JP3179897B2 - 新規なコハク酸誘導体 - Google Patents

新規なコハク酸誘導体

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JP3179897B2
JP3179897B2 JP30026292A JP30026292A JP3179897B2 JP 3179897 B2 JP3179897 B2 JP 3179897B2 JP 30026292 A JP30026292 A JP 30026292A JP 30026292 A JP30026292 A JP 30026292A JP 3179897 B2 JP3179897 B2 JP 3179897B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬品として有用な新規
なコハク酸誘導体およびその塩に関するものである。
【0002】さらに詳しく述べれば、本発明は血糖低下
作用を有し、糖尿病治療剤として有用な、一般式
【0003】
【化7】
【0004】(式中のRは水素原子、炭素数1〜4の
低級アルキル基または炭素数1〜4の低級アルコキシ基
であり、Rは水素原子または炭素数1〜6の低級アル
キル基であり、RおよびRはどちらか一方が炭素数
1〜4の低級アルキル基であり、他方が水素原子または
炭素数1〜4の低級アルキル基であり、Bはスピロ環式
アミノ基、三環性縮環状アミノ基または二環性縮環状ア
ミノ基である)で表されるコハク酸誘導体およびその塩
に関するものである。
【0005】
【従来の技術】本発明のようなコハク酸誘導体に関し、
【0006】
【化8】
【0007】で表される化合物などが製造され、動脈硬
化症の治療剤として有用である旨記載されているが、糖
尿病治療に関する作用は全く報告されていない。[ケミ
カル アブストラクツ(Chem.Abst.) 60
巻、5514b(1964年)〕
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は血糖低
下作用を有し、糖尿病治療剤として有用な新規なコハク
酸誘導体を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果、前記一般式(1)で表されるコハク酸誘導
体およびその塩がインスリン分泌促進作用および血糖低
下作用を示すことを見出し、本発明を成すに至った。
【0010】本発明の前記一般式(1)の化合物におい
て、低級アルキル基とは直鎖状および分枝状の低級アル
キル基を意味し、低級アルコキシ基とは直鎖状または分
枝状のアルコキシ基を意味する。また、スピロ環式アミ
ノ基とは、5〜7員環の環状アミノ基に5〜7員環のシ
クロアルキル環または酸素原子が1〜2個介在する5〜
7員環の脂環式複素環がスピロ結合してなるスピロ環式
のアミノ基を意味し、例えば、8−アザスピロ〔4,
5〕−8−デシル、3−アザスピロ〔5,5〕−3−ウ
ンデシル、3−アザスピロ〔5,6〕−3−ドデシル、
8−アザ−1,4−ジオキサスピロ〔4,5〕−8−デ
シル、9−アザ−1,5−ジオキサスピロ〔5,5〕−
9−ウンデシルなどをあげることができ、三環性縮環状
アミノ基とは、5〜7員環の炭化水素基と5〜6員環の
環状アミノ基が縮合し、5〜7員環の炭化水素基に炭素
数1〜2のアルキレン基が架橋することよりなる三環性
縮環状アミノ基を意味し、例えば、シス−ヘキサヒドロ
−4,7−メタノ−3aα,4β,7β,7aα−2−
イソインドリニル、シス−ヘキサヒドロ−4,7−メタ
ノ−3aα,4α,7α,7aα−2−イソインドリニ
ル、シス−ヘキサヒドロ−4,7−エタノ−2−イソイ
ンドリニルなどをあげることができ、また、二環性縮環
状アミノ基とは、5〜6員環の環状炭化水素基と5〜6
員環の環状アミノ基が縮合してなる二環性縮環状アミノ
基を意味し、例えば、シス−ヘキサヒドロ−2−イソイ
ンドリニル、シス−ヘキサヒドロ−1−インドリニル、
トランス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルなどを
あげることができる。
【0011】本発明の一般式(1)で表されるコハク酸
誘導体は新規な化合物であり、以下のようにして製造す
ることができる。
【0012】すなわち、本発明の一般式(I)で表され
るコハク酸誘導体は、一般式
【0013】
【化9】
【0014】(式中のRおよびRは前記と同じ意味
をもつ)で表されるベンジリデンコハク酸無水物と、一
般式 B − H (III)
【0015】(式中のBは前記と同じ意味をもつ)で表
されるアミノ化合物とを反応させ、必要に応じエステル
化した後、必要に応じ、一般式 R − X (IV)
【0016】(式中のXはハロゲン原子であり、R
