JP3183239U - 型枠保持用コーン取外し冶具 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンクリートの硬化後に型枠保持用コーンを簡単に取外すことができる型枠保持用コーン取外し冶具を提供する。
【解決手段】型枠保持用コーン取外し冶具は、先端には型枠保持用コーン3のネジ孔31aに螺合する雄ネジ部12aを有するスクリュードライバー12と、型枠保持用コーン3の型枠側端部の外径より大きい内径を有し、かつ、硬化したコンクリート6から型枠保持用コーン3を取外すために必要な高さを有する凹部を構成するように天板部と側板部とを有し、天板部にはスクリュードライバー12が回転自在な状態で挿入される貫通孔が設けられた取外しスペーサ11とを有する。
【選択図】図4

Description

本考案は、コンクリート打設時には締付具の締付ボルトが螺合しながら挿入されるネジ孔が設けられた型枠保持用コーンを、硬化したコンクリートから取外すための型枠保持用コーン取外し冶具に関する。
一般に、コンクリート壁体を構築するにあたっては、2つの型枠をセパレータや型枠保持用コーンを使用して所定の間隔だけ離し固定してコンクリートの打設空間を形成し、そのコンクリート打設空間内にコンクリートを打設するようにしている。そのため、打設したコンクリート内にセパレータおよび型枠保持用コーンが埋設されたままコンクリートが硬化することになり、セパレータの両側の型枠保持用コーンは硬化したコンクリートから取外すようにしている。
ここで、硬化したコンクリートから型枠保持用コーンを簡単に取外すことができるように型枠保持用コーンの外周面に螺旋状突起を設けたものが提案されており、型枠保持用コーンを回転させることにより、その外周の螺旋状突起とコンクリートの螺合により型枠保持用コーンを硬化したコンクリートから取外すようにしている(例えば、特許文献1,2参照。)。
特開平8−93223号公報 特開2010−285820号公報
しかし、上述の特許文献1,2に記載された型枠保持用コーンでは、コンクリートの硬化後に型枠保持用コーンを取外して、型枠保持用コーンを取り外した後に形成される空洞にモルタル成形コーン等により挿入するが、コンクリートが硬化するとコンクリートと型枠保持用コーンとが接着するため、型枠保持用コーンを取外すことが困難であるという問題があった。
特に、上述の特許文献1,2に記載された型枠保持用コーンでは、型枠保持用コーンの外周面に螺旋状突起を設けているため、型枠保持用コーンの外周面だけでなく螺旋状突起が硬化したコンクリートに強固に付着する。そのため、型枠保持用コーンを回転させて取外そうとしても、なかなか回転できず、型枠保持用コーンを取外すことができなかった。
本考案は、このような問題点に鑑みなされたもので、コンクリートの硬化後に型枠保持用コーンを簡単に取外すことができる型枠保持用コーン取外し冶具を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本考案に係る型枠保持用コーン取外し冶具は、コンクリート打設時には締付具の締付ボルトが螺合しながら挿入されるネジ孔が設けられた型枠保持用コーンを、硬化したコンクリートから取外すための型枠保持用コーン取外し冶具であって、その外周面の一部または全体には前記型枠保持用コーンのネジ孔に螺合するネジ部を有するスクリュードライバーと、前記型枠保持用コーンの型枠側端部の外径より大きい内径を有し、かつ、硬化したコンクリートから前記型枠保持用コーンを取外すために必要な高さを有する凹部を構成するように天板部と側板部とからなり、その天板部には前記スクリュードライバーが回転自在な状態で挿入される貫通孔が設けられた取外しスペーサと、を有することを特徴とする。
ここで、前記スクリュードライバーのネジ部の後方には、前記取外しスペーサの天板部に設けられた貫通孔の内径よりも大きい外径を有するストッパーが設けられており、そのネジ部を前記型枠保持用コーンのネジ孔に螺合してスクリュードライバーを回転させた際にストッパーの下面が取外しスペーサの天板部表面の貫通孔周縁に当接して、スクリュードライバーの回転により硬化したコンクリートから型枠保持用コーンを浮き上がらせて取外すようにしても良い。
