JP6254815B2 - 流量制御弁及びこれを用いた流量制御装置 - Google Patents

流量制御弁及びこれを用いた流量制御装置 Download PDF

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Description

本発明は流量制御弁及びこれを用いた流量制御装置に関し、特に所定の流体流量に可変可能にするとともに可変後の流体流量を一定化する機能を備えた流量制御弁と、当該流量制御弁を備えた流量制御装置に関する。
半導体の製造工程では、シリコンウエハ(基板)表面を希釈した薬液で洗浄する処理等が行われる。これは、パーティクルや金属汚染物、酸化膜等を除去することを目的としており、複数種の薬液や純水を適当な比率で混合した処理液が使用される。処理液には、APM(アンモニアと過酸化水素水と純水)、HPM(塩酸と過酸化水素水と純水)、DHF(フッ酸と純水)、SPM(硫酸と過酸化水素水)等が挙げられる。例えば、この洗浄処理が枚葉式の装置で実施される場合、水平に保持されて回転しているウエハの表面に処理液等が供給される。
枚葉式の洗浄装置では、混合された処理液がタンクに貯蔵されておりその処理液をウエハへ供給するキャビネット方式と、ウエハ直前で混合した処理液を直接供給するインラインミキシング方式がある。装置には流体の混合部があり、高濃度の薬液(原液)や純水が流通する配管が接続され、混合液の生成が行われる。ウエハを1枚ずつ処理する枚葉式の装置によるとウエハ表面に供給される混合液は少量であり、インライン方式を用いる場合、混合部への供給される薬液は微少量となる。例えば、DHFの生成では、フッ酸と純水の流量比は1:100であり、純水の流量が2.0L/minに設定されていると、必要なフッ酸の流量は0.02L/minとなる。このような微少量の薬液を制御する必要がある処理では、わずかな流量変化によりその洗浄効果に大きなばらつきが生じてしまう。そのため、混合部に対し薬液や純水を高精度に供給することができる定流量弁が必要となる。
また、半導体製造における大規模集積化、加工の微細化が進み、国際半導体技術ロードマップ(ITRS)において、2014年に24nmプロセスとなることが定められている。プロセスで表される数字(24nm)は、MPUにおける最下層の最も狭い配線のピッチ(線幅+線間隔)の半分(ハーフピッチ)として定義されている。このように配線幅が定められる中にあっては、半導体製造工程内における流体の流通経路に微細なゴミ(パーティクル)の混入は、製品の歩留まりに大きな影響を与える。パーティクルは、配線ピッチの4分の1(2014年のプロセスの場合、12nm)以下とする必要があることから、流体の清浄度を維持しながら流通させる部材は大きな意味を持つ。
特許文献1に開示の定流量弁では、同軸上に配置された複数のダイヤフラムが被制御流体の圧力に対し一体に変動するように構成されている。流入部側に存在する弁座には、各ダイヤフラムと一体に変動する弁体がバルブの開閉動作を行う。これらにより、定流量弁内における差圧が調節されることで被制御流体の流出量を所定の流量に制御することが可能となる。また、流路構造は被制御流体を滞留させることがなく、差圧調節を簡単にできて応答性がよい。
しかし、微少流量域で制御を行う場合は、狭い開度で弁体を進退させる必要がある。この定流量弁では、複数のダイヤフラムが軸部で連結され、弁座が形成される流路内に前記軸部を挿通した構成である。このため、制御時の弁体の動作により、弁座と弁体が摺動するおそれがある。
特許文献2に開示の流量制御装置では、一次側流体に圧力変動が発生した場合に、第1圧力制御弁部によって第1圧力制御弁部の二次側が所定圧力に維持されて流量が制御される。一方、二次側流体に圧力変動が発生した場合に、第2圧力制御弁部によって第2圧力制御弁部の一次側が所定圧力に維持されて流量が制御される。従って、流量制御装置の一次側または二次側において圧力変動が発生した場合であっても、流体流量の安定化を高精度で実現することが可能である。
しかしながら、上記の流量制御装置では、二次側において流体の流出が停止される等により、流量制御装置内の流体圧力が上昇する。その際、第1圧力制御弁部が急激な閉動作を行うことによって、第1圧力制御弁部の弁座に対して弁体が強く衝突するおそれがある。
従来の定流量弁や流量制御装置にあっては、それぞれ上記のような作動により弁座と弁体等とが想定外の接触をして発塵する可能性も懸念される。そのため、微少流量を高精度で供給することが可能であり、さらに高い清浄度を維持することが可能な装置が求められている。
さらに、上記の要求を満たすとともに、所望の流量に設定を変更することができ、しかも当該変更後においても一定流量を維持することができれば、装置の集約も進む。特に、微少流量域における定流量化及び流量自体の制御を実現する装置があれば、これまで以上に流体供給の利便性が高まり、また、流体の清浄度をより保つことができる。そこで、流体流量の定流量化及び流量自体の制御を一つの装置内にて一括して実現する新たな装置が望まれていた。
特許第4022438号公報 (対応特許:US 6805156B2,EP 1321841B1) 特開2007−102754号公報 (対応特許:US 2007/0056640A1)
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであり、弁座と弁体等との想定外の接触を抑制して流体の清浄度をより高い状態で一定流量を維持し、しかも流通する流体流量域の設定を変更可能として装置の集約を進めた流量制御弁と、これを用いた流量制御装置を提供する。
すなわち、請求項1の発明は、被制御流体の流入部に接続された流入側チャンバと被制御流体の流出部に接続された流出側チャンバの間の流路に設けられた絞り部と、前記流出側チャンバに形成された弁座を有する弁本体部と、前記流入側チャンバに配置され該流入側チャンバを被制御流体と接する第1チャンバと該第1チャンバの背面側となり被制御流体と接しない第2チャンバとに区画し、前記第1チャンバ内の流体圧力を受圧しかつ加圧手段によって常時一定圧力で前記第1チャンバ側に加圧される第1ダイヤフラムと、前記流出側チャンバに配置され該流出側チャンバを被制御流体と接する第3チャンバと該第3チャンバの背面側となり被制御流体と接しない第4チャンバとに区画し、前記第3チャンバ内の流体圧力を受圧しかつ前記弁座に対し進退動する弁体を備えた第2ダイヤフラムを有し、前記第2チャンバに前記第1ダイヤフラムとともに進退動する第1可動部が形成され、かつ、前記第4チャンバに前記第2ダイヤフラムとともに進退動する第2可動部が形成され、前記第2チャンバと第4チャンバとの間には接続チャンバが形成され、該接続チャンバに前記第1可動部及び第2可動部と係合して一の可動部の変動を他の可動部に伝達する中間伝達部材が配置されていて、前記絞り部の前後の圧力変動による前記第1ダイヤフラム及び前記第2ダイヤフラムの進退動により前記弁体を前記弁座に対して進退動させ被制御流体の流量を一定に保持するようにしているとともに、前記絞り部には絞り開口部が形成されており、前記絞り開口部に対して進退することによって前記絞り部を通過する被制御流体の流量を制御する絞り制御弁体と、前記絞り制御弁体を進退動させる絞り制御弁体進退手段が備えられることを特徴とする流量制御弁に係る。
