JP3169854B2 - 回動体の回動装置 - Google Patents

回動体の回動装置

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JP3169854B2
JP3169854B2 JP06329297A JP6329297A JP3169854B2 JP 3169854 B2 JP3169854 B2 JP 3169854B2 JP 06329297 A JP06329297 A JP 06329297A JP 6329297 A JP6329297 A JP 6329297A JP 3169854 B2 JP3169854 B2 JP 3169854B2
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〆男 田中
清 井戸
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第一技建株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、扉を回動
させることで入口の開閉を行う回動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の装置としては、図14に示すよ
うなものが存在する。同図おいては、コンクリート製品
を製造する工場内において、同コンクリート製品の養生
室Yを示す。扉パネル31は同養生室Yの入口Eに配置
されており、上端側に設けられた支軸32を中心として
回動可能である。ワイヤ33は、同扉パネル31の下端
部に連結されている。ウインチ34は工場の天井面Hに
配置され、ワイヤ33の巻取り及び繰出しを行う。
【0003】そして、ワイヤ33をウインチ34により
巻き取ることで、扉パネル31に対して同ワイヤ33の
走行方向に引張力(引っ張り力)Fが作用される。この
引張力Fの分力F1 により、扉パネル31に対して支軸
32の周りで回動モーメントMが作用され、同扉パネル
31は上方側へ回動される。従って、図面において二点
鎖線で示すように、養生室Yの入口Eが開放され、コン
クリート製品の搬入・搬出が可能となる。また、巻き取
ったワイヤ33を繰り出すことで、扉パネル31はその
自重により下方側へ回動され、養生室Yの入口Eが閉鎖
される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記ウイン
チ34を支軸32に近接配置した場合、ワイヤ33によ
る扉パネル31の引張角θが小さくなる。つまり、前述
した引張力Fにおける分力F1 の割合が小さくなり、扉
パネル31に作用される回動モーメントMが小さくな
る。従って、所定の回動モーメントMを扉パネル31に
作用せようとすると、ワイヤ33を強い力で巻き取って
引張力Fを増大しなければならない。しかし、巻取り力
が強力なウインチは高価であるため、一般的には、ウイ
ンチ34を支軸32から離間配置して、ワイヤ33によ
る扉パネル31の引張角θを大きくすることで対応して
いる。
【0005】従って、図面からも明らかなように、扉パ
ネル31により入口Eが閉鎖された状態で、ワイヤ33
がウインチ34と扉パネル31との間で大きな角度で斜
めに展張された状態となっていた。このため、同扉パネ
ル31の前方(図面左方)側において、例えば、作業車
が紙面表裏方向へ通過することは、ワイヤ33により妨
げられて不可能となっていた。つまり、同ワイヤ33の
存在によって、扉パネル31の前方側の空間を有効に利
用することができなかった。
【0006】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
に着目してなされたものであって、その目的は、小さい
引張力で回動体を回動させることができ、しかも、索状
部材が回動体周辺における空間の有効利用を妨げない回
動体の回動装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明では、支軸により回動可能に支持され