前記と同じ意味をもつ)で表される化合物を反応させ、
一般式
【0017】
【化10】
【0018】(式中のR、R、R、RおよびB
は前記と同じ意味をもつ)で表される化合物を得たの
ち、接触水添等により二重結合を還元した後、必要に応
じてエステル化することにより製造することができる。
【0019】本製造方法で出発物質として用いられる前
記一般式(II)のベンジリデンコハク酸無水物は新規
な化合物を含んでいるが、公知化合物の製造方法と同様
にいずれも文献記載の方法により容易に製造することが
できる。
【0020】また、前記一般式(III)で表されるア
ミノ化合物は公知化合物であり、市販品として購入する
か、文献記載の方法またはそれと類似の方法により容易
に製造することができる。〔ジャーナル オブ メディ
シナル ケミストリー(J.Med.Chem.),8
巻、62ページ、(1965年)、同10巻、615ペ
ージ(1967年)、ジャーナル オブ オルガニック
ケミストリー(J.Org.Chem.),20巻、
1687ページ(1955年)〕
【0021】本発明の前記一般式(I)の化合物はマウ
スを用いたin vivoの血糖低下試験において0.
5〜10mg/kg程度の経口投与により明らかな血糖
低下作用を示す。
【0022】本発明の前記一般式(I)の化合物はコハ
ク酸部分に不斉炭素を2または3個有しており、4また
は8種の立体異性体が存在するが、本発明においてはそ
のいずれでもよい。
【0023】本発明の前記一般式(I)の化合物で好ま
しい化合物として、2−ベンジル−3−(シス−ヘキサ
ヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)酪酸、2−
(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカルボニ
ルメチル)−3−フェニル酪酸、2−(シス−ヘキサヒ
ドロ−4,7−メタノ−3aα,4β,7β,7aα−
2−イソインドリニルカルボニルメチル)−3−フェニ
ル酪酸をあげることができ、特に好ましい化合物として
は、2−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニル
カルボニルメチル)−3−フェニル酪酸をあげることが
できる。
【0024】本発明の前記一般式(1)の化合物でR
が水素原子である化合物は常法に従い、薬理学的に許容
される塩とすることができる。このようなものとして、
例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩など
のような無機塩基との塩、モルホリン、ピペリジン、フ
ェニルアラニノールなどの有機アミン、あるいはアミノ
酸との塩などをあげることができる。これらの薬理学的
に許容される塩もカルボン酸と同様にインスリン分泌促
進作用と血糖低下作用を示し、糖尿病治療剤として有用
である。
【0025】本発明の一般式(1)で表されるコハク酸
誘導体およびその塩を実際の治療に用いる場合、適当な
医薬品組成物、例えば錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル
剤、注射剤などとして経口的あるいは非経口的に投与さ
れる。これらの医薬品組成物は一般の調剤において行わ
れる製剤学的手法により調製することができる。投与量
は対象となる患者の性別、年令、体重、症状の度合など
によって適宜決定されるが、経口投与の場合、概ね成人
1日当り10〜1000mg、非経口投与の場合、概ね
成人1日当り1〜100mgの範囲内で投与される。
【0026】
【実施例】本発明の内容を以下の参考例および実施例で
さらに詳細に説明する。なお、各参考例および実施例中
の化合物の融点はすべて未補正である。
【0027】参考例 1 (E)−2−メチルベンジリデンコハク酸無水物
【0028】カリウムt−ブトキシド8.5gのt−ブ
タノール100ml溶液に2−メチルベンズアルデヒド
6.0gとコハク酸ジエチル12.0gの混合物を滴下
し、3時間加熱還流させた。溶媒を減圧下に留去後、残
渣に10%水酸化ナトリウム水溶液100mlを加え、
5時間加熱還流させた。氷冷下、反応液に濃塩酸を加え
酸性とし、析出結晶をろ取し、(E)−2−メチルベン
ジリデンコハク酸3.6gを得た。(E)−2−メチル
ベンジリデンコハク酸1.1gを無水酢酸20mlに加
え、60℃で2時間撹拌した。溶媒を減圧下に留去後、
残渣をトルエン−ヘキサン(1:5)より再結晶し、
(E)−2−メチルベンジリデンコハク酸無水物0.9
gを得た。
【0029】融 点: 112〜113℃ NMR(CDCl,400MHz) δ:2.43(3H,s),3.82(2H,d,J=
2.6Hz),7.25〜7.45(4H,m),7.
