JP3175554B2 - 直流リニアモータ - Google Patents

直流リニアモータ

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JP3175554B2
JP3175554B2 JP25411195A JP25411195A JP3175554B2 JP 3175554 B2 JP3175554 B2 JP 3175554B2 JP 25411195 A JP25411195 A JP 25411195A JP 25411195 A JP25411195 A JP 25411195A JP 3175554 B2 JP3175554 B2 JP 3175554B2
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浩司 松川
潤 斉藤
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ドア等の搬送用に
用いられる直流リニアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動ドアの動力源としては回転モ
ータが多く用いられているが、最近、形状の小型化と機
構の簡略化のためリニアモータも多く用いられている。
この種のリニアモータをとしては界磁に永久磁石を用い
た図13、図14に示す構成のものが知られている。こ
こで図14は図13のB-B位置での断面を示したもの
である。ドア枠1の上部の固定子ケースの上面に継鉄2
aと励磁コイル2dとからなる電機子2を長手方向に所
定間隔にて取り付けた固定子と、ドア5の上面に継鉄6
aとその上に、厚み方向に異極着磁され長手方向に一定
間隔に交互に異極とし固定子の電機子2の継鉄2aの対
向面と対向した永久磁石6とからなる界磁を取り付け
て、リニアモータを構成したものである。
【0003】永久磁石6は、上下方向に磁束を発生する
ように配置してあり、そのピッチは電機子2の極ピッチ
の1.5倍としている。永久磁石6が取り付けられてい
る継鉄6aは、断面がL字状に形成され、その水平面は
ドア5の上面に固定され、鉛直面はドア5の車輪7の軸
が固定されている。この車輪7をガイドする軌道1b
は、車輪7を挟んで上下に2本設けられ、下の軌道は界
磁とドア5との合計重量に耐える強度を有し、上の軌道
は電機子2と界磁の永久磁石6との間に作用する吸引力
によりドア5の全体が吸引され、永久磁石6と継鉄2a
とのギャップが小さくなることを防止する機能を有す
る。
【0004】以上の構成の自動ドアのリニアモータで
は、ドアの長手方向に並んでいる電機子2の励磁コイル
2dに3相交流電流を順次相順に給電したり、あるいは
相順を切り替えて図の左方向または右方向への進行磁界
を発生させる。ドア5は、この進行磁界と同じ所定の同
期速度で移動し、永久磁石6と進行磁界との位相が一定
の関係にあるときに進行方向に一致した推進力が働き、
車輪7と軌道1bとの摩擦抵抗などの抗力に打ち勝って
ドア5の同期速度は維持される。また、ドア5の移動す
る方向に有効な推進力を発生させるため、一般に永久磁
石6の位置を、図示されない磁気検出センサで検出し、
その位置において所定の方向に推進力が発生するような
位相で、電機子の励磁コイル2dに電流を供給するとい
う方式が採られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで図13は、上
面にN極をもつ永久磁石6が電機子2のU相巻線の直下
にあり,上面にS極をもつ永久磁石6が電機子2のV
相、W相巻線の中間に位置した状態を示している。この
状態においては、界磁に永久磁石を用いる同期リニアモ
ータでは、凸磁極を有する継鉄2aと界磁の永久磁石6
との間には吸引力が作用している。このような吸引力が
存在すると、推力にリプルが発生し,ドアの正確な位置
