JP3173306B2 - し尿含有汚水の防臭剤 - Google Patents
し尿含有汚水の防臭剤Info
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- JP3173306B2 JP3173306B2 JP31646194A JP31646194A JP3173306B2 JP 3173306 B2 JP3173306 B2 JP 3173306B2 JP 31646194 A JP31646194 A JP 31646194A JP 31646194 A JP31646194 A JP 31646194A JP 3173306 B2 JP3173306 B2 JP 3173306B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はし尿含有汚水の防臭剤に
係り、特に、防臭効果の速効性及び効果の持続性に優
れ、車両用、とりわけ長距離車両用便器洗浄水や汚水タ
ンク内の汚水の添加薬剤として好適なし尿含有汚水の防
臭剤に関する。
係り、特に、防臭効果の速効性及び効果の持続性に優
れ、車両用、とりわけ長距離車両用便器洗浄水や汚水タ
ンク内の汚水の添加薬剤として好適なし尿含有汚水の防
臭剤に関する。
【０００２】
【従来の技術】車両（特に列車）の水洗トイレ設備にお
いては、洗浄水を洋風便器又は和風便器に供給して該洋
風便器又は和風便器の洗浄を行なっている。
いては、洗浄水を洋風便器又は和風便器に供給して該洋
風便器又は和風便器の洗浄を行なっている。
【０００３】この洗浄方式の１つとして、貯水タンク内
の洗浄水を便器に導き、次いで汚水タンクに落とし込
み、汚水タンク内の汚水を車両基地にて排出するものが
ある。
の洗浄水を便器に導き、次いで汚水タンクに落とし込
み、汚水タンク内の汚水を車両基地にて排出するものが
ある。
【０００４】別の洗浄方式として、汚水タンク内の上澄
液を循環するものがある。
液を循環するものがある。
【０００５】後者の循環式の洗浄方式のものにおいて
は、汚水タンク内に水が多量に存在しており、汚物が水
没するから臭気発生は少ない。
は、汚水タンク内に水が多量に存在しており、汚物が水
没するから臭気発生は少ない。
【０００６】これに対し、前者の水を一過式に使用する
タイプの洗浄方式においては、洗浄水が清潔で衛生的で
あるというメリットがあるものの、洗浄水量を少なくし
ているところから汚水タンク内に流入する汚物に対する
洗浄水量が少なく、汚物が大気に晒され易い。そして、
このため、強い臭気が発生し易くなるという問題があっ
た。また、汚水タンク内は非常に腐敗、腐食し易い環境
であることから、この腐敗、腐食によっても臭気が助長
される。
タイプの洗浄方式においては、洗浄水が清潔で衛生的で
あるというメリットがあるものの、洗浄水量を少なくし
ているところから汚水タンク内に流入する汚物に対する
洗浄水量が少なく、汚物が大気に晒され易い。そして、
このため、強い臭気が発生し易くなるという問題があっ
た。また、汚水タンク内は非常に腐敗、腐食し易い環境
であることから、この腐敗、腐食によっても臭気が助長
される。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】従来、この汚水タンク
の臭気防止のために各種の防臭剤が提供されているが、
速効性及び効果の持続性を兼備する防臭剤は提供されて
いない。即ち、防臭効果の速効性に優れるものは、早期
に防臭成分が消失し、効果の持続性は得られない。逆
に、効果の持続性に優れるものは、使用直後において直
ちに防臭効果を得ることができない。
の臭気防止のために各種の防臭剤が提供されているが、
速効性及び効果の持続性を兼備する防臭剤は提供されて
いない。即ち、防臭効果の速効性に優れるものは、早期
に防臭成分が消失し、効果の持続性は得られない。逆
に、効果の持続性に優れるものは、使用直後において直
ちに防臭効果を得ることができない。
【０００８】このようなことから、長時間、汚水タンク
に汚水を貯留することとなる長距離車両等において、速
効性及び効果の持続性を兼備する防臭剤の開発が望まれ
ている。
に汚水を貯留することとなる長距離車両等において、速
効性及び効果の持続性を兼備する防臭剤の開発が望まれ
ている。
【０００９】本発明は上記従来の実情に鑑みてなされた
ものであり、速効性及び効果の持続性を兼備するし尿含
有汚水の防臭剤を提供することを目的とする。
ものであり、速効性及び効果の持続性を兼備するし尿含