た回動体と、同回動体の非軸支位置に一端部が連結され
た索状部材と、同索状部材を介して回動体に引張力を作
用させることにより、第1の位置にある同回動体を正方
向へ回動させて第2の位置に配置し、引張力を緩めるこ
とで、第2の位置にある回動体を自重により逆方向へ回
動させて第1の位置に配置する回動手段と、前記回動体
が第1の位置にある場合には、索状部材による回動体の
引張角を減少させ、同回動体を第1の位置から第2の位
置に回動させる場合には引張角を増大させる角度変更手
段とを備えた回動体の回動装置である。
【0008】請求項2の発明では、前記回動手段及び角
度変更手段は、前記索状部材の他端部が連結され、支軸
に対して近接・離間方向へ走行可能な走行体と、同走行
体を双方向へ走行させる走行手段とにより構成されてい
る。
【0009】請求項3の発明では、前記支軸から離間さ
れた位置に巻き掛け部材を配置し、同巻き掛け部材付近
において走行体の走行方向を変更することで、同巻き掛
け部材に対して索状部材の掛け・外しが行われるように
構成されている。
【0010】請求項4の発明では、前記回動手段は、索
状部材の巻き取り及び繰り出しが可能な巻取り手段であ
り、前記角度変更手段は、支軸に対して近接・離間方向
へ移動可能に配置され索状部材が巻き掛けられる巻き掛
け部材と、同巻き掛け部材を移動させる移動手段とを備
えるものである。
【0011】請求項5の発明では、前記回動体は、その
回動により入口を開閉する扉であり、前記第1の位置は
入口の閉鎖状態、第2の位置は開放状態である。請求項
6の発明では、前記回動体にはストッパが配設されると
ともに、同回動体とストッパとの間には付勢手段が介在
され、前記索状部材の一端部は同ストッパを介して回動
体に連結されており、同索状部材を介して回動体に作用
される引張力が小さい時には、付勢手段の付勢力により
ストッパが作用位置に配置され、引張力が大きい時には
付勢手段に抗して非作用位置に配置されるように構成し
たものである。
【0012】請求項7の発明では、前記索状部材は一つ
の回動体に複数が連結されるとともに、前記回動手段は
各索状部材毎に設けられ、各回動手段間にはその動作を
同期させるための同期手段が介在されている。
【0013】請求項8の発明では、前記支軸の軸線を含
む仮想鉛直面により装置の存在空間を二分割したとし
て、第1の位置にある回動体の重心と第2の位置にある
同回動体の重心とが、同じ分割空間側に存在するように
構成した。
【0014】(作用)上記構成の請求項1の発明におい
ては、回動手段の動作により、引張力が索状部材を介し
て回動体に作用され、同回動体は支軸を中心として第1
の位置から第2の位置に回動される。また、回動体に作
用される引張力を緩めることで、同回動体は、その自重
により第2の位置から第1の位置に回動される。
【0015】ここで、回動体が第1の位置にある場合に
は、索状部材による回動体の引張角が角度変更手段によ
り減少される。従って、同索状部材は回動体付近で延在
配置され、同回動体周囲の空間利用を妨げることが極力
抑制される。また、回動体を第1の位置から第2の位置
に回動させる場合には、角度変更手段により引張角が増
大される。従って、少ない引張力で回動体を回動させる
ことが可能となる。
【0016】請求項2の発明においては、走行体が走行
手段により双方向に走行されて、索状部材による回動体
の引張角が変更される。請求項3の発明においては、走
行体は巻き掛け部材付近においてその走行方向を変更す
る。同走行体の走行方向の変更により、同巻き掛け部材
に対する索状部材の掛け外しが行われる。つまり、索状
部材を巻き掛け部材に対して掛けることで、同索状部材
は走行体と回動体との間で直線状とならず、その曲折し
た分だけ走行体の走行距離を支軸から離間しないで稼ぐ
ことができる。従って、装置全体を支軸に近づけて設け
ることができ、コンパクト化を図り得る。
【0017】請求項4の発明においては、巻取り手段に
よる索状部材の巻き取り及び繰り出しにより回動体が回
動される。この時、回動体が第1の位置にある場合に
は、巻き掛け部材が移動手段により支軸に対して近接さ
