JP3181655U - 蔓性植物補助具 - Google Patents

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Abstract

【課題】シーズン終了後に蔓性植物を容易に取り外すことができる蔓性植物補助具を提供する。
【解決手段】吊り下げて使用する蔓性植物補助具100は、一端が互いに連結された一方向に伸びる可撓性の複数の線状体111〜117を備えた縦部材110と、外縁に沿って互いに間隔を空けて設けられた複数の凹部及び連結部を含む横部材120とを有しており、複数の凹部は複数の線状体を抜き差し自在に構成されており、連結部は複数の線状体と連結して横部材120を複数の線状体の所定位置に保持可能に構成されており、複数の線状体を複数の凹部に挿入すると縦部材110と横部材120とが交差するように連結され、この連結状態で、複数の線状体を引っ張ると縦部材110と横部材120が分離するように構成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本考案は、朝顔等の蔓性植物を支持する蔓性植物補助具に関し、特に、吊り下げて使用する蔓性植物補助具に関する。
従来から、吊り下げて使用する蔓性植物補助具は知られており、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の蔓性植物補助具(朝顔の生育補助用品)は、上下一対の横棒(支柱)と、この一対の横棒の間に掛け渡され、この一対の横棒に沿って互いに間隔を空けて配列された複数の縦紐(縦部材)と、この複数の縦紐に交差するように互いに間隔を空けて配列された複数の横紐(横部材)とを有し、複数の縦紐と複数の横紐は交差位置で互いに結束されて全体として網状に構成されている。これにより、シーズン終了後に、一対の横棒の一方に巻き付けて収納できる。なお、以下の特許文献2と特許文献3にも、特許文献1と同様な種類の蔓性植物補助具が記載されている。
また、特許文献4には網を吊り下げるための緑化ネット保持具が記載されている。特許文献4に記載の緑化ネット保持具は、一辺に2以上の切込みを備えたネット固定部と、このネット固定部に固定され、軒天(軒裏天井)等に取り付け可能な取付き部とを有しており、取付き部を軒天に固定した状態で、ネット固定部の切込みに市販の網(緑化ネット)を引っ掛けて軒下に吊り下げるものである。これにより、一対の横棒等を使用することなく網を保持できる。
特開2006−271364号公報 実公昭48−12361号公報 実公昭15−10114号公報 特開2012−24036号公報
特許文献1に記載の蔓性植物補助具を用いて朝顔等の蔓性植物を這い上がらせると、蔓性植物が蔓性植物補助具の網に絡み付く。このため、シーズン終了後に蔓性植物補助具を片付ける際には、蔓性植物を網から取り外す必要があるが、この作業は煩雑であり、手間がかかるという問題がある。
そこで、本考案は上記問題点を解決するものであり、その課題は、蔓性植物を網から容易に取り外すことができる蔓性植物補助具を提供することにある。
上記課題を解決するための本考案の蔓性植物補助具は、吊り下げて使用する蔓性植物補助具であって、一端が互いに連結された一方向に伸びる可撓性の複数の線状体を備えた縦部材と、外縁に沿って互いに間隔を空けて設けられた複数の凹部、及び連結部を含む横部材とを有しており、前記複数の凹部は前記複数の線状体を抜き差し自在に構成されており、前記連結部は前記複数の線状体と連結して前記横部材を前記複数の線状体の所定位置に保持可能に構成されており、前記複数の線状体を前記複数の凹部に挿入すると前記縦部材と前記横部材とが交差するように連結され、この連結状態で、前記複数の線状体を引っ張ると前記縦部材と前記横部材が分離するように構成されていることを特徴とする。
この考案によれば、吊り下げて使用する蔓性植物補助具であって、一端が互いに連結された一方向に伸びる可撓性の複数の線状体を備えた縦部材と、外縁に沿って互いに間隔を空けて設けられた複数の凹部、及び連結部を含む横部材とを有しており、前記複数の凹部は前記複数の線状体を抜き差し自在に構成されており、前記連結部は前記複数の線状体と連結して前記横部材を前記複数の線状体の所定位置に保持可能に構成されており、前記複数の線状体を前記複数の凹部に挿入すると前記縦部材と前記横部材とが交差するように連結され、この連結状態で、前記複数の線状体を引っ張ると前記縦部材と前記横部材が分離するように構成されていることにより、前記横部材における前記複数の凹部は前記縦部材の前記複数の線状体を抜き差し自在に構成されており、前記複数の線状体を前記複数の凹部に挿入すると前記縦部材と前記横部材が交差するように連結され、この連結状態で、前記複数の線状体を引っ張ると前記縦部材と前記横部材が分離するので、前記縦部材と前記横部材を容易に連結したり分離したりすることができる。また、前記複数の線状体は一端が互いに連結されているので、前記複数の線状体を1本ずつ前記横部材に結束させることなく、前記複数の線状体の少なくとも1本を前記横部材の前記連結部に取り付けるだけで前記縦部材全体と前記横部材を連結できるとともに、前記複数の線状体の少なくとも1本を前記横部材の前記連結部から取り外すだけで前記縦部材全体と前記横部材を分離できる。
