JPH09141271A - トイレット用水処理剤 - Google Patents
トイレット用水処理剤Info
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- JPH09141271A JPH09141271A JP7321154A JP32115495A JPH09141271A JP H09141271 A JPH09141271 A JP H09141271A JP 7321154 A JP7321154 A JP 7321154A JP 32115495 A JP32115495 A JP 32115495A JP H09141271 A JPH09141271 A JP H09141271A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた防臭効果および殺菌効果（抗菌効果）
のみならず、特に吸引式トイレット用に要求される優れ
た洗浄力をも具備する低コストの該水処理剤を提供す
る。 【解決手段】 有効成分として下記一般式を有するジア
ルキルジメチルアンモニウムのハロゲン塩を含んでな
る。 【化１】
のみならず、特に吸引式トイレット用に要求される優れ
た洗浄力をも具備する低コストの該水処理剤を提供す
る。 【解決手段】 有効成分として下記一般式を有するジア
ルキルジメチルアンモニウムのハロゲン塩を含んでな
る。 【化１】
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、トイレット用水処
理剤に関し、詳しくは、優れた防臭効果および殺菌効果
（抗菌効果）のみならず、特に吸引式トイレットに要求
される優れた洗浄力をも具備する低コストのトイレット
用水処理剤に関する。
理剤に関し、詳しくは、優れた防臭効果および殺菌効果
（抗菌効果）のみならず、特に吸引式トイレットに要求
される優れた洗浄力をも具備する低コストのトイレット
用水処理剤に関する。
【０００２】
【技術背景】鉄道車両、航空機、船舶、長距離バス、あ
るいは建築現場や工事現場等における簡易トイレット
（移動式等）等では、循環式あるいは吸引式のトイレッ
トが使用されている。循環式トイレットは、予め汚物タ
ンクに適量の水を入れ、これにトイレット用水処理剤を
添加溶解しておき、使用毎に循環ポンプにより洗浄水を
循環させて便器を洗浄する方式であり、使用２回目以降
には、洗浄水中に汚物が混入した状態となる。従って、
循環式トイレット用の水処理剤には、洗浄力、着色力
（汚物の隠蔽力）、防臭力、殺菌力等が要求される。
るいは建築現場や工事現場等における簡易トイレット
（移動式等）等では、循環式あるいは吸引式のトイレッ
トが使用されている。循環式トイレットは、予め汚物タ
ンクに適量の水を入れ、これにトイレット用水処理剤を
添加溶解しておき、使用毎に循環ポンプにより洗浄水を
循環させて便器を洗浄する方式であり、使用２回目以降
には、洗浄水中に汚物が混入した状態となる。従って、
循環式トイレット用の水処理剤には、洗浄力、着色力
（汚物の隠蔽力）、防臭力、殺菌力等が要求される。
【０００３】一方、吸引式トイレットは、集中汚物タン
クを減圧にし、各トイレットから汚物を洗浄水と共に吸
引により集める方式であり、この洗浄水中に予めトイレ
ット用の水処理剤が添加溶解されている。ところで、こ
の洗浄水は、使用毎に新しい水（再利用しない）を流す
ため、集中汚物タンクの収容量との観点から、流す量が
一般に２００ミリリットル以下／１回（以下、ミリリッ
トルを「ｍＬ」と記し、リットルを「Ｌ」と記す）に抑
えられている。従って、汚物が便器に付着して残らない
ように、この流水、延いてはこの流水に添加溶解されて
いる水処理剤には、殺菌力に加えて、循環式トイレット
用水処理剤に要求される以上の洗浄力が要求される。
クを減圧にし、各トイレットから汚物を洗浄水と共に吸
引により集める方式であり、この洗浄水中に予めトイレ
ット用の水処理剤が添加溶解されている。ところで、こ
の洗浄水は、使用毎に新しい水（再利用しない）を流す
ため、集中汚物タンクの収容量との観点から、流す量が
一般に２００ミリリットル以下／１回（以下、ミリリッ
トルを「ｍＬ」と記し、リットルを「Ｌ」と記す）に抑
えられている。従って、汚物が便器に付着して残らない
ように、この流水、延いてはこの流水に添加溶解されて
いる水処理剤には、殺菌力に加えて、循環式トイレット
用水処理剤に要求される以上の洗浄力が要求される。
【０００４】従来のトイレット用水処理剤としては、ノ
