JP3169132B2 - リン脂質からの可溶性ホスファチドの酵素的合成 - Google Patents

リン脂質からの可溶性ホスファチドの酵素的合成

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Description

【発明の詳細な説明】 対応米国特許出願 本出願は、1990年4月17日に出願した、同時係属の米
国特許出願番号第513,285号の一部継続出願である。
発明の背景 本発明は、触媒としてホスホリパーゼD酵素を使用
し、高収率の高純度可溶性ホスファチドが得られる、リ
ン脂質からの可溶性ホスファチドの改善された合成法に
関するものである。
ホスファチジルグリセロール等のホスファチドは、リ
ポソームや脂質複合体を作るのに用いられる有用で有効
な製品である。ホスファチジルグリセロール及びその他
のホスファチドは、従来、酢酸カルシウム、酢酸及び酵
素ホスホリパーゼDを含む水性緩衝液とグリセロール又
は他の第一級アルコールとを、水に不混和性の有機溶媒
に溶解したホスファチジル脂質、例えばホスファチジル
コリン、と混合することにより作られていた。この酵素
を活性化するためには、エーテルのような溶液を用いる
か、あるいは界面活性剤を加えて、水に不溶性のものと
水溶液との混合物を乳化させていた。
Redemann、PCT出願番号W089/01525号、1989年2月23
日公開、により開示されているように、酵素を活性化す
るには、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル及びその
他のエーテルが用いられていたが、これらは、引火性、
過酸化物形成性があるため、危険であることが知られて
おり、ホスファチドの自動酸化を促進する。更に、水に
比較して、エーテルの比重が非常に低いため、相の混合
物を良好に混合するには、激しい振とうが必要であり、
それは工業的規模にスケールアップするのが困難であ
る。
界面活性剤は、酵素を活性化するのにも有用である
が、目的とする生成物から除去するのが難しい。従っ
て、有用な純度のホスファチドを得るには、手の込ん
だ、高価なカラムクロマトグラフィー分離が必要であ
る。また、比較的多量の水が存在するために、加水分解
が起こり、ホスファチジル酸(phosphatidyl acid)を
同時に生成する結果となり、これが、目的とするホスフ
ァチド生成物の収率を低下させ、また、目的とするホス
ファチドから分離されなければならないことにもなる。
更に、酵素は、緩衝液の使用が必要となる最適pH範囲
を必要とする。酵素は、カルシウム又はその他の2価の
カチオンの塩としてホスファチドを生成し、溶液から沈
澱し、従って可溶化し難い2価のカチオン、例えばカル
シウムイオンを、反応混合物中に必要とする。カルシウ
ム塩をそれらのより可溶性の1価の塩とするために、酸
性化又はイオン交換樹脂と中和を用いると、上に列挙し
た問題と共に、リソホスファチジルグリセロールやホス
ファチジル酸などの分解生成物を伴って、極めて速い加
水分解が生じる。ホスファチジルグリセロール等のホス
ファチドの収率を向上させようとして、ホスファチジル
脂質を、有機溶媒中で、疎水性基を有する担体に固定し
たホスホリパーゼと反応させる方法が開示されている。
この溶媒は、ジエチルエーテル又はホスファチジルコリ
ンなどのホスファチジル脂質を溶解することのできるア
ルカンであればよい。反応は、有機溶媒の沸点よりも低
い温度、例えば15〜35℃で行われる。しかし、目的とす
るホスファチドの収率は、45%のオーダーで低く、エー
テル溶媒の使用は、それらが非常に引火性で危険な溶媒
であるため、不便である。
従って、安全、簡単な方法で、改善された収率で、し
かも水溶性の1価の安定な塩の形でホスファチドを製造
する方法が、長い間求められていた。
従来、このエステル交換反応は、反応を有用な速度に
まで活性化するために、通常、エーテルとの2相系で行