制御が難しくなる。また、上記の片側をガイドする方式
によれば、この吸引力に抗し得る剛性を固定側と可動側
の双方にもたせる必要があり、それらの構成部材の肉厚
を厚くする必要がある。
【0006】また、近年、建築デザインの多様化におい
て、ビル等の玄関に円形スライド型の自動ドアが使われ
る場合が増加している。この場合の自動ドアのように、
被搬送体を曲面に沿って駆動させるには、固定子は曲面
軌道を有するものしなければならないが、固定子を曲げ
て形成することは、上記の従来例では不可能ではないが
複雑なものとなりコストが高くなる。
【0007】本発明は、上記事由に鑑みてなしたもの
で、その目的とするところは、走行時の吸引力が構成部
材に作用しにくく軽量で、小型化及び曲面軌道の形成の
容易な直流リニアモータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の直流リニアモータは、略L字状の断
面を有して長く延びその下方に軌道部を有する固定子ケ
ースと、略C字状を成した継鉄の対向する端部に巻回さ
れた励磁コイルを有する電機子と、電機子が1つ以上設
けられて前記励磁コイルの給電する方向を制御する変位
センサの適宜配設された成形体ユニットを固定子ケース
に所定間隔にて連接固着してなる固定子ブロックと、厚
み方向に異極着磁され長手方向に一定間隔で交互に異極
に着磁された平板で弾性を有する永久磁石の側面が継鉄
の端面と対向してその略中心部に配された可動台と、可
動台に実質的に一体化され軌道部に移動自在にガイドさ
れるローラと、を有して電機子の励磁コイルの磁界変化
により移動する可動子ブロックと、を備えた構成として
いる。これにより、軌道部となる固定子ケースに、成形
体ユニットを連接させて固定子ブロックを形成し搬送用
の軌道を形成させ、その軌道へ、界磁となる平板で弾性
を有する永久磁石を、その固定子ブロックの電機子の継
鉄に作用する吸引力及び反発力が同継鉄の両側に均等に
掛かるよう設けた可動台をもった可動子ブロックを移動
自在にガイドさせ走行させることができる。
【0009】また、請求項2記載の直流リニアモータ
は、略L字状の断面を有して長く延びその下方に軌道部
を有する固定子ケースと、略C字状を成した継鉄の対向
する端部に巻回された励磁コイルを有する電機子と、電
機子が1つ以上設けられて前記励磁コイルの給電する方
向を制御する変位センサの適宜配設された成形体ユニッ
トを固定子ケースに所定間隔にて連接固着してなる固定
子ブロックと、厚み方向に異極着磁された平板の永久磁
石を非磁性の成形体にて包囲し、且つ成形体に永久磁石
側面が前記継鉄の端面と対向するように配して、永久磁
石が交互に異極となるようその成形体を長手方向に一定
間隔で回転自在に設けた可動台と、可動台に実質的に一
体化され軌道部に移動自在にガイドされるローラとを有
して電機子の励磁コイルの磁界変化により移動する可動
子ブロックと、を備えた構成としている。これにより、
軌道部となる固定子ケースに、成形体ユニットを連接さ
せて固定子ブロックを形成し搬送用の軌道を形成させ、
その軌道へ、界磁となる永久磁石を、その固定子ブロッ
クの電機子の継鉄に作用する吸引力及び反発力が同継鉄
の両側に均等に掛かるよう、回転自在に設けた可動台を
もった可動子ブロック を移動自在にガイドさせ走行させ
ることができる。
【0010】また、請求項3記載の直流リニアモータ
は、請求項1又は2記載の固定子ブロックは、前記成形
体ユニットを介在部材と交互に固定子ケースに連接固着
して成るものとしている。これにより、介在部材により
搬送する軌道が曲げて形成される。
【0011】また、請求項4記載の直流リニアモータ
は、請求項3記載の介在部材は、弾性を有するものとし
ている。これにより、電機子を介して成形体ユニットに
作用する、吸引及び反発力による振動が弾性により吸収
