JP2528153B2 - リポソ―ム製剤および抗生物質 - Google Patents

リポソ―ム製剤および抗生物質

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Description

【発明の詳細な説明】 関連のある共係属出願 この出願は1985年11月21日に出願された共係属出願第
800,545号の一部継続出願であり、この第800,545号は19
85年7月5日出願の特許出願第752,423号の一部継続出
願であり、またこのものは1985年6月26日出願の特許出
願第749,161号の一部継続出願である。
発明の分野 この出願はリン酸塩の形態でのアミノグリコシド類、
その類似体および誘導体に関し、またそれらを製造する
方法およびそれらの用途に関するものである。アミノグ
リコシドホスフェート リポソーム類および非グアナジ
ノ アミノグリコシド リポソーム類、それらの製造お
よび使用が殊に記載されている。薬剤を入れた非グアナ
ジノ 非ホスフェート アミノグリコシド リポソーム
類と脂質の割合は約3:50(当量、重量)より大で薬剤を
入れたグアナジノ オミノグリコシド リポソーム類と
脂質の割合(W/W)が約9:25(当量、重量)より大なる
ものがまた記載されている。
発明の背景 アミノグリコシド類は、微生物における蛋白質合成を
阻害する能力によって特徴づけられる種類の化合物であ
る。アミノグリコシド類は1つのヘキソース(アミノサ
イクリトール)骨格にグリコシド結合で結ばれたアミノ
糖の2つもしくはそれ以上からなる。これまで知られて
いているヘキソース核は他のものも考えられるものの、
ストレプティジンもしくは2−デオキシストレプトアミ
ンである。アミノグリコシド族はアミノサイクリトール
に付けたアミノ糖によって区別される。例えばネオマイ
シン族は中央の2−デキオキシストレプトアミンに付け
られた3つのアミノ糖を含有する。カナマイシン及びグ
ルタミシン族はアミノサイクリトールに付けられたただ
2つのアミノ糖を持っている。
アミノグリコシド類は次のものを包含する:ネオマイ
シンB、パロモマイシン、リボスタマイシン、リヴィド
マイシン、カナマイシンA、カナマイシンB、アミカシ
ン、トブラマイシン、ヴァイオマイシン、ゲンタマイシ
ンC1、ゲンタマイシンC1a、(ゲンタマイシンC2、C1、C
1aおよび類似体およびそれらの誘導体を集合的に「ゲン
タマイシン」とする)、シソマイシン、ネチルマイシ
ン、ストレプトマイシンおよびジヒドロストプトマイシ
ン。グアナジノ基の存在によって特徴づけられるストレ
プトマイシンおよびジヒドロストレプトマイシンは非グ
アナジノアミノグリコシド類よりも高い割合の薬剤対脂
質比でリポソーム類と結合する点で特殊であると理解さ
れる。「非グアナジノ」アミノグリコシド類という語は
グアナジノ基を有するアミノグリコシド以外のアミノグ
リコシドを包含するであろう。
残念なことに、これらの化合物の用途は種々の要因に
よって制約されてきた。バクテリアにおける蛋白質合成
を阻止することにしばしば使用されていると、バクテリ
アはアミノグリコシドの阻害効果に反抗する顕著な能力
を示し始めた。アミノグリコシド作用に対する生物の耐
性は広い範囲のアミノグリコシド類に生じている。アミ
ノグリコシド使用における更なる問題は胃からの吸収性
が非常に乏しいことおよび速すぎる排出というものであ
った。アミノグリコシド類を注射すると、筋肉内注射に
続いて30ないし90分の付近でしばしば速いピークのプラ
ズマ濃度となり、これが毒性とつながってくる。もう1
つの制限はアミノグリコシド類はCNSもしくは眼に入ら
ないことである。
人間も含めて、動物におけるアミノグリコシド類の治
療上の使用においては深刻な毒性の問題が記載されてき
た。例えば、高級な動物における治療上の使用は、腎毒
性および呼吸疾患における神経筋肉封鎖が最高に達する
と共に、聴覚および前庭の(vestibular)機能の両者を
潜在的に含む耳の毒性につきまとわれるおそれがあっ
た。
リン酸塩の形でのアミノグリコシドを提供することが
本発明の目的を1つである。改善されたリポソームとの
結合性を有するアミノグリコシドを提供することが本発
明の別の目的である。更に、その塩酸塩を含んだアミノ
グリコシドと結合したリポソーム類の製造法を提供する
ことも本発明の目的である。また、このリポソーム類が
実質的にこのアミノグリコシド類と結合することも本発
明の他の目的である。更にまた、特に非グアナジノ ア
ミノグリコシド類に関して脂質に対して高い割合のアミ
ノグリコシドを本発明をリポソーム類が提供することも
本発明の追加の目的である。また人間を含めた動物の治
療的処理に対し薬剤授与量の形でこのようなリポソーム
を提供することが本発明の更なる目的である。
高いプラズマレベルでの非結合もしくは非会合アミノ
グリコシドを直ちに使用してしまうことなく、静脈内へ
投与し得る形態のアミノグリコシドを提供することが本
発明のもう1つの目的である。
発明の要約 リン酸塩、硫酸塩および他の塩の形態での、アミノグ
リコシド類、その類似体および誘導体が驚異的に有用な
治療性能を有することが今や見出された。アミノグリコ
シド塩はリポソーム類との結合に特に適していることが
見出されている。さらにアミノグリコシドのリン酸塩は
急性毒性を減少させ得るものである。アミノグリコシド
という言葉はそれらの類似体および誘導体を含むもので
ある。
これまで、非グアナジノ アミノグリコシド類はリポ
ソーム類とはかなり限定された結合性しか有さないこと
が見出されていた。たとえばモーガン等の著、「リポソ
ームが結合されたゲンタマイシンの製造および性能」ア
ンティマイクロバイアル エージェンツ アンド ケモ
テラピー(Antimicrobial Agents and Chemotherap
y)、17:544−548(1980)は100mgの脂質と結合した約4
mgもしくはそれより少ない量のゲンタマイシンを報告し
ている。本発明において、リポソームは、しばしば少な
くとも約40%の使用し得るアミノグリコシドである高め
られたレベルの非グアナジ アミノグリコシド類と「結
合」されている。更に、高められた負荷効率でリポソー
ムをつくる際にホスフェートとしてアミノグリコシドを
使用することがここには記載されている。グアナジノお
よび非グアナジノアミノグリコシドの両者に対してこれ
は言えることである。「結合された」なる語はリポソー
ムの水性相内でもしくはリポソームの脂質相内におい
て、リポソーム上もしくはリポソーム内に固定されてい
ることを意味するものである。
非グアナジノ アミノグリコシドに対する脂質の高め
られた結合が、100ミリグラムの脂質に対し約10ミリグ
ラム(塩基当量)より大の非グアナジノ アミノグリコ
シドホスフェート、好ましい具体例においては100mgの
脂質につき約30mgより大の非グアナジノ アミノグリコ
シドホスフェート(塩基当量)を有するリポソームの製
造を更に可能にした。この事は、アミノグリコシドホス
フェートリポソームおよびこのようなリポソームを含有
する製剤をより高い効力で製造する事を可能にする。
脂質の非グアナジノ アミノグリコシドへの高められ
た結合は、100ミリグラムの脂質につき約10ミリグラム
(実際の重量)より大の非グアナジノ アミノグリコシ
ド(スルフェート塩)、を有する約1:10の比(w/w)
の、より好ましい具体例では100mgの脂質につき約20mg
(実際の重量)より大の非グアナジノ アミノグリコシ
ド(スルフェート塩)を有する約1:5(w/w)を超える比
の非グアナジノ 非ホスフェート アミノグリコシド
リポソームを製造することを更に可能にした。アミノグ
リコシドの重量はこのアミノグリコシドの実際の重量
(実際の重量“act.wt.")もしくはその対向イオンの重
量を含めない薬剤分子の当量重量もしくは塩基当量(当
量重量“eq.wt")で表すことができる。本発明の方法は
アミノグリコシド リポソーム類(ストレプトマイシン
もしくはジヒドロストレプトマイシンを含む)の製造を
可能とし、この方法以外の方法で得られるより高い効能
の広い範囲で製造されるこのようなリポソーム類を含有
する製剤の製造を可能とする(この方法によるグアナジ
ノ アミノグリコシド リポソーム類は約9:25(w/w)
より大の薬剤対脂質当量重量比を有す;例えば約60mgス
トレプトマイシン スルフェート/100mgEPC(act.wt.)
