JP3175635B2 - ハイブリッド車輌の内燃機関暖機装置 - Google Patents

ハイブリッド車輌の内燃機関暖機装置

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JP3175635B2
JP3175635B2 JP12309997A JP12309997A JP3175635B2 JP 3175635 B2 JP3175635 B2 JP 3175635B2 JP 12309997 A JP12309997 A JP 12309997A JP 12309997 A JP12309997 A JP 12309997A JP 3175635 B2 JP3175635 B2 JP 3175635B2
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電動機と内燃機関の
うち少なくとも電動機を駆動源として走行可能であるハ
イブリッド車輌の内燃機関暖機装置に関し、詳しくは前
記ハイブリッド車輌が電動機のみにより走行している時
に内燃機関の暖機を行なう内燃機関暖機装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ハイブリッド車輌は、内燃機関と電動機
とを備えており、内燃機関を停止した状態で電動機のみ
を駆動源としても走行することができる。内燃機関の動
力を直接駆動輪に伝達できる、いわゆるパラレルハイブ
リッド車輌は、通常走行中は内燃機関を主駆動源として
走行するが、減速時や降坂時など内燃機関の動力が必要
とされない場合や初期加速時などには、内燃機関を停止
して走行することもある。内燃機関が発電機の駆動のみ
に用いられる、いわゆるシリーズハイブリッド車輌は、
電動機に電力を供給する二次電池の残容量が低下した場
合等に、内燃機関により発電機を作動させて二次電池の
充電を行ない、二次電池の残容量が回復すれば内燃機関
を停止する。このようにハイブリッド車輌では、車輌の
走行状態や二次電池の残容量に応じて、走行中に内燃機
関が度々停止する。
【0003】一方、十分暖機していないときは、燃料と
なるガソリン等が気化しにくいため、混合気における燃
料の割合を通常の運転時よりも高くした状態で内燃機関
の運転が行なわれる。このときは、内燃機関の排気中に
含まれるCO、HC、NOx等の有害成分、いわゆるエ
ミッションの濃度が通常の運転時よりも高くなる。エミ
ッションを除去するための触媒を備える車輌であって
も、暖機前は触媒の温度も低く、エミッションを十分除
去することができない。また、十分暖機していないとき
は、内燃機関に用いられている滑油の粘性が高く作動摩
擦力が大きいこと等により内燃機関を効率的に運転する
こともできない。従って、内燃機関を運転する場合に
は、運転に先だって、内燃機関の暖機を行なっておくこ
とが望ましい。
【0004】内燃機関のみを駆動源とする車輌では走行
中に内燃機関の温度が下がる場合はないが、前述の通り
ハイブリッド車輌では内燃機関が度々運転を停止するた
め内燃機関の温度が低下する可能性がある。従って、ハ
イブリッド車輌では、エミッションの排出を抑え、内燃
機関を効率的に運転するために、走行中においても、内
燃機関の温度状態に応じて暖機を行なうことが重要であ
る。
【0005】従来より、ハイブリッド車輌において内燃
機関の暖機を行なう技術として、電気ヒータを利用する
技術(実公昭56−17724)や他のコンポーネント
での排熱を利用する技術(特開平5−131848)が
提案されている。電気ヒータを利用する技術は、内燃機
関に電気ヒータを取り付け、二次電池からの通電をうけ
てヒータが発生する熱を利用して内燃機関を加熱する技
術である。排熱を利用する技術は、電動機等の複数のコ
ンポーネントで排出された熱を、各コンポーネントを冷
却するように配された冷却管内を流動する冷媒により内
燃機関周囲まで運搬し、この熱を利用して内燃機関を暖
機する技術である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術
は、電気ヒータまたは冷却管等の新たな構成が必要とな
り、製造コストの上昇や車輌重量の増加を招く場合もあ
った。また、排熱を利用する技術は、各コンポーネント
から排出される熱が十分でない場合には、エンジン暖機
を行なうことができない。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされ、ハイブリッド車輌について、内燃機関暖機の
ための特別な構成を付加することなく、内燃機関の暖機
運転を可能とする内燃機関暖機装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明における第1の内燃機関暖機装置は、電動機と、内
燃機関と、これらの運転を制御する制御ユニットとを備
え、電動機と内燃機関のうち少なくとも電動機を駆動源
として走行可能であるハイブリッド車輌において、前記
制御ユニットからの暖機指示に応じて前記内燃機関を暖
機する暖機装置であって、前記内燃機関から動力を入出
力する入出力軸と、該入出力軸に前記内燃機関の外部か
ら動力を入力するための動力入力手段と、前記内燃機関
の暖機指示があった場合に前記動力入力手段を制御して
前記内燃機関を機械的に駆動する入力制御手段とを備え
ることを要旨とする。
【0009】本発明における第1の内燃機関暖機装置に
よれば、内燃機関の暖機指示があった場合には、前記入
力制御手段が前記動力入力手段を制御することにより、
前記入出力軸を介して内燃機関の外部から動力を入力
し、内燃機関を機械的に駆動することができる。内燃機
関が運転状態でない場合であっても、こうして入力され
た動力により内燃機関の内部構造は所定の動作をするこ
とができ、この動作によって内燃機関内部で摩擦熱が発
生する。例えばレシプロ・エンジンにおいては、ピスト
ンはシリンダ内を往復運動し、ピストンとシリンダーの
間で摩擦熱が発生する。つまり、外部から内燃機関に熱
エネルギを与えるための従来のような構成を用いること
なく、内燃機関の暖機を行なうことができる。
【0010】本発明における第2の内燃機関暖機装置
は、第1の内燃機関暖機装置であって、前記ハイブリッ
ド車輌は、さらに前記電動機および内燃機関の動力と駆
動輪の回転力を双方向に伝達可能な伝達機構とを備えて
おり、前記動力入力手段は駆動輪の回転力を前記伝達機
構を介して内燃機関の出力軸に伝達する手段であり、前
記入力制御手段は前記伝達機構を断続する手段であるこ
とを要旨とする。
【0011】本発明における第2の内燃機関暖機装置に
よれば、内燃機関の暖機指示があった場合には、前記伝
達機構を接続することにより、駆動輪の回転力を内燃機
関の出力軸に伝達することができる。つまり、内燃機関
を暖機するための動力として駆動輪の回転力を用いるこ
とができる。従って、ハイブリッド車輌が減速中や降坂
中に、通常は車輌のブレーキ部分で熱の形で外部に放出
されてしまう車輌の運動エネルギを用いて内燃機関の暖
機をすることができる。
【0012】本発明における第3の内燃機関暖機装置
は、第2の内燃機関暖機装置であって、さらに、前記内
燃機関の吸入空気圧縮率を調整する圧縮率調整手段と、
前記内燃機関の暖機指示があった場合に、前記内燃機関
の吸入空気圧縮率が所定の状態になるように前記調整手
段を制御する圧縮率制御手段とを備えることを要旨とす
る。
【0013】本発明における第3の内燃機関暖機装置に
よれば、前記圧縮率制御手段により前記圧縮率調整手段
を制御して、内燃機関に吸入される空気の圧縮率を所定
の状態にすることができる。暖機中、内燃機関は吸入さ
れた空気を圧縮する仕事をしているため、ハイブリッド
車輌には該仕事による制動力が生じるが、本発明では吸
入される空気の圧縮率を制御することにより前記制動力
を制御することができる。従って、車輌の運転状態を運
転者の所望の状態に保ちつつ、内燃機関の暖機を行なう
