JP3266030B2 - 直流リニアモータ - Google Patents

直流リニアモータ

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JP3266030B2
JP3266030B2 JP01944597A JP1944597A JP3266030B2 JP 3266030 B2 JP3266030 B2 JP 3266030B2 JP 01944597 A JP01944597 A JP 01944597A JP 1944597 A JP1944597 A JP 1944597A JP 3266030 B2 JP3266030 B2 JP 3266030B2
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浩司 松川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、搬送用に用いられ
る直流リニアモータに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、電動カーテン、自動ドア等の搬送
用にリニアモータを用いられることが多くなってきてい
る。このリニアモータには、可動側に磁石を用いる可動
磁石型と、可動側にコイルを用いる可動コイル型とがあ
る。可動コイル型リニアモータにおいて、可動側コイル
への通電電流の通電方向をブラシを用いることなく制御
するブラシレス型の直流リニアモータは、ブラシの磨耗
による寿命の問題がなく、例えば自動ドアなど、動作頻
度の多い搬送機器に用いるのに最適なもので、本出願人
は、例えば特願平8−202241として、図6乃至図
10に示すブラシレス型の直流リニアモータを出願して
いる。
【0003】上記の直流リニアモータは、小さいレール
幅で大きい推進力を得るために提案されたもので、例え
ば自動ドアのドア搬送用に用いられ、断面が大略コ字状
の長尺の固定子ケース2と、厚み方向に異極が存在し長
手方向に一定間隔で交互に異極が存在するよう着磁され
て固定子ケース2に所定の間隔を持って同極どうしが対
向するよう配設される平板状の2つの永久磁石3、3
と、を有する固定子ブロック1と、略コ字状の対向片6
0a、60aの中間にこの対向片60a、60aと対向
する立設片61を有する継鉄6及びこの立設片61に巻
装されたコイル7を有する電機子5が、対向片60a、
60a及び立設片61の各対向側面を永久磁石3、3の
側面に対向して配設される可動子ブロック4とを備えて
いる。
【0004】詳しくは、固定子ブロック1は、固定子ケ
ース2と、永久磁石3とを有している。
【0005】固定子ケース2は、後述する永久磁石3、
3を配設するとともに、後述する可動子ブロック4を移
動可能な状態で支持するために、アルミニウム等の押し
出し成形等により、図6に示すように、断面が大略コ字
状の長尺筒状に形成されている。この固定子ケース2
は、上壁2a、側壁2b、2b及び開口側の支持壁2c
によって所定の幅の大略コ字状の断面を持って長尺筒状
を形成し、内部を可動子ブロック4を移動可能に収納す
る収容室としている。従って、上壁2aの内面の中央に
永久磁石3、3を所定の間隔を持って支持する支持溝2
d、2dと、支持壁2c、2cの中央に開口部2eとを
有している。
【0006】永久磁石3、3は、図7に示すように、厚
み方向に異極が存在し長手方向に一定間隔L/2を持っ
て交互に異極が存在するよう着磁された平板状のもので
ある。そして、固定子ケース2の支持溝2d、2dに例
えば圧入あるいは接着等適宜の手段で固定することによ
り、固定子ケース2の殆ど全長にわたって所定の間隔を
持って同極どうしが対向し、長手方向にそれぞれ交互に
異極が存在するように配設される。
【0007】また、可動子ブロック4は、電機子5と、
ガイド板8、8と、磁気センサ9と、ベース板10とを
有している。そして、このリニアモータは、3相駆動の
ための3個の電機子5を有し、後述するコイル7がそれ
ぞれ接続されるとともにそれぞれの電機子5が所定の間
隔を持ってベース板10に配設されることによって可動
