JP3176170U - 発泡成形体、断熱カバー - Google Patents
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Abstract
【課題】折り曲げた状態において断熱性を向上させることができる発泡成形体及び該発泡成形体からなる断熱カバーを提供する。
【解決手段】離間して配置される一対の板状の厚肉部2,2と、該厚肉部2,2間に溝を形成するように、両厚肉部2,2を連結し、厚肉部2よりも薄い厚さの薄肉部4とを備え、薄肉部4を起点として一方の厚肉部2を他方の厚肉部2に対して立てるように折り曲げ可能に構成される発泡成形体1であって、前記折り曲げた状態で薄肉部4の折り曲げられた内側に形成される空隙を閉塞する閉塞部3が厚肉部2に設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】離間して配置される一対の板状の厚肉部2,2と、該厚肉部2,2間に溝を形成するように、両厚肉部2,2を連結し、厚肉部2よりも薄い厚さの薄肉部4とを備え、薄肉部4を起点として一方の厚肉部2を他方の厚肉部2に対して立てるように折り曲げ可能に構成される発泡成形体1であって、前記折り曲げた状態で薄肉部4の折り曲げられた内側に形成される空隙を閉塞する閉塞部3が厚肉部2に設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本考案は、折り曲げ可能に構成される発泡成形体、及び該発泡成形体からなる断熱カバーに関する。
従来、この種の発泡成形体としては、互いの接続端部同士が離間して隣り合う一対の板状の厚肉部と、該厚肉部間に溝を形成するように、両厚肉部の接続端部同士を連結し、厚肉部よりも薄い厚さの薄肉部とを備え、薄肉部を起点として一方の厚肉部を他方の厚肉部に対して立てるように折り曲げ可能に構成されるものが知られている(例えば、特許文献1の図3、図4参照)。
上記発泡成形体では、一方の厚肉部表面と他方の厚肉部表面とが略直角となるように、薄肉部を起点として一方の厚肉部を他方の厚肉部に対して立てるように折り曲げることができる。このような発泡成形体は、例えば自動車バッテリーを覆うような断熱カバーとして用いられている。
ところが、上記従来の発泡成形体にあっては、上記のように折り曲げた状態において、薄肉部の折り曲げられた内側には、空隙が形成されており、この空隙は、厚肉部間の隙間(溝)から外部と連通して開放されている。よって、上記発泡成形体が断熱カバーである場合には、この薄肉部の折り曲げられた部分において放熱し易く、断熱性の点で改善の余地があった。
そこで、本考案は、上記問題に鑑みてなされたもので、折り曲げた状態において断熱性を向上させることができる発泡成形体及び該発泡成形体からなる断熱カバーを提供することを課題とする。
本考案に係る発泡成形体は、離間して配置される一対の板状の厚肉部と、該厚肉部間に溝を形成するように、両厚肉部を連結し、厚肉部よりも薄い厚さの薄肉部とを備え、薄肉部を起点として一方の厚肉部を他方の厚肉部に対して立てるように折り曲げ可能に構成される発泡成形体であって、前記折り曲げた状態で薄肉部の折り曲げられた内側に形成される空隙を閉塞する閉塞部が厚肉部に設けられていることを特徴とする。
かかる構成からなる発泡成形体によれば、薄肉部を起点として一方の厚肉部を他方の厚肉部に対して立てるように折り曲げた状態で、薄肉部の折り曲げられた内側に空隙が形成される。かかる発泡成形体では、前記折り曲げた状態で薄肉部の折り曲げられた内側に形成される空隙を閉塞する閉塞部が厚肉部に設けられているので、この空隙を閉塞部によって閉塞することができる。よって、かかる発泡成形体では、前記折り曲げた状態で薄肉部の折り曲げられた内側に形成されて、閉塞部で閉塞される空隙(熱伝導率の低い空気)によって、薄肉部の折り曲げられた部分からの放熱を抑制でき、折り曲げた状態において断熱性を向上させることができる。
また、本考案の発泡成形体では、前記閉塞部は、前記薄肉部によって形成される溝に沿うように、一方又は他方の厚肉部に形成される突条部と、前記折り曲げた状態で前記突条部に押し当たるように他方又は一方の厚肉部に形成される被押当部とを備え、前記折り曲げた状態において、前記被押当部が前記突条部に押し当たって密着することで前記空隙を密閉するように構成することも可能である。
かかる構成からなる発泡成形体によれば、閉塞部は、前記薄肉部によって形成される溝に沿うように、一方又は他方の厚肉部に形成される突条部と、前記折り曲げた状態で前記突条部に押し当たるように他方又は一方の厚肉部に形成される被押当部とを備えているので、前記折り曲げた状態において、被押当部が突条部に押し当たって密着して前記空隙を密閉することができる。よって、かかる発泡成形体では、前記折り曲げた状態で薄肉部の折り曲げられた内側に形成される空隙から極めて放熱し難くすることができ、断熱性を向上させることができる。
また、本考案の発泡成形体では、前記閉塞部は、前記薄肉部によって形成される溝に沿うように他方の厚肉部の表面に形成される突条部を備え、前記折り曲げた状態において、前記突条部の薄肉部側の側面が一方の厚肉部の表面の薄肉部側の縁部に当接して前記空隙を閉塞するように構成することも可能である。
かかる構成からなる発泡成形体によれば、前記折り曲げた状態において、突条部の薄肉部側の側面が一方の厚肉部の表面の薄肉部側の縁部に当接して空隙を確実に閉塞することができる。よって、かかる発泡成形体では、前記折り曲げた状態で薄肉部の折り曲げられた内側に形成される空隙から極めて放熱し難くすることができ、断熱性を向上させることができる。
