地震発生時における天井材の損壊・落下を防止するために、建物躯体の天井部より垂下された天井材吊持用の吊りボルトの隣り合うものどうし間に振れ止め用筋交いを入れるようにした吊りボルト振れ止め装置が種々提案されている。従来の吊りボルト振れ止め装置として例えば下記特許文献1に記載のものがあり、これを図8及び図9に示す。この吊りボルト振れ止め装置は、図8に示すように、天井スラブ(天井部)Sより垂下された吊りボルト1・・・の隣り合う吊りボルト1,1間にチャンネル材からなる振れ止め用筋交い2を入れ、この筋交い2の上端部を、隣り合う一方の吊りボルト1の上端部に取り付けられる主金具3Aに筋交い上端部取付金具36を介して取り付け、筋交い2の下端部を筋交い下端部取付手段34によって他方の吊りボルト1の下端部に取り付けるようにしたものである。
主金具3Aは、図9の(a) に示すように、主板部7の下端側に主板部7に対し垂直に突出すると共に正面視逆ハの字状に突出する一対の斜板部8,8を設け、主板部7の中央部側には一方の斜板部8に近い側に吊りボルト1を抱持する横断面略L字状の吊りボルト抱持片10を突設したものである。筋交い上端部取付金具36は、鉄製丸棒の一端側に形成した螺軸部36aと、丸棒の他端側を扁平状に圧潰して形成した取付板部36bとからなるもので、取付板部36bは、振れ止め用筋交い2であるチャンネル材の内底面2aにビス16止めされ、螺軸部36aは主金具3Aの斜板部8のネジ孔9に螺入されるようになっている。また主金具3Aの主板部7は、野球のホームプレートに似た形状に形成されていて、水平に配置される上辺側の端縁に対し下辺側の2つの斜辺が所定の角度(例えば45度)を成すように形成され、そして両斜辺から斜板部8,8が夫々主板部7に対し垂直に突出し且つ正面から見て逆ハの字状に突出するように形成され、両斜板部8,8には、筋交い上端部取付金具36の螺軸部36aが螺入するネジ孔9,9が設けられ、取付板部36bにはビス挿通孔が設けてある。
振れ止め用筋交い2の下端部を吊りボルト1の下端部側に取り付ける筋交い下端部取付手段34は、図9の(b) に示すように、ボルト嵌合溝12を有する水平片部13aの両端部から支持片13b,13bが上り傾斜状に延設された取付金具13からなるもので、水平片部13aのボルト挿通孔及びハンガー21のを吊りボルト1に嵌挿して、吊りボルト1の下端部に螺合されるハンガー取付用ナット14とハンガー21とによって水平片部13aを挟着固定し、支持片13bを振れ止め用筋交い2の下端部に固着するようになっている。この取付金具13の支持片13bは、水平片部13aの両端部から延びた支持片本体13b1 と、各支持片本体13b1 の一側縁部から直角に突設された筋交い取付部片13b2 とからなり、筋交い取付部片13b2 にビス挿通孔15が設けられている。ハンガー21は、ボルト挿通孔17を有する水平支持壁部21aと、水平支持壁部21aの一端部から下方へ延設されて野縁23(図8参照)を受持するように略U字状に形成された野縁受け21bとからなるもので、吊りボルト1への取付けにあたり、水平支持壁部21aのボルト挿通孔17を吊りボルト1に通し、ハンガー取付用の一対のナット14,14により水平支持壁部21aを挟み付けることで、吊りボルト1に取り付けられる。
この吊りボルト振れ止め装置の施工にあたって、先ず、吊りボルト1を挟んで両側に位置する振れ止め用筋交い2,2の夫々上端部を吊りボルト1の上端部に取り付けるには、振れ止め用筋交い2としてのチャンネル材の内底面2aの一端部に、筋交い上端部取付金具36の取付板部36bをビス16により取り付ける。こうして筋交い2,2の夫々上端部に取り付けた筋交い上端部取付金具36,36の螺軸部36a,36aを、主金具3Aの両斜板部8,8のネジ孔9,9に夫々ねじ込む。この時、各螺軸部36aは、斜板部8のネジ孔9に対し浅くねじ込んでおく。
上記のように筋交い2,2の上端部に取り付けた筋交い上端部取付金具36,36の螺軸部36a,36aを主金具3Aの斜板部8,8に浅くねじ込んだ状態で、この主金具3Aを吊りボルト1の下端部に吊りボルト抱持片10で保持させる。この際、主金具3Aを左右適宜に傾転させながら吊りボルト抱持片10と片方の斜板部8との間から吊りボルト1に嵌め込むようにして、主金具3Aを吊りボルト1に保持させた状態とする。こうして主金具3Aを吊りボルト抱持片10を介して吊りボルト1に保持させた状態で、両方の筋交い2,2を手で持って主金具3Aを吊りボルト1に沿って上方へスライドさせ、吊りボルト1の上端所要位置で各筋交い2を筋交い上端部取付金具36の螺軸部36aの軸線周りに回転させることによって、螺軸部36aを主金具3Aのネジ孔9にねじ込んで、図9の(a) に示すように両筋交い2,2の上端部を主金具3Aを介して吊りボルト1の上端部に取り付ける。その後、両筋交い2,2の夫々下端部を、当該吊りボルト1を挟んで両隣にある吊りボルト1,1の下端部に筋交い下端部取付手段34を介して取り付ける。