子ブロック4の1ユニットを形成している。また、可動
子ブロック4は、搬送する扉等、搬送物の重力によって
必要とされる数のユニットが所定の間隔を持って長手方
向に連設されて使用される。このものにおいては、例え
ば3つの可動子ブロック4によるユニットが連設され
る。
【0008】電機子5は、継鉄6と、この継鉄6の後述
する立設片61に巻装されたコイル7とを有している。
【0009】継鉄6は、磁性金属材料にて例えば切削加
工により、略コ字状の対向片60a、60aの端部60
b、60bを内方に向けて近接するよう形成された継鉄
本体60と、継鉄本体60の中間部に設けられた係合孔
(図示せず)に係合固着される立設片61と、が組み合
わされ形成される。継鉄6は、対向片60a、60aの
長手方向の幅は、永久磁石3の長手方向の同極間ピッチ
寸法Lの1/3より小さく、また、立設片61は、後述
するコイル7の巻装される部分は対向片60a、60a
より狭く、永久磁石3、3と対向する部分は可動子ブロ
ックの移動方向に向けてコイル7の巻装される部分より
広い幅を持って形成されている。
【0010】コイル7は、合成樹脂等によって形成され
たボビン7aの巻胴部に、表面を絶縁層にて被覆された
軟銅線が、例えば巻始めを継鉄6のコ字状開口側すなわ
ち上端側として巻回して形成されている。コイル7は、
コイルの巻回されたコイル外形が永久磁石3の長手方向
の同極間ピッチ寸法Lの1/3より小さく形成され、そ
の巻端の始端と終端とは、図8の配線図に示すように、
3つの可動子ブロック4の同じ相対位置のそれぞれのも
のが、例えば始端どうしが接続されるとともに終端が各
ユニットごとに一括接続されて、いわゆるスター結線さ
れている。
【0011】ガイド板8、8は、後述するベース10と
ともに継鉄6の位置決めをするもので、例えば合成樹脂
材料などの非磁性材料により、長手方向に前記ピッチ寸
法Lより小さい長さで、所定間隔Pを持って形成された
凹所8aと、ガイド凸条8bとを有して型造される。ま
た、このガイド板8は、長手方向の所定の箇所に前記所
定間隔Pと同じ間隔Pにて後述する磁気センサ9を固着
するための固着部8cが設けられている。
【0012】磁気センサ9は、コイル7への通電方向を
制御するために電機子5と永久磁石3との長手方向の相
対位置検出をするための位置センサで、このものにおい
ては、永久磁石3による磁界の変化を電気信号に変換す
る磁気ダイオード素子を用いている。この磁気センサ9
は、前記ガイド板8の固着部8cに3つのものが固着さ
れ配設される。そして、配設された近傍の磁束の変化を
検出して電機子5の位置を検出する。
【0013】ベース板10は、電機子5を所定のピッチ
間隔を持って位置決めし配設するもので、例えば合成樹
脂材料などの非磁性材料により、固定子ケース2のコ字
状の幅より僅かに小さい幅と、前記長手方向に前記ピッ
チ寸法Lより小さい長さで、所定間隔Pを持って形成さ
れた3つの凹所10aと、搬送物が透孔10cに固着さ
れ垂設される凸条10bとを有し型造されている。凹所
10aは、電機子5を固着するもので、継鉄6の継鉄本
体60の長手方向の幅および対向片60a、60aの外
側寸法より僅かに大きい長方形で所定の深さを有してい
る。なお、このものにおいては、このベース10の凹所
10aと、前記ガイド板8の凹所8a及び固着部8cと
の所定間隔Pは、L/3として設定している。
【0014】以上説明した直流リニアモータは、まず、
電機子5が、コイル7のボビン7aを立設片61に挿通
嵌合した後、立設片61の、図示していない下部先端を
継鉄本体60の前記係合孔に嵌合固着されてコイル7が
固定される。次いで、継鉄本体60が、ベース10の3
つの凹所10aに配設された後、その端部60b、60
bがガイド板8の凹所8aによって位置決めされ、可動
子ブロック4の1つのユニットが形成されている。そし
て、このものにおいては、このユニットの3つのものが
連結されて可動子ブロック4が形成され、前記固定子ケ
ース2の内方に移動自在に配設される。
【0015】以上説明した直流リニアモータの動作は、