また、本考案の発泡成形体では、前記折り曲げた状態では、一方の厚肉部の薄肉部側における側面が、他方の厚肉部の表面の薄肉部側の縁部に対向した状態となり、薄肉部は、略一定厚さの帯状をなしており、前記突条部は、他方の厚肉部の接続端部における側面から、一方の厚肉部と薄肉部との厚み差に対応する長さよりも短い位置に形成されるように構成することも可能である。
かかる構成からなる発泡成形体によれば、薄肉部は、略一定厚さの帯状をなしており、突条部は、他方の厚肉部の薄肉部側における側面から、一方の厚肉部と薄肉部との厚み差に対応する長さよりも短い位置に形成されているので、前記折り曲げた状態において、前記突条部の薄肉部側の側面を一方の厚肉部の表面の薄肉部側の縁部に当接させることができ、前記空隙を確実に閉塞することができる。よって、かかる発泡成形体では、前記折り曲げた状態で薄肉部の折り曲げられた内側に形成される空隙から極めて放熱し難くすることができ、断熱性を向上させることができる。
また、本考案の発泡成形体では、前記他方の厚肉部には、前記突条部よりも薄肉部側に溝部が形成されており、該溝部は、前記薄肉部によって形成される溝の溝形成方向に沿って、該溝と連通するように形成され、かつ、前記溝形成方向における他方の厚肉部の両端部を除いた領域全てに亘って形成されるように構成することも可能である。
かかる構成からなる発泡成形体によれば、他方の厚肉部に前記溝部が形成されているので、前記折り曲げた状態で薄肉部の折り曲げられた内側に形成される空隙を溝部による領域分大きくできると共に、閉塞部によって前記空隙を閉塞することができる。よって、かかる発泡成形体では、閉塞部によって閉塞される空隙(熱伝導率の低い空気)の領域を大きくすることができるので、薄肉部の折り曲げられた部分からの放熱を極めて抑制でき、折り曲げた状態において断熱性を向上させることができる。
また、本考案の断熱カバーは、前記発泡成形体からなることを特徴としている。
本考案の発泡成形体及び断熱カバーによれば、薄肉部を起点として一方の厚肉部を他方の厚肉部に対して立てるように折り曲げた状態で薄肉部の折り曲げられた内側に形成される空隙を閉塞する閉塞部が厚肉部に設けられているので、前記折り曲げた状態で薄肉部の折り曲げられた内側に形成される空隙を閉塞部によって閉塞することができる。よって、本考案の発泡成形体及び断熱カバーによれば、前記折り曲げた状態で薄肉部の折り曲げられた内側に形成されて、閉塞部で閉塞される空隙によって、薄肉部の折り曲げられた部分からの放熱を抑制でき、折り曲げた状態において断熱性を向上させることができるという効果を奏する。
以下、本考案に係る発泡成形体及び断熱カバーについて、図1から図3を参照して説明する。本実施形態に係る断熱カバーは、自動車用のバッテリーなどを覆うものであって発泡成形体1からなる。この発泡成形体1は、図1に示すように、互いの接続端部S同士が対向するように離間して隣り合う、少なくとも一対の板状の厚肉部2と、該厚肉部2に設けられる閉塞部3と、前記厚肉部2間に溝を形成するように、厚肉部2間を連結し、厚肉部2よりも薄い厚さの薄肉部4とを備えている。尚、以下の説明において、図2の正面図を基準に、上下方向、左右方向を規定し、紙面表裏方向を前後方向と規定する。
厚肉部2は、図2に示すように、板状の中央壁部21と、該中央壁部21の右方に離間して配置される右壁部22と、中央壁部21の左方に離間して配置される左壁部23と、中央壁部21の下方に離間して配置される下壁部24とを備える。この厚肉部2は、複数対(本実施形態では、3対)形成されてなる。具体的には、厚肉部2は、中央壁部21(第一対目の他方の厚肉部2)と右壁部22(第一対目の一方の厚肉部2)とで一対形成されている。また、厚肉部2は、中央壁部21(第二対目の他方の厚肉部2)と左壁部23(第二対目の一方の厚肉部2)とで一対形成されており、更に、厚肉部2は、中央壁部21(第三対目の他方の厚肉部2)と下壁部24(第三対目の一方の厚肉部2)とで一対形成されている。即ち、本実施形態では、他方の厚肉部2とは、中央壁部21を指し、一方の厚肉部2とは、右壁部22又は左壁部23又は下壁部24の少なくとも一つを指す。
この厚肉部2(各壁部)の厚さは、略同一に構成されている。かかる厚肉部2は、面方向で隣り合っており、詳細には、互いの接続端部S同士が対向するように離間して隣り合っている。具体的には、厚肉部2(各壁部)の表面(前面)同士又は裏面(後面)同士は、互いに面一になっている。尚、接続端部Sとは、隣り合う一対の厚肉部2間で互いに対向する厚肉部2の側部のことである。即ち、本実施形態に係る接続端部Sは、中央壁部21の左辺21a、右辺21b、下辺21dと、右壁部22の左辺22aと、左壁部23の右辺23bと、下壁部24の上辺24cとを指す。
中央壁部21(他方の厚肉部2)は、略正方形の板状をなしており、その表面(前面)及び裏面(後面)は平坦である。この中央壁部21の接続端部Sには溝部2Aが形成されている(図1参照)。
