JP3174059U - 梱包用緩衝材 - Google Patents

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友哉 上野
一浩 渡邊
武 池田
勇史 榊原
匡義 小澤
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Abstract

【課題】梱包用緩衝材を容易に解体できると共に、耳部と側部との接合強度を十分に確保することができる、梱包用緩衝材を提供する。
【解決手段】この梱包用緩衝材30は、梱包箱の内周にほぼ適合する四角形状の基板31と、該基板31の4辺から下方に折曲された側板35,37と、該側板35の両側辺から延設された耳部39とを備える。耳部39には、耳部39とこれが接合される側板37との接合部43を囲むように形成された、切り込み線46と繋ぎ目47とで構成される切り取り線45が設けられている。従って、側板37を耳部39から離れる方向に押すことにより、切り取り線45の繋ぎ目47が破断して、切り取り線45で囲まれた部分が抜き出されるように構成されている。
【選択図】図1

Description

本考案は、梱包箱に物品を上下に重ねて収容する際に、梱包箱の底部と最下段の物品との間や、上下に積層される物品どうしの間に配置される、段ボール紙からなる梱包用緩衝材に関する。
物品の流通時に、複数の物品を個別に搬送することは経済的ではないため、一般的には、段ボール箱等の梱包箱に複数の物品を収容し、この梱包箱ごと搬送することによって、搬送効率の向上が図られている。
このとき、梱包箱の限りあるスペース内に、複数の物品を無駄なく収容するために、梱包箱に物品を上下に重ねて収容することが行われている。その際には、梱包箱内に上下に積層される物品どうしの間や、梱包箱の底部と最下段の物品との間に、段ボール紙等からなる緩衝材が配置されて、梱包箱落下時の衝撃等による物品の破損が防止されるようになっている。
例えば、下記特許文献1には、梱包箱の内周にほぼ適合する四角形状の基板と、該基板の4辺から下方に折曲された側板と、該側板の両側辺の突き合わせ部で、隣接する側辺どうしの一方から延出されて他方に接合された耳部とを備えた梱包用緩衝材が記載されている。また、側板の側辺から延出した耳部は、他の側板に対して、ホットメルトや、糊、ボンド等により接合されるようになっている。
そして、梱包箱から物品が取り出された後は、四角枠状をなした梱包用緩衝材を、平らなシート状に解体する。例えば、側板に接合された耳部をそれぞれ剥がしたり、四つの角部を、手指やカッターナイフ等によって、耳部及び側板ごと破断したりすることで、梱包用緩衝材を解体することができる。
実用新案登録第3168134号公報
しかしながら、上記特許文献1の梱包用緩衝材の解体作業において、平らなシート状にする場合には、4つの側板に接合した耳部をそれぞれ剥がしたり、或るいは、四つの角部のそれぞれを手指やカッターナイフ等で破断したりする必要があるので、作業が煩雑で効率が悪いという問題があった。また、そのまま潰して処理しようとすると、潰すのに力がいると共に、フラットになりにくくて嵩張ってしまうという問題があった。
したがって、本考案の目的は、梱包用緩衝材を容易に解体することができる梱包用緩衝材を提供することにある。
上記目的を達成するため、本考案の梱包用緩衝材は、梱包箱に物品を上下に重ねて収容する際、梱包箱の底部と最下段の物品との間や、上下に積層される物品どうしの間に配置される、段ボール紙からなるものであって、梱包箱の内周にほぼ適合する四角形状の基板と、該基板の4辺から下方に折曲された側板と、該側板の両側辺の突き合わせ部で、隣接する側辺どうしの一方から延出されて他方の側板に接合された耳部とを備えており、前記耳部と該耳部が接合された側板とのいずれか一方に、接合部を囲むように形成された、切り込み線と繋ぎ目とで構成される切り取り線が設けられており、前記耳部が接合された側板を前記耳部から離れる方向に押すことにより、前記切り取り線の繋ぎ目が破断して、前記切り取り線で囲まれた部分が抜き出されるように構成されていることを特徴とする。