ことができる。
【0014】本発明の第4の内燃機関暖機装置は、第1
の内燃機関暖機装置であって、前記動力入力手段は、前
記内燃機関の前記入出力軸に連結された暖機用電動機に
より前記入出力軸から動力を入力する手段であり、前記
入力制御手段は、前記暖機用電動機の回転を制御する手
段であることを要旨とする。
【0015】本発明における第4の内燃機関暖機装置に
よれば、所定の状態で前記暖機用電動機から動力を入力
することにより内燃機関をモータリングすることができ
るため、この動作により生じる摩擦熱により内燃機関の
暖機を行なうことができる。しかも、第4の内燃機関暖
機装置は前記動力の入力に駆動輪の回転力を要しないた
め、内燃機関が車輌の駆動軸に接続されていない、いわ
ゆるシリーズ式のハイブリッド車輌においても内燃機関
の暖機をすることができる。
【0016】本発明の第5の内燃機関暖機装置は、第
1、第2または第4のいずれかの内燃機関暖機装置であ
って、さらに、前記内燃機関の排気の少なくとも一部を
該内燃機関の吸気系統に還流する排気還流手段と、前記
内燃機関の暖機指示があった場合に、前記排気還流手段
を制御して該内燃機関の排気の少なくとも一部を該内燃
機関の吸気系統に還流する排気還流制御手段とを備える
ことを要旨とする。
【0017】本発明の第5の内燃機関暖機装置によれ
ば、内燃機関の暖機中に、前記排気還流手段により、内
燃機関の排気の少なくとも一部を吸気系統に還流するこ
とができる。暖機中に吸気バルブおよび排気バルブが閉
じている期間がある内燃機関では、暖機中の内燃機関の
動作によって、内燃機関に吸入される空気が断熱圧縮さ
れ、その温度が上昇する。第5の内燃機関暖機装置で
は、温度が上昇した空気の少なくとも一部を上記手段に
より吸気系統に還流することにより、この空気の持つ熱
エネルギを有効に活用することができ、内燃機関の暖機
効率を高めることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。図1は本発明の実施例である運
転制御装置を組み込んだハイブリッド車輌の概略構成を
示している。このハイブリッド車輌の構成は大きくは、
駆動力を発生する動力系統と、その制御系統と、駆動源
からの駆動力を駆動輪116、118に伝達する動力伝
達系統と、運転操作部等からなっている。また、上記、
動力系統はエンジン150を含む系統とモータMG1,
MG2を含む系統とからなっており、制御系統は、エン
ジン150の運転を主に制御するための電子制御ユニッ
ト(以下、EFIECUと呼ぶ)170と、モータMG
1,MG2の運転を主に制御する制御ユニット190
と、EFIECU170および制御ユニット190に必
要な信号を検出し入出力する種々のセンサ部とからなっ
ている。なお、EFIECU170および制御ユニット
190の内部構成は図示していないが、これらはそれぞ
れ内部にCPU、ROM、RAM等を有するワンチップ
・マイクロコンピュータであり、CPUがROMに記録
されたプログラムに従い、以下に示す種々の制御処理を
行なうよう構成されている。
【0019】エンジン150は、吸入口200から吸入
した空気と燃料噴射弁151から噴射されたガソリンと
の混合気を燃焼室152に吸入し、この混合気の爆発に
より押し下げられるピストン154の運動をクランクシ
ャフト156の回転運動に変換する。エンジン150の
運動はさらに具体的には、燃焼室152の体積を減少さ
せる方向にピストン154が移動し混合気を圧縮する圧
縮行程、点火された混合気の爆発によりピストン154
が押し下げられる膨張行程、排気バルブを開きつつピス
トン154が上方に移動することにより燃焼ガスを排出
する排気行程および吸気バルブを開きつつピストン15
4が下方に移動することにより新たな混合気を燃焼室内
に吸入する吸入行程の4行程からなっている。前記爆発
は、イグナイタ158からディストリビュータ160を
介して導かれた高電圧によって点火プラグ162が形成
した電気火花によって混合気が点火され燃焼することで
生じる。燃焼により生じた排気は、排気口202を通
り、触媒コンバータ204、サブ・マフラ208および
メイン・マフラ210からなる排気系を通って大気中に
排出される。触媒コンバータ204は、内燃機関の排気
に含まれるHC,COおよびNOx等の有害成分、いわ
ゆるエミッションを三元触媒により酸化還元処理する装
置である。触媒コンバータ204は、触媒が活性温度
(本実施例では摂氏400度前後)に達していないと排
気を十分に浄化することができないため、バッテリから
の通電により触媒を加熱するための電気触媒加熱ヒータ
(以下、EHCという)206が備えられている。
【0020】エンジン150の運転は、EFIECU1
70により制御されている。EFIECU170が行な
うエンジン150の制御としては、エンジン150の回
転数に応じた点火プラグ162の点火時期制御や、吸入
空気量に応じた燃料噴射量制御等がある。エンジン15
0の制御を可能とするために、EFIECU170には
エンジン150の運転状態を示す種々のセンサが接続さ
れている。例えばエンジン150の水温を検出する水温
センサ174、クランクシャフト156の回転数と回転
角度を検出するためにディストリビュータ160に設け
られた回転数センサ176及び回転角度センサ178な
どである。なお、EFIECU170には、この他、例
えばイグニッションキーの状態STを検出するスタータ
スイッチ179なども接続されているが、その他のセン
サ,スイッチなどの図示は省略した。
【0021】モータMG1は、同期電動発電機として構
成され、外周面に複数個の永久磁石を有するロータ13
2と、回転磁界を形成する三相コイルが巻回されたステ
ータ133とを備える。ステータ133は、無方向性電
磁鋼板の薄板を積層して形成されており、ケース119
に固定されている。このモータMG1は、ロータ132
に備えられた永久磁石による磁界とステータ133に備
えられた三相コイルによって形成される磁界との相互作
用によりロータ132を回転駆動する電動機として動作
し、場合によってはこれらの相互作用によりステータ1
33に備えられた三相コイルの両端に起電力を生じさせ
る発電機としても動作する。
【0022】モータMG2も、モータMG1と同様に同
期電動発電機として構成され、外周面に複数個の永久磁
石を有するロータ142と、回転磁界を形成する三相コ
イルが巻回されたステータ143とを備える。モータM
G2のステータ143も無方向性電磁鋼板の薄板を積層
して形成されており、ケース119に固定されている。
このモータMG2もモータMG1と同様に、電動機ある
いは発電機として動作する。
【0023】これらのモータMG1,MG2は、スイッ
チングを行なうトランジスタを複数内蔵したトランジス
タインバータ193を介してバッテリ194および制御
ユニット190に電気的に接続されている。制御ユニッ
ト190には、この他EHC206や各種のセンサが電
気的に接続されている。制御ユニット190に接続され
ているセンサとしては、サンギヤ軸の回転角度を検出す
るためのレゾルバ139、アクセルペダルポジションセ
ンサ164a、ブレーキペダルポジションセンサ165
a、シフトポジションセンサ184、バッテリ194の
残容量検出器199、触媒温度センサ204aなどがあ
り、図示していないが駆動輪の回転速度を検出すること
により車速を検出する車速センサなどがある。
【0024】トランジスタインバータ193を用いたモ
ータMG1,MG2の制御方法は周知の技術である。つ
まり、制御ユニット190からトランジスタインバータ
193へ制御信号を出力して、トランジスタインバータ
193に内蔵される各トランジスタをスイッチングし、
モータMG1,MG2の三相コイルに流れる電流をPW
M制御によって擬似的な正弦波にすると、モータMG1
のステータ133に備えられた三相コイルおよびモータ
MG2のステータ143に備えられた三相コイルのそれ
