JP3178597B2 - ガスコンロ - Google Patents

ガスコンロ

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JP3178597B2
JP3178597B2 JP34790496A JP34790496A JP3178597B2 JP 3178597 B2 JP3178597 B2 JP 3178597B2 JP 34790496 A JP34790496 A JP 34790496A JP 34790496 A JP34790496 A JP 34790496A JP 3178597 B2 JP3178597 B2 JP 3178597B2
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正史 松原
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政男 荒松
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、内側に向けて炎
を形成する内向炎孔を備えた内部炎孔バーナを搭載する
ガスコンロに関する。
【0002】
【従来の技術】自然吸引式のガスバーナとして、内側に
向けて炎を形成する内向炎孔を環状に備えた自然吸引式
の内向炎孔バーナが知られている。この内向炎孔バーナ
は、調理具の下面の中央から外側に向けて炎を膜状に形
成するため、調理具下面の加熱効率を向上させる利点が
ある。
【0003】一方、ガスコンロは、ガスバーナの他に、
その上方において鍋等の調理具を載せる五徳を備える。
五徳が支持する調理具の径(例えば、鍋径)は一定では
ないため、五徳は小径な調理具から大径の調理具まで安
定して支持できるように設けられる。ここで、ガスバー
ナによって形成される炎が五徳に触れると、触れない場
合に比較して約1000倍ものCOが発生する。このた
め、炎が五徳に極力触れないようにする技術が望まれ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の五徳の一例とし
て、実公平1−24491号公報に開示された技術が知
られている。この技術は、内向炎孔バーナ用ではなく、
外向炎孔バーナ用のものであるが、小径の調理具〜大径
の調理具を支持する長爪と、大径の調理具のみを支持す
る短爪とを独立して備えるものである。このように設け
ることにより、外向炎孔バーナに形成される炎が短爪に
触れるのを防ぐことはできるが、長爪に触れてしまう。
【0005】図7に示すように、上記公報に開示された
長爪J1 と短爪J2 を備える五徳を、内向炎孔バーナJ
3 に適用した場合でも外向炎孔バーナの場合と同様、長
爪J1 に炎が触れてしまう。このように、従来の技術で
は、小径の調理具を載せる長爪が炎に触れるのを避ける
ことができなかった。
【0006】
【発明の目的】この発明は、上記事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、内部炎孔バーナを搭載するガスコ
ンロにおいて、小径の調理具を載せるための内側の支持
部が炎に触れるのをできるだけ避けることのできるガス
コンロの提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するために、次の技術的手段を採用する。 〔請求項1の手段〕ガスコンロは、内側に向けて炎を形
成する内向炎孔を環状に備える内部炎孔バーナと、この
内部炎孔バーナの上方において調理具を載置する五徳
と、を備える。この五徳は、前記内部炎孔バーナから吹
き上げられる炎を通過させる中央空間部を備えるととも
に、小径の調理具を下方より支持する内側の支持部と、
小径の調理具より大径の調理具を下方より支持する外側
の支持部と、を備える。そして、前記内側の支持部の上
端は、前記外側の支持部の上端より低く設けられ、前記
内側の支持部の上端と、前記外側の支持部の上端との差
は、大径の調理具の下面に沿って形成される炎の上下幅
より大きく設けられたことを特徴とする。
【0008】〔請求項2の手段〕ガスコンロは、内側に
向けて炎を形成する内向炎孔を環状に備える内部炎孔バ