われていた。しかし、この反応は、かなりの量のホスフ
ァチジン酸も生ずるため、定量的であることはめったに
なかった。更に、エーテル相と水相との間の比重の差が
大きいために、混合が不十分となり、大規模な反応では
収率が制限されることになった。界面活性剤を用いても
よいが、生成物を精製するのがますます難しくなる結果
となった。
発明の要旨 この発明によれば、(i)ホスホリパーゼDなどの酵
素触媒、(ii)酵素を分解及び変性せず、エーテルより
も引火性の低い非エーテル溶媒、及び(iii)緩衝2価
塩溶液、好ましくはカルシウム塩の存在下で、ホスファ
チジルコリンのようなリン脂質を第1級アルコールと反
応させて、対応するホスファチジルエステルを2価の塩
として形成することができる。この2価の塩を有機溶媒
中に懸濁させ、ホスファチドを可溶化し、同時に、添加
された1価のカチオン塩のアニオンのカルシウム塩を沈
澱させる化学量論的な量の固体1価塩を添加することに
より不溶性の2価の塩を、有機可溶性の安定な1価の塩
に変えることができる。この方法により、ホスホチジル
酸などの加水分解生成物の実質的な生成なしに、ホスフ
ァチドの1価の塩が製造される。
特定のエステル塩、ジミリストイルホスファチジルグ
リセロールの混合アンモニウム/ナトリウム塩について
は、ナトリウムイオンに対するアンモニウムイオンの比
が特定の重量比であり、存在する2価のカチオンの量が
限定されている場合は、ジミリストイルホスファチジル
グリセロール塩の溶解度と安定度が最大になることもわ
かっている。有機溶媒でのジミリストイルホスファチジ
ルグリセロールの混合アンモニウム/ナトリウム塩の安
定度と溶解度を最大にするためには、アンモニウムイオ
ンの重量パーセントが混合塩の約2.0と約2.6重量パーセ
ントとの間にあり、ナトリウムイオンの重量パーセント
が混合塩の約0.3と約0.8重量パーセントとの間にあるべ
きであることがわかっている。最大カルシウム濃度は、
混合塩の約0.1、好ましくは約0.05重量パーセントであ
るべきである。
更に、ホスファチジルコリン及びグリセロール又はあ
る種の他のアルコールとホスホリパーゼDとの反応を大
きく促進するために、遠心分離クロマトグラフィー(CP
C)を用いてもよいことがわかっている。
図面の簡単な説明 図1は、ジミリストイルホスファチジルグリセロール
の混合塩についての塩化メチレン中のアンモニウムイオ
ン含有量に対する溶解度のグラフである。
発明の詳細な説明 本方法は、 a)ホスホリパーゼDなどの適当な酵素触媒、及び引火
性が低く、水に不飽和性の溶媒の2価カチオンの緩衝溶
液の存在下で、リン脂質を第1級アルコールと反応させ
て、2価カチオンの塩の対応する不溶性ホスファチドを
生成し、 b)アニオンが2価のカチオンと不溶性沈澱を生成する
化学量論的な量の固体1価塩と共に、それを懸濁させる
ことにより、ホスファチドの2価のカチオンの塩をその
対応する可溶性の1価の塩に変えること、 からなるホスファチジルエステルの1価の塩を生成する
2段階法である。
この発明の化合物は、溶解度及び安定度が改善されて
いるため、リポソームと脂質の複合組成物に特に有用で
ある。
リポソームは、取り込まれた水性容積を含む完全に閉
鎖された脂質二分子膜である。リポソームは、単ラメラ
小胞(1個の二分子膜を有する)であっても、多量ラメ
ラ小胞(複数の膜状二分子膜が、水性層により、それぞ
れ隣接する膜から分離されていることを特徴とする玉葱
状構造物)であってもよい。二分子膜は、疎水性“尾”
領域と親水性“頭”領域とを有する2つの脂質単分子膜
で構成されている。膜状二分子膜の構造は、脂質単分子
膜の疎水性(非極性)“尾”が二分子膜の中心に向かっ
て配向し、一方、親水性“頭”が水性層に向かって配向
するようになっている。
ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)、ジミ
リストイルホスファチジルグリセロール(DMPG)、コレ
ステロールカプセル化アンホテリシンBを含むリポソー
