JPH06502623A - 安定なドキソルビシン/リポソーム組成物 - Google Patents
安定なドキソルビシン/リポソーム組成物Info
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- JPH06502623A JPH06502623A JP3514139A JP51413991A JPH06502623A JP H06502623 A JPH06502623 A JP H06502623A JP 3514139 A JP3514139 A JP 3514139A JP 51413991 A JP51413991 A JP 51413991A JP H06502623 A JPH06502623 A JP H06502623A
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Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるため要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
なドキソルビシン/リポソーム
1.1泗41旧組汰顆
本発明は安定な凍結乾燥したドキソルビシン/リポソーム組成物に関するもので
ある。
2、会考文献
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3、主里皇宵景
ドキソルビシンは幅広いIl!瘍スペクトルに対して有効なよく効く化学療法剤
である(アウベルーサドロン、ヤング)。しかし、危険な副作用によって薬物の
使用が制限されている。その急性の毒性は不定愁訴、悪心、嘔吐、を髄抑圧、お
よび重い脱毛症を含む。さらに、蓄積し不可逆性の心W&損傷は、投与の繰返し
により起こり、長引(治療において薬物の使用が非常に制限される(ヤング)。
リポソームの形態で投与するとき、ドキソルビシンは動物の腫瘍に対して治療の
効力を保持し、しかもかなり毒性は小さい(フォルフセン、ガビゾン、1985
) 、リポソームの薬物保護効果は、少なくとも一部は、ブラスマ薬物動力学お
よび注入した薬物の組織素因における著しい変性による(ガビゾン、1982.
1983 ; ジュリアノ)。
最近、リポソームのドキソルビシン製剤は、ドキソルビシンおよびリポソーム脂
質の両方の早い分解によって証明されるように、液体の形で貯蔵するには比較的
不安定であることが確認された。
ドキソルビシンの不安定は、リポソーム形態で結合する際に、脂質と薬物の損傷
の割合と程度が実質的にフリーラジカル消滅剤、例えばアルファートコフェロー
ルによって、および鉄特異的キレート化合物、例えばデスフェリオキサミンによ
って減らされるので、フリーラジカルおよび関連する酸化機構を含んでいるらし
い(米国特許4,898,735) 。
ドキソルビシン/リポソーム配合における薬物と脂質の損傷の割合と程度もまた
凍結乾燥した貯蔵形態において減らすことができる。しかし、本発明を支持して
行われる実験では比較的高い割合のドキソルビシンの分解が、フリーラジカル消
滅剤または鉄特異的キレート化合物の存在でも、貯蔵条件を加速して凍結乾燥し
た配合物中に起こることができることを示している。
4、又更公概1
本発明の一般的な目的のひとつは長期間貯蔵のドキソルビシンの分解に対して安
定である凍結乾燥ドキソルビシン/リポソーム組成物を提供することである。
本発明のひとつの局面では、40℃にて4週間凍結乾燥した形で貯蔵を促進した
後に15%以下、そして好ましくは約10%以下のドキソルビシン分解によって
特徴づけられる凍結乾燥ドキソルビシン/リポソーム(L−DOX)を含む。こ
の組成物は3.0ないし4.4、好ましくは3.5ないし4.0のpI(を有し
、(i)優勢な脂質成分が中性燐脂質、コレステロール、および負に荷電した脂
質であるリポソーム、(ii)5〜10重量パーセントの薬物:脂質の割合、お
よび10+ag/1ml以下のドキソルビシン濃度でのドキソルビシン、そして
(iii)増量剤を含む水性リポソーム懸濁液を凍結乾燥して調製される。
本発明のこれらおよび他の目的と特徴は次の本発明の詳細な説明を添付する図面
と共に読むとき一層完全に明らかになるだろう。
凹皿■呈員星脱■
図1は50℃にて2週間後の本発明の凍結乾燥したL −D OXM成物におけ
るドキソルビシンと分解生成物を示すHPLCクロマトグラムであり;
図2は40℃にて2週間液体懸濁形態において貯蔵後の同じL−DOX組成物に
おけるドキソルビシンと分解生成物を示すHPLCクロマトグラムであり;
図3は50℃にて2週間後のコハク酸塩の存在でpH4,8での凍結乾燥したL
−DOX組成物におけるドキソルビシンと分解生成物を示すHPLCクロマトグ
ラムである。
本発明の方法によって生成したリポソームは標準の小胞形成脂質から形成され、
代表的には中性燐脂質、例えばホスファチジルコリン(PC)、負に荷電した脂
質、例えばホスファチジルグリセロール(PG)、ホスファチジルセリン(PS
)、ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジン酸(PA)または負
に荷電したステロール脂質、例えばコレステロールサルフェートおよびコレステ
ロールへミコハク酸塩、そしてコレステロールまたは中性コレステロール類似化
合物を含む、ひとつの好ましい配合は40〜60モルパーセントのPC,10〜
30モルパーセントの負に荷電した脂質、例えばPGまたはコレステロール硫酸
塩、および残余のコレステロールを含む。