溝部2Aは、図2,3に示すように、薄肉部4によって形成される溝の溝形成方向に沿って、該溝と連通するように形成され、かつ、前記溝形成方向における中央壁部21(他方の厚肉部2)の両端部を除いた領域全てに亘って形成されている。具体的には、溝部2Aの高さ(深さ)は、厚肉部2と薄肉部4との厚み差よりも小さい高さに構成されている。本実施形態では、溝部2Aの高さ(深さ)は、厚肉部2と薄肉部4との厚み差の略半分の高さに構成されている(図3参照)。この溝部2Aは、中央壁部21の接続端部Sである左辺21aと右辺21bと下辺21dとの各縁部において、中央壁部21の厚み方向略半分の厚み位置に至る高さ(深さ)を有して、各辺に沿って形成されている。また、溝部2Aは、接続端部Sの各辺縁部において、その両端部(或いは中央壁部21の四隅)を除いた全領域に形成されている。換言すれば、中央壁部21の接続端部Sである3辺21a,21b,21dの縁部には、各辺に沿って段部が形成されている。この段部の表面は、中央壁部21の表面と薄肉部4の表面とに平行であり、段部の表面位置(高さ)は、中央壁部21の表面の高さと薄肉部4の表面の高さとの間にある(図3参照)。
右壁部22(一方の厚肉部2)は、略矩形の板状をなしており、その表面及び裏面は平坦である。右壁部22の左辺22a及び右辺22bは、略等しくなっており、中央壁部21の左辺21a又は右辺21bの長さと略等しいか若干短くなるように構成されている。本実施形態では、右壁部22の左辺22a及び右辺22bは、中央壁部21の左辺21a又は右辺21bの長さよりも若干短くなるように構成されている(図2参照)。右壁部22の上辺22c及び下辺22dは、略等しくなっており、左辺22a及び右辺22bよりも短い。右壁部22の右辺22bと上辺22cとが交わる右上角は、右辺22b側面と上辺22c側面とを連結する傾斜面(詳細には、曲面)をなす。かかる右壁部22の左辺22aは、中央壁部21の右辺21bと離間して隣り合う接続端部Sであり、右壁部22の左辺22a側面は、中央壁部21の右辺21b側面と離間して対向している。
この右壁部22の下辺22dの右端部側には、表面から裏面に貫通する孔である右壁被係止部22Tが形成されている。右壁被係止部22Tは、上部が幅広で下部が幅狭に構成されるT字状の孔である。
左壁部23(一方の厚肉部2)は、右壁部22と左右対称に構成されている。具体的には、左壁部23は、略矩形の板状をなしており、その表面及び裏面は平坦である。左壁部23の左辺23a及び右辺23bは、略等しくなっており、右壁部22の左辺22a及び右辺22bの長さと略等しい長さであり、中央壁部21の左辺21a又は右辺21bの長さと略等しいか若干短くなるように構成されている。本実施形態では、左壁部23の左辺23a及び右辺23bは、中央壁部21の左辺21a又は右辺21bの長さよりも若干短くなるように構成されている(図2参照)。左壁部23の上辺23c及び下辺23dは、略等しくなっており、左辺23a及び右辺23bよりも短い。左壁部23の左辺23aと上辺23cとが交わる左上角は、左辺23a側面と上辺23c側面とを連結する傾斜面(詳細には、曲面)をなす。かかる左壁部23の右辺23bは、中央壁部21の左辺21aと離間して隣り合う接続端部Sであり、左壁部23の右辺23b側面は、中央壁部21の左辺21a側面と離間して対向している。
この左壁部23の下辺23dの左端部側には、表面から裏面に貫通する孔である左壁被係止部23Tが形成されている。左壁被係止部23Tは、上部が幅広で下部が幅狭に構成されるT字状の孔である。
下壁部24(一方の厚肉部2)は、略矩形の板状をなしており、その表面及び裏面は平坦である。下壁部24の上辺24c及び下辺24dは、略等しくなっており、中央壁部21の上辺21c又は下辺21dと略等しい長さである。下壁部24の左辺24a及び右辺24bは、略等しくなっており、上辺24c及び下辺24dよりも短い。かかる下壁部24の上辺24cは、中央壁部21の下辺21dと離間して隣り合う接続端部Sであり、下壁部24の上辺24c側面は、中央壁部21の下辺21d側面と離間して対向している。
この下壁部24の左右の各辺24a,24bの下辺24d側には、表面から前方に突出する凸状の右辺係止部24T1と左辺係止部24T2とが形成されている。右辺係止部24T1は、下壁部24の右辺24b表面に形成されており、右壁部22の右壁被係止部22Tに係止されるように、右壁被係止部22Tに対応する形状をなしている。具体的には、右辺係止部24T1は、前部が幅広で後部が幅狭に構成されるT字状の突起である。左辺係止部24T2は、下壁部24の左辺24a表面に形成されており、左壁部23の左壁被係止部23Tに係止されるように、左壁被係止部23Tに対応する形状をなしている。具体的には、左辺係止部24T2は、前部が幅広で後部が幅狭に構成されるT字状の突起である。
このような厚肉部2の表面には、凸状(詳細には、突条)の閉塞部3が設けられている。具体的には、中央壁部21の接続端部Sである左辺21aと右辺21bと下辺21dとの各縁部から内側寄りの外周部表面には、閉塞部3が前方に突設されている。
この閉塞部3は、平面視略U字状をなしており、薄肉部4によって形成される溝に沿うように一対の厚肉部2における他方の厚肉部2(即ち、中央壁部21)の表面に形成される突条部31,32,33を備えている(図2,3参照)。
突条部31,32,33は、右辺21b表面に位置する直線状の右辺突条部31と、下辺21d表面に位置する直線状の下辺突条部32と、左辺21a表面に位置する直線状の左辺突条部33とを備えている。各突条部31,32,33は、棒状(詳細には、四角柱状)をなしている。かかる突条部31,32,33は、他方の厚肉部2(即ち、中央壁部21)の接続端部Sにおける側面から、一方の厚肉部2(即ち、右壁部22又は左壁部23又は下壁部24)と薄肉部4との厚み差に対応する長さ(離間距離R)分、離間した位置に形成されている(図3のR参照)。
