JP5564398B2 - チェーン位置ずれ防止具 - Google Patents
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Description
図13は架設された桁材100の断面図、図14は図12の一部を抜き出して拡大して示す拡大図である。
架設された桁材100には、図13、図14に示すように、そのフランジ101の下方に設置された補剛板103に形成された1/4円状の1/4円開口部105や、ウェブ107の側面に突設した足場吊り下げ金具109に設けた円形の円開口部111に足場吊りチェーン113を吊り下げ、該足場吊りチェーン113に足場115が吊り下げ支持される。
足場吊りチェーンを開示した先行文献としては、例えば特許文献1がある。
もっとも、足場吊りチェーン113を掛け回した際に山形になるようにしたとしても、多数の足場吊りチェーン113で足場115を支持するため、足場吊りチェーン113のなかには張力が緩むものがあり、その場合、足場吊りチェーン113と円開口部111の縁部との当接部がずれて、足場吊りチェーン113の環が水平状態で開口縁部に支持される状態が生ずることがある。
これを防止するため、実際の現場では、例えばビニールテープのようなもので簡易的に足場吊りチェーン113を固定することが行われているが、ズレ防止の効果はほとんど期待できない。
フック119が外れると、足場吊りチェーン113が道路側に垂れ下がり危険である。
しかしながら、従来においては、そのようなことについての解決策を提示したものはなかった。
上記の説明は、足場吊りチェーンを例に挙げたが、このような問題は足場吊りチェーンに限られず、チェーンを開口部に掛け回したり、余長部分の先端にフックを設けて該フックをチェーンの環に止めるような場合であれば、共通の課題である。
前記線条部材は、チェーンの環に引っ掛かるように形成されたフック部を有してなり、前記帯状部材は一方の面に面ファスナーの雄部材が設けられ、他方の面に面ファスナーの雌部材が設けられてなり、
前記フック部を並列配置されたチェーンの環に引掛けて係止させると共に、前記帯状部材を前記並列配置されたチェーンに巻き回することを特徴とするものである。
本発明の一実施の形態に係るチェーン位置ずれ防止具1を、図1乃至図8に基づいて説明する。
本実施の形態に係るチェーン位置ずれ防止具1は、並列配置されるチェーン3の環5に挿通可能な挿入部材7と、一端が該挿入部材7に取り付けられた折り曲げ可能な線条部材9と、一端が前記挿入部材7に取り付けられた帯状部材11とを有し、前記線条部材9は、チェーン3の環5に引っ掛かるように形成されたフック部13(図6参照)を有してなるものである。
以下、詳細に説明する。
挿入部材7は、図1に示すように、全体が略T字の板状の部材から形成されている。挿入部材7は、一端側に形成された膨出部15と、矩形状の本体部17と、本体部17の他端側に形成された切り欠部19とを有している。
膨出部15の幅は、チェーン3の環5の内径よりも大きく設定されており、挿入部材7をチェーン3の環5に挿入したときに挿入部材7が抜けるのを防止できるようになっている。
膨出部15には、開口部21が設けられており、この開口部21に帯状部材11の一端が連結されている。
膨出部15における、本体部17側の部位には、凹部23が形成されており、チェーン3の環5の外周部の一部が挿入されるようになっている。
本体部17の幅方向中ほどには長手方向に伸びる凹溝25が形成されている。凹溝25は、チェーン3の環5の溶接部5aが挿入される部位である。
また、本体部17の長手方向の中央部には線条部材9が挿入可能な貫通孔27が設けられている。
さらに、本体部17における膨出部15と反対側には、切り欠部19が形成され、帯状部材11が巻き付くようになっている。
線条部材9は、折り曲げ可能な金属、例えばアルミニウムの針金部材からなる。また、線条部材9の径は、例えば3mm程度である。
線条部材9は、使用前状態では、図1に示すようにほぼ真直ぐな状態であってもよく、使用時において、所望のフック形状に折り曲げでき、図6に示すようなフック部13が形成できればよい。
帯状部材11は、一端が挿入部材7の開口部21に連結されることにより、挿入部材7に取り付けられている。開口部21への取付は、図1に示すように、一端側を挿入部材7の開口部21に挿して、挿通した端部を折り返して環にして、環にした部分の端部を例えばミシン縫いによって固定するようにすればよい。なお、ミシン縫いに代えてあるいはステープラによって取り付けてもよい。図2は、ステープラで止めた場合の帯状部材11の平面図であり、図3は側面図である。図2、図3では、挿入部材7の図示は省略している。