ニオン系界面活性剤やアニオン系界面活性剤が用いられ
てきている。これらの界面活性剤は、単独で使用するこ
とはなく、一般には、青色の直接染料、酸性染料、塩基
性染料、顔料等の着色剤；塩素化フェノールの塩、塩素
化イソシアヌール酸、クロラミンＴ等の有効塩素を持つ
化合物、ホルマリン、カチオン活性剤等の殺菌剤；屎尿
から発生する悪臭成分であるアンモニウム、硫化水素等
をマスキングするための香料等の防臭剤；その他の添加
剤と混合して使用する。
ニオン系界面活性剤やアニオン系界面活性剤が用いられ
てきている。これらの界面活性剤は、単独で使用するこ
とはなく、一般には、青色の直接染料、酸性染料、塩基
性染料、顔料等の着色剤；塩素化フェノールの塩、塩素
化イソシアヌール酸、クロラミンＴ等の有効塩素を持つ
化合物、ホルマリン、カチオン活性剤等の殺菌剤；屎尿
から発生する悪臭成分であるアンモニウム、硫化水素等
をマスキングするための香料等の防臭剤；その他の添加
剤と混合して使用する。
【０００５】しかし、上記の香料を用いるマスキング法
では、使用中に汚物臭と香料臭とが混合して、人によっ
ては不快と感じる混合臭となる。しかも、上記の殺菌剤
の中で塩素系のものを使用する場合には、塩素特有の刺
激臭が鼻につくばかりか、この刺激臭が香料臭や汚物臭
と混ざり合い、人によってはより一層強い不快感のある
混合臭となる。
では、使用中に汚物臭と香料臭とが混合して、人によっ
ては不快と感じる混合臭となる。しかも、上記の殺菌剤
の中で塩素系のものを使用する場合には、塩素特有の刺
激臭が鼻につくばかりか、この刺激臭が香料臭や汚物臭
と混ざり合い、人によってはより一層強い不快感のある
混合臭となる。
【０００６】この臭気の問題を解消するために、２−ブ
ロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオール（以下、
ＢＮＰＤと記す）を使用する技術も提案されている（特
開平２−１５４７６４号）。しかし、ＢＮＰＤは、殺菌
力に乏しく、しかも殺菌効果の持続性（以下、単に持続
性と記す）が低いのみならず、洗浄力が殆どない。
ロモ−２−ニトロプロパン−１，３−ジオール（以下、
ＢＮＰＤと記す）を使用する技術も提案されている（特
開平２−１５４７６４号）。しかし、ＢＮＰＤは、殺菌
力に乏しく、しかも殺菌効果の持続性（以下、単に持続
性と記す）が低いのみならず、洗浄力が殆どない。
【０００７】そこで、本発明者らは、以上のような問題
を解消するトイレット用（循環式、吸引式いずれの方式
にも適用できる）水処理剤組成物として、先に、グルコ
ン酸クロルヘキシジン（以下、ＧＣＨと記す）と第４級
アンモニウム塩界面活性剤を併用するものを提案してい
る（特開平７−８８１６９号）（以下、先提案と記
す）。
を解消するトイレット用（循環式、吸引式いずれの方式
にも適用できる）水処理剤組成物として、先に、グルコ
ン酸クロルヘキシジン（以下、ＧＣＨと記す）と第４級
アンモニウム塩界面活性剤を併用するものを提案してい
る（特開平７−８８１６９号）（以下、先提案と記
す）。
【０００８】この先提案によれば、別途、殺菌剤や防臭
のための香料を併用しなくても、優れた殺菌力、持続性
および防臭性を発現することが確認されている。
のための香料を併用しなくても、優れた殺菌力、持続性
および防臭性を発現することが確認されている。
【０００９】
【発明の目的】本発明は、この先提案の水処理剤と同等
の殺菌力、持続力および防臭力を保持し、かつ特に吸引
式トイレットに要求される優れた洗浄力をも有するトイ
レット用（もちろん、循環式、吸引式いずれの方式にも
適用できる）水処理剤を、先提案のものより低コストで
提供することを目的とする。
の殺菌力、持続力および防臭力を保持し、かつ特に吸引
式トイレットに要求される優れた洗浄力をも有するトイ
レット用（もちろん、循環式、吸引式いずれの方式にも
適用できる）水処理剤を、先提案のものより低コストで
提供することを目的とする。
【００１０】
【発明の概要】本発明者らは、上記目的を達成するため
に検討を進めている途上で、（１）第４級アンモニウム
塩のなかに、ＧＣＨを併用せずとも、すなわち第４級ア
ンモニウム塩単独で、実際のトイレット洗浄用に使用し
て、充分な殺菌効果、脱臭効果、および持続効果を発現
するものがあること、（２）上記の効果を発現する第４
級アンモニウム塩は、この塩の窒素に結合している４つ
の基の種類と、マイナスイオン源の種類によって特定で
きること、の知見を得た。
に検討を進めている途上で、（１）第４級アンモニウム
