JP3180026B2 - 防水コネクタ用閉塞栓 - Google Patents

防水コネクタ用閉塞栓

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JP3180026B2 JP13358096A JP13358096A JP3180026B2 JP 3180026 B2 JP3180026 B2 JP 3180026B2 JP 13358096 A JP13358096 A JP 13358096A JP 13358096 A JP13358096 A JP 13358096A JP 3180026 B2 JP3180026 B2 JP 3180026B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コネクタ用閉塞栓
に関し、より詳しくは、防水性を確保するための防水コ
ネクタに穿設された端子挿通孔に密封嵌合される防水コ
ネクタ用閉塞栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自然環境中で使用する自動車等の乗物は
風雨の中を走行するなど使用環境が厳しいので、それら
の電気配線および接続には往々にして防水性を考慮せね
ばならない。そのため特に水分の侵入を防止するように
構成した防水コネクタが外界に晒される部分において多
用される。
【0003】かかる防水コネクタの雌部分において、仕
様によっては一部の端子挿通孔が空きになり、そのまま
ではコネクタハウジングキャビティの密封性が確保出来
ず漏水事故を発生しかねないので、端子挿通孔を弾性材
料から成る閉塞栓を充填することが従来より一般に行わ
れている。
【0004】この種の閉塞栓の一例として、図15〜図
17に見られる如き実開平2−7874号公報に記載さ
れた「防水コネクタ用閉塞栓」が挙げられるが、その概
要を以下図面に沿って説明する。図15に示す閉塞栓4
1は、両端が大径の糸巻きボビン状の硬質の芯材42の
周囲に、例えば軟質の合成ゴム等で形成した波形断面の
シール材43を被せた構成になっている。この閉塞栓4
1の両端部における波形断面部分は芯材が大きく張り出
しているのでシール材の肉厚は薄くなっており、中央の
波形断面部分は芯材が括れており、シール材の肉厚は厚
くなっており大きな弾性力を発揮する。従って、空き端
子挿痛孔に嵌挿された状態において、この中央波形断面
部分が実質的に主たる密封要素を提供している。
【0005】図16に示すように、雌型コネクタハウジ
ング44には多数の端子挿通孔45が穿設されており、
その内の幾つかが空き孔となり、かかる空き孔に閉塞栓
41が挿入される。この結果、弾性を有するシール材4
3の波頭部が端子挿通孔45の内側面に圧接し、空の端
子挿通孔45は閉塞され、雌型コネクタハウジング44
と不図示の雄型ハウジングとで画成されるキャビティが
密封され水滴の侵入が防止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような閉
塞栓41により空き孔45を密封したコネクタハウジン
グのキャビティは雌雄ハウジングの着脱により、その都
度内部圧力が上昇したり負圧にまで降下したりする。そ
の際、空き孔45内に封止されたはずの閉塞栓41が孔
内を移動し、特に大きな負圧がかかると孔からキャビテ
ィ内部に脱落して、キャビティ自体の密封状態を維持不
能に陥らせてしまう。
【0007】また、閉塞栓41の最大外径は当然のこと
ながら端子挿通孔45の内径を上回るように設定されて
おり、閉塞栓41を端子挿通孔45に押し込む場合は、
図17に示すようにシール材43の比較的肉厚の薄い両
端部の波頭部が端子挿通孔45の内周面にあたって潰れ
変形し、更に押し込むことにより捲れ上がり、やがて破
損し、孔内面と閉塞栓外周面との摩擦力が減少したり空
気漏れを生じたりして本来の機能を発揮出来なくなると
言った虞れがある。
【0008】従って、かかる従来の閉塞栓は長手方向に
沿った両端部において挿通孔内周面との摩擦力を生じる
ので密封力或いは着座性自体は高いのであるが、芯材4
2が硬質であると共に両端部が大きく膨出しているので
押し込みに大きな力を要しかつシール材の周端部分を破