燐脂質成分は飽和アシル鎖、例えばジパルミトイルアシル鎖、または不飽和アシ
ル鎖、例えば卯PCまたは卵PGに存在する不飽和鎖の混合物を含むことができ
る。促進された貯蔵条件下で、アシル鎖組成物、脂質純度、および負に荷電した
脂質の貯蔵性状での効果が以下のセクションBに記述される。
リポソーム脂質はまた脂肪親和性のフリーラジカル消滅剤、例エバアルファート
コフェロール(α−下)、アルファートコフェロールコハク酸塩(α−TS)
、またはブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を、全脂質の約0.5〜2モル
パーセントの好ましい濃度で含むことができる。
実施例1に述べたひとつの好ましい脂質組成物は、予備凍結乾燥した液体懸濁形
態で、47.1mg/mlの卵P C(E P C) 、19.9mg/ml
の卵P G (E P G) 、13.4mg/ml のコレステロール、およ
び0.91mg/mlのアルファートコフェロール酸コハク酸塩(αTS)を含
む。他の好ましい組成物は実施例2に与えられる。
L−DOX組成物は、既に概説されているように、種々のリポソーム形成方法に
よって調製することができる(スゾカ、1980)。
大規模のリポソーム製造に通したひとつの脂質−水和方法において、脂質成分は
最初に揮発性非極性溶媒または溶媒系、例えばクロロホルム、またはクロロフル
オロカーボン溶媒に溶解される。
フレオン(登録商標)11またはフレオン(登録商標)11と2〜5ν/Vパー
セントのエタノールを含む溶媒系は本発明に使用するための脂質成分を溶解する
ために良く適している。この溶媒の低沸点は、本発明の溶媒除去条件下に迅速に
そしてほぼ完全に溶媒を除去することを可能にする。溶媒は健康および安全の危
険の度合を最小にすると共に凝縮によって容易に再生することができる。
脂質溶液は、真空下に、適当な乾燥容器中で乾燥させる。有効な大規模リポソー
ム製造のために、乾燥および再水和工程は好ましくは、1990年3月30日に
出願された米国特許出願番号502.222号の“大規模リポソーム製造”に詳
述されているように、脱水中に脂質で被覆した化学的に不活性な、好ましくは疎
水性の球面粒子を用いて部分的に充填された遊星歯車ミキサーで行われる。ひと
つの適当な粒子は5716インチ(0,79c+s)テフロンビーズであり、例
えばクリフトン・プラスチックス(クリフトン・ヘイッ、PA)から入手される
ような好ましくは粗くした表面を有する。容器に添加される粒子の量は、好まし
くは、容器に添加される全脂質μmolにつき約0.02ないし0.04 cm
”、好ましくは、約0.025〜0.03chi”の粒子面積を生成するような
量である。
約1〜10リツトルおよびそれ以上のミキサー容量を有する遊星歯車ミキサーが
市販品として人手できる。ひとつの好ましいミキサーはチャールス・ロス・アン
ド・ソンス(ハウッポージ、NY)によって供給される2または4ガロン(7,
57または15.14 リットル)ミキサーである。適当な混合速度を実施例1
に挙げる。混合乾燥は代表的には大きい脂質溶液容量に対して3〜4時間行われ
る。完全に溶媒を除去した後、ミキサー中の粒子は脂質の不規則フィルムで被覆
され、高表面積の乾燥脂質を与える。
゛溶媒を除去した後、脂質は約100〜300μmo1/mlの最終の脂質濃度
に対する水容量で水和される。水性媒質は、発熱物質を含まない水性媒質中、約
10〜20mg/ml 、好ましくは約15〜16I1gノll11のドキソル
ビシンの濃度にて、ドキソルビシンを含有する。代表的には薬物と燐脂質とのモ
ル濃度比は1:10ないし1:50であり、被包性の薬物に依存する0例えば、
一般のドキソルビシン/燐脂質濃度比はおよそ1:15である。。
水和媒質における他の成分は約50μ門ないし1mM、好ましくは約0.2wM
の濃度にてデスフェリオキサミン、および実質的に等浸透性の溶液を与える最終
濃度で、NaClのような生理的食塩を含むことができる、水和媒体は約1〜1
0%、そして好ましくは約5%の重量濃度にて、増量剤(セクションB)を含む
ことができる。
また、セクションBに記述したように、増量剤を凍結乾燥直前に水和リポソーム
懸濁液に添加することができる。
本発明の重要な特徴によれば、水性媒体のpHは約3.0と4.4の間であり、
好ましくは約3.5〜4.0である。以下のセクションCに見られるように、4
.4またはそれ以下のpHで凍結乾燥したL−DOX形態において促進された貯
蔵条件下の分解に対してドキソルビシンの安定性を高める。同時に、3.0以上
のpHに維持すると、低いPHによって高められる燐脂質加水分解の程度を引き
下げる。
ドキソルビシンリポソームを生成するために使用される水性媒体の1実施例は、
発?j!、@IJ賞を含まない水にデスフエラルを溶解し、次いで薬物が溶解す
るまで撹拌しながらドキソルビシンを添加して調製される。この溶液に増量剤と
NaC1溶液を、成分の最終濃度が200μHのデスフェラル、5 mg/ml
のドキソルビシン、0.45%のNaC1,および5%(w/v)の増量剤とな
るまで添加する。溶液は)IC+を添加してpH3,8に調整される(実施例1
)。
脂質被覆粒子の水和は、脂質被覆粒子を調製する際に使用される条件に似た混合
条件下に起こることが好ましい。特に、大規模調製のために、水和法は、上述し
た混合条件下に、遊星歯車ミキサーで行われることが好ましい。混合ブレードの
二輪運動によって与えられる完全な混合動作は粒子−粒子の集塊を粉砕し、従っ