される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態を
図1乃至図7に基づいて説明する。この直流リニアモー
タは、固定子ブロックAと可動子ブロックBを基本構成
部材としている。
【0013】固定子ブロックAは、固定子ケース1と、
電機子2と、成形体3と、変位センサ4と、を有してい
る。固定子ケース1は、例えばアルミニウムなどの非磁
性金属材料により、略L字状の断面を有し、下方に軌道
部を有して押し出し成形等により形成され、例えば被搬
送物がドアの場合においては、ドアの設置された開口部
の横方向長さの略2倍の長さを有する。具体的には、図
1に示すように、鉛直面1aの下方に軌道部1bを有
し、鉛直面1aの内側の略中間部と上面内側に、後述す
る成形体3を係止する突部1cを長手方向に沿って有し
ている。
【0014】電機子2は、例えば珪素鋼板などの磁性金
属材料による略C字状を成した継鉄2aと、継鉄2aの
端部2bにボビン2cに巻回された励磁コイル2dとを
有して形成される。継鉄2aは、前記の薄板材料によ
り、略均一の幅の矩形の一辺の中央に、後述する可動子
ブロックBの永久磁石の側面と所定間隙を介して対向す
る端面を有する略C字状を成し、打ち抜き加工等にて加
工された薄板部材を所定枚数を積層し接着されて形成さ
れる。励磁コイル2dは、継鉄2aの端部2bの外周と
略同一の巻胴部の内周形状を有する合成樹脂製のボビン
2cに、表面を絶縁層にて被覆された軟銅線を巻回して
形成される。この励磁コイル2dは、互いに巻回された
方向の同一のもの2個を一組にして、継鉄2aの端部2
bに圧入などによりそれぞれ固着される。そして、一方
のコイルの終端と他方の始端とが接続され、一方のコイ
ルの始端と他方の終端から給電されて継鉄2aを励磁し
て電機子2を形成する。このコイルの励磁電流の方向に
より、継鉄2aの端部2bの磁極は、一方がN極のとき
は他方はS極となり、一方がS極のときは他方はN極と
なる。またこの電機子2は、継鉄2aの積層厚及び励磁
コイル2dの巻回されたコイルの外形は、後述する可動
子ブロックBの永久磁石の長手方向の同極間ピッチ寸法
Lの1/3より小さい値に適宜設定される。なお、励磁
コイル2dはボビン2cを使用せず、直接上記軟銅線を
継鉄2aの端部2bに巻回してコイルを形成しても良
い。また継鉄2aは、磁性金属材料を切削加工または焼
結等により直接成形して形成しても良い。
【0015】成形体3は、例えば合成樹脂などの非磁性
体により型造され、コ字状の断面を有し、隣接する電機
子2の間のスペーサと電機子2の取付けを兼ね備えたも
のである。具体的には、図7に示すように、電機子2を
1つ有し、変位センサ4の配設部3bを有するもので、
該電機子2及び変位センサ4をもって成形体ユニットを
構成し固定子ケース1に連接固着して固定子ブロックA
を形成する。この成形体3は、例えば図8に示すよう
に、所望する曲線の曲率に対応して、分離した上記成形
体ユニットの連接する当接面の角度を設定したものを連
接固着することにより、曲線駆動用固定子ブロックを容
易に実現できる。したがって、直線駆動用と曲線駆動用
の対応が容易にできるものとなる。
【0016】この成形体3は、継鉄2aの端部2bに設
けられた一対の励磁コイル2d外法よりわずかに大きい
コ字状の開口端の内法を有し、略C字状の継鉄2aの積
層厚と略同一の幅の内法と、その高さと略同一の深さを
有する溝部3aと、変位センサ4の配設部3bを有す
る。また、後述する可動子ブロックBの永久磁石6の長
手方向の同極間ピッチ寸法Lの1/3より小さい値に適
宜設定された電機子2と、可動子ブロックBの位置を検
知する変位センサ4を配設する配設部3bを形成する長
さを有する。なお、この成形体3は、上記の合成樹脂に
替えてアルミニウムなどの非磁性体金属を用い、また加
工手段としては、切削加工により所定の形状に加工して
も良い。