ーナと、この内部炎孔バーナの上方において調理具を載
置する五徳と、を備える。この五徳は、前記内部炎孔バ
ーナから吹き上げられる炎を通過させる中央空間部を備
えるとともに、小径の調理具を下方より支持する内側の
支持部を備える長爪と、小径の調理具より大径の調理具
を下方より支持する外側の支持部とを備える短爪とを独
立して備える。そして、前記内側の支持部の上端は、前
記外側の支持部の上端より低く設けられたことを特徴と
する。
【0009】〔請求項3の手段〕請求項1または請求項
2のガスコンロにおいて、少なくとも前記内側の支持部
は、上方に突出した突起によって、小径の調理具を支持
することを特徴とする。
【0010】〔請求項4の手段〕請求項1ないし請求項
3のいずれかのガスコンロにおいて、前記内側の支持部
の上端と前記外側の支持部の上端とを結ぶ傾斜角は、水
平方向に対して10°以上に設けられたことを特徴とす
る。
【0011】〔請求項5の手段〕請求項1ないし請求項
4のいずれかのガスコンロにおいて、前記内側の支持部
の上面は、内側下方に傾斜して設けられたことを特徴と
する。
【0012】
【作用および発明の効果】
〔請求項1の作用および効果〕内部炎孔バーナに形成さ
れる炎は、上方へ吹き上げられる。そして、五徳に調理
具が載せられた状態では、上方へ吹き上げられた炎は、
調理具の下面にぶつかって略膜状に広がる。この発明
は、内部炎孔バーナに形成される炎が上方へ吹き上げら
れ、その後、調理具の下面に沿って略膜状に広がるのを
利用したもので、先ず、内部炎孔バーナから上方へ吹き
上げられた炎は、五徳の中央空間部を通って調理具の下
面に達する。そして、調理具の下面に沿って広がる炎
は、略膜状であるため、小径の調理具を支持する内側の
支持部の上端を、大径の調理具を支持する外側の支持部
の上端より低く設け、且つ内側の支持部の上端と、外側
の支持部の上端との差を、大径の調理具の下面に沿って
形成される炎の上下幅より大きく設けたことにより、五
徳に大径の調理具が載置された場合、内側の支持部に炎
が触れない。
【0013】このように、五徳に大径の調理具が載置さ
れた場合、内部炎孔バーナによって形成された炎が内側
の支持部に触れないため、炎が五徳に触れ、炎の温度が
低下することにより発生するCOを抑えることができ
る。また、五徳が炎に触れて、五徳が炎の熱を奪う不具
合が抑えられ、結果的に調理具の加熱効率が向上する。
さらに、内側の支持部の耐久性が向上し、結果的に五徳
の耐久性を向上させることができる。
【0014】〔請求項2の作用および効果〕内部炎孔バ
ーナに形成される炎は、上方へ吹き上げられる。そし
て、五徳に調理具が載せられた状態では、上方へ吹き上
げられた炎は、調理具の下面にぶつかって略膜状に広が
る。内部炎孔バーナから上方へ吹き上げられた炎は、五
徳の中央空間部を通って調理具の下面に達する。そし
て、調理具の下面に沿って広がる炎は、略膜状であるた
め、長爪に設けられた内側の支持部の上端を、短爪に設
けられた外側の支持部の上端より低く設けたことによ
り、五徳に大径の調理具が載置された場合、内側の支持
部に炎が触れない、あるいは触れる量が少なくなる。
【0015】このように、五徳に大径の調理具が載置さ
れた場合、内部炎孔バーナによって形成された炎が内側
の支持部に触れない、あるいは触れる量が少なくなるた
め、炎が五徳に触れ、炎の温度が低下することにより発
生するCOを抑えることができる。また、五徳が炎に触
れて、五徳が炎の熱を奪う不具合が抑えられ、結果的に
調理具の加熱効率が向上する。さらに、内側の支持部の
耐久性が向上し、結果的に五徳の耐久性を向上させるこ
とができる。
【0016】〔請求項3の作用および効果〕少なくとも
内側の支持部を、上方に突出した突起とすることによ
り、内側の支持部が小径の調理具を支持する際、内部炎
孔バーナによって形成される炎と五徳との接触面積が小
さく抑えられ、結果的にCOの発生が抑えられる。特
に、突起の高さを、小径の調理具の下面に沿って形成さ
れる炎の上下幅より高く設けることにより、炎は突起の
みに当たる結果となり、炎の触れる面積を確実に小さく
でき、COの発生を抑えることができる。
【0017】〔請求項4の作用および効果〕五徳に大径