ぞれに回転磁界が形成される。この回転磁界と、ロータ
132、142外周面に貼り付けられた複数個の永久磁
石による磁界との相互作用によって、ロータ132、1
42は回転する。
【0025】上述したモータMG1,MG2の制御、E
HC206への通電制御を含むハイブリッド車輌の運転
状態の制御を可能とするために、この制御ユニット19
0には運転操作部からの種々の信号やバッテリ194の
残容量、サンギヤ軸125の回転角度、エンジン水温、
触媒コンバータ204内の触媒温度等が入力され、ま
た、エンジン150を制御するEFIECU170との
間で種々の情報を通信によりやりとりしている。具体的
に運転操作部からの種々の信号としては、アクセルペダ
ルポジションセンサ164aからのアクセルペダルポジ
ション(アクセルペダルの踏込量)AP、ブレーキペダ
ルポジションセンサ165aからのブレーキペダルポジ
ション(ブレーキペダルの踏込量)BP、シフトポジシ
ョンセンサ184からのシフトポジションSPがある。
また、バッテリ194の残容量は残容量検出器199で
検出され、触媒温度は触媒温度センサ204aで検出さ
れる。なお、残容量検出器199は、バッテリ194の
電解液の比重またはバッテリ194の全体の重量を測定
して残容量を検出するものや、充電・放電の電流値と時
間を演算して残容量を検出するものや、バッテリの端子
間を瞬間的にショートさせて電流を流し内部抵抗を測る
ことにより残容量を検出するものなどが知られている。
【0026】駆動源からの駆動力を駆動輪116、11
8に伝達する動力伝達系統は、エンジン150の動力を
伝達するためのクランクシャフト156およびプラネタ
リキャリア軸127と、モータMG1,モータMG2の
回転を伝達する回転軸125、126とが、後述するプ
ラネタリギヤ120を介して動力伝達ギヤ111に機械
的に結合され、この動力伝達ギヤ111はディファレン
シャルギヤ114を介して最終的に左右の駆動輪11
6、118に結合される構成となっている。
【0027】プラネタリギヤ120の構成と併せてクラ
ンクシャフト156、プラネタリキャリア軸127、モ
ータMG1の回転軸125、MG2の回転軸126の結
合について説明する。プラネタリギヤ120は、サンギ
ヤ121、リングギヤ122なる同軸の2つのギヤと、
サンギヤ121とリングギヤ122との間に配置されサ
ンギヤ121の外周を自転しながら公転する複数のプラ
ネタリピニオンギヤ123の3つから構成される。サン
ギヤ121はプラネタリキャリア軸127に軸中心を貫
通された中空のサンギヤ軸125を介してモータMG1
のロータ132に結合され、リングギヤ122はリング
ギヤ軸126を介してモータMG2のロータ142に結
合されている。また、プラネタリピニオンギヤ123
は、その回転軸を軸支するプラネタリキャリア124を
介してプラネタリキャリア軸127に結合され、プラネ
タリキャリア軸127はクランクシャフト156に結合
されている。機構学上周知のことであるが、プラネタリ
ギヤ120は上述のサンギヤ軸125、リングギヤ軸1
26およびクランクシャフト156の3軸のうちいずれ
か2軸へ入出力される動力が決定されると、残余の1軸
に入出力される動力が決定されるという性質を有してい
る。
【0028】リングギヤ122には、動力の取り出し用
の動力取出ギヤ128がモータMG1側に結合されてい
る。この動力取出ギヤ128は、チェーンベルト129
により動力伝達ギヤ111に接続されており、動力取出
ギヤ128と動力伝達ギヤ111との間で動力の伝達が
なされる。上述の構成およびプラネタリギヤ120の性
質に基づいて、ハイブリッド車輌はモータMG2のみを
駆動源として走行することもできるし、エンジン150
とモータMG2の双方を駆動源として走行することもで
きる。具体的には、ハイブリッド車輌は減速時または降
坂時等のエンジン動力を必要としないとき、および初期
加速時には、エンジン150の運転を停止し、モータM
G2のみで走行する。通常走行時には、エンジン150
を主駆動源としつつ、モータMG2の動力も用いて走行
する。エンジン150とモータMG2の双方を駆動源と
して走行する場合には、必要なトルクおよびモータMG
2で発生し得るトルクに応じて、エンジン150を効率
のよい運転ポイントで運転できるため、エンジン150
のみを駆動源とする車輌に比べて省資源性および排気浄
化性に優れている。一方、クランクシャフト156の回
転を、プラネタリキャリア軸127およびサンギヤ軸1
25を介してモータMG1に伝達することができるた
め、エンジン150の運転によりモータMG1で発電し
つつ走行することも可能である。
【0029】次に、本実施例における暖機制御処理につ
いて、図2のフローチャートを用いて説明する。この処
理は制御ユニット190によりハイブリッド車輌の運転
中に繰り返し実行される処理であり、エンジン150の
暖機を行なうか否かの判断をし、暖機処理を実行する。
以下に示す処理の流れから明らかな通り、エンジン15
0の暖機処理を行なうか否かの判断は、ハイブリッド車
輌がモータのみで走行中に、エンジン150の始動要求
があった場合に限る必要はない。
【0030】暖機制御処理が開始されると(ステップS
300)、制御ユニット190は、EFIECU170
とやりとりされる情報に基づいて、エンジン150が停
止中か否かを判断する(ステップS305)。エンジン
150が停止中の場合には、ステップS310に進み、
車速が所定の値V1よりも大きいか否かを判断する。煩
雑さを避けるためフローチャート内には図示していない
が、車速の判断に先立ち、制御ユニット190は車速セ
ンサにより検出された車速を読み込んでいる。車速が値
V1より小さい場合には暖機処理フラグXEHEATに
値0を代入して(ステップS345)、暖機制御処理を
一旦終了する(ステップS360)。これは、暖機処理
を行なわないことを意味する。本実施例は車輌が減速中
または降坂中等の制動力を利用してエンジン150の暖
機を行なうため、前記所定の値V1は車輌がエンジン1
50の暖機を行なうのに十分な運動エネルギを有してい
る速度の下限値として設定される。本実施例において
は、値V1は時速3〜5km程度の速度である。
【0031】前記ステップS310において車速が値V
1よりも大きい場合には、制御ユニット190は、次に
エンジン水温が所定の値t1よりも小さいか否かを判断
する(ステップS315)。煩雑さを避けるためフロー
チャート内には図示していないが、エンジン水温の判断
に先立ち制御ユニット190は水温センサ174により
検出されたエンジン水温を読み込んでいる。エンジン水
温が値t1よりも大きい場合には、エンジン150の温
度は高いため暖機の必要はないと判断し、暖機処理フラ
グXEHEATに値0を代入して(ステップS34
5)、暖機制御処理を一旦終了する(ステップS36
0)。前記値t1はエンジン150の暖機が必要になる
エンジン水温の下限に設定されている。
【0032】前記ステップS315において、エンジン
水温が値t1以下である場合には、制御ユニット190
はモータの駆動力が値0であるか否かを判断する(ステ
ップS320)。モータの駆動力が値0でない場合は、
エンジン150の暖機に用いる余剰のエネルギがないと
判断し、暖機処理フラグXEHEATに値0を代入して
(ステップS345)、暖機制御処理を一旦終了する
(ステップS360)。本実施例は、ハイブリッド車輌
が減速中または降坂中等の制動力を利用してエンジン1
50の暖機を行なうものであり、換言すれば、減速中等
の車輌の運動エネルギをエンジン150の暖機に有効活
用するものである。ステップS320においてモータの
駆動力が値0でないと判断された場合は、車輌がモータ
の駆動力により運動エネルギを維持または増加しようと
している状態であるため、エンジン150の暖機に用い
る余剰のエネルギはないことになり、暖機処理を行なわ