図9に示す、コイル7を励磁するための直流電源である
電源部11aと、出力部11bと、制御部11cとを有
している電流制御手段である制御装置11によって制御
される。出力部11bは、コイル7の励磁相を切り替え
て出力するためのブリッジ回路で、例えば6つのスイッ
チ素子Qと逆起防止用ダイオードDとにより構成されて
いる。制御部11cは、出力部11bの各スイッチ素子
Qを順次制御するもので、例えばCPU回路を有し、磁
気センサ9からの可動子ブロック4の位置の検出信号を
入力し、所定のプログラムに基づいて出力部11bのス
イッチ素子Qを順次開閉する。この制御装置11によ
り、直流リニアモータの可動子ブロック4の3つユニッ
トそれぞれの電機子のコイル7の3つである、a1乃至
a3、b1乃至b3及びc1乃至c3の内のそれぞれの
うちの2つに常時電流を流すことにより、大略直線的な
長手方向に向けて移動し得る推力を得ることができるよ
うコイル7の通電電流が制御される。
【0016】詳しくは、図10に示すように、前記制御
装置11から、コイル7に所定の電圧値の直流電圧を印
加すると、継鉄6を励磁する励磁電流が流れる。コイル
7は、そのコイルの巻始めを継鉄6の上端側として巻廻
されているので、例えば右廻りすなわち時計方向の向き
に電流を流すと、永久磁石3の側面に対向するコイル7
が巻回された立設片61はS極、端部60b、60bは
それぞれN極となる。また、反対の左廻りすなわち反時
計方向の向きに電流を流すと、永久磁石3の側面に対向
するコイル7が巻回された立設片61はN極、端部60
b、60bはそれぞれS極となる。
【0017】 いま、可動子ブロック4の電機子5と固
定子ブロック1の永久磁石3、3が図10(a)に示す
位置において、このときにはa及びcの符号のコイル7
に励磁電流が通電され、a及びcの符号の電機子5の継
鉄6の立設片61の永久磁石7との対向面の極性は図1
0(a)に示す状態になるようにしている。従って、a
及びcの符号のコイル7を有する電機子5と永久磁石
3、3とは、対向する磁極との間には反発力、隣接する
磁極との間には吸引力が生じ、永久磁石3、3に図中の
右方向への推進力が働く。
【0018】次に、上述の推進力で可動子ブロック4が
右方向に移動して、図10(b)に示す位置に移動する
と、磁気センサ9からの出力が切替わり、b及びcのコ
イル7のb及びcに励磁電流が通電され、コイル7のb
及びcの符号の電機子5の継鉄6の立設片61の永久磁
石7との対向面の極性は図10(b)に示す状態になる
ようにしている。従って、上述の場合と同様にして、b
及びcの符号のコイル7を有する電機子5と永久磁石
3、3とは、対向する磁極との間には反発力、隣接する
磁極との間には吸引力が生じ、永久磁石3、3に図中の
右方向への推進力が働く。
【0019】上述のように、可動子ブロック4の電機子
5と固定子ブロック1の永久磁石3、3との長手方向の
相対位置が、位置センサとしての磁気センサ9の出力に
よって可動子ブロック4の電機子5の継鉄6の磁極をコ
イル7の通電方向を切替えて通電すると、図10の
(a)〜(f)に示す6通りの状態になる。いずれの場
合も上述の場合と同様の原理で永久磁石6には継続して
右側に推進力が働く。すなわち、3相のコイル7のa、
b、cの内の2相に常時電流を流すことにより、直線的
な推進力を得ることになる。なお、図中の左方向すなわ
ち逆方向に推進力を得る場合には、制御装置11による
通電切換えのタイミングを変えて対処するものとなる 以上説明した直流リニアモータは、小さいレール幅で大
きい推進力が得られるとともに、立設片61が永久磁石
3、3と対向する部分がコイル7の巻装される部分より
可動子ブロック4の移動方向に向けて広い幅を持って形
成されて、隣り合う継鉄6との間の空隙が小さくなって
永久磁石3、3から作用される磁束の変化率が少なくな
るので、継鉄6の立設片61及び端部60bに対して永
久磁石3、3から作用する力の変動が小さくなり、停止
位置あるいは走行位置でのコギング力が少ないものであ
る。また、立設片61が対向片60aを形成する継鉄本
体60に固着される別部材であり、コイル7をボビン7
