JP6491407B2 - 梱包体 - Google Patents
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Description
また、非特許文献1には、ダンボール製の梱包箱の外フラップを短くした点について開示されている。
当該包装箱において、内フラップと外フラップとが重なる領域では、接着剤等で接合されている部分を含み、当該部分は剛性が高い。そのため、当該部分にライナカットを設けたとしても、当該ライナカット自体を切断することが困難であるという問題もある。
また、非特許文献1に記載の梱包箱に特許文献1に記載のライナカットを設けたとしても、前記のようにトレイから商品がこぼれ落ちやすいという問題が生じる。
また、前記の場合に、前記2本のライナカットのうち下方に位置する第2のライナカットは、前記梱包箱本体の中央よりも高い位置に配置されていてもよい。
さらに、前記の場合に、前記梱包箱本体はラップアラウンド式で形成され、前記幅面又は長さ面を構成する板から延びた継ぎしろと天面を構成する板とが接合され、又は、前記天面を構成する板から延びた前記継ぎしろと前記幅面又は長さ面を構成する板とが接合されていてもよい。
この場合に、前記被梱包物は、その高さが、前記開口部が形成された前記幅面又は長さ面の上側の前記フラップの下端位置よりも高くてもよい。
(梱包箱の概略構成について)
図1は、本発明の一実施形態にかかる梱包箱1の斜視図である。この梱包箱1は、六面体形状の箱体である梱包箱本体2を備えている。梱包箱本体2は、例えばダンボール紙等の例えば紙製の箱体である。
このように、外フラップ15を短く構成するのは、ダンボール紙を節減することにより、最終的なダンボール紙廃棄の際の環境負荷を低減する等のためである。
図1〜図4に示すように、梱包箱1の幅面17から、隣接する長さ面12にかけては、2本のライナカットL1,L2が並列して形成されている。ライナカットL1,L2は、それぞれ第1のライナカット、第2のライナカットとなるもので、いずれも幅面17、長さ面12に形成されたミシン目状の切込み線である。このライナカットL1,L2は、並列して例えば一定の間隔をあけて形成され、幅面17の開口部43の形成部分を除いて、幅面17、および長さ面12の長手方向を長さ方向として梱包箱1の全周を一周して形成されている。幅面17、長さ面12のライナカットL1とライナカットL2との間の領域は、切取り部4を構成する。
このため、切取り部4の高さが、前記の特許文献1における当該切取り部4に相当する部分(特許文献1における引裂帯体31,32)の高さよりも高くなる。従って、梱包箱1の下部1bをトレイにした場合に、当該トレイの高さが高くなり、被梱包物101がトレイからこぼれ落ちるのを防ぐことができる。
すなわち、ライナカットL1,L2は、外フラップ15と内フラップ16とが重なる領域6には形成されていないため、ライナカットL1,L2を容易に切断することが可能である。
これにより、ライナカットL1,L2が、外フラップ15と内フラップ16とが重なる領域6に形成されるのを避けつつ、切取り部4の位置を最も高くすることができる。
なお、ここで、「ほぼ同じ」とは、梱包箱1の組み立ての際の誤差も考慮し、ライナカットL1の高さと、幅面17の上側の外フラップ15の下端(先端71)の高さとの誤差が、例えば3mm以内であることである。
これにより、梱包箱1における切取り部4の位置を充分に高くすることができる。よって、被梱包物101がトレイからこぼれ落ちるのを確実に防ぐことができる。
この場合には、長さ面12のH字形状の切込み線5から指を梱包箱1内に差し入れ、切込み線5に面している切取り部4の端部44を指で持って切取り部4を引っ張り、梱包箱1から切取り部4を切り取ることができる。これにより、梱包箱1の開封作業をさらに容易に行うことができる。
また、一般に、本実施形態のようにラップアラウンド式で形成されたダンボール製の梱包箱1の場合においては、継ぎしろ14が当該梱包箱1の上側に位置するようにしているからでもある。これは、継ぎしろ14を梱包箱1の下側(底面13側)とすると、運搬作業の際等に梱包箱1の下側の接合部分を摺ってしまって、継ぎしろ14が剥がれやすくなってしまうからである。
そこで、継ぎしろ14部分が剥がれやすい状態になっているか否かを視認しやすくするためにも、継ぎしろ14は梱包箱1の上側に位置していることが望ましい。
その上、ライナカットL1,L2は、図示のように直線形状である必要はなく、様々な形状にすることができ、例えば、蛇行線状していても良い。
図7は、図1〜図6に示す梱包箱1の表面から見た展開図である。図8は、同梱包箱1の裏面から見た展開図である。すなわち、図7、図8において図示されているのは、梱包箱1を展開状態としたダンボール紙19のそれぞれ表面、裏面である。図7、図8においては、梱包箱1を展開したダンボール紙19について、その外形形状及び罫線3を実線で示している。図7に示すように、ダンボール紙19の表面は、右から順次、天面11、長さ面12、底面13、長さ面12、及び継ぎしろ14となり、これらの間には罫線3が形成されている。天面11、底面13を構成するダンボール紙の長手方向両端部にはそれぞれ外フラップ15が設けられている。また、各長さ面12を構成する板の長手方向両端部にはそれぞれ内フラップ16が設けられている。図8は、図7に示すダンボール紙19の裏面の展開図を示している。符号21は天面11の裏面、符号22は長さ面12の裏面、符号23は底面13の裏面にそれぞれ相当する。