ここで、前記複数の線状体は糸状や紐状や帯状である。前記複数の線状体の一端が互いに連結されているとは、複数の線状体を一端で結束したものでもよいし、複数の線状体が一端で繋がっているものでもよい。例えば、一端が繋がった状態で1本のビニールテープを長手方向に複数に引き裂いたものである。また、前記横部材は一方向に伸びていてもよいし、円弧状に湾曲していてもよいし、円板状でもよいし、リング状でもよい。また、前記横部材は板状でもよいし、断面形状が円形や楕円形や多角形等の棒状でもよい。また、前記横部材の前記複数の凹部は前記複数の線状体の1本又は2本以上を挿入すると押し広げられるように弾性変形可能に構成されていてもよい。これにより、前記複数の凹部が前記複数の線状体を狭持できる。
本考案の一の態様においては、前記横部材は一方向に伸びる板状であり、前記複数の凹部が前記横部材の長手方向に伸びる両側又は一側に設けられている。これによれば、前記横部材が断面円形の棒状であり、その外周部に前記複数の凹部が設けられている場合に比べて、前記複数の線状体が前記複数の凹部から抜け出てしまうこと低減できる。
本考案の他の態様においては、前記複数の凹部の開口は前記横部材の外縁側が内側より狭くなるように形成されている。これによれば、前記複数の線状体が前記複数の凹部の狭くなっている部分に引っ掛かるので、前記複数の凹部の開口が前記横部材の外縁から内側まで同一の大きさになっている場合に比べて、前記複数の線状体が前記複数の凹部から抜け出てしまうことを低減できる。具体的には、前記複数の凹部における前記横部材の外縁側に一対の突起部が対向するように設けられているものでもよいし、前記複数の凹部における前記横部材の内側が外縁側の開口幅より幅広の内径を備えた円形にくり抜かれているものでもよい。
本考案の別の態様においては、前記連結部は前記横部材の両端部に設けられ、前記横部材の横幅方向に突出しており、前記複数の線状体を巻き付け可能に構成されている。これによれば、前記複数の線状体を前記連結部に巻き付けると、前記複数の線状体は前記横部材の長手方向に対して直交する方向に伸びる軸線周りに巻き付くので、前記複数の線状体が前記横部材の長手方向に伸びる軸線周りに巻き付く場合に比べて、前記横部材を水平姿勢に近づけて前記複数の線状体に吊り下げることができ、前記複数の線状体を前記複数の凹部に挿入し易くすることができる。なお、前記連結部は真っ直ぐに伸びていてもよいし、円弧状に湾曲していてもよい。
本考案の別の態様においては、前記連結部は前記横部材の中心線に対応する部分に全周に亘って環状溝が形成されている。これによれば、前記複数の線状体を前記環状溝に挿入するように前記連結部に巻き付けると、前記複数の線状体が前記横部材の中心線上に位置決めされるので、前記複数の線状体が前記横部材の中心線から前記横部材の両側のいずれか一方に寄った位置に配置される場合に比べて、前記横部材を水平姿勢に近づけて前記複数の線状体に吊り下げることができ、前記複数の線状体を前記複数の凹部に挿入し易くすることができるとともに、前記複数の線状体を前記連結部から抜け難くすることができる。
以上、説明したように本考案によれば、横部材は複数の線状体を抜き差し可能に形成された複数の切り込みを備えているので、複数の線状体と横部材とを容易に連結できるとともに容易に分離できるという優れた効果を奏し得る。
本考案に係る実施形態の蔓性植物補助具の使用状態を模式的に示す概略正面図である。 横部材を示す概略斜視図である。 図2の二点鎖線IIIで囲まれた部分を示す拡大図である。 別の横部材を示す概略斜視図である。 他の横部材を示す概略斜視図である。 蔓性植物補助具の縦部材と横部材との連結状態の変形例を示す概略正面図である。
以下、本考案に係る実施形態の蔓性植物補助具について詳細に説明する。図1は本考案に係る実施形態の蔓性植物補助具の使用状態を模式的に示す概略正面図である。図2は横部材を示す概略斜視図である。図3は図2の二点鎖線IIIで囲まれた部分を示す拡大図である。図1に示すように、蔓性植物補助具100は縦部材110と横部材120とを有している。
この縦部材110は複数の線状体111、112、113、114、115、116、117と吊り下げ具119とを含んでいる。この複数の線状体111〜117はそれぞれ糸や紐の如く一方向に伸びる可撓性の部材であり、折り曲げ可能に構成されている。この複数の線状体111〜117は一端が互いに連結されており、全体が1つに繋がっている。例えば、この縦部材110は一端が繋がった状態で1つのビニールテープを長手方向に複数に引き裂いたものである。