より大である。)。
脂質に対する薬剤の比が高められた製剤は、薬剤投与
量当りの脂質が減少され、その結果、脂質の投与に伴う
毒性の回避もしくは減縮ができ、これは本発明の特別の
利点である。
このリポソーム類の製剤において、リポソームと有効
な薬剤の強められた結合性は薬剤および脂質出発化合物
の必要量を減少させる。
最後に、高い効力の薬品製剤はその結果としてより小
さな容積となり、そしてこのことは投与により組織を害
することが少ないことを意味する。このことは筋肉内投
与に関して特に言えることである。
アミノグリコシド ホスフェートおよびアミノグリコ
シド ホスフェート リポソームの製造法および使用法
は以下に詳しく説明する。
改変SPLV方法によるアミノグリコシド リポソームを
製造および利用する方法は、最も好ましい態様ではリポ
ソームを乾燥して粉とし、またリポソームを安定化する
という両者を必要とするが、以下に十分に記載されてい
る。
この発明は少なくとも1つの脂質と少なくとも1つの
アミノグリコシドのリン酸塩とを含有するリポソーム類
を包含する。このものは更に、以下のようなアミノグリ
コシド、ホスフェートとリン脂質とを結合したユニラメ
ラおよびマルチラメラ小胞体を包含し、アミノグリコシ
ドホスフェートとしてはネオマイシンB、パロモマイシ
ン、リボスタマイシン、リヴィドマイシン、カナマイシ
ンA、カナマイシンB、アミカシン、トブラマイシン、
ゲンタマイシンC1、ゲンタマイシンC1a、ゲンタマイシ
ンC2、ネチルマイシン、ストレプトマイシン、ジヒドロ
ストレプトマイシンおよびシソマイシン等があり、リン
脂質としてはホスファチジルイノシトール、ホスファチ
ジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスフ
ァチジルセリンおよびホスファチジルグリセロールの単
独もしくは他の脂質との組み合わせ等がある。この発明
は以下に記載されているようにリポソーム類と結合され
ているアミノグリコシド ホスフェートを製造する方法
を包含し、そして特に入手し得るアミノグリコシド ホ
スフエートと実質的に結合したリポソーム類を包含す
る。また100mgの脂質につき約10mg、好ましくは約30mg
より大のアミノグリコシド ホスフェートの非グアナジ
ノ アミノグリコシド ホスフェート リポソームが包
含される。
この発明には更に、リポソームに結合したアミノグリ
コシドホスフェートおよび適当な薬剤的担体と結合した
形でのこのリン酸塩の治療的に有効な量を用いての、人
間を含めた動物の治療方法を包含する。更にアミノグリ
コシド類のホスフェートの製剤も包含され、特にネオマ
イシンB、パロモマイシン、リボスタマイシン、リヴィ
ドマイシン、カナマイシンA、カナマイシンB、アミカ
シン、トブラマイシン、ゲンタマイシンC1、ゲンタマイ
シンC1a、ゲンタマイシンC2、ネチルマイシン、ストレ
プトマイシン、ジヒドロストレプトマイシンおよびシソ
マイシンのリン酸塩である。更につけ加えれば、グラム
陰性肺炎の治療におけるアミノグリコシドリン酸塩およ
びリポソーム的に結合したアミノグリコシドがこの発明
に包含される。
この発明のリポソーム類は少なくとも1つの脂質およ
び少なくとも1つの非グアナジノ アミノグリコシド、
好ましくは硫酸塩の形で、含有するリポソーム類そして
殊にSPLVリポソーム類を包含している。更にネオマイシ
ンB、パロモマイシン、リボスタマイシン、リヴィドマ
イシン、カナマイシンA、カナマイシンB、アミカシ
ン、トブラマイシン、ゲンタマイシンC1、ゲンタマイシ
ンC1a、ゲンタマイシンC2、ネチルマイシンおよびシソ
マイシンのようなアミノグリコシド類、およびホスファ
チジルイノシトール、ホスファチジルコリン、ホスファ
チジルエタノールアミン、ホスファチジルセリンおよび
ホスファチジルグリセロールのようなリン脂質と結合し
ているマルチラメラ小胞体型のリポソーム類も含まれる
ものである。この発明はアミノグリコシドと結合したリ
ポソーム類、殊に下記のようにアミノグリコシド硫酸塩
と結合したリポソーム類および特に市販のアミノグリコ
シド硫酸塩と実質的に結合しているリポソーム類の製造
方法を包含する。又、100mgの脂質につき約10mgより大
そして好ましくは約20mgより大の非グアナジノ アミノ
グリコシド(実際の重量)、これは薬剤対脂質の比が各
々約1:10および1:5に相当するが、の非グアナジノ ア
ミノグリコシド リポソーム類をも包含する。
更に加えて、約3:5(実際の重量/脂質の重量)より
大の薬剤対脂質比のグアナジノ アミノグリコシド リ
ポソーム類が含まれる。
更に、この発明には、アミノグリコシドリポソーム
類、好適な薬剤担体と結合したもの、の治療的投与で人
間を含む動物を扱う方法も含まれている。特にグラム−
陰性の肺炎の治療が特記される。
この発明は、100mgの脂質につき6.2mg eq.wt.で存在
する少なくとも1つの非グアナジノ アミノグリコシ
ド、そして好ましくは100mgの脂質につき少なくとも約1
2.4mg eq.wt.の非グアナジノ アミノグリコシドを含有
するリポソームを包含する。これは更に、ネオマイシン
B、パロモマイシン、リボスタマイシン、リヴィドマイ
シン、カナマイシンA、カナマイシンB、アミカシン、
トブラマイシン、ヴァイオマイシン、ゲンタマイシン
C1、ゲンタマイシンC1a(ゲンタマイシンC2、C1、C1a類
似体およびそれらの誘導体を“ゲンタマイシン”と総称
する)、シソマイシン、ネチルマイシンのような非グア
ナジノ アミノグリコシド類、そして好ましくは硫酸塩
の形での非グアナジノ アミノグリコシド類を含むので
ある。
この発明は少なくとも1つの両親媒性脂質を含有する
リポソーム類を包含する。この発明は、SPLV法のリポソ
ーム類におけるアミノグリコシド対脂質の比を高める方
法を包含し、それは脂質−有機溶媒−アミノグリコシド
−水性相混合物を様々に乾燥して粉とし、少なくとも約
8時間そして好ましくは約1日約4℃に放置することに
よりこの再水和された粉を安定させることによる方法で
ある。更にこの発明はこの脂質−有機溶媒−アミノグリ
コシド−水性相混合物を3ないし8時間の間、好ましく
は5時間の間、乾燥させることを包含する。そうでなけ
ればこの脂質−有機溶媒−アミノグリコシド−水性相は
単にスラリ−もしくはペーストになるまで乾燥されるだ
けである。
この発明は更に、遠心分離のような高エネルギーの分
離方法を避けるように十分注意しながら透析もしくはク
ロマトグラフィーのような低エネルギーの分離方法によ
って、アミノグリコシド リポソーム製剤からリポソー
ム的に結合していないアミノグリコシドを除去すること
を包含する。
図面の簡単な説明 第1図は、取り込みに使用し得るゲンタマイシン ホ
スフェート(mg)に対する100mgの卵ホスファチジルコ
リン(“EPC")に取り込まれたゲンタマイシンホスフエ
ート(mg)のグラフである。第2図は取り込みに使用し
得るゲンタマイシン ホスフェート(mg)に対する捕
捉、効率の百分率のグラフである。
第3図は、取り込みに使用し得るEPC(mg)に対す
る、100mgのEPCに取り込まれたゲンタマイシン ホスフ
ェート(mg)のグラフである。
第4図は、取り込みに使用し得るEPC(mg)に対する
捕捉効率の百分率のグラフである。
第5図は、アミノグリコシドスルフェートおよびホス
フェートのリポソーム取り込みを比較したグラフであ
る。
発明の詳細な記載 リポソーム類を含有するアミノグリコシドの有用性が
動物における病気の治療との関連で、レンク等の米国特