請求項2の発明は、前記第1可動部及び前記第2可動部がそれぞれ棒状部材からなり、前記第1可動部の後端と前記中間伝達部材の一端とが少なくとも一方に形成された傾斜面を介して係合しているとともに、前記第2可動部の後端と前記中間伝達部材の他端とが少なくとも一方に形成された傾斜面を介して係合している請求項1に記載の流量制御弁に係る。
請求項3の発明は、前記第1可動部及び前記第2可動部がそれぞれ棒状部材からなり、前記中間伝達部材が複数個の球部材を備えている請求項1に記載の流量制御弁に係る。
請求項4の発明は、前記加圧手段がばねである請求項1に記載の流量制御弁に係る。
請求項5の発明は、前記絞り制御弁体進退手段がモータである請求項1に記載の流量制御弁に係る。
請求項6の発明は、前記絞り制御弁体進退手段が加圧気体である請求項1に記載の流量制御弁に係る。
請求項7の発明は、前記絞り制御弁体進退手段がねじ部材である請求項1に記載の流量制御弁に係る。
請求項8の発明は、前記絞り開口部が平坦状の絞り弁座として形成され、かつ前記絞り弁座と対向する前記絞り制御弁体の先端も平板状の平板先端部として形成されている請求項1に記載の流量制御弁に係る。
請求項9の発明は、請求項1に記載の流量制御弁と、被制御流体の流量検知部と、演算部とを備え、前記流量制御弁及び前記流量検知部が、被制御流体の供給部と被制御流体の流体混合部との間の流体配管に接続していることを特徴とする流量制御装置に係る。
請求項10の発明は、前記絞り制御弁体進退手段を制御する信号を生成する制御部が設けられる請求項9に記載の流量制御装置に係る。
請求項11の発明は、前記演算部が前記流量検知部の流量計測値に基づいてフィードバック制御を行う請求項9に記載の流量制御装置に係る。
請求項1の発明に係る流量制御弁によると、被制御流体の流入部に接続された流入側チャンバと被制御流体の流出部に接続された流出側チャンバの間の流路に設けられた絞り部と、前記流出側チャンバに形成された弁座を有する弁本体部と、前記流入側チャンバに配置され該流入側チャンバを被制御流体と接する第1チャンバと該第1チャンバの背面側となり被制御流体と接しない第2チャンバとに区画し、前記第1チャンバ内の流体圧力を受圧しかつ加圧手段によって常時一定圧力で前記第1チャンバ側に加圧される第1ダイヤフラムと、前記流出側チャンバに配置され該流出側チャンバを被制御流体と接する第3チャンバと該第3チャンバの背面側となり被制御流体と接しない第4チャンバとに区画し、前記第3チャンバ内の流体圧力を受圧しかつ前記弁座に対し進退動する弁体を備えた第2ダイヤフラムを有し、前記第2チャンバに前記第1ダイヤフラムとともに進退動する第1可動部が形成され、かつ、前記第4チャンバに前記第2ダイヤフラムとともに進退動する第2可動部が形成され、前記第2チャンバと第4チャンバとの間には接続チャンバが形成され、該接続チャンバに前記第1可動部及び第2可動部と係合して一の可動部の変動を他の可動部に伝達する中間伝達部材が配置されていて、前記絞り部の前後の圧力変動による前記第1ダイヤフラム及び前記第2ダイヤフラムの進退動により前記弁体を前記弁座に対して進退動させ被制御流体の流量を一定に保持するようにしているとともに、前記絞り部には絞り開口部が形成されており、前記絞り開口部に対して進退することによって前記絞り部を通過する被制御流体の流量を制御する絞り制御弁体と、前記絞り制御弁体を進退動させる絞り制御弁体進退手段が備えられるため、弁座と弁体等との想定外の接触を抑制して流体の清浄度をより高い状態で一定流量を維持し、しかも流通する流体流量域の設定を変更可能として装置の集約を進めることができる。
請求項2の発明に係る流量制御弁によると、請求項1の発明において、前記第1可動部及び前記第2可動部がそれぞれ棒状部材からなり、前記第1可動部の後端と前記中間伝達部材の一端とが少なくとも一方に形成された傾斜面を介して係合しているとともに、前記第2可動部の後端と前記中間伝達部材の他端とが少なくとも一方に形成された傾斜面を介して係合しているため、中間伝達部材による一の可動部から他の可動部への変動の伝達を円滑に行うことができる。
請求項3の発明に係る流量制御弁によると、請求項1の発明において、前記第1可動部及び前記第2可動部がそれぞれ棒状部材からなり、前記中間伝達部材が複数個の球部材を備えているため、一の可動部の変動をより確実に他の可動部へ伝達することができる。
請求項4の発明に係る流量制御弁によると、請求項1の発明において、前記加圧手段がばねであるため、安価かつ簡易な構成で第1ダイヤフラムを付勢することができる。
請求項5の発明に係る流量制御弁によると、請求項1の発明において、前記絞り制御弁体進退手段がモータであるため、絞り制御弁体の進退量を精度良く再現することができる
請求項6の発明に係る流量制御弁によると、請求項1の発明において、前記絞り制御弁体進退手段が加圧気体であるため、絞り制御弁体の進退の応答性を高めることができる。
請求項7の発明に係る流量制御弁によると、請求項1の発明において、前記絞り制御弁体進退手段がねじ部材であるため、開度調整に関連する部材を簡素化し、構造を簡単にすることができる。
請求項8の発明に係る流量制御弁によると、請求項1の発明において、前記絞り開口部が平坦状の絞り弁座として形成され、かつ前記絞り弁座と対向する前記絞り制御弁体の先端も平板状の平板先端部として形成されているため、微少流量域の流量制御に対応することができ、軸のずれから弁体の弁座側への接触を防ぐことができる。
請求項9の発明に係る流量制御装置によると、請求項1に記載の流量制御弁と、被制御流体の流量検知部と、演算部とを備え、前記流量制御弁及び前記流量検知部が、被制御流体の供給部と被制御流体の流体混合部との間の流体配管に接続しているため、装置全体の小型化が進む。また、被制御流体と接触する部材数は抑制され、被制御流体の清浄度は維持されやすい。
請求項10の発明に係る流量制御装置によると、請求項9の発明において、前記絞り制御弁体進退手段を制御する信号を生成する制御部が設けられるため、絞り制御弁進退手段の円滑な制御が可能である。
請求項11の発明に係る流量制御装置によると、請求項9の発明において、前記演算部が前記流量検知部の流量計測値に基づいてフィードバック制御を行うため、流量制御弁の二次側(下流側)に生じた流量変化に直ちに応答して、被制御流体の流量の増減を行い、常時一定の流量で被制御流体を流通させることができる。
第1実施例に係る流量制御弁の縦断面図である。 図1のA−A線における概略横断面図である。 第1実施例の第1ダイヤフラムが前進した状態の縦断面図である。 第1実施例の第1ダイヤフラムが後退した状態の縦断面図である。 第1実施例の絞り制御弁体が前進した状態の縦断面図である。 第1実施例の絞り制御弁体付近の主要部拡大図である。 本発明の第2実施例に係る流量制御弁の縦断面図である。 本発明の第3実施例に係る流量制御弁の縦断面図である。 本発明の第4実施例に係る流量制御弁の縦断面図である。 本発明の流量制御装置を組み入れた基板処理装置の概略図である。