こうして取付金具13を吊りボルト1の下端部に取り付けた後に、この取付金具13の一方の支持片13bに振れ止め用筋交い2の下端部を連結する。この連結にあたっては、振れ止め用筋交い2であるチャンネル材の内底面2aを図9の(b) に示すような状態から支持片13bの筋交い取付部片13b2 に当て付け、この状態でビス16を筋交い取付部片13b2 のビス挿通孔15より筋交い2の内底面2aにねじ込めばよい。これにより、吊りボルト1を挟んでその左右両振れ止め用筋交い2,2の上端部を、夫々この吊りボルト1の上端部に取り付けると共に、両振れ止め用筋交い2,2の下端部を他の吊りボルト1,1の下端部に夫々取り付けることができる。
図10は図8及び図9で説明した特許文献1に記載の吊りボルト振れ止め装置の主金具3Aとは別タイプの主金具3Bを有する従来の吊りボルト振れ止め装置を示したもので、この主金具3Bは、ボルト挿通孔(図示省略)を有する水平片部37aの両端部から支持片37b,37bが下り傾斜状に延設され、両支持片37b,37bには夫々一側端縁から筋交い取付部片37cが直角に突設されると共に、夫々下端部から上向きに直角に斜板部8,8が突設され、各筋交い取付部片37cにビス孔38が設けられ、各斜板部8にはネジ孔9が設けてある。筋交い上端部取付金具36は、丸棒の一端部に形成した螺軸部36aと、丸棒の他端部側を扁平状に圧潰して形成した取付板部36bとからなるもので、取付板部36bが振れ止め用筋交い2であるチャンネル材の内底面2aにビス16止めされ、螺軸部36aが主金具3Bの斜板部8のネジ孔9に螺入される。
この吊りボルト振れ止め装置において、振れ止め用筋交い2の上端部を吊りボルト1の上端部に取り付けるには、先に、主金具3Bを吊りボルト1の上端部に取り付けておき、筋交い2としてのチャンネル材の内底面2aの一端部に筋交い上端部取付金具36の取付板部36bをビス16で取り付け、この筋交い上端部取付金具36の螺軸部36aを、主金具3Bの各斜板部8にあるネジ孔9にねじ込む。この螺軸部36aのねじ込みにあたっては、作業者が振れ止め用筋交い2を図10に示すように所要角度で斜めに保持し、この筋交い2の上端部から突出する螺軸部36aの先端部を主金具3Bの斜板部8のネジ孔9に押し込み、この状態で筋交い2全体をねじ込み方向に回転させる。こうして振れ止め用筋交い2の上端部を主金具3Bに取り付けた後、この筋交い2の下端部は、例えば図9の(b) に示すような筋交い下端部取付手段34を介して他の吊りボルト1の下端部に取り付ければよい。
図11の(a) は更に別タイプの主金具3Cを有する従来の吊りボルト振れ止め装置を示したもので、ここに示す主金具3Cは、同図の(b) から分かるように、四方吊り用の主金具であって、吊りボルト1が螺入するネジ孔38aを有する中央基板部38から支持片39・・・が四方へ下り傾斜状に延設され、各支持片39の下端には上向きに直角に斜板部8が突設され、各斜板部8には中央部にネジ孔9が設けられると共に、各斜板部8の一側端に取付部片40が直角下向きに突設され、各取付部片40にビス孔41が設けられている。
この吊りボルト振れ止め装置において、振れ止め用筋交い2の上端部を吊りボルト1の上端部に取り付けるには、先ず、中央基板部38のネジ孔38aを吊りボルト1に螺合させることにより、主金具3Cを図11の(a) に示すように吊りボルト1の上端部に固定しておき、しかして振れ止め用筋交い2としてのチャンネル材の内底面2aの一端部に筋交い上端部取付金具36の取付板部36bをビス16止めし、この筋交い上端部取付金具36の螺軸部36aを、主金具3Cの斜板部8にあるネジ孔9にねじ込む。螺軸部36aのねじ込みにあたっては、図10の場合と同様に、作業者が振れ止め用筋交い2を斜めに保持して、この筋交い2の上端部から突出する螺軸部36aの先端部を主金具3Cの斜板部8のネジ孔9に押し込み、この状態で筋交い2全体をねじ込み方向に回転させる。こうして振れ止め用筋交い2の上端部を主金具3Cに取り付けた後、この筋交い2の下端部は、図11の(a) に概略示すように、筋交い下端部取付金具34を介して吊りボルト1の下端部に取り付けている。