て水和に対し一層脂質被覆表面頭域を露出する。水性媒体に脂質表面を露出する
度合が大きくなるとリポソーム生成の割合と最終収率が高くなる。
リポソーム懸濁液は、約1ミクロン以下、そして好ましくは約0.05〜0.5
ミクロン、そして最も好ましくは約0.05〜0.2 ミクロンの大きさの範
囲で選択された小胞の寸法分布を達成するよ弓な大きさにすることができる0分
粒はより大きいリポソームを除去し、最適の薬物動力学性状をもつ限定された寸
法範囲を生成するために役立つ。
リポソームの寸法および寸法不均一を減らすために種々の技法が利用できる。小
孔ポリカーボネート膜を通るリポソームの押出しは、膜の孔径に依存して、平均
が約0.08〜1ミクロンの範囲にある良く限られた寸法分布にまでリポソーム
寸法を減らすために有効な方法である。代表的には、懸濁液は所望のリポソーム
寸法分布が達成されるまで数回、膜を通って循環させる。リポソームは連続的に
一層小さい孔の膜を通って押出され、リポソーム寸法を徐々に小さくすることが
できる。
フリーのドキソルビシン、すなわち、媒体のバルク水性相に存在するドキソルビ
シンは好ましくは除去してフリーの薬物に対して閉じ込められたリポソームの割
合を増加させる。薬物の除去はフリーのドキソルビシンの最終濃度を組成物中に
存在する全薬物の約20%以下、好ましくは約10%以下に減らすように設計さ
れる。
リポソーム懸濁液からフリーの薬物を除去するために幾つかの方法が利用できる
。同じ大きさのリポソームの懸FB液を高速遠心分離によって小球状にして、上
清にフリーの薬物と掻小さいリポソームを残すことができる。他の方法では遠心
分離によって懸濁液を濃縮し、次に薬物を含まない置換媒質中に濃縮リポソーム
を再懸濁させる工程を含む。また、ゲル濾過を使用して溶i(フリーの薬物)分
子からより大きいリポソーム粒子を分離することがフリーのドキソルビシン、ま
たはその類似体を除去するためのひとつの好適な方法は、フリーであるがリポソ
ームが閉じ込められた形態ではない薬物を結合できるイオン交換樹脂を使用する
。
薬物が中性pHにて正に荷電しているので、好適な樹脂は、カチオン交換体であ
る。ひとつの好適なイオン交換樹脂はDowex 50W−×450〜100メ
ツシュ樹脂である。
フリーの薬物を除去した後、リポソームを生理的緩衝液を添加して稀釈し、また
は、例えば限外濾過によって、望ましい薬物濃度まで濃縮することができる。既
に存在していないならば、増量剤をこの段階で?A濁液に添加する。次いでリポ
ソームを、以下に述べるように、貯蔵するため凍結乾燥する。
B、圭級乾災上肌呈
一般に、長期にわたる液体懸濁形態での薬物/リポソームの貯蔵は、リポソーム
から閉し込められた薬物を減量し、リポソーム寸法を変化させ、組成物中の脂質
および/または薬物分子中の分解を変化させることができる。一般に、リポソー
ムまたは細胞懸濁液における分解変化は、長期貯蔵に対して、冷凍または凍結乾
燥によって、すなわち、冷凍し次いで真空下に昇華によって水を除去して、阻止
することができる。
知られているように、冷凍、脱水、およびまたは乾燥リポソームの再水和の工程
は薬物/リポソームの性状に望ましくない変化を起こさせることができる。本発
明を支持して行われる研究、並びに他の人々によって報告された研究(例えば、
アンカードギュイ、1988.1981’; ヒギンズ、1987.1986;
ストラウス)は、凍結乾燥前に、冷凍中に二種類の分解損傷を受けることを示
唆している。ひとつの種類の損傷は冷凍中に小胞空洞の内側と外側で氷結晶生成
によって生しる膜破壊である。この種類の損傷は被包水溶性薬物分子の実質的な
損失となる。このような膜破壊による薬物溶液の損失は、凍結防止剤、例えばグ
リセロール、DMSO、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
1.3−ブタンジオール、2,3〜ブタンジオール、1.3−プロパンジオール
、種々の単糖類および二III、例えばラクトース、スクロース、およびトレハ
ロース、および多糖類、例えば、デキストランおよびヒドロキシエチルスターチ
(HES)によって減らすことができ、これらはリポソームの内側と外側に存在
するとき、氷結晶生成を中断または最小にするらしい。
膜破壊に加えて、被包溶質の損失によって明らかなように、リポソームは冷凍/
解凍サイクルと共に次第に寸法が大きくなる傾向がある。このリポソームの寸法
が成長するのは、要するに、氷結晶の生成がリポソームを強いて一緒にする極め
て高い脂質と塩の濃度のミクロ環境に溶質とリポソームを濃縮する溶質排除効果
によるのかもしれない。この効果は、リポソーム懸濁液のバルク(リポソーム外
の)相に、大きい氷結晶の生成を妨害するために効果のある増量剤を含むことに
よって減らすことができる。
また増量剤は、凍った試料から昇華によって水を脱水させて、増量剤中の結晶生
成による追加の溶媒排除効果を減らすため、固体の、いくらか有孔の、非結晶性
のマトリフクスを乾燥時に生成する性質を持つ必要がある。固体増量剤の必要条
件は本発明において増量剤として種々の小さいビスコース−液体凍結防止剤、例
えばDMSO,グリセロール、エチレングリコール、およびプロピレングリコー
ルを除外することである。
増量剤として適当な化合物のひとつの一般的な種類は、非結晶性炭水化物、例え
ばトレハロースおよびラクトース、および多糖類、例えばデキストランおよびヒ
ドロキシエチルセルロースである。リポソーム、ミクロソーム膜または血球のた
めの凍結防止剤または増量剤としてのこれらの化合物の使用は報告されている(