損する虞れを内在している。
【0009】本発明の目的は、従来の閉塞栓と同程度ま
たはそれ以上の密封力を有するにもかかわらず、挿入が
容易でかつ周縁端部が破損することのない簡単な構造の
防水コネクタ用閉塞栓を提供することにある。さらに、
コネクタ着脱時に生ずる正負双方向の圧力変化にも安定
した着座性を発揮すると共に大きな汎用性を備えた防水
コネクタ用閉塞栓を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る上記した目
的は、前記閉塞栓が、弾性材料から成る円柱状の本体
と、前記本体の外周面に一体的に形成された弾性部と、
前記本体内において、その長さ方向軸線に沿って配設さ
れた弾性補助部材とから成り、前記本体の直径が、端子
挿通孔の直径より小さく設定されており、前記弾性補助
部材が、端子挿通孔内の嵌挿位置において、前記弾性部
の弾性変形に伴う前記本体の半径方向内方への押圧力に
対する反発力を発生するように成し、更に、前記弾性補
助部材が、前記弾性部の最大弾性力を生ずる軸方向位置
において、外方に膨出した突起部を備えていることを特
徴とする防水コネクタ用閉塞栓を提供することにより達
成される。
【0011】かかる防水コネクタ用閉塞栓の構成によれ
ば、弾性部が本体の外周面に一体的に形成されているの
で、挿入時に端子挿通孔端面に対して比較的大きな弾性
を有する弾性部の端面が当接して潰れ変形するのみであ
り、本体が直接端子挿通孔の端面に衝接することは回避
され、その周縁端部は破損から免れる結果となる。ま
た、本体の長さ方向軸線に沿って配設された弾性補助部
材の配置により軸方向剛性も確保され、挿入時に加えら
れる軸方向外圧に対しての撓みが抑制されるので僅かな
力での挿入を容易にしている。また、本体端面が挿入時
における破損から確実に保護されることは勿論である
が、弾性補助部材が弾性変形に対する反発力を発生する
ように本体内に配置されていることにより、反発力が弾
性部を介して半径方向外方に挿通孔内面に作用し、端子
挿通孔内部における軸方向の移動が困難となる。その結
果、コネクタ着脱時に生ずる正負双方向の圧力変化に対
して安定した着座性を発揮することとなる。この着座性
の向上は実際には、コネクタ着脱時に生じるコネクタハ
ウジングのキャビティ内における圧力上昇および負圧に
よる閉塞栓の端子挿通孔からの突き抜け、またはキャビ
ティ内への落下を防止すると言った効果を生じる。弾性
補助部材の突起部を本体弾性部の最大弾性力を生ずる軸
方向力を生ずる位置に設けた構成において重要なこと
は、弾性部の最大弾性力を生ずる軸方向位置において、
弾性部が弾性補助部材によりその他の部分よりも強く空
き端子挿通孔内で圧縮されることとなり、相対摩擦係止
力が実質的に閉塞栓の一か所で最大となり、弾性部の他
の部分における摩擦係止力とも相まって、左右の移動が
確実に制限される。その結果、コネクタ着脱時に生じる
圧力変化に対抗する着座性の一層の向上が得られる点で
ある
【0012】
【0013】
【0014】また、本発明のもう1つの実施の形態によ
れば、前記弾性補助部材の一端が、前記本体の端面から
露出している。このような構成により、閉塞栓の端面を
補強すると共に軸方向耐圧性、すなわち剛性を強化する
こととなるので、端子挿通孔内への閉塞栓の圧入が僅か
な力を露出端部に加えるのみで完了し、また圧入の方向
性も向上する。
【0015】また、もう1つの実施の形態によれば、前
記弾性補助部材の両端が、それぞれ前記本体の端面から
露出している。このような構成にすることで、前記の場
合と同様に軸方向耐圧性を一層強化することとなり、圧
入方向性の向上と共に端子挿通孔内への双方向からの圧
入が可能となる。
【0016】
【0017】
【0018】更に、上記目的を達成するための本発明に
関連するもう1つの発明によれば、防水コネクタに穿設
された端子挿通孔に密封嵌合される防水コネクタ用閉塞
栓において、前記閉塞栓が、長さ方向軸線に沿って穿設
された凹部を備えかつ弾性を有する円柱状の本体と、該
凹部内に挿入されて合体される押入部材とから成り、前
記凹部が、前記本体の一方の端部に開口する挿通孔と、
該挿通孔の内端部を形成する拡大径を有する収納部とを
有し、前記押入部材が、一端に膨出した先端部を有する