の調理具が載置された場合、内部炎孔バーナによって形
成された炎の傾斜角が水平方向に対して10°より少な
いため、内側の支持部の上端と、外側の支持部の上端と
を結ぶ傾斜角を、水平方向に対して10°以上に設ける
ことにより、五徳に大径の調理具が載置された場合、内
部炎孔バーナによって形成された炎が内側の支持部に触
れるのを回避することができる。
【0018】〔請求項5の作用および効果〕内側の支持
部の上面を、内側下方に傾斜して設けたことにより、五
徳に大径の調理具が載置された場合に、内側支持部の上
面を炎の下面に沿わせることができるため、内部炎孔バ
ーナによって形成された炎が、内側の支持部の内側上面
の角部に触れるのを防ぐことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、実施例お
よび変形例に基づき説明する。 〔実施例〕実施例を図1ないし図5を用いて説明する。
図1はガスコンロの概略断面図、図2は内部炎孔バーナ
および五徳の断面斜視図、図3は五徳の上面図、図4は
図3のI−I線に沿う断面図、図5はガスコンロの作動
説明図である。
【0020】この実施例のガスコンロ1は、自然吸引式
の内部炎孔バーナ2と、この内部炎孔バーナ2の上方に
おいて径の異なる調理具3を載置する五徳4とを備え、
五徳4に載せられた調理具3を、内部炎孔バーナ2に形
成される炎によって加熱するものである。
【0021】(内部炎孔バーナ2の説明)内部炎孔バー
ナ2は、内側に向けて炎を形成する内向炎孔5を環状に
備えるとともに、1次空気の供給率が通常のブンゼンバ
ーナよりも大きい自然吸引式のバーナで、1次空気吸引
部6と、ベンチュリ形の混合部7とを備える。1次空気
吸引部6は、燃料であるガスの供給を受け、混合部7内
へ向けてガスを噴射するノズル8と、このノズル8によ
るガスの噴入力(運動量)によって1次空気を混合部7
内へ供給するためのベル状の1次空気取入口9とを備え
る。なお、1次空気取入口9には、1次空気の供給率
を、理論空燃比を100%とした場合、70〜110%
の範囲内に調節するレギュレータ(図示しない)が設け
られている。
【0022】混合部7は、1次空気吸引部6から供給さ
れたガスと1次空気とを混合する通路である。そして、
内部炎孔バーナ2は、内側に向けて炎を形成する内向炎
孔5を環状に備える。また、内部炎孔バーナ2は、混合
部7で混合されたガスと1次空気の混合気を、各内向炎
孔5へ供給するための環状通路10が形成されている。
【0023】ここで、内向炎孔5は、内部炎孔バーナ2
に嵌め込まれた筒状体11に形成されたもので、この実
施例では、筒状体11に設けられた縦方向のスリットに
よって内向炎孔5が形成されている。また、内部炎孔バ
ーナ2には、内向炎孔5の下方の底部において、内部炎
孔バーナ2の内部を閉塞する閉塞部12が形成されてい
る。この閉塞部12を設けることによって、五徳4に調
理具3が載せられても、高温の炎が確実に内部炎孔バー
ナ2の上方へ吹き上げられ、炎が内部炎孔バーナ2の下
方へ吹き出す不具合がない。
【0024】(五徳4の説明)五徳4は、耐熱金属より
なる鋳物製(鋳鉄)で、内部炎孔バーナ2の上方におい
て径の異なる調理具3(この実施例では、本発明の小径
の調理具に相当する小鍋3a、本発明の大径の調理具に
相当する標準鍋3b、標準鍋3bより大径の本発明の大
径の調理具に相当する大鍋3c)を安定して支持するた
めに、本実施例では4本の長爪13と、この長爪13の
各間に配置された4本の短爪14とを備える。
【0025】この4本の長爪13と4本の短爪14は、
それぞれ環状の保持枠15から内側に向けて放射状に配
置されるもので、各長爪13の内端が、各短爪14の内
端より内側に延びて設けられたものである。また、4本
の長爪13と4本の短爪14の内方(中央)には、内部
炎孔バーナ2から吹き上げられる炎を上方へ通過させる
中央空間部16が設けられている。なお、中央空間部1
6の径(4本の長爪13の内側の径)は例えば11c
m、内部炎孔バーナ2の上面開口径は5cm、内部炎孔
バーナ2の開口端から長爪13の内端までの水平方向寸
法Wは3cmに設けられている。
【0026】また、内部炎孔バーナ2の炎は、調理具3