塩のなかに、ＧＣＨを併用せずとも、すなわち第４級ア
ンモニウム塩単独で、実際のトイレット洗浄用に使用し
て、充分な殺菌効果、脱臭効果、および持続効果を発現
するものがあること、（２）上記の効果を発現する第４
級アンモニウム塩は、この塩の窒素に結合している４つ
の基の種類と、マイナスイオン源の種類によって特定で
きること、の知見を得た。
【００１１】本発明のトイレット用水処理剤は、上記の
知見に基づくもので、有効成分として下記の一般式を有
するジアルキルジメチルアンモニウム塩を含んでなるこ
とを特徴とする。
知見に基づくもので、有効成分として下記の一般式を有
するジアルキルジメチルアンモニウム塩を含んでなるこ
とを特徴とする。
【００１２】
【化２】
【００１３】上記の一般式を有するジアルキルジメチル
アンモニウム塩において、Ｒ１およびＲ２は、炭素数が
５〜１８、好ましくは１０〜１８程度のアルキル基であ
る。
アンモニウム塩において、Ｒ１およびＲ２は、炭素数が
５〜１８、好ましくは１０〜１８程度のアルキル基であ
る。
【００１４】炭素数が５より小さいアルキル基の場合、
ハロゲンの種類によって多少異なってはくるが、次のよ
うな問題がある。すなわち、殺菌力、防臭力、洗浄力、
溶解性の点では実用上差し支えないが、揮発性および分
解性がややあるため、持続力の点で問題がある。例え
ば、循環式で洗浄水を１週間程度取り替えずに循環使用
する場合において、使用途上で、殺菌力や防臭力、ある
いは洗浄力が劣ってくることがある。
ハロゲンの種類によって多少異なってはくるが、次のよ
うな問題がある。すなわち、殺菌力、防臭力、洗浄力、
溶解性の点では実用上差し支えないが、揮発性および分
解性がややあるため、持続力の点で問題がある。例え
ば、循環式で洗浄水を１週間程度取り替えずに循環使用
する場合において、使用途上で、殺菌力や防臭力、ある
いは洗浄力が劣ってくることがある。
【００１５】一方、炭素数が１８より大きい場合は、や
はりハロゲンの種類によって多少異なってはくるが、次
のような問題がある。すなわち、持続力は充分である
し、殺菌力、防臭力、洗浄力もあるが、溶解性に劣るた
め、この結果として殺菌力、防臭力、洗浄力が劣った
り、あるいは化学的あるいは機械的な溶解手段の使用が
必要となり、折角、低コストで水処理剤を提供してもこ
れらの手段に掛かるコストが上乗せされることとなる。
はりハロゲンの種類によって多少異なってはくるが、次
のような問題がある。すなわち、持続力は充分である
し、殺菌力、防臭力、洗浄力もあるが、溶解性に劣るた
め、この結果として殺菌力、防臭力、洗浄力が劣った
り、あるいは化学的あるいは機械的な溶解手段の使用が
必要となり、折角、低コストで水処理剤を提供してもこ
れらの手段に掛かるコストが上乗せされることとなる。
【００１６】上記のＲ１およびＲ２は、各アルキル基の
炭素数がそれぞれ５〜１８の範囲内にあれば、両者共同
じアルキル基であっても、互いに異なるアルキル基であ
っても、実用上優れた上記特性（殺菌力、防臭力、洗浄
力、持続力、溶解性）を有するジアルキルジメチルアン
モニウム塩となる。
炭素数がそれぞれ５〜１８の範囲内にあれば、両者共同
じアルキル基であっても、互いに異なるアルキル基であ
っても、実用上優れた上記特性（殺菌力、防臭力、洗浄
力、持続力、溶解性）を有するジアルキルジメチルアン
モニウム塩となる。
【００１７】また、マイナスイオン源となるハロゲン
は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｉのいずれでもよいが、コストお
よび取り扱いの点からＣｌ、Ｂｒが好ましい。
は、Ｆ、Ｃｌ、Ｂｒ、Ｉのいずれでもよいが、コストお
よび取り扱いの点からＣｌ、Ｂｒが好ましい。
【００１８】上記のジアルキルジメチルアンモニウム塩
として、具体的には、次の化合物が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。ジデシルジメチルアンモ
ニウムクロライド、ジオクタデシルジメチルアンモニウ
ムクロライド、ジアルキル（牛脂）ジメチルアンモニウ
ムクロライド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロラ
イド、ジアルキル（ヤシ）ジメチルアンモニウムクロラ
イド、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムクロライ
ド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムクロライド、