77(1H,t,J=2.6Hz) IR(KBr): νCO 1840,1780cm
−1
【0030】参考例 2 (E)−2−ベンジリデン−3−(シス−ヘキサヒドロ
−2−イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸メチ
【0031】(E)−ベンジリデンコハク酸無水物1
3.9gの塩化メチレン120ml懸濁液に、シス−ヘ
キサヒドロイソインドリン12.0gを滴下し、室温で
2時間撹拌した。反応液を1規定塩酸および飽和食塩水
で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒
を減圧下に留去し、酢酸エチルより結晶化させ、(E)
−2−ベンジリデン−3−(シス−ヘキサヒドロ−2−
イソインドリニルカルボニル)プロピオン酸19.5g
を得た。
【0032】(E)−2−ベンジリデン−3−(シス−
ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)プロ
ピオン酸350mgのエーテル溶液に撹拌下ジアゾメタ
ンのエーテル溶液を加え、室温で2時間撹拌した。溶媒
を減圧下に留去し、無色粘性油状の(E)−2−ベンジ
リデン−3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリ
ニルカルボニル)プロピオン酸メチル360mgを得
た。
【0033】NMR(DMSO−d,400MHz) δ:1.25〜1.6(8H,m),2.1〜2.3
(2H,m),3.2〜3.55(6H,m),3.7
2(3H,s),7.35〜7.5(5H,m),7.
76(1H,s) IR(neat): νCO 1715,1650cm
−1
【0034】参考例 3 (E)−ベンジリデンコハク酸無水物の代わりに(E)
−2−メチルベンジリデンコハク酸無水物を用い、参考
例2と同様な方法で下記の化合物を製造した。
【0035】(E)−3−(シス−ヘキサヒドロ−2−
イソインドリニルカルボニル)−2−(2−メチルベン
ジリデン)プロピオン酸メチル
【0036】無色粘性油状 NMR(CDCl,270MHz) δ:1.25〜1.7(8H,m),2.1〜2.35
(5H,m),3.2〜3.55(6H,m),3.8
2(3H,s),7.1〜7.45(4H,m),7.