上記考案によれば、側板を解体しようとする際、耳部が接合された側板を前記耳部から離れる方向に押すことにより、切り取り線の繋ぎ目が破断して、切り取り線で囲まれた部分が接合部にくっついたまま抜き出されるので、耳部を側板から剥がすことができ、側板を容易に解体して平らなシートにすることができる。
また、切り取り線は、耳部と側板との接合部を囲むように形成されているので、切り取り線の外周は枠状に連結された片をなしており、梱包物の落下などに起因する衝撃に対しても、充分な強度が保持される。
本考案の梱包用緩衝材においては、前記耳部は、対向する一対の側板の両側辺から延出されており、隣接する側板の外側に接合されていることが好ましい。これによれば、耳部が接合された、対向する他の一対の側板を内側に押すことにより、切り取り線で囲まれた部分が抜き出されて耳部を剥がすことができるので、解体作業性を更に向上させることができる。
本考案の梱包用緩衝材においては、前記切り取り線は、多角形又は該多角形の角部を円弧状にした形状をなすことが好ましい。これによれば、切り取り線で囲まれた部分の外周に、枠状に連結された部分を比較的広い幅で確保できるので、接合部の強度を維持しつつ、解体性を向上させることができる。
本考案の梱包用緩衝材においては、前記切り取り線の繋ぎ目が、前記段ボール紙の中空部の走行方向に対して斜めに形成された切り込み線の途中に配置されていることが好ましい。これによれば、切り取り線の繋ぎ目の部分を、適度に破断しやすくすることができるので、接合部の強度を維持しつつ、解体性を向上させることができる。
本考案の梱包用緩衝材においては、前記繋ぎ目が、前記切り取り線のライン上に、等間隔で2〜5個設けられていることが好ましい。これによれば、切り取り線で囲まれた部分を適度に抜き出しやすくすることができるので、接合部の強度を維持しつつ、解体性を向上させることができる。
本考案の梱包用緩衝材においては、前記繋ぎ目が、前記切り取り線のライン上に、等間隔で4個設けられていることが好ましい。これによれば、接合部の強度と、解体時の剥がしやすさとが、良好にバランスするので、梱包時の耐久性と、使用後の解体性とを、共に良好にすることができる。
本考案の梱包用緩衝材においては、前記切り取り線が、前記耳部に設けられていることが好ましい。これによれば、強度を弱める原因となる切り取り線が耳部に設けられているので、全ての側板が切り取り線のない板で構成されることになり、全体としての強度を維持しやすくすることができる。
本考案の梱包用緩衝材においては、前記側板のうち、少なくとも対向する一対の側板が、前記基板に対して82°以上90°未満となるように折り曲げられていることが好ましい。これによれば、梱包された状態で、上方の緩衝材の側板のうち少なくとも対向する一対の側板が、下方の緩衝材の基板上に必ず載ることになり、下方の緩衝材の側板の外側に上方の緩衝材の側板が落ち込んでしまうことが防止できる。
本考案によれば、側板を解体しようとする際に、耳部が接合された側板を前記耳部から離れる方向に押すだけの簡単な操作で、切り取り線の繋ぎ目が破断して、切り取り線で囲まれた部分が接合部にくっついたまま抜き出されるので、耳部を側板から剥がすことができ、側板を容易に解体して平らなシートにすることができる。また、切り取り線は、耳部と側板との接合部を囲むように形成されているので、切り取り線の外周は枠状に連結された片をなし、梱包物の落下などに起因する衝撃に対しても充分な強度が保持される。