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オク
タデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシル
トリメチルアンモニウムクロライド、アルキル（ヤシ）
トリメチルアンモニウムクロライド、ジオレイルジメチ
ルアンモニウムクロライド、あるいはこれらのＣｌ塩に
代えてこれらのＢｒ塩等。
として、具体的には、次の化合物が挙げられるが、これ
らに限定されるものではない。ジデシルジメチルアンモ
ニウムクロライド、ジオクタデシルジメチルアンモニウ
ムクロライド、ジアルキル（牛脂）ジメチルアンモニウ
ムクロライド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロラ
イド、ジアルキル（ヤシ）ジメチルアンモニウムクロラ
イド、ジヘキサデシルジメチルアンモニウムクロライ
ド、ジテトラデシルジメチルアンモニウムクロライド、
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、オク
タデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシル
トリメチルアンモニウムクロライド、アルキル（ヤシ）
トリメチルアンモニウムクロライド、ジオレイルジメチ
ルアンモニウムクロライド、あるいはこれらのＣｌ塩に
代えてこれらのＢｒ塩等。
【００１９】本発明の水処理剤は、上記のジアルキルジ
メチルアンモニウム塩の他に、必要に応じて、顔料、酸
性染料、直接染料、塩基性染料等の着色剤；ノニオン活
性剤、両性活性剤等の洗浄剤；硫酸アルミニウム、硫酸
第一鉄等の脱臭剤；香料等の芳香剤；その他各種の添加
剤；を配合することができる。
メチルアンモニウム塩の他に、必要に応じて、顔料、酸
性染料、直接染料、塩基性染料等の着色剤；ノニオン活
性剤、両性活性剤等の洗浄剤；硫酸アルミニウム、硫酸
第一鉄等の脱臭剤；香料等の芳香剤；その他各種の添加
剤；を配合することができる。
【００２０】必要に応じてこれらの添加剤を配合した本
発明の水処理剤は、適当な溶媒に溶解して液剤として使
用することもできるし、水溶性の固体や微粉末等と混合
して粉剤としたり、錠剤として使用することもできる。
発明の水処理剤は、適当な溶媒に溶解して液剤として使
用することもできるし、水溶性の固体や微粉末等と混合
して粉剤としたり、錠剤として使用することもできる。
【００２１】上記の溶媒としては、水が好ましいが、メ
タノール、エタノール等のアルコール類；エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル等のグリコール類；
ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、エチレ
ングリコールジアセート、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート等を使用することができる。
タノール、エタノール等のアルコール類；エチレングリ
コール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノメ
チルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル等のグリコール類；
ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、エチレ
ングリコールジアセート、ジエチレングリコールモノエ
チルエーテルアセテート等を使用することができる。
【００２２】上記の粉剤あるいは錠剤にする場合に使用
する水溶性の固体や微粉末等としては、食塩、無水芒
硝、硫酸マグネシウム等の無機塩；高分子量のポリエチ
レングリコール；ブドウ糖、乳糖等の糖類；等が挙げら
れる。これらと本発明の水処理剤とをニーダー、ブレン
ダー等で混合して粉剤として使用するか、打錠器で錠剤
化して使用すればよい。
する水溶性の固体や微粉末等としては、食塩、無水芒
硝、硫酸マグネシウム等の無機塩；高分子量のポリエチ
レングリコール；ブドウ糖、乳糖等の糖類；等が挙げら
れる。これらと本発明の水処理剤とをニーダー、ブレン
ダー等で混合して粉剤として使用するか、打錠器で錠剤
化して使用すればよい。
【００２３】本発明の水処理剤は、液剤、粉剤、錠剤、
その他どのような形態で使用される場合においても、上