れて、索状部材による回動体の引張角が減少される。ま
た、回動体を第1の位置から第2の位置に回動させる場
合には、巻き掛け部材が支軸に対して離間方向へ移動さ
れて、引張角が増大される。
【0018】請求項5の発明においては、前記回動体は
扉であり、同扉の回動により入口が開閉される。請求項
6の発明においては、回動体に作用される引張力が小さ
いと、ストッパは付勢手段の付勢力により作用位置に配
置され、同回動体の回動を係止する。また、回動体に作
用される引張力が大きいと、ストッパは付勢手段の付勢
力に抗して非作用位置に配置され、同回動体のストッパ
による係止が解除される。
【0019】請求項7の発明においては、同期手段によ
り複数の回動手段が同期して動作され、各索状部材を介
して回動体に作用される引張力が偏らない。請求項8の
発明においては、前記支軸の軸線を含む仮想鉛直面によ
り装置の存在空間を二分割したとして、第1の位置にあ
る回動体の重心と第2の位置にある同回動体の重心と
が、同じ分割空間側に存在する。従って、第2の位置か
ら逆方向に回動されて第1の位置に配置された回動体に
は、その自重によりさらに逆方向に回動しようとするモ
ーメントが作用されている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した第1〜
第4実施形態について説明する。なお、第2〜第4実施
形態において、第1実施形態と同一又は相当部材には同
じ番号を付してその説明を省略する。
【0021】(第1実施形態)図1及び図2は、コンク
リート製品を製造するための工場において養生室Yを示
す。同養生室Yの内外を連絡する入口Eは、左右両側に
立設された一対の支柱11と、両支柱11の上端部間に
横架された梁12とにより囲まれている。
【0022】回動体としての扉パネル13は概略四角板
状をなし、前記支柱11及び梁12の前方側に配置され
ている。同扉パネル13は、上縁端部に設けられた水平
軸である支軸14を介して梁12により支持されてい
る。従って、同扉パネル13は、養生室Yの入口Eを閉
鎖する閉鎖位置(第1の位置)と同入口Eを開放する開
放位置(第2の位置)との間で、支軸14を中心として
回動可能である。収容凹部13aは、扉パネル13の前
面中央部において上下方向に延設されている。
【0023】H型鋼材よりなるメインフレーム15は、
天井面H付近において水平状態で、一対が所定間隔を以
って平行に配置されている。同メインフレーム15は、
梁12の中央部に対して直交する方向に延在され、その
前後両端側がそれぞれ吊下げフレーム16を介して天井
面Hに吊下げ支持されている。同メインフレーム15
は、互いに対向されるメインフレーム15に向かって
「H」字の凹部が開口するように配置されており、同凹
部の内底面は下側走行面15aを構成する。L型鋼材よ
りなる一対のレールフレーム17は、各メインフレーム
15の上面に設けられ、同メインフレーム15に対して
所定間隔を以って同方向へ延在されている。同レールフ
レーム17の上面は上側走行面17aを構成する。
【0024】図1〜図3に示すように、駆動シャフト1
8は、両メインフレーム15の前端側上面間において、
軸受け部材18aを介して回動可能に横架されている。
従動シャフト19は、両メインフレーム15の後端側上
面間において、同駆動シャフト18と平行に、回動可能
に横架されている。一対の駆動スプロケット20は駆動
シャフト18に、一対の従動スプロケット21は従動シ
ャフト19にそれぞれ固定されている。巻き掛け部材と
しての円筒状をなすチェン掛け部材22は、駆動シャフ
ト18において駆動スプロケット20間に配設されてい
る。無端状をなす一対の周回チェン23は、前後で対応
する駆動スプロケット20と従動スプロケット21との
間にそれぞれ掛けられている。駆動モータ24はメイン
フレーム15の前端部に配設され、前記駆動シャフト1
8を正逆方向へ回転駆動する。従って、前記周回チェン
23は、同駆動モータ24の駆動により双方向へ周回動
作される。この周回チェン23を周回動作させる前述し