ないと判断するのである。
【0033】本実施例では、余剰エネルギの有無をモー
タの駆動力の有無で判断しているが、ステップS320
はエンジン150の暖機に用いる余剰のエネルギがある
か否かを判断できる他の要素としてもよい。例えばブレ
ーキペダルポジションセンサ165aからのブレーキペ
ダルポジション(ブレーキペダルの踏込量)BPが所定
の値以上であるか否かを判断するものとしてもよい。
【0034】前記ステップ320においてモータの駆動
力が値0の場合には、暖機処理フラグXEHEATに値
1を代入して(ステップS350)、暖機処理を行なう
(ステップS400)。暖機処理の内容は後で詳述す
る。
【0035】ステップS305においてエンジン150
が停止中でないと判断される場合について以下説明す
る。エンジン150が停止中でない場合としては、エン
ジン150が運転されている場合と後述する暖機処理に
より外部の動力により動作している場合とがある。ステ
ップS305においてエンジン150が停止中でないと
判断される場合は、ステップS325に進み、制御ユニ
ット190は暖機処理フラグXEHEATが値1か否か
を判断する。フラグXEHEATが値0の場合は、エン
ジン150が運転されていることを意味しており、暖機
を実行する必要がないため、何も処理を行なわずに暖機
制御処理を一旦終了する(ステップS360)。
【0036】フラグXEHEATが値1の場合には、エ
ンジン150が暖機中であることを意味しているため、
暖機処理を継続して実行するか停止するかの判断を行な
う。まず、制御ユニットS330は車速が所定の値V2
よりも大きいか否かを判断する(ステップS330)。
煩雑さを避けるためフローチャート内には図示していな
いが、車速の判断に先立ち制御ユニット190は車速セ
ンサにより検出された車速を読み込んでいる。車速が値
V2以下である場合には、エンジン150を十分暖機で
きる運動エネルギを有していないと判断し、制御ユニッ
ト190は制御処理フラグXEHEATに値0を代入し
て(ステップS355)、暖機制御処理を一旦終了する
(ステップS360)。値V2は値V1と同様、車輌が
エンジン150の暖機を効果的に行なうのに十分な運動
エネルギを有している速度の下限値として設定される
が、暖機処理の実行におけるチャタリングを防止するた
めに適切なヒステリシスを設けてある。つまり、値V2
は値V1よりも若干低めの値に設定してある。
【0037】ステップS330において、車速が値V2
よりも大きい場合は、制御ユニット190は次にエンジ
ン水温が所定の値t2よりも小さいか否かを判断し(ス
テップS335)、エンジン水温がt2以上である場合
には、制御処理フラグXEHEATに値0を代入して
(ステップS355)、暖機制御処理を一旦終了する
(ステップS360)。この場合はエンジン150は十
分暖機されたと判断されるからである。値t2は値t1
と同様、エンジン150の暖機が必要になるエンジン水
温の下限に設定されているが、暖機処理の実行における
チャタリングを防止するために適切なヒステリシスを設
けてある。つまり、値t2は値t1よりも若干高めの値
に設定してある。
【0038】ステップS335において、エンジン水温
が値t2より小さい場合には、制御ユニット190はモ
ータの駆動力が所定の値T1よりも大きいか否かを判断
し(ステップS340)、モータの駆動力が値T1より
大きい場合には、制御処理フラグXEHEATに値0を
代入して(ステップS355)、暖機制御処理を一旦終
了する(ステップS360)。この場合は、車輌の走行
のためにモータの駆動力が必要になったことを意味して
おり、エンジン150の暖機に用いるエネルギの余裕が
なくなったことを意味しているからである。値T1は暖
機処理の実行におけるチャタリングを防止するために適
切なヒステリシスを設けたもので、値0よりも若干大き
い値に設定してある。
【0039】ステップS340においてモータの駆動力
が値T1以下であると判断された場合は、制御ユニット
190は暖機処理を行なう(ステップS400)。暖機
処理フラグXEHEATに既に値1が代入されているた
め、フラグXEHEATに改めて値を代入する処理は必
要ない。
【0040】以上の処理より、暖機処理(ステップS4
00)は、エンジン150の暖機を十分行なうことがで
きる運動エネルギに相当する車速以上で車輌が走行して
いること、エンジン150が十分暖機されていない状態
であること、モータ駆動力が値0であることの3条件が
成立している場合に実行される。また、一旦暖機処理が
実行された後は、上記3条件が成立している限り、暖機
処理が継続される。但し、暖機処理を継続するか否かの
判断においては、チャタリング防止のため、車速、エン
ジン水温およびモータ駆動力の各判断要素のしきい値に
は、暖機処理を開始するか否かの判断時に比べ適度なヒ
ステリシスを設けてある。
【0041】次に、暖機処理の内容を図3に基づいて説
明する。暖機処理が開始されると(ステップS40
0)、制御ユニット190はモータMG1をロックアッ
プする(ステップS405)。ロックアップとは、モー
タMG1のロータ132が回転しないようにすることを
いい、具体的にはロータ132にかかるトルクと釣り合
うトルクを発生できるようにモータMG1のステータ1
33に流れる電流を制御することをいう。
【0042】モータMG1のロータ132はプラネタリ
ギヤ120のサンギヤ121に結合されているため、モ
ータMG1のロックアップによりサンギヤ121は回転
しなくなる。一方、プラネタリギヤ120のリングギヤ
122は駆動輪116、118と結合されているため、
車輌の走行に伴い回転している。前述の通り、プラネタ
リギヤ120はサンギヤ121、リングギヤ122、プ
ラネタリキャリア124のいずれか2つのギヤの回転数
が定まれば、残り1つのギヤの回転数が決定される特性
を有しているため、モータMG1がロックアップされた
状態では、リングリヤ122の回転に応じてプラネタリ
キャリア124が回転し、プラネタリキャリア軸127
およびクランクシャフト156を介してエンジン150
も回転する。エンジン150が回転することにより、燃
焼室152とピストン154の間で摩擦熱が発生するた
め、エンジン150が暖機される。また、エンジン15
0はいわゆるエンジンブレーキがかかった状態にあり、
混合気の燃焼はしていないが吸入した空気を圧縮する仕
事をしている。従って、空気が断熱圧縮されることによ
り発生する熱によってもエンジン150は暖機される。
【0043】なお、MG1のロックアップに必要となる
反トルク量は、リングギヤ122およびプラネタリキャ
リア124に加えられているトルクが求まっていれば算
出することができる。サンギヤ121、リングギヤ12
2、プラネタリキャリア124のいずれか2つのギヤの
回転数が定まれば、残り1つのギヤの回転数が決定され
るというプラネタリギヤ120の特性は、各ギヤに加え
られるトルクにも当てはまるからである。しかし、現実
にはリングギヤ122に加えられるトルクは駆動輪の回
転、即ち車速によって変化し、プラネタリキャリア12
4に加えられるトルクもエンジン150の燃焼室152
内の潤滑油の粘度や後述するバルブ開度等により変化す
るため、算出するのは困難である。従って、モータMG
1のロックアップは、レゾルバ139から検出されるサ
ンギヤ軸125の回転数が値0となるように、モータM
G1のステータ133に流れる電流をフィードバック制
御することにより実現される。
【0044】本実施例では、モータMG1に通電するこ
とによりロックアップした例を示したが、他の方法によ
りモータMG1のロックアップをしてもよい。例えば、
サンギヤ125を機械的に挟み込んで、その摩擦力によ
りサンギヤ125の回転を阻止する機構を設けるものと
してもよい。
【0045】次に、モータMG1のロックアップ後の処
理を説明する前に、説明の便宜のために「減速度」なる