例えば、クロウェ;アンカードギュイ; 1988 ;ストラウス;マフデン)
。
増量剤の他の一般的な種類はアミノ酸、およびアミノ酸類似化合物、例えば2−
アミノ!lFi!、 4−ヒドロキシプロリン、サルコシン、グリシンベタイン
、および塩基性アミノ酸、例えばりシンおよびヒスチジンを含み、これらはリポ
ソームの負に荷電した頭部基と相互に作用し合うことができる(アンカードギエ
イ、1988) 。
増量剤の第3の一般的な種類は種々の非糖解糖経路化合物、例えば酒石酸、オキ
サル酢酸、フマル酸、リンゴ酸、ケトグルタル酸、およびピルビン酸のナトリウ
ムまたはカリウム塩を含む。増量剤は好ましくはこれらの化合物の2種類または
それ以上の混合物であり、冷凍および脱水時の結晶生成効果を最小にする。以下
のセクションCに見られるように、コハク酸塩は凍結乾燥した形で貯蔵時のドキ
ソルビシン分解を高めるので適当な増量剤ではなく、またクエン酸塩のようなジ
またはトリジカルボン酸化合物は正に荷電しているドキソルビシンを用いて沈澱
できるので適当な増量剤ではない、増量剤の第4の種類は非糖類ポリマー化合物
、例えば高分子量のポリエチレングリコール(PEG)を含み、(a)室温で固
体であり、(b)水に容易に溶解し、そして(c)非経口投与のために製薬的に
受容できるものである。特に、約1 、500〜2.000ダルトン以上の分子
量をもつPEGポリマーが企図される。1実施例では、ポリマーは、約1〜10
パーセントの重量濃度にて、懸濁液のバルク相に含まれる。
他の実施例では、リポソームそれ自体は、1989年10月10日に出願された
共有する米国特許出願番号第425,224号の“循環時間が高められたリポソ
ーム”に記載されているように、静脈注射をする際に血流中の寿命を高めるため
に、PEGまたは他のポリアルキルオキシドを用いて誘導される。ここで表面誘
導分子はリポソームの領域で氷結晶の成長を妨げるように働く。リポソーム懸濁
液は好ましくはバルク相において比較的高いポリマー濃度を保証するように濃縮
される。リポソーム懸濁液はまた、リポソーム結合剤に加えて、上記の種類のひ
とつから選択された溶液相増量剤を含むことができる。
増量剤はリポソームを生成する際に使用される水性水和媒体に含ませることがで
き、バルクおよび被包リポソームの水性相中に等濃度の薬剤を用いて懸濁液を生
成する。あるいは、薬剤を最終寸法のリポソーム懸濁液に添加することができ、
薬剤は懸濁液のバルク相にのみ存在する。上述のように、懸濁液中の増量剤の最
終濃度は約1〜10重量パーセントであり、好ましくは約1〜10パーセントで
ある。
さらに別の実施例では、表面荷電反発効果によって、ドキソルビシン/リポソー
ムが部分的に整えられたゲル構造をもつ低イオン強度媒体中に初期リポソーム分
散を形成して、冷凍および水和時のリポソーム融解を最小にする。このタイプの
リポソームゲルは、1989年5月22日に出願された共存の米国特許出願番号
第356゜262号の“リポソームゲル組成物および方法”に記載されている。
このゲルの生成には約20■−以下のNaC1濃度にて、NaC1のそれに比較
できるイオン強度を必要とする。媒質は非イオン性のもの、例えば単糖または三
糖の保護剤を含むことができる。
凍結乾燥した冷凍乾燥懸濁液を生成する際に、リポソーム分散液を以下に述べる
ように冷凍し凍結乾燥する。凍結乾燥物質は非経口投与のために、生理的食塩ま
たは他のイオン物質を含む再水和媒質を添加して、水に戻すことができる。
好ましい凍結乾燥方法において、懸濁液は最初に4〜5℃まで冷却し、次に一4
5℃まで冷凍し、この温度で12時間、凍結乾燥機中で維持する。凍結乾燥機チ
ャンバは約200μ圧までポンプで下げ、その後チャンバの温度を、約り0℃/
時で、−20℃まで上げる。
チャンバは最低示度の生成物熱電対が棚温度の3℃以内となるまで、この温度に
維持する。
チャンバ温度を再び約りO℃/時にて室温まで上昇させて、物質をこの温度でさ
らに15時間真空下に保持する。チャンバは約2インチ(5,08cm)Hgの
圧力まで窒素に充填し、試料容器に貯蔵のため栓をする。適当な凍結乾燥機はニ
ドワード・ハイ・バキューム社にューヨーク)から市販されているニドワード・
ライオフレックス08解凍乾燥機である。
凍結乾燥した調製品の安定性は、既知の原理に従って、高温で行われる加速した
研究によって試験することができる。以下に記述した研究に使用した貯蔵条件は
40℃で4週間、および50℃で2週間であった。各貯蔵試験では、栓をした容
器中の凍結乾燥試料を選択された温度でインキエヘーターに置き、2または4週
間のインキュヘーション期間後にドキソルビシン分解を分析し、その結果はセク
ションCで検討した。
C9のドキソルビシンの
以下の表1は加速された貯蔵条件下に研究された複数の凍結乾燥L−DOX調製
品の組成とpi(変化を示している。20の調製品の各々は上に略述した方法に
従って調製され、詳細は実施例1の調製品番号11に述べた。
表1
1号 ヱ王主ヱ盤l 竺翌止月 デスフエラル ユニ1匁1 飢t EPG α
TS 、2 + 4.82’ EPG αTS 、2 + 4.83 EPG
αTS 、2 − 4.84 EPG 、2 + 4.8
5 EPG BHT 、2 + 4.86 b DPPG αTS 、2 +
4.87 EPG αTS −+ 4.8
8 EPG cxTs 1.0 + 4.89’ EPG cxTs 、2 +
4.810’ C3αTS 、2 + 4.811 EPG αTS 、2
− 3.812 EPG αTS 、2 − 3.013’ EPG αTS