92(1H,s) IR(neat): νCO 1715,1645cm
−1
【0037】参考例 4 シス−ヘキサヒドロイソインドリンの代わりに8−アザ
−1,4−ジオキサスピロ〔4,5〕−デカンを用い参
考例2と同様な方法で下記の化合物を製造した。
【0038】(E)−3−(8−アザ−1,4−ジオキ
サスピロ〔4,5〕−8−デシルカルボニル)−2−ベ
ンジリデンプロピオン酸メチル
【0039】無色粘性油状 NMR(CDCl,270MHz) δ:1.65〜1.8(4H,m),3.45〜4.0
5(13H,m),7.25〜7.45(5H,m),
7.90(1H,s) IR(neat): νCO 1715,1645cm
−1
【0040】実施例 1 2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソイ
ンドリニルカルボニル)酪酸
【0041】リチウムジイソプロピルアミド1.1mm
olの無水テトラヒドロフラン10ml溶液に、−70
℃、撹拌下、(E)−2−ベンジリデン−3−(シス−
ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)プロ
ピオン酸メチル327mgの無水テトラヒドロフラン5
ml溶液を滴下し、30分撹拌した。−70℃、撹拌
下、ヨウ化メチル150mgを加え、1時間撹拌した。
溶媒を減圧下に留去し、残渣に飽和塩化アンモニウム水
溶液を加え、エーテル抽出した。有機層を飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧
下に留去し、無色粘性油状の(E)−2−ベンジリデン
−3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカ
ルボニル)酪酸メチル340mgを得た。
【0042】(E)−2−ベンジリデン−3−(シス−
ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)酪酸
メチル185mgのメタノール3ml溶液に1規定水酸
化ナトリウム水溶液2mlを加え、室温で15時間撹拌
した。溶媒を減圧下に留去し、残渣に水を加え、氷冷
下、1規定塩酸を加え酸性とし、塩化メチレンで抽出し
た。有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を減圧下に留去し、無色結晶の(E)−2−ベ
ンジリデン−3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソイン
ドリニルカルボニル)酪酸55mgを得た。
【0043】(E)−2−ベンジリデン−3−(シス−
ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)酪酸
55mgのエタノール5ml懸濁液に10%パラジウム
炭素10mgを加え、水素気流下、室温、一気圧で15
時間撹拌した。触媒を除去したのち、溶媒を減圧下に留
去し、無色粘性油状の2−ベンジル−3−(シス−ヘキ
サヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)酪酸50
mgを得た。
【0044】NMR(CDCl,400MHz) δ:1.5〜1.8(11H,m),2.0〜3.65
(10H,m),7.05〜7.4(5H,m),1
4.9(1H,br) IR(neat): νCO 1730,1645cm
−1
【0045】実施例 2 2−ベンジル−3,(シス−ヘキサヒドロ−4,7−メ
タノ−3aα,4β,7β,7aα−2−イソインドリ
ニルカルボニル)酪酸
【0046】(E)−2−ベンジリデン−3−メチルコ
ハク酸無水物101mgの塩化メチレン5ml懸濁液
に、シス−ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−3aα,4
β,7β,7aα−イソインドリン70mgを加え、室
温で2時間撹拌した。反応液を1規定塩酸および飽和食
塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
溶媒を減圧下に留去し、酢酸エチルより結晶化させ、
(E)−2−ベンジリデン−3−(シス−ヘキサヒドロ
−4,7−メタノ−3aα,4β,7β,7aα−2−
イソインドリニルカルボニル)酪酸85mgを得た。
(E)−2−ベンジリデン−3−(シス−ヘキサヒドロ
−4,7−メタノ−3aα,4β,7β,7aα−2−
イソインドリニルカルボニル)酪酸50mgのエタノー
ル5ml懸濁液に10%パラジウム炭素10mgを加
え、水素気流下、室温、一気圧で15時間撹拌した。触
媒を除去したのち、溶媒を減圧下に留去し、無色粘性油
状の2−ベンジル−3−(シス−ヘキサヒドロ−4,7
−メタノ−3aα,4β,7β,7aα−2−イソイン
ドリニルカルボニル)酪酸47mgを得た。
【0047】NMR(CDCl,400MHz) δ:1.1〜1.75(9H,m),2.15〜3.3
5(12H,m),7.05〜7.35(5H,m),
8.8(1H,br) IR(neat): νCO 1710,1665cm
−1
【0048】実施例 3 3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカル
ボニル)−2−(2−メチルベンジル)酪酸メチル
【0049】リチウムジイソプロピルアミド2.6mm
olの無水テトラヒドロフラン20ml溶液に、−70
℃、撹拌下、(E)−3−(シス−ヘキサヒドロ−2−
イソインドリニルカルボニル)−2−(2−メチルベン
ジリデン)プロピオン酸メチル830mgの無水テトラ
ヒドロフラン10ml溶液を滴下し、30分撹拌した。
−70℃、撹拌下、ヨウ化メチル380mgを加え、1
時間撹拌した。溶媒を減圧下に留去し、残渣に飽和塩化
アンモニウム水溶液を加え、エーテル抽出した。有機層
を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し