ムは、全身性真菌感染の治療に有用である。Juliano
等、Annals N.Y.Acad,Sci.,1985,446:390−402;Lopez−
Berenstein等、J.Infect,Dis.,1986,151:704−710。
PCT公開番号WO88/06443号、名称“低毒性薬剤−脂質
系”、Janoff等、1988年9月7日公開、は、微粒子状非
リポソーム形態の薬剤−混合脂質の高薬剤:脂質複合
体、即ち、HDLCと、特定の比率のDMPCとDMPGを含むリポ
ソームを製造する方法を記載している。リン脂質は、ク
ロロホルム、塩化メチレンなどの溶媒に可溶化される。
HDLCは、特に薬剤がアンホテリシンBのようなポリエ
チレン抗真菌性抗生物質である場合は、まず、薬剤をジ
メチルスルホキシド(DMSO)、メタノールなどの両親和
性の(bicompatible)有機溶媒に可溶化し、得られた溶
液を、塩化メチレンなどの溶媒に可溶化された、DMPC:D
MPGのモル比が7:3のような脂質と混合することにより調
製される。溶媒を減圧下で蒸発させると、薄い脂質−薬
剤膜となる。この膜を、食塩水、PBS、グリシン緩衝液
などの水溶液中で水和すると、HDLCを生成する。これと
は別に、水溶液を、溶媒蒸発前の溶媒を含有する薬剤と
脂質の相に添加してもよい。またこれとは別に、得られ
た乾脂質−薬剤膜を、塩化メチレンなどの溶媒に再懸濁
させ、膜を水和する前に、再度減圧下で蒸発させてもよ
い。乾脂質−薬剤膜を脱水して、水溶液で水和されたフ
レームを形成する脱水法を用いてもよい。HDLCを生成す
る別の方法では、MLV法により作られた生理活性剤を含
む脂質粒子を形成し、次いでこの粒子を、約25℃〜約60
℃で加熱サイクルに供する。
本発明において有用なリン脂質は、1つ又はそれ以上
のホスファチジル基を含む一種の天然及び合成脂質であ
る。それらとしては、ホスファチジルコリン、ホスファ
チジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホス
ファチジン酸、ジミリストイルホスファチジルコリン及
びホスファチジルイノシトールが挙げられる。ノスファ
チジルコリンは、商品として高純度で入手できるので、
好ましい。
ここで説明する第一級アルコールはグリセロールであ
るが、スルホコリン、エチレングリコール、グリシドー
ル、リボース、エタノールアミン、グリセロールホルマ
ール(glycerolformal)等の他の第一級アルコールを用
いることができる。メタノール、エタノール等の単純な
第一級アルコールは、極めて急速に反応して、対応する
アルキルエステルを生成するので、注意して除外しなけ
ればならない。
適当な2価のカチオン緩衝液は、約5.7のpHを有し、
カルシウムのような2価のカチオンを含んでいる。この
カチオンは、酵素に関して不活性でなければならない。
例えば、緩衝液は、次の1つ又はそれ以上の溶液である
ことができる。一例として、酢酸又は酢酸ナトリウムと
水酸化カルシウム、塩化カルシウム又は酢酸カルシウ
ム。
この発明で有用な、非引火性又は低引火性で、水に不
混和性の溶媒は、ジエチルエーテル又はジメチルエーテ
ルよりも引火性が低く、引火点が0℃より高く、好まし
くは20℃より高いもの、及びジエチルエーテルの場合の
活性よりも、約25%以上低くその活性を低減させるよう
に酵素を分解又は変性することのないものである。本方
法に適した溶媒としては、塩化メチレン、クロロホル
ム、テトラクロロエチレン、トリクロロフルオロメタン
等のようなハロゲン化した溶媒が挙げられる。酢酸エチ
ル、プロピオン酸エチル、酪酸エチル、酢酸メチル、プ
ロピオン酸メチル、プロピオン酸メチル、3−ペンタノ
ン、3−ヘプタノン、2−オクタノン、2−ブタノン、
2−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−オクタノン、4
−ヘプタノン等のような、脂肪族又は芳香族のエステ