このようなダンボール紙19の組み立ては、複数の被梱包物101(図9)を包み込むように行い、その後、天面11を構成する板の短手方向の端部側部分33(図8参照)と継ぎしろ14とを接合し、また、内フラップ16と外フラップ15とを接合することで行う。すなわち、梱包箱1は、ラップアラウンド式で形成されている。
図9は、以上説明した梱包箱1に複数個の被梱包物としての被梱包物101を梱包してなる梱包体201の斜視図である。前記のとおり、梱包箱1は、被梱包物となる被梱包物101を複数個、ラップアラウンド式で梱包している。図9の例では、被梱包物101は缶飲料の例であり、この例で縦横に4×6個の被梱包物101が梱包箱1に収納されている。もちろん、梱包体201に梱包されている被梱包物はこれに限定されるものではなく、食品や飲料などの様々な商品等とすることができる。さらに具体的には、被梱包物101を、例えば缶飲料、プラスチックボトル飲料、紙パック飲料等、容器に入れられた飲料、食品等とすることができる。
これにより、被梱包物101が開口部43からこぼれ落ちるのを防ぐことができる。
さらに、被梱包物101は、その高さ方向に積まれていないことが望ましい。積まれている状態とは、被梱包物101が、例えば、2段又3段で積層された状態を指す。
これにより、梱包体201の開口部43から被梱包物101がこぼれ落ちることを防止することができる。
図10は、切取り部4を切り取った後の梱包体201の斜視図である。図10においては、図9の梱包体201から切取り部4を切り取り、梱包箱1の上部1aを除去した状態を示している。この状態では、梱包箱1の上部1aの除去後に残った下部1bが被梱包物101を収納するトレイとなり、被梱包物101を収納したまま、運んだり、あるいは、商店内に陳列したりすることができる。
その他にも、本発明は前記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、前記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
例えば、前記の例では、H字形状の切込み線5を設けて、切取り部4の切り取り開始位置としているが、切込み線5に代えて、幅面17又は長さ面12に穴をあけて、切取り部4の切り取り開始位置とするようにしてもよい。
さらに、幅面17が内フラップ16、外プラップ15により形成される例を示したが、長さ面12が内フラップ16、外プラップ15により形成されるようにしてもよい。
2 梱包箱本体
11 天面
12 長さ面
13 底面
14 継ぎしろ
15 外フラップ(フラップ)
16 内フラップ(フラップ)
17 幅面
43 開口部
71 先端部
101 被梱包物
201 梱包体
L1 ライナカット(第1のライナカット)
L2 ライナカット(第2のライナカット)
Claims (5)
- 梱包箱と当該梱包箱内に梱包されている複数個の飲料缶である被梱包物とを備える梱包体であって、
前記梱包箱は、
箱体である梱包箱本体と、
前記梱包箱本体の幅面又は長さ面を形成している、互いに接合されたフラップと、
前記フラップで形成されている前記幅面又は長さ面のうちの少なくとも一つの面に設けられ、先端部が互いに向き合っている前記フラップ間に隙間があいていることにより形成されている前記梱包箱本体の開口部と、
前記開口部が形成された前記幅面又は長さ面から隣接する前記長さ面又は幅面にかけて、前記梱包箱本体の高さ方向に並列に形成された2本のライナカットと、
を備え、
前記2本のライナカットの間の中央は、前記梱包箱本体の中央よりも高い位置に配置され、
前記2本のライナカットのうち上方に位置する第1のライナカットは、前記開口部が形成された前記幅面又は長さ面の上側の前記フラップの下端とほぼ同じ高さ又は下端よりも低い位置に配置されていて、下方に位置する第2のライナカットは、開口部が形成された幅面又は長さ面の下側における前記フラップの上端よりも高い位置に配置されていて、前記開口部に達していることを特徴とする梱包体。 - 前記第1のライナカットは、前記開口部が形成された前記幅面又は長さ面の上側の前記フラップの下端とほぼ同じ高さに配置されていることを特徴とする請求項1に記載の梱包体。
- 前記2本のライナカットのうち下方に位置する第2のライナカットは、前記梱包箱本体の中央よりも高い位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の梱包体。
- 前記梱包箱本体はラップアラウンド式で形成され、
前記幅面又は長さ面を構成する板から延びた継ぎしろと天面を構成する板とが接合され、又は、前記天面を構成する板から延びた前記継ぎしろと前記幅面又は長さ面を構成する板とが接合されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかの一項に記載の梱包体。 - 前記被梱包物は、その高さが、前記開口部が形成された前記幅面又は長さ面の上側の前記フラップの下端位置よりも高いことを特徴とする請求項1乃至4の何れかの一項に記載の梱包体。
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