た。溶媒を減圧下に留去し、無色粘性油状の(E)−3
−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカルボ
ニル)−2−(2−メチルベンジリデン)酪酸メチル8
60mgを得た。
【0050】(E)−3−(シス−ヘキサヒドロ−2−
イソインドリニルカルボニル)−2−(2−メチルベン
ジリデン)酪酸メチル860mgのエタノール15ml
溶液に10%パラジウム炭素20mgを加え、水素気流
下、室温、一気圧で15時間撹拌した。触媒を除去した
のち、溶媒を減圧下に留去し、無色粘性油状の3−(シ
ス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカルボニル)
−2−(2−メチルベンジル)酪酸メチル730mgを
得た。
【0051】NMR(CDCl,400MHz) δ:1.15〜1.75(11H,m),2.05〜
2.4(5H,m),2.65〜3.85(11H,
m),6.95〜7.2(4H,m) IR(neat): νCO 1730,1645cm
−1
【0052】実施例 4 3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカル
ボニル)−2−(2−メチルベンジル)酪酸
【0053】3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソイン
ドリニルカルボニル)−2−(2−メチルベンジル)酪
酸メチル730mgのメタノール5mlに1規定水酸化
ナトリウム水溶液3mlを加え、室温で15時間撹拌し
た。溶媒を減圧下に留去し、残渣に水を加えエーテル抽
出した。水層に氷冷下、1規定塩酸を加え酸性とし、塩
化メチレンで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下に留去し、無色アモ
ルファスの3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインド
リニルカルボニル)−2−(2−メチルベンジル)酪酸
320mgを得た。
【0054】NMR(CDCl,400MHz) δ:1.15〜1.75(11H,m),2.05〜
2.75(7H,m),2.85〜3.6(6H,
m),6.95〜7.25(4H,m) IR(KBr): νCO 1730,1645cm
−1
【0055】実施例 5 (E)−3−シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニ
ルカルボニル)−2−(2−メチルベンジリデン)プロ
ピオン酸メチルの代わりに(E)−3−(8−アザ−
1,4−ジオキサスピロ〔4,5〕−8−デシルカルボ
ニル)−2−ベンジリデンプロピオン酸メチルを用い、
実施例3と同様な方法で下記の化合物を製造した。
【0056】3−(8−アザ−1,4−ジオキサスピロ
〔4,5〕−8−デシルカルボニル)−2−ベンジル酪
酸メチル
【0057】無色粘性油状 NMR(CDCl,270MHz) δ:1.05〜1.9(7H,m),2.65〜3.2
(4H,m),3.35〜4.05(11H,m),
7.05〜7.35(5H,m) IR(neat): νCO 1730,1645cm
−1
【0058】実施例 6 3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカル
ボニル)−2−(2−メチルベンジル)酪酸メチルの代
わりに3−(8−アザ−1,4−ジオキサスピロ〔4,
5〕−8−デシルカルボニル)−2−ベンジル酪酸メチ
ルを用い、実施例4と同様な方法で下記の化合物を製造
した。
【0059】3−(8−アザ−1,4−ジオキサスピロ
〔4,5〕−8−デシルカルボニル)−2−ベンジル酪
酸 無色粘性油状 NMR(CDCl,270MHz) δ:1.1〜1.9(7H,m),2.6〜4.15
(12H,m),7.05〜7.45(5H,m) IR(neat): νCO 1730,1640,1
600cm−1
【0060】実施例 7 3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカル
ボニル)−2−(2−メチルベンジル)酪酸ナトリウム
【0061】3−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソイン
ドリニルカルボニル)−2−(2−メチルベンジル)酪
酸35mgのエタノール5ml溶液に1規定水酸化ナト
リウム水溶液0.1mlを加え、室温で1時間撹拌し
た。溶媒を減圧下に留去し、無色アモルファスの3−
(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカルボニ
ル)−2−(2−メチルベンジル)酪酸ナトリウム37
mgを得た。
【0062】NMR(DMSO−d,400MHz) δ:1.09(3H,d,J=6.5Hz),1.3〜
1.75(8H,m),2.15〜2.45(6H,
m),2.65〜2.75(1H,m),2.85〜
3.35(4H,m),3.5〜3.8(2H,m),
7.0〜7.4(4H,m) IR(KBr): νCO 1610,1575cm
−1
【0063】実施例 8 (E)−2−ベンジリデン−3−メチルコハク酸無水物
とシス−ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−3aα,4
β,7β,7aα−イソインドリンの代わりにα−メチ
ルベンジリデンコハク酸無水物とシス−ヘキサヒドロイ
ソインドリンを用い、実施例2と同様な方法で下記の化
合物を製造した。
【0064】2−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソイン
ドリニルカルボニルメチル)−3−フェニル酪酸
【0065】無色粘性油状 NMR(CDCl, 400MHz) δ:1.15〜1.7(11H,m),2.0〜2.5
5(5H,m),2.7〜3.05(2H,m),3.