棒体から構成されており、該先端部の径が前記収納部の
径よりも大きく設定されており、更に、前記凹部が、前
記先端部を一時的に収納するための中空の仮保持部を前
記一方の端部と前記収納部との間に備えていることを特
徴とする閉塞栓が提供される。
【0019】かかる構成において、上記した本発明の構
成による場合と同様の作用並びに効果が得られるが、こ
れらに加えて、この閉塞栓は、一方の部品である円柱状
の本体を最初に端子挿通孔に嵌合しておき、次いで本体
に穿設された凹部内に他方の部品である押入部材を挿入
して合体することにより端子挿通孔内に密封嵌合される
ものであり、これら2つの全く独立した部品を組み合わ
せる事を特徴としているので、それらの寸法、形状、材
質等は、使用目的および状況に合わせて自由に選定可能
であると言った大きな汎用性を提供するものである。
た、押入部材の先端部の径を収納部の径より小さくした
ことにより、放射方向に端子挿通孔に対して本体を弾性
圧縮することとなるので、その部分における軸方向の着
座性は特に向上し、コネクタ着脱の際に生じる圧力変化
に対する高い安定性が得られる。更に、凹部が、先端部
を一時的に収納するための中空の仮保持部を一方の端部
と収納部との間に備えてた構成によって、先端部を仮保
持部内に端子挿通孔内へ挿入するのに先立って収納する
と言う仮組み立てが可能であると言った利点もさること
ながら、先端部を収納部内に一気に挿入するための過大
な軸方向圧力の印加が避けられるので、予定された端子
挿通孔内での着座位置を動かすと言った虞も回避され
る。
【0020】
【0021】
【0022】また、もう1つの実施の形態によれば、押
入部材の前記先端部が、円錐形状を有している。このこ
とにより、先端部の前記凹部、特に、収納部内への挿入
が円滑かつ容易になると言った効果が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図6を参照して本発
明を適用した防水コネクタ用閉塞栓の第1実施形態を説
明する。図1は閉塞栓の外観形状を示す斜視図、図2は
閉塞栓の内部構成を示す断面図、図3は弾性部材の外観
形状を示す斜視図、図4〜図6は閉塞栓を防水コネクタ
に装着する過程を3段階に分けて断面図によって示した
説明図である。
【0024】閉塞栓1は、円柱状の本体2の外周面に円
弧状断面を有する連続的に配列した複数個の環状隆起か
ら成る弾性部3が一体的に形成されている。全ての実施
形態において、かかる弾性部3は3連の半円形断面を有
する環状隆起を説明の便宜上例示している。さらに閉塞
栓1は、その内部に弾性補助部材4を一体に埋設した構
造としている。そして、本体2の各端面2a、2bに
は、かかる部分を補強すると共に軸方向耐圧性を向上さ
せて空き端子挿通孔への圧入を正確に方向付けるため
に、弾性補助部材4の弧状の端部4a、4bが僅かに露
呈している。
【0025】本体2は弾性材料で構成され、弾性補助部
材4は図3から明らかなように比較的硬質の可撓性合成
樹脂や金属製帯材料を長円形に成形したものから成り、
左右の弧状の端部4a、4bによって挟まれた上下の円
弧状部5a、5bがそれぞれ互いに近接する方向に撓み
変形可能となっている。上下の円弧状部5aのほぼ中央
部には、それぞれ上側および下側に向けて山形に隆起す
る小突起6a、6bが上下対称に連成されている。
【0026】前記本体2と弾性補助部材4とは別部材で
はあるが、インサート成型により両者は一体化されて単
体の閉塞栓1が提供される。そして、閉塞栓1の内部に
おいては、図2に示すように弾性部3の中央部分に対応
する位置に、弾性補助部材4の突起6a、6bを整合し
て位置決めされている。このような配置によって、弾性
部3の外周面全体に均一な中心軸線に向けた圧力を加え
ると、弾性補助部材4の円弧状部5a、5bは、全体に
近接方向に撓み変形し、同時にこの撓み応力に対する反
発力が発生するが、この反発力は弾性部3の中央部に最
も強く作用することになる。
【0027】次に、図4乃至6に基づいて閉塞栓1を防
水コネクタに嵌挿する際の作用を3段階に分けて説明す
る。閉塞栓1の嵌挿に際しては、図4に示すように防水
コネクタ11に形成された空の端子挿入孔12に閉塞栓
