JP2021085486A - バルブ装置、流量制御装置及び分流装置 - Google Patents

バルブ装置、流量制御装置及び分流装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ステムの軸ブレを低減できるバルブ装置の提供。【解決手段】内部に流路11a,11bが設けられたバルブボディ10と、流路11a,11bの開閉及び開度の調節が可能なダイヤフラム20と、ダイヤフラム10を押圧して弾性変形させるステム30と、ステム30を駆動するモータ駆動のカム52を有する駆動部50と、を含むバルブ装置において、前記ステム30は、バルブボディ10側に固定されたボンネット40によりリニアガイド42を介して軸方向に移動可能に保持されており、前記ステム30の外周は、さらに、前記ボンネット40側に固定された柔軟性材料を有する1以上の保持部材60a,60bの内周と接触している。【選択図】図1

Description

本発明は、バルブ装置、流量制御装置及び分流装置に関する。
従来、半導体製造プロセスに用いられるプロセスガス等の流通・遮断制御や流量制御に各種バルブ装置が用いられており、特に気密性維持のためにダイヤフラムバルブが多く用いられている。
ダイヤフラムバルブは、流量センサと組み合わせた流量制御装置(マスフローコントローラ)に用いられ、さらに複数の流量制御装置を並列に配置した分流器にも用いられている。
ダイヤフラムバルブの流量制御のためにダイヤフラムを変形さる駆動部として、モータ駆動のカム機構が、大流量制御、調整分解能、小保持電力、の観点から使用される場合がある。特に、一定の流量を保持する分流器に用いられる場合に適している(例えば特許文献1)。
カム機構を有するバルブ装置の一例を、図6に示す。このバルブ装置は、内部に流路11a,11bが設けられたバルブボディ10と、バルブボディ10の弁室内に配置され、流路11a,11bを開閉するダイヤフラム20と、ダイヤフラム20を弾性変性させるステム30aと、ステム30aを駆動するカム52と、カム52を回転させるステッピングモータ51とを有する。ステッピングモータ51がカム52の回転位置を制御することにより、ステム30aの軸方向位置を調整し、ダイヤフラム20の変形量を調整して、バルブの開度を調整するようになっている。
特開2015−49569号公報
しかし、カム52の回転時にステム30aの軸方向がブレると、ステム30aの軸方向位置は、カム52の回転による半径変化に忠実に追従できず、カム52の回転位置に従って設定されるべきバルブ開度と実際のバルブ開度との間に誤差を生ずる。
この軸ブレの1つの原因としては、ステム30aの先端部が、カム52の回転につられてカム52の回転方向に変位することが考えられる。ステム30aの先端部には、ベアリング34が取り付けられているが、それでも僅かにカム52の回転力がステム30aに加わると考えられる。一方、ステム30aは、ボンネット40内周部に配置されたリニアガイド42によってガイドされて、軸方向に移動が可能になっているが、リニアガイド42の各転動ボールとステム30aの外周面との間に僅かな隙間があるため、上記カム52の回転力により、その隙間分のステム30aの軸ブレが発生すると考えられる。
図7は、同一の回転位置のカム52に対するステム30aとの接触状態を示す説明図で、(a)は軸ブレのない場合、(b)はステム30a上端が右方向に軸ブレした場合、(c)はステム30a上端が左方向に軸ブレした場合を示す。このように、カム52が同一の回転位置にあっても、ステム30aの上端(ベアリング34上端)は、(a)のときは、点Pでカム52と接するため、カム52の中心Cからrの位置に設定され、(b)のときは、点Pでカム52と接するため、カム52の中心Cからrの位置に設定され、(c)のときは、点Pでカム52と接するため、カム52の中心Cからrの位置に設定される。
カム52が反転するとステム30aの軸ブレ方向も反転するため、図8のようにカム52の回転位置を往復させる際、ステム30aの軸方向位置に往復差r−rが発生し、流体の流量にも往復差が発生すると考えられる。
上記バルブ装置を組み込んだ流量制御装置においては、流量センサの測定値によりバルブ装置にフィードバックをかけるため、流量の誤差は所定時間内に修正されるが、上記往復差があると制御応答性が悪くなるため、速い外乱には制御が追い付かず、一時的に制御誤差を生ずるという問題がある。
また、流量の分流比制御には、PIDフィードバック制御を採用しており、各流量に最適なPID値を分流制御部にマッピング、メモリしている。往復差r−rがあると、流量制御誤差が生じるため、PID値のマッチング不良が発生して、例えば、出力ハンチングのように制御安定性に影響を及ぼすことが考えられる。