aに巻装し形成した後に立設片61に装着できて、組立
が容易なものである。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の直流
リニアモータは、大きな推進力を得るために、コイル7
の通電電流を多く流しても、通電電流に見合って推進力
が向上しないことが判明した。すなわち、継鉄6が励磁
電流の大きさに追従して励磁されないため、大きな推進
力を得るためには全体の形状を大きくするか、より多く
の電力を必要とすることとなった。
【0021】本発明は上記事由に鑑みてなしたもので、
その目的とするところは、電機子への通電電流の大きさ
に見合って推進力が得られ、以て、小型化と省電力の容
易な直流リニアモータを提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の直流リニアモータは、断面が大略コ
字状の長尺の固定子ケースと、厚み方向に異極が存在し
長手方向に一定間隔で交互に異極が存在するよう着磁さ
れて固定子ケースに所定の間隔をもって同極どうしが対
向するよう配設される平板状の2つの永久磁石と、を有
する固定子ブロックと、略コ字状の対向片の中間にこの
対向片と対向する立設片を有する継鉄及びこの立設片に
巻装されたコイルを有する電機子が、対向片及び立設片
の各対向側面を前記永久磁石の側面に対向して配設され
る可動子ブロックと、を備える直流リニアモータにおい
て、前記継鉄を、前記立設片の横断面が前記対向片の横
断面の略2倍の断面積を有するよう形成している。これ
により、立設片が、各対向片の磁気抵抗の合計と等しい
磁気抵抗を有するものとなる。
【0023】また、請求項2記載の直流リニアモータ
は、請求項1記載の立設片は、横断面形状が前記対向片
より小さい幅寸法をもった略正方形状としている。これ
により、立設片に巻回される電機子のコイルが同一の断
面積の条件にて巻線長をより短くして巻回されるものと
なる。
【0024】また、請求項3記載の直流リニアモータ
は、請求項1又は2記載の立設片を、略コ字状素片の一
方の対向片より小さい幅寸法をもった他方の対向片外側
面どうしを当接し、この略コ字状素片の他方の対向片と
略同一幅寸法をもった継鉄部材を、該他方の対向片内側
面にその一面をそれぞれ当接させて付加し形成してい
る。これにより、継鉄部材を付加することにて立設片の
所望の横断面積のものが形成される。
【0025】また、請求項4記載の直流リニアモータ
は、請求項3記載の継鉄部材を、前記立設片の前記永久
磁石に対向する対向部を、前記略コ字状素片の一方の対
向片と略同一幅寸法を有するよう形成している。これに
より、略コ字状素片の一方の対向片と略同一幅寸法を有
した継鉄部材の対向部が永久磁石に対向するものとな
る。
【0026】また、請求項5記載の直流リニアモータ
は、請求項4記載の対向部は、前記継鉄部材の縁端を重
ねて折り曲げて形成している。これにより、対向部の厚
さがより厚いものとなる。
【0027】また、請求項6記載の直流リニアモータ
は、請求項1又は2記載の立設片を、略コ字状素片の他
方の対向片を重ねて折り曲げるとともに、該他方の対向
片外側面どうしを当接させ形成している。これにより、
略コ字状素片の他方の対向片が重ねて折り曲げられ立設
片の所望の横断面積のものが形成される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の直流リニアモータ
の第1の実施の形態を図1乃至図3に基づいて、第2の
実施の形態を図4に基づいて、第3の実施の形態を図5
に基づいて、それぞれ説明する。
【0029】[第1の実施の形態]図1は、第1の実施
の形態の直流リニアモータの断面図である。図2は、図
1に示す直流リニアモータの分解斜視図である。図3
は、図1に示す直流リニアモータの電機子の分解斜視図
である。なお、従来例と同一の部分には同じ符号を付し
ている。
【0030】この直流リニアモータは、従来例として説
明した直流リニアモータと同じく、断面が大略コ字状の
長尺の固定子ケース2と、厚み方向に異極が存在し長手