1の一端が差し込まれる。本体2の弾性部3を除いた直
径は、端子挿入孔12の内径に対し小さく設定されてい
るが、弾性部3の直径は大きく設定されている。なお、
この実施形態において弾性部3は3つの半円形断面の隆
起体を軸方向に連成したものを例として示しているが、
実際には空き孔の長さ或いはキャビティ内に発生する負
圧の大きさにより増減され得るものであることは言うま
でもない。
【0028】従って、端子挿入孔12内に閉塞栓1の一
端を差し込むと、図4に示すように押し込み方向の最初
の弾性部3aが端子挿通孔12の内壁に圧接されて潰れ
変形し、更に押し込むと図5に示すように中央の弾性部
3bが潰れ変形する。そして、閉塞栓1を端子挿通孔1
2内に完全に嵌挿した図6の状態では、3個の弾性部3
a、3b、3cが全て潰れ変形して、閉塞栓1は実質的
に挿通孔内に軸方向移動不可能な状態に固着され、キャ
ビティ内に生ずる圧力環境に十分対応可能な着座性を発
揮する。
【0029】このように閉塞栓1を嵌挿する際、かかる
閉塞栓を構成する本体2が弾性を有しているうえに、そ
の外周に半円形断面の弾性部3a、3b、3cが形成さ
れているので、潰れ変形が容易に且つ弾性的に行われ
る。また、弾性部3が潰れ変形する際、弾性補助部材4
も先方の弧状端部4aから中央部に設けられた小突起6
a、6bに向けて順次押し潰されるように撓み変形する
ことになる。
【0030】その結果、弾性補助部材4の中で最も変形
量の大きな小突起6a、6b部分に整合する中央の弾性
部3bにおいて最も大きな反発力が局部的に発生するの
で、挿通孔内における左右の軸方向における摩擦係止力
は均一化され、キャビティ内に生ずる正負圧力の双方に
同程度に抵抗する事が可能となり、コネクタハウジング
の着脱とは係わりなく安定した固着状態が得られる。
【0031】また、本実施形態における閉塞栓1の構成
によれば、閉塞栓1の端部を形成する本体2の端面が端
子挿通孔12の開口端部に強く当たって傷を生じること
がなく、最初に開口端部に当接するのは最も弾性変形量
の大きな最初の弾性部3aであり、嵌挿作業も正確な方
向にかつ無理な力を加えることなく円滑に行われるので
この弾性部3aに損傷を与えるような虞れもない。
【0032】次に、図7〜図9を参照して本発明の第2
実施形態を説明する。なお、図7は閉塞栓の全体形状を
示す斜視図、図8は閉塞栓の内部構成を示す断面図、図
9は弾性補助部材の全体形状を示す斜視図である。
【0033】本実施形態と前記第1実施形態との相違点
は、弾性補助部材が異なった構成を有している点にあ
る。先ず、図7を参照して本実施形態における閉塞栓1
の外観形状について述べると、本体2は前記第1実施形
態と同様であるが、本体の一方の端面2aを覆うように
して弾性補助部材15の基部である円板形状が好ましい
板状体15aが露呈している。
【0034】弾性補助部材15は、図8及び図9に示す
ように板状体15aとその一方の表面から垂直に或いは
先開きに延びる2本の弾性脚部16a、16bとを一体
的に備えており、その自由端に互いに外側方向に向いた
突起17a、17bを設けたものである。そして、弾性
脚部16a、16bの長さは、この弾性補助部材15が
本体2内に埋設された状態で、突起17a、17bが中
央の弾性部3bに対応するように設定されている。
【0035】本体2は前記同様の材質でよく、弾性補助
部材15については、閉塞栓1が端子挿通孔内に嵌挿さ
れた際に、弾性脚部16a、16bが互いに内側に撓み
変形した後に外側方向に反発するような可撓性を備えた
材質であれば良いが、実際の製作に当たっては可塑性合
成樹脂による一体成型品であることが好ましい。
【0036】この閉塞栓1を前記のように端子挿通孔に
嵌挿する場合は、板状体15aが露呈している端面から
嵌挿する。この際、弾性部3が前記実施形態と同様に左
端部の弾性部3aから3cへと順次潰れ変形し、それに
連れて弾性脚部16a、16bが内側方向に撓み変形す
る。従って、端子挿通孔への閉塞栓1の嵌挿は円滑に行
われ、また突起17a、17bの反発作用により中央の
弾性体3bの部分で最も大きな摩擦係止力が作用し、コ
ネクタハウジングの着脱による圧力変化とは係わりなく
安定した着座状態が得られ、かつ前述の実施形態と同様