【0017】変位センサ4は、例えば磁気ダイオード素
子のような磁気−電気変換素子を用い、後述する可動子
ブロックBの位置を検知し、励磁コイル2dの給電と給
電の電流方向を制御するための検出信号を出力するもの
である。この変位センサ4は、例えば成形体3の内側鉛
直面に、隣接する2つの電機子2の中間部に適宜配設し
て固着され、配設された近傍の磁束の変化を検知し、可
動子ブロックBの永久磁石6の長手方向の変位を検出し
て、図には示されていない比較回路等を含む信号処理回
路に検出信号を出力する。この磁気ダイオード素子は、
磁束の大きさ即ち磁束密度の変化に応じた電圧を出力
し、この電圧が信号処理回路にて処理されて永久磁石6
の位置が検出(把握)される。磁気ダイオード素子は、
V単位の検出信号が得られるので、主磁束の変化は高感
度に検出される。なおこの変位センサ4の磁気−電気変
換素子は、磁気ダイオード素子に変えて磁気抵抗素子あ
るいはホール素子を用い、磁束の変化を出力電圧の変化
として検出するものとしても良い。また可動子ブロック
Bの変位は、投光器から発した例えば赤外線などの光の
反射の変化により物体の位置などを検出する、光学式検
知手段を用いても良い。
【0018】以上の部品により構成される固定子ブロッ
クAは、それぞれ1個の電機子2を、成形体3の溝部3
aに略C字状の端部2bを成形体3のコ字状の開口端と
同一の向きに挿入して配列し、端部2bを例えば接着に
より固着し、さらに継鉄2aの間に変位センサ4を適宜
配設して固着する。そして、成形体3の鉛直面には取付
基板3c接着等により所定間隔にて連接固着され、こ
の取付基板3c、取付穴を介して別途設けた狭着板1
dとネジ締め等により固着されることにより、固定子ケ
ース1の突部1cが狭着されて固定子ケース1に固着さ
れる。なお、電機子2の成形体3への固着手段は、適宜
同時成形、圧入等を用いても良い。また、本実施形態に
おいては、成形体3と取付基板3cは別部材として構成
したものについて説明したが、これらは一体としても良
い。また、直線部には、図3、図4に示すように、成形
体を一体とした成形体部品を用いた固定子ブロックを用
いても良い。
【0019】可動子ブロックBは、可動台5と、永久磁
石6と、ローラ7とを有している。可動台5は、例えば
合成樹脂などの非磁性体により形成され、略L字状の断
面を有し、例えばドアなどの被搬送物の横幅と略等しい
長さを有して形成される。この可動台5は、厚み方向に
異極着磁され長手方向に一定間隔で交互に異極に着磁さ
れた平板の永久磁石6の側面が、前述の電機子2の継鉄
2aの端部2bの端面と対向してその略中心部となるよ
う、鉛直面に設けた永久磁石6の保持開口部5aに配設
される。そして、実質的に一体化され前述の走行軌道部
1bに移動自在にガイドされるローラ7と、水平面に被
搬送物を保持する保持部5bとを有して、被搬送物を鉛
直方向に保持して搬送する。
【0020】永久磁石6は、可動子ブロックBの長手方
向に交互に異極が存在するよう可動台5と略同じ長さを
有し、可動台5の保持開口部5aに接着等により固着さ
れる。この永久磁石6は、図5に示すように、厚さ方向
(図1における横幅方向)に着磁され、これが等間隔毎
に逆方向となり1方向から見た場合に、前述したように
交互に異極が存在することとなる。この実施形態では、
N極とS極からなる1磁石片の長さをLとして前述の電
機子2の配列間隔などの関連部材の寸法が設定される。
また、この永久磁石6は、例えばゴム磁石等の弾性を有
したものを用いるものとする。このゴム磁石は、ゴムを
基材として磁性金属を含有するもので、平板に成形した
後所定の方向に着磁され、適度な弾性を有する。また、
上記可動台5の成形体は、適宜前記曲線駆動の曲率に合
わせて曲面を有するものとし、このゴム磁石を曲面に沿
って湾曲させて挿入した後包囲する。
【0021】被搬送物を曲線駆動しようとした場合、可