具体的には、右辺突条部31は、中央壁部21の上辺21c縁部から下辺21d縁部近傍に亘って右辺21b表面に沿って形成されている。この右辺突条部31は、中央壁部21の右辺21bの溝部2Aよりも中央壁部21内側寄りに配置されており、中央壁部21の右辺21b縁部から、厚肉部2と薄肉部4との厚み差に略等しいか小さい長さ(離間距離R)離間して配置されている(図3参照)。尚、本実施形態では、右辺突条部31の離間距離Rは、厚肉部2と薄肉部4との厚み差よりも若干小さく(短く)なるように構成されている。
下辺突条部32は、中央壁部21の右辺21b縁部近傍から左辺21a縁部近傍に亘って下辺21d表面に沿って形成されている。この下辺突条部32は、中央壁部21の下辺21dの溝部2Aよりも中央壁部21内側寄りに配置されており、中央壁部21の下辺21d外縁から、厚肉部2と薄肉部4との厚み差に略等しいか小さい長さ(離間距離R)離間して配置されている。尚、本実施形態では、下辺突条部32の離間距離Rは、厚肉部2と薄肉部4との厚み差よりも若干小さくなるように構成されている。
左辺突条部33は、中央壁部21の上辺21c縁部から下辺21d縁部近傍に亘って左辺21a表面に沿って形成されている。この左辺突条部33は、中央壁部21の左辺21aの溝部2Aよりも中央壁部21内側寄りに配置されており、中央壁部21の左辺21a外縁から、厚肉部2と薄肉部4との厚み差に略等しいか小さい長さ(離間距離R)離間して配置されている。尚、本実施形態では、左辺突条部33の離間距離Rは、厚肉部2と薄肉部4との厚み差よりも若干小さくなるように構成されている。
かかる閉塞部3では、右辺突条部31の下辺21d側端部は、下辺突条部32の右辺21b側端部に連設している。また、左辺突条部33の下辺21d側端部は、下辺突条部32の左辺21a側端部に連設している。よって、閉塞部3は、全体として略U字状をなしている。
薄肉部4は、略一定厚さの矩形帯状(板状)をなしており、厚肉部2よりも厚さが薄くなるように構成されている。また、薄肉部4は、厚肉部2の接続端部S同士を連結するように構成されており、複数(本実施形態では、3つ)からなる。本実施形態では、薄肉部4は、中央壁部21の接続端部Sである左辺21a側と右辺21b側と下辺21d側とに各々設けられている。具体的には、薄肉部4は、中央壁部21の右辺21bの側面後端部と、右壁部22の左辺22aの側面後端部とを連結する右辺薄肉部41を備えている。また、薄肉部4は、中央壁部21の左辺21aの側面後端部と、左壁部23の右辺23bの側面後端部とを連結する左辺薄肉部42を備えている。また、薄肉部4は、中央壁部21の下辺21dの側面後端部と、下壁部24の上辺24cの側面後端部とを連結する下辺薄肉部43を備えている。このような薄肉部4(41,42,43)による溝幅W(即ち、隣り合う厚肉部2の離間する距離、又は、薄肉部4の幅)は、厚肉部2と薄肉部4との厚み差分に略等しいか大きくなるように構成されている(図3参照)。尚、本実施形態の薄肉部4による溝幅Wは、厚肉部2と薄肉部4との厚み差分に略等しくなるように構成されている。また、薄肉部4による溝の高さHは、厚肉部2と薄肉部4との厚み差分に略等しくなるように構成されている。
以上の構成からなる発泡成形体1は、折り曲げ(組立)前の状態であり、この発泡成形体1は、薄肉部4を起点として一方の厚肉部2を他方の厚肉部2に対して立てるように折り曲げ(組立)可能に構成されている。発泡成形体1の折り曲げ(組立)の一例について、図4及び図5を参照して説明する。図4及び図5に示すように、中央壁部21に対して表面同士が交差するように(詳細には、起立した状態になるように)、右壁部22、左壁部23、下壁部24を回転移動させる。このとき、下壁部24の右辺係止部24T1は、右壁部22の被係止部22Tによって係止されると共に、下壁部24の左辺係止部24T2は、左壁部23の被係止部23Tによって係止される(図5の拡大図参照)。具体的には、下壁部24のT字状の突起である右辺係止部24T1は、右壁部22のT字状の孔である被係止部22Tに嵌め込まれる。また、下壁部24のT字状の突起である左辺係止部24T2は、左壁部23のT字状の孔である被係止部23Tに嵌め込まれる。このように折り曲げ(組み立て)られた発泡成形体1の中央壁部21の表面上に自動車用のバッテリーを載置する。
ここで、上記の折り曲げに際しては、図4に示すように、右壁部22は、中央壁部21に対して略直角に立つように、右辺薄肉部41を起点にして回転移動させられる。即ち、発泡成形体1(右辺薄肉部41)を折り曲げた状態で右辺薄肉部41の折り曲げられた内側には、空隙Kが形成されている。この空隙Kは、折り曲げ状態で2つの接続端部S(即ち、一方の厚肉部2の薄肉部4側の側部及び他方の厚肉部2の薄肉部4側の側部であって、詳細には、右壁部22の左辺22a及び中央壁部21の右辺21b)と薄肉部4(詳細には、右辺薄肉部41)とによって画される領域である。より詳細には、空隙Kは、折り曲げ状態で2つの接続端部S側面(即ち、一方の厚肉部2の薄肉部4側の側面及び他方の厚肉部2の薄肉部4側の側面であって、具体的には、右壁部22の左辺22a側面及び中央壁部21の右辺21b側面)と薄肉部4表面(具体的には、右辺薄肉部41表面)とによって画される領域である。