本発明に規定し、図示する各実施例の流量制御弁10W,10X,10Y,及び10Zは、主に半導体製造工場や半導体製造装置等の流体管路に配設され、流体の流通制御に用いられる。具体的には、当該流量制御弁は、シリコンウエハの洗浄等に用いる超純水や、フッ酸、過酸化水素水、アンモニア水、塩酸等の各種処理に用いる薬液の流通流量を一定化する機能を備えた弁である。そして、これと同時に、当該流量制御弁は、その内部を流通する流体流量を所望の流量域に可変することも可能な弁である。
すなわち、本発明の流量制御弁は、単一の弁内において定流量機能と可変制御機能の2種類の異なる機能を兼備する弁として位置づけられる。このことから、設置のための場所は少なくなる。また、従来、2個の弁に別れていた機能を集約しているため、被制御流体の配管が簡素化され、被制御流体の清浄度は高められる。特に、本発明の流量制御弁はシリコンウエハの枚葉方式による洗浄に対応した被制御流体の制御に好適である。以下、第1実施例の流量制御弁10Wの構造を中心に各実施例について説明する。
第1実施例の流量制御弁10Wは、主に流体流量を一定化する定流量機能を担う定流量機能部CFwと所望の流量域に可変制御可能な可変制御機能部VFwの2箇所の部位を有する。定流量機能部CFwに含まれる弁本体部11、第1ダイヤフラム30、及び第2ダイヤフラム35等と、可変制御機能部VFwの絞り制御弁体120等の主要部材には、前記の被制御流体による腐食、あるいは被制御流体の清浄度に影響を与えない性質が求められる。このため、流量制御弁10Wの主要構成部材は、PTFE、PFA、PVDF等のフッ素樹脂、またはステンレス鋼等の耐食性金属、もしくはこれらの組み合わせ等、その他の耐食性及び耐薬品性の高い材料によって形成される。特に、被制御流体と接触する部位の部材には前記の樹脂素材が用いられる。
図示の流量制御弁10Wでは、フッ素樹脂のブロックから切削により加工、形成される。後出の第2ないし第4実施例の流量制御弁10X,10Y,10Zも被制御流体の清浄度に影響を与えない点を考慮して同様のフッ素樹脂のブロックから構成される。
流量制御弁10Wにおいて、はじめに定流量機能部CFwの構成から説明する。図1に示すように、弁本体部11は、被制御流体の流入部12に接続された流入側チャンバ20と被制御流体の流出部13に接続された流出側チャンバ25の間の流路に設けられた絞り部15と、流出側チャンバ25に形成された弁座16を有する。この弁本体部11は、複数の本体ブロック11A,11B,11C,11Dを組み合わせて形成される。また、絞り部15は、流路内の流体圧力を損失させて流入側チャンバ20と流出側チャンバ25の流体圧力に差圧を生じさせる。図の符号17は流出側チャンバ25と流出部13とを接続する弁座16の流出開口部である。
実施例の弁本体部11では、本体ブロック11Aに流入部12、流出部13、絞り部15、弁座16がそれぞれ形成される。また、絞り部15に絞り開口部18が形成される。本体ブロック11Aと本体ブロック11Bは組み合わされ、流入側チャンバ20と流出側チャンバ25が形成される。また、本体ブロック11Cと本体ブロック11Dは組み合わされ、接続チャンバ70が形成される。
流入側チャンバ20は、第1ダイヤフラム30により、被制御流体と接する側となる第1チャンバ21と、第1チャンバ21の背面側となり被制御流体と接しない側となる第2チャンバ22に区画される。実施例の第1ダイヤフラム30は、ダイヤフラム面となる肉薄の可動膜部31と、可動膜部31の外周に配置される外周部32から構成される。第1ダイヤフラム30は、第2チャンバ22側に配置された第1可動部40に接続される。外周部32は、本体ブロック11Aと本体ブロック11Bとの間に狭着されて所定位置に固定される。図示の第1ダイヤフラム30と第1可動部40は、機械的な接続ではなく互いに接触(当接)しているのみである。
第1チャンバ21は本体ブロック11Aに形成される。流入部12から絞り部15へ至る流体の流路が第1チャンバ21により構成される。第2チャンバ22は本体ブロック11Bに形成される。第1可動部40のピストン部42を進退可能とするシリンダー部23が第2チャンバ22に形成される。図中の符号24は第2チャンバ22に接続された呼吸穴である。
第1可動部40は棒状部材41からなり、前端41aが第1ダイヤフラム30に当接され、第2チャンバ22のシリンダー部23を貫通して後端41bが接続チャンバ70内に突出して配置される。第1可動部40は第1ダイヤフラム30の動きに合わせて進退動する。第1可動部40の棒状部材41(その後端41b)は第2チャンバ22を構成する本体ブロック11Cの保持部11p内に嵌挿されて保持される。そこで、第1可動部40の進退動は、第1ダイヤフラム30に対する前後方向(紙面では上下方向)の動作となる。
流出側チャンバ25は、第2ダイヤフラム35により、被制御流体と接する側となる第3チャンバ26と、第3チャンバ26の背面側となり被制御流体と接しない側となる第4チャンバ27に区画される。実施例の第2ダイヤフラム35は、ダイヤフラム面となる肉薄の可動膜部36と、可動膜部36の外周に配置される外周部37から構成される。第2ダイヤフラム35は、第4チャンバ27側に配置された第2可動部50に接続される。外周部37は、本体ブロック11Aと本体ブロック11Bとの間に狭着されて固定される。
第3チャンバ26は本体ブロック11Aに形成される。被制御流体は絞り部15、制御弁室100の順に流通し、第3チャンバ26に接続された連絡流路108に流入する。そこで、連絡流路108、流出開口部17を介して流出部13へ至る流体の流路が第3チャンバ26により構成される。第4チャンバ27は本体ブロック11Bに形成される。第2可動部50のピストン部52を進退可能とするシリンダー部28が第4チャンバ27に形成される。図中の符号29は第4チャンバ27に接続された呼吸穴である。
第2可動部50は棒状部材51からなり、棒状部材51の前端51aが第2ダイヤフラム35に接続される。棒状部材51の後端51bは第4チャンバ27のシリンダー部28を貫通して接続チャンバ70内に突出して配置される。図示の第2ダイヤフラム35と第2可動部50は螺合等により機械的に接続される。この第2可動部50は、第2ダイヤフラム35の動きに連動して進退動する。第2可動部50の棒状部材51(その後端51b)は第4チャンバ27を構成する本体ブロック11Cの保持部11q内に嵌挿されて保持される。そこで、第2可動部50の進退動は、第2ダイヤフラム35に対する前後方向(紙面では上下方向)の動作となる。
また、第2ダイヤフラム35には弁体38が備えられる。第2ダイヤフラム35は第3チャンバ26内の被制御流体の流体圧力を受圧し、弁座16に対し弁体38を進退動させる。弁体38は弁座16側に向かって突出して形成された突出部であり、実施例ではテーパ状に形成されている。弁体38は弁座16に対して接触して流出開口部17を閉鎖(閉弁)することはなく、常時適度な間隙を形成する。むろん、第2ダイヤフラム35に形成される弁体38の形状は図示の円錐形状に限られず、円柱体等の適宜である。
第1ダイヤフラム30及び第2ダイヤフラム35による流入側チャンバ20及び流出側チャンバ25の区画から容易に理解できるように、流路を流通する被制御流体の接触(接液)部位は限定される。そのため、本発明の定流量弁内を流通する被制御流体は高い清浄度で維持される。