本考案の梱包用緩衝材の一実施形態を示しており、(a)は斜視図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 同梱包用緩衝材の展開図である。 同梱包用緩衝材を構成する段ボール紙の目筋方向を説明するための説明図である。 切り取り線の、他の形状を示す、部分拡大説明図である。 同梱包用緩衝材を解体する際の工程を示しており、その第1工程の斜視図である。 同梱包用緩衝材を解体する際の工程を示しており、その第2工程の斜視図である。 同梱包用緩衝材を解体した状態を示す説明図である。 同梱包用緩衝材を用いて、梱包箱内に複数の物品を上下に積層する際の、使用方法を示す斜視図である。 同梱包用緩衝材を用いて、梱包箱に複数の物品が収容された状態の断面図である。
以下、図面を参照して、本考案に係る梱包用緩衝材の一実施形態について説明する。
図8及び図9に示すように、この梱包用緩衝材30(以下、「緩衝材30」という)は、段ボール紙から形成され、梱包箱10の底部11と最下段の物品1との間や、上下に積層される物品1どうしの間に配置される。
この実施形態における梱包箱10は、長方形状の底部11と、この底部11の周縁から立設した四角枠状の側壁13と、側壁13の上端からは延設された複数の天板15とからなり、梱包箱10の上方開口部が開閉可能となるように構成されている(図8参照)。なお、梱包箱10の構造は特に限定されない。
また、この実施形態における物品1は、合成樹脂フィルム等が重ね合わされて、周縁が封止されて袋状をなし、上端部にキャップが装着された口部3を備える、いわゆるパウチである(図8及び図9参照)。その内部には、液状やゲル状、ゾル状をなした、飲料、ゲル状食品、経腸栄養剤、薬液等が充填されている。また、パウチとしては、キャップの代わりに、ノッチやジッパー等の開封手段や、特開2007−30495号公報に示される、ノズル及びジッパーを備えるものでもよく、特に限定されるものではない。なお、物品はパウチに限定されず、菓子製品、飲料品、日用雑貨、自動車用部品、電気機器、その他の樹脂成形品などとすることもできる。
そして、図1(a)に示すように、この実施形態における緩衝材30は、前記梱包箱10の内周にほぼ適合する四角形状の基板31を有している。この実施形態の基板31は、梱包箱10の底部11に対応して、長辺31a,31a及びこれに直交する短辺31b,31bを有する長方形状をなしている。なお、基板31は長方形状に限らず、正方形状としてもよく、梱包箱10の底部11の形状に応じて適宜選択することができる。
また、図2に示すように、基板31の対向する短辺31b,31bには、各短辺31bの一端寄りの位置に、それぞれ反対方向に偏倚した位置となるように、半円形状をなした指掛け孔33がそれぞれ形成されている。なお、この指掛け孔33の位置や形状は適宜設定することができる。
図2に示すように、前記基板31の長辺31a,31aには、対向して配置された一対の側板35,35が折り曲げ可能に連設されていると共に、同基板31の短辺31b,31bにも、対向して配置された一対の側板37,37が折り曲げ可能に連設されている。各側板35は、外方に向けて次第に幅狭となるように、両側辺35a,35aが傾斜して横長の台形状をなし、同様に、各側板37も、外方に向けて次第に幅狭となるように、両側辺37a,37aが傾斜して横長の台形状をなしている。
また、長辺側の両側板35及び短辺側の両側板37はそれぞれ下方に折曲され、側板35の側辺35aと側板37の側辺37aとが突き合わされるようになっている。そして、側板35の側辺35aと側板37の側辺37aとの突き合わせ部において、隣接する側辺35a,37aどうしの一方からは、他方に接合される耳部39が延出されている。
この実施形態では、基板31の長辺31a側の各側板35の、両側辺35a,35aから耳部39がそれぞれ延設されており、これらが短辺31b側の各側板37に接合されるようになっている。ただし、この耳部39は、基板31の短辺31b側の各側板37の、両側辺37a,37aから延設されていてもよい。また、各耳部39の内側辺39a(図2参照)は、耳部39を外方に向けて次第に幅狭とする、テーパ状をなしている。