吊り下げ具119は軒天等に取り付け可能に構成されており、複数の線状体111〜117が互いに連結した部分に設けられている。このため、吊り下げ具119を軒天等の上方位置に取り付けると、複数の線状体111〜117は吊り下げ具119から垂れ下がり、上下方向に伸びる。図示例では、この吊り下げ具119は円環状の金具である。
図2に示すように、横部材120は、一方向に伸びる合成樹脂製の平板であり、形状保持可能な剛性を備えている。この横部材120は凹部120a、120bと連結部123、124を有している。この凹部120a、120bは横部材120の長手方向に伸びる両側にそれぞれ複数設けられている。一方の複数の凹部120aは一方の側縁121に沿って互いに間隔を空けて配列されており、他方の複数の凹部120bは他方の側縁122に沿って互いに間隔を空けて配列されている。これら一方の凹部120aと他方の凹部120bとは互いに対応する位置に設けられている。
図3に示すように、一方の凹部120aは一方の側縁121から内側に向かって凹んでいるとともに、他方の凹部120bは他方の側縁122から内側に向かって凹んでいる。これら凹部120a、120bはそれぞれ横部材120の上面120Aから下面120Bまで貫通しており、横部材120の厚み方向に開口している。これら一方の凹部120aと他方の凹部120bとは横部材120の中心線C1を挟んで左右対称の形状になっている。
これら一方の凹部120aと他方の凹部120bとは、それぞれ上記複数の線状体111〜117のうちの1本又は2本以上を抜き差し自在に構成されている。具体的には、これら一方の凹部120aと他方の凹部120bとは、それぞれ1本の線状体111〜117を挿入したり、2本以上の線状体111〜117を束ねてなる1束の線状体111〜117を挿入したりすることができるように構成されているとともに、これら1本又は1束の線状体111〜117を凹部120a、120bの中から引き出したりすることができるように構成されている。このため、横部材120は複数の線状体111〜117を着脱自在に構成されており、1本又は1束の線状体111〜117を凹部120a、120bのいずれかに挿入すると、この線状体111〜117は横部材120に交差するように引っ掛かる。
これら凹部120a、120bの中には、一対の突起部120aa、120ab、120ba、120bbがそれぞれ設けられている。一方の凹部120aにおける一対の突起部120aa、120abは、凹部120aの内面にそれぞれ設けられて互いに対向している。この状態で、これら一対の突起部120aa、120abは横部材120の側縁121から内側に向かって互いに近づくように突出しており、一対の突起部120aa、120abの先端が最も接近している。このため、凹部120aの開口は一対の突起部120aa、120abによって横部材120の側縁121から内側に向かって徐々に狭くなっており、横部材120の側縁121の側に比べて横部材120の内側が狭くなっている。これにより、複数の線状体111〜117が凹部120aの中から抜け出てしまうことを低減できる。
同様に、他方の凹部120bにおける一対の突起部120ba、120bbは、凹部120bの内面にそれぞれ設けられて互いに対向している。この状態で、これら一対の突起部120ba、120bbは横部材120の側縁122から内側に向かって互いに近づくように突出しており、一対の突起部120ba、120bbの先端が最も接近している。このため、凹部120bの開口は一対の突起部120ba、120bbによって横部材120の側縁122から内側に向かって徐々に狭くなっており、横部材120の側縁122の側に比べて横部材120の内側が狭くなっている。これにより、複数の線状体111〜117が凹部120bの中から抜け出てしまうことを低減できる。
また、一対の突起部120aa、120abのそれぞれと、一対の突起部120ba、120bbのそれぞれとは、平面から見て三角形であり、横部材120の内側に配置された先端が尖っている。このため、複数の線状体111〜117は一対の突起部120aa、120abの間と、一対の突起部120ba、120bbの間とをそれぞれ通過し難くすることができ、複数の線状体111〜117がこれら凹部120a、120bの中から抜け出てしまうことをさらに低減できる。
図示例では、これら突起部120aa、120ab、120ba、120bbは横部材120に一体形成されているが、別部材として構成されていてもよい。この場合において、これら突起部120aa、120ab、120ba、120bbはゴムの如く弾性変形可能な材質から構成されていることが望ましい。これにより、複数の線状体111〜117が凹部120a、120bの中から抜け出てしまうことを低減しつつ、複数の線状体111〜117をこれら突起部120aa、120ab、120ba、120bbに押し当てることによって、突起部120aa、120ab、120ba、120bbを弾性変形させて、複数の線状体111〜117を凹部120a、120bの中から容易に引き抜くことができる。