た機構が、本実施形態の走行手段を構成している。
【0025】走行体25は両周回チェン23間に跨って
配設されており、その両側部に設けられたチェン構成部
25aが、それぞれ対応する周回チェン23の一つのコ
マを構成することで、同周回チェン23に対して連結さ
れている。連結部25cは、走行体25の中央部におい
て相対回動可能に配設されている。ガイドローラ25b
は走行体25の両端部に回動可能に設けられ、周回チェ
ン23の周回動作にともなう同走行体25の走行によ
り、前述した上方側或いは下方側走行面15a,17a
上を走行される。また、同ガイドローラ25bは、駆動
スプロケット20に位置された走行体25の駆動シャフ
ト18周りでの回動による走行方向の転換動作に応じ
て、上方側走行面17aと下方側走行面15aとの間で
移動される。
【0026】索状部材としての一対の引張チェン26は
並列配置されており、その一端部が前記扉パネル13の
下端中央部に連結部材27を介して連結されるととも
に、他端部は走行体25の連結部25cに連結されてい
る。従って、走行体25が、周回チェン23の双方向へ
の周回動作により支軸14に対して近接・離間方向へ移
動されることで、引張チェン26が連結部材27を中心
として傾動されて、同引張チェン26による扉パネル1
3の引張角θが変更される。
【0027】前記連結部材27について説明すると、図
2の拡大円中に示すように、ストッパ27aは前記扉パ
ネル13の収容部内13aに配置され、同収容部13a
の内底面に貫設された突出孔13b内にその下端部が挿
入されている。付勢手段としてのコイルスプリング27
bは、ストッパ27aの突出孔13bからの突出部分に
外装され、そのバネ力により同ストッパ27aを扉パネ
ル13から床面I方向へ付勢する。連結具27cはスト
ッパ27aの上端部に相対回動可能に設けられ、前記引
張チェン23は同連結具27cに固定されている。そし
て、扉パネル13が閉鎖位置にある場合、ストッパ27
aはコイルスプリング27bのバネ力により扉パネル1
3から床面I側に突出されて、その下端部が同床面Iに
形成された凹部Ia内に没入される。この状態で、例え
ば、扉パネル13に外力が作用されたとしても、同スト
ッパ27aと凹部Iaとの係合により、同扉パネル13
のがたつきが防止される。
【0028】次に、本実施形態の作用について説明す
る。図1及び図2は、閉鎖位置にある扉パネル13によ
って、養生室Yの入口Eが閉鎖された状態を示す。この
状態で走行体25は、ガイドローラ25bを以って下側
走行面15a上を、支軸14に対して最も近接された状
態に配置されている。そして、駆動モータ24による駆
動スプロケット20の正転駆動により、周回チェン23
の一方向への周回動作が開始される。
【0029】すると、図4に示すように、走行体25
が、ガイドローラ25bを以って下側走行面15a上
を、支軸14に対して近接する方向へ走行移動される。
従って、引張チェン26が傾動されて、扉パネル13の
引張角θが増大されるとともに、同引張チェン26を介
して引張力Fが扉パネル13に作用される。その結果、
同引張力Fの分力F1 が増大されて、同扉パネル13に
は支軸14の周りに大きな回動モーメントMが作用され
る。この時、ストッパ27aが引張力Fの他方の分力F
2 により、コイルスプリング27bのバネ力に抗して扉
パネル13内にスライド収容される(非作用位置)。従
って、同ストッパ27aが凹部Ia内から離脱されて、
同扉パネル13と床面Iとの係合が解除される。そし
て、閉鎖位置にある扉パネル13が、自重に抗して支軸
14を中心として時計周り方向(正方向)へ回動され
る。
【0030】走行体25が駆動スプロケット20まで移
動されると、同走行体25はそのチェン構成部25aに
より駆動スプロケット20において回動され、そのガイ
ドローラ25bが下側走行面15aから上側走行面17
aに移動される。この走行体25の回動動作により、連
結部25cがチェン掛け部材22の外周側で回動され、
引張チェン26が同チェン掛け部材22に掛けられる。