以上図8〜図11によって説明した従来の吊りボルト振れ止め装置では、チャンネル材からなる振れ止め用筋交い2の上端部を、吊りボルト1の上端部に取り付けられる主金具3A〜3Cに取り付けるための筋交い上端部取付金具36が、何れも、鉄製丸棒の一端側に形成した螺軸部36aと、丸棒の他端側を扁平板状に圧潰して形成した取付板部36bとからなるもので、筋交い2であるチャンネル材の内底面2a上端部にビス16止めされる取付板部36bは、図9の(a), 図10及び図11の(a) から分かるように、その幅がチャンネル材2の内底面2aの幅より可なり狭くなっている。これは、筋交い上端部取付金具36を製作するのに、所定径の鉄製丸棒の一端側をネジ加工して螺軸部36aを形成し、その他端側をプレス加工で扁平板状に圧潰して取付板部36bを形成することから、プレス加工による取付板部36bの幅が丸棒の径に制約され、取付板部36bの幅を広く形成しようとすれば、その厚みが薄くなって強度不良となるため十分幅広に形成できず、また振れ止め用筋交い2に使用するチャンネル材には所定サイズのものを使用する必要があるから、取付板部36bの幅に対応する内底面2aの幅を有するものを使用するわけにはいかず、それがために殆どの場合に取付板部36bの幅がチャンネル材2の内底面2aの幅より可なり狭くなるのである。
上記のように取付板部36bの幅とチャンネル材2内底面2aの幅との差が大きいと、この取付板部36bをチャンネル材2の内底面2aの上端部にビス16止めする時には、取付板部36bをチャンネル材2内底面2aの幅方向中心部に合わせて取り付けるから、その位置決めが非常に面倒となり、また取付板部36bが上記幅方向中心部から何れかの側へ片寄って取り付けられると、外観上の体裁のみならず、螺軸部36aの先端部を主金具3側のネジ孔9にねじ込む際に筋交い2を回転させる時に偏心回転となるため、その回転操作がし難くなり、また吊りボルト振れ止め装置の設置後に地震が発生した時に、その横揺れや縦揺れによって筋交い2に捻りが加わると、取付板部36bをチャンネル材の内底面2aに止め付けているビス16に大きな荷重がかかって、ビス16が抜け易くなる、といった問題があった。
本考案は、上記の課題に鑑み、筋交い2であるチャンネル材内底面2aへの位置決め及び取付けが容易で、地震の際のビス止め部におけるビスの抜け出を防止し得る吊りボルト振れ止め装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照番号を付して説明すると、天井部Sより垂下される吊りボルト1の隣り合うものどうし間にチャンネル材からなる振れ止め用筋交い2を入れ、筋交い2の上端部を、隣り合う一方の吊りボルト1の上端部に取り付けられる主金具3A〜3Dに筋交い上端部取付金具4を介して取り付け、筋交い2の下端部を他方の吊りボルト1の下端部側に取り付けるようにした吊りボルト振れ止め装置であって、
筋交い上端部取付金具4は、筋交い2であるチャンネル材の内底面2aの幅αより僅かに狭い板幅βを有し、下部側がチャンネル材内の上端部に嵌合されてその内底面2a面にビス16止めされる本体板部18と、本体板部18の上端から直角に立ち上がる立上板部19と、立上板部19に設けられた螺軸用ネジ孔20と、本体板部18上に前記ネジ孔20と対向するように突設された螺軸ストッパー片21とからなる金具本体5、及び前記立上板部19のネジ孔20に螺入され、その一端面が前記螺軸ストッパー片21に当接する螺軸6とにより構成されるもので、前記チャンネル材の内底面2a上端部に本体板部18をビス16止めし、立上板部19のネジ孔20に螺合した螺軸6の一端面を螺軸ストッパー片21に当接させて、螺軸6の他端部を主金具3A〜3Dに設けられた螺軸取付用斜板部8のネジ孔9にねじ込んだ状態で、筋交い2を螺軸6中心にに回転させることにより、金具本体5の立上板部19を主金具3A〜3Dの前記斜板部8に接合して、筋交い2の上端部を主金具3A〜3Dに取り付けるようにしたことを特徴とする。
請求項2は、請求項1に記載の吊りボルト振れ止め装置において、前記金具本体5の螺軸ストッパー片21は、本体板部18の所要部を切り起こして形成される切り起こし片からなることを特徴とする。