許明細書第4,552,803号に記載されている。リポソーム
類により驚くほど増大したアミノグリコシド ホスフェ
ートの結合効率は、これらの製剤を特に有効で効率のよ
いものとしている リポソーム類とのアミノグリコシド ホスフェートの
結合は非ホスフェートアミノグリコシドのそれよりも高
められていることが今や見出された。実質的に結合して
いる非グアナジノ アミノグリコシドに対して、リポー
ム製剤中に存在する非グアナジノ アミノグリコシドの
約60%より多くないものが、リポソーム類と結合してい
ないために溶液中に遊離で残っていることは理解される
べきである。
リポソーム類は取り込まれた水性相を有する閉鎖され
た二分子膜(closed bilayer membranes)を有する小胞
体である。リポソーム類はどのような種類のユニラメラ
小胞体(単一の二分子膜を有する)もしくはマルチラメ
ラ小胞体(たとえば、同心円の二分子膜で、それぞれが
隣の膜と水性層によって分離されていることを特徴とす
る玉ねぎ様構造)でもよい。
この発明のリポソーム類は、100mgの脂質につき約10m
gのアミノグリコシドと同一もしくはそれより大の比率
でまた100mgの脂質につき約30mgの非グアナジノ アミ
ノグリコシドと同等もしくはそれより大という割合で、
非グアナジノ アミノグリコシドと結合するように製造
されることができる。アミノグリコシドホスフェートを
使用した場合には、非グアナジノ アミノグリコシドの
他の形態で利用し得るであろうよりは濃厚でその結果よ
り潜在効力の高いアミノグリコシド リポソーム製剤と
なる。
この発明のアミノグリコシド ホスフェート リポソ
ーム類は当業界でよく知られている方法によってつくら
れる。バンガム(Bangham)等〔ジャーナル オブ モ
レキュラー バイオロジー(J.Mol.Bil.,)13,238−252
(1965)〕の最初のリポソームの調製は、リン脂質を有
機溶媒中に懸濁し、次いで蒸発乾燥させて、その反応容
器上にリン脂質膜を残留させることを包含する。つい
で、水性溶液の適等量が加えられ、混合物は“膨潤”さ
れ、そして、その結果得られたマルチラメラ小胞体類
(MLVS)からなるリポソーム類は機械的手段で分散され
る。得られた二分子膜の製造はこの脂質の疎水性(非極
性)“尾部”はこの二分子膜の中心方向へ向い、一方親
水性(極性)“頭部”は水性層の方向へ向かっているよ
うなものである。この技術は、パパハジオパウルス(Pa
pahadjopoullos)及びミラー(Miller)〔バイオヒミカ
・エト・バイオフィジカ・ウント・アクタ(Biohim.Bio
phys.Acta.)135,624−638(1967)〕によって記載され
た超音波処理された小さいユニラメラ小胞体類(SUV)
及び大きいユノニラメラ小胞体類(LUV)の開発のため
の基礎を提供する。バンガムの教示およびパパハジオパ
ウルスの教示を参照されたい。
アミノグリコシドホスフェート類についてのこの発明
の実施においては、実質的に均等のインターラメラ溶質
分布をもつものとして特徴づけられるクラスのリポソー
ム類が好ましい。この好ましいクラスのリポソーム類は
レンク等の米国特許第4,522,803号で定義されている安
定なプルリラメラ小胞体類(SPLV)として名づけられて
おり、ファウンティン等の米国特許第4,588,578号で記
載されている単相の小胞体を包含しており、またメイヤ
ー等、バイオヒミカ エト バイオフィジカ アクタ
(Biochimica et Biophysica Acta.)817:193−196(19
85)、「凍結−融解マルチラメラ小胞体において観察さ
れる溶質分布および取り込み効率」に記載されている凍
結及び融解マルチラメラ小胞体(FATMLV)を包含するも
のであり、これらの教示を参考にされたい。
大きいユニラメラ小胞体は、キュリス(Culis)等の1
985年10月16日出願、米国特許出願第788,017号、発明の
名称“ユニラメラ小胞体類の製造のための押出し技術”
(LUVET)中に記載された方法による押出し装置を用い
て改造することができる。この技術によってLUVET小胞
体類をつくるために、MLVは膜フィルターを通して49kg/
m2(約700psi)までの圧力下押出される。これらの小胞
体類は、その押出し技術を行なう前に少なくとも1回の
凍結と融解のサイクルにさらされることができる;この
操作は、バリィ(Bally)等の1985年11月21日出願、米
国特許出願第800,545号、発明の名称“改良された取り
込み効率を有するマルチラメラリポソーム類”中に記載
されており、この関連部分を参考にされたい。
小胞体を製造するために使用される他の技術は、逆相
蒸発小胞体(REV)を形成するパパハジオバウルス等米
国特許第4,235,871号があり、これを参考にされたい。
ここで使用されている脂質という言葉は、脂質材料の
疎水性部分が二分子膜の方向を向き、一方親水性部分が
その水性相の方に向くような、二分子膜となるどのよう
な好適な物質をも意味するのである。
脂質化合物の2つの一般的なクラスがアミノグリコシ
ド ホスフェートとして本発明において有用である。最
もすぐれたものはトリグリセライドのような高度に疎水
性の化合物である。とうもろこし油は混合トリグリセラ
イド類の便利で経済的な原料として用いられるが、他の
植物油、やしがら油、ココナツ油、大豆油、ひまわり
油、サフラワー油、ココア脂その他を用いることもでき
るが、これらに限定されることはない。特定の分子種が
同様に採用できる。このような種はトリラウリン、トリ
ミリスチン、トリパルミチンおよびトリステアリン、ま
たは他の脂肪酸同様にそれらの化合物の脂肪酸アシル鎖
が非均一形態で導入されている他のグリセリルエステル
であることもできるが、これらに限られることはない。
他に広い範囲のコレステロールエステルのような長鎖疎
水性化合物の広いクラスも使用し得る。石油ジェリーの
ような長鎖有機混合物が許容し得る脂質化合物であるこ
とが見出される。
種々のコレステロール類および他のステロール類およ
びそれらの水溶性誘導体がアミノグリコシド ホスフェ
ート リポソーム類を製造するためにこれまで使用され
てきた;特にジャノフ等、「ステロイド性リポソーム」
なる発明の名称の1985年9月10日出願の米国特許出願第
773,429号を参照されたい。1985年3月1日に発行され
たメイヒュー等 WO 85/00968は、アルファートコフェ
ロールおよびその或る種の誘導体を含有するリポソーム
中に薬剤を取り込むことによって薬剤の毒性を減少させ
る方法を記載している。また、種々のトコフェロール類
およびそれらの水溶性誘導体がリポソームを形成するた
めに使用されているが、「アルファートコフェロールを
基とする小胞体」という発明の名称の1986年10月15日出
願のジャノフ等の米国特許出願第786,740号を参照され
たい。このグループの好ましいものはコレステロールヘ
ミサクシネートおよびトコフェロールヘミサクシネート
である。ただ1つの規制は、疎水性化合物は、本発明の
他の成分と複合しないときには、このリポソーム類の製
造に使用するために運ばれる特定の有機溶媒に溶解しな
ければいけないということである。
この発明においてアミノグリコシド ホスフェートと
して使用される脂質化合物の第2の広いクラスは、その
特性において両親媒性である。ホスフェート、カルボキ
シル、スルフェート、アミノ、スルフヒドリル、ニトロ
および他の同様の基の存在の故に親水性の性質がその分
子に与えられることができるであろう。疎水性は長鎖の