そして、走行体25が、ガイドローラ25bを以って上
側走行面17a上を、支軸14に対して近接する方向へ
走行移動される。従って、図5に示すように、扉パネル
13は開放位置に向けてさらなる回動を継続し、走行体
25が支軸14に対して近接された状態で、扉パネル1
3が開放位置に移動され、養生室Yの入口Eが完全に開
放される。
【0031】逆に、扉パネル13を開放位置から閉鎖位
置に移動させる場合には、駆動モータ24により駆動ス
プロケット20を逆転駆動し、周回チェン23を他方向
へ走行させる。すると、走行体25が、前述した動作と
は逆方向、つまり、引張チェン26の引張状態を緩める
方向に走行移動され、引張チェン26はチェン掛け部材
22から離脱される。従って、扉パネル13は、自重に
より支軸14を中心として反時計周り方向(逆方向)へ
回動され、閉鎖位置に移動される。扉パネル13が閉鎖
位置に移動されることで、引張角θはほぼ0°となり、
引張チェン26は扉パネル13の収容凹部13a内に収
容される。そして、扉パネル13(ストッパ27a)に
作用される引張力F(分力F2 )が、コイルスプリング
27bのバネ力を下回ると、同ストッパ27aが床面I
に向かって突出され、同床面Iの凹部Ia内に没入され
る(作用位置)。
【0032】上記構成の本実施形態においては、次のよ
うな効果を奏する。 (1)扉パネル13が閉鎖位置にある状態で、走行体2
5が支軸14近傍に位置される。従って、引張角θがほ
ぼ0°となり、扉パネル13の前方側の空間に引張チェ
ン26が大きく斜めに展張されることがない。その結
果、扉パネル31の前方側の空間を有効に利用すること
ができ、例えば、作業車が扉パネル13の近傍を、図2
の紙面表裏方向へ通過することが可能となる。
【0033】また、扉パネル13を開放位置に回動させ
る場合には、走行体25が支軸14から離間されて、引
張チェン26による同扉パネル13の引張角θが増大さ
れる。従って、引張力Fにおける分力F1 の割合が大き
くなり、結果として、少ない引張力で扉パネル13を回
動させることができ、駆動モータ24はトルクが太くな
い安価なものでも適用可能となる。
【0034】(2)走行体25の走行方向を駆動スプロ
ケット20において転換させ、引張ワイヤ26をワイヤ
掛け部材22に対して掛け・外す構成で、同走行体25
の走行距離を扉パネル13からそれ程離間せずに稼いで
いる。つまり、走行体25が折り返して走行される分だ
け、駆動モータ24や駆動スプロケット20等を支軸1
4に対して近づけて配置できる。これは、本装置のコン
パクト化につながる。
【0035】(3)収容凹部13aが扉パネル13の前
面に形成されており、同扉パネル13が閉鎖位置にある
状態で、引張チェン26は同収容凹部13a内に収容さ
れる。従って、同引張チェン26が扉パネル13の前方
側へ突出されず、例えば、作業車が図2の紙面表裏方向
へ通過する際に接触されて、同引張チェン26が損傷す
ることがなくなる。これは、本装置の信頼性向上につな
がる。
【0036】(4)走行体25は、そのガイドローラ2
5bを以って上側及び下側走行面15a,17a上を走
行される。つまり、走行体25に作用される扉パネル1
3の荷重は、上側或いは下側走行面15a,17aで受
けられて、周回チェン23の負担、ひいては駆動モータ
24の負担を軽減可能である。
【0037】(5)引張チェン26は、連結部材27を
介して扉パネル13に連結されており、同連結部材27
は扉パネル13の閉鎖位置に連動してストッパ27aを
床面I側に突出させ、凹部Ia内に没入させる。従っ
て、同扉パネル13は、閉鎖位置において連結部材27
を介して床面Iと係合される。その結果、同同扉パネル
13に外力が作用されたとしても、そのがたつきを低減
でき、入口Eの閉鎖が確実となる。
【0038】また、連結部材27のストッパ27aは、
引張力Fによる分力F2 の大小により動作されるため、
同ストッパ27aを動作させるために別個のアクチュエ
ータを必要とせず、装置を安価に構成できる。
【0039】(第2実施形態)図6〜図9においては第
2実施形態を示す。索状部材としての引張ワイヤ28