物理量を定義しておく。減速度とは、加速度が負の値で
あるときに、その絶対値をとった値をいう。減速度なる
物理量を定義したのは、本実施例では車輌が減速中等に
暖機処理を行なうため、加速度が負の値となることが多
く、値の大小関係に混乱を生じやすいからである。ま
た、同様の理由から、以下の処理は車輌が減速している
場合を例にとって説明する。
【0046】モータMG1のロックアップがされると制
御ユニット190は、要求減速度Dreqを算出する
(ステップS405)。要求減速度Dreqは、アクセ
ルペダルポジションセンサ164aからのアクセルペダ
ルポジション(アクセルペダルの踏込量)AP、ブレー
キペダルポジションセンサ165aからのブレーキペダ
ルポジション(ブレーキペダルの踏込量)BP等により
決定される。本実施例における要求減速度Dreqの算
出については、後で説明する。
【0047】次に制御ユニット190は車輌の現在の減
速度Dcclを算出する(ステップS415)。減速度
Dcclは、制御ユニット190に接続されている車速
センサで検出される車速の時間的な変化の絶対値を算出
して求められる。なお、減速度Dcclは、加速度セン
サを車輌に搭載し、その出力の絶対値を読み込む方法に
より求めてもよい。
【0048】次に制御ユニット190は、車輌の減速度
Dcclが要求減速度Dreqよりも大きいか否かを判
断する(ステップS420)。減速度Dcclが要求減
速度Dreqよりも小さい場合には、制御ユニット19
0は、車輌の減速度Dcclを要求減速度Dreqに一
致させるべく、減速度を増大させるための処理、即ち減
速力増大処理を行なう(ステップS425)。
【0049】減速度Dcclが要求減速度Dreq以上
である場合には、制御ユニット190は、車輌の減速度
Dcclを要求減速度Dreqに一致させるべく、減速
度を減少させるための処理、即ち減速力減少処理を行な
う(ステップS430)。
【0050】上述の処理は、車輌の減速度を要求減速度
に合わせるために、減速力を調整する処理である。上記
説明では、車輌の減速時を例にとって、モータMG1の
ロックアップ後の処理の大きな流れを説明したが、減速
時としたのは用語の混乱を回避するためであり、降坂時
などのように車輌が正の加速度を生じているときも同じ
ルーチンにより処理が行なわれる。即ち、車輌の加速度
を要求加速度に合わせるために、加速力を調整する処理
が行なわれる。
【0051】減速力増大処理(ステップS425)およ
び減速力減少処理(ステップS430)の内容を図4に
基づいて説明する。前述の通り、暖機処理が行なわれて
いる間はエンジン150はいわゆるエンジンブレーキが
かかった状態になっており、車輌の減速力を生じている
ため、減速力増大処理および減速力減少処理により、エ
ンジン150による減速力を要求減速度Dreqに応じ
た所望の状態に調整している。エンジン150による減
速力は、エンジン150が外部からの動力により強制的
に回転されている回転数およびエンジン150のバルブ
オーバラップによって変化する。具体的には、図4
(a)に示す通り、エンジン150の回転数が高くなれ
ば減速力は増大し、回転数が低くなれば減速力は減少す
る。また、図4(b)に示す通り、バルブオーバラップ
が小さくなれば減速力が大きくなり、バルブオーバラッ
プが大きくなれば減速力は小さくなる。減速力増大処理
(ステップS425)および減速力減少処理(ステップ
S430)では、エンジン150による減速力を変化さ
せる上記要素の内、バルブオーバラップを制御すること
によりエンジン150による減速力を要求減速度Dre
qに応じた所望の状態にしている。
【0052】ここで、バルブオーバラップについて説明
する。バルブオーバラップとは、エンジン150の吸気
バルブと排気バルブが共に開いた状態にある間隔のこと
をいう。図4(c)に示す通り、エンジン150の運動
は圧縮行程、膨張行程、排気行程および吸入行程の4行
程からなっており、排気行程の間は排気バルブが開いた
状態にあり、吸入行程の間は吸気バルブが開いた状態に
ある。通常、排気バルブは排気効率を高めるために排気
行程に入る少し前から開き始め吸入行程に入ってから閉
じられる様に調整されている。また、吸入バルブも吸入
効率を高めるために排気行程の終わり頃から開き始め圧
縮行程に入ってから閉じられる様に調整されている。従
って、排気行程の終わりから吸入行程の始めにかけて
は、排気バルブと吸入バルブの双方が開いている状態が
存在する。この間隔をバルブオーバラップという。
【0053】バルブオーバラップが大きい場合、即ち4
図(c)に示す通り排気バルブと吸気バルブが共に開い
ている間隔が大きい場合は、吸入された空気の吹き抜け
量が通常よりも多くなり、燃焼室内に吸入される空気量
が減少するため、圧縮行程における圧縮率が低くなる。
つまり、圧縮行程にピストン154にかかる抵抗力が小
さくなり、エンジン150による減速力が減少する。逆
に、バルブオーバラップが小さい場合、つまり4図
(c)に示す通り排気バルブと吸気バルブが共に開いて
いる間隔が小さい場合は、圧縮行程にピストン154に
かかる抵抗力が大きくなり、エンジン150による減速
力が増大する。これらの特性に基づき、減速力増大処理
(ステップS425)ではバルブオーバラップが小さく
なる様にバルブタイミングを変化させ、減速力減少処理
(ステップS430)ではバルブオーバラップが大きく
なる様にバルブタイミングを変化させている。
【0054】バルブタイミングを変化させる機構とし
て、本実施例ではいわゆる連続可変バルブタイミング機
構(以下、VVTという)を用いている。図5を用いて
VVT機構の概要を説明する。通常、吸気バルブ153
は吸気カムシャフト240に取り付けられたカムにより
開閉し、排気バルブ155は排気カムシャフト244に
取り付けられたカムにより開閉する機構となっている。
吸気バルブ153および排気バルブ155がエンジン1
50の回転数に応じたタイミングで開閉し得る様、吸気
カムシャフト240に結合された吸気カムシャフト・タ
イミング・ギヤ242と排気カムシャフト244に結合
された排気カムシャフト・タイミング・ギヤ246はタ
イミングベルト248によりクランクシャフト156と
連結されている。こうした通常の構成に加え、VVTの
場合は、吸気カムシャフト・タイミング・ギヤ242と
吸気カムシャフト240とは、油圧で作動するVVTプ
ーリー250を介して結合されており、VVTプーリー
250には入力油圧の制御バルブであるOCV254が
設けられている。VVTプーリー250の内部はこの油
圧により軸方向に移動可能な可動ピストン252の組み
合わせで構成されている。なお、VVTプーリー250
に入力される油圧はエンジンオイルポンプ256により
供給される。
【0055】VVTの作動原理は次の通りである。EF
IECU170はエンジン150の運転状況に応じてバ
ルブの開閉タイミングを決定し、OCV254の開閉を
制御する制御信号を出力する。この結果、VVTプーリ
ー250に入力される油圧が変化し、可変ピストン25
2が軸方向に移動する。可変ピストン252には軸に対
し斜め方向に溝が刻んであるため、上記軸方向への移動
に伴って可変ピストン252の回転も生じ、可変ピスト
ン252に結合されている吸気カムシャフト240と吸
気カムシャフト・タイミング・ギヤ242の取り付け角
度を変化させる。こうして、排気バルブ155と吸気バ
ルブ153の開閉タイミングを変化させることができ、
バルブオーバラップを変化させることができる。なお、
本実施例では上記VVTプーリー250は吸気カムシャ
フト240側にのみ設けており、排気カムシャフト24
4には設けていないため、バルブオーバラップは吸気バ
ルブの開閉タイミングを制御することにより制御され
る。
【0056】本実施例ではVVTを適用しているが、バ
ルブオーバラップを変化させる機構はこれに限定される
ものではない。例えば、吸気バルブ153および排気バ