ル、アルカン、ケトン、分子量が5000より低いエステル
を用いることもできる。上記反応成分を、撹拌又は振と
うにより混合し、例えばホスファチジルコリンのような
最初のホスファチジルエステルを、ホスファチジルグリ
セロールのカルシウム塩のような目的とする生成物の2
価のカチオン塩に変える。
一般に、2価のカチオンの塩の計画された収率の少な
くとも約80%を得るには、撹拌又は渦巻のような低エネ
ルギー混合で十分であろう。
酵素とリン脂質及びアルコールとのエステル交換反応
を促進するために、遠心分離クロマトグラフィー(CP
C)、J.Gazes、“バイオ物質の川下処理(downstream p
rocessing)用高速CPC"、American Biological Laborat
ories,1989年6月、17−23、を用いてもよい。酢酸ナト
リウムのような、約5.6の適当な緩衝液からなる固定水
性相を、塩化カルシウム、適当なアルコール及び酵素と
共に、遠心分離器に入れる。遠心分離器を運転し、酢酸
エチルや酪酸エチルのような有機非アルコール性溶媒か
らなり、リン脂質を含む移動相を、CPC系へポンプで送
る。DMPGなどの飽和ホスファチジルグリセロールのカル
シウム塩が、溶出液から沈澱する。次いで、未反応可溶
性ホスファチジルコリンを再循環させて、収率を高め
る。ホスファチジルグリセロール(DMPG)を更に精製し
てもよい。当業者は、このために用いる条件を理解する
であろう。
反応が行われる温度は、一般に約15℃と50℃との間、
好ましくは約20と37℃の間、最も好ましくは約20と30℃
の間である。
2価のカチオンの塩は沈澱し、濾過及び水に不混和性
の有機溶媒、例えば酢酸エチルに続く塩化メチレン、で
の洗浄により、酵素及び反応の他の副生成物から容易に
分離されて、その塩を更に精製することができる。
2価のカチオンの塩は、アニオンが2価のカチオンと
沈澱を形成する。およその化学量論的な量の1価の塩
と、懸濁状態で反応することにより、メチルアルコー
ル、クロロホルムなどの有機溶媒相の存在下で、可溶性
の1価の塩に変換される。好ましい1価のカチオンは、
すべてが著しい水溶性を有する炭酸塩、クエン酸塩、フ
ッ化物、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、乳酸塩、コハク酸
塩、ギ酸塩、シュウ酸塩、塩化物、エチレンジアミン四
酢酸塩、エチレンビス(オキシエチレンニトリロ)四酢
酸塩等としてのアンモニウム、ナトリウム及びカリウム
である。ホスファチジル1価塩は、溶液中に残り、2価
塩が沈澱し、濾過等により容易に除去することができ
る。少なくとも25%の変換率、一般には35%以上の変換
率が、容易に得られる。アンモニウム塩は、溶解度が高
いために望ましいが、その中のアンモニアの揮発性のた
めに、良好な溶解度と良好な安定度のうえで、混合アン
モニウム/ナトリウム塩を調製するのが好ましい。ナト
リウムに対するアンモニウムの好ましいモルイオン比
は、約1:1〜約8:1である。ナトリウムに対するアンモニ
ウムの特に好ましいイオン比は、4:1モル比である。
ジミリストイルホスファチジルグリセロールのアンモ
ニウム塩は、塩化メチレンなどの有機溶媒に完全に可溶
性である。ジミリストイルホスファチジルグリセロール
のアンモニウム塩の塩化メチレンへの溶解度は約26mg/m
lよりも大きい。しかし、この塩は、不安定である傾向
がある。ナトリウム塩は、より安定であるが、可溶性が
はるかに低い。例えば、ジミリストイルホスファチジル
グリセロールのナトリウム塩の塩化メチレンへの溶解度
は、約0.2mg/mlよりも低い。アンモニウム塩とナトリウ
ム塩との特定の割合にすることで、混合塩が安定化され
るが、ナトリウム塩の量を調節すると、満足な水準より
も低くなるように、溶解度に悪影響を及ぼすことがな
い。約0.3重量%のナトリウムカチオンは、安定性を付
与するが、ナトリウムが約0.8重量%の最大量を越える