接続チャンバ70は、図1に示すように、流入側チャンバ20の第2チャンバ22(シリンダー部23)と、流出側チャンバ25の第4チャンバ27(シリンダー部28)の双方を繋ぐ間に形成される。その接続チャンバ70の中に中間伝達部材80が配置される。中間伝達部材80は、第1可動部40及び第2可動部50と係合して、一の可動部40(または50)に生じた変動を他の可動部50(または40)に伝達する。第1実施例の中間伝達部材80は枠形状の棒状部材81wからなり(図2参照)、接続チャンバ70内を左右方向(第1可動部40または第2可動部50の進退動方向と直交する方向)に摺動する。
中間伝達部材80の動作時に際し、中間伝達部材80が第1可動部40または第2可動部50の進退動作(上下動)により浮き上がってしまうと、変動量が適切に伝達されなくなる。そこで、図示実施例では、中間伝達部材80は接続チャンバ70内に収容されるとともに、中間伝達部材80(棒状部材81w)の移動摺動部80rは本体ブロック11Dのブロック摺動部11rの接触を受けて、中間伝達部材80の浮き上がりは抑制される。このため、図示の中間伝達部材80では、棒状部材81wの移動は左右方向となるように常時規制される。
図示から理解されるように、第1可動部40の後端41bと中間伝達部材80の一端81aは少なくとも一方に形成された傾斜面45(85a)を介して係合されている。そして、第2可動部50の後端51bと中間伝達部材80の他端81bとも少なくとも一方に形成された傾斜面55(85b)を介して係合されている。第1実施例においては、第1可動部40の後端41bと中間伝達部材80の一端81aの両方に傾斜面45(85a)が形成され、第2可動部50の後端51bと中間伝達部材80の他端81bの両方にも傾斜面55(85b)が形成される。そして、いずれの傾斜面45,55,85a,85bの傾斜角度も45°としている。
中間伝達部材80による各可動部40,50の変動の伝達について説明する。図2は図1のA−A部分における横断面に相当する。ただし、可変制御機能部VFwは除いて示す。第1実施例の中間伝達部材80は枠穴部89を備えた棒状部材81wである。そして、可変制御機能部VFwは枠穴部89内に配置され、本体ブロック11B,11C,11Dと固定される。枠穴部89は中間伝達部材80の棒状部材81wの移動方向となる長手方向に可変制御機能部VFwよりも大きな隙間89oを有している。そこで、可変制御機能部VFwが枠穴部89内に配置されていても、可変制御機能部VFwは枠穴部89と接触することはなく、中間伝達部材80の移動は可変制御機能部VFwにより影響されず円滑に摺動できる。むろん、中間伝達部材80について、枠穴部89を備えた棒状部材81wの形態とすることには限られない。可変制御機能部VFwを避けつつ、各可動部40,50の変動を互いに伝達可能な構造であれば適宜である。
図3は、中間伝達部材80が第1可動部40の変動を第2可動部50に伝達する場合の例である。まず第1可動部40が後退する。このとき、中間伝達部材80(棒状部材81w)は傾斜面45(85a)並びに接続チャンバ70の上方のブロック摺動部11rを介して摺動する。そして、中間伝達部材80(棒状部材81w)は第2可動部50側方向へ押し込まれて移動する(図中矢印参照)。続いて、中間伝達部材80は第2可動部50側方向へ移動することにより、第2可動部50は傾斜面55(85b)を介して摺動して第2ダイヤフラム35側へ押し込まれるとともに前進する(図中矢印参照)。
図4は、中間伝達部材80(棒状部材81w)が第2可動部50の変動を第1可動部40に伝達する場合の例である。まず第2可動部50が後退する。このとき、中間伝達部材80は傾斜面55(85b)並びに接続チャンバ70の上方のブロック摺動部11rを介して摺動する。そして、中間伝達部材80は第1可動部40側(図の左側)方向へ移動することにより、第1可動部40は傾斜面45(85a)を介して摺動して第1ダイヤフラム30側へ押し込まれるとともに前進する。
また、各傾斜面45,55,85a,85bの傾斜角度はいずれも45°に形成される。このため、中間伝達部材80による一の可動部40(50)から他の可動部50(40)への変動の伝達は円滑に行われる。後記する第2及び第3実施例の流量制御弁10X,10Yにおいてもそれぞれの係合する部位の傾斜角度は45°である。
上記のように、第1可動部40と中間伝達部材80あるいは第2可動部50と中間伝達部材80は、互いに摺動することによって変動を伝達する構成である。このことから、摩擦抵抗を小さくする材料が好ましく、必要によりグリスやコーティング処理等を行うことにより摩擦軽減は可能である。これにより、各部材40,50,80同士の摩擦は軽減され、より円滑に変動は伝達される。そこで、流量制御弁10Wでは、図3及び4に示すように、絞り部15を挟みその前後となる第1チャンバ21及び第3チャンバ26において、被制御流体の流体圧力変動に伴い第1ダイヤフラム30及び第2ダイヤフラム35は進退動する。
例えば、図3のように、流量制御弁10Wの一次側圧力の上昇により第1ダイヤフラム30側の被制御流体の流体圧力が高まると、第1可動部40は第1ダイヤフラム30とともに後退し、その変動は中間伝達部材80(棒状部材81w)を介して第2可動部50へ伝達される。これにより、第1ダイヤフラム30から第2ダイヤフラム35へ前進方向(弁座16方向)の荷重が加わる。第2可動部50の降下を受けて第2ダイヤフラム35及び弁体38は弁座16に対して前進し、流通開口部17の開度は縮小される。
逆に図4のように、定流量弁10の二次側圧力の上昇により第2ダイヤフラム35側の被制御流体の流体圧力が高まると、第2ダイヤフラム35側に第1ダイヤフラム30からの荷重を押し戻す方向に作用が加わる。第2ダイヤフラム35及び第2可動部50は弁体38とともに弁座16から後退し、流通開口部17の開度が拡大される。そして、第2可動部50の変動が中間伝達部材80を介して第1可動部40へ伝達され、第1可動部40を通じて第1ダイヤフラム30が前進する。
このように、第1,第2ダイヤフラム30,35は絞り部15前後の被制御流体の圧力変動を受ける。そして、第1可動部40及び第2可動部50の変動は中間伝達部材80を介してそれぞれに伝達される。この結果、生じた変動は第2ダイヤフラム35と弁体38の進退動作に正確に反映され、弁体38は弁座16に対して進退動する。そこで、流出開口部17の開度(開口量)は調整され、結果的に流量制御弁10Wを通過する被制御流体の流量は一定維持される。
図示の流量制御弁10Wの定流量機能部CFwにおいて、第1ダイヤフラム30は第1チャンバ2内の被制御流体の圧力を受圧し、同時に加圧手段60による常時一定圧力で第1チャンバ21側に加圧される。具体的には、当該実施例の加圧手段60はばね61(コイルばね)であり、ばね61は第4チャンバ27のシリンダー部28内に配置される。このばね61により、第2可動部50である棒状部材51は流出側チャンバ25から離れる向きに付勢される。すると、図示し既述のとおり、第2可動部50(棒状部材51)、中間伝達部材80(棒状部材81w)、及び、第1可動部40(棒状部材41)として示す係合関係の順に従い、ばねの付勢に伴う動作は第1ダイヤフラム30まで伝達される。よって、第1ダイヤフラム30には流入側チャンバ20側に常時一定の荷重が加わる。