ルブ155をカムによらず油圧で直接開閉することがで
きれば、油圧バルブの制御によりバルブオーバラップを
変化させるものとしてもよい。
【0057】次に要求減速度または要求加速度の算出に
ついて図6を用いて説明する。前述の通り、要求減速度
等は、アクセルペダルポジションセンサ164aからの
アクセルペダルポジション(アクセルペダルの踏込量)
AP、ブレーキペダルポジションセンサ165aからの
ブレーキペダルポジション(ブレーキペダルの踏込量)
BP等により決定される。図6は、緩やかな坂を降りて
いる場合における、要求減速度等とアクセルペダル踏込
量APおよびブレーキペダル踏込量BPの関係を示して
いる。アクセルペダル164とブレーキペダル165を
同時に踏み込むことは、通常の走行ではありえないた
め、横軸の正の部分にアクセルペダル踏込量APをと
り、横軸の負の部分にブレーキペダル踏込量BPをとっ
て示した。また、第1、第3象限(正の加速度領域)を
要求加速度とし、第2、第4象限(負の加速度領域)を
要求減速度として示した。さらに、簡単のため要求減速
度等は直線的に変化するものとした。
【0058】図6の領域a、即ちブレーキペダル165
が踏み込まれているときは、運転者は車速を減らそうと
しているため、減速度を要求している状態となる。この
とき、要求減速度はブレーキペダル踏込量BPに応じて
増大する。但し、ブレーキペダル踏込量が値0の場合で
も要求減速度は値0にはならず、所定の減速度を生じる
ような値となっている。このような値になるのは、ハイ
ブリッド車輌でない通常の車輌が、ブレーキペダル16
5もアクセルペダル164も踏込まれていない状態で
は、エンジンブレーキ等により減速力が生じることに合
わせるためである。こうすることにより、運転者は通常
の車輌と同様の走行感覚でハイブリッド車輌を運転する
ことができる。
【0059】ブレーキペダル踏込量が値0の場合でも所
定の減速度が要求されているため、図6領域bに示す通
り、アクセルペダル164が徐々に踏込まれるのに伴っ
て要求減速度が減少し、アクセルペダル踏込量APが所
定の値P1になったときに要求減速度が値0となる。
【0060】さらにアクセルペダル164が踏込まれる
のに伴って加速度が要求されるようになるが、降坂中の
状態を考えると、坂を自然に降りている場合の加速度よ
りは要求加速度が小さい状態がある。この範囲を図6中
では領域cとして示した。領域cは、加速度が要求され
つつも、車輌には制動力が働いている状態である。車輌
の加速度が坂を自然に降りている場合の加速度に一致す
るようなアクセルペダル踏込量APを値P2とすると、
この値P2を超えてアクセルが踏込まれている場合は、
運転者が更に車速を増大しようとしている場合であり、
要求加速度はアクセルペダル踏込量APに応じて増大す
る。
【0061】暖機制御処理との関係を説明する。上記領
域a、b、cは車輌の走行にモータMG2の駆動力を要
していない領域であるため、車速およびエンジン水温が
所定の条件を満たしていれば、エンジン暖機処理が行な
われる。領域dは車輌の走行にモータMG2の駆動力を
必要としている領域であるため、エンジン暖機処理は行
なわれない。なお、値P2はアクセルペダル164が踏
込まれていてもエンジン暖機が行なわれる場合があるこ
とを示す便宜上用いた値であり、本実施例に直接関与す
る値ではない。
【0062】アクセルペダル踏込量APおよびブレーキ
ペダル踏込量BPと要求加速度に関する上述の関係をR
OMに記録しておけば、アクセルペダル踏込量AP等に
応じて要求減速度または要求加速度を求めることができ
る。なお、この関係はエンジンブレーキが効いている場
合の車輌の走行感覚を通常の走行感覚に近づけるために
用いられるものであるから、運転者の走行感覚に近い関
係を種々の走行試験により求めればよい。
【0063】上述の実施例によれば、ハイブリッド車輌
がエンジン150を停止してモータMG2のみで走行し
ている場合において、下り坂にかかった場合や減速時等
に駆動輪116、118の回転をエンジン150に伝え
ることにより摩擦熱等を生じさせ、エンジン150を暖
機することができる。また、エンジン150は吸入空気
を圧縮する仕事をしているため、断熱圧縮により高温に
なった空気によってもエンジン150を暖機することが
できる。暖機処理中はいわゆるエンジンブレーキを効か
せた状態に相当するが、エンジン150のバルブオーバ
ーラップを制御することでエンジン150により生じる
減速力をアクセルペダル踏込量AP等に応じて決定され
る要求減速度等に一致させることができ、通常の車輌の
走行感覚を損なうことなくエンジン150の暖機を行な
うことができる。しかも、ハイブリッド車輌の基本的構
成のままで暖機処理が可能であり、電気ヒータや特別な
配管等の新たな構成を加える必要がないため、コスト増
および重量増を抑える効果もある。
【0064】なお、上述の減速力増大処理(ステップS
420)や減速力減少処理(ステップS430)は、車
輌の走行感覚を維持するための処理であるため、エンジ
ン150の暖機のみを考慮する場合は、これらの処理を
省略することもできる。つまり、暖機処理(ステップS
400)が開始されると、制御ユニット190がモータ
MG1のロックアップ処理を行なう(ステップS40
5)だけの処理としてもよい。
【0065】次に第2の実施例を図7を用いて説明す
る。本実施例は図1に示した第1の実施例の構成に排気
還流を行なう構成を加えたものである。具体的には、エ
ンジン150の排気口202に接続された還流用排気配
管264と、吸入口200に接続された還流用吸気配管
266が設けられている。還流用吸気配管266と吸入
口200の接合部分には、吸気源を外気または還流用吸
気配管266に切り替え可能な吸気切り替えバルブ25
8が設けられ、還流用排気配管264と排気口202の
接合部分には、排気の排出先を排気系統または還流用排
気配管264に切り替え可能な排気切り替えバルブ26
0が設けられている。エンジン暖機を行なわない場合
は、吸気切り替えバルブ258は外気を吸気源とする方
向にセットされ、排気切り替えバルブ260は排気の排
出先が排気系統になる方向にセットされている。還流用
排気配管264と還流用吸気配管266は、空気とエン
ジンオイルを分離するためのオイルトラッパ262を介
して結合されている。また、オイルトラッパ262に
は、オイル・パンとの間を結ぶオイル回収配管268が
接続されている。オイル・パンは図示していないが、エ
ンジン150のクランクケース下方にあり、エンジンオ
イルを溜めておく部分である。
【0066】本実施例におけるエンジン150の暖機制
御処理(図2)は第1の実施例と同じである。暖機処理
(図3)も第1の実施例と概ね同様であるが、モータM
G1のロックアップ(図3におけるステップS405)
と同時に、制御ユニット190は切り替えバルブ制御信
号を出力し、吸気切り替えバルブ258を還流用吸気配
管266を吸気源とする方向に切り替えると共に、排気
切り替えバルブ260を還流用排気配管264を排出先
とする方向に切り替える。この結果、エンジン150の
排気は図7において矢印で示す通り、還流用排気配管2
64、オイルトラッパ262および還流用吸気配管26
6を通り、吸入口200に還流される。排気にはエンジ
ンオイルが混じっている場合もあるため、オイルトラッ
パ262を通過することにより空気とエンジンオイルが
分離される。分離されたエンジンオイルはオイル回収配
管268を通って、オイルパンに回収される。
【0067】第1の実施例と同様、本実施例においても
いわゆるエンジンブレーキを効かせることによりエンジ
ン暖機を行なう。前述の通りエンジンブレーキが効いて
いる状態では、エンジン150は吸入した空気を圧縮す
る仕事をしており、断熱圧縮により吸入空気の温度は上
昇しているため、この熱によってもエンジン150は暖
機される。本実施例では、このように高温になった空気
