JP3168588U - 流体供給量調節装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】流量調節弁部が被制御流体の圧力変動を受けて弁座の開度が変化することを抑制するとともに、発塵を極力抑え微少流量域の流量調節に適した流体供給量調節装置を提供する。【解決手段】流量調節を行う流量調節弁部10A、被制御流体の圧力変動を抑制する圧力制御弁部20A、流量センサと演算装置7Aを備えてフィードバック制御を行い、微少流量域の流量を調節する装置5Aであり、流量調節弁部は、第1流路部111及び第2流路部112と、弁室110を形成した弁室ボディ部101と、第1流路部が弁室に対し直径を1mm以下とする平坦状に形成した弁座115と、弁座を進退自在にシールするシール部121を備えた平坦弁体122と、シール部側と逆側に形成され弁室側に装着されたダイヤフラム部123を備える弁機構体120と、弁機構体を進退させる進退手段130とを備え、第2流路部側に圧力制御弁部20Aを備える。【選択図】図2

Description

本考案は流体供給量調節装置に関し、特に半導体製造装置の各種薬液の混合時における供給流量の制御のために用いられる流体供給量調節装置に関する。
半導体の製造等において、シリコンウエハの洗浄やエッチング処理用の薬液等の流体を供給する場合、流体に高い清浄度が求められる。国際半導体技術ロードマップ(ITRS)において2010年から32nmの配線ピッチによる製造が本格的に始まり、今後さらに配線幅を狭めた生産が予定されている。そのため、流体の流通経路から混入する発塵(パーティクル)を極力抑制することが大きな意味を有する。
現在、シリコンウエハは枚葉方式による洗浄が主流である。そのため、極少量のフッ酸等の薬液を正確な精度で供給し純水と混合、供給する必要がある。このような微少流量域の調節を可能とするため、例えばニードル弁と称される調節弁(特許文献1等参照)やその他の調節弁が用いられる(特許文献2等参照)。特許文献1等の調節弁は、主に薬液と純水の混合部の上流位置に、薬液毎の供給配管内に接続される(特許文献3等参照)。
既存の微少流量用の調節弁は、ダイヤフラムを備え開度を調節する弁体と弁座を有する。そのため、調節弁の下流側に生じた圧力変動(流体の供給、供給停止等も含まれる。)の影響を当該調節弁の弁室内の流体が受ける。調節弁の構造上ダイヤフラムは弁室に面しているため、わずかな圧力変動であったとしても、ダイヤフラムに加わる圧力が変化して、ダイヤフラムに連結された弁体の位置も変化してしまう。すなわち、弁座の開度が変化することである。
このような圧力変動に伴う弁座の開度の変化への対応として、弁室に2枚のダイヤフラムを対向して配置し、両ダイヤフラムを軸部により接続した構造を有する調節弁が提案されている(特許文献4参照)。しかしながら、特許文献4の調節弁の場合、弁室内に前記の軸部が挿通されるため、弁室のオリフィス径を小さくすることが難しい。そのため、微少流量域の調節に不向きである。また、軸部の加工、組み立て、動作時の位置のぶれ等により、動作時に軸部が弁室のオリフィスと接触して発塵するおそれもある。
特開2004−68935号公報 特許第4365477号公報 特開2008−258437号公報 特開2007−24069号公報
本考案は、前記の点に鑑みなされたものであり、ダイヤフラムを備える流量調節弁部が被制御流体の圧力変動を受けて当該流量調節弁部内の弁座の開度が変化することを抑制するとともに、発塵を極力抑え微少流量域の流量調節に適した流体供給量調節装置を提供する。
すなわち、請求項1の考案は、被制御流体の供給部と流体混合部との間の流体配管に接続され、被制御流体の流量調節を行う流量調節弁部と、被制御流体に生じる圧力変動を抑制する圧力制御弁部と、前記流体配管に備えられた流量センサと、演算装置とを備え、前記演算装置が前記流量センサの流量計測値に基づいたフィードバック制御を行い、150mL/min以下の微少流量域の被制御流体の供給流量を調節する流量調節装置であって、前記流量調節弁部は、被制御流体が通過する第1流路部及び第2流路部と、前記第1流路部と前記第2流路部を接続し被制御流体を流通させる弁室を形成してなる弁室ボディ部と、前記弁室ボディ部において前記第1流路部が前記弁室に対し直径を1mm以下とする弁室開口部を平坦状に形成してなる弁座と、前記弁座を進退自在にシールするシール部を備えるとともに該シール部を平坦状に形成した平坦弁体と、前記シール部側と逆側に形成され前記弁室側に装着されたダイヤフラム部とを備える弁機構体と、前記演算装置により行われるフィードバック制御を受けて前記弁機構体を進退させることにより前記平坦弁部と前記弁座との距離を調節する進退手段とを備えており、前記第2流路部側に前記圧力制御弁部が備えられ、前記ダイヤフラム部に加わる被制御流体に生じた圧力変動が抑制されることを特徴とする流体供給量調節装置に係る。
請求項2の考案は、前記第2流路部側が前記流量調節弁部における下流側であり、前記圧力制御弁部が該圧力制御弁部の上流側の被制御流体の流体圧力を一定に保持可能とする圧力制御弁である請求項1に記載の流体供給量調節装置に係る。
請求項3の考案は、前記第2流路部側が前記流量調節弁部における下流側であり、前記圧力制御弁部が該圧力制御弁部の上流側の被制御流体の流体圧力を一定に保持可能とする圧力制御弁であって、前記圧力制御弁部が前記流量調節弁部内に形成されている請求項1に記載の流体供給量調節装置に係る。
請求項4の考案は、前記第2流路部側が前記流量調節弁部における上流側であり、前記圧力制御弁部が該圧力制御弁部の下流側の被制御流体の流体圧力を一定に保持可能とする圧力制御弁である請求項1に記載の流体供給量調節装置に係る。
請求項5の考案は、前記進退手段が前記演算装置のフィードバック制御に基づいて電空変換器により作出される調圧気体を用いる請求項1に記載の流体供給量調節装置に係る。