飽和および不飽和脂肪族炭化水素基でそれらの基は1つ
もしくはそれ以上の芳香族、脂環式基もしくは異項環基
で置換されているような基を包含するが、それらに限定
されることはない。この好ましい両親媒性化合物はホス
ホグリセライド類で、その代表的な例はホスファチジル
コリン、ホスファチジルエタノールアミン、リソホスフ
ァチジルコリン、リソホスファチジルエタノールアミ
ン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトー
ル、ホスファチジン酸、ジミリストイルホスファチジル
グリセロールおよびジホスファチジルグリセロールの単
独もしくは他の脂質との組み合わせである。ジミリスト
イルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチ
ジルコリンもしくはジステアロイルホスファチジルコリ
ンのような合成飽和化合物又はジオレオイルホスファチ
ジルコリンもしくはジリノレオイルホスファチジルコリ
ンのような合成不飽和化合物もまた使用し得るであろ
う。スフィンゴ脂質およびグリコスフィンゴ脂質種の化
合物のようなリン性のものを欠く他の化合物も脂質とし
て指定されるグループの中に入る。
両親媒性脂質は、下記の改変SPLV調製法によってつく
られるアミノグリコシドのための最初のリポソーム構造
の要素として必要である。改変SPLV法で調製したアミノ
グリコシド リポソーム類を形成するために、これらの
両親媒性脂質はトリグリセライド類やステロール類を含
む他の脂質と混ぜることができる。
アミノグリコシド リン酸塩については、ステロール
含有リポソーム類を製造する方法は、閉鎖2分子膜を形
成し得るステロールの有機酸誘導体の塩を水性成分を取
り込む完全閉鎖2分子膜を形成するに十分な量、水性緩
衝液に添加することを包含する。この混合物を振とうす
ることによってマルチラメラ小胞体の懸濁液が形成され
る。この水性緩衝液が溶液中にこの塩の対向イオンをま
た含有する場合には、小胞体の形成は促進される。
この懸濁液にエネルギーを与えると、例えば超音波、
またはフレンチ圧縮セル(フレンチ プレス)もしくは
適当な孔径の多孔性フィルターを通してこの小胞体の押
出しをすると、マルチラメラステロール小胞体をユニラ
メラ小胞体に変換することになるであろう。
リポソーム類は、脂質二分子膜で閉鎖されている水性
媒体を取り込んでいる。この水性媒体は、例えば水もし
くは溶解された塩もしくは緩衝液を含有する水であるこ
とができる。このような塩もしくは緩衝液の例としては
塩化ナトリウムおよびリン酸塩緩衝食塩水(PBS)であ
ることができる。他の緩衝液としてホウ酸塩、クエン酸
塩、トリス−HCl〔トリス−(ヒドロキシメチル)−ア
ミノメタン 塩酸〕およびHEPES(N−2−ヒドロキシ
エチル ピペラジン−N1−2−エタン スルホン酸)を
包含するが、これらに限定されることはない。緩衝液は
約2.0および約14.0のpH範囲であることができる。アミ
ノグリコシド ホスフェートについての好ましい具体例
においては、この製剤はHSPES緩衝液(150mM NaCl,20m
M HEPES),pH7.0,ホウ酸塩緩衝液(100mM Na2HCO3,50
mM H3BO3,pH8.5,もしくはクエン酸緩衝液(150mMクエ
ン酸ナトリウム)、pH8.5で水和される。
リポソーム薬剤搬送システムにおいて、治療剤は、こ
こではアミノグリコシドであるが、該リポソーム中に取
り込まれ、続いて治療される患者に投与される。例えば
ラーマン等、米国特許第3,993,754号;シアーズ、米国
特許第4,145,410号;パパハジョポロス等、米国特許第
4,235,871号;シュナイダー、米国特許第4,224,179号;
レンク等、米国特許第4,522,803号およびファウンテン
等、米国特許第4,588,578号を参照されたい。
薬剤性のリポソーム製剤は、好ましい具体例において
は、注射に好適なリン酸もしくはクエン酸で緩衝された
生理的食塩水もしくは水に入れて搬送投与される。
このアミノグリコシド ホスフェート リポソーム類
は脱水されることもでき、それによって使用までの長い
期間の貯蔵を可能にする。このリポソームを脱水するた
めに標準的な凍結−乾燥装置もしくは同様の機器が使用
され得る。リポソームは又、それらを減圧下におくこと
によって簡単に脱水することができる。そうでなけれ
ば、リポソームおよびそれらを包囲している媒体を脱水
の前に液体窒素中で凍結させることができる。まず、凍
結をしてからの脱水は、1985年7月26日に出願されたジ
ャノフ等の発明の名称:“脱水されたリポソーム”なる
米国特許出願第759,419号の方法に従って、その製剤中
に1もしくはそれ以上の保護糖の存在下で行うことがで
きる。用いることのできる保護糖の例はトレハロース、
マルトース、シュークロース、グルコース、ラクトース
およびデキストランを包含するが、これらに限られるこ
とはない。あるいは、マルチラメラ小胞体は保護糖はな
しに、凍結の前に脱水を行うことができる。この脱水さ
れたリポソーム類が使用されるときには、該リポソーム
に水溶液、例えば蒸留水を単に添加することによって再
水和が完了し、それらを再水和せしめる。
この発明のアミノグリコシドはリポソームと結合させ
て投与されることができ、そしてもし望まれるならば、
投与の意図された経路および標準的な薬学的慣習に基い
て選択された薬剤的に許容し得る担体(例えば生理的食
塩水もしくはリン酸塩緩衝液)と混合して、リポソーム
と結合した形で投与される。リポソームと結合されたと
きのアミノグリコシドの投薬量は、一般にはそのアミノ
グリコシド単独の場合のそれとなるであろう;投与量
は、患者の年令、体重および状態を含めた多くの要因を
考慮して処方医師によって設定されるであろう。担体に
対する活性成分の割合は熟慮された投与量の他にそのア
ミノグリコシドの化学的性質、溶解性および安定性に依
るのは当然であろう。非経口投与、すなわち静脈内、腹
腔内、筋肉内、皮下もしくは乳腺内の経路での注射には
リポソーム組成物の無菌溶液が製造される。静脈用に
は、溶質の総濃度はこの製剤を等張性にするよう調整さ
れるべきである。
それらの使用の他の例においては、リポソームと結合
したアミノグリコシドはゲル、油、エマルジョン等があ
るがそれらに限定されることはない広い範囲の普通の投
与形態で取り込まれることができる。例えば、リポーム
と結合したアミノグリコシドを含有する懸濁液をリポソ
ーム製剤における成分として、その水性相に添加するこ
とができる。このような製剤は、普通のクリーム、ペー
スト、軟こう、ゲル、ローション等直接の適用のための
ものとして投与されることができる。
1.アミノグリコシド類のリン酸塩 このアミノグリコシド類は各々、グリコシド性の結合
によって基本となる6員の炭素環に結合した1つもしく
はそれ以上のアミノ糖を含有している。種々のリン酸塩
がホスフェート基を有する酸での滴定によって形成され
る。一般に、ホスフェートをアミノグリコシドに共有結
合的に結合させるよりはアミノグリコシドのリン酸塩を
形成するこの方が容易である。
例えば、ゲンタマイシン塩基は5つの滴定し得るアミ
ノ基を有している。
滴定剤(titrant)の選択、特定のアミノグリコシ
ド、溶媒および温度を含めた種々の要因によって多くの
リン酸塩の製造が理論的に可能である。滴定剤 * H3PO4 Gent3(H3PO4 NaH2PO4 Gent2(H2PO45Na5 Ha2HPO4 Gent(HPO45Na10 *Gent=ゲンタマイシン塩基 明らかに、、多くのリン酸塩基(phosphate moietie