有汚水の防臭剤を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】請求項１のし尿含有汚水
の防臭剤は、緩効性抗菌剤として２−ブロモ−２−ニト
ロ−１，３−プロパンジオールと、速効性抗菌剤として
２，２−ジブロモ−３−ニトリロプロピオンアミドと、
有機酸としてリンゴ酸及び／又はフマール酸と、色素と
してトリフェニルメタン系色素と、香料としてピネン及
び／又はリモネンと、消泡剤としてシリコン系界面活性
剤と、を含有してなることを特徴とする。
の防臭剤は、緩効性抗菌剤として２−ブロモ−２−ニト
ロ−１，３−プロパンジオールと、速効性抗菌剤として
２，２−ジブロモ−３−ニトリロプロピオンアミドと、
有機酸としてリンゴ酸及び／又はフマール酸と、色素と
してトリフェニルメタン系色素と、香料としてピネン及
び／又はリモネンと、消泡剤としてシリコン系界面活性
剤と、を含有してなることを特徴とする。
【００１１】請求項２のし尿含有汚水の防臭剤は、請求
項１の防臭剤において、更にフィラーとしてシリカ微粉
末及び／又はゼオライト微粉末を含み、前記香料及び消
泡剤は該フィラーに吸着担持されていることを特徴とす
る。
項１の防臭剤において、更にフィラーとしてシリカ微粉
末及び／又はゼオライト微粉末を含み、前記香料及び消
泡剤は該フィラーに吸着担持されていることを特徴とす
る。
【００１２】以下に本発明を詳細に説明する。
【００１３】本発明において、緩効性抗菌剤としては、
２−ブロモ−２−ニトロ−１，３−プロパンジオールを
用いる。緩効性抗菌剤の配合により、防臭効果の長期持
続性が得られる。
２−ブロモ−２−ニトロ−１，３−プロパンジオールを
用いる。緩効性抗菌剤の配合により、防臭効果の長期持
続性が得られる。
【００１４】速効性抗菌剤としては、２，２−ジブロモ
−３−ニトリロプロピオンアミドを用いる。速効性抗菌
剤の配合により、防臭効果の速効性が得られる。
−３−ニトリロプロピオンアミドを用いる。速効性抗菌
剤の配合により、防臭効果の速効性が得られる。
【００１５】有機酸としては、リンゴ酸、フマール酸、
好ましくはリンゴ酸を用いる。有機酸は汚水中のアンモ
ニアを中和することにより、汚水のｐＨを、抗菌剤の効
果発現及び色素の発色に有効な酸性領域に調整して、処
理効果等を高める。
好ましくはリンゴ酸を用いる。有機酸は汚水中のアンモ
ニアを中和することにより、汚水のｐＨを、抗菌剤の効
果発現及び色素の発色に有効な酸性領域に調整して、処
理効果等を高める。
【００１６】色素としては、トリフェニルメタン系色素
を用いる。色素の配合により、汚水を清潔感のある色に
着色し、外観を良くすることができる。
を用いる。色素の配合により、汚水を清潔感のある色に
着色し、外観を良くすることができる。
【００１７】香料としては、ピネン、リモネン、好まし
くは、ピネンを用いる。香料の配合により、汚水に芳香
を付与することができる。
くは、ピネンを用いる。香料の配合により、汚水に芳香
を付与することができる。
【００１８】消泡剤としては、シリコン系界面活性剤を
用いる。消泡剤により汚水の発泡を防止して、防臭効果
をより一層高め、汚水の取り扱い性を改善することがで
きる。
用いる。消泡剤により汚水の発泡を防止して、防臭効果
をより一層高め、汚水の取り扱い性を改善することがで
きる。
【００１９】本発明においては、上記成分の他、更にフ
ィラーとしてシリカ微粉末、ゼオライト微粉末、好まし
くは平均粒径５〜２０μｍのシリカ微粉末を配合し、前
記香料及び消泡剤を該フィラーに吸着担持させることに
より、取り扱い性を高めることができる。
ィラーとしてシリカ微粉末、ゼオライト微粉末、好まし
くは平均粒径５〜２０μｍのシリカ微粉末を配合し、前
記香料及び消泡剤を該フィラーに吸着担持させることに
より、取り扱い性を高めることができる。
【００２０】本発明において、上記配合成分は、各々の
効果を有効に発現させるために、次のような配合割合と
するのが好ましい。
効果を有効に発現させるために、次のような配合割合と
するのが好ましい。
【００２１】２−ブロモ−２−ニトロ−１，３−プロパ
ンジオールの緩効性抗菌剤：２５〜３５重量部 ２，２−ジブロモ−３−ニトリロプロピオンアミドの速
効性抗菌剤：１〜１０重量部 リンゴ酸等の有機酸：４０〜７０重量部 トリフェニルメタン系色素の色素：３〜８重量部 ピネン等の香料：４〜７重量部 シリコン系界面活性剤の消泡剤：０．１〜５重量部 シリカ微粉末等のフィラー：２〜６重量部 このような本発明のし尿含有汚水の防臭剤は、特にフィ