請求項6の考案は、前記進退手段が前記演算装置のフィードバック制御を受けてモータ制御基板に基づいて制御されるステッピングモータである請求項1に記載の流体供給量調節装置に係る。
請求項1の考案に係る流体供給量調節装置によると、被制御流体の供給部と流体混合部との間の流体配管に接続され、被制御流体の流量調節を行う流量調節弁部と、被制御流体に生じる圧力変動を抑制する圧力制御弁部と、前記流体配管に備えられた流量センサと、演算装置とを備え、前記演算装置が前記流量センサの流量計測値に基づいたフィードバック制御を行い、150mL/min以下の微少流量域の被制御流体の供給流量を調節する流量調節装置であって、前記流量調節弁部は、被制御流体が通過する第1流路部及び第2流路部と、前記第1流路部と前記第2流路部を接続し被制御流体を流通させる弁室を形成してなる弁室ボディ部と、前記弁室ボディ部において前記第1流路部が前記弁室に対し直径を1mm以下とする弁室開口部を平坦状に形成してなる弁座と、前記弁座を進退自在にシールするシール部を備えるとともに該シール部を平坦状に形成した平坦弁体と、前記シール部側と逆側に形成され前記弁室側に装着されたダイヤフラム部とを備える弁機構体と、前記演算装置により行われるフィードバック制御を受けて前記弁機構体を進退させることにより前記平坦弁部と前記弁座との距離を調節する進退手段とを備えており、前記第2流路部側に前記圧力制御弁部が備えられ、前記ダイヤフラム部に加わる被制御流体に生じた圧力変動が抑制されることを特徴とするため、ダイヤフラムを備える流量調節弁部が被制御流体の圧力変動を受けて当該流量調節弁部内の弁座の開度の変化が抑制される。また、弁体の構造から発塵を極力抑えることができ、微少流量域の流量調節に適し発塵の抑制可能な流体供給量調節装置を得ることができる。
特に、本考案の流体供給量調節装置は、微少流量域の被制御流体の供給流量調節を目的としているため、被制御流体の流体圧力の変動が流量調節弁部に及ぼす影響を抑えることにより被制御流体の供給量の正確さを確保することができる。
請求項2の考案に係る流体供給量調節装置によると、請求項1に係る考案において、前記第2流路部側が前記流量調節弁部における下流側であり、前記圧力制御弁部が該圧力制御弁部の上流側の被制御流体の流体圧力を一定に保持可能とする圧力制御弁であるため、流体供給量調節装置の流量調節弁部の下流側に生じた被制御流体の流体圧力の変動の影響が流量調節弁部に及ぼす影響を少なくすることができる。
請求項3の考案に係る流体供給量調節装置によると、請求項1に係る考案において、前記第2流路部側が前記流量調節弁部における下流側であり、前記圧力制御弁部が該圧力制御弁部の上流側の被制御流体の流体圧力を一定に保持可能とする圧力制御弁であって、前記圧力制御弁部が前記流量調節弁部内に形成されているため、流体供給量調節装置内の流量調節弁部の下流側からの被制御流体の流体圧力の変動の影響が流量調節弁部に及ぼす影響を少なくすることができる。さらに、装置自体の容積を抑えることができ設置場所を少なくすることができる。
請求項4の考案に係る流体供給量調節装置によると、請求項1に係る考案において、前記第2流路部側が前記流量調節弁部における上流側であり、前記圧力制御弁部が該圧力制御弁部の下流側の被制御流体の流体圧力を一定に保持可能とする圧力制御弁であるため、流体供給量調節装置の流量調節弁部の上流側に生じた被制御流体の流体圧力の変動の影響が流量調節弁部に及ぼす影響を少なくすることができる。
請求項5の考案に係る流体供給量調節装置によると、請求項1に係る考案において、前記進退手段が前記演算装置のフィードバック制御に基づいて電空変換器により作出される調圧気体を用いるため、もしも電空変換器への電源供給が停止したときに弁座の状態を安全な位置に維持することができる。
請求項6の考案に係る流体供給量調節装置によると、請求項1に係る考案において、前記進退手段が前記演算装置のフィードバック制御を受けてモータ制御基板に基づいて制御されるステッピングモータであるため、絶対的または相対的な位置制御が容易である。加えて、圧縮エアの設備が無い場合においても開度の調節が可能である。
本考案の流体供給量調節装置を組み入れた基板処理装置の概略図である。 第1実施例に係る流体供給量調節装置の断面図である。 第2実施例に係る流体供給量調節装置の流量調節弁部の断面図である。 第3実施例に係る流体供給量調節装置の断面図である。 第4実施例に係る流体供給量調節装置の流量調節弁部の断面図である。 第5実施例に係る流体供給量調節装置の流量調節弁部の断面図である。 本考案の他の流体供給量調節装置を組み入れた基板処理装置の一部概略図である。 第6実施例に係る流体供給量調節装置の断面図である。
図1の概略図はシリコンウエハWを1枚ずつ処理する枚葉方式の基板処理装置を表す。本考案の流体供給量調節装置5A,5B,5Cは主に開示の基板処理装置内に組み入れられる。シリコンウエハWはスピンチャック1の回転盤に載置される。シリコンウエハWの直上に処理液を放出する処理液ノズル2が備えられる。シリコンウエハの洗浄等の処理液は流体配管3を通じて処理液ノズル2に供給される。被制御流体としてはフッ酸、塩酸、アンモニア水等の薬液が例示される。図示では薬液の種類毎に供給部9A,9B,9Cに蓄えられ、順に流体配管3a,3b,3cを流通する。各薬液は、供給部14に貯留され流体配管15から供給される純水(温純水を含む)と流体混合部4において所定割合に基づいて混合、調製され、流体配管3に供給される。
図示のとおり、被制御流体となる薬液毎に流体供給量調節装置が備えられ、当該薬液の流量の調節、供給停止または供給再開が制御される。各流体配管3a,3b,3cに備えられる流体供給量調節装置は同構成であるため、代表として流体供給量調節装置5Aに基づいて装置の構成を順に説明する。被制御流体(薬液)の供給部9Aと流体混合部4との間の流体配管3aに流体供給量調節装置5Aが接続される。流体供給量調節装置5Aに当該被制御流体の流量調節を行う流量調節弁部10Aが接続される。流体配管3a内の被制御流体に生じた流体圧力の変動を抑制する圧力制御弁部20Aも同流体配管3aに接続される。そして、流体配管3a内の被制御流体(薬液)の流量を検出する流量センサ6A(流量計)も備えられる。