記のジアルキルジメチルアンモニウム塩を有効成分とし
て１〜５０重量％、好ましくは５〜３０重量％含有する
ものである。ジアルキルジメチルアンモニウム塩がこの
程度の量で含有されていれば、本発明の水処理剤を、循
環式、吸引式いずれの方式のトイレットであっても、ト
イレット用水に添加して使用する場合に、本発明が目的
としている優れた殺菌力、防臭力、洗浄力、持続力を発
現することができる。
その他どのような形態で使用される場合においても、上
記のジアルキルジメチルアンモニウム塩を有効成分とし
て１〜５０重量％、好ましくは５〜３０重量％含有する
ものである。ジアルキルジメチルアンモニウム塩がこの
程度の量で含有されていれば、本発明の水処理剤を、循
環式、吸引式いずれの方式のトイレットであっても、ト
イレット用水に添加して使用する場合に、本発明が目的
としている優れた殺菌力、防臭力、洗浄力、持続力を発
現することができる。
【００２４】
【作用】屎尿に含まれる腸内細菌等の微生物は、１０７
個以上／ｍＬと非常に多いため、トイレットの汚物タン
クに推積してくる排泄物は、これらの微生物によって分
解され、アンモニアや硫化水素等の悪臭物を発生する。
個以上／ｍＬと非常に多いため、トイレットの汚物タン
クに推積してくる排泄物は、これらの微生物によって分
解され、アンモニアや硫化水素等の悪臭物を発生する。
【００２５】本発明におけるジアルキルジメチルアンモ
ニウム塩は、腸内細菌等の微生物を殺菌して微生物数を
減少させると共に、ボールや配管に付着する汚物、着色
剤、チリ紙等を洗浄する。
ニウム塩は、腸内細菌等の微生物を殺菌して微生物数を
減少させると共に、ボールや配管に付着する汚物、着色
剤、チリ紙等を洗浄する。
【００２６】しかも、ジアルキルジメチルアンモニウム
塩は、人工屎尿での実施に基づく先提案ではアンモニア
臭に対して効果がないとの認識であったが、実際のトイ
レットに使用した場合には、人毎に種類の異なる様々な
腸内細菌による様々な生化学作用、あるいはこれらの様
々な生化学作用により生成する様々な化合物による様々
な化学作用、その他に循環中や吸引中に環境から受ける
様々な化学的あるいは物理的な作用によると推測される
種々の作用により、アンモニア臭に対しても極めて優れ
た防臭効果を発現することが、後述する実施例より明ら
かである。
塩は、人工屎尿での実施に基づく先提案ではアンモニア
臭に対して効果がないとの認識であったが、実際のトイ
レットに使用した場合には、人毎に種類の異なる様々な
腸内細菌による様々な生化学作用、あるいはこれらの様
々な生化学作用により生成する様々な化合物による様々
な化学作用、その他に循環中や吸引中に環境から受ける
様々な化学的あるいは物理的な作用によると推測される
種々の作用により、アンモニア臭に対しても極めて優れ
た防臭効果を発現することが、後述する実施例より明ら
かである。
【００２７】
製剤例１〜８ 表１に示す組成により、本発明の水処理剤を８種類調製
した。
した。
【００２８】
【表１の１】
【００２９】
【表１の２】
【００３０】上記の製剤例１〜８で調製した本発明の水
処理剤８種を、滅菌水にて表２に示す濃度に希釈し、こ
の希釈液に大腸菌（Ｅｓｃｈｅｒｉｃｈｉａ ｃｏｌｉ
ＩＦＯ−３８０６）を１．１×１０６個／ｍＬ接種
し、３７℃で１時間静置した後、菌数を平板混釈法にて
測定した。この結果を表２に示す。なお、ブランク試験
の結果は、２．３×１０６個／ｍＬと、約２倍以上にも
増加していた。
処理剤８種を、滅菌水にて表２に示す濃度に希釈し、こ
の希釈液に大腸菌（Ｅｓｃｈｅｒｉｃｈｉａ ｃｏｌｉ
ＩＦＯ−３８０６）を１．１×１０６個／ｍＬ接種
し、３７℃で１時間静置した後、菌数を平板混釈法にて
測定した。この結果を表２に示す。なお、ブランク試験
の結果は、２．３×１０６個／ｍＬと、約２倍以上にも
増加していた。
【００３１】
【表２】
【００３２】試験例２（抗菌力試験） 上記の製剤例１〜８で調製した本発明の水処理剤８種
を、滅菌水にて希釈し、シャーレに所定濃度となるよう
に添加し、寒天培地に混合して平板培地を調製した。こ
の平板培地に予め前培養した大腸菌を１．１×１０６個
／ｍＬ接種し、３７℃で４８時間静置した後、大腸菌に
対する最小発育阻止濃度（ＭＩＣ）を測定した。この結
果を表３に示す。
を、滅菌水にて希釈し、シャーレに所定濃度となるよう
に添加し、寒天培地に混合して平板培地を調製した。こ
の平板培地に予め前培養した大腸菌を１．１×１０６個
／ｍＬ接種し、３７℃で４８時間静置した後、大腸菌に
対する最小発育阻止濃度（ＭＩＣ）を測定した。この結