の下面に沿って略膜状に広がり、長爪13や短爪14の
上側に形成されるのみであるため、長爪13や短爪14
を下方側へ肉厚を厚くし、内部炎孔バーナ2側へ近づけ
ても、炎に触れる不具合が生じない(外向炎孔の場合
は、長爪13の下方に炎が形成されるため、長爪13に
炎が触れてCOが発生する不具合が生じる)。このた
め、内部炎孔バーナ2の五徳4では、長爪13や短爪1
4を下方側へ肉厚を厚く設け、長爪13や短爪14の強
度を高めることができる。
【0027】一方、本実施例の内部炎孔バーナ2は、自
然吸引式であるが1次空気の供給率を70〜110%と
高く設けた。このため、2次空気をほとんど、あるいは
全く必要としないため、内部炎孔バーナ2に調理具3を
接近させることができる。そこで、この実施例では、内
部炎孔バーナ2の上端(火炎吹出口)と、調理具3とを
接近させるべく、内部炎孔バーナ2の上端(火炎吹出
口)から、後述する標準鍋支持部19の上端までの高さ
を約20mm程に設定した(なお、1次空気の供給率が
40〜70%の通常のブンゼンバーナは、2次空気を確
保するために、ブンゼンバーナから五徳4の上端までの
高さが40mm程である)。
【0028】(長爪13の説明)本実施例の長爪13の
内端には、小鍋3aを支持する小鍋支持部17(本発明
の内側の支持部に相当する)が設けられており、長爪1
3の外側には、大鍋3cを支持する大鍋支持部18(本
発明の外側の支持部に相当する)が設けられている。小
鍋支持部17および大鍋支持部18は、ともに上方へ突
出した突起形状に設けられ、小鍋支持部17と大鍋支持
部18との間には、下側へ凹んだ凹部Kが形成されてい
る。
【0029】小鍋支持部17の上端は、大鍋支持部18
(および後述する標準鍋支持部19)の上端より低く設
けられ、小鍋支持部17の上端と大鍋支持部18の上端
の差は、大鍋3cの下面に沿って形成される小鍋支持部
17における炎の上下幅より大きく設けられている。小
鍋支持部17の上端と大鍋支持部18の上端の差の具体
的な一例を示すと、小鍋支持部17の上端と大鍋支持部
18の上端とを結ぶ傾斜角αは、水平方向に対して10
°以上に設けられている。
【0030】これは、大鍋3cを載せた場合に、内部炎
孔バーナ2によって形成された炎の傾斜角が水平方向に
対して10°より少ないため、小鍋支持部17の上端と
大鍋支持部18の上端とを結ぶ傾斜角αを、水平方向に
対して10°以上に設けることにより、大鍋3cを載せ
た場合に、長爪13に炎が接触するのを回避することが
できる。また、小鍋支持部17の上面は、内側下方へ傾
斜して設けられており、その傾斜角は、標準鍋3bある
いは大鍋3cの下面に沿って形成される小鍋支持部17
における炎の下面の傾斜に対してほぼ平行に設けられる
もので、具体的な一例を示すと、後述する標準鍋支持部
19の上面と同様に、10°〜16°の範囲内に設けら
れている。
【0031】一方、上述した凹部Kの深さ(大鍋3cの
下面と凹部Kの底の高さ)は、大鍋3cの下面に沿って
形成される炎の上下幅より大きく設けられている。具体
例を示すと、凹部Kの深さは、凹部Kにおける炎の上下
幅(最大火力)より大きく設けられ、凹部Kに形成され
る炎の上下幅が4〜5mmであれば、凹部Kの深さは6
mmほどに設けられる。従って、大鍋3cの下面に沿う
炎は、大鍋支持部18以外の長爪13には触れず、炎の
外端が大鍋支持部18に届かない火力では、炎は全く長
爪13に触れない。
【0032】(短爪14の説明)本実施例の短爪14の
内端には、標準鍋3bを支持する標準鍋支持部19(本
発明の外側の支持部に相当する)が設けられており、短
爪14の外側には、大鍋3cを支持する大鍋支持部18
が設けられている。標準鍋支持部19および大鍋支持部
18は、ともに上方へ突出した突起形状に設けられ、標
準鍋支持部19と大鍋支持部18との間には、長爪13
と同様の凹部Kが形成されている。
【0033】短爪14に設けられた大鍋支持部18の上
端は、長爪13に設けられた大鍋支持部18の上端と、
同じ高さに設けられている。また、標準鍋支持部19の
上端は、大鍋支持部18の上端より低く、且つ長爪13
の内端に設けられた小鍋支持部17の上端より高く設け
られている。小鍋支持部17の上端と標準鍋支持部19