流量センサ6Aからの検知信号は信号線sを通じて演算装置7A(PLC:プログラマブル・ロジック・コントローラ)に送信される。演算装置7Aにおいて、前記の流量センサ6Aの検知結果に応じたフィードバック制御の演算が行われる。フィードバック制御の制御演算の結果に基づいて流量調節弁部10Aの流量調節が行われる。流量調節にフィードバック制御を採用しているため、流量を切り替える際に応答速度が速く、さらに精度よく安定した流量調節を行うことができる。
流量調節弁部10A等において、その弁部の開度調節が調圧気体により行われる機構(図2等参照)が採用されている場合、演算装置7Aにより制御される調圧気体を作出するための電空変換器8A(電空レギュレータ)が備えられる。流体供給量調節装置5B並びに5Cにおいても、流体配管3b,3cにおける流量調節弁部10B,10C、圧力制御弁部20B,20C、流量センサ6B,6Cの配置、これらと演算装置7B,7C、電空変換器8B,8Cとの接続は同様である。また、図3の流量調節弁部10Kのようにモータ各相への駆動電流を作出するためのモータ制御基板8Rが備えられる。図6も同様である。図1中、符号11は純水(温純水を含む)の流体配管15に備えられる流量センサ、12は流量制御弁部、13が圧力制御弁部である。
特に、流体供給量調節装置5Aは、150mL/min以下、さらには5〜20mL/minの微少流量域の被制御流体(薬液)の供給流量の精密な調節に用いられる。また、図示する5B,5Cをはじめ、以下の図示の実施例に開示の流体供給量調節装置も同様に微少流量域の被制御流体(薬液)の供給流量の調節に用いられる。
図2の断面図を用い、微少流量域の被制御流体の供給流量を調節する流体供給量調節装置5A(第1実施例)について、同装置5Aに備えられる流量調節弁部10A及び圧力制御弁部20Aの構造を説明する。
流量調節弁部10Aは、主に弁室ボディ部101と、ハウジングボディ部102と、弁室ボディ部101とハウジングボディ部102を接続する中間ボディ部103の3部位から構成される。
弁室ボディ部101には、被制御流体(薬液)が通過する第1流路部111及び第2流路部112が備えられる。同時に第1流路部111及び第2流路部112と接続して被制御流体を流通させる弁室110が形成される。図2の流体供給量調節装置5Aの流量調節弁部10Aでは、第1流路部111側が上流側(供給部側)であり第2流路部112側が下流側(流体混合部側)である。図中の符号113は第1流路接続部、114は第2流路接続部である。
弁室ボディ部101において、第1流路部111は弁室110に対し直径を1mm(φ1mm)以下とする弁室開口部116を形成している。弁室開口部116の弁室110側への開口末端は平坦状に形成された弁座115となる。弁座115の直上に当該弁座115を進退自在にシールするシール部121が備えられる。シール部121は平坦状に形成されており、シール部121は平坦弁体122に配置される。従来のニードル弁の場合、部材自身の公差、製造や組み立て時の軸のずれ等の要因から弁体が弁座側に接触して、弁座、弁体等が削られて弁座の開口量が変化し、これに伴って流量が変化しやすい点が指摘されていた。この点、平坦弁体122のシール部121と弁座115との関係では、軸ずれの影響が軽減され、結果として平坦弁体122の進退動作に伴い発生するパーティクルを抑制することができる。
平坦弁体122のシール部121側と逆側にダイヤフラム部123が弁室110側を向いて備えられる。実施例は、平坦弁体122とダイヤフラム部123を一体に形成して弁機構体120を形成している。図示と異なり平坦弁体とダイヤフラム部を別々の部品から構成することもできる。ダイヤフラム部123の周囲にダイヤフラム縁部124が形成される。ダイヤフラム縁部124は弁室ボディ部101と中間ボディ部103に挟持されるため、弁機構体120は弁室110の所定位置に配置される。中間ボディ部103には呼吸路105も形成され、ダイヤフラム部124の背面側の空気の流出入に用いられる。
弁機構体120は、その上部の弁体接続部125を介してピストン部131のピストン下部132に接続される。図示から把握されるように、中間ボディ部103にはピストン部131が摺動可能な貫通部が形成される。中間ボディ部103の上部のハウジングボディ部102内に、ピストン部131とばね135が収容される。ばね135はピストン部131のピストン頭部133を介して当該ピストン部131を押し下げ方向に付勢する。
また、ハウジングボディ部102にはエアポート104が形成され、電空変換器8Aにより作出される調圧気体がハウジングボディ部102内の空気室134に流出入する。調圧気体の流出入量は、演算装置7Aが流量センサ6Aの検知結果に応じたフィードバック制御の演算結果に基づいて電空変換器8Aを制御して調節される。また、作業者の被制御流体の供給停止もしくは供給再開の制御も受ける。
図示のとおり、ハウジングボディ部102内の空間はピストン頭部133により空気室134とばね室136により区画される。そのため、空気室134の内部圧力が上昇すると、ばね135の付勢力に抗してピストン部131とこれに接続された弁機構体120を持ち上げることができ、平坦弁体122のシール部121と弁座115との距離を広げて弁座115の開度を大きくすることができる。
逆に、空気室134の内部圧力が低下した場合には、ばね135の付勢力が勝りピストン部131とこれに接続された弁機構体120は降下する。つまり、平坦弁体122のシール部121と弁座115との距離は狭くなり、さらには、平坦弁体122は弁座115に着座する。