請求項3は、請求項1又は2に記載の吊りボルト振れ止め装置において、前記筋交い2の下端部を前記他方の吊りボルト1の下端部に取り付ける筋交い下端部取付手段30Aは、筋交い2であるチャンネル材の内底面2aの幅αより僅かに狭い板幅βで、上部側がチャンネル材2内の下端部に嵌合されてその内底面内底面2aにビス16止めされる本体板部32oからなる取付金具32を有することを特徴とする。
請求項4は、請求項1又は2に記載の吊りボルト振れ止め装置において、前記筋交い2の下端部を前記他方の吊りボルト1の下端部に取り付ける筋交い下端部取付手段30Bは、筋交い2であるチャンネル材の内底面2aの幅αより僅かに狭い板幅βで、上部側がチャンネル2材内の下端部に嵌合されてその内底面2aにビス16止めされる本体板部46と、本体板部46の下端から直角に立ち上がる立上板部47とからなるネジ孔47a付きの取付金具45を有することを特徴とする。
上記解決手段による考案の効果を、後述する実施形態の参照番号を付して説明すると、請求項1に係る考案の吊りボルト振れ止め装置では、筋交い上端部取付金具4が金具本体5及び螺軸6により構成され、金具本体5は、筋交い2であるチャンネル材の内底面2aの幅αより僅かに狭い板幅βを有する本体板部18と、本体板部18の上端から直角に立ち上がる立上板部19と、立上板部19に設けられた螺軸用ネジ孔20と、本体板部18上にネジ孔20と対向するように突設された螺軸ストッパー片21と、からなるもので、チャンネル材の上端部内底面2aに本体板部18の下部側を嵌合してビス16止めし、立上板部19のネジ孔20に螺合した螺軸6の一端面を螺軸ストッパー片21に当接させ、螺軸6の他端部を主金具3Aに設けられた螺軸取付用斜板部8のネジ孔9にねじ込んだ状態で、筋交い2を螺軸6中心にに回転させることにより、金具本体5の立上板部19を主金具3Aの斜板部8に接合して、筋交い2の上端部を主金具3Aに取り付けるようにしたから、金具本体5の本体板部18を筋交い2であるチャンネル材の内底面2aにビス止めする際には、本体板部18の下部側をチャンネル材の上端部内底面2aに本体板部18の下部側を嵌合させるだけで本体板部18の取付位置が決まり、位置決めが非常に簡単で、チャンネル材内での本体板部18の取付状態も外観的に良好となる。また筋交い2の回転操作時には、螺軸6の一端面が金具本体5の螺軸ストッパー片21に当接しているから、金具本体5の立上板部19が主金具3Aの斜板部8に接合した後、螺軸6が後退することなく、螺軸6を所定位置に保持できる。
また、金具本体5の本体板部18は、筋交い2であるチャンネル材内の上端部に嵌合された状態でビス16止めされているから、螺軸6の先端部を主金具3A側のネジ孔9にねじ込む際に筋交い2を回転させる時に、その回転軸線はチャンネル材の幅方向中心部を通る線上にあるため、筋交い2の回転操作が容易となり、そしてまた吊りボルト振れ止め装置の設置後に地震が発生した時、その横揺れや縦揺れによって筋交い2に捻りが加わっても、本体板部18をチャンネル材内底面2aに止め付けているビス16に大きな荷重がかからず、従ってビス16が抜けるようなことがない。
請求項2に係る考案によれば、螺軸ストッパー片21を、切り起こし片からなるものとすることによって、金具本体5を形成するのに余分な材料が不要で、製作的にも簡単となる。
請求項3に係る考案によれば、下端部取付手段30Aの取付金具32の本体板部32oが、筋交い2であるチャンネル材の内底面2aの幅より僅かに狭い板幅を有して、チャンネル材2内の下端部に嵌合された状態でビス16止めされるから、地震発生時の横揺れや縦揺れにより筋交い2に捻りが加わっても、ビス16に大きな荷重がかからず、ビス16が抜けるようなことがない。
請求項4に係る考案によれば、筋交い下端部取付手段30Bの取付金具32の本体板部32oが、筋交い2であるチャンネル材の内底面2aの幅より僅かに狭い板幅を有して、チャンネル材2内の下端部に嵌合された状態でビス16止めされているから、地震発生時に筋交い2に捻りが加わっても、ビス16に大きな荷重がかからず、ビス16が抜けるようなことがない。
以下に本考案の好適な実施形態について図面を参照しながら説明すると、図1の(a) は本考案に係る吊りボルト振れ止め装置の筋交い上端側取付部分を示す正面図であり、この吊りボルト振れ止め装置の筋交い上端部取付金具4は、チャンネル材からなる筋交い2の内底面2aの幅αよりも僅かに狭い板幅βを有して、下端部側が筋交い即ちチャンネル材2の上端部の内底面2aにビス16で取り付けられる本体板部18と、この本体板部18の上端から直角に立ち上がる立上板部19と、この立上板部19に設けられた螺軸用ネジ孔20と、立上板部19上に前記ネジ孔20と対向するように突設された螺軸ストッパー片21とからなる金具本体5、及び前記立上板部19のネジ孔20に螺入されて当該螺軸6の一端面6aが前記螺軸ストッパー片21に当接される螺軸6によって構成され、金具本体5の本体板部18にはビス孔18aが3つ設けられている。