に嵌挿作業も無理な力を加えることなく、この弾性部3
aに損傷を与えるような虞れもない。
【0037】次に、図10及び図11を参照して本発明
の第3実施形態を説明する。なお、図10は閉塞栓の内
部構成を示す断面図、図11は弾性補助部材を示す斜視
図である。
【0038】本実施形態と前記第1実施形態との相違点
は、弾性補助部材の構成を換えたことにある。先ず、本
実施形態における弾性補助部材21の構成について述べ
ると、図11に示すように互いに平行に並べられた円板
形状が好ましい2枚の側板21a、21bを閉塞栓1の
本体2の長さに合わせて接続する互いに平行な2本の可
撓性を有する棒状体22a、22bを設けるとともに、
棒状体22a、22bのほぼ中央部に外側に膨出した突
起23a、23bを設けたものである。
【0039】本体2の外観形状及び材質は前記各実施形
態に示されたものと同様であり、弾性補助部材21の材
質も前記各実施形態に示されたものと同様であってよ
い。本体2と弾性補助部材21とは射出成型等により一
体化され、図10に示すように側板21a、21bは本
体2の両端面から露出しており、突起23a、23bが
弾性部3の中央部分3bに整合するように位置決めされ
る。
【0040】前記閉塞栓1を端子挿通孔に嵌挿する場合
は、いずれの端部から押し込んでもよい。閉塞栓1を前
記同様に端子挿通孔内に押し込むと、弾性部3が押し込
み度合いに応じて端部の弾性部3aから順次潰れ変形
し、これと同時に棒状体22a、22bが中央の弾性部
3bの変形による突起23a、23bが受ける内側への
移動に呼応して内側に撓み変形する。従って、閉塞栓1
を端子挿通孔内に嵌挿した状態では、弾性部3の弾性と
棒状体22a、22bの反発力により、弾性部3が直径
方向外方に拡張するようになり、外周面が端子挿通孔の
内面に強く圧接されて両者間に大きな摩擦係止力が発生
し、閉塞栓1は挿通孔内でコネクタハウジングの着脱に
よる圧力変化とは係わりなく安定した固着状態が得ら
れ、かつ前述の実施形態と同様に嵌挿作業も無理な力を
加えることなく、この弾性部3aに損傷を与えるような
虞れもない。
【0041】ところで、本実施形態においては、弾性補
助部材21の構成により次のような注目すべき作用が行
われる。即ち、棒状体22a、22bは撓み変形はする
が、伸縮性は有していない。従って、閉塞栓1を端子挿
通孔内に嵌挿して棒状体22a、22bが内側方向に撓
み変形すると、両側の側板21a、21bが互いに近接
する方向に移動する。側板21a、21bは、本体2の
両端面を覆っているので、側板21a、21bが近接方
向に移動すると、本体2全体が両側から軸方向に圧縮さ
れるようになり、この力に対応して弾性部3を全体的に
外側に膨張しようとする。
【0042】この結果、弾性部3は端子挿通孔の内周面
に更に押しつけられるようになり、閉塞栓1は端子挿通
孔内で中央の弾性部3bを中心に一層大きな摩擦係止力
を発生することとなり、極めて大きな固着力を発揮する
こととなる。
【0043】次に、図12〜図14を参照して上記第1
の発明とは若干構成の異なる第2の発明を1つの実施の
形態について以下に詳しく説明する。
【0044】図12は本体と押入部材の形状を示す斜視
図、図13は端子挿通孔への押入部材の初期差し込み状
態を示す断面図、図14は端子挿通孔が最終的な差し込
み状態を示す断面図である。
【0045】本発明による実施形態と前記した第1の実
施形態との相違点は、本体2の内部構造を変更するとと
もに、弾性補助部材に換えて押入部材31を本体2の長
手方向中心軸線Lに沿って穿設された凹部を形成する挿
通孔7内に圧入することにより本体2を外側に全体的に
膨張させる点にある。
【0046】押入部材31は、円板形状が好ましい基板
31aの一方の表面から垂直に棒体32を立設せしめ、
その一端に円錐形に膨出する先端部33を設けたもので
ある。一方、本体2の端面2bには先端部33を挿入さ
せるための挿通孔7が長手方向中心軸線Lに沿って穿設
され、この挿通孔7に連通するようにして環状の中空の
仮保持部8及びその後方に仮保持部の内奥部側の半径方
向隔壁を画成している環状壁10を介して円錐形の収納
部9が設けられている。なお、仮保持部8は先端部33