また、前記スクリュードライバーのネジ部の後方には、前記取外しスペーサの天板部に設けられた貫通孔の内径よりも大きい外径を有するストッパーが設けられており、そのネジ部を前記型枠保持用コーンのネジ孔に螺合してスクリュードライバーを回転させた際にストッパーの上面が取外しスペーサの天板部裏面の貫通孔周縁に当接して、前記スクリュードライバーから前記取外しスペーサが落下しないように構成しても良い。
また、前記スクリュードライバーの後端部には、電動ドリルや手回し冶具に装着するための連結軸部が設けられていると良い。
また、前記スクリュードライバーの後端部には、作業者が握るためのハンドル部が設けられているようにしても良い。
本考案に係る型枠保持用コーン取外し冶具は、外周面の一部または全体には型枠保持用コーンのネジ孔に螺合するネジ部を有するスクリュードライバーと、型枠保持用コーンの型枠側端部の外径より大きい内径を有し、かつ、硬化したコンクリートから型枠保持用コーンを取外すために必要な高さを有する凹部を構成するように天板部と側板部とからなり、その天板部にはスクリュードライバーが回転自在な状態で挿入される貫通孔を設けたため、硬化したコンクリートから型枠保持用コーンを浮き上がらせて取外す場合には、取外しスペーサの貫通孔からスクリュードライバー先端のネジ部を通して型枠保持用コーンのネジ孔に螺合し、そのスクリュードライバーを手動や電動ドリル等により回転させれば、硬化したコンクリートから型枠保持用コーンが浮き上がるように飛び出してきて型枠保持用コーンを簡単に取外すことができる。
(a)〜(c)それぞれ本考案に係る実施形態の型枠保持用コーン取外し冶具を構成する取外しスペーサの正面図、平面図、断面図である。 電動ドリルと取外しスペーサに装着した状態のスクリュードライバーを示す図である。 型枠保持用コーンを用いて片側の型枠を支持した状態を示す図である。実施形態の型枠保持用コーンを用いて片側の型枠を支持した状態を示す図である。 (a),(b)それぞれ本考案に係る実施形態の型枠保持用コーン取外し冶具を使用した型枠保持用コーンの取外し手順を示す図である。 (a),(b)それぞれ本考案に係る実施形態の型枠保持用コーン取外し冶具を使用した型枠保持用コーンの取外し手順を示す図である。 本考案に係る実施形態の型枠保持用コーン取外し冶具を使用して取り外し可能な型枠保持用コーンの別の構成例を示す図である。 本考案に係る実施形態の型枠保持用コーン取外し冶具に電動ドリルの代わりに装着する手回し冶具の一例を示す図である。 本考案に係る実施形態の型枠保持用コーン取外し冶具に電動ドリルの代わりに装着する手回し冶具の他の例を示す図である。 スクリュードライバーの後端に連結軸部の代わりにハンドル部を設けてスクリュードライバー自身を手回し冶具に構成した一例を示す図である。 (a)〜(c)それぞれ本考案に係る別の実施形態の型枠保持用コーン取外し冶具を使用した型枠保持用コーンの取外し手順を示す図である。 スクリュードライバーの後端に連結軸部の代わりにハンドル部を設けてスクリュードライバー自身を手回し冶具に構成した他の例を示す図である。
次に、本考案に係る型枠保持用コーン取外し冶具の実施形態について説明する。
この型枠保持用コーン取外し冶具1は、型枠の保持に使用した型枠保持用コーン3を硬化したコンクリートから取外すためのものであって、取外しスペーサ11と、スクリュードライバー12とから構成されている。
取外しスペーサ11は、図1(a)〜(c)に示すように型枠保持用コーン3の型枠側端部の外径より大きい内径を有する天板部11aと、硬化したコンクリートから型枠保持用コーン3を取外すために必要な高さhを有する円筒状の側板部11bとからなる凹部11cを有し、天板部11aにはスクリュードライバー12が回転自在な状態で挿入される貫通孔11a1が設けられている。なお、側板部11bは、4角形や6角形等の多角形の角筒状でも、さらには、側板の代わりに所定間隔で脚部が設けられたものでも良く、要は、凹部11cを形成できるものであれば良い。