方向に一定間隔で交互に異極が存在するよう着磁されて
固定子ケースに所定の間隔をもって同極どうしが対向す
るよう配設される平板状の2つの永久磁石3、3と、を
有する固定子ブロック1と、略コ字状の対向片60a、
60aの中間にこの対向片60a、60aと対向する立
設片61を有する継鉄6及びこの立設片61に巻装され
たコイル7を有する電機子5が、対向片60a、60a
及び立設片61の各対向側面を永久磁石3、3の側面に
対向して配設される可動子ブロック4とを備え、従来例
として説明した直流リニアモータとは、可動子ブロック
4に設けられている電機子5を形成している継鉄6の形
状と構成が異なるもので、他の部材の形状、構成は、従
来例のものと同一であり、従って詳細な説明は省略す
る。
【0031】このものの継鉄6は、上記立設片61の横
断面形状が上記対向片60a、60aの幅寸法H1より
小さい幅寸法H2をもった略正方形状で、また、対向片
60a、60aの横断面の略2倍の断面積を有するよう
形成している。詳しくは、このものの継鉄6は、略コ字
状素片60、60の一方の対向片60a、60aより小
さい幅寸法H2をもった他方の対向片60c、60cの
外側面どうしを当接し、この略コ字状素片60の他方の
対向片60cと略同一幅寸法(H2)をもった継鉄部材
62、62を、該他方の対向片60c、60cの内側面
にその一面をそれぞれ当接させて付加して立設片61を
形成している。
【0032】略コ字状素片60は、電磁軟鉄等の磁性金
属材料により、例えば切削加工によって、略コ字状の、
一方の対向片60aの端部60bを内方に向けて近接す
るよう、また、他方の対向片60cを一方の対向片60
aの幅寸法H1より小さい幅寸法H2をもって形成して
いる。また、これら対向片60a、60cを延設して立
設している接続片60dの他方の対向片60cの基部近
傍には、後述する継鉄部材62を係合し固着するための
係合孔60eを設けている。
【0033】継鉄部材62は、上記の他方の対向片60
cとともに継鉄6の立設片61を形成するもので、電磁
軟鉄等の磁性金属材料により、例えば切削加工によっ
て、該他方の対向片60cと略同一幅寸法(H2)をも
って、略コ字状素片60に設けられている係合孔60e
に係合される係合部62aを一端に有して長尺状に形成
される。
【0034】また、このもののコイル7は、ボビン7a
のコイルが巻回される巻胴部分が上記の寸法H2より僅
かに大きい略正方形状の円筒状に形成されている。従っ
てこの巻胴部分に、表面を絶縁層にて被覆された軟銅線
を巻回して形成されるコイルも従来例と同じく、外形が
永久磁石3の長手方向の同極間ピッチ寸法Lの1/3よ
り小さく形成されるが、同一の断面積の条件にて巻線長
をより短くして巻回されるものとなる。その結果、巻線
インピーダンスをより少なくしてコイルを形成でき、同
一の巻数にてコイルにより多くの励磁電流を通電するこ
とができるので、コイル7にて発生する磁束密度をより
大きくすることができる。
【0035】以上説明した直流リニアモータは、まず、
継鉄6が、略コ字状素片60、60の他方の対向片60
c、60cの外側面どうしを、例えば接着剤にて接着し
固着する。次いで、継鉄部材62、62を、係合部62
aを係合孔60eに係合するとともに他方の対向片60
c、60cの内側面にその一面をそれぞれ当接させ立設
片61を形成する。従って、立設片61が、横断面形状
が上記対向片60a、60aの幅寸法H1より小さい幅
寸法H2をもった略正方形状に形成されるとともに、各
対向片の磁気抵抗の合計と等しい磁気抵抗を有するもの
となる。
【0036】そして、コイル7のボビン7aの上記略正
方形状より僅かに大きい略正方形状をもって形成された
巻胴部孔7bを立設片61に挿通嵌合した後、コイル7
を適宜固定する。そして、従来例として説明したものと
同様に、ベース10の凹所10aに継鉄6を所定間隔P
を持って3つのものを配設する。そしてさらに、一方の
対向片60aの端部60b、60bがガイド板8の凹所
8aによって同じく所定間隔Pを持って位置決めされ、
可動子ブロック4の1つのユニットを形成する。そし