上記筋交い上端部取付金具4を構成する金具本体5は、鋼板をプレス加工することより形成されるもので、この金具本体5の螺軸ストッパー片21は、図1の(b) ,(c) から分かるように、本体板部18の所要部位に平面視コ字状の切込み21oを入れて、このコ字状切込み21oを90°引き起こすことによって形成される切り起こし片からなり、しかしてこの切り起こし片からなる螺軸ストッパー片21は、図1の(a) ,(c) に示すように立上板部19のネジ孔20にねじ込まれた螺軸6の一端面6aが当接されるようになっている。尚、金具本体5の本体板部18が筋交い2であるチャンネル材の内底面2aの幅αよりも僅かに狭い板幅βを有するとは、金具本体5の本体板部18を図1の(a) に示すようにチャンネル材の内底面2aに嵌め込んで当接させる時にチャンネル材内に軽く嵌合できるような板幅βに本体板部18が形成されていることをいうものとする。
螺軸ストッパー片21は、上記のような切り起こし片からなるものに限ることはなく、例えば本体板部18の所要部位を上向き凸状に折曲するなどして形成できるけれども、上記のような切り起こし片からなるものとすることにより、余分な材料が不要で、製作的にも簡単となる。
尚、図1に示す主金具3Aの構造については、従来例を説明する図9に記載されたものと同じ構造であるため、その説明を省略する。
この吊りボルト振れ止め装置の施工にあたって、吊りボルト1を挟んで両側に位置する振れ止め用筋交い2,2の夫々上端部を吊りボルト1の上端部に取り付けるには、先ず、振れ止め用筋交い2としてのチャンネル材の一端部内に、筋交い上端部取付金具4を構成する金具本体5の本体板部18を嵌め込んで内底面2aにビス16によって取り付ける。こうして振れ止め用筋交い2,2の夫々上端部に取り付けた筋交い上端部取付金具4,4の金具本体5,5のネジ孔20,20には、主金具3Aの斜板部8,8のネジ孔9,9にねじ込んだ螺軸6,6の夫々一端部側を、筋交い上端部取付金具4,4の金具本体5,5の立上板部19,19のネジ孔20,20に夫々ねじ込んで、各螺軸6の一端面を各金具本体5の螺軸ストッパー片21に当接させておく。この時、主金具3Aの斜板部8と各筋交い上端部取付金具4の金具本体5の立上板部19とが適当に離れた状態にあり。また一方の螺軸6の他端部は吊りボルト1から離間し、他方の螺軸6の他端部は主金具3Aを吊りボルト抱持片10から離間した状態にある。
そして、主金具3Aを吊りボルト抱持片10を介し吊りボルト1に保持させた状態で、両方の振れ止め用筋交い2,2を手で持って主金具3を吊りボルト1沿いに上方へスライドさせ、主金具3Aが吊りボルト1の上端所要部に到達した時点で、各振れ止め用筋交い2を筋交い上端部取付金具4の螺軸6の軸線周りに回転させることにより、螺軸6と金具本体5とが一体に回転し、金具本体5の立上板部19が主金具3Aの斜板部8に接合し、また一方の螺軸6の他端部は吊りボルト1に食い込み、他方の螺軸6の他端部は主金具3Aを吊りボルト抱持片10の孔部(図示せず)か吊りボルト1に食い込んで、各筋交い2の上端部が筋交い上端部取付金具4及び主金具3Aを介して吊りボルト1の上端部に取付け固定される。また筋交い2の回転操作時には、螺軸6の一端面が金具本体5の螺軸ストッパー片21に当接しているから、金具本体5の立上板部19が主金具3Aの斜板部8に接合した後、螺軸6が後退することなく、螺軸6を所定位置に保持できる。
また、この吊りボルト振れ止め装置の筋交い上端部取付金具4が金具本体5及び螺軸6により構成され、金具本体5は、筋交い2であるチャンネル材の内底面2aの幅αより僅かに狭い板幅βを有する本体板部18と、この本体板部18の上端から直角に立ち上がる立上板部19と、立上板部19に設けられた螺軸用ネジ孔20と、本体板部18上に前記ネジ孔20と対向するように突設された螺軸ストッパー片21とからなるもので、チャンネル材の上端部内底面2aに本体板部18の下部側を嵌合してビス16止めし、立上板部19のネジ孔20に螺合した螺軸6の一端面を螺軸ストッパー片21に当接させ、螺軸6の他端部を主金具3Aに設けられた螺軸取付用斜板部8のネジ孔9にねじ込んだ状態で、筋交い2を螺軸6中心にに回転させることにより、金具本体5の立上板部19を主金具3Aの斜板部8に接合して、筋交い2の上端部を主金具3Aに取り付けるようにしたから、金具本体5の本体板部18を筋交い2であるチャンネル材の内底面2aにビス止めする際に、本体板部18の下部側をチャンネル材の上端部内底面2aに本体板部18の下部側を嵌合させるだけで本体板部18の取付位置が決まるから、位置決めが非常に簡単となり、チャンネル材内での本体板部18の取付状態も外観的に良好となる。