、2 − 3.814 EPG αTS 、2 + 3.815 EPG BH
T 、2 − 4.016 EPG BHT 、2 − 4.217 EPG
αT 、2 − 3.8a アバンチ・ポーラ−・リピッズ社(バーミンガム、
^L)からの99%純粋EPCおよびEPGを使用した。
b 99%純粋ジパルミトイルホスファチジルコリン(D P P C)および
ジパルミトイルホスファチジルグリセロール(DPPG)(アバンチ・ポーラ−
・リピッズ)を使用して安定性プロフィルの脂肪a2飽和度の効果を評価した。
Cジェンザイム社(ボストン、MA)からの99%純粋EPGを用いた。
d EPGは配合から完全に除去した;コレステロール硫酸ナトリウムをそのま
ま混合し、リポソームにドキソルビシンを最適に混合するため負の荷電を与えた
。
e 水性相中に10mMコハク酸に対し置換した10mM乳酸。
上述の加速された貯蔵条件下に貯蔵した後、各調製品に約5wg/+11の最終
ドキソルビシン濃度まで蒸留水を添加して再構成した。
等分した物質を約2.5μモル/ml (1,751wg/n+1)の最終濃度
にて1:50の最終稀釈まで可動相で稀釈した。この濃度で、L−DOX懸濁液
の脂質と薬剤成分は溶液中にある。HPLCによってクロマトグラフにかけたこ
の物質の代表例を実施例3に詳述した。
図1は表1の組成物番号11に相当する凍結乾@調製品において、50℃で2週
間加速貯蔵した後に観察されたドキソルビシンとドキソルビシン分解生成物のH
PLCプロフィルを示す。クロマトグラムのピークは480na+でのドキソル
ビシン吸収ピークでの吸収を示している。9.92.12.75、および14.
4 (ドキソルビシン)のRT(保持時間)値をもつ3つの明瞭なピークが、図
に示される相対ピーク面積で観察された。各ピークのいずれかの側の垂直マーカ
ーは積分された曲線の部分を示す。
表2
n号 皿穫旦 1エ
1 0.695 9.92
2 1.227 12.75
3 98.077 14.4
再構成した試料におけるドキソルビシンの濃度は、50℃で2週間貯蔵した前後
に、HPLCのピーク面積の関数としてドキソルビシンの既知の濃度の標準曲線
から決定された。計算された値は貯蔵前後に4.96±0.03および4.51
±0.05m1/ml ドキソルビシンであった(表5)。従って、予備貯蔵さ
れた試料に存在する全ドキソルビシンの約9%が貯蔵中に生成物を分解して失わ
れた。
図1のHPLCプロフィル中のドキソルビシンピークは、原因不明の分解生成物
の約7%を残しながら、検出生成物の約2%を除くすべてを構成する。この不一
致のひとつの可能な原因は1またはそれ以上の分解生成物が480nmで一層低
い吸収率をもつことであり、その結果これらの生成物が見られないかまたは総計
が過小評価される。不一致の他の可能な原因は分解生成物が良く限定されたピー
クをもたず、従って全ピーク領域の計算に含まれないことである。最後に、分解
生成物の若干は、使用するクロマトグラフィーの条件下にカラムから溶出しない
という可能性もある。
図2は液体懸濁液の形で2週間40℃にて加速貯蔵した後のものである以外は、
図1と同じL−DOX配合のHP L Cプロフィルを示している。4本のピー
クの相対的ピーク面積は以下の表3に与えられる。図中の主ピークにおけるドキ
ソルビシンの全量は貯蔵前に存在するドキソルビシンの約67%を示している。
従って、液体懸濁液の形で貯蔵すると低いpHのL−DOX配合中のドキソルビ
シンの分解を実質的に増加する。
表3
3 4.808 20.06
4 2.407 21.15
図3は50℃で2週間加速して貯蔵した後、表1の組成物番号2に相当する凍結
乾燥したL−DOX配合のHPLCプロフィ)しを示す。図および以下の表4に
見られるように、少なくとも16種のピークを同定し、全ピーク面積の約85%
がドキソルビシンのピークのものであった。図中の主ピークのドキソルビシンの
全量υよ貯蔵前に存在するドキソルビシンの約74%を示している。
表4
9 85.509 15.31
10 0.344 20.75
11 0.623 21.58
1 2 0.631 22.31
1 3 0.124 25.45
1 4 0.302 30.48
15 0.756 31.55
16 1.255 69.61
表1における20の配合の各々は、それぞれ、4または2週間40℃または50
℃で貯蔵した後のドキソルビシンのロスに対して、上記のように試験した。結果
は以下の表5に、凍結乾燥前の懸濁液に対するpHと共に示される。
表5
番号 配合の説明 配合pH” DOX ” m /ml (の%)1 5.2
4.92±0.07 2.44±0.04 3.99±0.03(50χ)(
81χ)
2 高純度 5.2 4.90±0.04 2.13±0.09 3.58±0
.07EPC& EPG (44χ)(73χ)3 コハク酸塩なし6.0 4
.86±0.04 3.41±0.07 4.08±0.01(、70X )
(84χ)
4 αTSなし 5.3 4.90±0.02 2.64±0.09 3.94
±0.10(542) (80χ)
5 BHT 5.3 5.05±0.23 2.48±0.25 3.94±0
.08(αTSなし)(49χ)(78χ)
6 DPPC/DPPG c5.0 4.32 1.69 3.72(39χ)
(86χ)
7 デスフエ 5.0 4.76±0.06 3.21±0.07 4.05±
0.06ラルなし (67χ)(85χ)
81a+Mデスフェ 5.1 4.68±0.16 2.32±0.88 4.