このように折り曲げた状態では、右壁部22(一方の厚肉部2)の接続端部Sにおける側面が、中央壁部21(他方の厚肉部2)の表面の接続端部側の縁部に対向した状態となっている。具体的には、右壁部22の左辺22a側面は、中央壁部21の右辺21bの溝部2Aを覆うと共に中央壁部21の表面の右辺21b縁部側と当接している。また、右壁部22の表面と右辺突条部31の薄肉部側の側面3Sとは当接している。尚、中央壁部21の表面や右壁部22の表面は、折り曲げると内面となっており、換言すれば、中央壁部21の裏面や右壁部22の裏面は、折り曲げると外面になっている。
従って、このように折り曲げた状態で右辺薄肉部41の折り曲げられた内側に形成される空隙K(溝部2Aによる領域を含む)は、閉塞部3によって閉塞されている。即ち、閉塞部3は、折り曲げた状態で薄肉部4の折り曲げられた内側に形成される空隙Kを閉塞するように構成されている。具体的には、閉塞部3は、前記折り曲げた状態において、突条部31,32,33の薄肉部側の側面3Sが右壁部22(一方の厚肉部2)の表面の接続端部側の縁部に当接して前記空隙Kを閉塞するように構成されている。
また、左壁部23は、右壁部22同様に、中央壁部21に対して左辺薄肉部42が折り曲げられることにより、組み立て(起立させ)られる(図4参照)。発泡成形体1(左辺薄肉部42)を折り曲げた状態で左辺薄肉部42の折り曲げられた内側に形成される空隙K(溝部2Aによる領域を含む)は、左辺突条部33の薄肉部側の側面3Sが左壁部23の表面の接続端部側の縁部に当接することで閉塞部3によって閉塞されている。また、左壁部23の右辺23b側面は、中央壁部21の左辺21aの溝部2Aを覆うと共に中央壁部21の表面の左辺21a縁部側と当接している。尚、左壁部23の表面は、折り曲げると内面となっており、換言すれば、左壁部23の裏面は、折り曲げると外面になっている。
また、下壁部24は、下辺薄肉部43を起点にして回転移動させられる(図4参照)。即ち、発泡成形体1(下辺薄肉部43)を折り曲げた状態で下辺薄肉部43の折り曲げられた内側には、空隙Kが形成されている。この空隙Kは、折り曲げ状態で2つの接続端部S(即ち、一方の厚肉部2の薄肉部4側の側部及び他方の厚肉部2の薄肉部4側の側部であって、詳細には、下壁部24の上辺24c及び中央壁部21の下辺21d)と薄肉部4(詳細には、下辺薄肉部43)とによって画される領域である。より詳細には、空隙Kは、折り曲げ状態で2つの接続端部S側面(即ち、一方の厚肉部2の薄肉部4側の側面及び他方の厚肉部2の薄肉部4側の側面であって、具体的には、下壁部24の上辺24c側面及び中央壁部21の下辺21d側面)と薄肉部4表面(具体的には、下辺薄肉部43表面)とによって画される領域である。
このように折り曲げた状態では、下壁部24(一方の厚肉部2)の接続端部Sにおける側面が、中央壁部21(他方の厚肉部2)の表面の接続端部側の縁部に対向した状態となっている。具体的には、下壁部24の上辺24c側面は、中央壁部21の下辺21dの溝部2Aを覆うと共に中央壁部21の表面の下辺21d縁部側と当接している。また、下壁部24の表面と下辺突条部32の薄肉部側の側面3Sとは当接している。このように、折り曲げた状態で下辺薄肉部43の折り曲げられた内側に形成される空隙K(溝部2Aによる領域を含む)は、閉塞部3によって閉塞されている。尚、下壁部24の表面は、折り曲げると内面となっており、換言すれば、下壁部24の裏面は、折り曲げると外面になっている。
以上、本実施形態に係る発泡成形体1及び断熱カバーによれば、発泡成形体1は、薄肉部4を起点として一方の厚肉部2(即ち、右壁部22及び左壁部23及び下壁部24)を他方の厚肉部2(即ち、中央壁部21)に対して立てるように折り曲げた状態で、薄肉部4の折り曲げられた内側に空隙Kが形成される。かかる発泡成形体1及び断熱カバーでは、前記折り曲げた状態で薄肉部4の折り曲げられた内側に形成される空隙Kを閉塞する閉塞部3が厚肉部2に設けられているので、この空隙Kを閉塞部3によって閉塞することができる。よって、かかる発泡成形体1及び断熱カバーでは、前記折り曲げた状態で薄肉部4の折り曲げられた内側に形成されて、閉塞部3で閉塞される空隙K(熱伝導率の低い空気)によって、薄肉部4の折り曲げられた部分からの放熱を抑制でき、折り曲げた状態において断熱性を向上させることができる。
また、かかる発泡成形体1及び断熱カバーによれば、前記折り曲げた状態において、他方の厚肉部2(即ち、中央壁部21)に形成される突条部31,32,33の薄肉部側の側面3Sが、一方の厚肉部2(即ち、右壁部22及び左壁部23及び下壁部24)の表面の薄肉部側(接続端部側)の縁部に当接しているので、空隙Kを確実に閉塞することができる。よって、かかる発泡成形体1及び断熱カバーでは、前記折り曲げた状態で薄肉部4の折り曲げられた内側に形成される空隙Kから極めて放熱し難くすることができ、断熱性を向上させることができる。
また、かかる発泡成形体1及び断熱カバーによれば、薄肉部4は、略一定厚さの帯状をなしており、突条部31,32,33は、他方の厚肉部2(即ち、中央壁部21)の薄肉部側における側面(即ち、接続端部Sにおける側面)から、一方の厚肉部2(即ち、右壁部22及び左壁部23及び下壁部24)と薄肉部4との厚み差に対応する長さより短い位置に形成されているので、前記折り曲げた状態において、前記突条部31,32,33の薄肉部側の側面3Sを一方の厚肉部2(即ち、右壁部22及び左壁部23及び下壁部24)の表面の薄肉部側(接続端部側)の縁部に当接させることができ、前記空隙Kを確実に閉塞することができる。よって、かかる発泡成形体1及び断熱カバーでは、前記折り曲げた状態で薄肉部4の折り曲げられた内側に形成される空隙Kから極めて放熱し難くすることができ、断熱性を向上させることができる。