図示とその説明から明らかなように、流量調節弁部10Aにおいて、演算装置7Aにより行われるフィードバック制御を受けて弁機構体120を進退させることにより平坦弁部121と弁座115との距離の調節は、電空変換器8Aにより作出される調圧気体、ピストン部131、及びばね135により担われている。そこで、実施例の流量調節弁部10Aでは、調圧気体、ピストン部131、及びばね135が進退手段130となる。調圧気体を用いる進退駆動の場合、例えば、電空変換器8Aへの電源供給が停止して調圧気体の供給が無くなった場合であっても、弁座115の状態を安全な位置に維持することができる。
ピストン部131には、ウレタンゴム、NBR、HNBR、シリコーンゴム、フッ素樹脂ゴム等の耐久性素材から形成されるOリング137が巻着される。そのため、空気室134の気密は確保され、ピストン部131の進退動作は安定化する。ばね室136の空気はハウジング呼吸路106を通じて流出入する。
図1,2のとおり、流量調節弁部10Aの第2流路部112側は下流側である。そこで、流量調節弁部10Aの下流側となる第2流路部112側から生じた被制御流体の圧力変動の影響は、流量調節弁部10Aの弁室110と面するダイヤフラム部123に伝わる。つまり、第2流路部112側からの被制御流体の圧力変動を弁機構体120のダイヤフラム部123が受ける。ダイヤフラム部123はシール部121に比べて広い面積で圧力変動を受けるため平坦弁体122のシール部121と弁座115との距離が変化し、弁座115の開度が変化するおそれがある。
この点に対応するべく、流体供給量調節装置5Aにおいて、流量調節弁部10Aの第2流路部112側に前記のダイヤフラム部123に加わる被制御流体の生じた圧力変動を抑制するために、圧力制御弁部20Aが備えられる。図2に開示の圧力制御弁部20Aは、背圧弁等と称される圧力制御弁であり、当該圧力制御弁部20Aの上流側の被制御流体の流体圧力を一定に保持可能とする機能を有する。
圧力制御弁部20Aにおいて、弁室ボディ部201には、被制御流体(薬液)が通過する第1流路部211及び第2流路部212が備えられる。同時に第1流路部211及び第2流路部212と接続して被制御流体を流通させる弁室210が形成される。図中の符号213は第1流路接続部、214は第2流路接続部である。流量調節弁部10Aの第2流路接続部114に第1流路接続部213が接続される。なお、双方の接続形態、接続方法等は適宜である。また、流量調節弁部10Aの弁室ボディ部101と圧力制御弁部20Aの弁室ボディ部201を一体化したパッケージ品として構成することも可能である。
第2流路部212と弁室210との接続部位は弁座215である。弁座215の直上に弁体222が配置される。弁体222には弁座215を進退自在にシールするシール部221が備えられる。
弁体222のシール部221側と逆側にダイヤフラム部223は弁室210側を向いて備えられる。実施例の圧力制御弁部20Aは、弁体222とダイヤフラム部223を一体に形成して弁機構体220を形成している。図示と異なり平坦弁体とダイヤフラム部を別々の部品から構成することもできる。ダイヤフラム部223の周囲にダイヤフラム縁部224が形成される。ダイヤフラム縁部224は弁室ボディ部101とハウジングボディ部202に挟持されるため、弁機構体220は弁室210の所定位置に配置される。
ハウジングボディ部202内には、収容室228が形成され、ばね225と同ばね225の付勢力を受ける付勢ブロック226が備えられる。付勢ブロック226は弁機構体220と接続されている。通常、弁機構体220のシール部221は、ばね225の付勢力を受けて弁座215と着座している。圧力制御弁部20Aの上流側の流量調節弁部10Aから所定流量の被制御流体が供給されることによって、被制御流体の流体圧力による荷重がばね225の付勢力に抗するとき、シール部221と弁座215との着座状態が解除される。このため、所定の流体圧力の被制御流体が送通可能となる。ハウジングボディ部202には呼吸路227も形成され、ダイヤフラム部223(付勢ブロック226)の背面側の空気の流出入に用いられる。
ここで、圧力制御弁部20Aの下流側において被制御流体の流体圧力が急に上昇または降下した場合、その流体圧力の変動は、圧力制御弁部20Aの弁室210と面するダイヤフラム部223に伝わる。ばね225の付勢力を受ける弁機構体220は、ダイヤフラム部223を通じて、弁体222のシール部121と弁座215との距離を変化させることができる。そこで、圧力制御弁20Aの下流側の圧力変動は、弁機構体220が弁座215との開度を変化させる制御により調整される。つまり、流量調節弁部10Aは圧力制御弁20Aの下流側の圧力変動の影響を受けなくなる。
図3の断面図は、図1の各流体供給量調節装置5A,5B,5C内の流量調節弁部10A,10B,10Cと代替することができる流量調節弁部10Kを示す(第2実施例)。図3の流量調節弁部10Kにおいても、第1流路部、第2流路部、弁室、弁座、及び弁機構体等の構成、さらに作用は本質的に前出の流量調節弁部10Aと同様である。従って、共通する部位には図2の流量調節弁部10Aと同一符号を付した。
流量調節弁部10Kにおいて、弁機構体120を進退させることにより平坦弁部122のシール部121と弁座115との距離を調節する進退手段130Kとして、演算装置7Rのフィードバック制御を受けてモータ制御基板8Rに基づいて制御されるステッピングモータ140が組み込まれる。図示のステッピングモータ140は中間ボディ部103の上方に収容される。これらの蓋となるようにハウジングボディ部102が被せられ、ボルト146によりステッピングモータ140は中間ボディ部103に固定される。
ステッピングモータ140には、固定側となるステーター144(電磁石)と回転側となるローター141(永久磁石)が備えられ、回転角度の正確な制御に基づいてローター141の回転が行われる。ローター141のさらに内部に中空円筒状のモータシャフト142(回転軸)が備えられる。モータシャフト142内には昇降軸151が挿通される。昇降軸151の表面に昇降軸溝152が形成され、昇降軸溝152はモータシャフト142内に形成された内軸ねじ山143と螺合する。昇降軸151の下端に押圧部153が備えられる。