ラーの配合により、通常は取り扱い性に優れた粉末状で
提供され、例えば、車両等の汚水タンク内の汚水に対し
て０．３〜０．６ｇ／ｌ程度、或いは、洗浄水に対して
０．２〜０．５ｇ／ｌ程度の割合で使用することによ
り、良好な防臭効果を使用直後から長期にわたり発揮す
る。このため、例えば、長距離車両等の汚水タンクに投
入した場合、その優れた防臭効果の速効性で前日の残留
汚物を瞬時に浄化すると共に、防臭効果の緩効性により
当日分の汚物を長時間にわたり浄化することができる。
ンジオールの緩効性抗菌剤：２５〜３５重量部 ２，２−ジブロモ−３−ニトリロプロピオンアミドの速
効性抗菌剤：１〜１０重量部 リンゴ酸等の有機酸：４０〜７０重量部 トリフェニルメタン系色素の色素：３〜８重量部 ピネン等の香料：４〜７重量部 シリコン系界面活性剤の消泡剤：０．１〜５重量部 シリカ微粉末等のフィラー：２〜６重量部 このような本発明のし尿含有汚水の防臭剤は、特にフィ
ラーの配合により、通常は取り扱い性に優れた粉末状で
提供され、例えば、車両等の汚水タンク内の汚水に対し
て０．３〜０．６ｇ／ｌ程度、或いは、洗浄水に対して
０．２〜０．５ｇ／ｌ程度の割合で使用することによ
り、良好な防臭効果を使用直後から長期にわたり発揮す
る。このため、例えば、長距離車両等の汚水タンクに投
入した場合、その優れた防臭効果の速効性で前日の残留
汚物を瞬時に浄化すると共に、防臭効果の緩効性により
当日分の汚物を長時間にわたり浄化することができる。
【００２２】
【作用】速効性抗菌剤による防臭効果の速効性と、緩効
性抗菌剤による防臭効果の緩効性とで、添加直後から長
時間経過後においても、良好な防臭効果を発揮する。
性抗菌剤による防臭効果の緩効性とで、添加直後から長
時間経過後においても、良好な防臭効果を発揮する。
【００２３】特に、請求項２の防臭剤によれば、取り扱
い性に優れた防臭剤が提供される。
い性に優れた防臭剤が提供される。
【００２４】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
り具体的に説明する。
【００２５】実施例１，２、比較例１，２ 表１に示す配合にて、防臭剤を調製し、得られた防臭剤
０．５ｇを人尿２００リットルに添加し、３５℃で５日
間放置し、北川式検知管にてアンモニアとメルカプタン
の発生量を測定した。また、濁りの有無を調べ、結果を
表２に示した。
０．５ｇを人尿２００リットルに添加し、３５℃で５日
間放置し、北川式検知管にてアンモニアとメルカプタン
の発生量を測定した。また、濁りの有無を調べ、結果を
表２に示した。
【００２６】なお、香料及び消泡剤は、予めシリカ微粉
末に吸着担持させておいた。
末に吸着担持させておいた。
【００２７】
【表１】
【００２８】
【表２】
【００２９】表１，２より、本発明のし尿含有汚水の防
臭剤によれば、添加直後においても、長時間経過後にお
いても良好な防臭効果を得ることができることがわか
る。これに対して、緩効性抗菌剤を用いない比較例１で
は、長時間経過後において防臭効果が得られず逆に、速
効性抗菌剤を用いない比較例２では、添加直後において
防臭効果が低い。
臭剤によれば、添加直後においても、長時間経過後にお
いても良好な防臭効果を得ることができることがわか
る。これに対して、緩効性抗菌剤を用いない比較例１で
は、長時間経過後において防臭効果が得られず逆に、速
効性抗菌剤を用いない比較例２では、添加直後において
防臭効果が低い。
【００３０】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のし尿含有汚
水の防臭剤は、防臭効果の速効性及び効果の持続性を兼
備する防臭剤であるため、添加直後から長時間経過後に
おいても、良好な防臭効果を発揮する。
水の防臭剤は、防臭効果の速効性及び効果の持続性を兼
備する防臭剤であるため、添加直後から長時間経過後に