を外部に排出することなく、再度エンジン150の内部
に還流することによりエンジン150の暖機をさらに効
率よく行なうことができる。
【0068】また、排気還流をすることにより、エミッ
ションの排出を抑えることもできる。つまり、エンジン
150が十分に暖機していない状態では、燃料噴射弁1
51から噴出される燃料は十分霧化せず、吸入バルブ1
53付近に付着してしまうが、本実施例では高温の空気
の通過により吸入口200付近も加熱されるため、燃料
噴射弁151から噴出される燃料の霧化が十分進み、エ
ンジン150の始動時のエミッションを抑えることがで
きる。
【0069】本実施例では、排気環流用の配管を新たに
設けているが、排気の少なくとも一部を吸気口200に
環流することができる他の手段を用いてもよい。例え
ば、EGR用の配管およびバルブを兼用するものとして
もよい。EGRとは、不活性ガスであるエンジン150
の排気の一部を吸気口200に還流することにより、混
合気の燃焼温度を下げ、緩やかに燃焼させることでC
O、HC等のエミッションの排出を抑えるための技術で
ある。エンジン150に、このようなEGR装置が備え
られている場合には、エンジン150の暖機時にEGR
装置を利用することにより、新たな装置を設けることな
く、暖機効率を向上させることができる。EGRは、エ
ンジン150の排気の全てを吸入口200に還流するも
のではないため、新たに配管を設けた場合ほど暖機効率
を向上させることはできないが、従来から内燃機関に備
えられている装置を兼用できる効果がある。
【0070】上記第1または第2の実施例を適用するハ
イブリッド車輌は、種々の構成が可能である。図1では
エンジン150およびモータMG2の駆動力をプラネタ
リギヤ120を介して駆動輪116、118に伝達する
ハイブリッド車輌の構成を示したが、エンジン150、
モータMG1,MG2についてプラネタリギヤ120を
介した接続は図8から図9に示す種々の形態としてもよ
い。例えば、図1に示した構成では、リングギヤ軸12
6に出力された動力をリングギヤ122に結合された動
力取出ギヤ128を介してモータMG1とモータMG2
との間から取り出したが、図8に変形例として示した構
成のように、リングギヤ軸126を延出して動力を取り
出すものとしてもよい。また、図9に変形例として示し
た構成のように、エンジン150側からプラネタリギヤ
120,モータMG2,モータMG1の順になるよう配
置してもよい。この場合、サンギヤ軸125Bは中空で
なくてもよく、リングギヤ軸126Bは中空軸とする必
要がある。この構成では、リングギヤ軸126Bに出力
された動力をエンジン150とモータMG2との間から
取り出すことができる。さらに、図示しないが、図1に
おいてモータMG2とモータMG1を入れ替えた構成と
することも可能である。
【0071】以上は、プラネタリギヤ120を用いた変
形例であるが、図10に示すように、プラネタリギヤ1
20を用いない構成をとってもよい。図10に示す構成
では、図1におけるモータMG1およびプラネタリギヤ
120に代えて、ロータ(インナロータ)234および
ステータ(アウタロータ)232の双方が同じ軸中心に
相対的に回転可能であり電磁継手として作用し得るクラ
ッチモータMG3を用いている。クラッチモータMG3
のアウタロータ232はエンジン150のクランクシャ
フト156に機械的に結合され、クラッチモータMG3
のインナロータ234およびモータMG2のロータ13
2は駆動軸112に結合されている。モータMG2のス
テータ133はケース119に固定されている。この構
成では、プラネタリギヤ120に代えて、クラッチモー
タMG3によりエネルギの分配を行なう。クラッチモー
タMG3に入出力される電気的なエネルギにより、イン
ナロータ234とアウタロータ232の相対的な回転を
制御し、エンジン150の動力を駆動軸112に伝達す
ることができる。また、モータMG2のロータ132が
駆動軸112に取り付けられているため、モータMG2
を駆動源とすることもできる。さらに、エンジン150
の動力によりモータMG3で発電することもできる。つ
まり、エンジン150の動力は直接車輌の駆動力とする
こともでき、モータMG3で発電した電力をEHC20
6に通電して触媒加熱に用いることもできる。従って、
このような構成のハイブリッド車輌であっても、本発明
を適用することができる。
【0072】次に、本発明の第3の実施例を図11に基
づいて説明する。図11はいわゆるシリーズ式のハイブ
リッド車輌の構成を示している。シリーズ式のハイブリ
ッド車輌は、第1および第2の実施例と同様のエンジン
150を備え、エンジン150のクランクシャフト15
6は発電機Gのロータ(図示しない)に結合されてい
る。発電機Gはバッテリ194に電気的に接続されてい
る。また、バッテリ194にはモータMG4も電気的に
接続されている。モータMG4のロータ(図示しない)
は、駆動軸112に結合されており、さらにディファレ
ンシャルギヤ114を介して駆動輪116、118に結
合されている。エンジン150はEFIECU170を
介して制御ユニット190と接続されており、発電機G
およびモータMG4の運転はトランジスタインバータ1
93を介して制御ユニット190と接続されている。第
1の実施例と同様に制御ユニット190にはエンジン1
50等の制御をするために必要な種々の信号が入力され
ている(図11ではバッテリ残容量検出器199の信号
入力のみを図示してある)。なお、発電機Gおよびモー
タMG4は同期電動発電機として構成され、発電機とし
ても動作し、バッテリ194からの通電によりロータを
回転駆動する電動機としても動作する。
【0073】このような構成をとるシリーズ式のハイブ
リッド車輌は、通常、バッテリ194の電力によりモー
タMG4を駆動し、その動力により走行する。バッテリ
194の残容量が少なくなった場合には、エンジン15
0を始動し、その動力で発電機Gを駆動して発電し、バ
ッテリ194の充電を行なう。エンジン150の動力が
直接、車輌の駆動力として使用されることはない。一
方、モータMG4も発電機として機能しうるため、モー
タMG4の駆動力を必要としない場合、例えば、減速時
や降坂時等は駆動輪116、118の回転力でモータM
G4のロータを回転させることにより発電し(以下、回
生という)、バッテリ194を充電することもできる。
【0074】本実施例における暖機制御処理は第1の実
施例と同じである(図2)が、暖機処理が異なってい
る。本実施例における暖機処理を図12に示す。暖機処
理が開始されると(ステップS400)、制御ユニット
190は、エンジン150のモータリングを行なう(ス
テップS440)。モータリングとは、発電機Gにバッ
テリ194から通電して電動機として動作させることに
より、ロータに結合されたクランクシャフト156を回
転させ、エンジン150を回転させることをいう。
【0075】本実施例では、上述の通り、エンジン15
0をモータリングすることにより、エンジン150のピ
ストン154と燃焼室152間で摩擦熱が発生し、エン
ジン150を暖機することができる。また、エンジン1
50は吸入された空気を圧縮する仕事をするため、断熱
圧縮により発熱した空気によってもエンジン150を暖
機することができる。エンジン150は駆動輪116、
118に動力を伝達するようには構成されていないた
め、暖機処理に際し、バルブオーバラップの制御を行な
わなくても、通常の走行感覚を維持することができる。
暖機処理はモータMG4の駆動力を必要としない場面で
行なわれるため、モータMG4で回生された電力をエン
ジン150のモータリングに使用することができ、バッ
テリ194の電力消費を抑えた効率的な暖機を行なうこ
とが可能である。
【0076】第3の実施例においても、エンジン150
は吸入空気の圧縮仕事をしているため、排気還流により
暖機効率を高めることができる。この場合の構成および