は、一端部が上記第1実施形態の引張チェン26と同様
に扉パネル13に連結されている。巻取り手段及び移動
手段としてのウインチ29は、支軸14から離間して天
井面Hに配設され、そのドラム29aには引張ワイヤ2
8の他端部が固定されている。従って、ウインチ29の
ドラム29aが正転されることで、同ドラム29aに引
張ワイヤ28が巻き取られ、扉パネル13に対して引張
ワイヤ28の走行方向へ向かう引張力Fが作用される。
その結果、同引張力Fの分力F1 が扉パネル13の支軸
14の周りに回動モーメントMを作用させ、同扉パネル
13は支軸14を中心として上方側へ回動される。ま
た、ウインチ29のドラム29aが逆転されることで、
同ドラム29aに巻き取られた引張ワイヤ28が繰り出
され、扉パネル13は自重により下方側へ回動される。
【0040】巻き掛け部材としてのガイドプーリ30
は、天井面Hに水平に吊下げ支持されたガイドレール3
0a上を、支軸14に対して近接・離間方向へ移動可能
に配置されている。前記引張ワイヤ28は、その途中位
置が同ガイドプーリ30に掛けられている。従って、同
引張ワイヤ28による扉パネル13の引張角θは、同ガ
イドプーリ30の移動により変更可能である。
【0041】ウエイト30bは前記ガイドプーリ30に
連結されており、同ガイドプーリ30に対して支軸14
に近接する方向へモーメントを作用させる。なお、同ウ
エイト30bによりガイドプーリ30に作用されるモー
メントは、引張ワイヤ28の巻取り時に同ガイドローラ
30に作用される、支軸14から離間させる方向へのモ
ーメントより小さい。
【0042】次に、本実施形態の作用について説明す
る。図6は、閉鎖位置にある扉パネル13によって、養
生室Yの入口Eが閉鎖された状態を示す。この状態か
ら、ウインチ29のドラム29aが正転されることで、
同ドラム29aに引張ワイヤ28が巻き取られ、扉パネ
ル13の支軸14の周りに回動モーメントMが作用され
る。この時、ガイドプーリ30には、引張ワイヤ28の
巻取りにより支軸14から離間方向へ移動させるモーメ
ントが作用され、同ガイドプーリ30は、ウエイト30
bを引っ張り上げつつ支軸14から離間する方向へ移動
される。従って、引張チェン26が図面に示す位置から
傾動されて、扉パネル13の引張角θが増大される。
【0043】図8に示すように、ガイドプーリ30がウ
インチ29の近傍に至ると、ガイドレール30a上のス
トッパ30cに当接されてそれ以上の移動が規制され
る。従って、ウインチ29による引張ワイヤ28の巻取
りにより、引張力Fが扉パネル13に作用され,同引張
力Fの分力F1 が図6に示す状態の時と比較して増大さ
れて、同扉パネル13には支軸14の周りに大きな回動
モーメントMが作用される。その結果、図9に示すよう
に、閉鎖位置にある扉パネル13が、自重に抗して支軸
14を中心として時計周り方向に回動され、開放位置に
至る。
【0044】逆に、扉パネル13を開放位置から閉鎖位
置に移動させる場合には、ウインチ29によりドラム2
9aを逆転させて、巻き取った引張ワイヤ28を繰り出
す。すると、扉パネル13は、自重により支軸14を中
心として反時計周り方向に回動されて閉鎖位置に至ると
ともに、ガイドプーリ30はウエイト30bにより支軸
14に対して近接する位置まで移動される。従って、引
張ワイヤ28による扉パネル13の引張角θは減少され
る。
【0045】本実施形態においても上記第1実施形態の
効果(1),(3),(5)と同様な効果を奏する。 (第3実施形態)図10及び図11においては第3実施
形態を示す。本実施形態においては、扉パネル13が幅
方向に大型化されており、上記第1実施形態と同じ機構
(駆動モータ24、走行体25、引張チェン26等)
が、同扉パネル13の複数個所(中央部及び左右両側の
三個所)にそれぞれ独立して配設されている。
【0046】ここで、扉パネル13を安定して開閉動作
させるためには、各機構の走行体25を同期して走行さ
せなくてはならない。そこで、本実施形態においては、
各機構間において駆動シャフト18が、同期手段として