ここで、型枠保持用コーン3を取外すために必要な高さhとは、10mm〜20mm程度である。
スクリュードライバー12は、図2に示すように電動ドリル72のチャック部72aに装着して使用されるもので、その外周面の一部には型枠保持用コーン3の雌ネジ部31aに螺合する雄ネジ部12aが形成されている。
このスクリュードライバー12の雄ネジ部12aの後方には、取外しスペーサ11の天板部11aに設けられた貫通孔11a1の内径よりも大きい外径を有するストッパー12bが設けられている。これにより、スクリュードライバー12の雄ネジ部12aを型枠保持用コーン3のネジ孔に螺合してスクリュードライバー12を回転させた際にストッパー12bの下面が取外しスペーサ11の天板部11a表面の貫通孔11a1周縁に当接して、スクリュードライバー12の回転により硬化したコンクリートから型枠保持用コーン3を浮き上がらせて取外すことができる。なお、本発明では、ストッパー12bは任意のもので、省略しても良い。
また、このスクリュードライバー12の後端部、すなわちストッパー12bよりも後方には、電動ドリル72のチャック部72aに連結される連結軸部12cを有する。連結軸部12cは、電動ドリル72のチャック部72aに確実に連結されるように断面6角形等の多角形に構成している。
ここで、このスクリュードライバー71は、図2に示すようにスクリュードライバー12の雄ネジ部12aを取外しスペーサ11の貫通孔11a1に通して、ストッパー12bの下面が取外しスペーサ11の天板部11a表面の貫通孔11a1周縁に当接した際には、雄ネジ部12aの先端部が、取外しスペーサ11の側板部11bの先端部より突出するような長さにしている。ただし、雄ネジ部12aの先端部と取外しスペーサ11の側板部11bの先端部とが同じ、もしくは短くても良い。
また、このスクリュードライバー71の雄ネジ部12aとストッパー12bとの間は、取外しスペーサ11の貫通孔11a1に挿入されて回転するため、円滑な回転を確保するため、その外周面には断面円形状で円柱状にしている。
図3は、型枠保持用コーン3を用いて片側の型枠30を支持した状態を示している。
ジョイントナット20は、そのセパレータ側端部に丸セパレータ2の雄ネジ部21に螺合するセパレータ側雌ネジ部20aが設けられていると共に、その外周側面には抜け止め用に突出したストッパー20bが設けられている。また、ジョイントナット20のコーン側端部には、後述するフォームタイ(登録商標)などの締付具4の締付ボルト41の雄ネジ部41aが螺合するコーン側雌ネジ部20cが設けられている。そして、セパレータ側雌ネジ部20aとコーン側雌ネジ部20cとの間には、水の浸入などを防ぐ隔壁20dが設けられている。なお、隔壁20dは省略されていても良い。また、締付具4は、図3に示すように、締付ボルト41の他に、ナット42と、型枠3を外側から支持する丸パイプ等のバタ材5を抑える座金43とから構成される。
型枠保持用コーン3は、鉄等の金属や、木製、セラミックス、合成樹脂等の硬質部材から成型されたもので、型枠側端部が大径で、かつ、セパレータ側端部が小径のほぼ円錐台形状の形状を有している。そのため、コンクリートの打設後に簡単に取り外すことができる。ここで、型枠保持用コーン3を鉄等の金属から成型する場合には、錆びないようにコーティングすると良い。また、型枠保持用コーン3を成型する合成樹脂には、強度、曲げ弾性率等の観点から、エンジニアリングプラスチック又はスーパーエンジニアリングプラスチックを用いることが好ましい。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリアセターノレ、ポリアミド、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレブタレート、超高分子量ポリエチレン、シンジオタクチックポリスチレン等の材質を例示することができる。また、非品ポリアリレート、ポリスノレホン、ポリエーテノレサノレフォン、ポリフェニレンスノレファイド、ポリエーテノレエーテノレケトン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、フッ素樹脂等を材質として形成することも好ましいといえる。その他、剛性、硬度、加工性、耐衝撃性、曲げ疲労性など機械的特性のバランスに優れるABS樹脂をはじめ、ガラス繊維等を適量混入させた硬質の合成樹脂等を用いることが、さらに好ましいといえる。