帯状部材11の材質は、チェーン3に巻き付けて、縛ることでチェーン3を縛ることができるようなものである必要があり、例えば不織布、布製、樹脂製等が挙げられる。
帯状部材11の一方の面には面ファスナーの雄部材31が、他方の面には面ファスナーの雌部材33が形成されている。
なお、面ファスナーの雄部材、雌部材はいずれがいずれの面にあってもよい。
なお、帯状部材の色を例えば赤色、黄色等にして、チェーン位置ずれ防止具1が設置される場所等によって識別するようにすれば便利である。
図4に示すように、並列配置された一対のチェーン3の環5に挿入部材7を挿入する。挿入時に、チェーン3の環5の溶接部5aを挿入部材7の凹溝25の位置にすることで、挿入部材7がガイドされてスムーズに挿入できる。
挿入部材7を挿入した状態では、図5に示すように、膨出部15がチェーン3に当接して挿入部材7が抜けるのを防止する。
次に、図8に示すように、帯状部材11を、チェーン3にクロスするように巻き回する。帯状部材11が面ファスナーになっているので、しっかりと止めることができる。帯状部材11の巻き回が完了した状態では、図8に示すように、蛍光反射帯29が表面になるようにする。
また、本実施の形態においては、帯状部材11に蛍光反射帯29を設けたので、夜間などにチェーン3の場所の確認が容易になり、安全上も好ましい。
なお、蛍光反射帯29は必須ではなく、本発明は蛍光反射帯29を設けない場合も含む。
実施の形態1においては、線条部材9と帯状部材11が挿入部材7を介して連結されるものであったが、本実施の形態のチェーン位置ずれ防止具35は挿入部材を用いることなく、線条部材37と帯状部材11を直接連結するものである。
帯状部材11の線条部材37への取付は、帯状部材11を線条部材37に巻きつけて、ミシン縫いやステープラで固定すればよい。
線条部材37は、図9の矢印で示すように、長辺部、短辺部を自由に折り曲げることができる。
帯状部材は、実施の形態1で示したものと同様である。
本実施の形態のチェーン位置ずれ防止具35は、足場吊りチェーン3の端部に設けられたフック43をチェーン3の環5に掛ける場合に、該フック43がチェーン3の環5から外れるのを防止することによって、チェーン3のずれ止めを行うのに使用するのに好適である。
最後に、線条部材37を帯状部材11の表面に巻き回して、帯状部材11が外れるのを確実に防止する。
3 チェーン
5 環
5a 溶接部
7 挿入部材
9 線条部材
11 帯状部材
13 フック部
15 膨出部
17 本体部
19 切り欠部
21 開口部
23 凹部
25 凹溝
27 貫通孔
29 蛍光反射帯
31 面ファスナーの雄部材
33 面ファスナーの雌部材
35 チェーン位置ずれ防止具
37 線条部材
39 フック部
41 直線部
43 フック
45 矩形リング部
100 桁
101 フランジ
103 補剛板
105 1/4円開口部
107 ウェブ
109 足場吊り下げ金具
111 円開口部
113 足場吊りチェーン
115 足場
117 環
119 フック
Claims (4)
- 折り曲げ可能な線条部材と、一端が前記線条部材と直接又は他の部材を介して連結された帯状部材とを有し、
前記線条部材は、チェーンの環に引っ掛かるように形成されたフック部を有し、前記帯状部材は一方の面に面ファスナーの雄部材が設けられ、他方の面に面ファスナーの雌部材が設けられてなり、
前記フック部を並列配置されたチェーンの環に引掛けて係止させると共に、前記帯状部材を前記並列配置されたチェーンに巻き回することを特徴とするチェーン位置ずれ防止具。 - 並列配置されるチェーンの環に挿通可能な挿入部材を有し、該挿入部材に前記線条部材及び帯状部材が取り付けられていることを特徴とする請求項1記載のチェーン位置ずれ防止具。
- 前記挿入部材は、一端側に膨出部を有する板状体からなることを特徴とする請求項2記載のチェーン位置ずれ防止具。
- 前記帯状部材に、蛍光反射帯を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のチェーン位置ずれ防止具。
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