図2と図3に示すように、上記連結部123、124は小片部分であり、複数の線状体111〜117の1本又は2本以上を巻き付け可能に構成されており、横部材120の両端部にそれぞれ設けられている。このため、複数の線状体111〜117をこれら連結部123、124のいずれかに巻き付けると、横部材120は複数の線状体111〜117の長手方向における所定位置に連結され、この連結位置から重力によって下がらないように保持される。さらに、複数の線状体111〜117をこれら連結部123、124の双方に巻き付けると、横部材120は複数の線状体111〜117に対して交差した姿勢(水平姿勢)で複数の線状体111に連結される。
具体的には、横部材120の両端から内側に所定距離入った位置に切り込み127、128がそれぞれ形成されている。これら切り込み127、128は、横部材120の他方の側縁122から一方の側縁121に向かって横部材120の横幅方向(横部材120の長手方向に対して直交する方向)に横部材120の中心線C1を超えた位置まで伸びており、横部材120の上面120Aから下面120Bまで貫通しており、横部材120の厚み方向に開口している。また、これら切り込み127、128は複数の線状体111〜117の1本又は2本以上を抜き差し自在に構成されている。このため、複数の線状体111〜117を横部材120の側縁122から切り込み127、128の中に挿入して移動させると、複数の線状体111〜117は横部材120の側縁122から内側まで切り込み127、128に沿って案内される。
これら切り込み127、128の入り口、つまり、切り込み127、128における横部材120の側縁122の側は、平面から見てV字状に形成されており、横部材120の内側から外側に向かって開いている。言い換えると、これら切り込み127、128の入口は横部材120の側縁122の側から内側に向かって徐々に狭くなっている。これにより、複数の線状体111〜117を横部材120の外側から切り込み127、128の中に容易に挿入できる。
横部材120の両端には上記連結部123、124がそれぞれ設けられている。これら連結部123、124は、角柱状であり、横部材120の中心線C1の近くから他方の側縁122に向かって横部材120の横幅方向に突出しており、上記切り込み127、128の隣に配置されている。このため、これら連結部123、124は複数の線状体111〜117を切り込み127、128に挿入して巻き付けることができるようになっているとともに、複数の線状体111〜117を連結部123、124に巻き付けた状態で、複数の線状体111〜117は横部材120の横幅方向(横部材120の長手方向に対して直交する方向)に伸びる軸線回りに巻回されるようになっている。これにより、複数の線状体111〜117を横部材120の長手方向に伸びる軸線回りに巻き付ける場合に比べて、横部材120に対する複数の線状体111〜117の吊り下げ位置が横部材120の横幅方向にずれてしまうことを低減でき、横部材120をより水平な姿勢で吊り下げることができる。
これら連結部123、124はそれぞれ環状溝123aを有している。この環状溝123aは横部材120の長手方向に伸びる中心線C1上に配置されており、連結部123、124の外周に沿って周回状に形成されており、複数の線状体111〜117の1本又は2本以上を挿入可能に構成されている。これにより、複数の線状体111〜117を環状溝123aに挿入するように連結部123、124に巻き付けると、複数の線状体111〜117は横部材120の中心線C1上に位置決めされるとともに、連結部123、124から抜け難くなる。
図示例では、これら連結部123、124は横部材120の中心線C1から一方の側縁121に寄った位置から、横部材120の中心線C1と他方の側縁122の間の位置まで突出しており、連結部123、124の全長dが横部材120の横幅長の略4分の1の長さになっている。このため、連結部123、124の先端は横部材120の側縁122に対応する位置より横部材120の内側に配置されており、切り込み127、128に繋がる段差が露出している。これにより、この段差を利用して複数の線状体111〜117を切り込み127、128の中に容易に挿入できる。なお、連結部123、124の全長dはこれより長くてもよいし、短くてもよい。例えば、連結部123、124は横部材120の中心線C1から一方の側縁121に寄った位置から他方の側縁122に対応する位置まで突出しており、連結部123、124の全長dが横部材120の横幅長の略半分の長さになっていてもよい。
ここで、これら連結部123、124の双方は横部材120の中心線C1の近くから他方の側縁122に向かって突出しているが、この反対方向に突出していてもよいし、互いに異なる方向に突出していてもよい。具体的には、これら連結部123、124の双方は横部材120の中心線C1から他方の側縁122に寄った位置から一方の側縁121に向かって突出していてもよいし、これら連結部123、124のいずれか一方が横部材120の中心線C1から一方の側縁121に寄った位置から他方の側縁122に向かって突出しており、他方が横部材120の中心線C1から他方の側縁122に寄った位置から一方の側縁121に向かって突出していてもよい。