緩衝材30を構成する基板31、長辺側の側板35,35、及び短辺側の側板37,37は、図3に示すように、互いに平行に配置された板紙5,5と、両板紙5,5を連結する波形断面状の中芯6とから構成され、内部に中空部7が設けられた段ボール紙から形成されている。図2に示すように本実施形態では、段ボール紙の中空部7の走行方向Sが、基板31の長手方向に対して平行となるように構成されている。
そして、側板37,37が基板31の短辺31b,31bに沿って下方に折り曲げられると共に、側板35,35が基板31の長辺31a,31aに沿って下方に折り曲げられ、側板35の両側辺35a,35aから延設された各耳部39が、隣接する側板37の両側辺37a,37aの外側となるように被せられ、ホットメルトや、糊、ボンド、ガムテープ、両面テープ等の接合手段により接合されて、図1に示すような緩衝材30が形成される。この緩衝材30の、基板31の下方には側板35,37からなる枠状の支持部が形成され、図9に示すように、基板31の下方に空間41が画成されるようになっている。なお、側板35の両側辺35a,35aから延設された耳部39は、側板37の内側に接合させてもよい。
本考案に係る緩衝材30では、耳部39と側板37との接合部43(図1(a),(b)及び図5参照)における構造が特徴の一つとなっている。
すなわち、図1(a),(b)及び図2に示すように、前記耳部39に、耳部39と側板37との接合部(ホットメルトや、糊、ボンド、ガムテープ、両面テープ等の接合手段により接合される部分)43を囲むように、切り込み線46と繋ぎ目47とからなる切り取り線45が設けられている。
また、耳部39には、切り取り線45で囲まれた部分50(以下、「囲み部50」という)が形成されると共に、耳部39の切り取り線45の外周は、枠状に連結された片52(以下、「枠状連結片52」という)をなしている。なお、前記切り込み線46は、段ボール紙の表側から裏側に至るまで貫通して形成され、前記繋ぎ目47は、切り取り線45内周の囲み部50と切り取り線45外周の枠状連結片52とを連結して、囲み部50を切り取り線45内で保持させる部分となっている。
更に、耳部39と側板37との接合に際しては、耳部39の囲み部50の内面側のみが、上記のホットメルトや、糊、ボンド等の接合手段によって、側板37の外面に接合され、耳部39の枠状連結片52は、側板37に接合されないようになっている。
そして、図5に示すように、耳部39が接合された側板37を、耳部39から離れる方向に押すことで、切り取り線45の繋ぎ目47が破断して、図6に示すように、耳部39に形成された囲み部50が、側板37に接合されたままの状態を維持しながら、耳部39から抜き出されるように構成されている。
図2に示すように、この実施形態における切り取り線45は、段ボール紙の中空部7の走行方向Sに対して平行な平行ライン46a,46aと、同走行方向Sに対して直交し、前記平行ライン46aよりも短い直交ライン46b,46bと、同走行方向Sに対して所定角度θで傾斜して、隣接するライン46a,46bの端部どうしを連結する4つの斜めライン46cとから構成され、横長の六角形状をなしている。
前記繋ぎ目47は、斜めに対向して配置された4つの斜めライン46cの中央にそれぞれ形成されており、切り取り線45のライン上にほぼ等間隔で4つ設けられている。なお、繋ぎ目47は、平行ライン46aや直交ライン46bに形成してもよい。また、繋ぎ目47は、切り取り線45のライン上にほぼ等間隔で2〜5個設けられていることが好ましい。繋ぎ目47が2個未満であると、破断しやすくなるので、接合部43の接合強度が低下し、繋ぎ目47が5個を超えると、緩衝材30の解体時に破断しにくくなるので、解体性が低下する。