10±0.02ラル (50χ) (88z)
9 高純度EPG 5.1 4.69+0.06 3.08+0.20 3.9
2”0.04(66χ)(84χ)
10 コレステロール5.2 4.92±0.11 3.51±0.02 4.
28±0.00硫酸塩(EPGなし)(71χ)(87χ)11 コハク酸塩な
し3.8 4.96±0.03 4.51±0.05 4.58±0.07pH
3,8(91χ)(92χ)
12 コハク酸塩なし3.2 4.75±0.03 4.50±0.03 4.
51±0.02pH3,0(95χ)(95χ)
13 乳酸塩 3.8 4.73±0.02 3.88±0.12 4.31±
0.03(コハク酸塩なし)(82χ)(91χ)14コハク酸塩 3.9 5
.08+O,OO3,61+0.09 4.26±0.02pH3,8(71!
) (84% )15 コハク酸塩なし3.9 5.03±0.05 4.4
1±0.04pH4,0(88χ )
16 コハク酸塩なし4.1 5.11±0.07 4.38±0.04pH4
,2(86χ )
17 α丁(αTSとコバ3.7 5.34±0.03 4.81±0.07り
酸塩なし) pH3,8(90χ)
18 DOX −−−5,075,06±0.03 4.74±0.06(10
0χ) (94χ)
19 コハク酸塩緩衝4.8 5.25±0.22 3.64±0.09 4.
80±0.14液中ノoox (692) (912)20 緩衝液中(7)D
OX 5.1 5.49±0.05 5.15”0.04 5.28土0.14
(コハク酸塩なし)(94χ)(96χ)a (DOX)はHPLCを用いて測
定した。4週間、40’Cの試料2〜5.19および20は繰り返して行った他
は、3個のガラス瓶を各時点で分析した。
b 4.5mlの予備凍結乾燥バルク懸濁液(公称(DXN)=5.0mg/+
wlを凍結乾燥用の20cc透明タイプ!ガラス瓶に充填した。4.0 mlの
水を添加して再構成を行い、 5.0 a+g/mlのターゲット(DXN)を
与えた。全部のガラス瓶をインキュベーション期間中に直立して貯蔵した。
c DPPC−ジパルミトイルホスファチジルコリンDPPG−ジパルミトイル
ホスファチジルグリセロール50m1バツチ寸法をこの配合に対して調製した;
1個だけのガラス瓶を各時点に対して分析した。
d データはこの時にはまだ得られていない。
e 試料6〜10を除いて予備凍結乾燥バルク懸濁液のpH(水に戻した試料の
pH) 。
ドキソルビシンの安定性に影響を与える最も重要なファクターは減少したpH(
pH3〜4)およびコハク酸塩のないことであった。
L−DOX配合物からコハク酸を除去すると薬物の安定性ががなり増加した(試
料番号3対試料番号1)。さらに小さいドキソルビシン分解はまた配合物のpH
が3.8まで下がったときに見られたく試料番号14対試料番号1)、最大の安
定性は同時にコハク酸を除去しpHを低下すると得られた。例えば、50℃で2
週間のインキュベーションした後にコハク酸を含まないpH3,0配合物(試料
番号12)では5%だけの分解が観察されたが、同じ条件下でPH3,8での同
じ配合物(試料番号11と17)では薬物の有効性において9〜10%の減少を
示した。pHがさらに4.0および4.2(試料番号15お−よび16)に増加
すると僅かにさらにDOX分解を生した。これに関しては乳酸塩はコハク酸より
も有害な影響は少なかったが(試料番号13対試料番号14)、乳酸塩を添加す
ると有意にさらにD○X分解を生した(試料番号13対11)。40℃でインキ
ュベーションした試料では50℃でインキュベートしたものよりも劇的な効果は
少なかった。40℃または50℃でインキュベーションした後は、これらの試料
のいずれにもリソホスファジルコリン(lyso−PC)は検出されなかった(
データは示していない)。
50℃でインキュベーションした試料からの結果に基づいて、純度、使用した燐
脂質の飽和度、または使用した負に荷電した脂質のタイプへの安定性プロフィル
に関連する系統的な傾向は見られなかった。ジェンザイム・コーホレイシランか
らのEPGおよびコレステロール硫酸ナトリウムの使用は、インキュヘイジョン
期間の終りで最初の配合物(試料番号1)に比較したDOX力保存状態が若干改
善されることが明らかである。40℃でインキユベインヨンした試料では劇的な
効果は認められなかった。
安定性プロフィルの抗酸化剤の効果を評価するため、α−TSを除去しく試料番
号4) 、BHTと置換した(試料番号5)。これらの試料ではDOX安定性に
おいて有意な差は50℃または40℃のいずれにも認められなかった。
デスフエラルを含まない配合物(試料番号7)、200μ−のデスフェラルを含
む(試料番号1)または1mMのデスフェラルを含む(試料番号8)各配合物に
おいてドキソルビシンの安定性を比較した。50℃でインキュベーションしたデ
スフエラルを含まない試料はDOX安定性において僅かに改善された。