また、金具本体5の本体板部18は、筋交い2であるチャンネル材内の上端部に嵌合された状態でビス16止めされているから、螺軸6の先端部を主金具3A側のネジ孔9にねじ込む際に筋交い2を回転させる時に、その回転軸線はチャンネル材の幅方向中心部を通る線上にあるため、筋交い2の回転操作が容易となり、そしてまた吊りボルト振れ止め装置の設置後に地震が発生した時、その横揺れや縦揺れによって筋交い2に捻りが加わっても、本体板部18をチャンネル材内底面2aに止め付けているビス16に大きな荷重がかからず、従ってビス16が抜けるようなことがない。
尚、図1に示す実施形態では、吊りボルト1を挟んでその両側に位置する両筋交い2,2の左側の筋交い2は、チャンネル材の内底面2aが表向きとなるように配置し、右側の筋交い2は、チャンネル材の内底面が裏向きとなるように配置しているが、これら両側の筋交い2,2は、何れのチャンネル材の内底面2aが表向きとなるようにしてもよいし、何れのチャンネル材の内底面2aが裏向きとなるようにしてもよい。
図2の(a) は本考案の他の実施形態による吊りボルト振れ止め装置の筋交い上端側取付部分を示す正面図であって、この吊りボルト振れ止め装置の筋交い上端部取付金具4は、図1に示す筋交い上端部取付金具4と同様に、チャンネル材からなる筋交い2の内底面2aの幅よりも僅かに狭い板幅を有して、下部側が筋交い即ちチャンネル材2の上端部の内底面2aにビス16止めされる本体板部18と、本体板部18の上端から直角に立ち上がる立上板部19と、立上板部19に設けられた螺軸用ネジ孔20と、立上板部19上にネジ孔20と対向するように突設された螺軸ストッパー片21とからなる金具本体5、及び立上板部19のネジ孔20に螺入されて当該螺軸6の一端面6aが前記螺軸ストッパー片21に当接される螺軸6により構成され、金具本体5の本体板部18にはビス孔18aが3つ設けられている。
この図2の(a) に示す主金具3Bの構造は、従来例を説明する図10に記載されたものと同じ構造でああって、この主金具3Bは、ボルト挿通孔(図示省略)を有する水平片部37aの両端部から支持片37b,37bを下り傾斜状に延設し、両支持片37b,37bには夫々一側端縁から筋交い取付部片37cを直角に突設すると共に、夫々下端部から上向きに直角に斜板部8,8を突設し、各筋交い取付部片37cにはビス孔38を設け、各斜板部8にネジ孔9を設けたもので、水平片部37aのボルト嵌合溝を吊りボルト1の上端所要部に嵌合して上下ナット24,24で挟み込んで水平片部37aを固定する。
この図2に示す吊りボルト振れ止め装置の施工にあたり、吊りボルト1を挟んで両側に位置する振れ止め用筋交い2,2の夫々上端部を吊りボルト1上端部に取り付けるには、図1の振れ止め装置と同様に、振れ止め用筋交い2としてのチャンネル材の一端部内に、筋交い上端部取付金具4の金具本体5の本体板部18を嵌め込んで内底面2aにビス16で取り付ける。また、主金具3Bは、水平片部37のボルト挿通孔を吊りボルト1に挿通して吊りボルト1の上端部でナット24,24により固定しておく。そして、各筋交い上端部取付金具4の金具本体5のネジ孔20に螺軸6の夫々一端部側をねじ込み、螺軸6の一端面を各金具本体5の螺軸ストッパー片21に当接させておく。それから、筋交い上端部取付金具4の螺軸6を主金具3Bの斜板部8にあるネジ孔9にねじ込む。この螺軸6のねじ込みにあたっては、作業者が振れ止め用筋交い2を所要角度で斜めに保持して、この筋交い2の上端部から突出する螺軸6の先端部を主金具3Bの斜板部8のネジ孔9に押し込み、この状態で筋交い2を螺軸6の軸線周りに回転させることにより、螺軸6と金具本体5とが一体に回転して、金具本体5の立上板部19が主金具3Bの斜板部8に接合し、各筋交い2の上端部が筋交い上端部取付金具4及び主金具3Bを介して吊りボルト1の上端部に取付け固定される。また筋交い2の回転操作時には、螺軸6の一端面が金具本体5の螺軸ストッパー片21に当接しているから、金具本体5の立上板部19が主金具3Bの斜板部8に接合した後、螺軸6が後退することなく、螺軸6を所定位置に保持できる。