更に、各斜めライン46c及び同斜めライン46c上に形成された繋ぎ目47の、段ボール紙の中空部7の走行方向Sに対する角度θ3(図2参照)は、30〜60°であることが好ましく、45°(JIS Z8317に規定の、面取り記号Cで表わされる角度)であることがより好ましい。
また、切り取り線45は耳部39の中央ではなく、耳部39の先端部寄りの位置に形成されていることが好ましい。すなわち、側板35の一側辺35aと、それに隣接する直交ライン46bの中央位置との距離L1は、少なくとも5mm以上離れていることが好ましい。上記距離L1が5mm未満だと、側板35の一側辺35aに対して耳部39が折り曲げにくくなり、組立不良が生じる虞れがある。
図2に示すように、繋ぎ目47の長さL2は、1〜3mmであることが好ましい。長さL2が1mm未満であると、緩衝材30の製造時に破断しやすくなる。一方、長さL2が3mmを超えると、緩衝材30の解体時に破断しにくくなるので、解体性が低下する可能性がある。
上記のように本実施形態における切り取り線45は、側板35の両側辺35a,35aから延設された耳部39に設けられているが、この耳部39が接合される側板37に設けてもよい。また、この実施形態での切り取り線45は、六角形状をなしているが、この形状に限定されるものではなく、例えば、図4(a)〜(c)に示す形状であってもよい。
図4(a)に示す切り取り線45aは、円形状の切り込み線46を有していると共に、その上下左右に4つの繋ぎ目47が等間隔で設けられている。すなわち、段ボール紙の走行方向Sに対して平行な位置に、2つの繋ぎ目47,47が対向して設けられていると共に、同走行方向Sに対して直交する位置に、2つの繋ぎ目47,47が対向して設けられている。
図4(b)に示す切り取り線45bは、円形状の切り込み線46を有していると共に、この切り込み線46上の斜めに対向する位置に、4つの繋ぎ目47が等間隔で設けられている。各繋ぎ目47は、図2に示す六角形状の切り取り線45と同様に、段ボール紙の走行方向Sに対する繋ぎ目47の角度θ3が、30〜60°となるように設けられることが好ましく、45°となるように設けられることがより好ましい。
図4(c)に示す切り取り線45cは、段ボール紙の中空部7の走行方向Sに対して平行な平行ライン46a,46aと、同走行方向Sに対して直交し、平行ライン46aよりも短い直交ライン46b,46bとからなる、横長の長方形状をなしていると共に、平行ライン46a及び直交ライン46を連結する4つの角部46dが、所定の曲率半径で円弧状に形成されている。また、繋ぎ目47は、平行ライン46a,46a及び直交ライン46b,46bの中央にそれぞれ形成され、切り取り線45cのライン上に等間隔で4つ設けられている。
また、本考案においては、緩衝材30の4つの側板のうち、少なくとも対向する2辺の側板が、前記基板31に対して82°以上90°未満となるように折り曲げられていることが好ましく、85〜88°となるように折り曲げられていることがより好ましい。
この実施形態では、図1(b),(c)に示すように、基板31の長辺31a側の側板35,35及び短辺31b側の側板37,37の、4つの側板すべてが、基板31に対して82°以上90°未満となるように折り曲げられている。すなわち、図1(b)に示す基板31に対する側板35の角度θ1と、図1(c)に示す基板31に対する側板37の角度θ2とが、それぞれ82°以上90°未満、より好ましくは85〜88°となるように設定されている。前記角度θ1及びθ2が82°未満である場合には、緩衝材30の剛性が低くなると共に、緩衝材30の下方に物品1を載置しにくくなり、角度θ1及びθ2が90°以上の場合には、上方の緩衝材30の側板35,37が、下方の緩衝材30の基板31の外側に落ち込みやすくなる。
次に、本考案に係る梱包用緩衝材の使用方法及びその作用効果について説明する。