本発明はドキソルビシン/リポソームの改善された貯蔵できる形態として、種々
の腫瘍タイプの治療に使用するために有用である。凍結乾燥した調製品を水に戻
すことによって調製されたドキソルビシンリポソーム配合物を用いて段階■およ
び段階■の臨床試験において副作用の減少が認められた。本発明のL−DOXは
、活性薬物のかなりのロスまたは望ましくない分解生成物の生成がなく、さらに
貯蔵時に長期安定性を与える利点がある。調製品は大規模製造に適した方法によ
って容易に調製される。
本発明の利点および特徴は種々の関連したアントラセングリコシド抗−新生11
1!1m剤、例えばダウノマイシン、カルジノマイシン、N−アセチルアドリア
マイシン、N−アセチダウノマイシン、ルビダゾン、5−イミドダウノマイシン
、およびエビルビシンに応用するだろう。
次の実施例はドキソルビシンリポソームを調製するための本発明の方法を示して
いる。実施例は実例につき説明されているが、本発明の範囲を制限するものでは
ない。
大施■上
’ L−DOX のt′+
(ill製品11、表1から)
20.1gのRPC(リポイド) 、8.5gのEPG (アサヒ) 、5.7
gのCH(クロダ)、および0.4gのα−トコフェロールコハク酸塩(ヘンケ
ル)を含有する300m1のクロロホルム溶液を3−翔の直径のガラスピーズ1
80gを含む2リツトルの丸底フラスコに添加して全体をロータリーエバポレー
ターを用いて真空乾燥した。続いて脂質フィルムを終夜50o+Torrの真空
にかけて乾燥を完了した。
ドキソルビシン含有溶液を添加して混合物を2時間室温で機械的に撹拌し、最終
全脂質1度が約240μモル/mlまで水和した。
この溶液は約15+wg/mlのDOX、5%(w/v)ラクトース−水化物、
0.4%(w/ν)塩化ナトリウム、200μ門デスフエラルを水中に含存し、
水中にドキソルビシンを溶解し完全に溶解した後に他の賦形側を添加して調製し
た。混合物のpHはHCIを用いて3.8に調製した。得られたリポソーム懸濁
液を5回、0.4μ−の孔径のポリカーボネート膜に通し、5回、0.2μmの
膜に通して大きさをそろえた。
組み込まれていないDOXは[]owex 50W−X4カチオン交換樹脂上の
大きさをそろえたリポソーム懸濁液に通して除去した。最後に、懸濁液は凍結乾
燥する前にpH3,8の5%ラクトースと0.4%塩化ナトリウムと200μ門
デスフエラル溶液を用いて、約5 mg/mlのDOX濃度まで稀釈した。この
凍結乾燥前の溶液の特性を表6に示す。
表6
]れI ■Z1
デスフェロキサミン メシレート 0.132ラクトース−水和物 52.6
N a C14,0
注入用水 qs to 1 ml
HCI qs to pH3,80
凍結乾燥前の溶液に対するアッセイ値:ドキソルビシンHCl (mg/ml
) 4.91被包 % 96
リポソーム直径(r+n+ ) 290叉施±1
L−DOX ”’
1500mlのフレオン11 (登録商標) 、151.1gのRPC(リポイ
ド) 、63.9gのEPG (アサヒ) 、42.9gのコレステロール(ク
ロダ)、および0.86gのブチル化ヒドロキシトルエン(ペンタ)を含有する
脂質溶液を、174インチ(6,35c+++)の平均直径をもつ約4,100
PTFEテフロンビーズ(クリフトン・プラスチックス)を含む2ガロン(7
,57リツトル)二重遊星歯車式ミキサー(ロスモデル130LDM)に添加し
た。ビーズを洗浄剤(アルコノックス)を含有する水溶液中で洗浄し、油状残渣
をビーズ表面から除去し、エタノールで洗浄し、乾燥し、ミキサーに入れた。
ミキサーを密閉し、ミキサー内の圧力を下げながら溶液とビーズを20rp+m
の軌道撹拌速度および26rpmの軸撹拌速度にて約2時間部合し、脂質をビー
ズに付着した固体状態に変えた。混合しないでさらに3時間真空に保持し、さら
に溶媒を除去した。
溶媒を除去した後、約262 pモル/s+1の最終脂質濃度までドキソルビシ
ンHCIの水溶液を、遊星歯車式ミキサー中の脂質被覆粒子に添加した。薬剤溶
液は発熱物質を含まない蒸留水中に0.132■g/mlデフエロキサミンメシ
レートを含むように調製した0次にドキソルビシン塩酸塩(ファルミクリア・カ
ル口・エルバ)を撹拌しながら約12.5mg/slの最終濃度まで添加した。
薬物を完全に溶解した後、5重量パーセントの最終濃度までラクトースを添加し
、NaC1を0.4重量パーセント添加した0次−に溶液のpHを3.7までH
CI溶液を用いて調整した。
25℃の温度で2時間、約25rpmでミキサー撹拌しながら脂質の水和を行っ
た。得られたリポソーム懸濁液を0.4および0.2 ミクロンのポリカーボネ
ートフィルターに通過させて大きさをそろえた。ビオラドA G 50w−X4
50−100イオン交換樹脂を用いて大きさをそろえたリポソーム懸濁液を処理
することによってフリーのドキソルビシンを凍らした0次にデフエロキサミンメ