図3は本考案の更に他の実施形態による吊りボルト振れ止め装置の筋交い上端側取付部分を示す正面図であって、ここに示す吊りボルト振れ止め装置の筋交い上端部取付金具4は、図1及び図2に示すものと同じものであり、主金具3Cは、従来例を説明する図11に記載されたものと同じ四方吊り用の主金である。この図3に示す吊りボルト振れ止め装置の施工にあたっては、先ず、中央基板部38のネジ孔38a(図11参照)を吊りボルト1に螺合させることにより、主金具3Cを図3に示すように吊りボルト1の上端部に固定しておく。そして、振れ止め用筋交い2としてのチャンネル材の一端部内に、筋交い上端部取付金具4の金具本体5の本体板部18を嵌め込んで内底面2aにビス16で取り付けるた後、金具本体5のネジ孔20に螺軸6の一端部側をねじ込み、螺軸6の一端面を各金具本体5の螺軸ストッパー片21に当接させておく。それから、筋交い上端部取付金具4の螺軸6を主金具3Cの斜板部8にあるネジ孔9にねじ込む。この螺軸6のねじ込みにあたり、作業者が振れ止め用筋交い2を所要角度で斜めに保持して、この筋交い2の上端部から突出する螺軸6の先端部を主金具3Cの斜板部8のネジ孔9に押し込み、この状態で筋交い2を螺軸6の軸線周りに回転させることにより、螺軸6と金具本体5とが一体に回転して、金具本体5の立上板部19が主金具3Cの斜板部8に接合し、各筋交い2の上端部が筋交い上端部取付金具4及び主金具3Cを介して吊りボルト1の上端部に取付け固定される。
図4は本考案の更に他の実施形態による吊りボルト振れ止め装置の筋交い上端側取付部分を示す正面図であり、ここに使用される主金具3Cの構造を図5の(a) ,(b) に示す。ここに示される主金具3Cは、図5の(a) の分解図から分かるように、吊りボルト1を両側から挟み込んでボルト27・ナット28で互いに締付固定される一対の挟持部材25,25と、両挟持部材25,25の両端部に夫々の一端部が前記ボルト27・ナット28で角度変更自在に固定される両側一対の支持部材26,26とからなるもので、各挟持部材25には、その中央部に吊りボルト1に噛合する雌ねじ部25aを形成し、その両端部にボルト挿通孔25b,25bを形成し、各支持部材26には一端部にボルト挿通孔26aを設け、その他端部に直角に突設する斜板部8を設け、この斜板部8にネジ孔9を設けている。図5の(b) は、両挟持部材25,25を吊りボルト1上端部に両側から挟み付けてボルト27・ナット28で締付固定すると共に、両挟持部材25,25の両端部に両側一対の支持部材26,26の夫々一端部を同じボルト27・ナット28で所要角度に固定した状態を示す。
図4には、上記のようにして吊りボルト1上端部に取り付けた主金具3Cに、本考案に係る筋交い上端部取付金具4を介して筋交い2の上端部を取り付けた状態を示している。ここに示す筋交い上端部取付金具4は、図1〜図3に示されるものと同じ構造であるためその説明を省略する。この筋交い上端部取付金具4の取付けにあたっては、振れ止め用筋交い2としてのチャンネル材の一端部内に、筋交い上端部取付金具4の金具本体5の本体板部18を嵌め込んで内底面2aにビス16で取り付け、金具本体5のネジ孔20に螺軸6の一端部側をねじ込み、螺軸6の一端面を各金具本体5の螺軸ストッパー片21に当接させておく。そして、筋交い上端部取付金具4の螺軸6を主金具3Cの斜板部8にあるネジ孔9にねじ込む。この螺軸6のねじ込みにあたり、作業者が振れ止め用筋交い2を所要角度で斜めに保持して、この筋交い2の上端部から突出する螺軸6の先端部を主金具3Cの斜板部8のネジ孔9に押し込み、この状態で筋交い2を螺軸6の軸線周りに回転させることにより、螺軸6と金具本体5とが一体に回転して、金具本体5の立上板部19が主金具3Cの斜板部8に接合し、各筋交い2の上端部が筋交い上端部取付金具4及び主金具3Cを介して吊りボルト1の上端部に取付け固定される。