と、混合塩の塩化メチレンへの溶解度が低下する。
残留カルシウムイオンの量は、混合塩の約0.1重量%
未満、好ましくは約0.05%未満に限定されるべきであ
る。カルシウム塩は不溶性であり、過剰のカルシウムイ
オンの存在は、相対的に非極性の有機溶媒への混合塩の
溶解度に悪影響を及ぼす。
しかし、ジミリストイルホスファチジルグリセロール
の混合アンモニウム/ナトリウム塩のカルシウムイオン
含有量が約0.1重量%あるいは約0.05重量%よりも多
く、ナトリウムイオン含有量が約0.8重量%よりも大き
い場合でも、アンモニウムイオン含有量が2.0重量%を
越えるときは、この塩の溶解度が著しく上昇し、アンモ
ニウムイオン含有量が約2.25〜約2.35重量%であるとき
は、非常に高いことに注目すべきである(図1及び表I
I)。
一般に、カルシウムイオン含有量が約0.05重量%を越
えるか、あるいはアンモニウムイオン濃度が約2.0重量
%未満であれば、塩化メチレンにおけるジミリストイル
ホスファチジルグリセロールの混合アンモニウム/ナト
リウム塩の不溶物のパーセントが増加する(表III参
照)。
かくして、本発明の方法によっても、ジミリストイル
ホスファチジルグリセロールのカルシウム塩を沈澱さ
せ、洗浄、濾過した後、カルシウムアニオンを固体カル
シウム塩、即ち炭酸塩に変換する量の炭酸アンモニウム
と炭酸ナトリウムの両方を加える。カルニウムアニオン
を炭酸カルシウム塩として沈澱させるのに必要な化学量
論的な量よりも過剰に、1価の炭酸塩を加えないことが
好ましい。ジミリストイルホスファチジルグリセロール
のアンモニウム/ナトリウム混合塩を不溶性カルシウム
塩から分離し、もし所望であれば、更に精製することが
できる。
もし、更に精製することが所望されるのであれば、混
合メタノール/クロロホルム溶媒で、公知の方法で、ア
ンモニア性シリカカラムを使用するクロマトグラフ精製
を用いることができる。
この発明の方法は、一般に後で除去しなければならな
い洗浄剤及び他の界面活性剤の不存在下で行われ、目的
とするリン酸エステル塩の収率を低下させ、除去するた
めの精製を必要とするホスファチジル酸や他の副生成物
が付随して生成することなく、高純度の生成物を高収率
で製造する。
この発明の方法を、次の実施例を参照して更に説明す
るが、この発明は、ここに記載された詳細に限定される
ものではない。全ての反応は、約23℃で行われた。
実施例1 pHが5.6の酢酸ナトリウム緩衝液1ml、水1ml、1M塩化
カルシウム0.2ml及びグリセロール0.2mlの溶液中で、20
0mgのホスファチジルコリンを乳化した。
酢酸ナトリウム1mlのホスホリパーゼD1mgと1mlの水と
を上記乳化液に加え、2mlの塩化メチレンを加えて、混
合物を17時間撹拌した。
ホスファチジルグリセロール沈澱を濾過し、10mlの塩
化メチレンで洗浄して、カルシウム塩として、74%の収
率で回収した。
上で得たカルシウム塩140mgを、6mlのエタノールと3m
lのヘキサン中に懸濁し、化学量論的な量の炭酸ナトリ
ウム/炭酸アンモニウムの1:4モル混合物を添加して、
撹拌した。
炭酸カルシウムの沈澱を濾別した。
120mg、即ち78%の収率のナトリウム/アンモニウム
ホスファチジルグリセロールが得られた。
実施例2 100gのジミリストイルホスファチジルコリンを5リッ
トルの容器に入れ、水500mlとpHが5.6の0.5N酢酸ナトリ
ウム緩衝液500mlを添加し、M塩化カルシウム100mlと、
緩衝液50mlと水50mlに溶解した100mgのホスホリパーゼ
Dを添加した。1リットルの酪酸エチルを加えて、容器
を密封し、17時間振とうした。
カルシウムジミリストイルホスファチジルグリセロー
ルを沈澱として回収した。生成物をブフナー漏斗で濾過
し、5リットルの酢酸エチルで洗浄して、最後に1リッ
トルの塩化メチレンで洗浄した。
濾過ケークを、メタノール1052ml、クロロホルム526m
l、水420mlに懸濁した。
容積比1:1の2N炭酸アンモニウムと0.5N炭酸ナトリウ