動子ブロックBを構成する永久磁石 6と、固定子ブロッ
クAの対向する電機子2の端面との間隙は、配列された
状態において左右とも同一とする必要がある。したがっ
て、永久磁石6は、固定子ブロックAの形成する曲面と
同一の曲率を持つ曲面とする必要がある。例えばこの永
久磁石6をフェライト磁石を用いる場合、前記曲線駆動
の曲率に合わせて曲面を有するものとするために、型造
する金型を適宜準備する必要があり、曲線駆動を実現し
ようとした場合、コストは極めて高いものとなる。この
ものは、上記のゴム磁石を曲げて曲面軌道用の可動子ブ
ロックが形成できるので、適宜曲面に沿って湾曲させて
挿入することにより、直線駆動と同一の部品を用いて曲
線駆動を実現する可動子ブロックが容易に製作でき。直
線駆動用と曲線駆動用を兼用できる。
【0022】ローラ7は、可動台5に実質的に一体化さ
れ、少なくとも2つ以上可動子ブロックBの長手方向に
間隔を隔てて配置されて固定子ケース1の軌道部1bに
より移動自在にガイドされる。このローラ7は、ローラ
軸7aを貫装し、ローラ軸7aの他端は、可動台5に固
着されてローラ7を回動自在に支持して可動台5の保持
部5bに保持された被搬送物の水平方向の搬送をガイド
する。
【0023】次に、この直流リニアモータの動作を図6
に基づいて説明する。上記のように構成される直流リニ
アモータにおいて、図示しないドライバ回路から励磁コ
イル2dに直流電圧を印加すると、励磁コイル2dに励
磁電流が流れる。励磁コイル2dは、継鉄2aの端部2
bに各々同一方向に巻回したものである。従って、図6
の手前の継鉄2aの端部2bの巻回部に右回り方向の電
流を流すと、他方の端部2bの巻回部にも右回り方向の
電流が流れる。上記巻回部に右回り方向の電流を流す
と、その巻回部が巻回された継鉄2aの端部2bの永久
磁石の側面に対向する面はN極になり、他方の巻回部に
も右回り方向の電流が流れ、その巻回部が巻回された端
部2bの永久磁石の側面に対向する面はS極になる。
【0024】いま、固定子ブロックAの電機子2と可動
子ブロックBの永久磁石6が図6(a)に示す位置にな
っており、このときには励磁コイル2dのa及びcに励
磁電流が流れ、上記励磁コイルa及びcが巻回された継
鉄2aの端部2b両方の永久磁石への対向面の極性は図
6(a)に示す状態になるようにしている。従って、電
機子2のa及びcの継鉄2aのa及びcの対向する永久
磁石6との間には反発力と、図中の左側に隣接する異極
との間の吸引力が生じ、永久磁石6に図中の右方向への
推進力が働く。
【0025】次に、この推進力で可動子ブロックBが移
動して、図6(b)に示す位置に移動すると、変位セン
サ4からの出力が切替わり、電機子2のb及びcの励磁
コイル2dのb及びcに励磁電流が流れ、励磁コイル2
dのb、cが巻回された継鉄2aのb及びc両側片の永
久磁石6への対向面の極性は図6(b)に示す状態にな
るようにしている。従って、上述の場合と同様にして継
鉄2aのb及びcの対向面と永久磁石6との間には反発
力と図6(b)中の左側に隣接する異極面との間の吸引
力が生じ、図中の永久磁石6には右側方向への推進力が
生じる。上述のように、固定子ブロックAの電機子2の
継鉄2aの磁極と可動子の永久磁石の相対位置を変位セ
ンサ4の出力によって励磁する励磁コイルを切替えて給
電すると、図6(a)〜(f)に示す6通りの状態にな
る。いずれの場合も上述の場合と同様の原理で永久磁石
6には継続して右側に推進力が働く。すなわち、3相の
励磁コイル2dのa、b、cの内の2相に常時電流を流
すことにより、直線的な推力を得ることになる。なお、
図中の左方向すなわち逆方向に推力を得る場合には、ド
ライバ回路による励磁切替えのタイミングを切り替えて
対処するものとなるこのものは、可動子ブロックBの界
磁の永久磁石6により固定子ブロックAの電機子2の継