そして、型枠保持用コーン3の軸心方向の中心には、図2等に示すように、コンクリート打設時に締付具4の締付ボルト41が挿通される一方、型枠3の脱型時には外周面に螺旋状の雄ネジ部12aが形成されたスクリュードライバー12が挿入される貫通孔31が形成されている。貫通孔31のセパレータ側端部には、その貫通孔31より内径が大であり、ジョイントナット20のコーン側端部が挿入されるジョイントナット挿通孔32が形成されている。なお、本考案では、貫通孔31と、ジョイントナット挿通孔32とは、同じ内径でも勿論よい。
型枠保持用コーン3の貫通孔31の内周面には、後述するスクリュードライバー12の外周面に形成された螺旋状の雄ネジ部12aに螺合する所定長の雌ネジ部31aが形成されている。ここで、雌ネジ部31aの所定長とは、この型枠保持用コーン3をコンクリートの壁面から取外すために必要な長さであり、貫通孔31の全長に亘る必要はなく、貫通孔31の一部で良い。
また、この型枠保持用コーン3は、上述したように、トンネル工事などの大規模な土木工事のコンクリートの打設工事で使用するため、型枠保持用コーン3の軸方向の長さ、すなわちジョイントナット20のコーン側端部112の端面から型枠3までの長さとして、例えば、85mmや110mmのものがあり、好ましくは50mm〜150mmである。そのため、コンクリートを打設した際、コンクリートの表面からジョイントナット20のコーン側端部112の端面までのかぶり厚さとして、少なくとも10mm以上、好ましくは、50mm〜130mmの長さを確保できるので、貯水槽や、堤防、橋脚等、水と頻繁に接触する構造物などに使用した場合でも、構造物内部の鉄筋等の腐蝕を防ぐことができる。
次に、本考案に係る型枠保持用コーン取外し冶具1を使用した型枠保持用コーン3の取り外し方法について説明する。まず、実施の形態では、防波堤や防潮堤、さらにはトンネル工事などの大規模な土木工事のコンクリートの打設工事で使用する長尺の型枠保持用コーン3を一例にその取り外しについて説明する。
図3に示すように、長尺の型枠保持用コーン3を用いて型枠30,30間にコンクリートを打設し、コンクリートを養生させて硬化した後、締付具4やバタ材5、型枠3を取り外すと、図4(a)に示すように、硬化したコンクリート6内に丸セパレータ2と、ジョイントナット20と型枠保持用コーン3とがそれぞれ連結された状態で埋設される。
そのため、作業者は、図4(a)に示すように電動ドリル72のチャック部72aにスクリュードライバー12の連結軸部12cを連結し、かつ、スクリュードライバー12の雄ネジ部12aを取外しスペーサ11の天板部11aの貫通孔11a1に貫通させた状態で、硬化したコンクリート6に埋設された型枠保持用コーン3に近付ける。
次に作業者は、図4(b)に示すように硬化したコンクリート6内に埋め込まれた型枠保持用コーン3の貫通孔31の雌ネジ部31aにスクリュードライバー12の雄ネジ部12aの先端部を挿入して螺合させる。
図4(b)に示すように型枠保持用コーン3の貫通孔31にスクリュードライバー12の雄ネジ部12aの先端部を螺合させた状態で電動ドリル72の電源を入れてスクリュードライバー12を回転させると、スクリュードライバー12の雄ネジ部12aが型枠保持用コーン3の貫通孔31の雌ネジ部31aに螺合しているため、図5(a)に示すように硬化したコンクリート6から型枠保持用コーン3が浮き上がってきて、型枠保持用コーン3を簡単に取外すことができる。