第1実施例のように、加圧手段60(ばね61)を第2可動部50側に配置しているため、ばね61の弾性によりピストン部52は持ち上げられ、ピストン部52と接続された第2ダイヤフラム35も引き上げられる。そうすると、弁体38には常時弁座16から離れる作用が生じ、弁体38の弁座16への不用意な接触は回避される。また、加圧手段60としてばね61を採用していることにより、付勢のための機構は簡便となりその分安価にすることができる。
流量制御弁10Wの定流量機能部CFwにおける被制御流体の流量と流体圧力の関係について、図1を参照して説明する。以下の説明に際し、第1ダイヤフラム30に加わる流体圧力を「P1」、第2ダイヤフラム35に加わる流体圧力を「P2」、第2ダイヤフラム35に加わる流出部13側の流体圧力を「P3」、加圧手段60により第1ダイヤフラムに加わる荷重(ばね61のばね荷重)を「SP」、第1ダイヤフラム30の有効受圧面積を「S1」、第2ダイヤフラム35の有効受圧面積を「S2」、弁座16の流通開口部17の面積を「S3」とする。そして、被制御流体の流量を「Q」、絞り部15の開度面積により設定される流量係数を「A」、絞り部15の前後に生じる差圧(P1−P2)を「ΔP」として表す。なお、第1ダイヤフラム30の有効受圧面積S1と第2ダイヤフラム35の有効受圧面積S2は等しい(S1=S2)とする。また、ダイヤフラムにおける有効受圧面積とは、その可動部である薄肉の膜部からなるダイヤフラム面の可動膜部が有効に圧力を受ける面積である。
第1ダイヤフラム30を後退させる力(F1)、第2ダイヤフラム35を後退させる力(F2)は、それぞれ下記の式で表される。
F1=S1×P1
F2=(S2−S3)×P2+S3×P3+SP
ここで、弁座16の流通開口部17の面積S3をごく小さくすることにより、第2ダイヤフラム35に加わる流出部13側の流体圧力P3は無視可能となる。これらから、バランス式(F1=F2)は、下記のとおりである。
S1×P1=S1×P2+SP
S1(P1−P2)=SP
ΔP=SP/S1
上記の式から理解されるように、流量制御弁10Wの絞り部15による差圧(ΔP)は、加圧手段60の荷重(SP)及び第1ダイヤフラム30、第2ダイヤフラム35の有効受圧面積(S1=S2)により決定される。そこで、流体の流量(Q)は、差圧(ΔP)によって決定されることから、下記の式で表すことができる。
Q=A×√(ΔP) … (i)
=A×√(SP/S1)
従って、流量制御弁10Wの定流量機能部CFwでは、加圧手段60の荷重(SP)を可変とすることで差圧(ΔP)を変化させて、流体の流量(Q)を変更させることが可能となる。なお、加圧手段60の加圧量を変化させる方法としては、ばね自体の交換、手動あるいはモータ駆動等によりばね荷重を変化させる方法である。
流量制御弁10Wのもう一つの特徴である可変制御機能部VFwは、第1チャンバ21と第3チャンバ26を接続する間の絞り部15において、その開度(開口量)を増減する機能を有する。前掲の図1、5及び6等を用い、流量制御弁10Wの可変制御機能部VFwを説明する。
図示実施例の流量制御弁10Wにおいては、本体ブロック11Aに制御弁室100が形成される。制御弁室100は、第1チャンバ21に接続された絞り部15から流入した被制御流体が第3チャンバ26に接続された連絡流路108へと通過するための双方を連結する空間である。この制御弁室100に絞り制御弁体120が備えられる。
さらに図6の絞り制御弁体120付近の拡大図に示すように、絞り部15が制御弁室100に接続される部位は絞り開口部18であり、この絞り開口部18が絞り制御弁体120に対応する絞り弁座19である。絞り弁座19は制御弁室100の本体ブロック11A側の底面と同一の平面であり、平坦状に形成される。絞り制御弁体120は、絞り弁座19と対向する先端部(シール部)121、絞り制御弁薄膜部123、絞り制御弁外周部124等を備える弁付きのダイヤフラム構造である。絞り弁座19の平坦形状に対応するため、絞り制御弁体120の先端部121も平板状に形成され平板先端部122となっている。平板先端部122は絞り開口部18の開口直径よりも大きな直径である。絞り制御弁外周部124は、本体ブロック11Aと収容ブロック(ハウジングブロック)101との間に狭着されて所定位置に固定される。
実施例のとおり、絞り弁座19とともに絞り制御弁体120も平板先端部122としている理由は、特に、150mL/min以下、さらには、5ないし20mL/min以下の微少流量域の被制御流体の流量制御に対応するためである。例えば、従来のニードル弁において微少流量域の流量制御に合わせて部材を小型化する場合、部材自身の公差、製造や組み立て時の軸のずれ等の要因から弁体が弁座側に接触しやすくなる。すると、弁座や弁体が削られて弁座の開口部の大きさが変化して通過する流体流量が変化するおそれがある。これに対し、図示実施例のとおり、弁体側と弁座側をともに平坦状とすることにより、前述の問題は回避される。むろん、微少流量域の被制御流体の流量制御までを所望せず、通常の流量制御に用いる場合には、既存のニードル弁等を利用することができる。
絞り制御弁体120は接合部125を介して調整ピストン部111の下端であるピストン接合部114と接合される。絞り制御弁体120の先端部121の制御を正確にする都合上、それぞれは螺合等により機械的に接続される。絞り制御弁体120の絞り制御弁薄膜部123の背後側の空間に溜まる空気は呼吸穴109を通じて入出する。図示の都合上、呼吸穴109の末端は紙面奥側に通じる(図示せず)。
図1に戻り、同図等から把握されるように、可変制御機能部VFwには絞り制御弁進退手段110が備えられる。絞り制御弁進退手段110は絞り制御弁体120を絞り開口部18に対して進退動させる。図1ないし5に示す第1実施例の流量制御弁10Wの可変制御機能部VFwでは、絞り制御弁進退手段110はモータ130である。
本体ブロック11B内に挿入された収容ブロック101の収容空間部103の中にピストン部ばね112を伴った調整ピストン部111が挿通され、その上部側にモータ130が配置される。調整ピストン部111の上端のピストン受動部113はモータ130のモータシャフト(回転軸)132と回転可能に接続される。そして、各部材を収容後、収容ブロック101にシールブロック102が被せられる。調整ピストン部111の上端のピストン受動部113には、調整ピストン部111の回り止めのための突条部115が備えられる。そして、調整ピストン部111は収容ブロック101側の収容溝部107に挿入される。
モータ130は絞り制御弁体120の先端部121(平板先端部122)の進退量を精度良く再現できる限りいずれを用いてもよい。例えば、公知のステッピングモータやサーボモータが好ましく用いられる。他に、超音波モータを用いても良い。実施例は、ステーター、ローター等の駆動部131によりモータシャフト132を回転する公知のステッピングモータを概略例示する。モータシャフト132の回転等に関連するねじ等の部材は自明であるため図示を省略する。モータ130の駆動部131に対する回転量の制御は、配線ケーブル133と接続された演算部7、制御部8を通じて実行される。これらについては、後出の図10にて説明する。なお、各種のモータにはエンコーダ等(図示せず)も備えられる。