また、かかる発泡成形体1及び断熱カバーによれば、他方の厚肉部2(即ち、中央壁部21)に溝部2Aが形成されているので、前記折り曲げた状態で薄肉部4の折り曲げられた内側に形成される空隙Kを溝部2Aによる領域分大きくできると共に、閉塞部3によって前記空隙Kを閉塞することができる。よって、かかる発泡成形体1及び断熱カバーでは、閉塞部3によって閉塞される空隙K(熱伝導率の低い空気)の領域を大きくすることができるので、薄肉部4の折り曲げられた部分からの放熱を極めて抑制でき、折り曲げた状態において断熱性を向上させることができる。
また、かかる発泡成形体1及び断熱カバーによれば、下壁部24の右辺係止部24T1は、右壁部22の被係止部22Tによって係止できると共に、下壁部24の左辺係止部24T2は、左壁部23の被係止部23Tによって係止できるので、発泡成形体1の折り曲げた状態を確実かつ容易に保持することができる。換言すれば、複数の厚肉部2のうち、互いに異なる厚肉部2に係止部と、被係止部とが各々形成されており、折り曲げ状態で被係止部に対して係止部が係止するように構成されているので、発泡成形体1の折り曲げた状態を確実かつ容易に保持することができる。
尚、本考案は、上記実施形態に限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態では、他方の厚肉部2(中央壁部21)の接続端部Sに溝部2Aが形成される場合について説明したが、これに限らず、他方の厚肉部2(中央壁部21)の接続端部S(薄肉部側の側部)に溝部2Aを設けないことも可能である(図6参照)。
この場合、例えば、図6(a)に示すように、他方の厚肉部2(中央壁部21)の表面と側面とは略直角状に交わる角部Cをなしており、該角部Cは厚肉部2表面の縁部全周に亘って形成されるように構成することができる。尚、薄肉部4は、略一定厚さの帯状をなしており、突条部31,32,33は、他方の厚肉部2(中央壁部21)の接続端部Sにおける側面から、一方の厚肉部2(右壁部22及び左壁部23及び下壁部24)と薄肉部4との厚み差に対応する長さ分離間した位置に形成されている。
かかる発泡成形体及び断熱カバーでは、図6(b)に示すように、折り曲げた状態で、一方の厚肉部2(22,23,24)の接続端部Sにおける側面が、他方の厚肉部2(21)の表面の接続端部側の縁部に対向した状態となる。具体的には、折り曲げた状態で、薄肉部4の折り曲げられた内側には空隙Kが形成されている。この空隙Kは、2つの接続端部Sと薄肉部4とで画される領域である。また、一方の厚肉部2(22,23,24)の接続端部S側面は、他方の厚肉部2(21)の表面と離間している。また、一方の厚肉部2(22,23,24)の表面と閉塞部3の薄肉部側の側面3Sとは当接している。従って、このように折り曲げた状態で薄肉部4の折り曲げられた内側に形成される空隙Kは、閉塞部3によって閉塞されている。
また、本実施形態では、薄肉部4が帯状をなし、突条部31,32,33は、他方の厚肉部2(中央壁部21)の薄肉部側における側面(接続端部Sにおける側面)から所定長離間した位置に形成される場合について説明したが、これに限らず、薄肉部4は、後方に凸をなしており、突条部31,32,33は、他方の厚肉部2(中央壁部21)の表面の薄肉部側(接続端部側)の縁部に形成されており、折り曲げた状態では、一方の厚肉部2(右壁部22及び左壁部23及び下壁部24)の表面の薄肉部側(接続端部側)の縁部が、他方の厚肉部2(21)に形成される突条部31,32,33の薄肉側の側面3Sに当接した状態となるように構成することもできる(図7,8参照)。
この場合、例えば、図7(a)に示すように、薄肉部4は、略V字状のV字溝をなしており、一対の厚肉部2間を連結するように構成することができる。かかる発泡成形体及び断熱カバーでは、図7(b)に示すように、折り曲げた状態で、薄肉部4のV字溝によって、薄肉部4の折り曲げられた内側に空隙Kが形成されている。この空隙Kは、薄肉部4によって画される領域であり、閉塞部3は、一方の厚肉部2(22,23,24)の表面が閉塞部3の薄肉部側の側面3Sに当接することで、この空隙Kを閉塞している。
この他、例えば、図8(a)に示すように、薄肉部4は、略V字状の溝をなしており、一対の厚肉部2間を連結するように構成することもできる。具体的には、薄肉部4では、溝幅方向の一端部表面は、一方の厚肉部2(22,23,24)の表面に連設され、幅方向一端部から中央部に亘って後方傾斜4aしている。また、この薄肉部4では、幅方向中央部から他端部側の途中位置(中央部と他端部との間の位置)まで前方傾斜4bをなすと共に、前記途中位置から他端部まで平坦面4cをなし、他端部表面は、他方の厚肉部2(21)の接続端部S側面に交わっている(詳細には、直交している)。
かかる発泡成形体及び断熱カバーでは、図8(b)に示すように、折り曲げた状態で、薄肉部4の折り曲げられた内側に空隙Kが形成されている。この空隙Kは、薄肉部4によって画される領域であり、閉塞部3は、一方の厚肉部2(22,23,24)の表面が閉塞部3の薄肉部側の側面3Sに当接することで、この空隙Kを閉塞している。ここで、薄肉部4は、前記途中位置(幅方向中央部と他端部との間の位置)から他端部まで平坦面4cを有し、該平坦面4cは他方の厚肉部2(21)の接続端部S側面に接続されているので、上記空隙Kでは、図7(a)の形態と比較して、この平坦面4cの前方領域K1分大きく形成することができる。よって、かかる発泡成形体及び断熱カバーでは、閉塞部3によって閉塞される空隙K(熱伝導率の低い空気)の領域を大きくすることができるので、薄肉部4の折り曲げられた部分からの放熱を極めて抑制でき、折り曲げた状態において断熱性を向上させることができる。