図4は別の横部材を示す概略斜視図である。上記横部材120と同一部分についてはその説明を省略する。図4に示すように、別の横部材130は上記横部材120と同様に、一方向に伸びる合成樹脂製の平板であり、凹部130a、130bと連結部133、134を有している。これら凹部130a、130bは横部材120の凹部120a、120bと同様に、横部材130の両側にそれぞれ互いに間隔を空けて複数設けられており、横部材130の側縁131、132から内側に向かってそれぞれ凹んでおり、横部材130の上面130Aから下面130Bまで貫通しており、横部材130の厚み方向に開口している。これら凹部130a、130bは横部材130の内側が側縁131、132の側の開口幅より幅広の内径を備えた円形にくり抜かれており、側縁131、132の側が横部材130の内側に比べて狭くなっている。これにより、複数の線状体111〜117を凹部130a、130bの中から抜け難くすることができる。
また、この横部材130の連結部133、134は、フック状(鉤状)であり、円弧状に湾曲しており、横部材130の両端部にそれぞれ設けられている。一方の連結部133は横部材130の一方の側縁131から他方の側縁132に向かって伸びており、他方の連結部134は横部材130の他方の側縁132から一方の側縁131に向かって伸びている。つまり、一方の連結部133と他方の連結部134は互いに反対方向に伸びている。なお、一方の連結部133と他方の連結部134はそれぞれ図示例とは逆方向に伸びていてもよいし、これら連結部133、134の双方は同一方向に伸びていてもよい。すなわち、これら連結部133、134の双方は一方の側縁131から他方の側縁132に向かって伸びていてもよいし、他方の側縁132から一方の側縁131に向かって伸びていてもよい。
これら連結部133、134は環状溝133a、134aをそれぞれ有している。この環状溝133a、134aは、連結部133、134の外周に沿って周回状に形成されており、複数の線状体111〜117の1本又は2本以上を挿入可能に構成されている。これにより、複数の線状体111〜117を環状溝133a、134aに挿入するように連結部133、134に巻き付けると、複数の線状体111〜117は連結部133、134から抜け難くなる。
また、これら環状溝133a、134aは横部材130の長手方向に伸びる中心線C2に対応する部分に形成されており、連結部133、134における中心線C2に対応する部分は横部材130の横幅方向に伸びている。このため、複数の線状体111〜117を環状溝133a、134aに巻き付けると、複数の線状体111〜117は横部材130の中心線C2上に位置決めされるとともに、横部材130の横幅方向(横部材130の長手方向に対して直交する方向)に伸びる軸線回りに巻き付くようになっている。したがって、複数の線状体111〜117を横部材130の長手方向に伸びる軸線回りに巻き付ける場合に比べて、横部材130に対する複数の線状体111〜117の吊り下げ位置が横部材130の中心線C2上から横部材130の横幅方向にずれることを防止でき、横部材130をより水平な姿勢で吊り下げることができる。
図5は他の横部材を示す概略斜視図である。上記横部材120と同一部分についてはその説明を省略する。図5に示すように、他の横部材140は上記横部材120と同様に、一方向に伸びる合成樹脂製の平板であり、凹部140a、140bと連結部143、144、145、146を有している。これら凹部140a、140bは上記横部材120の凹部120a、120bと同一物であり、横部材140の両側にそれぞれ互いに間隔を空けて複数設けられている。
この横部材140の連結部143、144、145、146は角柱状であり、横部材140の両端部に2つずつ設けられており、横部材140の長手方向に突出している。一方の端部における2つの連結部143、145は互いに間隔を空けて設けられているとともに、他方の端部における2つの連結部144、146は互いに間隔を空けて設けられている。このため、横部材140の両端部は先割れ二股状になっている。
これら連結部143、144、145、146は環状溝143a、144a、145a、146aがそれぞれ設けられている。これら環状溝143a、144a、145a、146aは複数の線状体111〜117の1本又は2本以上を挿入可能に構成されており、連結部143、144、145、146の外周に沿って周回状に形成されている。これにより、複数の線状体111〜117を環状溝143a、144a、145a、146aに挿入するように連結部143、144、145、146に巻き付けると、複数の線状体111〜117は連結部143、144、145、146から抜け難くなる。このとき、複数の線状体111〜117は横部材140の長手方向に伸びる軸線周りに巻き付くようになっている。