絞り制御弁体120の進退動作について、図1、5、及び6とともに説明する。絞り開口部18の開度(開口量)が大きい状態は、図1及び図6(a)と対応する。絞り制御弁体120の先端部121(平板先端部122)と絞り弁座19との間に適度な距離が保たれている。
次に、モータ130の駆動部131においてモータシャフト132が所定量回転し、同モータシャフト132を介して調整ピストン部111が押し下げられる。すると、調整ピストン部111と連動して絞り制御弁体120も前進する。図5及び図6(b)に示すように、先端部121(平板先端部122)は絞り弁座19に対してより接近し、絞り開口部18の開度(開口量)は小さくなる。そこで、流量制御弁10Wの絞り部15を通過する被制御流体の流量自体は抑制される。
再度、流量を増加する場合、モータ130の駆動部131においてモータシャフト132が所定量逆方向の回転し、同モータシャフト132を介して調整ピストン部111が押し上げられ、調整ピストン部111と連動して絞り制御弁体120は後退する。先端部121(平板先端部122)は絞り弁座19に対して離れ、図1及び図6(a)に示す距離にまた戻る。このように、モータ130の駆動部131を適時作動させることにより絞り制御弁体120を最適な位置に進退移動可能となり、絞り開口部18の開度は調整されて絞り部15を通過する被制御流体の流量の増減調整は容易となる。
流体の流量(Q)と差圧(ΔP)の関係は、前述のとおり式(i)として示される。
Q=A×√(ΔP) … (i)
同式(i)において、差圧(ΔP)を変化させて流量(Q)を増減させようとする場合、流量(Q)は差圧(ΔP)の1/2乗倍変化することになる。このため、差圧(ΔP)の変化量を変化させたとしても、差圧(ΔP)の変化に見合う分の流量(Q)を変化させることは難しい。また、差圧(ΔP)の調整はばねの調整等を伴うため必ずしも簡単ではない。
しかし、式(i)において、流量(Q)は流量係数(A)に対しては単純な比例関係である。そうすると、流量係数(A)を変化させることによって、効果的に流量(Q)を変化させることができる。すなわち、同式における流量係数(A)の増減に相当する事項は、絞り開口部18の開度量である。
従って、流量制御弁10Wは定流量機能部CFwに加えて可変制御機能部VFwを備えていることによって、比較的容易に流量係数を変化させることができる。よって、より幅広く流量域の可変調整が可能となる。また、絞り開口部18の開度を調節する絞り制御弁進退手段110にモータ130が使用されていることから、容易に目的とする流量域への変更が可能である。
図7は第2実施例の流量制御弁10Xの縦断面図である。流量制御弁10Xにおいても、流体流量を一定化する定流量機能を担う定流量機能部CFxと所望の流量域に可変制御可能な可変制御機能部VFxの2箇所の部位を有する。図示から理解されるように、第2実施例の流量制御弁10Xは、第1実施例の流量制御弁10Wと比較して可変制御機能部を配置する位置が逆である。
定流量機能部CFx及び可変制御機能部VFxについて、第1実施例の流量制御弁10Wと同一符号は同一部材を示している。そのため、説明は共通するため、省略する。定流量機能部CFxの中間伝達部材80では、枠形状ではなく、単純な棒状部材81が用いられる。形状は異なっていても、第1ダイヤフラムと第2ダイヤフラムの間の進退動を互いに連動させている点では作用は同一である。
第2実施例の流量制御弁10Xにおいても、絞り制御弁進退手段110(モータ130)を通じて絞り制御弁体120の進退動が行われる。これによって、絞り部15に接続された絞り開口部18の開度(開口量)は調整される。
図8は第3実施例の流量制御弁10Yの縦断面図である。流量制御弁10Yにおいては、流量制御弁10Xと同構造の流体流量を一定化する定流量機能を担う定流量機能部CFxと、所望の流量域に可変制御可能な可変制御機能部VFyの2箇所の部位を有する。定流量機能部CFxについて、第1実施例の流量制御弁10W、第2実施例の流量制御弁10Xと同一符号は同一部材を示している。そのため、説明は共通するため、省略する。
第3実施例の流量制御弁10Yの可変制御機能部VFyは、絞り制御弁進退手段110としてねじ部材(ボルト部材)140を備える例である。流量制御弁10Yにおいて、絞り制御弁体120はシールブロック102により本体ブロック11Aに狭着されて所定位置に固定される。そして、調整ピストン部111はピストン部ばね112とともに収容ブロック101内に収容されシールブロック102に接続され固定される。収容ブロック101のねじ穴部142にねじ部材140のねじ溝挿通される。符号143は固定ナットである。
調整ピストン部111のピストン受動部113は、調整ねじ141の回転(正回転)によりピストン部ばね112に抗して押し込まれる。結果、絞り制御弁体120は絞り開口部18の絞り弁座19に接近する。調整ねじ141を逆に回転(逆回転)すると、ピストン部ばね112が伸び、調整ピストン部111のピストン接合部114と接合された絞り制御弁体120を伴って絞り開口部18の絞り弁座19から離隔する。こうして、調整ねじ141の回転に応じて所望の絞り開口部18の開度(開口量)を得ることができる。絞り制御弁進退手段110にねじ部材140を採用することによって、開度調整に関連する部材を簡素化し、構造を簡単にすることができる。
図9は第4実施例の流量制御弁10Zの縦断面図である。流量制御弁10Zにおいても、流体流量を一定化する定流量機能を担う定流量機能部CFzと所望の流量域に可変制御可能な可変制御機能部VFzの2箇所の部位を有する。定流量機能部CFzは、これまでに説明した定流量機能部CFw等の中間伝達部材80としての棒状部材81を備えているのではなく、中間伝達部材83は複数個の球部材84を備えている。
中間伝達部材83が収容される接続チャンバ75は、流入側チャンバ20の第2チャンバ22と流出側チャンバ25の第4チャンバ27との間に双方を繋ぐように湾曲した管路状に形成される。接続チャンバ75の円弧形状としては、半円状や半楕円状等の適宜のU字形状である。また、図示しないが、接続チャンバ75の断面形状は正方形または円形であり、全長に亘って一定間隔で形成される。
第1可動部40は棒状部材41からなり、前端41aが第1ダイヤフラム30に接続されるとともに、第2チャンバ22のシリンダー部23を貫通して後端41bが接続チャンバ7側に突出して配置される。この第1可動部40は、第1ダイヤフラム30とともに進退動する。第1可動部40(棒状部材41)は、第1規制部14aにより、第1ダイヤフラム30に対して前後する直動方向に規制される。第1規制部14aは本体ブロック11C,11Dに形成された壁部であり、第1可動部40の後端41bの側部は第1規制部14aにより摺動可能に保持される。