鉄2aに作用する吸引力及び反発力は継鉄2aの両側に
均等に掛かるものとなる。そして、互いに打ち消し合う
ことにより、直線方向の推力のみが互いに作用すること
となる。従って、吸引力及び反発力に対しての剛性を確
保することは不要となり装置の軽量化が図れるとともに
磁気的な効率の高いものとなる。また、励磁コイル2d
は、磁極の端部に巻回されているので、漏れ磁束の発生
が少なく同様に磁気効率が向上したものとなるので、励
磁コイルも小型化ができ、また、固定子ブロックAの下
方向の荷重は、固定子ケース1の鉛直面に沿って分散し
て支持することとなり、水平面にて支持する場合との比
較におい て下方向のたわみが軽減され、以て、固定子ケ
ース1を構成する材料の肉厚を薄くできて全体の軽量化
が図れる。
【0026】また、固定子ブロックを成形体3のユニッ
トを連接して形成できるので、長さの異なる仕様に対し
てもユニットの増減により容易に対処でき、安いコスト
にて長さの異なるものが実現できるとともに容易に曲線
搬送駆動用の固定子ブロックを形成する事も出来、ま
た、ゴム磁石を曲げて曲面軌道用の可動子ブロックが形
成できるので、適宜曲面に沿って湾曲させて挿入するこ
とにより、直線駆動と同一の部品を用いて曲線駆動を実
現する可動子ブロックが容易に製作できて、安いコスト
にて円形スライド型の自動ドアへの対応が実現できる
【0027】次に、本発明の第2の実施形態を図9に基
づいて説明する。このものは、第1の実施形態の曲線駆
動用固定子ブロックの実現において、固定子ブロックA
の成形体3のユニットを、介在部材3dと交互に固定子
ケースに連接固着するもので、例えば合成樹脂製の介在
部材3dを付加したものである。このものの固定子ブロ
ックAの成形体3は、第1の実施形態の直線駆動用と同
一のもので、介在部材3dは、所望する曲線の曲率に対
応して成形体ユニット3との当接面の角度を設定した三
角柱体である。そして成形体3と、介在部材3dとを交
互に連接固着することにより曲線駆動用固定子ブロック
を形成する。
【0028】このものは、介在部材により搬送する軌道
が曲げて形成されるので、曲線搬送駆動用の仕様の実現
に際して、固定子ブロックを直線駆動と同一のユニット
にて形成できる。また、曲線軌道の曲がる角度の変化
も、介在部材3dの増減により容易に対処できる。さら
に、介在部材3dを所望する曲線の曲率に対応して形状
を設定するのみで、多様な曲率の曲線駆動用固定子ブロ
ックを容易に実現でき、安いコストにて多様な円形スラ
イド型の自動ドアへの対応ができるものとなる。
【0029】なお、上記実施例においては、介在部材3
dは三角柱体としたが、台形形状の底面を有する四角柱
体としても良い。また、上記平板の永久磁石6は、図1
0に 示すように、非磁性の成形体に包囲されて成るもの
としてもよい。このものの可動台5は、等間隔に分離し
て側方に開口部を有する保持開口部5aを有する。この
保持開口部5aは、1つずつ分離された永久磁石6が上
部より配設され、永久磁石6は蓋体5cにより接着等に
より包囲されて固着される。したがって、この構成によ
り、永久磁石6を包囲する非磁性体の成形体により、電
機子2の対向する端面との間に適宜間隙を形成させた可
動子ブロックを、単一の着磁条件により着磁された永久
磁石6にて可動子ブロックBが製作できるので、所望の
磁極間隔にて長手方向に配設することにより曲線駆動を
実現する長尺の可動子ブロックが製作できて着磁作業の
コストの低減が図れ、安いコストにて可動子を形成でき
るものとなる。また、非磁性体による電機子2の対向す
る端面との間の間隙により、電機子2と永久磁石6吸着
して停止することも防止できることとなる。
【0030】次に、本発明の第の実施形態を図11
基づいて説明する。このものは、上記の永久磁石6を包
囲して有する非磁性の成形体を1つ毎に分離したもので
ある。このものの成形体5dは、側方に開口部を有する