演算装置7Rによるフィードバック制御の信号がモータ制御基板8Rに送信され、同モータ制御基板8Rにおいてパルスが出力される。そこで、ステッピングモータ140内のローター141が所定角度の回転することに伴いモータシャフト142も所定角度回転する。モータシャフト142の回転量は、同モータシャフト142と螺合する昇降軸151の上下方向の移動量に変換される。この結果、押圧部153の上下方向の移動量が変化する。符号147は配線である。
押圧部153が降下する場合、ピストン部131の上部に置かれるばね135は押圧部153により下方へ押し下げられることからピストン部131は降下する。そこで、ピストン部131に接続された弁機構体120の平坦弁体122のシール部121は弁座115に接近、さらには着座することになる。逆に、押圧部153が上昇する場合、ばね135に対する押圧部153の下方へ押し下げ力は軽減される。そこで、ピストン部131に接続された弁機構体120の平坦弁体122のシール部121は弁座115から離脱する。
ステッピングモータ140では、電気信号によりローター141と連動してモータシャフト142が回転される。その結果、モータシャフト142と螺合する昇降軸151、押圧部153を介してばね135のばね荷重の細かな変化も可能となる。図中、符号145は原点センサである。ステッピングモータを用いることにより、絶対的または相対的な位置制御が容易となり、ばね荷重の細かな調節も可能となる。加えて、圧縮エアの設備が無い場合においても開度の調節が可能である。
図4の流体供給量調節装置5Dは(第3実施例)、流量調節弁部10Aの第2流路部112の下流側に接続される圧力制御弁部20Dに背圧制御弁等と称される圧力制御弁を適用した装置である。当該流体供給量調節装置5Dにおける流量調節弁部は、既述の10Aもしくは10Kのいずれとしても良い。図示では10Aとした。流量調節弁部10Aの構造、作用等は、図2において説明したとおりであるため、詳細を省略する。
圧力制御弁部20Dの構造については、日本国特許第3467438号、US6386509B等が参照される。圧力制御弁部20Dは、主に上部ボディ部301a、中間ボディ部301b、下部ボディ部301cから組み合わされ、中間ボディ部301b内に流路部302が形成される。
被制御流体は第1流路接続部303から圧力制御弁部20D内の第1弁室306に流入する。第1弁室306に面する位置に第1ダイヤフラム部321が配置される。第1ダイヤフラム部321の周囲に設けられたダイヤフラム縁部323が上部ボディ部301a及び中間ボディ部301bにより挟持され、第1ダイヤフラム部321は固定される。第1ダイヤフラム部321の背後側には第1加圧室308が形成される。そこで、第1ダイヤフラム部321は給気ポート312から第1加圧室308内に流入し同第1加圧室に保持された調圧気体の加圧力を受ける。符号314は調圧気体のための排気ポートである。
中間ボディ部301bの中央部分には上下の貫通路が形成され、その途中に弁座305が備えられる。被制御流体は第1弁室306から弁座305を経由して第2弁室307に到達する。そして、第2流路接続部304から流出する。図4の流量調節弁部10Aと圧力制御弁20Dの配置から理解されるとおり、第1流路接続部303は上流側であり、第2流路接続部304は下流側である。
第2弁室307に面する位置に第2ダイヤフラム部322が配置される。第2ダイヤフラム部322の周囲に設けられたダイヤフラム縁部324が中間ボディ部301b及び下部ボディ部301cにより挟持され、第2ダイヤフラム部322も固定される。第2ダイヤフラム部322の背後側には第2加圧室309が形成される。そこで、第2ダイヤフラム部322は第2ばね311の付勢を受ける。符号313は第2加圧室309内の空気のための呼吸路、325は保持部材である。
第1ダイヤフラム部321と第2ダイヤフラム部322は弁部320により連結されて弁機構体C1が形成される。弁機構体C1の弁部320と弁座305との距離(近接、離隔、着座)は、給気ポート312から第1加圧室308内に流入する調圧気体の加圧力により調整される。この実施例では、流量センサの検知流量、設定変更後の流量に応じて、弁部320と弁座305との最適な開度調節が可能である。圧力制御弁部20Dにおいて、第1ダイヤフラム部321は調圧気体の加圧力を受け、第2ダイヤフラム部322は第2ばね311の付勢を受ける構成であるがこれらに限られることなく、いずれのダイヤフラム部においても、ばねによる付勢あるいはばねと調圧気体の双方による付勢や加圧を適宜選択することができる。
圧力制御弁20Dの下流側となる被制御流体の圧力変動に対し、まず第2ダイヤフラム部322が作用を受ける。第1ダイヤフラム部321及び第2ダイヤフラム部322が備えられ、互いに連結されていることから、第2ダイヤフラム部322側の変化に伴い弁部320とともに第1ダイヤフラム部321も移動する。結果的に、両ダイヤフラム部のそれぞれが被制御流体の流体圧力を受けて双方の均衡した位置に弁部320が移動し、圧力制御弁部20Dの弁座305の開度が変化する。こうして、圧力制御弁部20Dにおいて被制御流体の圧力変動の影響は吸収され、結果的に圧力制御弁部の上流に配置される流量調節弁部10Aが被る被制御流体の圧力変動は抑制される。
図5の流体供給量調節装置5E(第4実施例)は、図2等に開示の流量調節弁部の内部にリリーフ弁等の圧力制御弁部自体を組み込んで形成した装置である。すなわち、流量調節弁部と圧力制御弁部を組み合わせた複合調節弁部(5E)ということができる。図5の流体供給量調節装置5Eにおいて、上部側には被制御流体の流量調節を担う流量調節弁部10Eが形成される。また、下部側に被制御流体の圧力変動を一定に保持可能とする圧力制御弁部20Eも形成される。流体供給量調節装置5Eの流量調節弁部10Eと圧力制御弁部20Eは、図2に開示の流体供給量調節装置5Aにおける流量調節弁部10A及び圧力制御弁部20Aとそのまま交換することができる。流量調節弁部10Eは本質的に前述の流量調節弁部10Aと同様の構成が採用されるため、共通する構造部位に同一符号を用いる。