すなわち、図8に示すように、梱包箱10の底部11に、側板35,37を下方に向けて、1個目の緩衝材30を配置し、その基板31上に、口部3を交互に逆方向に向けて2つの物品1,1を上下に積層させて、横方向に3列で並べる。この1個目の緩衝材30の基板31上に、2個目の緩衝材30の側板35,37の下端部を当接させて載置し、その基板31上に、複数の物品1を上記と同様にして積層する。更に、2個目の緩衝材30の基板31上に、上記と同様にして3個目の緩衝材30を載置し、この3個目の緩衝材30の基板31上にも、複数の物品1を上記と同様にして積層する。このように梱包箱10内に所定数の物品1を収容した後、天板15を折り曲げて梱包箱10の上方開口部を閉じ、テープ等を貼着することで、物品1が梱包される(図9参照)。
そして、この緩衝材30においては、基板31の下方に側板35,37による枠状の支持部が形成され、基板31の下方に空間41(図9参照)が形成されるので、この空間41が、基板31上に載置される物品1の緩衝支持部として機能して、落下等の衝撃に対して、物品1を保護することができる。
また、一対ずつの側板35,37の少なくとも一対は、基板31に対して82°以上90°未満となるように折り曲げられているので、上方の緩衝材30の側板35,37の少なくとも一対の下端が、下方の緩衝材30の基板31の各辺31a,31bよりも内側に当接し、上方の緩衝材30の側板35,37の少なくとも一対が、下方の緩衝材30の基板31上に必ず乗ることになる(図9参照)。その結果、下方の緩衝材30の基板31の外側に、上方の緩衝材30の側板35,37が、落ち込んでしまうことを防止することができる。
したがって、梱包箱10内において、上下に積層された緩衝材30の基板31と基板31との間に、物品1を収容することにより、上方の緩衝材30上に積層された物品1の荷重が、下方の緩衝材30によって受けられるので、搬送途中等において梱包体を落下させたり大きな外力が付加されたりして、大きな荷重がかかっても、下方の緩衝材30に載せられた物品1にかかる、上方の緩衝材30に載せられた物品1の荷重が大幅に低減され、物品1が破袋したり、物品1のチャックシール部での液越え等を防止できる。
そして、梱包箱10が所定の箇所に配達されて、梱包箱10内から物品1を取り出した後、いらなくなった緩衝材30を解体する場合には、以下のような方法で解体することができる。
すなわち、図5に示すように、耳部39が接合された側板37,37を把持して、これらを耳部39から離れる方向、この実施形態の場合は、図5の矢印に示すように、側板37,37を基板31に近づくように内側に向けて押し込む。
すると、図6に示すように、耳部39の枠状連結片52が側板37から離れると共に、耳部39に形成された切り取り線45の、複数の繋ぎ目47がそれぞれ破断して、切り取り線45内周の囲み部50が、側板37に接合されたままの状態を維持しながら、耳部39の枠状連結片52から抜き出されて、各耳部39を側板37の側部から剥がすことができる。そして、側板35,35及び側板37,37を、基板31の平面に対して平行となるように曲げることで、図7に示すような平らなシートとすることができる。
このように、この緩衝材30においては、側板37を基板31に向けて押し込むだけの簡単な操作で、側板37から耳板39を容易に剥がすことができるので、解体作業性を向上させることができる。
特に、この実施形態では、耳部39は、一対の側板35,35の両側辺35aから延設され、側板37,37の外側に接合されているので、耳部39が接合された一対の側板37,37を内側に押し込むだけで、一対の側板37,37の各側部から、4つの耳板39を一度に剥がすことができるので、解体作業性をより向上させることができる。
また、耳部39は、切り取り線45内周の囲み部50のみが、側板37に接合され、切り取り線45外周の枠状連結片52は、側板37とは接合されておらず、また、囲み部50は、繋ぎ目47のみを介して枠状連結片52と連結されているので、比較的軽い押し込み力で、容易に耳部39を抜き出すことができ、非力な作業者であっても余裕をもって解体作業を行うことができる。