なお、図示例では、連結部143、145、144、146が横部材140の両端部に2つずつ設けられているが、横部材140の両端に1つずつ設けられていてもよいし、3つ以上ずつ設けられていてもよい。また、連結部143、144、145、146には環状溝143a、144a、145a、146aがそれぞれ形成されているが、これら環状溝の代わりに、連結部143、145、144、146の外径より大きい外径を備えた円環状又は角環状の鍔部がそれぞれ設けられていてもよい。
図1に示すように、この蔓性植物補助具100は、縦部材110の吊り下げ具119を軒天等に取り付けた図示しないフックに引っ掛けて、縦部材110の7本又は7束の線状体111〜117を軒下に吊り下げてから、これら線状体111〜117のうち、2本又は2束の線状体111、112を5つの横部材120の両端の連結部123、124に順次取り付けるとともに、残りの5本又は5束の線状体113〜117を互いに間隔を空けて5つの横部材120の中間部分の凹部120a、120bのいずれか一方に順次挿入して、組み立てられる。この状態で、7本又は7束の線状体111〜117は水平方向に間隔を空けて上下方向(垂直方向)に伸びており、5つの横部材120は上下方向に間隔を空けて水平方向に伸びている。これら7本又は7束の線状体111〜117と5つの横部材120とは互いに直交するように、つまり格子状に連結されて、網(ネット)が構成される。この場合において、この蔓性植物補助具100の下方位置に朝顔等の蔓性植物Vのプランター等を配置すると、蔓性植物Vが蔓性植物補助具100に絡み付きながら這い上がるようになる。
図6(a)から図6(d)までは蔓性植物補助具の縦部材と横部材との連結状態の変形例を示す概略正面図である。図6(a)では2本又は2束の線状体111、112を3つの横部材120の連結部123、124にそれぞれ巻き付けて、2本又は2束の線状体111、112が3つの横部材120の両端部に順次取り付けられている。この状態で、図6(b)では1本又は1束の線状体113が3つの横部材120の中央位置の凹部120a、120bのいずれかに順次挿入されている。図6(c)では3本又は3束の線状体113、114、115が3つの横部材120の中間部分の凹部120a、120bのいずれかに互いに間隔を空けて順次挿入されている。
図6(d)では図6(c)の場合と同様に全部で5本又は5束の線状体111、112、113、114、115が使用されている。まず、2本又は2束の線状体111、112を上段の横部材120における一方の連結部123に巻き付けてから、これら2本又は2束の線状体111、112のうち、一方の線状体111を中段と下段の横部材120、120における一方の連結部123、123に順次巻き付け、他方の線状体112を中段の横部材120における中央の凹部120a、120bのいずれかに挿入してから、下段の横部材120における一方の連結部123に巻き付ける。これにより、2本又は2束の線状体111、112のうち、一方の線状体111は3つの横部材120の一端を繋ぐように上下方向に伸びており、他方の線状体112は上段の横部材120の一端から中段の横部材120の中央まで斜めに伸びており、中段の横部材120の中央から下段の横部材120の一端まで斜めに伸びている。
次に、上述の2本又は2束の線状体111、112と同様に、2本又は2束の線状体113、114を上段の横部材120における他方の連結部124に巻き付けてから、これら2本又は2束の線状体113、114のうち、一方の線状体113を中段と下段の横部材120、120における他方の連結部124、124に順次巻き付け、他方の線状体114を中段の横部材120における中央の凹部120a、120bのいずれかに挿入してから、下段の横部材120における他方の連結部124に巻き付ける。これにより、2本又は2束の線状体113、114のうち、一方の線状体113は3つの横部材120の他端を繋ぐように上下方向に伸びており、他方の線状体114は上端の横部材120の他端から中段の横部材120の中央まで斜めに伸びており、中段の横部材120の中央から下段の横部材120の他端まで斜めに伸びている。
最後に、1本又は1束の線状体115を3つの横部材120の中央の凹部120a、120bのいずれかに順次挿入する。この線状体115は3つの横部材120の中央を順次通過するように上下方向に伸びている。このため、上下に配列された複数の横部材120、120において、線状体111〜117を水平方向に異なる位置の凹部120a、120bに挿入することにより、蔓性植物補助具100の網目形状が三角形になる。
図1に示すように、上述のように構成された蔓性植物補助具100は、蔓性植物Vのシーズン終了後に、7本又は7束の線状体111〜117のうち、内側の5本又は5束の線状体113〜117のそれぞれの下端をもって手前に引っ張って、これら線状体113〜117を5つの横部材120の凹部120a、120bから引き抜くとともに、両側の2本又は2束の線状体111、112を5つの横部材120の連結部123、124から取り外して、縦部材110と5つの横部材120とを分離する。