s)と結合する能力を有するアミノグリコシドはリン酸
塩結合の数を調整するために(in degress)使用され得
る。しかしながら、この発明の実施に当たっては、好ま
しいアミノグリコシド類は約1:1.6から約1:5のアミノグ
リコシド分子対リン酸塩の比率を持っている。ここで用
いられるアミノグリコシドは少なくとも1つのリン酸塩
と結合しているアミノグリコシドである。
2.ゲンタマイシンのホスフェート形態の製造 ゲンタマイシン ホスフェートはこの発明の好ましい
アミノグリコシド ホスフェートである。ゲンタマイシ
ン塩基は以下で述べるようにゲンタマイシン サルフェ
ートから製造され、そして続いてリン酸による滴定によ
ってホスフェートに実質的に変換し、このホスフェート
をアミノグリコシドと結合させるように十分低いpHとす
る。通常約2.5のpHが適当であろう。
一般にアミノグリコシド ホスフェートは、アミノグ
リコシドとホスフェートの両者を十分に溶解するが認め
うるほどには酸性でない溶媒ならばどのように溶媒を用
いても製造することができる。水性溶媒、特に水が好ま
しい。存在するpHはホスフェート滴定剤の原料およびア
ミノグリコシドによって変わってくる。ホスフェートの
原料はリン酸およびリン酸ナトリウムもしくはリン酸カ
リウムのような金属リン酸塩である。温度および圧力は
臨界的なものでなく、標準的な温度および圧力がしばし
ば最も便利である。該温度はアミノグリコシドが安定で
いる温度を超えるべきではない。
3.アミノグリコシド ホスフェート リポソーム類の製
造 リポソーム類は、上記の引用されている文献に記載さ
れた多数の方法のいずれによっても製造することができ
る。又は、水性相の脂質のない有機溶媒と混合させる方
法によってリポソーム類を製造する方法を採用すること
ができる。米国特許第4,588,578号に記載された単相小
胞体(MPV)は、(a)有機溶媒中への脂質の分散液を
つくり、(b)水性相がその中でカプセルに入れられる
ような二相混合物を形成するように、この分散液を水性
相中でアミノグリコシド ホスフェートと一緒にしてそ
して(c)その有機溶媒を除去するという一般的な方法
で形成される。
特に、1つの脂質もしくは脂質および水性成分の混合
物が一相(monophase)を形成するのに十分な量で有機
溶媒もしくは有機溶媒配合物に添加される。この1種も
しくは複数の溶媒は、膜ができるまで蒸発させられる。
続いて適当量の水性成分が添加され、MPVを形成するた
めに上記膜を再懸濁しそして激しく攪拌する。
この工程で使用される有機溶媒もしくは溶媒配合物は
水と混合し得るものでなければならず、一旦水と混合し
たらMPVをつくるために使用される脂質を溶解するべき
である。
例えば、次の条件を満たす一種の有機溶媒もしくは溶
媒混合物がこの方法では使用することができる。:
(1)5mlの有機溶媒が0.2mlの水性成分と一相を形成
し、そして(2)脂質もしくは脂質混合物がこの一相中
に溶解し得る。
この発明の方法で使用し得る溶媒は、エタノール、ア
セトン、2−プロパノール、メタノール、テトラヒドロ
フラン、グライム(glyme)、ジオキサン、ピリジン、
ジグライム、1−メチル−2−ピロリドン、ブタノール
−2、ブタノール−1、イソアミルアルコール、イソプ
ロパノール、2−メトキシエタノール、もしくはクロロ
ホルムとメタノールの混合物(例えば1:1のv/v比で)を
包含するがこれらに限定されることはない。
溶媒の蒸発は、その一相を保持し溶媒の蒸発を促進す
る好適な温度および圧力で行われるべきである。実際の
ところ、選択される温度および圧力は、MPVを形成する
ために使用される脂質の相−転移温度には依存していな
い。この後者の点の利点は、望ましい性質を有する熱不
安定なアミノグリコシド類がジステアロイルホスファチ
ジルコリンのようなリン脂質から製造されるMPVに導入
されることができるということで、従来はこれらはリン
脂質の相−転移温度より上の温度でのみリポソーム中に
形成されることができるものであったのである。
アミノグリコシド ホスフェートの安定なプリラメラ
小胞体、SPLVは次のようにして製造される:1つの両親媒
性脂質もしくは脂質混合物を有機溶媒中に溶解する。多
くの有機溶媒が適当であるが、ジエチルエーテル、フッ
素化炭化水素類およびフッ素化炭化水素類とエーテルの
混合物が好ましい。この溶液に水性相および取り込まれ
るべきアミノグリコシドが添加される。この二相性混合
物は、溶媒を蒸発しながら溶媒の中で水性化合物を乳化
することによってSPLVに変換される。蒸発は、いずれの
蒸発技術によっても、例えば混合物に不活性ガスの流れ
を通したり、加熱したり、真空にする等によって音波を
あてながら行うことができる。使用される溶媒の容積は
水の容積よりも十分な量多くなければならず、それによ
って水性物質はこの混合物中に完全に乳化することがで
きる。実際には、1容量の水性相に対し最低限大体3容
量の溶媒が使用され得る。実際に、溶媒対水性相の比率
は水性相1容量に対して溶媒100もしくはそれ以上まで
変えることができる。脂質の量はその乳化小滴を包むた
めに必要とされる量を超えるほど十分でなければならな
い(水性相1mlにつき約40mgの脂質)。この上限は実用
性および効率によってのみ決められるもので、例えばSP
LVは水性相1mlにつき15gの脂質でつくることができる。
この方法は従来のリポソーム類とは異なった超分子組
織を有するリポソーム類を製造する。本発明によれば、
この全工程は使用される脂質の相転移温度とは関係なく
約4℃−60℃の温度範囲で行うことが出来る。このこと
の利点は望ましい性質を有する熱に不安定なアミノグリ
コシド類がジステアロイルホスファチジルコリンのよう
なリン脂質から製造されるSPLVに導入されることができ
ることであり、一方、従来はリン脂質の相転移温度より
上の温度でしかこれらのアミノグリコシド類をリポソー
ムに形成することはできなかったものである。
FATMLVをつくるための好適な方法の1つの実施例は次
のようである:1もしくはそれ以上の選択された脂質を、
その脂質をクロロホルムのような有機溶媒に溶解し、つ
いでその有機溶媒を蒸発させることによって、好適な容
器の内壁に沈着され、取り込まれるべきアミノグリコシ
ド ホスフェートを含有する水性相により該容器に添加
し、この水性相をして該脂質を水和せしめ、そして得ら
れた脂質懸濁液を機械的にかきまぜ(例えばねじれ回
転、うず巻回転)てリポソーム類を形成させ、このもの
は次いで凍結−融解工程に付される。
さもなければ、機械的かきまぜを採用することによっ
て1もしくはそれ以上の選択された脂質が水性相中に分
散されてマルチラメラ小胞体(MLV)を製造し、これら
もまた凍結−融解工程に付される。この工程はゲル/液
体結晶転移温度を超えた温度で約1−10分間を要する。
MLVを製造するための脂質濃度は少なくとも約50mg/ml
水性溶媒である。より低濃度では高い取り込み効率を有
するマルチラメラ小胞体を形成するのがより難しい。好
ましい脂質濃度は約100および1000mg/ml水性溶媒の間で
あり、より好ましくは100−600mg/mlで更により好まし
くは100−400mg/mlである。洗浄剤も有機溶媒も必要と
されない。
結果としてFATMLVを得る凍結−融解サイクルはその分
散されたリポソーム混合物のすばやい凍結そして続く定
温浴中での水性相を溶解せしめる温度にまで該凍結混合
物を加温することを必要とする。採用される温度は一般