て、このものにおいても、このユニットの3つのものが
連結されて可動子ブロック4が形成され、固定子ケース
2の内方に移動自在に配設される。
【0037】なお、略コ字状素片60及び継鉄部材62
は、上記の切削加工による他、たとえば焼結加工等によ
り直接磁性金属材料によって成形して形成しても良い。
また、本発明は、立設片61の形状あるいは形成方法に
ついては、上記のもののみに限定するものでなく、立設
片61の横断面が対向片60aの横断面の略2倍の断面
積を有するものであれば良い。
【0038】以上説明した直流リニアモータの動作も、
従来例のものと同一であり、従って詳細な説明は省略す
る。
【0039】以上説明した直流リニアモータによると、
立設片61が、一方の対向片60aの磁気抵抗の合計と
等しい磁気抵抗を有するものとなるので、磁気抵抗によ
る漏れ磁束の発生が無くなって電機子への通電電流の大
きさに見合って推進力が得られ、以て、小型化と省電力
とが容易となる。また、立設片61に巻回される電機子
5のコイル7が同一の断面積の条件にて巻線長をより短
くして巻回されるものとなるので、巻線インピーダンス
をより少なくしてコイルを形成できて、コイルにて発生
する磁束密度をより大きくすることができ、以て、より
推進力を高められる。また、継鉄部材62を付加するこ
とにて立設片61の所望の横断面積のものが形成される
ので、簡単な構成にて大きな推進力が得られるものとな
る。
【0040】[第2の実施の形態]図4は、第2の実施
の形態の直流リニアモータの電機子の分解斜視図であ
る。
【0041】この直流リニアモータは、第1の実施の形
態のものとは継鉄6の形状と構成が異なるもので、他の
部材の形状、構成は、従来例のものと同一であり、従っ
て詳細な説明は省略する。
【0042】このものの継鉄6も、第1の実施の形態の
ものと同じく、立設片61を横断面形状が上記対向片6
0a、60aの幅寸法H1より小さい幅寸法H2をもっ
た略正方形状で、また、対向片60a、60aの横断面
の略2倍の断面積を有するよう、略コ字状素片60、6
0の一方の対向片60a、60aより小さい幅寸法H2
をもった継鉄部材62、62を、該略コ字状素片60、
60の他方の対向片60c、60cの内側面にその一面
をそれぞれ当接させて付加して立設片61を形成してい
る。
【0043】このものの略コ字状素片60は、他方の対
向片60cの長寸法L1を第1の実施の形態のものより
短く形成している点以外は、第1の実施の形態のものと
大略同一である。
【0044】また、このものの継鉄部材62は、略コ字
状素片60の他方の対向片60cとともに継鉄6の立設
片61を形成したときに、該立設片61の永久磁石3に
対向する対向部の磁路をより大きくして形成するため、
略コ字状素片60の一方の対向片60aと略同一幅寸法
(H1)を有する対向部62bを設けている。そして、
さらにこのものの対向部62bは、例えば図4に示すよ
うに可動子ブロック4の移動方向の、縁端を重ねて折り
曲げて形成され、電磁軟鉄等の磁性金属材料により形成
されている。
【0045】以上説明した直流リニアモータは、まず、
コイル7のボビン7aの上記略正方形状より僅かに大き
い略正方形状をもって形成された巻胴部孔7bを、略コ
字状素片60の他方の対向片60c、60cの外側面ど
うしを当接させた状態にて挿通した後、継鉄部材62、
62を他方の対向片60c、60cの内側面にその一面
をそれぞれ当接させて、係合部62a、62aを係合孔
60e、60eに係合させ、立設片61を形成するとと
もにコイル7を固着する。従って、可動子ブロック4と
して、固定子ケース2の内方に配設されたときに、略コ
字状素片60の一方の対向片60aと略同一幅寸法を有
してより厚い厚さを有する、継鉄部材62の対向部62
bが永久磁石3、3に対向するものとなる。
【0046】なお、本発明は、略コ字状素片60及び継
鉄部材62は、以上説明した構成のみに限定するもので
なく、例えば継鉄部材62の縁端の折り曲げての形状は
別の形態でも良く、また、無いものであっても良い。
【0047】以上説明した直流リニアモータによると、