の上端の差は、標準鍋3bの下面に沿って形成される小
鍋支持部17における炎の上下幅より大きく設けられて
いる。
【0034】小鍋支持部17の上端と標準鍋支持部19
の上端の差の具体的な一例を示すと、小鍋支持部17の
上端と標準鍋支持部19の上端とを結ぶ傾斜角αは、水
平方向に対して10°以上で且つ16°以下の範囲内に
設けられている。これは、標準鍋3bあるいは大鍋3c
を載せた場合に、内部炎孔バーナ2によって形成された
炎の傾斜角が水平方向に対して10°より少ないため、
小鍋支持部17の上端と標準鍋支持部19の上端とを結
ぶ傾斜角αを、水平方向に対して10°以上に設けるこ
とにより、標準鍋3bあるいは大鍋3cを載せた場合
に、長爪13に炎が接触するのを回避できる。傾斜角α
が16°より大きいと、小鍋支持部17に小鍋3aを載
せた場合に、小鍋3aの下面が内部炎孔バーナ2に近づ
いて燃焼不良を発生する。このため、傾斜角αを10°
〜16°の範囲内に設けた。
【0035】一方、標準鍋支持部19の上面も、小鍋支
持部17同様、内側下方へ傾斜して設けられており、そ
の傾斜角は、上記傾斜角αと同様に10°〜16°の範
囲内に設けられている。また、標準鍋支持部19の側面
には、内側に向かって薄くなるテーパー部が形成され、
標準鍋支持部19に触れる炎の流れをスムーズにしてC
Oの発生を抑えるように設けられている。
【0036】(小鍋3aの載置時の作用および効果)図
5の(a)に示すように、小鍋支持部17が小鍋3aを
支持した状態で、内部炎孔バーナ2が燃焼を行うと、内
部炎孔バーナ2に形成される炎は、上方へ吹き上げら
れ、中央空間部16を通って小鍋3aの下面に達する。
そして、小鍋3aの下面に沿って広がる炎は、略膜状に
広がり、小鍋3aの下面を加熱する。炎の外炎が小鍋3
aの下面より大きい場合は、小鍋3aの下面より広がっ
た炎は、小鍋3aの側面に沿って上方へ上昇する。この
ため、小鍋3aの下面の外へ広がった炎が、標準鍋支持
部19や大鍋支持部18に触れることがない。また、炎
が触れる部分は、長爪13の内端に設けられた小鍋支持
部17のみであるため、内部炎孔バーナ2によって形成
される炎が触れる五徳4の接触面積が小さく抑えられ、
結果的にCOの発生が少ない。
【0037】(標準鍋3bの載置時の作用および効果)
図5の(b)に示すように、標準鍋支持部19が標準鍋
3bを支持した状態で、内部炎孔バーナ2が燃焼を行う
と、内部炎孔バーナ2に形成される炎は、上方へ吹き上
げられ、中央空間部16を通って標準鍋3bの下面に達
する。そして、標準鍋3bの下面に沿って広がる炎は、
略膜状に広がり、標準鍋3bの下面を加熱する。ここ
で、小鍋支持部17の上端が、標準鍋支持部19の上端
より低く設けられ、且つ小鍋支持部17の上端と標準鍋
支持部19の上端との差を、小鍋支持部17における炎
の上下幅より大きく設け、さらに小鍋支持部17の上面
を炎に触れないように内側下方へ傾斜して設けたことに
より、炎は小鍋支持部17に触れない。
【0038】このように、内部炎孔バーナ2の炎が小鍋
支持部17に触れないため、炎が小鍋支持部17に触れ
る不具合が回避できる。つまり、炎が小鍋支持部17に
触れ、COが発生する不具合をなくすことができる。ま
た、炎が小鍋支持部17に触れないため、炎が小鍋支持
部17に触れて炎の熱を奪う不具合が抑えられ、結果的
に標準鍋3bの加熱効率が向上する。さらに、炎が小鍋
支持部17に触れないため、小鍋支持部17の耐久性が
向上し、結果的に五徳4の耐久性が向上する。
【0039】(大鍋3cの載置時の作用および効果)図
5の(c)に示すように、大鍋支持部18が大鍋3cを
支持した状態で、内部炎孔バーナ2が燃焼を行うと、内
部炎孔バーナ2に形成される炎は、上方へ吹き上げら
れ、中央空間部16を通って大鍋3cの下面に達する。
そして、大鍋3cの下面に沿って広がる炎は、略膜状に
広がり、大鍋3cの下面を加熱する。ここで、小鍋支持
部17の上端が、大鍋支持部18の上端より低く設けら
れ、且つ小鍋支持部17の上端と大鍋支持部18の上端
との差を、小鍋支持部17における炎の上下幅より大き
く設け、さらに小鍋支持部17の上面を内側下方へ傾斜
して設けたことにより、炎は小鍋支持部17に触れな