本実施形態においては、縦部材110の複数の線状体111〜117はそれぞれ一方向に伸びる可撓性の部材であり、横部材120は一方向に伸びており、その両側に凹部120a、120bが複数設けられており、これら凹部120a、120bは複数の線状体111〜117の1本又は2本以上を抜き差し自在に構成されているので、線状体111〜117を凹部120a、120bに挿入して縦部材110と横部材120を容易に連結できるとともに、この状態で、1本又は1束の線状体111〜117を横部材120から引っ張って縦部材110と横部材120を容易に分離できる。蔓性植物Vが蔓性植物補助具100に絡み付いている場合には、縦部材110と横部材120を分離させることによって、蔓性植物Vを蔓性植物補助具100から容易に取り外すことができる。また、線状体111〜117を挿入する凹部120a、120bの位置を変えることによって、隣り合う2本又は2束の線状体111〜117の間隔(網目の間隔)を狭めたり広げたりすることができる。
この実施形態においては、横部材120は一方向に伸びる平板であり、その両端に連結部123、124がそれぞれ設けられており、これら連結部123、124は横部材120の横幅方向に突出していることにより、複数の線状体111〜117をこれら連結部123、124に巻き付けると、複数の線状体111〜117が横部材120の長手方向に直交する方向に伸びる軸線回りに巻き付くので、複数の線状体111〜117が横部材120の長手方向に伸びる軸線回りに巻き付く場合に比べて、横部材120に対する線状体111〜117の吊り下げ位置が横部材120の横幅方向にずれることを防止でき、横部材120を水平に又は水平に近づけて吊り下げることができる。このとき、横部材120の凹部120a、120bの挿入口が水平方向に向くので、複数の線状体111、117を凹部120a、120bに容易に挿入したり凹部120a、120bから容易に引き出したりすることができる。
また、横部材120の連結部123、124は環状溝123aを有しており、この環状溝123aは横部材120の長手方向に伸びる中心線C1上に配置されており、連結部123、124の外周に沿って周回状に形成されており、複数の線状体111〜117の1本又は2本以上を挿入可能に構成されているので、複数の線状体111〜117を環状溝123aに挿入するように連結部123、124に巻き付けると、複数の線状体111〜117が横部材120の中心線C1上に位置決めされ、複数の線状体111〜117を連結部123、124から抜けてしまうことを防止できる。
尚、上記実施形態の蔓性植物補助具100は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、本実施形態の蔓性植物補助具100は7本又は7束の線状体111〜117と5つの横部材120とを有しているが、線状体111〜117の本数又は束数と横部材120の数量はそれぞれ適宜増減してもよい。特に、蔓性植物Vの成長に合わせて横部材120を適宜追加してもよい。
また、本実施形態の蔓性植物補助具100における縦部材110は一端が繋がった状態で1つのビニールテープを長手方向に複数に引き裂いたものであるが、これに限定されることなく、一端が繋がった状態で布等を一方向に複数に引き裂いたものでもよいし、複数の糸や紐(複数の線状体)を一端で結束(連結)したものでもよい。この場合、複数の糸や紐の色が同一でもよいし、異なっていてもよい。複数の糸や紐の色が異なる場合には、カラフル(色彩が豊か)になり、室内の装飾に使用できる。なお、本実施形態の縦部材110は吊り下げ具119を有しているが、吊り下げ具119がなくてもよい。
本実施形態の蔓性植物補助具100における横部材120、130、140は合成樹脂製であるが、横部材120、130、140の材質は限定されることなく、木製でもよいし、金属製でもよい。本実施形態の横部材120、130、140は板状であるが断面形状が円形や楕円形や六角形等の多角形からなる棒状でもよい。本実施形態の横部材120、130、140は一方向に伸びているが、横部材120、130、140の形状は限定されることなく、円弧状に湾曲していてもよいし、L字状やU字状やV字状やジグザグ状に屈曲していてもよいし、円板状や楕円状でもよいし、三角形や四角形等の多角形でもよいし、中心が開口した円環状や角環状でもよい。なお、本実施形態の横部材120、130、140は2本又は3本以上が互いに連結可能に構成されていることが望ましい。横部材120、130、140を一方向に伸長させることができるからである。