また、本実施形態では、閉塞部3は、薄肉部4によって形成される溝に沿うように他方の厚肉部2(中央壁部21)の表面に形成される突条部31,32,33を備え、折り曲げた状態において、前記突条部31,32,33の薄肉部側の側面3Sが一方の厚肉部2(右壁部22及び左壁部23及び下壁部24)の表面の薄肉部側(接続端部側)の縁部に当接して空隙Kを閉塞する場合について説明したが、これに限らず、前記閉塞部3は、前記薄肉部4によって形成される溝に沿うように、一方(右壁部22又は左壁部23又は下壁部24の少なくとも一つ)又は他方(中央壁部21)の厚肉部2に形成される突条部3Aと、前記折り曲げた状態で前記突条部3Aに押し当たるように他方(中央壁部21)又は一方(右壁部22又は左壁部23又は下壁部24の少なくとも一つ)の厚肉部2に形成される被押当部3Bとを備え、前記折り曲げた状態において、前記被押当部3Bが前記突条部3Aに押し当たって密着することで前記空隙Kを密閉するように構成することも可能である(図9,10参照)。
この場合、例えば、図9(a)に示すように、閉塞部3は、帯状の薄肉部4によって形成される溝に沿うように、他方の厚肉部2(21)表面に形成される突条部3Aと、前記折り曲げた状態で突条部3Aに押し当たるように一方の厚肉部2(22,23,24)に形成される平面である被押当部3Bとを備えて構成することができる。突条部3Aは、他方の厚肉部2(21)の接続端部Sにおける側面から、薄肉部4による溝の高さH以下の範囲内に離間して配置されている。被押当部3Bは、一方の厚肉部2(22,23,24)の接続端部S側面である。
かかる発泡成形体及び断熱カバーでは、図9(b)に示すように、折り曲げた状態で薄肉部4の折り曲げられた内側に形成される空隙Kは、閉塞部3によって閉塞されている。具体的には、折り曲げた状態で、一方の厚肉部2(22,23,24)に形成される被押当部3B(接続端部S側面)が他方の厚肉部2(21)に形成される突条部3Aに押し当たって密着している。
この他、例えば、図10(a)に示すように、閉塞部3は、薄肉部4によって形成されるV字溝(溝形成方向)に沿うように、他方の厚肉部2(中央壁部21)の接続端部S側面に形成される突条部3Aと、前記折り曲げた状態で突条部3Aに押し当たるように一方の厚肉部2(右壁部22又は左壁部23又は下壁部24の少なくとも一つ)に形成される突条の被押当部3Bとを備えて構成することもできる。突条部3Aは、他方の厚肉部2(21)の接続端部Sにおける側面の前端に形成されている。被押当部3Bは、薄肉部4によって形成されるV字溝(溝形成方向)に沿う突条であり、一方の厚肉部2(22,23,24)の接続端部Sにおける側面の前端に形成されている。
かかる発泡成形体及び断熱カバーでは、図10(b)に示すように、折り曲げた状態で薄肉部4の折り曲げられた内側に形成される空隙Kは、閉塞部3によって閉塞されている。具体的には、折り曲げた状態で、一方の厚肉部2(22,23,24)に形成される被押当部3B(突条)が他方の厚肉部2(21)に形成される突条部3Aに押し当たって密着している。
また、本実施形態では、閉塞部3は、突条をなして構成される場合について説明したが、これに限らず、閉塞部3は、凹状(又は窪み状)をなして構成することもできる(図11参照)。
この場合、例えば、図11(a)に示すように、閉塞部3は、一方の厚肉部2(右壁部22又は左壁部23又は下壁部24の少なくとも一つ)の接続端部Sが嵌まり込む凹部3Cとすることができる。この凹部3Cは、平坦な底面3aと、底面3aの溝幅方向一端から起立する側面3bとを有してなる。凹部3Cの幅W1は、薄肉部4による溝の高さH1以下の範囲内となるような大きさで構成される。このような凹部3Cは、他方の厚肉部2(中央壁部21)の接続端部Sに形成されている。具体的には、凹部3Cは、薄肉部4によって形成される溝の溝形成方向に沿って、該溝と連通するように形成され、かつ、前記溝形成方向における他方の厚肉部2(21)の接続端部Sの縁部全域に亘って形成されている。
かかる発泡成形体及び断熱カバーでは、図11(b)に示すように、折り曲げた状態で、一方の厚肉部2(22,23,24)の接続端部Sにおける側面が、他方の厚肉部2(21)の接続端部Sにおける凹部3Cに嵌まり込む状態となる。具体的には、折り曲げた状態で、薄肉部4の折り曲げられた内側には空隙Kが形成されている。この空隙Kは、2つの接続端部Sと薄肉部4とで画される領域である。また、一方の厚肉部2(22,23,24)の接続端部S側面は、他方の厚肉部2(21)の接続端部Sにおける凹部3Cの底面3aと当接している。また、一方の厚肉部2(22,23,24)の接続端部S表面は、他方の厚肉部2(21)の接続端部Sにおける凹部3Cの側面3bと当接している。従って、このように折り曲げた状態で薄肉部4の折り曲げられた内側に形成される空隙Kは、閉塞部3によって閉塞されている。
また、本実施形態では、閉塞部3は、他方の厚肉部2(中央壁部21)に設けられる場合について説明したが、これに限らず、閉塞部3は、一方の厚肉部2(右壁部22又は左壁部23又は下壁部24の少なくとも一つ)のみ、又は、一方(右壁部22又は左壁部23又は下壁部24の少なくとも一つ)及び他方(中央壁部21)の厚肉部2に設けることもできる(図12参照)。