い。
【0040】このように、内部炎孔バーナ2の炎が小鍋
支持部17に触れないため、炎が小鍋支持部17に触れ
る不具合が回避できる。つまり、炎が小鍋支持部17に
触れ、COが発生する不具合をなくすことができる。ま
た、炎が小鍋支持部17に触れないため、炎が小鍋支持
部17に触れて炎の熱を奪う不具合が抑えられ、結果的
に大鍋3cの加熱効率が向上する。さらに、炎が小鍋支
持部17に触れないため、小鍋支持部17の耐久性が向
上し、結果的に五徳4の耐久性が向上する。
【0041】一方、大鍋3cの下面で広がった炎が、標
準鍋支持部19に触れる場合、標準鍋支持部19の上端
が大鍋支持部18の上端より低く設けられるとともに、
標準鍋支持部19の上面が内側下方へ傾斜して設けら
れ、さらに標準鍋支持部19の両側面が内側に向かって
薄くなるテーパー部として設けられているため、炎と標
準鍋支持部19との接触面積が小さく、且つ触れる炎の
流れをスムーズに外側へ導いているため、標準鍋支持部
19が炎に触れることによって発生するCOを極力抑え
ている。
【0042】(内部炎孔バーナ2を用いたことによる効
果)本実施例の内部炎孔バーナ2は、1次空気の供給率
が70%以上であるため、内部炎孔バーナ2から内向き
に形成される炎は1500℃ほどの高温になり(1次空
気の供給率が40〜70%の通常のブンゼンバーナの炎
温度は、約1300℃)、結果的に高温の炎で調理具3
を加熱することができる。また、内部炎孔バーナ2に調
理具3の下面を近づけることができるため、炎の調理具
3外への輻射熱が少なくなり、外向炎孔バーナを用いた
場合に比較して加熱効率を20%ほど向上させることが
できる。
【0043】さらに、内向炎孔5の下方が閉塞部12で
閉塞されているため、五徳4に調理具3が載せられて
も、高温の炎が、確実に内部炎孔バーナ2の上方へ吹き
上げられ、調理具3の下面に沿って中心から周囲に広が
り、調理具3の下面の内側を広い範囲で加熱する。そし
てさらに、内部炎孔バーナ2の内部が閉塞部12で閉塞
されているため、中央からの空気流による調理具3の冷
却がないため、調理具3の加熱効率に優れる。
【0044】〔変形例〕上記の実施例では、内部炎孔バ
ーナ2のみを載置するガスコンロを例に示したが、図6
に示すように、内部炎孔バーナ2の外周に、外側に向け
て炎を形成する外向炎孔20を環状に備える自然吸引式
の外輪バーナ21を配置しても良い。上記の実施例で
は、大鍋3cの載置時に、炎が標準鍋支持部19に触れ
る例を示したが、大鍋支持部18の上端を高く設け、大
鍋3cの載置時に炎が標準鍋支持部19に触れないよう
に設けても良い。つまり、標準鍋支持部19を本発明の
内側の支持部ととらえるとともに、大鍋支持部18を本
発明の外側の支持部としてとらえても良い。
【0045】上記の実施例では、突起状の内側の支持部
および外側の支持部(長爪13や短爪14に設けられる
小鍋支持部17、標準鍋支持部19、大鍋支持部18)
を、五徳本体と一体の耐熱金属で設けた例を示したが、
この内側の支持部および外側の支持部の一部あるいは全
部を五徳本体とは別体のセラミック(例えば、アルミ
ナ、窒化珪素など)によって形成し、長爪13や短爪1
4などの支持片に接合して設けても良い。
【0046】上記の実施例では、内向炎孔5を縦方向の
スリットで形成した例を示したが、水平方向や斜め方向
のスリットで形成したり、多数の孔によって形成するな
ど、他の形状によって内向炎孔5を形成しても良い。上
記の実施例では、内部炎孔バーナ2の1次空気の供給率
を70%以上にした例を示したが、内部炎孔バーナ2の
1次空気の供給率を40〜70%として内部炎孔バーナ
2を通常のブンゼンバーナとしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスコンロの概略断面図である(実施例)。
【図2】内部炎孔バーナおよび五徳の断面斜視図である
(実施例)。
【図3】五徳の上面図である(実施例)。
【図4】図3のI−I線に沿う断面図である(実施
例)。
【図5】ガスコンロの作動説明図である(実施例)。
【図6】ガスコンロの概略断面図である(変形例)。
【図7】従来の不具合を示すガスコンロの作動説明図で