の同期シャフト18bを介して連結されている。従っ
て、各駆動モータ24を特別に制御しなくとも、各駆動
スプロケット20の回転が同期シャフト18bを介して
同期される。その結果、各走行体25の走行が同期さ
れ、扉パネル13の中央部或いは側部に偏って引張力F
が作用されることはない。なお、図11において二点鎖
線で示すように、駆動シャフト18ではなく、従動シャ
フト19を各機構間において同期シャフト19bを介し
て連結しても良い。
【0047】(第4実施形態)さて、図13において模
式的に示すように、上記第1〜第3実施形態において
は、支軸14の軸線Lを含む仮想鉛直面Kにより本装置
の存在空間を二分割したとして、開放位置にある扉パネ
ル13の重心Jは一方の分割空間側に存在し、閉鎖位置
にある同扉パネル13の重心Jは仮想鉛直面K上に存在
する。つまり、閉鎖位置に移動配置された扉パネル13
は重量がバランスしており、それ以上、反時計周り方向
へ回動しようとはしない。従って、同扉パネル13は、
外力が作用されることで閉鎖位置から離脱し易く、入口
Eを確実に閉鎖できないおそれがあった。
【0048】そこで、図12に示すように、本実施形態
においては、支軸14の位置、つまり、仮想鉛直面Kの
位置を入口E側へずらすことで、閉鎖位置にある扉パネ
ル13の重心Jが、開放位置にある同扉パネル13の重
心Jと同じ分割空間側に存在するように構成している。
従って、同扉パネル13は、閉鎖位置に移動配置された
後も重心Jを仮想鉛直面K上に移動させるべく、反時計
周り方向へ回動しようとし続ける。ここで、例えば、扉
パネル13の閉鎖位置が、同扉パネル13の後面と支柱
11及び梁12の前面との当接により規定されるとす
る。従って、閉鎖位置にある扉パネル13は、支柱11
及び梁12の前面に強く押し付けられた状態となり、外
力が作用されても閉鎖位置から離脱し難く、入口Eの閉
鎖が確実となる。
【0049】なお、本発明の趣旨から逸脱しない範囲
で、例えば、以下の態様でも実施できる。 (1)例えば、車庫や倉庫等の入口を開閉する扉の回動
装置において具体化すること。
【0050】(2)扉はパネル体13に限定されず、柵
等の入口の連絡を遮る構成のものであれば何でも良い。 (3)上記第2実施形態において、ガイドプーリ30が
別のアクチュエータにより移動されるように構成するこ
と。この場合、ウエイト30bは不必要となる。
【0051】(4)上記第2実施形態において、ウイン
チ29を支軸14に対して近接・離間方向へ移動可能に
構成すること。この場合、ガイドプーリ30が不要とな
り、同ウインチ29のドラム29aが巻き掛け部材を構
成する。
【0052】
【発明の効果】上記構成の請求項1、2、4及び5の発
明によれば、回動体が第1の位置にある状態で、索状部
材による同回動体の引張角が減少される。従って、同索
状部材は回動体付近を延在され、同回動体周囲の空間利
用を妨げることが極力抑制される。また、回動体を第1
の位置から第2の位置に回動させる場合には、角度変更
手段により引張角が増大される。従って、少ない引張力
で回動体を回動させることが可能となり、回動手段を安
価に構成できる。
【0053】請求項3の発明によれば、本装置をコンパ
クトに構成できる。請求項6の発明によれば、回動体の
無用な回動がストッパにより阻止される。また、同スト
ッパは、索状部材を介して回動体に作用される引張力の
大小により動作されるため、同ストッパを動作させるた
めに別個のアクチュエータを必要とせず、装置を安価に
構成できる。
【0054】請求項7の発明によれば、複数の回動手段
の動作が同期され、回動体を安定して回動させることが
可能となる。請求項8の発明によれば、回動体が第1の
位置に確実に保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の回動装置を示す正面図。
【図2】 回動装置を示す縦断面図。
【図3】 回動装置の主要部のみを示す平面図。
【図4】 回動装置の動作を示す説明図。
【図5】 回動装置の動作を示す説明図。