1〜3.55(3H,m),7.1〜7.4(5H,
m) IR(neat): νCO 1735,1640,1
605cm−1
【0066】実施例 9 (E)−2−ベンジリデン−3.メチルコハク酸無水物
の代わりにα−メチルベンジリデンコハク酸無水物を用
い、実施例2と同様な方法で下記の化合物を製造した。
【0067】2−(シス−ヘキサヒドロ−4,7−メタ
ノ−3aα,4β,7β,7aα−2−イソインドリニ
ルカルボニルメチル)−3−フェニル酪酸
【0068】融 点: 120〜122℃ NMR(CDCl,270MHz) δ:0.75〜1.6(10H,m),2.0〜2.6
5(6H,m),2.8〜3.35(4H,m),3.
65〜3.9(1H,m),7.05〜7.4(5H,
m) IR(KBr): νCO 1735,159Gcm
−1
【0069】実施例 10 (E)−2−ベンジリデン−3−メチルコハク酸無水物
とシス−ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−3aα,4
β,7β,7aα−イソインドリンの代わりに4−メト
キシ−α−メチルベンジリデンコハク酸無水物とシス−
ヘキサヒドロイソインドリンを用い、実施例2と同様な
方法で下記の化合物を製造した。
【0070】2−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソイン
ドリニルカルボニルメチル)−3−(4−メトキシフェ
ニル)酪酸
【0071】融 点: 135〜136℃ NMR(CDCl,400MHz) δ:1.2〜1.7(11H,m),2.05〜2.5
5(5H,m),2.75〜3.5(5H,m),3.
78(3H,s),6.8〜7.15(4H,m) IR(KBr): νCO 1735,1600cm
−1
【0072】実施例 11 (E)−2−ベンジリデン−3−メチルコハク酸無水物
とシス−ヘキサヒドロ−4,7−メタノ−3aα,4
β,7β,7aα−イソインドリンの代わりにα−メチ
ルベンジリデンコハク酸無水物と3−アザスピロ〔5,
5〕ウンデカンを用い、実施例2と同様な方法で下記の
化合物を製造した。
【0073】2−(3−アザスピロ〔5,5〕−3−ウ
ンデシルカルボニルメチル)−3−フェニル酪酸
【0074】融 点: 145〜146℃ NMR(CDCl,400MHz) δ:1.15〜1.55(17H,m),2.1〜2.