流体供給量調節装置(複合調節弁部)5Eは、被制御流体のための流路を内部に形成した弁室ボディ部101と、前述の進退手段130(ピストン部131)等を進退自在に収容するハウジングボディ部102と、弁室ボディ部101とハウジングボディ部102を接続する中間ボディ部103を備え、さらに、弁室ボディ部101の直下に底部ハウジングボディ部107が備えられる。
流体供給量調節装置5Eの全体において、第1流路接続部113が上流側となり被制御流体は流入し、第2流路接続部114が下流側となり被制御流体は流出する。弁室ボディ部101には、被制御流体が通過する第1流路部111及び第2流路部172(制御側流路部)と、第1流路部111から被制御流体が流入する第1弁室110と、被制御流体が第2流路部172へ流出する第2弁室170が形成される。
弁室ボディ部101において、第1流路部111は第1弁室110に対し直径を1mm(φ1mm)以下とする弁室開口部116を形成している。弁室開口部116の弁室110側への開口末端は平坦状に形成された弁座115となる。さらに弁室ボディ部101には、第2流路部172が第2弁室170に開口する第2弁座175と、第1弁室110と第2弁室170を接続する内部流路部171も形成される。流量調節弁部10Eの構成において内部流路部171は図2参照の第2流路112に相当する。また、圧力制御弁部20Eの構成において内部流路部171は図2参照の第1流路部211に相当する。
第1弁座115の直上に第1平坦弁体122が配置される。第1平坦弁体122には第1弁座115を進退自在にシールする第1シール部121が備えられ、当該第1シール部121も平坦状に形成される。第1平坦弁体122の第1シール部121側と逆側に第1ダイヤフラム部123が第1弁室110側を向いて備えられる。実施例は、第1平坦弁体122と第1ダイヤフラム部123を一体に形成して第1弁機構体120を形成している。第1ダイヤフラム部123の周囲に第1ダイヤフラム縁部124が形成される。第1ダイヤフラム縁部124は弁室ボディ部101と中間ボディ部103に挟持されるため、第1弁機構体120は弁室110の所定位置に配置される。中間ボディ部103には呼吸路105も形成され、第1ダイヤフラム部124の背面側の空気の流出入に用いられる。
第1弁機構体120は、ピストン部131のピストン下部132に接続される。中間ボディ部103にはピストン部131が摺動可能な貫通部が形成される。中間ボディ部103の上部のハウジングボディ部102内に、ピストン部131と該ピストン部131と第1ばね135が収容される。第1ばね135はピストン部131のピストン頭部133を介して当該ピストン部131を押し下げ方向に付勢する。
ハウジングボディ部102にはエアポート104が形成され、電空変換器8Aにより作出される調圧気体がハウジングボディ部102内の空気室134に流入する。調圧気体の流入量は、演算装置7Aが流量センサ6Aの検知結果に応じたフィードバック制御の演算結果に基づいて電空変換器8Aを制御して調節される。また、作業者の被制御流体の供給停止もしくは供給再開の制御も受ける。流体供給量調節装置5Eの流量調節弁部10Eにおいても、演算装置7Aにより行われるフィードバック制御を受けて第1弁機構体120を進退させることにより第1平坦弁部121と第1弁座115との距離の調節は、電空変換器8Aにより作出される調圧気体、ピストン部131、及び第1ばね135により担われている。そこで、実施例の流量調節弁部10Eでも、調圧気体、ピストン部131、及び第1ばね135が進退手段130となる。
圧力制御弁部20Eにおいても、第2弁座175の直下にも第2平坦弁体182が配置される。第2平坦弁体182には第2弁座175を進退自在にシールする第2シール部181が備えられ、当該第2シール部181も平坦状に形成される。第2平坦弁体182の第2シール部181側と逆側に第2ダイヤフラム部183が第2弁室170側を向いて備えられる。実施例は、第2平坦弁体182と第2ダイヤフラム部183も一体に形成して第2弁機構体180を形成している。第2ダイヤフラム部183の周囲に第2ダイヤフラム縁部184が形成される。第2ダイヤフラム縁部184は弁室ボディ部101と底部ハウジングボディ部107に挟持されるため、第2弁機構体180も第2弁室170の所定位置に配置される。実施例では第2平坦弁体182を平坦状として図示しているがこの形態に限定されない。
底部ハウジングボディ部107内には、収容室176が形成され、第2ばね185と同第2ばね185の付勢力を受ける第2付勢ブロック186が備えられる。第2付勢ブロック186は第2弁機構体180と接続されている。常時、第2弁機構体180の第2シール部181は、ばね185の付勢力を受けて第2弁座175と着座している。圧力制御弁部20Eの上流側となる流量調節弁部10Eの内部流路部171から所定流量の被制御流体が供給されることによって、被制御流体の流体圧力が第2ばね185の付勢力に抗するとき、第2シール部181と第2弁座175との着座状態は解除される。このため、所定の流体圧力の被制御流体が送通可能となる。底部ハウジングボディ部107に呼吸路108が形成され、第2ダイヤフラム部183(付勢ブロック186)の背面側の空気の流出入に用いられる。
流体供給量調節装置5Eにおいて、ニードル弁形状を採用していないことから、前述と同様に軸ずれの影響は軽減され、第1平坦弁体122や第2平坦弁体182の進退動作に伴い発生するパーティクルを抑制することができる。実施例の流体供給量調節装置5Eのように、異なる機能を有する流量調節弁部10Eと圧力制御弁部20Eをひとつの装置に組み合わせることによって、装置自体の容積を抑え、設置場所を少なくすることができる。