閉塞部3が一方及び他方の厚肉部2(21),2(22,23,24)に設けられる場合、例えば、図12に示すように、閉塞部3は、突条で構成することができる。具体的には、閉塞部3は、薄肉部4によって形成される溝に沿うように一方及び他方の厚肉部2(21),2(22,23,24)の表面に形成される突条部3A,3Bを備え、折り曲げた状態(薄肉部4を起点として一方の厚肉部2(22,23,24)を他方の厚肉部2(21)に対して立てるように折り曲げた状態)において、前記他方の突条部3B(他方の厚肉部2(21)における突条部)の上面が一方の突条部3A(一方の厚肉部2(22,23,24)における突条部)の薄肉部側の側面3S1に当接して空隙K(前記折り曲げた状態で薄肉部4の折り曲げられた内側に形成される空隙)を閉塞するように構成されている。また、前記折り曲げた状態では、他方の突条部3Bの薄肉部側の側面3S2は、一方の厚肉部2(22,23,24)の表面の接続端部側の縁部に当接するように構成されている(図12(b)参照)。尚、前記折り曲げた状態では、他方の突条部3Bの薄肉部側の側面3S2は、一方の厚肉部2(22,23,24)の表面から離間するように構成することも可能である。
また、本実施形態では、厚肉部2(各壁部)の厚さは、略同一に構成されており、厚肉部2の表面同士又は裏面同士は、互いに面一となるように構成される場合について説明したが、これに限らず、厚肉部2(各壁部)の厚さは、互いに異なって構成され、厚肉部2の表面又は裏面の少なくともいずれか一方の面同士が、面一ではなく互いに面方向に平行となるように構成されることも可能である。
また、本実施形態では、突条部31,32,33は、四角柱状をなして構成される場合について説明したが、これに限らず、突条部31,32,33は、折り曲げた状態で薄肉部側の側面3Sが一方の厚肉部2(右壁部22又は左壁部23又は下壁部24の少なくとも一つ)の表面の接続端部側の縁部になじんで当接し易いように、四角柱以外の多角柱状、又は、断面円形や断面楕円形の円柱状をなして構成することもできる。
1…発泡成形体(断熱カバー)、2…厚肉部、3…閉塞部、4…薄肉部、2A…溝部、21…中央壁部、22…右壁部、23…左壁部、24…下壁部、22T,23T…被係止部、24T1,24T2…係止部、31…右辺突条部、32…下辺突条部、33…左辺突条部、41…右辺薄肉部、42…左辺薄肉部、43…下辺薄肉部、H…溝の高さ、W…溝の幅、R…離間距離、S…接続端部、K…空隙
Claims (6)
- 離間して配置される一対の板状の厚肉部と、
該厚肉部間に溝を形成するように、両厚肉部を連結し、厚肉部よりも薄い厚さの薄肉部とを備え、
薄肉部を起点として一方の厚肉部を他方の厚肉部に対して立てるように折り曲げ可能に構成される発泡成形体であって、
前記折り曲げた状態で薄肉部の折り曲げられた内側に形成される空隙を閉塞する閉塞部が厚肉部に設けられていることを特徴とする発泡成形体。 - 前記閉塞部は、前記薄肉部によって形成される溝に沿うように、一方又は他方の厚肉部に形成される突条部と、前記折り曲げた状態で前記突条部に押し当たるように他方又は一方の厚肉部に形成される被押当部とを備え、前記折り曲げた状態において、前記被押当部が前記突条部に押し当たって密着することで前記空隙を密閉することを特徴とする請求項1に記載の発泡成形体。
- 前記閉塞部は、前記薄肉部によって形成される溝に沿うように他方の厚肉部の表面に形成される突条部を備え、前記折り曲げた状態において、前記突条部の薄肉部側の側面が一方の厚肉部の表面の薄肉部側の縁部に当接して前記空隙を閉塞することを特徴とする請求項1に記載の発泡成形体。
- 前記折り曲げた状態では、一方の厚肉部の薄肉部側における側面が、他方の厚肉部の表面の薄肉部側の縁部に対向した状態となり、薄肉部は、略一定厚さの帯状をなしており、前記突条部は、他方の厚肉部の接続端部における側面から、一方の厚肉部と薄肉部との厚み差に対応する長さよりも短い位置に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の発泡成形体。
- 前記他方の厚肉部には、前記突条部よりも薄肉部側に溝部が形成されており、該溝部は、前記薄肉部によって形成される溝の溝形成方向に沿って、該溝と連通するように形成され、かつ、前記溝形成方向における他方の厚肉部の両端部を除いた領域全てに亘って形成されていることを特徴とする請求項4に記載の発泡成形体。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の発泡成形体からなる断熱カバー。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019073326A (ja) * | 2017-10-18 | 2019-05-16 | 南海包装株式会社 | 保冷箱 |
JP2019196215A (ja) * | 2018-05-10 | 2019-11-14 | 南海包装株式会社 | 保温構造体 |
-
2012
- 2012-03-29 JP JP2012001795U patent/JP3176170U/ja not_active Expired - Lifetime
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