ここで、取外しスペーサ11は、図1(a)〜(c)に示すように型枠保持用コーン3の型枠側端部の外径より大きい内径有しており、凹部11cの高さhは、硬化したコンクリートから型枠保持用コーン3を取外すために必要な高さである10mm〜20mm程度としており、スクリュードライバー12のネジ部12aの後方には取外しスペーサ11の貫通孔11a1の内径よりも大きい外径を有するストッパー12eが設けられており、スクリュードライバー12を回転させた際にストッパー12eの下面が取外しスペーサ11の天板部11a表面の貫通孔11a1周縁に当接して、スクリュードライバー12の回転により硬化したコンクリート6から型枠保持用コーン3を浮き上がらせるため、スクリュードライバー12の雄ネジ部12a先端がジョイントナット20のコーン側端部に当接しなくても、簡単に硬化したコンクリート6から型枠保持用コーン3を取外すことができる。
そして、型枠保持用コーン3が硬化したコンクリート6から型枠保持用コーン3が浮き上がると、スクリュードライバー12の雄ネジ部12aを型枠保持用コーン3の貫通孔31の雌ネジ部31aに螺合させたまま電動ドリル72の電源をオフにして、図5(b)に示すように電動ドリル72にスクリュードライバー12や取外しスペーサ11や型枠保持用コーン3が付いた状態のまま引き出す。
その後は、型枠保持用コーン3を手で掴む等して逆回転させれば、スクリュードライバー12の雄ネジ部12aに螺合していた型枠保持用コーン3を簡単に取外すことができる。
従って、本考案に係る型枠保持用コーン取外し冶具1によれば、スクリュードライバー12と、取外しスペーサ12とを有するため、硬化したコンクリート6から型枠保持用コーン3を簡単に取外すことができる。
特に、この型枠保持用コーン取外し冶具1では、硬化したコンクリートから型枠保持用コーン3を取外すために必要な高さである10mm〜20mm程度の凹部11cを有する取外しスペーサ11を利用しているため、スクリュードライバー12の先端部がジョイントナット20のコーン側端部に当接させなくても簡単に硬化したコンクリート6から型枠保持用コーン3を取外すことができる。その結果、スクリュードライバー12の長さは短くて済むので部品コストを低減できると共に、電動ドリル72の回転数も少なくて済むので、消費電力も低減することができる。
また、この型枠保持用コーン取外し冶具1のスクリュードライバー12には、取外しスペーサ11の天板部11に設けられた貫通孔11aの内径よりも大きい外径を有するストッパー12bが設けられており、その雄ネジ部12aを型枠保持用コーン3のネジ孔31aに螺合してスクリュードライバー12を回転させた際にストッパー12bの下面が取外しスペーサ11の天板部11a表面の貫通孔11a1周縁に当接して、スクリュードライバー12の回転により型枠保持用コーン3を浮き上がらせて取外すため、型枠保持用コーン3の取り外し作業を容易化することができる。
なお、型枠保持用コーン3が樹脂製の場合には、図6に示すように、貫通孔31に雌ネジ部31aが形成されてなく、雌ネジ部33aが形成されたナット33を埋設している場合でも、取外しスペーサ11とスクリュードライバー12とから構成された本実施形態の型枠保持用コーン取外し冶具1をそのまま使用して、型枠保持用コーン3を取外すことができる。
また、上記実施形態では、スクリュードライバー12の後端の連結軸部12cを電動ドリル72のチャック部72aに連結して使用しているが、本考案では、これに限らず、例えば、図7に示すようにその連結軸部12cが嵌合する嵌合部73aを有する手回し冶具73や、図8に示すようにその連結軸部12c’が嵌合するソケット部74aを有する手回し冶具74を使用しても良い。なお、図8の場合、スクリュードライバー12’は、雄ネジ部12a’と例えば6角形状の連結軸部12c’とからなるボルトによって構成できることになる。
またさらには、図9に示すようにスクリュードライバー12の後端に連結軸部12cの代わりにハンドル部12dを設けて、スクリュードライバー12自身を手回し冶具として構成することも出来る。
さらに、図10(a)〜(c)に示すようにスクリュードライバー12の雄ネジ部12aの後方に取外しスペーサ11の天板部11aに設けられた貫通孔11a1の内径よりも大きい外径を有するストッパー12eを設け、その雄ネジ部12aを型枠保持用コーン3’のネジ孔31’に螺合してスクリュードライバー12を回転させた際にストッパー12eの上面が取外しスペーサ11の天板部11a裏面の貫通孔11a1周縁に当接して、取外しスペーサ11からスクリュードライバー12が落下しないように構成しても良い。なお、図10(a)〜(c)では、図1〜図9とは異なり、短尺の型枠保持用コーン3’を示している。