ムを526ml添加した。混合物を素早く濾過し、濾液に526
mlのクロロホルムを加えた。クロロホルムを蒸発させて
200mlとし、5リットルの冷アセトンを添加した。
混合物をブフナー漏斗で濾過し、回収DMPGを冷アセト
ンで洗浄した。
95g(収率95%)のナトリウム/アンモニウムジミリ
ストイルホスファチジルグリセロールが得られた。
上記生成物を、メタノールの20%クロロホルム溶液に
溶解することにより更に精製し、1インチのシラカカラ
ムに装填して、1%の水酸化アンモニウムを含む80%ク
ロロホルム/20%メタノールの混合溶媒で溶出した。
ジミリストイルホスファチジルグリセロール生成物を
含む画分を分離し、蒸発乾固した。99%純度のジミリス
トイルホスファチジルグリセロール混合アンモニウム/
ナトリウム塩を得た。
実施例3 pHが5.6の0.5N酢酸ナトリウム緩衝液1リットル、水
1リットル、グリセロール200ml及びM塩化カルシウム2
00mlを加えた、バナナパドル(banana paddle)を装備
した5リットルの三つ口フラスコに、200g(0.29モル)
のジミリストイルホスファチジルコリンを入れた。
酢酸ナトリウム緩衝液5mlに溶解した80mgのホスホリ
パーゼDと5mlの水を、このフラスコに添加した。最後
に、1リットルの塩化メチレンを混合物に加えて、17時
間撹拌した。
反応混合物をブフナー漏斗で濾過し、濾過ケークを5
リットルの水と5リットルの塩化メチレンで洗浄した。
166g(0.24モル)のカルシウムジミリストイルホスフ
ァチジルグリセロール、即ち82%の収率が得られた。薄
層クロマトグラフィーで測定すると、この生成物は、純
度が95%であった。
実施例4 ジミリストイルホスファチジルコリン200mg、pHが5.6
の0.25M酢酸ナトリウム緩衝液2ml、モル塩化カルシウム
(molar calcium chloride)200ml、グリセロール200ml
及びpHが5.6の0.25M酢酸ナトリウム緩衝液2ml中の5mgの
ホスホリパーゼDからなる懸濁液を、一連の試験管にそ
れぞれ入れた。
2.5mlの各種溶媒(表I参照)を、それぞれ各試験管
に添加した。試験管に蓋をして、25℃で振とう機に載せ
た。振とう機を250rpmに設定し、17時間運転した。振と
う機を止め、各試験管を調べ、内容物を5mlのクロロホ
ルムで3回洗浄し、次いで5mlのアセトンで洗浄して、
恒量となるまで真空で乾燥した。クロロホルム:メタノ
ール:アンモニウムの容積比が65:35:5であるシリカゲ
ルの薄層クロマトグラフィー(TLC)により、それぞれ
のサンプルを分析した。結果を下記表Iに示す。
表I 溶媒 不溶性生成物の収量mg** 酢酸エチル 183 プロピオン酸エチル 205* 酪酸エチル 254* 2−ブタノン 78 2−ペンタノン 78 2−ヘプタノン 162 2−オクタノン 166 酢酸ブチル 126 3−ペンタノン 150 3−ヘプタノン 116 3−オクタノン 9 4−ヘプタノン 175 四塩化炭素 5 クロロホルム 46 塩化メチレン 185 エーテル 190 * 高い値は、恐らく均一なリポソーム懸濁によるもの
であろう。
** TLCから、ホスファチジルコリンが、未反応ホス
ファチジルコリンが洗い流された状態のホスファチジル
グリセロールのカルシウム塩に変換されたことがわかっ
た。
ジミリストイルホスファチジルグリセロールの種々の
混合アンモニウム/ナトリウム塩の塩化メチレンへの溶
解度を測定した。1.6mgの各混合塩を混合し、撹拌しな
がら、35℃で1時間及び2時間加熱した。混合物を0.2
ミクロンの25mm注射器フィルター(ゲルマンアクロディ
スク(Gelman Acrodisc)CR)で濾過し、パーセント溶
解度を求めた。結果を下記表IIにまとめた。
図1は、塩化メチレン中のアンモニウムイオン含有量
に対する溶解度のグラフである。このグラフから、カル
シウムが約0.05重量%を越え、ナトリウム含有量が約0.