果を表３に示す。
【００３３】
【表３】
【００３４】実施例１ 循環式トイレットタンクに水２０Ｌを入れ、この水に上
記の製剤例１〜８で調製した本発明の水処理剤８種をそ
れぞれ５０ｇづつ加え、この水を５回循環させて、本発
明の水処理剤を溶解させた。これを工場内トイレットと
して２４時間使用後、タンクから汚物混入循環水１００
ｍＬを採取し、これを５００ｍＬ容三角フラスコに入
れ、北川式ガス検知管で三角フラスコ内のアンモニア濃
度を測定した。参考のために、水処理剤無添加（ブラン
ク）の場合についても、上記と同じ測定を行った。これ
らの結果を表４に示す。
記の製剤例１〜８で調製した本発明の水処理剤８種をそ
れぞれ５０ｇづつ加え、この水を５回循環させて、本発
明の水処理剤を溶解させた。これを工場内トイレットと
して２４時間使用後、タンクから汚物混入循環水１００
ｍＬを採取し、これを５００ｍＬ容三角フラスコに入
れ、北川式ガス検知管で三角フラスコ内のアンモニア濃
度を測定した。参考のために、水処理剤無添加（ブラン
ク）の場合についても、上記と同じ測定を行った。これ
らの結果を表４に示す。
【００３５】
【表４の１】
【００３６】
【表４の２】
【００３７】実施例２ 実施例１のタンクから採取した汚物混入循環水の大腸菌
群数を測定した。菌数の測定は、社団法人日本下水道協
会発行の“下水道試験方法”２４５〜２４８頁に従い、
デスオキシコート培地を用いて測定した。参考のため
に、水処理剤無添加（ブランク）の場合についても、上
記と同じ測定を行った。これらの結果を表５に示す。
群数を測定した。菌数の測定は、社団法人日本下水道協
会発行の“下水道試験方法”２４５〜２４８頁に従い、
デスオキシコート培地を用いて測定した。参考のため
に、水処理剤無添加（ブランク）の場合についても、上
記と同じ測定を行った。これらの結果を表５に示す。
【００３８】
【表５】
【００３９】実施例３ 実施例１のうち製剤例１の水処理剤を添加した循環式ト
イレットと、ブランクの循環式トイレットを工場内トイ
レットとして１週間使用し続けて洗浄力を比較した結
果、ブランクの循環式トイレットでは、便器内や配管内
部に、汚物、着色剤、チリ紙等が付着しているのが観察
されたのに対し、製剤例１の水処理剤を添加した循環式
トイレットでは、便器内や配管内部に、汚物、着色剤、
チリ紙等の付着物が見られず、きれいであった。
イレットと、ブランクの循環式トイレットを工場内トイ
レットとして１週間使用し続けて洗浄力を比較した結
果、ブランクの循環式トイレットでは、便器内や配管内
部に、汚物、着色剤、チリ紙等が付着しているのが観察
されたのに対し、製剤例１の水処理剤を添加した循環式
トイレットでは、便器内や配管内部に、汚物、着色剤、
チリ紙等の付着物が見られず、きれいであった。
【００４０】実施例４ 列車用吸引式トイレット（１回の洗浄水量０．２Ｌ）の
洗浄水張り込みタンク（１００Ｌ容）に製剤例２の水処
理剤を１ｋｇ添加し、実車試験を行った。なお、試験期
間中、運行区間での試験終了毎に、タンク内の張り込み
水を新たに補給し、製剤例２の水処理剤を適宜添加し、
試験開始時の濃度を保った。上記の実車試験終了後、便
器内および配管内部を調べた結果、汚物、着色剤、チリ
紙等の付着物が見られず、きれいであった。
洗浄水張り込みタンク（１００Ｌ容）に製剤例２の水処
理剤を１ｋｇ添加し、実車試験を行った。なお、試験期
間中、運行区間での試験終了毎に、タンク内の張り込み
水を新たに補給し、製剤例２の水処理剤を適宜添加し、
試験開始時の濃度を保った。上記の実車試験終了後、便
器内および配管内部を調べた結果、汚物、着色剤、チリ
紙等の付着物が見られず、きれいであった。
【００４１】
【発明の効果】以上のように、本発明のトイレット用水
処理剤は、第４級アンモニウム塩のうちの特定の一般式
を有するジアルキルジメチルアンモニウム塩のみを単独
で使用することにより、先提案の第４級アンモニウム塩
とＧＣＨとを併用するトイレット用水処理剤と同等の優
れた殺菌力、防臭力、洗浄力および持続力を有し、しか
もＧＣＨを併用しない分だけ材料コストを低減すること
ができる。
処理剤は、第４級アンモニウム塩のうちの特定の一般式
を有するジアルキルジメチルアンモニウム塩のみを単独
で使用することにより、先提案の第４級アンモニウム塩
とＧＣＨとを併用するトイレット用水処理剤と同等の優
れた殺菌力、防臭力、洗浄力および持続力を有し、しか