にそのゲル/液体結晶転移のための転移温度より高い。
約25−50℃、好ましくは約40℃の定温浴が一般に効果的
である。
液体窒素浴がこの凍結工程に特に効果的であることが
見出されている。この凍結−融解サイクルの数が得られ
るFATMLVの性質に影響を与えている。一般に平衡ラメラ
内浸透バランス(equilibruium interlamellar osmotic
balance)を得るために3回もしくはそれ以上に、好ま
しくは約5回もしくはそれ以上の凍結−融解サイクルが
必要とされる。液体窒素および40℃の定温浴での約5回
の凍結−融解サイクルが好ましいFATMLVをもたらす。
4.アミノグリコシド類の薬理学的用途 アミノグリコシド類は広範囲のスペクトルの抗生物質
として分類することができる。抗菌スペクトルに関して
は、それらには類似性があるがまた相当の相違もあるの
で、一般的な言い方は避けるべきである。この発明のア
ミノグリコシド類およびリポソーム的に結合したアミノ
グリコシド類はグラム−陰性肺炎の治療に治療的に有効
な投与量において有用である。
アミノグリコシド類は1もしくはそれ以上の薬剤的に
許容し得る担体との組み合わせで投与され得る。このよ
うな担体は当業界でよく知られている。アミノグリコシ
ド類は好ましくは筋肉内もしくは静脈内的に投与され
る。局部的な眼への適用に対しては眼のための溶液およ
び軟膏もまた利用される。局部的な適用のためのいくつ
かの場合にはクリームが使用できる。
ゲンタマイシン(塩基当量)は例えば約8時間毎に約
1〜1.7mg/体重1kgの割合で、または6時間毎に0.75〜
1.25mg/kgの割合で約7〜10日間、IMもしくはIV投与さ
れることができる。しかしながら、実際の投与量を決め
るに当たっては、腎臓の機能不全、使用されるアミノグ
リコシド類、動物およびその現在の状態を含めて多くの
事柄が考慮される。アミノグリコシド類の治療的な有効
な量は、その適用の個別性からみて、目的とする結果を
得る投与量であろう。リポソームと結合したアミノグリ
コシドホスフェートのIMもしくはIV製剤は食塩水溶液中
に懸濁されて投与されるのが好ましい。
5.アミノグリコシドの改変されたSPLVによる製剤が薬剤
対脂質比を増大せしめた 新規な方法によって製造されたSPLVは次のようにして
製造される。両親媒性の脂質もしくは脂質混合物が有機
溶媒中に溶解される。多くの有機溶媒が好適であるが、
ジエチルエーテル、ハロゲン化炭化水素およびハロゲン
化炭化水素とエーテルの混合物が好ましく、メチレンク
ロライドとの混合物が最も好ましい。この溶液に水性相
およびリポソームに結合されるべきアミノグリコシドが
添加される。この段階ではアミノグリコシド硫酸塩が最
も好ましい。この二相混合物はこの水性物質を溶媒を蒸
発しながら、より好ましい具体例では乾燥するまで蒸発
しながら有機溶媒中で乳化することによってSPLVに変換
される。蒸発はいずれの蒸発技術によっても、例えば混
合物を不活性ガスの流れを通したり、加熱したり、真空
にする等によって行うことができる。乾燥、そして特に
粉末への乾燥は、好ましい態様においては約3ないし8
時間にわたって、好ましくは約5時間にわたって、そし
て好ましくは振とうしながら、最も好ましくは高速で振
とうしながら、最も好ましくは高速で振とうしながら、
最も好ましくは高速で振とうしながら行われる。乾燥温
度は約25℃から45℃までの間である。この温度は使用さ
れる溶媒の沸点もしくはそれより高い温度であってはな
らず、もちろんこの温度は系の圧力と共に変化する。メ
チレンクロライドを用いて約40℃が好ましい。粉末にま
で乾燥するのでなければペーストもしくはスラリーまで
の乾燥が許容し得る。使用される有機溶媒の容量は水性
物質が混合物中に完全に乳化され得るように水の容量に
比例しなれればならない。実際のところ、1容量の水性
相に対し大体1容量の溶媒が最低使用されることができ
る。事実、水性相に対する溶媒の比は1容量の水性相に
対し100もしくはそれより大の容量まで変えることがで
きる。脂質の量はこの乳化液滴を被覆するに必要な量を
超えるように十分でなければならない(水性相1mlにつ
き約40mgの脂質)。この上限は実用性および効率性によ
ってのみ制限されるが、SPLVは水性相1mlにつき15mgの
脂質でつくることができる。
粉末が形成された場合、この得られた製剤は次いで再
水和される。この物質がしばらくの間“安定化”されね
ばならないということが、この方法の限界である。安定
化のための温度は臨界的ではないが、より低い温度であ
れば(凍結より高い)リポソームの崩壊が少なくなる。
すなわち安定化は好ましくは約4℃でおこなわれる。安
定化の期間は最低8時間で、好ましくは少なくとも約一
日である。安定化の後、非結合のアミノグリコシドは除
去されることができ、これは好ましい態様において行わ
れる。
結合していないアミノグリコシドの除去はリポソーム
の本来の姿に不利に影響を及ぼさない方法で行われなけ
ればならない。食塩水溶液に対する透析はこのような低
エネルギータイプの、不利な点のない方法である。遠心
分離はリポソームの本来の姿に不利な影響を及ぼすであ
ろう高エネルギー法であり利用されるべきではない。ク
ロマトグラフィーのような当業界で知られている他の低
エネルギータイプの方法もまた使用され得る。
結合していないアミノグリコシドを除去する前にリポ
ソーム類は大きさを決められる。人間の静脈に用いられ
る場合には約3〜5μmに大きさを決めるのが好ましい
−この大きさを超えると毛細管障害が起きるおそれがあ
る。
サイジングは均質化およびスチールのメッシュ、まっ
すぐの径のもしくはねじれた径のろ過、ポリカーボネー
トおよび他の高分子物質の膜フィルターを含めたろ過に
よる押出しを含めたいずれの方法によっても行うことが
できる。
最適の結果を得るためには、再水和の前にリポソーム
混合物が粉末となるまで乾燥されることが必要である。
最適の結果のために更に、結合されていないアミノグリ
コシドの除去の前にリポソームを一晩安定に放置するこ
とが要求される。更にこの方法による最も好ましい結果
はアミノグリコシドの硫酸塩形態を使用することから生
じる。これは特にゲンタマイシンの場合に言えることで
ある。しかしながら、硫酸塩、塩化物、酒石酸塩を包含
するアミノグリコシド塩がアミノグリコシド遊離塩基同
様に考慮される。疎水性基と共に形成されるアミノグリ
コシド塩もまたこの発明の範囲内で考慮される。このよ
うな疎水性基は脂肪酸、例えばパルミテート、ミリステ
ートおよびステアレートである。
この発明のリポソーム類を製造する前述の方法によっ
て、アミノグリコシドは高められたレベルでリポソーム
と結合し、溶液中で遊離のまま残ってはいない。実質的
に結合していることについては、製剤中に存在する非グ
アニジノアミノグリコシドがリポソームと結合していな
いものが約60%より多くないというように理解されるべ
きである いくつかの例においては、EPCのグラムあたり約200mg
(当量重量)より大の非グアニジノ非ホスフェートアミ
ノグリコシド濃度を有するリポソーム分散液が得られ、
またいくつかの例では360mg(当量重量)という高い度
合いのものが得られた。
リポソーム類と結合したアミノグリコシドそして特に
改変SPLV製造によってつくられた本発明のアミノグリコ
シドの非ホスフェートが、今までの技術に比べて脂質に
対する薬剤の比を高めた。この発明はリポソームは、約
3:50(w/w)、これは100mgの脂質に対し約6.2mgの非グ
アニジノアミノグリコシド(当量重量)であるが、の比