8重量%越えても、アンモニウムイオン含有量が約2.0パ
ーセントを越えるときは、溶解度が著しく上昇し、アン
モニウムイオン含有量が約2.25〜約2.35パーセントであ
るときは、溶解度が非常に高いことがわかる。
実施例11 pH5.6の0.2M酢酸ナトリウム緩衝液を、0.3M塩化カル
シウム,0.3Mグリセロール及びホスホリパーゼDと共
に、遠心分離クロマトグラフィー(CPC)系に装填す
る。遠心分離器を運転し、0〜20%のホスファチジルコ
リンを含む酢酸エチル又は酪酸エチルを、CPC系へポン
プで送る。DMPGのカルシウム塩が溶出液から沈澱し、更
に精製されてもよい。未反応可溶性ホスファチジルコリ
ンを再循環させてもよい。
比較例1〜4 ジミリストイルホスファチジルグリセロールの種々の
混合アンモニウム/ナトリウム塩の塩化メチレンへの溶
解度を測定した。1.6mgの各混合液を4.5mgのジミリスト
イルホスファチジルコリンと混ぜて、混合し、35℃で1
時間加熱した。次いで、0.2ミクロンの25mm注射器フィ
ルター(ゲルマンアクロディスクCR)で濾過し、不溶物
のパーセントを計算した。結果を下記表IIIにまとめ
た。
比較例5 重量で、ナトリウム含有量が塩の1.20%、アンモニウ
ム含有量が1.53%、カルシウム含有量が0.12%である、
1.6mg/mlの混合アンモニウム/ナトリウムジミリストイ
ルホスファチジルグリセロールを、4.5mg/mlのジミリス
トイルホスファチジルコリンの塩化メチレン溶液と混合
し、撹拌しながら、35℃で加熱した。この混合物は、1
時間後もまだ濁っており、混合塩の可溶化が不完全であ
ることを示していた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マーズィアニ,フランク アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 19090 ウィロウグローブ クレストビ ューアベニュー 1717 (72)発明者 チノ,ジョン,エー.,エフ. アメリカ合衆国 ニュージャージィ州 08512 クランブリー ダンブリードラ イブ 15 (72)発明者 ピルキーウィクズ,フランク,ジー. アメリカ合衆国 ニュージャージィ州 08512 クランブリー デイブンポート ドライブ 3 (56)参考文献 特開 昭60−41494(JP,A) 国際公開89/1524(WO,A1) Biochemistry,Vol. 27,No.21(1988)p.8158−8169 Chem.Phys.Lipids, Vol.69(1979)p.69−83 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12P 9/00 BIOSIS(DIALOG) CA(STN) REGISTRY(STN) WPI(DIALOG)

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】a)(i)酵素触媒ホスホリパーゼD、 (ii)2価カチオンの緩衝溶液、及び (iii)水に不混和性の非エーテル溶媒 の存在下で、 2価カチオンの塩に対応するホスファチドを生成するよ
    うに、リン脂質を第1級アルコールと反応させること、
    及び b)次いで1価のカチオンを有する化学量論的な量の1
    価の塩と共に水に不混和性の有機相で懸濁させ、上記1
    価の塩におけるアニオンと2価のカチオンとで不溶性沈
    澱を生成させることにより、その2価カチオンの塩を有
    機可溶性の1価の塩に変え、そしてこの1価の塩を水不
    混和性有機相中に溶解させること、からなる ホスファチジルエステルの可溶性の1価の塩を生成する
    方法。
  2. 【請求項2】リン脂質がホスファチジルコリンまたはジ
    ミリストイルホスファチジルコリンである請求の範囲1
    による方法。
  3. 【請求項3】第1級アルコールが、グリセロール、スル
    ホコリン、エチレングリコール、グリシドール、リボー
    ス、エタノールアミン及びグリセロールホルマールから
    なる群より選ばれる請求の範囲1による方法。
  4. 【請求項4】緩衝溶液がカルシウ塩を含む請求の範囲1
    による方法。
  5. 【請求項5】水に不混和性の溶媒が、塩化メチレン、ク
    ロロホルム、テトラクロロエチレン及びトリクロロフル
    オロメタンからなる群より選ばれたハロゲン化したアル
    カン又はアルケンである請求の範囲1による方法。
  6. 【請求項6】水に不混和性の溶媒が、脂肪族又は芳香族
    のエステル、アルカン、ケトンである請求の範囲1によ
    る方法。
  7. 【請求項7】水に不混和性の溶媒が、酢酸エチル、プロ