作用は、第2の実施例で示した構成および作用と同様で
ある(図7)。
【0077】第3の実施例では、発電機Gによりエンジ
ン150のモータリングを行なっているが、エンジン1
50のモータリングをするための電動機を別途設けるも
のとしてもよい。発電機Gでは、エンジン150をモー
タリングするために必要となるトルクを十分発生できな
い場合に、有効である。
【0078】なお、エンジン150をモータリングする
ことにより暖機する構成は、シリーズ式のハイブリッド
車輌のみならず、図1に示した構成によるハイブリッド
車輌にも適用できる。図示はしないが、この場合は、ク
ランクシャフト156をプラネタリキャリア124から
機械的に切り離すとともに、モータMG1のロータ13
2と機械的に結合させるクラッチ機構等を設ければよ
い。
【0079】以上、本発明の実施例およびその変形例に
ついて説明してきたが、本発明はこれらに限定されるも
のではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で、さらに種々
の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を適用したハイブリッド車
輌の概略構成図である。
【図2】第1実施例における暖機制御処理の流れを示す
フローチャートである。
【図3】第1実施例における暖機処理の流れを示すフロ
ーチャートである。
【図4】エンジン150のバルブオーバーラップと減速
力の関係を示す説明図である。
【図5】エンジン150のバルブオーバーラップの可変
機構の概略構成図である。
【図6】ペダル踏込量と要求加速度の関係を示す説明図
である。
【図7】第2実施例における排気還流装置の概略構成図
である。
【図8】本発明を適用し得るハイブリッド車輌の他の構
成を示す概略構成図である。
【図9】本発明を適用し得るハイブリッド車輌の他の構
成を示す概略構成図である。
【図10】クラッチモータMG3を採用したハイブリッ
ド車輌の構成を示す概略構成図である。
【図11】第3実施例を適用したシリーズ式ハイブリッ
ド車輌の構成を示す概略構成図である。
【図12】第3実施例における暖機処理の流れを示すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
111…動力伝達ギヤ 112…駆動軸 114…ディファレンシャルギヤ 116,118…駆動輪 119…ケース 120…プラネタリギヤ 121…サンギヤ 122…リングギヤ 123…プラネタリピニオンギヤ 124…プラネタリキャリア 125、125B、125C…サンギヤ軸 126、126B、126C…リングギヤ軸 127…プラネタリキャリア軸 128…動力取出ギヤ 129…チェーンベルト 132…ロータ 133…ステータ 139…レゾルバ 142…ロータ 143…ステータ 149…レゾルバ 150…エンジン 151…燃料噴射弁 152…燃焼室 153…吸気バルブ 154…ピストン 155…排気バルブ 156…クランクシャフト 157…レゾルバ 158…イグナイタ 160…ディストリビュータ 162…点火プラグ 164…アクセルペダル 164a…アクセルペダルポジションセンサ 165…ブレーキペダル 165a…ブレーキペダルポジションセンサ 170…EFIECU 174…水温センサ 176…回転数センサ 178…回転角度センサ 179…スタータスイッチ 182…シフトレバー 184…シフトポジションセンサ 190…制御ユニット 193…トランジスタインバータ 194…バッテリ 199…残容量検出器 200…吸入口 202…排気口 204…触媒コンバータ 204a…触媒温度センサ 206…EHC 208…サブ・マフラ 210…メイン・マフラ 232…アウタロータ 234…インナロータ 238…回転トランス 240…吸気カムシャフト 242…吸気カムシャフト・タイミング・ギヤ 244…排気カムシャフト 246…排気カムシャフト・タイミング・ギヤ 248…タイミング・ベルト 250…VVTプーリー 252…可動ピストン 254…OCV 256…エンジオイルポンプ 258…吸気切り替えバルブ 260…排気切り替えバルブ 262…オイルトラッパ 264…還流用排気配管 266…還流用吸気配管 268…オイル回収配管 G…発電機 MG1、MG2、MG4…モータ MG3…クラッチモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02D 41/06 320 F02D 41/06 320 F02M 25/07 550 F02M 25/07 550H 550R F02N 11/04 F02N 11/04 D 17/08 17/08 Z (56)参考文献 特開 平8−28313(JP,A) 特公 昭61−57204(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 6/02 B60L 11/00 - 11/18 F02D 29/00 - 29/06 F02M 25/07

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機と、内燃機関と、これらの運転を
    制御する制御ユニットとを備え、電動機と内燃機関のう
    ち少なくとも電動機を駆動源として走行可能であるハイ
    ブリッド車輌において、前記制御ユニットからの暖機指
    示に応じて前記内燃機関を暖機する暖機装置であって、 前記内燃機関から動力を入出力する入出力軸と、 該入出力軸に前記内燃機関の外部から動力を入力するた
    めの動力入力手段と、 前記内燃機関の暖機指示があった場合に前記動力入力手
    段を制御して、該内燃機関を運転することなく、暖機さ
    れるまで前記内燃機関を機械的に駆動する入力制御手段
    とを備える内燃機関暖機装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の内燃機関暖機装置であっ
    て、 前記ハイブリッド車輌は、さらに前記電動機および内燃
    機関の動力と駆動輪の回転力を双方向に伝達可能な伝達
    機構とを備えており、 前記動力入力手段は駆動輪の回転力を前記伝達機構を介
    して内燃機関の出力軸に伝達する手段であり、 前記入力制御手段は前記伝達機構を断続する手段である
    内燃機関暖機装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の内燃機関暖機装置であっ
    て、さらに、 前記内燃機関の吸入空気圧縮率を調整する圧縮率調整手
    段と、 前記内燃機関の暖機指示があった場合に、前記内燃機関
    の吸入空気圧縮率が所定の状態になるように前記調整手
    段を制御する圧縮率制御手段とを備える内燃機関暖機装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の内燃機関暖機装置であっ
    て、 前記動力入力手段は、前記内燃燃機関の前記入出力軸に
    連結された暖機用電動機により前記入出力軸から動力を
    入力する手段であり、 前記入力制御手段は、前記暖機用電動機の回転を制御す
    る手段である内燃機関暖機装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、請求項2または請求項4のい
    ずれか記載の内燃機関暖機装置であって、さらに、 前記内燃機関の排気の少なくとも一部を該内燃機関の吸
    気系統に還流する排気還流手段と、 前記内燃機関の暖機指示があった場合に、前記排気還流
    手段を制御して該内燃機関の排気の少なくとも一部を該
    内燃機関の吸気系統に還流する排気還流制御手段とを備
    える内燃機関暖機装置。
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