略コ字状素片60の一方の対向片60aと略同一幅寸法
(H1)を有した継鉄部材62の対向部62bが永久磁
石3に対向するものとなるので、永久磁石3との磁気抵
抗をより少なくして磁路が形成され、より大きな推進力
が得られる。また、対向部62bの厚さがより厚いもの
となるので、対向部に至る磁路の磁気抵抗をより少なく
でき、以て、より推進力を高められる。
【0048】[第3の実施の形態]図5は、第3の実施
の形態の直流リニアモータの電機子の分解斜視図であ
る。
【0049】この直流リニアモータも、第1の実施の形
態のものとは継鉄6の形状と構成が異なるもので、他の
部材の形状、構成は、従来例のものと同一であり、従っ
て詳細な説明は省略する。
【0050】このものの継鉄6は、第1の実施の形態の
ものと同じく、立設片61を横断面形状が上記対向片6
0a、60aの幅寸法H1より小さい幅寸法H2をもっ
た略正方形状で、また、対向片60a、60aの横断面
の略2倍の断面積を有するよう、略コ字状素片60、6
0の他方の対向片60c、60cを重ねて折り曲げると
ともに、該他方の対向片60c、60c外側面どうしを
当接させ形成している。
【0051】このものの略コ字状素片60は、電磁軟鉄
等の磁性金属材料により、例えば切削加工によって、略
コ字状の、一方の対向片60aの端部60bを内方に向
けて近接するよう、また、他方の対向片60cを一方の
対向片60aの幅寸法H1より小さい幅寸法H2をもっ
て接続片60dから延設し立設して形成した後、所定の
高さL2となるように重ねて折り曲げている。
【0052】以上説明した直流リニアモータは、まず、
略コ字状素片60の他方の対向片60c、60cの折り
曲げて形成された外側面どうしを当接させた状態にて、
コイル7のボビン7aの上記略正方形状より僅かに大き
い略正方形状をもって形成された巻胴部孔7bに挿通
し、立設片61を形成するとともにコイル7を適宜固着
する。
【0053】なお、本発明は、略コ字状素片60の他方
の対向片60cは、以上説明した構成のみに限定するも
のでなく、例えば短手方向の縁端を重ねて折り曲げても
良い。
【0054】以上説明した直流リニアモータによると、
略コ字状素片60の他方の対向片60cが重ねて折り曲
げられ立設片61の所望の横断面積のものが形成される
ので、少ない部品点数にて継鉄6を構成でき、以て、組
立の容易なものとなる。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の直流リニアモータは、立
設片が、各対向片の磁気抵抗の合計と等しい磁気抵抗を
有するものとなるので、立設片にて磁束の流れが阻止さ
れないため電機子への少ない通電電流にて大きな推進力
が得られ、以て、小型化が容易となる。
【0056】また、請求項2記載の直流リニアモータ
は、請求項1記載のものの効果に加え、立設片に巻回さ
れる電機子のコイルが同一の断面積の条件にて巻線長を
より短くして巻回されるものとなるので、巻線インピー
ダンスをより少なくしてコイルを形成できて、コイルに
て発生する磁束密度をより大きくすることができ、以
て、より推進力を高められる。
【0057】また、請求項3記載の直流リニアモータ
は、請求項1又は2記載のものの効果に加え、継鉄部材
を付加することにて立設片の所望の横断面積のものが形
成されるので、簡単な構成にて大きな推進力が得られる
ものとなる。
【0058】また、請求項4記載の直流リニアモータ
は、請求項3記載のものの効果に加え、略コ字状素片の
一方の対向片と略同一幅寸法を有した継鉄部材の対向部
が永久磁石に対向するものとなるので、永久磁石との磁
気抵抗をより少なくして磁路が形成され、より大きな推
進力が得られる。
【0059】また、請求項5記載の直流リニアモータ
は、請求項4記載のものの効果に加え、対向部の厚さが
より厚いものとなるので、対向部に至る磁路の磁気抵抗
をより少なくでき、以て、より推進力を高められる。
【0060】また、請求項6記載の直流リニアモータ
は、請求項1又は2記載のものの効果に加え、略コ字状
素片の他方の対向片が重ねて折り曲げられ立設片の所望