【図6】 第2実施形態の回動装置を示す縦断面図。
【図7】 回動装置の主要部のみを示す平面図。
【図8】 回動装置の動作を示す説明図。
【図9】 回動装置の動作を示す説明図。
【図10】 第3実施形態の回動装置を示す正面図。
【図11】 回動装置の主要部のみを示す平面図。
【図12】 第4実施形態を説明する模式図。
【図13】 比較例を示す模式図。
【図14】 従来の回動装置を示す縦断面図。
【符号の説明】
13…回動体としての扉パネル、14…支軸、23…走
行手段を構成する周回チェン、24…走行手段を構成す
る駆動モータ、25…走行体、26…索状部材としての
引張チェン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05F 15/00 - 15/20

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支軸により回動可能に支持された回動体
    と、 同回動体の非軸支位置に一端部が連結された索状部材
    と、 同索状部材を介して回動体に引張力を作用させることに
    より、第1の位置にある同回動体を正方向へ回動させて
    第2の位置に配置し、引張力を緩めることで、第2の位
    置にある回動体を自重により逆方向へ回動させて第1の
    位置に配置する回動手段と、 前記回動体が第1の位置にある場合には、索状部材によ
    る回動体の引張角を減少させ、同回動体を第1の位置か
    ら第2の位置に回動させる場合には引張角を増大させる
    角度変更手段とを備えた回動体の回動装置。
  2. 【請求項2】 前記回動手段及び角度変更手段は、前記
    索状部材の他端部が連結され、支軸に対して近接・離間
    方向へ走行可能な走行体と、同走行体を双方向へ走行さ
    せる走行手段とにより構成されている請求項1に記載の
    回動装置。
  3. 【請求項3】 前記支軸から離間された位置に巻き掛け
    部材を配置し、同巻き掛け部材付近において走行体の走
    行方向を変更することで、同巻き掛け部材に対して索状
    部材の掛け・外しが行われるように構成された請求項2
    に記載の回動装置。
  4. 【請求項4】 前記回動手段は、索状部材の巻き取り及
    び繰り出しが可能な巻取り手段であり、前記角度変更手
    段は、支軸に対して近接・離間方向へ移動可能に配置さ
    れ索状部材が巻き掛けられる巻き掛け部材と、同巻き掛
    け部材を移動させる移動手段とを備える請求項1に記載
    の回動装置。
  5. 【請求項5】 前記回動体は、その回動により入口を開
    閉する扉であり、前記第1の位置は入口の閉鎖状態、第
    2の位置は開放状態である請求項1〜4のいずれかに記
    載の回動装置。
  6. 【請求項6】 前記回動体にはストッパが配設されると
    ともに、同回動体とストッパとの間には付勢手段が介在
    され、前記索状部材の一端部は同ストッパを介して回動
    体に連結されており、同索状部材を介して回動体に作用
    される引張力が小さい時には、付勢手段の付勢力により
    ストッパが作用位置に配置され、引張力が大きい時には
    付勢手段に抗して非作用位置に配置されるように構成し
    た請求項1〜5のいずれかに記載の回動装置。
  7. 【請求項7】 前記索状部材は一つの回動体に複数が連
    結されるとともに、前記回動手段は各索状部材毎に設け
    られ、各回動手段間にはその動作を同期させるための同
    期手段が介在された請求項1〜6のいずれかに記載の回
    動装置。
  8. 【請求項8】 前記支軸の軸線を含む仮想鉛直面により
    装置の存在空間を二分割したとして、第1の位置にある
    回動体の重心と第2の位置にある同回動体の重心とが、
    同じ分割空間側に存在するように構成した請求項1〜7
    のいずれかに記載の回動装置。
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