おいても、良好な防臭効果を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ Ｃ０２Ｆ 1/50 ５３２ Ｃ０２Ｆ 1/50 ５３２Ｃ ５３２Ｄ ５３２Ｈ ５４０ ５４０Ｄ ＺＡＢ ＺＡＢ (72)発明者 三砂 元彦 埼玉県大宮市北袋町１丁目297番地 三 菱マテリアル株式会社セメント研究所内 (72)発明者 渡邊 哲朗 埼玉県大宮市北袋町１丁目297番地 三 菱マテリアル株式会社セメント研究所内 (72)発明者 山口 直樹 埼玉県大宮市北袋町１丁目297番地 三 菱マテリアル株式会社セメント研究所内 (56)参考文献 特開 平７−204691（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−473（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−56728（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−15870（ＪＰ，Ａ) 特開 平５−138154（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−225889（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−154764（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−51959（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−193182（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−35788（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C02F 1/00 B01D 19/04 C02F 1/50 A61L 9/01
Claims (2)
- 【請求項１】 緩効性抗菌剤として２−ブロモ−２−ニ
トロ−１，３−プロパンジオールと、 速効性抗菌剤として２，２−ジブロモ−３−ニトリロプ
ロピオンアミドと、 有機酸としてリンゴ酸及び／又はフマール酸と、 色素としてトリフェニルメタン系色素と、 香料としてピネン及び／又はリモネンと、 消泡剤としてシリコン系界面活性剤と、を含有してなる
ことを特徴とするし尿含有汚水の防臭剤。 - 【請求項２】 請求項１の防臭剤において、更にフィラ
ーとしてシリカ微粉末及び／又はゼオライト微粉末を含
み、前記香料及び消泡剤は該フィラーに吸着担持されて
いることを特徴とするし尿含有汚水の防臭剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31646194A JP3173306B2 (ja) | 1994-12-20 | 1994-12-20 | し尿含有汚水の防臭剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31646194A JP3173306B2 (ja) | 1994-12-20 | 1994-12-20 | し尿含有汚水の防臭剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08168754A JPH08168754A (ja) | 1996-07-02 |
| JP3173306B2 true JP3173306B2 (ja) | 2001-06-04 |
Family
ID=18077359
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31646194A Expired - Fee Related JP3173306B2 (ja) | 1994-12-20 | 1994-12-20 | し尿含有汚水の防臭剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3173306B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB201021170D0 (en) * | 2010-12-10 | 2011-01-26 | Dow Corning | Granulated organopolysiloxane products |
-
1994
- 1994-12-20 JP JP31646194A patent/JP3173306B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08168754A (ja) | 1996-07-02 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20010227 |
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