25(1H,m),2.65〜3.05(2H,m),
3.3〜3.7(5H,m),7.1〜7.35(5
H,m) IR(KBr): νCO 1730,1600cm
−1
【0075】実施例 12 2−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカル
ボニルメチル)−3−(4−メトキシフェニル)酪酸メ
チル
【0076】2−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソイン
ドリニルカルボニルメチル)−3−(4−メトキシフェ
ニル)酪酸72mgのエーテル10ml懸濁液にジアゾ
メタンのエーテル溶液10mlを滴下した。室温で1時
間撹拌後、酢酸を加え過剰のジアゾメタンを分解した
後、エーテル層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および
飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥
した。溶媒を減圧下に留去し、無色粘性油状の2−(シ
ス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカルボニルメ
チル)−3−(4−メトキシフェニル)酪酸メチル65
mgを得た。
【0077】NMR(CDCl,400MHz) δ:1.15〜1.65(11H,m),2.05〜
2.3(3H,m),2.45〜2.6(1H,m),
2.8〜3.6(6H,m),3.74(3H,s),
3.79(3H,s),6.8〜7.15(4H,m) IR(neat): νCO 1735,1645cm
−1
【0078】実施例 13 2−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカル
ボニルメチル)−3−(4−メトキシフェニル)酪酸ナ
トリウム
【0079】2−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソイン
ドリニルカルボニルメチル)−3−(4−メトキシフェ
ニル)酪酸36mgのエタノール5ml溶液に1規定水
酸化ナトリウム水溶液0.1mlを加え、室温で1時間
撹拌した溶媒を減圧下に留去し、無色アモルファスの2
−(シス−ヘキサヒドロ−2−イソインドリニルカルボ
ニルメチル)−3−(4−フェノキシ)酪酸ナトリウム
38mgを得た。
【0080】NMR(CDCl,270MHz) δ:1.1〜1.55(11H,m),1.85〜2.
2(3H,m),2.45〜3.4(7H,m),3.
77(3H,s),6.7〜7.2(4H,m) IR(KBr): νCO 1610,1575cm−
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07D 209/54 C07D 209/54 209/72 209/72 209/96 209/96 221/20 221/20 223/14 223/14 491/113 491/113 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 209/44 C07D 209/54 C07D 209/72 C07D 209/96 C07D 221/20 C07D 223/14 C07D 491/113 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 (式中のRは水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル
    基または炭素数1〜4の低級アルコキシ基であり、R
    は水素原子または炭素数1〜6の低級アルキル基であ
    り、RおよびRはどちらか一方が炭素数1〜4の低
    級アルキル基であり、他方が水素原子または炭素数1〜
    4の低級アルキル基であり、Bはスピロ環式アミノ基、
    三環性縮環状アミノ基または二環性縮環状アミノ基であ
    る)で表されるコハク酸誘導体およびその塩。
  2. 【請求項2】 一般式 【化2】 (式中のRは水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル
    基または炭素数1〜4の低級アルコキシ基であり、R
    およびRはどちらか一方が炭素数1〜4の低級アルキ
    ル基であり、他方が水素原子または炭素数1〜4の低級
    アルキル基であり、Bはスピロ環式アミノ基、三環性縮
    環状アミノ基または二環性縮環状アミノ基である)で表
    される請求項1記載のコハク酸誘導体およびその塩。
  3. 【請求項3】 一般式 【化3】 (式中のRは水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル
    基または炭素数1〜4の低級アルコキシ基であり、Bは
    スピロ環式アミノ基、三環性縮環状アミノ基または二環
    性縮環状アミノ基である)で表される請求項2記載のコ
    ハク酸誘導体およびその塩。
  4. 【請求項4】 一般式 【化4】 (式中のRは水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル
    基または炭素数1〜4の低級アルコキシ基であり、Bは
    スピロ環式アミノ基、三環性縮環状アミノ基または二環
    性縮環状アミノ基である)で表される請求項2記載のコ
    ハク酸誘導体およびその塩。
  5. 【請求項5】 一般式 【化5】 (式中のBはスピロ環式アミノ基、三環性縮環状アミノ
    基または二環性縮環状アミノ基である)で表される請求
    項3記載のコハク酸誘導体およびその塩。
  6. 【請求項6】 一般式 【化6】 (式中のBはスピロ環式アミノ基、三環性縮環状アミノ
    基または二環性縮環状アミノ基である)で表される請求
    項4記載のコハク酸誘導体およびその塩。
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