本発明の目的は、このような課題を解決し、ステムの軸ブレを低減でき、この軸ブレに起因する流量制御誤差を低減できるバルブ装置、及び、該バルブ装置を用いた流量制御装置及び分流装置を提供することにある。
本発明のバルブ装置は、
内部に流路が設けられるとともに一面に弁室が凹設されたバルブボディと、
前記弁室に配置され、弾性変形により前記流路の開閉及び開度の調節が可能なダイヤフラムと、
前記ダイヤフラムを押圧して弾性変形させるステムと、
前記ステムを駆動する、モータ駆動で回転するカムを有する駆動部と、
を有するバルブ装置において、
前記ステムは、前記バルブボディ側に固定されたボンネットによりリニアガイドを介して軸方向に移動可能に保持されており、
前記ステムの外周は、さらに、前記ボンネット側に固定された柔軟性材料を有する1以上の保持部材の内周と接触していることを特徴とする。
この構成により、保持部材がステムの外周に接触することで、ステム外周とリニアガイド内周との隙間に起因する軸ブレを低減できるので、ステムの軸ブレに起因する流量制御の悪化を低減することができる。また、保持部材は柔軟性を有するため変形可能で、ステムの軸方向の移動を妨げることはない。
好ましくは、前記保持部材が前記ステムの軸方向の前記リニアガイドの両側に配置されている構成を採用できる。
この構成により、保持部材がステムの軸ブレをより効果的に低減できる。
好ましくは、前記保持部材は、ゴム製である構成を採用できる。
この構成により、保持部材の柔軟性を実現できる。
好ましくは、前記保持部材は、断面円形のOリングである構成を採用できる。
この構成により、市販のOリングを使用できるので、低コストで本発明の構成が実現できる。
好ましくは、前記保持部材は、断面H型のOリングである構成を採用できる。
この構成により、強い保持力を維持したまま、断面形状が変形しやすく、ステムの軸方向の移動を許容できる。
本発明の流量制御装置は、
流体が通過する流体流路と、
前記流体流路を通過する流体の質量流量を測定する流量センサと、
前記流体流路を通過する流体の流量を調整する調整バルブと、
前記流量センサで測定された流体の質量流量が所定値になるように前記調整バルブの開度を制御する制御部と、
を有し、
前記調整バルブとして本発明のバルブ装置を用いたことを特徴とする。
この構成により、この軸ブレに起因する流量制御誤差を低減できる流量制御装置を実現できる。
本発明の分流装置は、供給源からの流体を複数に分流する分流路と、各分流路に設けられた流量制御装置と、各流量制御装置の制御部に目標流量を指示する分流装置制御部と、を有し、前記各流量制御装置として、本発明の流量制御装置を用いることを特徴とする。
好ましくは、いずれかの前記流量制御装置の前記制御部が、前記分流装置制御部の機能を備えている構成を採用できる。
この構成により、この軸ブレに起因する流量比制御誤差を低減できる分流器を実現できる。
本発明によれば、保持部材がステムの外周に接触することで、ステムの軸ブレを低減できるので、ステムの軸ブレに起因する流量制御の悪化を低減することができる。
このため、このバルブ装置を用いることにより、ステムの軸ブレに起因する流量制御の悪化を低減できる流量制御装置及び分流装置を提供することができる。
本発明の実施形態のバルブ装置を示す概略断面図。 図1のバルブ装置の弁室と下側保持部を示す拡大断面図。 図1のバルブ装置の上側保持部を示す拡大断面図。 本発明の実施形態の流量制御装置を示す概略断面図。 本発明の実施形態の分流装置を示す系統図。 従来のバルブ装置を示す概略断面図。 同一の回転位置のカムに対するステムの接触状態を示す説明図で、(a)は軸ブレのない場合、(b)はステム上端が右方向に軸ブレした場合、(c)はステム上端が左方向に軸ブレした場合を示す。 軸ブレがある場合のカムの角度に対するステムの軸方向移動を示す説明図。
(第1の実施形態)
以下、本発明の実施形態のバルブ装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態のバルブ装置を示す概略断面図である。
本実施形態のバルブ装置100は、バルブボディ10と、ダイヤフラム20と、ステム30と、ボンネット40と、駆動部50と、を有する。
バルブボディ10は、略ブロック状を成し、上面から円筒状凹部である弁室12が穿設されている。また、バルブボディ10の内部には、弁室12にそれぞれ連通する上流側流路11aと下流側流路11bが形成されている。