図10(a)〜(c)に示すように型枠保持用コーン取外し冶具1のスクリュードライバー12を構成すると、スクリュードライバー12を電動ドリル72に装着すると、取外しスペーサ11がスクリュードライバー12のストッパー12eや電動ドリル72のチャック部72aに当接して脱落しないため便利である。
また、図11に示すようにスクリュードライバー12の後端に連結軸部12cの代わりにハンドル部12dを設けてスクリュードライバー12自身を手回し冶具に構成する共に、取外しスペーサ11が脱落しないようにストッパー12eを設けるようにしても良い。このように構成すると、取外しスペーサ11がスクリュードライバー12から脱落しないため、電動ドリル72を使用しないものの、携帯自在で取外しスペーサ11とスクリュードライバー12とが分離しない簡易な型枠保持用コーン取外し冶具1を構成できる。
1 型枠保持用コーン取外し冶具
11 取外しスペーサ
11a 天板部
11a1 貫通孔
11b 側板部
11c 凹部
12 スクリュードライバー
12a 雄ネジ部
12b,12e ストッパー
12c 連結軸部
12d ハンドル部
72 電動ドリル
73,74 手回し冶具

Claims (5)

  1. コンクリート打設時には締付具の締付ボルトが螺合しながら挿入されるネジ孔が設けられた型枠保持用コーンを、硬化したコンクリートから取外すための型枠保持用コーン取外し冶具であって、
    その外周面の一部または全体には前記型枠保持用コーンのネジ孔に螺合するネジ部を有するスクリュードライバーと、
    前記型枠保持用コーンの型枠側端部の外径より大きい内径を有し、かつ、硬化したコンクリートから前記型枠保持用コーンを取外すために必要な高さを有する凹部を構成するように天板部と側板部とからなり、その天板部には前記スクリュードライバーが回転自在な状態で挿入される貫通孔が設けられた取外しスペーサと、
    を有することを特徴とする型枠保持用コーン取外し冶具。
  2. 請求項1に記載の型枠保持用コーン取外し冶具において、
    前記スクリュードライバーのネジ部の後方には、前記取外しスペーサの天板部に設けられた貫通孔の内径よりも大きい外径を有するストッパーが設けられており、そのネジ部を前記型枠保持用コーンのネジ孔に螺合してスクリュードライバーを回転させた際にストッパーの下面が取外しスペーサの天板部表面の貫通孔周縁に当接して、スクリュードライバーの回転により硬化したコンクリートから型枠保持用コーンを浮き上がらせて取外すことを特徴とする型枠保持用コーン取外し冶具。
  3. 請求項1に記載の型枠保持用コーン取外し冶具において、
    前記スクリュードライバーのネジ部の後方には、前記取外しスペーサの天板部に設けられた貫通孔の内径よりも大きい外径を有するストッパーが設けられており、そのネジ部を前記型枠保持用コーンのネジ孔に螺合してスクリュードライバーを回転させた際にストッパーの上面が取外しスペーサの天板部裏面の貫通孔周縁に当接して、前記スクリュードライバーから前記取外しスペーサが落下しないように構成したことを特徴とする型枠保持用コーン取外し冶具。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一の請求項に記載の型枠保持用コーン取外し冶具において、
    前記スクリュードライバーの後端部には、電動ドリルや手回し冶具に装着するための連結軸部が設けられていることを特徴とする型枠保持用コーン取外し冶具。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれか一の請求項に記載の型枠保持用コーン取外し冶具において、
    前記スクリュードライバーの後端部には、作業者が握るためのハンドル部が設けられていることを特徴とする型枠保持用コーン取外し冶具。
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