    ピオン酸エチル、酪酸エチル、酢酸エチル、プロピオン
    酸メチル、2−ブタノン、2−ペンタノン、2−ヘプタ
    ノン、2−オクタノン、3−ペンタノン、3−ヘプタノ
    ン、3−オクタノン及び4−ヘプタノンからなる群の1
    員である請求の範囲6による方法。
  8. 【請求項8】1価の塩の1価のカチオンが、アンモニウ
    ム、ナトリウム及びカリウムからなる群の1もしくはそ
    れ以上より選ばれる請求の範囲1による方法。
  9. 【請求項9】塩のアニオンが、炭酸塩、クエン酸塩、硫
    酸塩、リン酸塩、硝酸塩、乳酸塩、コハク酸塩、ギ酸
    塩、シュウ酸塩、エチレン四酢酸塩、エチレンビス(オ
    キシエチレンニトリロ)四酢酸塩又は塩化物である請求
    の範囲8による方法。
  10. 【請求項10】工程a)が、遠心分離クロマトグラフィ
    ーを用いて行われる請求の範囲1による方法。
  11. 【請求項11】請求の範囲1により生成されたホスファ
    チジルエステルの可溶性1価の塩であって、ナトリウ
    ム:アンモニウムのモル比が1:1〜8:1の塩を含むリポソ
    ーム。
  12. 【請求項12】請求の範囲1により生成されたホスファ
    チジルエステルの可溶性1価の塩であって、ナトリウ
    ム:アンモニウムのモル比が1:1〜8:1の塩を含む脂質複
    合体。
  13. 【請求項13】a)(i)酵素触媒ホスホリパーゼD、 (ii)2価カチオンの緩衝溶液、及び (iii)水に不混和性の非エーテル溶媒 の存在下で、2価カチオンの塩の対応するホスファチド
    を生成するように、ジミリストイルリン脂質をグリセロ
    ールと反応させること、及び b)アニオンが2価のカチオンと不溶性沈澱を生成し、
    カチオンが2.0〜2.6重量%のアンモニウムと0.3〜0.8重
    量%のナトリウムを含む混合1価のジミリストイルホス
    ファチジルグリセロールを生成するような重量比のアン
    モニウムとナトリウムの混合物である化学量論的な量の
    1価の塩と共に懸濁させることにより、その2価カチオ
    ンの塩を有機可溶性の1価の塩に変えること、 からなるホスファチジルエステルの可溶性の1価の塩を
    生成する方法。
  14. 【請求項14】2価のカチオンがカルシウムである請求
    の範囲13による方法。
  15. 【請求項15】混合1価ジミリストイルホスファチジル
    グリセロールが、0.1重量%以下のカルシウムの混合塩
    を含む請求の範囲14による方法。
  16. 【請求項16】混合1価ジミリストイルホスファチジル
    グリセロールが、0.05重量%以下のカルシウムの混合塩
    を含む請求の範囲15による方法。
  17. 【請求項17】工程aが、遠心分離クロマトグラフィー
    を用いて行われる請求の範囲13による方法。
  18. 【請求項18】請求の範囲13により生成されたジミリス
    トイルホスファチジルグリセロールの可溶性1価の塩で
    あって、ナトリウム:アンモニウムのモル比が1:1〜8:1
    の塩を含むリポソーム。
  19. 【請求項19】請求の範囲13により生成されたジミリス
    トイルホスファチジルグリセロールの可溶性1価の塩で
    あって、ナトリウム:アンモニウムのモル比が1:1〜8:1
    の塩を含有する脂質複合体。
  20. 【請求項20】請求項13により生成された2.0から2.6重
    量%までのアンモニウム、および0.3から0.8重量%まで
    のナトリウムを含有するジミリストイルホスファチジル
    グリセロールの混合塩の溶液。
  21. 【請求項21】ジミリストイルホスファチジルグリセロ
    ールの混合1価塩が、0.1重量%以下のカルシウムの混
    合塩を含有する請求の範囲20による溶液。
  22. 【請求項22】ジミリストイルホスファチジルグリセロ
    ールの混合1価塩が、0.05重量%以下のカルシウムの混
    合塩を含有する請求の範囲21による溶液。
  23. 【請求項23】ジミリストイルホスファチジルコリンを
    更に含有する請求の範囲20による溶液。
  24. 【請求項24】請求の範囲20による溶液を含有するリポ
    ソーム。
  25. 【請求項25】請求の範囲20による溶液を含有する脂質
    複合体。
  26. 【請求項26】2.0%から2.32重量%までのアンモニウ
    ムを含む請求項20記載のジミリストイルホスファチジル
    グリセロールの混合塩の溶液。
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