保持開口部5aを1つづつ有し、この保持開口部5aに
1つずつ分離された永久磁石6が上部より配設され、蓋
体5eにより接着等により包囲されて固着される。この
成形体5dは、下方に連結体5gと回転自在に係止され
る円柱状の連結部5fを有し、この連結体5gは、被搬
送物の駆動経路と略同一の曲線形状をしており、例えば
図12に示すように、曲線駆動する場合は、その曲線の
曲率に合わせて連結体5gを形成し、それに前記の連結
部5fを前記曲率に合わせて配置する貫通穴を形成して
連結部5fを回転自在に固着している。連結体5gと連
結部5fとの固着方法は、例えば連結体5gに連結部5
fを挿入した後、連結部5fの先端を溶融して前記貫通
穴より大きい外形に成形する。このものは、永久磁石を
保持する成形体5dを、曲線駆動する曲線の曲率に合わ
せて連結体5gを形成し、所望の磁極間の間隔において
適宜配設する。
【0031】このものは、可動子ブロックは永久磁石を
所定間隔に並べて形成でき、回転自在に設けた可動台を
もった可動子ブロックを移動自在にガイドさせ走行させ
ることができるので、走行時の吸引力が構成部材に作用
しにくく軽量で、小型化及び曲面軌道の形成が容易とな
り、また、曲線駆動に沿って可動子ブロックが適宜回転
するので直線駆動用と曲線駆動用の兼用ができるものと
なる。
【0032】次に、本発明の第の実施形態を図9に基
づいて説明する。このものは、第の実施形態の、固定
子ブロックAの介在部材3dを、弾性を有するものとし
たものである。第2の実施形態においては、被搬送物を
曲線駆動しようとした場合、可動子ブロックBから固定
子ブロックAに作用する左右の吸引及び反発力は、水平
方向の磁極間の間隙の僅かな差により不平衡なものとな
る。従って、駆動に際して、衝撃音は高いものとなる。
このものは、介在部材3dを、例えばポリウレタン樹脂
などの弾性を有する合成樹脂を用い、曲線駆動の曲率を
合わすのと同時に、隣接する成形体3に対する衝撃を介
在部材3dにより吸収するものとしている。
【0033】このものは、上記の弾性を有する介在部材
3dにより、曲線駆動の際の電機子を介して成形体に作
用する、吸引及び反発力による振動が弾性により吸収さ
れるため、曲線駆動の際に発生する騒音を低減できる。
【0034】
【発明の効果】請求項1記載の直流リニアモータは、
道部となる固定子ケースに、成形体ユニットを連接させ
て固定子ブロックを形成し搬送用の軌道を形成させ、そ
の軌道へ、界磁となる平板で弾性を有する永久磁石を、
その固定子ブロックの電機子の継鉄に作用する吸引力及
び反発力が同継鉄の両側に均等に掛かるよう設けた可動
台をもった可動子ブロックを移動自在にガイドさせ走行
させることができるので、走行時の吸引力が構成部材に
作用しにくく軽量で、小型化及び曲面軌道の形成が容易
となる。
【0035】また、請求項2記載の直流リニアモータ
は、軌道部となる固定子ケースに、成形体ユニットを連
接させて固定子ブロックを形成し搬送用の軌道を形成さ
せ、そ の軌道へ、界磁となる永久磁石を、その固定子ブ
ロックの電機子の継鉄に作用する吸引力及び反発力が同
継鉄の両側に均等に掛かるよう、回転自在に設けた可動
台をもった可動子ブロックを移動自在にガイドさせ走行
させることができるので、走行時の吸引力が構成部材に
作用しにくく軽量で、小型化及び曲面軌道の形成が容易
となる。
【0036】また、請求項3記載の直流リニアモータ
は、介在部材により搬送する軌道が曲げて形成されるの
で、曲線軌道の固定子ブロックを直線駆動と同一のユニ
ットにて形成できるので安いコストにて円形スライド型
への対応ができる。
【0037】また、請求項4記載の直流リニアモータ
は、電機子を介して成形体ユニットに作用する、吸引及
び反発力による振動が弾性により吸収されるので、曲線