第2可動部50は棒状部材51からなり、前端51aが第2ダイヤフラム35に接続されるとともに、第4チャンバ27のシリンダー部28を貫通して後端51bが接続チャンバ7内に突出して配置される。この第2可動部50は、第2ダイヤフラム35とともに進退動する。図示の第2ダイヤフラム35と第2可動部50は、螺合等により機械的に接続されている。また、第2可動部50(棒状部材51)は、第2規制部14bにより、第2ダイヤフラム35に対して前後する直動方向に規制される。第2規制部14bも本体ブロック11C,11Dに形成された壁部であり、第2可動部50の後端51bの側部は第2規制部14bにより摺動可能に保持される。
中間伝達部材83を構成する複数個の球部材84は、第1可動部40及び第2可動部50と係合して、一の可動部40(50)の変動を他の可動部50(40)に伝達する。複数個の球部材84は接続チャンバ75の内壁に転動または摺動可能に保持され、接続チャンバ75内において第1可動部40の後端41bから第2可動部50の後端51bに亘って互いに連接される。
中間伝達部材83による各可動部40,50の変動の伝達について説明する。中間伝達部材83が第1可動部40の変動を第2可動部50に伝達する場合、まず第1可動部40が後退する。このとき、第1可動部40の後端41bと係合している球部材84aを介して連接する他の球部材84が第2可動部50側(図の右側)方向へ押し込まれて移動する。そして、各球部材84が移動することにより、第2可動部50の後端51bと係合している球部材84bを介して第2可動部50は第2ダイヤフラム35側へ押し込まれるとともに前進する。
逆に、中間伝達部材83が第2可動部50の変動を第1可動部40に伝達する場合、まず第2可動部50が後退する。このとき、第2可動部50の後端51bと係合している球部材84bを介して連接する他の球部材84が第1可動部40側(図の左側)方向へ押し込まれて移動する。そして、各球部材84が移動することにより、第1可動部40の後端41bと係合している球部材84aを介して第1可動部40は第1ダイヤフラム30側へ押し込まれるとともに前進する。
第1可動部40及び第2可動部50は、それぞれ第1規制部14a,第2規制部14bにより、前後方向に直動するように規制されている。このため、球部材84と係合して移動する場合でも横ずれ等が発生せず、一の可動部40(50)の変動を他の可動部50(40)に対して無駄なく伝達することができる。
上記のように、中間伝達部材83(球部材84)は、接続チャンバ75内を転動または摺動することによって変動を伝達する構成であることから、摩擦抵抗が低い材料が好ましく、グリスやコーティング処理等を行うことで摩擦を軽減することもできる。これにより、本体ブロック11C,11Dと中間伝達部材83(球部材84)との不要な摩擦が軽減されて、より円滑に変動を伝達することができる。
加えて、図示の実施例のように、中間伝達部材83の複数個の球部材84のそれぞれの間に球保持部材(ベアリングリテーナー)86が介在される。球部材84とともに球保持部材86が備えられることにより、球部材84同士の接触による摩擦が軽減され、伝達効率が高まる。
第4実施例の流量制御弁10Zの可変制御機能部VFzは、絞り制御弁進退手段110として加圧気体(調圧気体)150を用いる例である。調整ピストン部111はピストン部ばね151とともに収容ブロック101内に収容されシールブロック102に接続され固定される。ピストン受動部113は断面視T字状であり、その縁は収容ブロック101の内壁106と接している。シールブロック102に接続される収容ブロック101に流入口104が形成される。符号105は呼吸穴である。
加圧気体150が流入口104から収容ブロック101の収容空間部103に流入することによって、流入圧力に応じて調整ピストン部111はピストン部ばね151に抗してばねを縮める方向に作用する。そうすると、図示の例では、絞り制御弁体120は調整ピストン部111に接続されているため、常時絞り制御弁体120は絞り開口部18の絞り弁座19から離隔する動作となる。逆に、絞り制御弁体120をより絞り弁座19に近接させる場合、加圧気体150の流入圧力を低下させることで可能となる。
加圧気体150の流入圧力は電空変換器(電空レギュレータ)155により調整される。電空変換器の制御等については、図10にて説明する。第4実施例の流量制御弁10Zは、絞り制御弁進退手段110として加圧気体150を用いているため、絞り制御弁体120の進退量の調節は速くなり、応答性を高めることができる。
これまでに図示し説明した第1実施例ないし第4実施例の流量制御弁10W,10X,10Y,10Zにおいて、各流量制御弁中の定流量機能部と可変制御機能部について適宜組み替えることができる。例えば、流量制御弁10Wにおいて可変制御機能部VFyやVFzに変更しても良い。さらに、本発明の流量制御弁は、上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を適宜に変更して実施することができる。
これより図10を用い、既述の流量制御弁を組み込んだ流量制御装置について説明する。図10の概略図はシリコンウエハWを1枚ずつ処理する枚葉方式の基板処理装置である。シリコンウエハWはスピンチャック1の回転盤に載置される。シリコンウエハWの直上に処理液を放出する処理液ノズル2が備えられる。シリコンウエハの洗浄等の処理液は流体配管3を通じて処理液ノズル2に供給される。
処理液は流量制御弁にて説明済みの被制御流体であり、超純水や、フッ酸、過酸化水素水、アンモニア水、塩酸等である。各被制御流体は種類毎に供給部9A,9B,9Cに貯蔵され、それぞれの供給部に対応した流体配管3a,3b,3cを通じて流体混合部4に供給される。供給された被制御流体は流体混合部4において均一に混合され、流体配管3を通じて処理液ノズル2に供給される。そして被制御流体の供給を制御する流量制御装置5A,5B,5Cは、図示のとおり、流体配管3a,3b,3cの管路中に接続される。各流量制御装置は種類毎の被制御流体の供給部に対応する。
流量制御装置5A,5B,5Cには、流量制御弁10、被制御流体の流量検知部6、演算部7が備えられる。さらに、流量制御弁内の絞り制御弁体進退手段を制御する信号を生成する制御部8も備えられる。流量制御弁10、流量検知部6、演算部7、及び制御部8は信号線sにより接続されている。そこで、流量制御装置5Aを例にすると、流量制御弁10及び流量検知部6は、被制御流体の供給部9Aと被制御流体の流体混合部4との間の流体配管3aに接続されている。図示の流量制御装置のように、被制御流体の流量制御に関連する部材は流量制御弁のみとなる。このため、装置全体の小型化も可能となる。また、被制御流体と接触する部材数は抑制され、被制御流体の清浄度が維持されやすい。
流量制御弁10は、図示し既述の10W,10X,10Y,10Zのいずれを用いても良い。流量検知部6は流量制御弁10の二次側(下流側)の流量を検知する公知の流量計である。例えば、差圧式流量計、超音波式流量計等である。演算部7はマイクロコンピュータやPLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)等の公知の演算装置である。外部からの指示、または流量検知部6により検出した被制御流体の流量計測値の変化に応じて流量制御弁10の流量制御のための信号を生成する。