更に、囲み部50は、接合部43を介して側板37に接合されたままの状態で、耳部39から抜き出されるように構成されているので(図6参照)、耳部を側板から無理に剥がしたような跡が目立つことを防止することができる。
また、切り取り線45は、耳部39と側板37との接合部43を囲むように形成されており、その外周に枠状をなした枠状連結片52が設けられているので、例えば、梱包箱10が落下して、緩衝材30に衝撃力が作用しても、枠状連結片52により囲み部50がカバーされて、繋ぎ目47が破断されにくくなり、また、囲み部50の位置ずれや変形が抑制されて、耳部39と側板37との接合部43において、十分な接合強度を維持することができ、緩衝材30の破損や変形を防止することができる。
更にこの実施形態では、切り取り線45が六角形状をなしているので、囲み部50の外周に配置される、枠状連結片52を比較的広い幅で確保できるので、耳部39と側板37との接合部43の強度を維持しつつ、解体性を向上させることができる。図4(c)に示す、円弧状の角部46dを有する長方形状をなした切り取り線45cの場合であっても、同様の効果が得られる。
また、この実施形態では、切り取り線45の継ぎ目47が、切り込み線46の、段ボール紙の中空部7の走行方向Sに対して、斜めに形成された斜めライン46cに設けられているので、切り取り線45の繋ぎ目47の部分を、適度に破断しやすくすることができ、耳部39と側板37との接合部43の強度を維持しつつ、解体性を向上させることができる。
更にこの実施形態では、繋ぎ目47が、切り取り線45のライン上に、等間隔で4個設けられているので、耳部39と側板37との接合部43の強度と、解体時の剥がしやすさとを、良好にバランスさせることができ、梱包時の耐久性と、使用後の解体性とを、共に良好にすることができる。
また、この実施形態では、強度を弱める原因となる切り取り線45が、耳部39に設けられているので、全ての側板35,35,37,37が、切り取り線45のない板で構成されることになり、緩衝材30全体としての強度を維持しやすくすることができる。
下記の実施例1〜4及び比較例1〜3の梱包用緩衝材について、解体のしやすさ(解体性)及び耐久性を試験した。
(実施例1)
図1に示す形状の梱包用緩衝材を製造した。耳部には図2に示す形状の切り取り線が形成されている。また、段ボール紙の厚さは3mmであり、繋ぎ目47の長さL2は1mmで形成されている。
(実施例2)
切り取り線45aを図4(a)に示す形状とした以外は、実施例1と同様の条件で、梱包用緩衝材を製造した。
(実施例3)
切り取り線45bを図4(b)に示す形状とした以外は、実施例1と同様の条件で、梱包用緩衝材を製造した。
(実施例4)
切り取り線45cを図4(c)に示す形状とした以外は、実施例1と同様の条件で、梱包用緩衝材を製造した。
(比較例1)
図4(d)に示す通り、切り取り線を設けない形状とした以外は、実施例1と同様の条件で、梱包用緩衝材を製造した。
(比較例2)
図4(e)に示す通り、
円弧状の切り取り線45eを、耳部39の外側辺39bから内側辺39aにかけて形成した以外は、実施例1と同様の条件で、梱包用緩衝材を製造した。
(比較例3)
図4(f)に示す通り、切り取り線45fを、側板35の一側辺35aに沿って形成した以外は、実施例1と同様の条件で、梱包用緩衝材を製造した。
<解体性試験>
各緩衝用梱包材について、側板37,37を基板31側に向けて同時に押し込んで、側板37から耳部39を剥がすことができるか否かを試験した。各実施例1〜4及び比較例1〜3について、それぞれ10個ずつ行った。その結果を下記1に示す。
表1中、◎は、10個のうち、9個以上について不具合が認められなかった場合、○は、10個のうち、6個以上について不具合が認められなかった場合、△は、10個のうち、3個以上について不具合が認められなかった場合、×は、10個のうち、不具合が認められなかったのが、3個未満の場合を意味する。