もＧＣＨを併用しない分だけ材料コストを低減すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０２Ｆ 1/50 ５４０ Ｃ０２Ｆ 1/50 ５４０Ｅ Ａ６１Ｌ 9/01 Ａ６１Ｌ 9/01 Ｋ Ｍ Ｃ０２Ｆ 1/00 Ｃ０２Ｆ 1/00 Ｆ Ｃ１１Ｄ 1/62 Ｃ１１Ｄ 1/62
Claims (1)
- 【請求項１】 有効成分として下記一般式を有するジア
ルキルジメチルアンモニウムのハロゲン塩を含んでなる
トイレット用水処理剤。 【化１】
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7321154A JPH09141271A (ja) | 1995-11-15 | 1995-11-15 | トイレット用水処理剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7321154A JPH09141271A (ja) | 1995-11-15 | 1995-11-15 | トイレット用水処理剤 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09141271A true JPH09141271A (ja) | 1997-06-03 |
Family
ID=18129414
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7321154A Pending JPH09141271A (ja) | 1995-11-15 | 1995-11-15 | トイレット用水処理剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09141271A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003002801A (ja) * | 2001-06-20 | 2003-01-08 | Permachem Asia Ltd | トイレット用水の処理剤 |
| JP2003238997A (ja) * | 2002-02-22 | 2003-08-27 | Kao Corp | 水洗トイレ用濃縮液体清浄剤 |
| JP2005029756A (ja) * | 2003-07-11 | 2005-02-03 | Kao Corp | トイレ用洗浄剤 |
| JP2006296469A (ja) * | 2005-04-15 | 2006-11-02 | Kao Corp | 液体消臭剤組成物 |
| JP2012214587A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-08 | Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd | バイオフィルム除去用組成物 |
-
1995
- 1995-11-15 JP JP7321154A patent/JPH09141271A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003002801A (ja) * | 2001-06-20 | 2003-01-08 | Permachem Asia Ltd | トイレット用水の処理剤 |
| JP2003238997A (ja) * | 2002-02-22 | 2003-08-27 | Kao Corp | 水洗トイレ用濃縮液体清浄剤 |
| JP2005029756A (ja) * | 2003-07-11 | 2005-02-03 | Kao Corp | トイレ用洗浄剤 |
| JP2006296469A (ja) * | 2005-04-15 | 2006-11-02 | Kao Corp | 液体消臭剤組成物 |
| JP2012214587A (ja) * | 2011-03-31 | 2012-11-08 | Kobayashi Pharmaceutical Co Ltd | バイオフィルム除去用組成物 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040825 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050118 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050316 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050607 |