図6の流体供給量調節装置5F(第5実施例)も図2等に開示の流量調節弁部の内部にリリーフ弁等の圧力制御弁部自体を組み込んで形成した装置である。同様に、流量調節弁部と圧力制御弁部を組み合わせた複合調節弁部(5F)ということができる。図6の流体供給量調節装置5Fにおいて、上部側には被制御流体の流量調節を担う流量調節弁部10Fが形成される。また、下部側に被制御流体の圧力変動を一定に保持可能とする圧力制御弁部20Fも形成される。従って、流量調節弁部10F並びに圧力制御弁部20Fは前述の流量調節弁部10E並びに圧力制御弁部20Eと同様の構成が採用される。このため、共通する構造部位に同一符号を用い、説明を省略する。
図6の流体供給量調節装置5Fでは、前出の図5に開示の流体供給量調節装置5Eにおける進退手段(調圧気体、ピストン部、及び第1ばね)が、演算装置7Rのフィードバック制御を受けてモータ制御基板8Rに基づいて制御されるステッピングモータ140とする進退手段130Lに変更された構成である。図中のステッピングモータ140における内部構成、動作は前出の図3にて説明のとおりであるため、共通する構造部位に同一符号を用い、説明を省略する。
図7は、本考案の他の流体供給量調節装置を組み入れた基板処理装置を部分的に示す概略図である。同図において、被制御流体は、供給部9Gから流量センサ6G、圧力制御弁部20G、そして流量調節弁部10Gの順に流体配管3gを流通し、流体混合部4において所定割合に基づいて純水(温純水)等の混合、調製され、流体配管3に供給される。図示の流体供給量調節装置5Gは、前出の図1の装置の場合と流量調節弁部と圧力制御弁部とを逆に入れ替えた構成である。
流体配管に接続する流量調節弁部や圧力制御弁部の配置は、管路構成に応じて柔軟に設定される。被制御流体の圧力変動をダイヤフラム部で受ける場合、シール部が被制御流体の圧力変動を受ける場合と比較して、受圧面積が広いため圧力変動の影響を大きく受け、それにより開度を変化させてしまう。このような開度変化を抑制する必要から、図7の流体供給量調節装置5Gの構成も勘案される。なお、演算装置7G、電空変換器8G(電空レギュレータ)の構成、作用は前出の図1の装置と同様である。
図8は、図7の流体供給量調節装置5Gの詳細となる圧力制御弁部20G及び流量調節弁部10Gを開示する断面図である(第6実施例)。流体供給量調節装置5Gに備えられる流量調節弁部10Gは、第1流路部、第2流路部、弁室、弁座、及び弁機構体等の構成、さらに作用は本質的に前出の流量調節弁部10Aと同様である。従って、共通する部位には図2の流量調節弁部10Aと同一符号を付し詳細を省略する。図示する流量調節弁部10Gの流路部の向きに倣って、前出の図3の流量調節弁部10K(第2実施例)を適用することもできる。
ただし、図示の装置配置から理解されるとおり、第1流路部111は、流量調節弁部10Gの弁室110に対し直径を1mm以下とする弁室開口部116を平坦状とする弁座115を形成している。このとおり、弁座115を形成している第1流路部111は被制御流体が弁室115から流出する側であることから下流側となる。被制御流体は第2流路部112を通じて弁室115内に流入するため、この実施例では第2流路部112側が流量調節弁部10Gの上流側となる。そこで、流量調節弁部10Gの上流側となる第2流路部112側から生じた被制御流体の圧力変動の影響は、流量調節弁部10Gの弁室110と面するダイヤフラム部123に伝わり、第2流路部112側からの被制御流体の圧力変動を弁機構体120のダイヤフラム部123が受ける。前述と同様に、ダイヤフラム部123はシール部121に比べて広い面積で圧力変動を受けるため平坦弁体122のシール部121と弁座115との距離が変化し、弁座115の開度が変化するおそれがある。
そこで、流体供給量調節装置5Gのとおり、流量調節弁部10Gの上流側に圧力制御弁20Gが備えられる。圧力制御弁20Gは、その下流側の被制御流体の流体圧力を一定に保持可能とする機能を有する。図8の流体供給量調節装置5Gは(第6実施例)、流量調節弁部10Gの第1流路部111の上流側に接続される圧力制御弁20Gに減圧弁等と称される制御弁を適用した装置である。
流量調節弁部10Gの上流側に接続される圧力制御弁部20Gは、例えば日本国特許第2671183号、日本国特許第3373144号(US5983926B)、日本国特許第3276936号(US6199582B、EP1014244B、DE69921434.3B)等に開示された構造の圧力制御弁である。圧力制御弁部20Gは、主に上部ボディ部401a、中間ボディ部401b、下部ボディ部401cから組み合わされ、中間ボディ部401b内に流路部402が形成される。
被制御流体は第1流路接続部403から圧力制御弁部20G内の第1弁室406に流入する。第1弁室406に面する位置に第1ダイヤフラム部421が配置される。第1ダイヤフラム部421の周囲に設けられたダイヤフラム縁部423が中間ボディ部401b及び下部ボディ部401cにより挟持され、第1ダイヤフラム部421は固定される。第1ダイヤフラム部421の背後側には第1加圧室408が形成される。そこで、第1ダイヤフラム部421は第1ばね410の付勢を受ける。符号413は第1加圧室408内の空気のための呼吸路である。
中間ボディ部401bの中央部分には上下の貫通路が形成され、その途中に弁座405が備えられる。被制御流体は第1弁室406から弁座405を経由して第2弁室407に到達する。そして、第2流路接続部404から流出する。図8の圧力制御弁部20gと流量調節弁部10Gの配置から理解されるとおり、第1流路接続部403は上流側であり、第2流路接続部404は下流側である。