率と同等もしくはそれより大の比率で非グアニジノアミ
ノグリコシドと結合するように、そして高い場合には約
3:25、これは100mgの脂質に対し約12.4mgの非グアニジ
ノ非ホスフェートアミノグリコシド(当量重量)もしく
はこれより高い比率で結合するように調製されることが
できる。これはより濃縮されそしてそれ故潜在的に力の
ある非グアニジノアミノグリコシドリポソーム製剤とす
る。この製剤は、この発明の方法によって製造されたグ
アニジノアミノグリコシドリポソームに対するリポソー
ム結合の強化という結果になり、このようなグアニジノ
アミノグリコシドリポソーム類は100mgのEPCと結合した
約60mgのストレプトマイシン硫酸塩(実質重量)を有し
て、約9:25(当量重量/重量)より大の脂質に対する薬
剤比を得たのである。
実施例1 ゲンタマイシンホスフェート この例においては、200mgのゲンタマイシン塩基が1ml
の水に溶解された。ついでこのものが当量点になるまで
滴定された。H3PO485%(重量:容量)に対しては当量
点はpH2.5であった。この反応は標準的温度、圧力で行
われた。
必要ならば、ゲンタマイシン塩基はゲンタマイシン硫
酸塩からイオン交換クロマトグラフィによって製造する
ことができる。AG1−XB(水酸化物形態)のようなアニ
オン交換樹脂が蒸留して脱イオン化された水(dH2O)中
に懸濁される。製造指示書に従いカラム、便利には2.6c
mID×33cmのカラムが注がれ十分な水で清浄された。こ
の実施例では2本のカラムの容積のdH2Oで十分であった
が個々の装置は当業者により変更されるであろう。dH2O
中のゲンタマイシン硫酸塩は中程度の流速でこのカラム
に流された。200mg/mlのゲンタマイシン硫酸溶液100ml
で50ml/時間の流速が便利である。続いてこのカラムがd
H2Oで洗浄された。分画が集められゲンタマイシンを含
有する分画は貯められ凍結融解された。この塩基の力価
(potency)が、生物学的分析やこの薬剤物質のトリニ
トロベンジルadduct(s)の分光光学決定法を包含する
多くの技術によって決定され得る。この塩基はリン酸お
よびリン酸ナトリウム緩衝液を用いた水性滴定によって
ホスフェートに変換された。
実施例2 アミノグリコシドホスフェートリポソーム類の製造 種々のゲンタマイシン濃度における前駆体リポソーム類
の製造 16個の丸底フラスコを4つの群に分けた。各群は、卵
ホスファチジルコリン(EPC)のような脂質を薄膜もし
くは粉状の形態で、各々50、100、200および300mgを含
有する4つのフラスコを有していた。群1における小胞
体は50mg/mlアミノグリコシド(ここでは全ての群にお
いてゲンタマイシンである。)でつくられた。最初に50
mg/mlのアミノグリコシドの1.0mlの部分標本(aliquot
s)がこの群を形成している4つに分かれたフラスコ中
にピペットで入れられ、それらは激しく攪拌された。完
全に混合することによって均一で乳状粘性物を有すMLV
製剤を得た。これらの試料はプラスチックの凍結バイア
ル(cryovials)に移された。それからこの試料は凍結
−融解法で処理された。この方法は残りの3つの群につ
いてもくり返し行われた。
群2における試料は100mg/mlのアミノグリコシドで形
成され、同じように4つのEPCの出発重量を有してい
た。同様に群3における4つの試料は200mg/mlのアミノ
グリコシドで形成され、また群4における4つの試料は
400mg/mlのアミノグリコシドが形成されていた。得られ
た16の試料のセットは4つの群に整えられ、各々は脂質
とアミノグリコシドの異なった出発比を有していた。
凍結−融解サイクル。
このアミノグリコシド:脂質混合物は凍結バイアルに
移され、その先端の封をした。しかしながら凍結−融解
の間、膨張したり凝結したりするガスがこの凍結バイア
ルの封を、出ることは妨げなかった。各々のびんは、こ
のびんを液体窒素タンク中に浸すために用いられている
金属エクステンダーに固定されていた。
各試料は脂質を水性アミノグリコシドと混合するため
に激しく攪拌された。このびんは液体窒素容器中に直ち
に入れられた。
薬剤−脂質相互作用を高めるために、これらの試料は
さっと混合され、凍結の際には均質で乳状の粘性をもっ
ていた。
試料が完全に凍結したとき(約1分)、このびんは4
℃の水浴に移され完全に融解された。融解の後、このび
んは激しく攪拌され、相が分離する機会をもつ前に液体
窒素中にこのびんを戻して入れることによって次の凍結
−融解サイクルを直ちに開始した。最良の結果を得るた
めには最低約5回の凍結−融解サイクルが必要とされ
た;しかしながら、ある種の化合物の取り込みは凍結−
融解サイクルの数を約10にまで増加させることによって
増加することが見られた。
ゲンタマイシン ホスフェートを使用する前述の方法
の結果は第1図から第4図に示されている。種々のアミ
ノグリコシド ホスフェートに対しては、最適のアミノ
グリコシド濃度および最適のアミノグリコシド:脂質比
を決定する際に有用となり得る。ゲンタマイシン ホス
フェートの重量は、特に違うように注意書きされていな
いならば、このホスフェート対向イオンの重量ではなく
活性剤の量で記載されている。
実施例3 標準的な方法による非グアナジノアミノグリコシド サ
ルフェートおよびアミノグリコシド ホスフェートのリ
ポソーム取り込みの比較 A)トブラマイシン 第5図に見ることができるように、ホスフェートの形
態におけるトブラマイシンのリポソーム的会合はサルフ
ェートの形態におけるトブラマイシンよりはるかに効果
的であった。トブラマイシンの試料(総重量0.5ml中に1
00mg)をリン酸(第5図、ぬりつぶした円で印がつけら
れている)もしくは硫酸(第5図、ぬりつぶした四角で
印がつけられている)で適当なpHに調整された。このト
ブラマイシンは、続いて10回の凍結−乾燥サイクルを利
用した実施例2の凍結−融解法により卵ホスファチジル
コリンに添加された。この結果は、より大なる結合効率
となるのが、単にアミノグリコシド含有の水性相のpHに
よるものではないことを明らかに示している。第5図に
示されている全pH領域にわたってトブラマイシン ホス
フェートはトブラマイシン サルフェートよりもより多
くリポソームに結合している。このトブラマイシンはリ
ン酸で滴定されているのでホスフェート結合はリポソー
ム結合につれて増大する。pH2.5ではトブラマイシン
ホスフェートに対する取り込み効率は、EPC 1mgにつき
約0.35mgのトブラマイシン ホスフェート濃度を有する
リポソーム分散液収率35%より大、あるいははるかに大
なるものであった。
B)アミカシン pH2.0におけるアミカシン−SO4およびアミカシン−PO
4のリポソーム的結合の比較テストが行なわれた。この
サルフェートを形成するためにホスフェート緩衝食塩水
中でのアミカシンの遊離塩基がH2SO4でpH2.0まで滴定さ
れた。アミカシン結合は約10,37,50および80mgで比較さ
れた。続いてレンク(Lenk)らの米国特許第4,522,803
号のSPLV法によりリポソーム類が製造された。アミカシ
ン/リポソーム結合は分光スペクトル分析によって測ら
れ、どの場合もアミカシン サルフェート形態に対する
よりもアミカシン ホスフェートに対する方が少なくと
も1/3は大であった。
実施例4 増大された薬剤対脂質比のリポソームのアミノグリコシ
ドの改造されたSPLV法 前駆体リポソームの製造 1gの脂質(卵ホスファチジルコリン“EPC")を500ml