また、本実施形態の凹部120a、120b、130a、130b、140a、140bは横部材120、130、140の両側にそれぞれ複数設けられており、一方側の凹部120a、130a、140aと他方側の凹部120b、130b、140bとは互いに対応する位置に設けられているが、互いに対応する位置に設けられていなくてもよい。例えば、一方側の凹部120a、130a、140aは他方側の隣り合う2つの凹部120b、120b、130b、130b、140b、140bの間に対応する位置に設けられていてもよい。なお、本実施形態の複数の凹部120a、120b、130a、130b、140a、140bの間隔は一定であってもよいし、一定でなくてもよい。一方側の凹部120a、130a、140aの間隔と、他方側の凹部120b、130b、140bの間隔とが互いに異なっていてもよい。また、本実施形態の凹部120a、120b、130a、130b、140a、140bは横部材120、130、140の両側に設けられているが、いずれか一方側にのみ設けられていてもよい。
なお、本実施形態の凹部120a、120b、140a、140bの中には一対の突起部120aa、120ab、120ba、120bbがそれぞれ設けられているが、凹部の中に一対の突起部がなくてもよい。また、本実施形態の凹部120a、120b、130a、130b、140a、140bは、複数の線状体111〜117の1本又は2本以上を挿入すると押し広げられるように弾性変形可能に構成されていることが望ましい。これにより、線状体111〜117を凹部に挿入すると、凹部が線状体111〜117を狭持して、横部材120、130、140が保持されるとともに、線状体111〜117を引っ張ると、凹部が線状体111〜117によって押し広げられて、線状体111〜117が凹部から引き抜かれるので、縦部材110と横部材120、130、140とを容易に着脱できる。この場合には、連結部123、124、133、134、143、144、145、146は横部材120、130、140に設けられていなくてもよい。
また、本実施形態の横部材120、130、140における連結部123、124、133、134、143、144、145、146は線状体111〜117を巻き付け可能な小片部分であるが、横部材120、130、140が重力によって下がらないように縦部材110に連結できればよく、例えば、線状体111〜117の1本又は2本以上を挿入すると、線状体111〜117によって押し広げられるように弾性変形可能な凹部であってもよい。線状体111〜117を凹部に挿入すると、凹部が線状体111〜117を狭持して、横部材120、130、140を所定の高さ(位置)に保持するからである。
100…蔓性植物補助具、110…縦部材、111、112、113、114、115、116、117…線状体、119…吊り下げ具、120、130、140…横部材、120A…上面、120B…下面、120a、120b、130a、130b、140a、140b…凹部、120aa、120ab、120ba、120bb…突起部、121、122、131、132…側縁、123、124、133、134、143、144、145、146…連結部、123a、133a、134a、143a、144a、145a、146a…環状溝、127、128…切り込み、C1、C2…中心線、d…全長

Claims (5)

  1. 吊り下げて使用する蔓性植物補助具であって、一端が互いに連結された一方向に伸びる可撓性の複数の線状体を備えた縦部材と、外縁に沿って互いに間隔を空けて設けられた複数の凹部、及び連結部を含む横部材とを有しており、前記複数の凹部は前記複数の線状体を抜き差し自在に構成されており、前記連結部は前記複数の線状体と連結して前記横部材を前記複数の線状体の所定位置に保持可能に構成されており、前記複数の線状体を前記複数の凹部に挿入すると前記縦部材と前記横部材とが交差するように連結され、この連結状態で、前記複数の線状体を引っ張ると前記縦部材と前記横部材が分離するように構成されていることを特徴とする蔓性植物補助具。
  2. 前記横部材は一方向に伸びる板状であり、前記複数の凹部が前記横部材の長手方向に伸びる両側又は一側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の蔓性植物補助具。
  3. 前記複数の凹部の開口は前記横部材の外縁側が内側より狭くなるように形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の蔓性植物補助具。
  4. 前記連結部は前記横部材の両端部に設けられ、前記横部材の横幅方向に突出しており、前記複数の線状体を巻き付け可能に構成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の蔓性植物補助具。
  5. 前記連結部は前記横部材の中心線に対応する部分に全周に亘って環状溝が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の蔓性植物補助具。
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