に抑えるのに十分な程度に過剰であることを
    特徴とする請求項4記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記ポリサイド膜は、ポリサイド配線で
    あり、 前記第1のポリシリコン膜は、pチャンネル型MOSト
    ランジスタのp型不純物を導入されたp+拡散領域とコ
    ンタクトする前記ポリサイド配線における下層のポリシ
    リコン膜であり、 前記第2のポリシリコン膜は、nチャンネル型MOSト
    ランジスタのn型不純物を導入されたn+拡散領域とコ
    ンタクトする前記ポリサイド配線における下層のポリシ
    リコン膜であることを特徴とする請求項1〜3のうちい
    ずれか1つに記載の半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記過剰なシリコンは、前記p+拡散領
    域と前記第1のポリシリコン膜との間のコンタクト抵抗
    及び前記n+拡散領域と前記第2のポリシリコン膜との
    間のコンタクト抵抗のばらつきを設計値の20%以下
    抑えるのに十分な程度に過剰であることを特徴とする請
    求項7記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記金属シリサイド膜の上にボロンの凝
    集を防ぐ第3のポリシリコン膜がさらに堆積されている
    ことを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか1つに記
    載の半導体装置。
  10. 【請求項10】 前記金属シリサイド膜中にはボロンが
    全体にかつ一様に含まれていることを特徴とする請求項
    1〜9のうちいずれか1つに記載の半導体装置。
  11. 【請求項11】 ポリシリコン膜と金属シリサイド膜と
    からなるポリサイド膜を有する半導体装置の製造方法で
    あって、前記ポリサイド膜を形成する工程が、 p型不純物を含む第1のポリシリコン膜と、n型不純物
    を含む第2のポリシリコン膜とからなる前記ポリシリコ
    ン膜を一体的に形成する工程と、 前記ポリシリコン膜上に、過剰なシリコンを含む前記金
    属シリサイド膜を形成する工程と、 熱処理によって、前記金属シリサイド膜中のシリサイド
    結晶粒界に過剰なシリコンを析出する工程とを有するこ
    とを特徴とする 半導体装置の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記金属シリサイド膜が、シリコンと
    タングステンとの原子数の比率Si/Wが2.36以上
    4.0以下の範囲の値であるタングステンシリサイド膜
    であることを特徴とする請求項11記載の半導体装置の
    製造方法。
  13. 【請求項13】 前記シリコンとタングステンとの原子
    数の比率Si/Wが、2.36以上3.0以下の範囲の
    値であることを特徴とする請求項12記載の半導体装置
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記ポリサイド膜は、ポリサイドゲー
    ト電極であり、 前記第1のポリシリコン膜は、pチャンネル型MOSト
    ランジスタの前記ポリサイドゲート電極における下層の
    ポリシリコン膜であり、 前記第2のポリシリコン膜は、nチャンネル型MOSト
    ランジスタの前記ポリサイドゲート電極における下層の
    ポリシリコン膜であることを特徴とする請求項11〜1
    3のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記過剰なシリコンは、前記ポリサイ
    ドゲート電極におけるしきい値電圧のばらつきを20m
    以下に抑えるのに十分な程度に過剰であることを特徴
    とする請求項14記載の半導体装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記過剰なシリコンは、前記ポリサイ
    ドゲート電極におけるしきい値電圧のばらつき設計値
    の10%以下に抑えるのに十分な程度に過剰であること
    を特徴とする請求項14記載の半導体装置の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記ポリサイド膜は、ポリサイド配線
    であり、 前記第1のポリシリコン膜は、pチャンネル型MOSト
    ランジスタのp型不純物を導入されたp+拡散領域とコ
    ンタクトする前記ポリサイド配線における下層のポリシ
    リコン膜であり、 前記第2のポリシリコン膜は、nチャンネル型MOSト
    ランジスタのn型不純物を導入されたn+拡散領域とコ
    ンタクトする前記ポリサイド配線における下層のポリシ
    リコン膜であることを特徴とする請求項14〜16のう
    ちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  18. 【請求項18】 前記過剰なシリコンは、前記p+拡散
    領域と前記第1のポリシリコン膜との間のコンタクト抵
    抗及び前記n+拡散領域と前記第2のポリシリコン膜と
    の間のコンタクト抵抗のばらつきを設計値の20%以下
    に抑えるのに十分な程度に過剰であることを特徴とする
    請求項17記載の半導体装置の製造方法。
  19. 【請求項19】 前記金属シリサイド膜の上にボロンの
    凝集を防ぐ第3のポリシリコン膜を堆積する工程をさら
    に含有することを特徴とする請求項11〜18のうちい
    ずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記金属シリサイド膜を堆積する工程
    化学気相成長法を用いて行うことを特徴とする請求
    項11〜19のうちいずれか1つに記載の半導体装置の
    製造方法。
  21. 【請求項21】 前記金属シリサイド膜を堆積する工程
    スパッタ法を用いて行うことを特徴とする請求項1
    1〜19のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造
    方法。
  22. 【請求項22】 前記金属シリサイド膜を堆積する工程
    化学気相成長法を用い、前記金属シリサイド膜の堆
    積と前記第1及び第2のポリシリコン膜の堆積とが同一
    真空内で連続的になされることを特徴とする請求項11
    〜18のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方
    法。
  23. 【請求項23】 前記金属シリサイド膜の上にボロンの
    凝集を防ぐ第3のポリシリコン膜を堆積する工程をさら
    に含有しており、前記金属シリサイド膜を堆積する工程
    は化学気相成長法を用い、前記金属シリサイド膜の堆積
    と前記第1〜第3のポリシリコン膜の堆積とが同一真空
    内で連続的になされることを特徴とする請求項11〜1
    8のうちいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
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