制御部8は、絞り制御弁進退手段のステッピングモータ、サーボモータ等の駆動に必要なパルス発信器、コントローラ、ドライバ等である。絞り制御弁進退手段が加圧気体の場合、制御部8は電空変換器であり、所定圧力に調整された加圧気体が当該制御部から可変制御機能部に供給される。制御部8は、流量制御弁10内の絞り制御弁進退手段としてモータまたは加圧気体を用いる際に不可欠である。特に、絞り制御弁進退手段であるモータの回転量の円滑な制御、または加圧気体の供給圧力の調整等の具体的な動作制御において重要である。
流量検知部6から流量制御弁10に至る信号の流れの一例を挙げると、概ね次のとおりである。流体配管中の被制御流体の流量変化は流量検知部6を通じて計測され、その信号は演算部7に送信される。演算部7では、流量の変化に対応した絞り開口部18(絞り弁座19)の開度とするべく、絞り制御弁体120の最適な進退位置が算出される。併せて、モータの動作のための動作信号が生成される。そして、動作信号が演算部7から制御部8に送信される。制御部8においては、具体的にモータを駆動させるためのパルス信号が生成され、このパルス信号はモータ駆動電流に変換される。そして、モータ駆動電流は流量制御弁10内の絞り制御弁進退手段であるモータに送信される。そこで、モータは規定量回転する。こうして、絞り制御弁体120は絞り開口部18に対して最適量進退する。
流量検知部6から流量制御弁10に至る信号の流れから理解されるように、演算部7は、流量検知部6の流量計測値に基づいてフィードバック制御を実行する。従って、流量制御弁10の二次側(下流側)に生じた流量変化に直ちに応答して、被制御流体の流量の増減を行い、常時一定の流量で被制御流体を流通させることができる。特に、流量制御弁10は微少流量域の流体にも対応でき、被制御流体の精密制御に都合よい。なお、演算部7と制御部8を集約して演算制御ユニットとしてもよい。
本発明に開示する流量制御弁は、流通する流体の圧力変化に対して鋭敏に反応して定流量化を実現することができ、しかも、流体の清浄度をより高い状態で維持することができる。同時に、被制御流体の流体流量域を変更する機能も備える。加えて、本発明に開示の流量制御弁を備えた流量制御装置は、部材間の集約が進み小型化が可能です。従って、半導体製造分野、燃料電池等の極めて精密な流量制御、かつ高清浄度を求められる用途に好都合である。
5A,5B,5C 流量制御装置
6 流量検知部
7 演算部
8 制御部
10,10W,10X,10Y,10Z 流量制御弁
11 弁本体部
12 流入部
13 流出部
15 絞り部
16 弁座
18 絞り開口部
19 絞り弁座
20 流入側チャンバ
21 第1チャンバ
22 第2チャンバ
23 シリンダー部
25 流出側チャンバ
26 第3チャンバ
27 第4チャンバ
28 シリンダー部
30 第1ダイヤフラム
35 第2ダイヤフラム
38 弁体
40 第1可動部
41 棒状部材
45 傾斜面
50 第2可動部
51 棒状部材
55 傾斜面
60 加圧手段
61 ばね
70,75 接続チャンバ
80,83 中間伝達部材
81,81w 棒状部材
84 球部材
85a,85b 傾斜面
100 制御弁室
101 収容ブロック
102 シールブロック
108 連絡流路
110 絞り制御弁進退手段
111 調整ピストン部
120 絞り制御弁体
121 先端部(シール部)
122 平板先端部
130 モータ
140 ねじ部材
150 加圧気体
155 電空変換器(電空レギュレータ)
CFw,CFx,CFz 定流量機能部
VFw,VFx,VFy,VFz 可変制御機能部

Claims (11)

  1. 被制御流体の流入部に接続された流入側チャンバと被制御流体の流出部に接続された流出側チャンバの間の流路に設けられた絞り部と、前記流出側チャンバに形成された弁座を有する弁本体部と、
    前記流入側チャンバに配置され該流入側チャンバを被制御流体と接する第1チャンバと該第1チャンバの背面側となり被制御流体と接しない第2チャンバとに区画し、前記第1チャンバ内の流体圧力を受圧しかつ加圧手段によって常時一定圧力で前記第1チャンバ側に加圧される第1ダイヤフラムと、
    前記流出側チャンバに配置され該流出側チャンバを被制御流体と接する第3チャンバと該第3チャンバの背面側となり被制御流体と接しない第4チャンバとに区画し、前記第3チャンバ内の流体圧力を受圧しかつ前記弁座に対し進退動する弁体を備えた第2ダイヤフラムを有し、
    前記第2チャンバに前記第1ダイヤフラムとともに進退動する第1可動部が形成され、かつ、前記第4チャンバに前記第2ダイヤフラムとともに進退動する第2可動部が形成され、
    前記第2チャンバと第4チャンバとの間には接続チャンバが形成され、該接続チャンバに前記第1可動部及び第2可動部と係合して一の可動部の変動を他の可動部に伝達する中間伝達部材が配置されていて、前記絞り部の前後の圧力変動による前記第1ダイヤフラム及び前記第2ダイヤフラムの進退動により前記弁体を前記弁座に対して進退動させ被制御流体の流量を一定に保持するようにしているとともに、
    前記絞り部には絞り開口部が形成されており、
    前記絞り開口部に対して進退することによって前記絞り部を通過する被制御流体の流量を制御する絞り制御弁体と、
    前記絞り制御弁体を進退動させる絞り制御弁体進退手段が備えられる
    ことを特徴とする流量制御弁。
  2. 前記第1可動部及び前記第2可動部がそれぞれ棒状部材からなり、前記第1可動部の後端と前記中間伝達部材の一端とが少なくとも一方に形成された傾斜面を介して係合しているとともに、前記第2可動部の後端と前記中間伝達部材の他端とが少なくとも一方に形成された傾斜面を介して係合している請求項1に記載の流量制御弁。
  3. 前記第1可動部及び前記第2可動部がそれぞれ棒状部材からなり、前記中間伝達部材が複数個の球部材を備えている請求項1に記載の流量制御弁。
  4. 前記加圧手段がばねである請求項1に記載の流量制御弁。
  5. 前記絞り制御弁体進退手段がモータである請求項1に記載の流量制御弁。
  6. 前記絞り制御弁体進退手段が加圧気体である請求項1に記載の流量制御弁。
  7. 前記絞り制御弁体進退手段がねじ部材である請求項1に記載の流量制御弁。
  8. 前記絞り開口部が平坦状の絞り弁座として形成され、かつ前記絞り弁座と対向する前記絞り制御弁体の先端も平板状の平板先端部として形成されている請求項1に記載の流量制御弁。
  9. 請求項1に記載の流量制御弁と、被制御流体の流量検知部と、演算部とを備え、
    前記流量制御弁及び前記流量検知部が、被制御流体の供給部と被制御流体の流体混合部との間の流体配管に接続していることを特徴とする流量制御装置。
  10. 前記絞り制御弁体進退手段を制御する信号を生成する制御部が設けられる請求項9に記載の流量制御装置。
  11. 前記演算部が前記流量検知部の流量計測値に基づいてフィードバック制御を行う請求項9に記載の流量制御装置。
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