<耐久性試験>
各梱包用緩衝材を、所定の梱包箱に配置し、その基板31上に7.5kgの物品を載置して梱包し、梱包箱の底面が床面から100cmとなるように水平に持ち上げて、その位置から落下させ、これを10回繰り返した後、切り取り線について、破断部分がないかどうかを試験した。各実施例1〜4及び比較例1〜3について、それぞれ10個ずつ行った。その結果を下記1に示す。
表1中、◎は、10個のうち、9個以上について切り取り線の破断が認められなかった場合、○は、10個のうち、6個以上について切り取り線の破断が認められなかった場合、△は、10個のうち、3個以上について切り取り線の破断が認められなかった場合、×は、10個のうち、切り取り線の破断が認められなかったのが、3個未満の場合を意味する。
上記表1に示すように、比較例1〜3については、解体性又は耐久性のいずれか一方は良好だが、解体性及び耐久性の両者が共に良好であるものはなく、これに対して、本考案に係る実施例1〜4については、解体性及び耐久性の両者が共に良好であることが確認できた。
1 物品
3 口部
5 板紙
6 中芯
7 中空部
10 梱包箱
11 底部
13 側壁
15 天板
30 梱包用緩衝材(緩衝材)
31 基板
31a 長辺
31b 短辺
33 指掛け孔
35 側板
35a 側辺
37 側板
37a 側辺
39 耳部
39a 内側辺
39b 外側辺
41 空間
43 接合部
45,45a,45b,45c,45e,45f 切り取り線
46 切り込み線
46a 平行ライン
46b 直交ライン
46c 斜めライン
46d 角部
47 繋ぎ目
50 切り取り線で囲まれた部分(囲み部)
52 切り取り線の外周の、枠状に連結された片(枠状連結片)

Claims (8)

  1. 梱包箱に物品を上下に重ねて収容する際、梱包箱の底部と最下段の物品との間や、上下に積層される物品どうしの間に配置される、段ボール紙からなる梱包用緩衝材において、
    梱包箱の内周にほぼ適合する四角形状の基板と、該基板の4辺から下方に折曲された側板と、該側板の両側辺の突き合わせ部で、隣接する側辺どうしの一方から延出されて他方の側板に接合された耳部とを備えており、
    前記耳部と該耳部が接合された側板とのいずれか一方に、接合部を囲むように形成された、切り込み線と繋ぎ目とで構成される切り取り線が設けられており、
    前記耳部が接合された側板を前記耳部から離れる方向に押すことにより、前記切り取り線の繋ぎ目が破断して、前記切り取り線で囲まれた部分が抜き出されるように構成されていることを特徴とする梱包用緩衝材。
  2. 前記耳部は、対向する一対の側板の両側辺から延出されており、隣接する側板の外側に接合されている請求項1記載の梱包用緩衝材。
  3. 前記切り取り線は、多角形又は該多角形の角部を円弧状にした形状をなす請求項1又は2記載の梱包用緩衝材。
  4. 前記切り取り線の繋ぎ目が、前記段ボール紙の中空部の走行方向に対して斜めに形成された切り込み線の途中に配置されている請求項1〜3のいずれか1つに記載の梱包用緩衝材。
  5. 前記繋ぎ目が、前記切り取り線のライン上に、等間隔で2〜5個設けられている請求項1〜4のいずれか1つに記載の梱包用緩衝材。
  6. 前記繋ぎ目が、前記切り取り線のライン上に、等間隔で4個設けられている請求項5記載の梱包用緩衝材。
  7. 前記切り取り線が、前記耳部に設けられている請求項1〜6のいずれか1つに記載の梱包用緩衝材。
  8. 前記側板のうち、少なくとも対向する一対の側板が、前記基板に対して82°以上90°未満となるように折り曲げられている請求項1〜7のいずれか1つに記載の梱包用緩衝材。
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