図6の(a) は本考案に係る吊りボルト振れ止め装置の筋交い上端側取付部分を示す正面図である。この筋交い下端部取付手段30Aは、同図の(b) に示すように、吊りボルト1の下端所要部を両側から挟み込んでボルト42・ナット43で互いに締付固定される一対の挟持部材31,31と、両挟持部材31,31の両端部に夫々の一端部が前記ボルト42・ナット43で角度変更自在に固定される夫々本体板部32oからなる両側一対の取付金具32,32とから構成されるもので、各取付金具32を形成する本体板部32oは、筋交い2であるチャンネル材の内底面2aの幅αよりも僅かに狭い板幅βを有し、上部側がチャンネル材2内の下端部に嵌合されてその内底面2aにビス16で取り付け固定される。各挟持部材31は、その中央部に吊りボルト1に噛合する雌ねじ部31aを形成し、その両端部にボルト挿通孔31b,31bを形成している。
この筋交い下端部取付手段30Aは、前述した筋交い上端部取付金具4及び主金具3A〜3Dを介して筋交い2の上端部を隣り合う一方の吊りボルト1の上端部に取り付けた後に、他方側の筋交い2の下端部を吊りボルト1の下端部に取り付けるもので、取付けにあたって、両挟持部材31,31を吊りボルト1の下端所要部にボルト42・ナット43で取り付けると共に、両挟持部材25,25の両端部に夫々本体板部32oからなる取付金具32の下端部を同じボルト42・ナット43により所要角度に固定し、各取付金具32の上部側を、振れ止め用筋交い2としてのチャンネル材の下端部内に嵌め込んで、その内底面2aにビス16で取り付けることにより、図6の(a) に示す状態となる。
この図6に示す筋交い下端部取付手段30Aの取付金具32の本体板部32oは、前述した筋交い上端部取付金具4の金具本体5と同様に、筋交い2であるチャンネル材の内底面2aの幅αより僅かに狭い板幅βを有し、チャンネル材2内の下端部に嵌合された状態でビス16止めされているから、地震発生時の横揺れや縦揺れによって筋交い2に捻りが加わっても、ビス16に大きな荷重がかからず、ビス16が抜けることがない。
図7の(a) は他の筋交い下端部取付手段30Bを示すもので、この筋交い下端部取付手段30Bは、同図の(b) から分かるように、吊りボルト1の下端所要部を両側から挟み込んでボルト51・ナット52で互いに締付固定される一対の挟持部材31,31と、両挟持部材31,31の両端部に夫々の一端部が前記ボルト51で角度変更自在に固定される両側一対のL字形連結部材44,44と、連結部材44,44の本体板部48,48の立上板部49,49に夫々ボルト50で接合される取付金具45,45とにより構成され、挟持部材31は、図6に示す筋交い下端部取付手段30Aの挟持部材31と同じもので、中央部に吊りボルト1に噛合する雌ねじ部31aを形成し、その両端部にボルト挿通孔31b,31bを形成している。各取付金具45は、筋交い2であるチャンネル材の内底面2aの幅αより僅かに狭い板幅βを有し、上部側がチャンネル材2内の下端部に嵌合されてその内底面2aにビス16止めされる本体板部46と、この本体板部46の下端から直角に立ち上がる立上板部47とからなり、本体板部18にはビス挿通孔46aが設けられ、立上板部47にはネジ孔47aが設けてある。また各連結部材44の本体板部48の一端部にはボルト挿通孔48aが設けられ、また立上板部49にはボルト挿通孔49aが設けられている。
この筋交い下端部取付手段30Bの取付けにあたっては、図6に示す筋交い下端部取付手段30Aと同様に、両挟持部材31,31を吊りボルト1の下端所要部にボルト51・ナット52で取り付けると共に、両挟持部材31,31の両端部にL字形連結部材44,44の夫々一端部を同じボルト51・ナット52によって所要角度に固定し、各L字形連結部材44の立上板部49に取付金具45の立上板部47を当接して、立上板部49のボルト挿通孔49aから立上板部47のネジ孔47aにボルト50をねじ込んで締め付け固定し、そして各取付金具45の本体板部46を、振れ止め用筋交い2としてのチャンネル材の下端部内に嵌め込んで、その内底面2aにビス16で取り付けることにより、図7の(a) に示す状態とする。
この図7に示す筋交い下端部取付手段30Bも、取付金具32の本体板部32oが、前記筋交い下端部取付手段30Bの取付金具32と同様に、筋交い2であるチャンネル材の内底面2aの幅αより僅かに狭い板幅βを有して、チャンネル材2内の下端部に嵌合された状態でビス16止めされているから、地震発生時に筋交い2に捻りが加わっても、ビス16に大きな荷重がかからず、ビス16が抜けるようなことがない。
上述した図6の筋交い下端部取付手段30Aは、取付金具32以外は在来の構成部材によって形成することができ、また図6の筋交い下端部取付手段30Bも、取付金具45以外は、在来の構成部材によって形成することができる。