の横断面積のものが形成されるので、少ない部品点数に
て継鉄を構成でき、以て、組立の容易なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面図であ
る。
【図2】図1に示す直流リニアモータの分解斜視図であ
る。
【図3】図1に示す直流リニアモータの電機子の分解斜
視図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態の要部である電機子
の分解斜視図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態の要部である電機子
の分解斜視図である。
【図6】従来例の直流リニアモータの分解斜視図であ
る。
【図7】直流リニアモータの永久磁石の斜視図である。
【図8】直流リニアモータのコイルの配線図である。
【図9】直流リニアモータを駆動するコントローラの概
略構成図である。
【図10】直流リニアモータの電機子と永久磁石との位
置関係の説明図である。
【符号の説明】
1 固定子ブロック 2 固定子ケース 3 永久磁石 4 可動子ブロック 5 電機子 6 継鉄 60 略コ字状素片 60a 対向片(一方の対向片) 60c 他方の対向片 61 立設片 62 継鉄部材 7 コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−52027(JP,A) 特開 平6−131608(JP,A) 特開 昭63−132411(JP,A) 特開 昭61−125108(JP,A) 実開 昭62−172285(JP,U) 実開 昭63−162510(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 41/035

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面が大略コ字状の長尺の固定子ケース
    と、厚み方向に異極が存在し長手方向に一定間隔で交互
    に異極が存在するよう着磁されて固定子ケースに所定の
    間隔をもって同極どうしが対向するよう配設される平板
    状の2つの永久磁石と、を有する固定子ブロックと、 略コ字状の対向片の中間にこの対向片と対向する立設片
    を有する継鉄及びこの立設片に巻装されたコイルを有す
    る電機子が、対向片及び立設片の各対向側面を前記永久
    磁石の側面に対向して配設される可動子ブロックと、を
    備える直流リニアモータにおいて、 前記継鉄を、前記立設片の横断面が前記対向片の横断面
    の略2倍の断面積を有するよう形成したことを特徴とす
    る直流リニアモータ。
  2. 【請求項2】 前記立設片は、横断面形状が前記対向片
    より小さい幅寸法をもった略正方形状であることを特徴
    とする請求項1記載の直流リニアモータ。
  3. 【請求項3】 前記立設片を、略コ字状素片の一方の対
    向片より小さい幅寸法をもった他方の対向片外側面どう
    しを当接し、この略コ字状素片の他方の対向片と略同一
    幅寸法をもった継鉄部材を、該他方の対向片内側面にそ
    の一面をそれぞれ当接させて付加し形成したことを特徴
    とする請求項1又は2記載の直流リニアモータ。
  4. 【請求項4】 前記継鉄部材を、前記立設片の前記永久
    磁石に対向する対向部を、前記略コ字状素片の一方の対
    向片と略同一幅寸法を有するよう形成したことを特徴と
    する請求項3記載の直流リニアモータ。
  5. 【請求項5】 前記対向部は、前記継鉄部材の縁端を重
    ねて折り曲げて形成されたことを特徴とする請求項4記
    載の直流リニアモータ。
  6. 【請求項6】 前記立設片を、略コ字状素片の他方の対
    向片を重ねて折り曲げるとともに、該他方の対向片外側
    面どうしを当接させ形成したことを特徴とする請求項1
    又は2記載の直流リニアモータ。
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