シレート、ラクトース、塩化ナトリウムおよび塩化水素酸を発熱物質を含まない
蒸留水に含む溶液を用いて調製物を稀釈した。
リポソーム懸濁液の近似の最終組成物は;4.3mg/ml ドキソルビシン塩
酸塩40.4mg/ml E P C
16,9mg/ral E P G
11.3慣g/m l コレステロール0.23mg、mlブチル化ヒドロキシ
トルエン0.13wg、mlデフエロキサミンメシレート50、Drag/mI
ラクトース
4、Otwg/削l 塩化ナトリウム
調製品は次の性質をもっていた:約3.8のpH1約232n■の平均粒径、全
薬物の約96%が結合したリポソームであった。
大豊汎主
且旦■旦久三ヱ土久立ヱ土二
A、HPLCクロマトグラフィー
凍結乾燥したL−DOXは約5 mg/層lの最終ドキソルビシン濃度まで水を
加えて戻した。再水和した懸濁液の0.25m+1に等分したものを可動相を用
いて5−1まで稀釈した。
ドキソルビシンおよびその分解生成物の分離は室温で保持した250 X4.6
tmmのホワソトマン・バーチシル005−3カラムを用いてウォーターズHP
LCで行った。可動相はメタノール中43%の水性緩衝液であった。水性緩衝液
はpH4,0の95mMリン酸アンモニウム15IIMトリエチルアミンであっ
た。15μlの試料を1 ml/分の流速で系内に注入した。流出物を480n
mでモニターした。0.35+*g/mlの最終濃度までドキソルビシン粉末を
可動相に溶解した外部標準は、日毎に新しく調製した。
B、貯蔵後の分析
50℃で2週間インキュベーションした後、上記のようにHPLCによってL−
DOXを分析した。ドキソルビシンの有効性は9%減った。ドキソルビシンの分
解水準はこの水準で安定状態に達した240℃でさらに2週間インキユヘーシッ
ンしてもドキソルビシンの濃度の減少はなかった。
好ましい方法および配合を記載したが、本発明から離れることなく種々の変更や
改良を行うことができることは明らかだろう。
補正書の翻訳文の提出書(特許法第184条の8)平成5年2月8日
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1.(a)40℃にて4週間凍結乾燥した形で貯蔵後に15%以下のドキソルビ シン分解によって特徴づけられ、そして(b)3.0と4.4との間のpHを有 し、(1)優勢な脂質成分が中性燐脂質、コレステロール、および負に荷電した 脂質であるリボソーム、(ii)5〜10モル%の間の薬物:脂質の割合で、お よび10mg/ml以下のドキソルビシン濃度でのドキソルビシン、そして(i ii)増量剤を含有する、水性リボソーム懸濁液を凍結乾燥して調製される、 凍結乾燥ドキソルビシン/リボソーム組成物。 2.前記貯蔵後に10%以下のドキソルビシン分解によって特徴づけられ、懸濁 液のpHが3.5と4.0の間である、請求項1記載の組成物。 3.実質的にコハク酸塩を含まない、請求項1記載の組成物。 4.リボソームが約40〜60モルパーセントのホスファチジルコリン、20〜 40モルパーセントのコレステロール、および10〜30モルパーセントのホス ファチジルグリセロールを含む、請求項1記載の組成物。 5.リボソームがアルファートコフェロールまたはその酸または塩またはブチル 化ヒドロキシトルエンから成る群から選ばれる脂肪親和性のフリーラジカル消滅 剤を含む、請求項1記載の組成物。 6.ドキソルビシンが約4〜6mg/mlの間の濃度にて懸濁液中に存在する、 請求項1記載の組成物。 7.40℃にて4週間貯蔵後に15%以下のドキソルビシン分解によって証拠と なり、 3.0と4.4との間のpHを有し、(ii)優勢な脂質成分が中性燐脂質、コ レステロール、および負に荷電した脂質であるリボソーム、(ii)5〜10モ ル%の間の薬物:脂質の割合、および10mg/ml以下のドキソルビシン濃度 でのドキソルビシン、そして(iii)増量剤を含有する、水性リボソーム懸濁 液を凍結乾燥し、この凍結乾燥した懸濁液を貯蔵する工程から成る、安定なリボ ソームが閉じ込められた形でドキソルビシンを貯蔵する方法。 8.前記促進された貯蔵の後に不活性分解生成物に対し10%以下のドキソルビ シン転換物を生成するために有効であり、そして懸濁液のpHが3.5と4.0 の間である、請求項7記載の方法。 9.リボソームが約40〜60モルパーセントのホスファチジルコリン、20〜 40モルパーセントのコレステロール、および10〜30モルパーセントのホス ファチジルグリセロールを含有する、請求項7記載の方法。 10.リボソームがアルファートコフェロールまたはその酸または塩、およびブ チル化ヒドロキシトルエンから成る群から選ばれる脂肪親和性のフリーラジカル 消滅剤を含む、請求項7記載の方法。 11.ドキソルビシンが約4〜6mg/mlの間の濃度にて懸濁液中に存在する 、請求項7記載の方法。
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