の丸底フラスコ中で乾燥して膜とした。この脂質を約50
mlのメチレンクロリドを用いて再懸濁した。
この混合物にアミノグリコシドの水溶液を添加した。
この水溶液は9mlの0.9%食塩水(重量/容量)中0.5gの
ゲンタマイシン サルフェート(実際重量)の割合を有
するものであった。得られた混合物は攪拌器によって攪
拌した。この方法でリポソーム前駆体が生じた。
乾燥、再水和、そして放置工程 このリポソーム性混合物を窒素雰囲気下でかき混まぜ
た。圧力は減ぜられたが、この試料が乾燥して粉となる
まで沸騰する温度より下に保たれた。この方法は40℃で
約4ないし5時間を要した。この混合物は窒素下約9ml
の蒸留水および41mlの0.9%食塩水(重量/容量)で再
水和した。この混合物は何の凝集物もかたまりもない乳
白色の色が得られるまでかき混ぜた。この工程は約40℃
で2時間を要した。この混合物は4℃で1日間放置もし
くは安定化された。
透析 この試料を続いて約700psiまでの圧力でポリカーボネ
ート直進径膜フィルターを通して押出すことによって約
3μmにまでサイジングした。ろ過後この物質を約2日
0.9%の食塩水(重量/容量)に対して透析した。この
透析でリポソーム的に結合していない全てのアミノグリ
コシドを実質的に除去した。この工程の結果は第1表お
よび第2表に示されている。第1表は、リポソーム類を
粉にまで乾燥せずまた透析をせずに非結合のアミノグリ
コシドを遠心分離除去したものに対する、この方法での
アミノグリコシドと脂質との増大された結合効率を示し
ている。
第2表は、リポソーム類を粉にまで乾燥せずまた透析
をせずに非結合のアミノグリコシドを遠心分離除去した
ものに対する、この方法の使用で得られる増大されたア
ミノグリコシド対脂質の比を示している。
前述の実施例は本発明を単に説明するだけのものであ
り決して制限するものではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ボルクサック,ロイス,イー アメリカ合衆国 ニュージャージー州 08648,ローレン スヴィレ,タワー プレース 11 (72)発明者 クリス,ピーター,アール カナダ国 ブイ6ジェー3アール2,バ ンクーバー,ウォルナット ストリート 1329 (72)発明者 ジャノフ,アンドリュー,エス アメリカ合衆国 ペンシルバニア州 19067,ヤードレイ,サウス クレッセ ント ブールバード 1807 (72)発明者 メイヤー,ローレンス,ディー カナダ国 ブイ6ケー 2エー5,バン クーバー,ウエスト 8ス アベニュー 2185 (72)発明者 レンク,ロバート,ピー アメリカ合衆国 ニュージャージィ州 08530,ランベル トヴィレ,ミル ロ ード アール.ディー. (72)発明者 ジェドルシアク,ジョー,アン アメリカ合衆国 ニュージャージィ州 08691,ロビンスヴィレ,ウィンダム プレース コート50 (56)参考文献 特開 昭61−37729(JP,A) 特表 昭60−502205(JP,A) 特表 昭59−500952(JP,A) 国際公開86/1103(WO,A)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つのアミノグリコシドのリン
    酸塩を含有するリポソーム。
  2. 【請求項2】リポソームがユニラメラである請求の範囲
    第1項記載のリポソーム。
  3. 【請求項3】リポソームがマルチラメラである請求の範
    囲第1項記載のリポソーム。
  4. 【請求項4】アミノグリコシドがネオマイシンB、パロ
    モマイシン、リボスタマイシン、リヴィドマイシン、カ
    ナマイシンA、カナマイシンB、アミカシン、トブラマ
    イシン、ゲンタマイシンC1、ゲンタマイシンC1a、ゲン
    タマイシンC2、ネチルマイシン、ストレプトマイシン、
    ジヒドロストレプトマイシン又はシソマイシンである請
    求の範囲第1項記載のリポソーム。
  5. 【請求項5】ホスファチジルイノシトール、ホスファチ
    ジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスフ
    ァチジルセリンおよびホスファチジルグリセロールから
    選択されるリン脂質を含有する請求の範囲第1項記載の
    リポソーム。
  6. 【請求項6】薬剤的に許容し得る担体及び少なくとも1
    つのアミノグリコシドのリン酸塩を含有するリポソーム
    とを含有するグラム陰性肺炎治療のための薬剤組成物。
  7. 【請求項7】下記の工程を含有する、少なくとも1つの
    アミノグリコシドのリン酸塩を脂質との結合の形で含有
    するリポソームの調製方法: (a)アミノグリコシド ホスフェートを水溶液中に分
    散させる工程、及び (b)アミノグリコシドを脂質と結合させるのに許容さ
    れる条件下該水溶液を脂質と結合させる工程。
  8. 【請求項8】アミノグリコシドがネオマイシンB、パロ
    モマイシン、リボスタマイシン、リヴィドマイシン、カ
    ナマイシンA、カナマイシンB、アミカシン、トブラマ
    イシン、ゲンタマイシンC1、ゲンタマイシンC1a、ゲン
    タマイシンC2、ネチルマイシン、ストレプトマイシン、
    ジヒドロストレプトマイシン又はシソマイシンである請
    求の範囲第7項記載の方法。
  9. 【請求項9】アミノグリコシドのリン酸塩が、アミノグ
    リコシドとリン酸塩源とを塩形成を許容し得る溶媒中で
    結合させる工程によって得られるものである請求の範囲
    第7項記載の調製方法。
  10. 【請求項10】アミノグリコシドがネオマイシンB、パ
    ロモマイシン、リボスタマイシン、リヴィドマイシン、
    カナマイシンA、カナマイシンB、アミカシン、トブラ
    マイシン、ゲンタマイシンC1、ゲンタマイシンC1a、ゲ
    ンタマイシンC2、ネチルマイシン、ストレプトマイシ
    ン、ジヒドロストレプトマイシン又はシソマイシンであ
    る請求の範囲第9項記載の方法。
  11. 【請求項11】リン酸塩源がリン酸である請求の範囲第
    9項記載の方法。
  12. 【請求項12】水性溶媒、水性溶媒1mlにつき少なくと
    も約50mgの脂質濃度を含有する、水性相を含有するアミ
    ノグリコシド リン酸塩中に溶質を実質的に均一に分布
    させたリポソームの製造法であって、有機溶媒もしくは
    洗浄剤の不存在下、(a)水性溶媒中に脂質を分散させ
    てマルチラメラ小胞体を形成し、 (b)このマルチラメラ小胞体を素早く凍結させて凍結
    液体−水性溶媒混合物を得、そして (c)この混合物をあたためて水性溶媒を融解させる、 工程を包含するリポソームの製造方法。
  13. 【請求項13】工程(b)および(c)が少なくとも約
    5回引き続いて行われる請求の範囲第12項記載の方法。
  14. 【請求項14】アミノグリコシドがネオマイシンB、パ
    ロモマイシン、リボスタマイシン、リヴィドマイシン、
    カナマイシンA、カナマイシンB、アミカシン、トブラ
    マイシン、ゲンタマイシンC1、ゲンタマイシンC1a、ゲ
    ンタマイシンC2、ネチルマイシン、ストレプトマイシ
    ン、ジヒドロストレプトマイシン又はシソマイシンであ
    る請求の範囲第12項記載の方法。
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