駆動の際の騒音を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す正面図である。
【図2】その電機子を分解した斜視図である。
【図3】その直線部に用いる成形体部品の参考図であ
る。
【図4】その固定子ブロックの参考図である。
【図5】その可動子ブロックの部分斜視図である。
【図6】その動作の説明図である。
【図7】その成形体部品の斜視図である。
【図8】その成形体部品の斜視図である。
【図9】本発明の第2の実施形態の説明図である。
【図10】その他実施例の可動子ブロックを分解した部
分斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施形態の可動子ブロックを
分解した部分斜視図である。
【図12】その説明図である。
【図13】従来例の説明図である。
【図14】その正面断面図である。
【符号の説明】
A 固定子ブロック 1 固定子ケース 2 電機子 2a 継鉄 2d 励磁コイル 3 成形体 4 変位センサ B 可動子ブロック 5 可動台 6 永久磁石 7 ローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−247792(JP,A) 特開 平4−21348(JP,A) 特開 平5−276731(JP,A) 実開 昭62−172285(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 41/03 - 41/035

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略L字状の断面を有して長く延びその下
    方に軌道部を有する固定子ケースと、略C字状を成した
    継鉄の対向する端部に巻回された励磁コイルを有する電
    機子と、電機子が1つ以上設けられて前記励磁コイルの
    給電する方向を制御する変位センサの適宜配設された成
    形体ユニットを固定子ケースに所定間隔にて連接固着し
    てなる固定子ブロックと、 厚み方向に異極着磁され長手方向に一定間隔で交互に異
    極に着磁された平板で弾性を有する永久磁石の側面が継
    鉄の端面と対向してその略中心部に配された可動台と、
    可動台に実質的に一体化され軌道部に移動自在にガイド
    されるローラと、を有して電機子の励磁コイルの磁界変
    化により移動する可動子ブロックと、を備えたことを特
    徴とする直流リニアモータ。
  2. 【請求項2】 略L字状の断面を有して長く延びその下
    方に軌道部を有する固定子ケースと、略C字状を成した
    継鉄の対向する端部に巻回された励磁コイルを有する電
    機子と、電機子が1つ以上設けられて前記励磁コイルの
    給電する方向を制御する変位センサの適宜配設された成
    形体ユニットを固定子ケースに所定間隔にて連接固着し
    てなる固定子ブロックと、 厚み方向に異極着磁された平板の永久磁石を非磁性の成
    形体にて包囲し、且つ成形体に永久磁石側面が前記継鉄
    の端面と対向するように配して、永久磁石が交互に異極
    となるようその成形体を長手方向に一定間隔で回転自在
    に設けた可動台と、可動台に実質的に一体化され軌道部
    に移動自在にガイドされるローラとを有して電機子の励
    磁コイルの磁界変化により移動する可動子ブロックと、
    を備えたことを特徴とする 直流リニアモータ。
  3. 【請求項3】 前記固定子ブロックは、前記成形体ユニ
    ットを介在部材と交互に固定子ケースに連接固着して成
    る請求項1又は2記載の直流リニアモータ。
  4. 【請求項4】 前記介在部材は、弾性を有するものとす
    る請求項3記載の直流リニアモータ。
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