を本体2内に圧入する際に先端部33を一時的に収容す
るものであり、その最大径が先端部の最大径より大きく
設定されている。
【0047】収納部9は先端部33と相似形状の空間で
あるが、その最大径は先端部の最大径よりも小さく設定
されている。また一度、収納部9に圧入された先端部3
3は、その後方に半径方向内方に延びる環状壁10が位
置することにより容易に逆方向に抜脱しないように収納
部9を後方より画成している。なお、この先端部33は
前記した第1の実施の形態における弾性補助部材4の上
下円弧状部5a、5bに連成された突起部6a、6bと
同じ作用を発揮することは以下の説明から明らかであ
る。
【0048】前記閉塞栓1を端子挿通孔に嵌挿する場合
は、図12に示すように挿通孔7から押入部材31の先
端部33を差し込み、図13に示すように中空の仮保持
部8内に一時的に収容しておく。次に、本体2の一方の
端面2aから前記した実施形態と同様に端子挿通孔内に
押し込むのであるが、端面2aには本体2及び先行端部
の弾性部3aの潰れ変形を阻害するものがないので、押
し込みは僅かな外力を軸方向に作用するのみで極めて円
滑に行われる。
【0049】そして、本体2全体を端子挿通孔内に押し
込む段階では、本体2の弾性部3と端子挿通孔の内側面
との間に若干の摩擦力が生じ、ある程度の固着状態は得
られるがハウジングキャビティ内の圧力変化により移動
してしまう程度である。従って、大きな圧力変化に対し
て安定した固着状態を維持するするために、この段階
で、基板31aに軸方向外力を加え押入部材31全体を
本体2の内部に向けて押し込むと、本体2が前記摩擦力
により容易には移動しないので、押入部材31のみが本
体の内部方向に押し込まれる。この結果、図14に示す
ように先端部33が仮保持部8から弾性を有する環状壁
10を通って収納部9内に移動する。
【0050】収納部9の最大径は、前記のように先端部
33の最大径に比較して若干小さめに設定されているの
で、収納部9に先端部33を押し込むと、本体2及び弾
性部3が図14に想像線で示す位置から実線で示す位置
に半径方向外方に膨張しようとする。しかし、この段階
では本体2は既に端子挿通孔内に押し込まれているので
あるから、実際にこの実線で示された状態にまで膨張す
ることはなく、膨張する分だけ端子挿通孔の内周面に弾
性部3を押しつける反発力に変換され、特に中央の弾性
部3bを中心とする弾性部全体の潰れ変形を生ずること
となる。
【0051】従って、押し込みは僅かな外力を作用する
のみで極めて円滑に行われ、押入部材31を挿通孔7に
圧入して先端部33を収納部9内に嵌合することによる
本体弾性部3の半径方向外方への膨張が、その弾性に起
因する潰れ変形への力学的変換による極めて強固な固着
状態を端子挿通孔との間で生じ、キャビティ内部の極め
て大きな圧力変動にも対応可能になることが理解され
る。
【0052】
【発明の効果】第1の本発明による閉塞栓は上記した構
成を有しているので、閉塞栓を端子挿通孔に嵌挿する場
合は、本体及び弾性補助部材の両端部における弾性が従
来形式のものに比して大きく、しかも容易に潰れ変形可
能である反面、弾性補助部材の軸方向に沿った配置によ
り挿入方向である軸方向の剛性も確保されるので、僅か
な圧入力で円滑に嵌挿する事が可能であり、従って、従
来技術において発生しがちであった本体の端子挿通孔へ
の圧入時に生じる開口端部による損傷等の事故が未然に
防止することができる。
【0053】また、第2の本発明は、上記した第1の発
明の効果に加えて、弾性補助部材として別個の部材を弾
性本体に挿入合体する構造としたので、本体を半径方向
外方に大きな放射方向に拡散する力で膨張することとな
り、その反発力により本体が弾性部を介して端子挿通孔
の内周面に極めて大きな力で摩擦係止されることとなる
ので、コネクタハウジングの着脱に伴うキャビティ内の
正負方向の圧力変化に対して安定した着座性が得られ、
従って防水性も大きく向上すると言った効果が得られ
る。さらに、かかる2部品とした構成の副次的効果とし
て、本体が挿入される端子挿通孔の種々の径に対応する
本体を製造する一方、他方で一定の寸法の押入部材をそ
のまま適用すると言った様々な組み合わせによる使用形