第2弁室407に面する位置に第2ダイヤフラム部422が配置される。第2ダイヤフラム部422の周囲に設けられたダイヤフラム縁部424が上部ボディ部401a及び中間ボディ部401bにより挟持され、第2ダイヤフラム部422も固定される。第2ダイヤフラム部422の背後側には第2加圧室409が形成される。そこで、第2ダイヤフラム部422は給気ポート412から第2加圧室409内に流入し同第2加圧室内に保持された調圧気体の加圧力を受ける。符号414は調圧気体のための排気ポートである。
第1ダイヤフラム部421と第2ダイヤフラム部422は弁部420により連結されて弁機構体C2が形成される。弁機構体C2の弁部420と弁座405との距離(近接、離隔、着座)は、給気ポート412から第2加圧室409内に流入する調圧気体の加圧力により調整される。この実施例では、流量センサの検知流量、設定変更後の流量に応じて、弁部420と弁座405との最適な開度調節が可能である。圧力制御弁部20Gにおいて、第1ダイヤフラム部421は第1ばね410の付勢を受け、第2ダイヤフラム部422は調圧気体の加圧力を受ける構成であるがこれらに限られることなく、いずれのダイヤフラム部においても、ばねによる付勢あるいはばねと調圧気体の双方による付勢や加圧を適宜選択することができる。
圧力制御弁部20Gの上流側となる被制御流体の圧力変動に対し、まず第1ダイヤフラム部421が作用を受ける。圧力制御弁部20Gに第1ダイヤフラム部421及び第2ダイヤフラム部422が備えられ、両ダイヤフラム部は互いに連結されていることから、第2ダイヤフラム部422側の変化に伴い弁部420とともに第1ダイヤフラム部421も移動する。両ダイヤフラム部のそれぞれが被制御流体の流体圧力を受けて双方の均衡した位置に弁部420が移動し、圧力制御弁部20Gの弁座405の開度が変化する。こうして、圧力制御弁部20Gにおいて被制御流体の圧力変動の影響は吸収され、結果的に圧力制御弁部の下流に配置される流量調節弁部10Gが被る被制御流体の圧力変動は抑制される。
これまでに図示し詳述した流量調節弁部並びに圧力制御弁部において、その内部を流通する被制御流体は主に薬液であることから腐食性が高い。そのため、各図の弁室ボディ部をはじめとする各種のボディ部、各図のダイヤフラム部や弁部(弁機構体)は、耐食性、耐薬品性に優れたPTFEをはじめとする各種フッ素樹脂等から形成され、切削等により加工される。
3,3a,3b,3c,3d,3g 流体配管
4 流体混合部
5A,5B,5C,5D,5E,5F,5G 流体供給量調節装置
6A,6B,6C,6D,6G 流量センサ
7A,7B,7C,7G,7R 演算装置
8A,8B,8C,8G 電空変換器
8R モータ制御基板
9A,9B,9C,9G 供給部
10A,10B,10C,10D,10E,10F,10G,10K 流量調節弁部
20A,20B,20C,20D,20E,20F,20G 圧力制御弁部
101 弁室ボディ部
102 ハウジングボディ部
103 中間ボディ部
104 エアポート
110 弁室
111 第1流路部
112 第2流路部
115 弁座
116 弁室開口部
120 弁機構体
121 シール部
122 平坦弁体
123 ダイヤフラム部
130,130K,130L 進退手段
131 ピストン部
134 空気室
135 ばね
140 ステッピングモータ
141 ローター
142 モータシャフト
144 ステーター
151 昇降軸
153 押圧部

Claims (6)

  1. 被制御流体の供給部と流体混合部との間の流体配管に接続され、被制御流体の流量調節を行う流量調節弁部と、
    被制御流体に生じる圧力変動を抑制する圧力制御弁部と、
    前記流体配管に備えられた流量センサと、
    演算装置とを備え、
    前記演算装置が前記流量センサの流量計測値に基づいたフィードバック制御を行い、150mL/min以下の微少流量域の被制御流体の供給流量を調節する流量調節装置であって、
    前記流量調節弁部は、
    被制御流体が通過する第1流路部及び第2流路部と、前記第1流路部と前記第2流路部を接続し被制御流体を流通させる弁室を形成してなる弁室ボディ部と、
    前記弁室ボディ部において前記第1流路部が前記弁室に対し直径を1mm以下とする弁室開口部を平坦状に形成してなる弁座と、
    前記弁座を進退自在にシールするシール部を備えるとともに該シール部を平坦状に形成した平坦弁体と、
    前記シール部側と逆側に形成され前記弁室側に装着されたダイヤフラム部とを備える弁機構体と、
    前記演算装置により行われるフィードバック制御を受けて前記弁機構体を進退させることにより前記平坦弁部と前記弁座との距離を調節する進退手段とを備えており、
    前記第2流路部側に前記圧力制御弁部が備えられ、前記ダイヤフラム部に加わる被制御流体に生じた圧力変動が抑制される
    ことを特徴とする流体供給量調節装置。
  2. 前記第2流路部側が前記流量調節弁部における下流側であり、前記圧力制御弁部が該圧力制御弁部の上流側の被制御流体の流体圧力を一定に保持可能とする圧力制御弁である請求項1に記載の流体供給量調節装置。
  3. 前記第2流路部側が前記流量調節弁部における下流側であり、前記圧力制御弁部が該圧力制御弁部の上流側の被制御流体の流体圧力を一定に保持可能とする圧力制御弁であって、前記圧力制御弁部が前記流量調節弁部内に形成されている請求項1に記載の流体供給量調節装置。
  4. 前記第2流路部側が前記流量調節弁部における上流側であり、前記圧力制御弁部が該圧力制御弁部の下流側の被制御流体の流体圧力を一定に保持可能とする圧力制御弁である請求項1に記載の流体供給量調節装置。
  5. 前記進退手段が前記演算装置のフィードバック制御に基づいて電空変換器により作出される調圧気体を用いる請求項1に記載の流体供給量調節装置。
  6. 前記進退手段が前記演算装置のフィードバック制御を受けてモータ制御基板に基づいて制御されるステッピングモータである請求項1に記載の流体供給量調節装置。
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