ある(従来例)。
【符号の説明】
1 ガスコンロ 2 内部炎孔バーナ 3 調理具 3a 小鍋(小径の調理具) 3b 標準鍋(大径の調理具) 3c 大鍋(大径の調理具) 4 五徳 5 内向炎孔 12 閉塞部 13 長爪 14 短爪 16 中央空間部 17 小鍋支持部(内側の支持部) 18 大鍋支持部(外側の支持部) 19 標準鍋支持部(外側の支持部)
フロントページの続き (72)発明者 大竹 信男 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦 斯株式会社内 (72)発明者 百瀬 敏成 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大 阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 小原 敏道 大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大 阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 松原 正史 名古屋市熱田区桜田町19番18号 東邦瓦 斯株式会社内 (72)発明者 高木 政雄 名古屋市熱田区桜田町19番18号 東邦瓦 斯株式会社内 (72)発明者 荒松 政男 名古屋市中川区福住町2番26号 リンナ イ株式会社内 (56)参考文献 実開 昭61−164913(JP,U) 実開 昭56−66623(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F24C 15/10 F23D 14/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内側に向けて炎を形成する内向炎孔を環状
    に備える内部炎孔バーナと、 この内部炎孔バーナの上方において調理具を載置する五
    徳と、を備えるガスコンロであって、 この五徳は、前記内部炎孔バーナから吹き上げられる炎
    を通過させる中央空間部を備えるとともに、小径の調理
    具を下方より支持する内側の支持部と、小径の調理具よ
    り大径の調理具を下方より支持する外側の支持部と、を
    備えるもので、 前記内側の支持部の上端は、前記外側の支持部の上端よ
    り低く設けられ、 前記内側の支持部の上端と、前記外側の支持部の上端と
    の差は、大径の調理具の下面に沿って形成される炎の上
    下幅より大きく設けられたことを特徴とするガスコン
    ロ。
  2. 【請求項2】内側に向けて炎を形成する内向炎孔を環状
    に備える内部炎孔バーナと、 この内部炎孔バーナの上方において調理具を載置する五
    徳と、を備えるガスコンロであって、 この五徳は、前記内部炎孔バーナから吹き上げられる炎
    を通過させる中央空間部を備えるとともに、小径の調理
    具を下方より支持する内側の支持部を備える長爪と、小
    径の調理具より大径の調理具を下方より支持する外側の
    支持部とを備える短爪とを独立して備えるもので、 前記内側の支持部の上端は、前記外側の支持部の上端よ
    り低く設けられたことを特徴とするガスコンロ。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2のガスコンロにお
    いて、 少なくとも前記内側の支持部は、上方に突出した突起に
    よって、小径の調理具を支持することを特徴とするガス
    コンロ。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかのガス
    コンロにおいて、 前記内側の支持部の上端と前記外側の支持部の上端とを
    結ぶ傾斜角は、水平方向に対して10°以上に設けられ
    たことを特徴とするガスコンロ。
  5. 【請求項5】請求項1ないし請求項4のいずれかのガス
    コンロにおいて、 前記内側の支持部の上面は、内側下方に傾斜して設けら
    れたことを特徴とするガスコンロ。
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