態が可能であり、大きな汎用性を有している。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した防水コネクタ用閉塞栓の第1
実施形態を示す斜視図である。
【図2】閉塞栓の内部構成を示す断面図である。
【図3】弾性補助部材の構成を示す斜視図である。
【図4】閉塞栓の嵌挿を示す斜視図である。
【図5】嵌挿時における弾性部の潰れ変形を示す断面図
である。
【図6】嵌挿後における弾性補助部材の撓み変形を示す
断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態を示す閉塞栓の斜視図で
ある。
【図8】閉塞栓の内部構成を示す断面図である。
【図9】弾性補助部材の形状を示す斜視図である。
【図10】本発明の第3実施形態を示す閉塞栓の断面図
である。
【図11】弾性補助部材の形状を示す斜視図である。
【図12】本発明の第4実施形態を示す閉塞栓の斜視図
である。
【図13】嵌挿状態を示す閉塞栓の断面図である。
【図14】先端部の圧入状態を示す閉塞栓の断面図であ
る。
【図15】従来の防水コネクタ用閉塞栓の一例を示す断
面図である。
【図16】端子挿通孔への閉塞栓の嵌挿を示す斜視図で
ある。
【図17】閉塞栓を嵌挿する際のシール材の潰れ変形を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 防水コネクタ用閉塞栓 2 本体 3 弾性部 4、15、21 弾性補助部材 5a、5b 円弧状部 6a、6b 小突起 7 挿通孔 8 仮保持部 9 収納部 10 環状壁 11 防水コネクタ 12 端子挿通孔 15a 板状体 16a、16b 弾性脚部 17a、17b 突起 21a、21b 側板 22a、22b 棒状体 23a、23b 突起 31 押入部材 31a 基板 32 棒体 33 先端部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防水コネクタに穿設された端子挿通孔に
    密封嵌合される防水コネクタ用閉塞栓において、 前記閉塞栓が、弾性材料から成る円柱状の本体と、 前記本体の外周面に一体的に形成された弾性部と、 前記本体内において、その長さ方向軸線に沿って配設さ
    れた弾性補助部材とから成り、前記本体の直径が、端子挿通孔の直径より小さく設定さ
    れており、 前記弾性補助部材が、端子挿通孔内の嵌挿位置におい
    て、前記弾性部の弾性変形に伴う前記本体の半径方向内
    方への押圧力に対する反発力を発生するように成し、 更に、前記弾性補助部材が、前記弾性部の最大弾性力を
    生ずる軸方向位置において、外方に膨出した突起部を備
    えていることを特徴とする防水コネクタ用閉塞栓。
  2. 【請求項2】 前記弾性補助部材の一端が、前記本体の
    端面から露出していることを特徴とする請求項1に記載
    の防水コネクタ用閉塞栓。
  3. 【請求項3】 前記弾性補助部材の両端が、前記本体の
    端面から露出していることを特徴とする請求項1または
    に記載の防水コネクタ用閉塞栓。
  4. 【請求項4】 防水コネクタに穿設された端子挿通孔に
    密封嵌合される防水コネクタ用閉塞栓において、 前記閉塞栓が、長さ方向軸線に沿って穿設された凹部を
    備えかつ弾性を有する円柱状の本体と、該凹部内に挿入
    されて合体される押入部材とから成り、 前記凹部が、前記本体の一方の端部に開口する挿通孔
    と、該挿通孔の内端部を形成する拡大径を有する収納部
    とを有し、前記押入部材が、一端に膨出した先端部を有
    する棒体から構成されており、 該先端部の径が前記収納部の径よりも大きく設定されて
    おり、 更に、前記凹部が、前記先端部を一時的に収納するため
    の中空の仮保持部を前記一方の端部と前記収納部との間
    に備えていることを特徴とする防水コネクタ用閉塞栓。
  5. 【請求項5】 押入部材の前記先端部が、円錐形状を有
    していることを特徴とする請求項4に記載の防水コネク
    タ用閉塞栓。
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