上流側流路11aは、その流入口がバルブボディ10の左側面に開口し、その流出口が弁室12の底面中央部に開口している。下流側流路11bは、その流入口が弁室12の底面の周辺部に開口し、流出口がバルブボディ10の下面に開口している。
弁室12内部は、図2に拡大して示すように、底面中央部の上流側流路11aの開口部の周囲には樹脂製の環状のバルブシート13が配置され、その周囲には、このバルブシート13を抑えるインナーディスク14が配置され、さらにこれらを覆うようにダイヤフラム20が配置されている。
ダイヤフラム20は、特殊ステンレス鋼やニッケル・コバルト合金等の金属からなる、自然状態で略球殻形の薄板である。ダイヤフラム20は、弾性変形が可能で、下面をバルブシート13から離間・当接することにより、上流側流路11aと下流側流路11bとの間を連通・遮断して、流路の開閉及び開度の調節ができるようになっている。
ダイヤフラム20の周縁部は、インナーディスク14の周縁部の上に配置され、上からリング状の押えアダプタ41を介して、弁室12内周面のねじ部に螺合された略円筒状のボンネット40の下端部により、抑えられている。
ダイヤフラム20の中央部は、ダイヤフラム押え31を介してステム30の下端部により下方向に押圧されている。
図1に示すように、ステム30は、下端部のダイヤフラム押え31受け部分と、それ以外の円柱状の軸部分とからなる。ステム30は、その前記軸部分がボンネット40の内周側に設けられたリニアガイド42によってガイドされて、上下方向に移動可能に保持されている。このリニアガイド42は、内面に複数列の転動ボールを有し、ステム30の外周面は、これらの転動ボールにガイドされて、きわめて低抵抗で上下方向に移動できる。
ステム30の軸部分の上端部には、略コの字型のベアリングホルダ33が取り付けられ、これを挿通するベアリング軸35を介してベアリング34が取り付けられている。
ベアリング34は、その上側の偏心した略円筒状のカム52に当接している。このカム52は、ステッピングモータ51の出力軸51aにセットビス53によって取り付けられ、ステッピングモータ51によって回転位置が変化できるようになっている。尚、カムの回転位置の原点は、カム52に取り付けられた遮光板56がフォトスイッチ(図示省略)を遮光する位置としている。
ステッピングモータ51は、略箱型のモータホルダ44の左側に、出力軸51aが内側に入り込むように取り付けられてボルト55により固定されている。このモータホルダ44は、その底面の開口部に挿通されたボンネット40に、ロックナット43,45を用いて固定されている。これにより、ステッピングモータ51は、モータホルダ44を介してボンネット40に固定されている。
一方、カム52の他端部は、モータホルダ44の右壁面を成すベアリングホルダ57に保持されたベアリング54により、回転可能に支持されている。
この構成により、ステム30はダイヤフラム20の形状復元力により押し上げられて、ベアリング34がカム52に当接し、カム52の回転により、ステム30が上下方向に移動し、前記流路の開閉ができるようになっている。
ここで、本発明の実施形態のバルブ装置では、ステム30の軸ブレを低減するために、ステム30の軸部分の外周は、さらに、ボンネット40側に固定された柔軟性材料からなる保持部材60a,60bの内周と接触している。
保持部材60aは、断面円形のゴム製のOリングが使用されている。これにより、断面の圧縮方向に柔軟に伸縮してステムの軸ブレを低減しつつ、剪断方向にも変形して、ステムの軸方向の動きを許容している。この保持部材60aは、ボンネット40の下端部の内周面に設けられた溝部に収容されている。
保持部材60bは、図3に示すように、断面がH型のゴム製のOリングが使用されている。これにより、断面の圧縮方向に高い剛性を維持してステムの軸ブレを有効に低減しつつ、剪断方向の柔軟性を高くして、ステムの軸方向の動きが阻害されないようにしている。この保持部材60bは、断面コの字型のリング状のホルダ61内に収容され、このホルダ61は、外周面にねじ部を有し、ボンネット40の上端部の内周面に設けられたねじ部に螺合されている。
これらの保持部材60a,60bは、市販のOリングの材質でよく、その材質は一般的なニトリルゴムでも良いが、高温の流体を扱うバルブの場合、耐熱性に優れたシリコーンゴムやフッ素ゴムが望ましい。
次に、このように構成された本実施形態のバルブ装置100の動作について、図1を参照して説明する。
初期位置では、カム52の回転中心からステム30側のベアリング34との接触点までの半径が大きくなっており、ステム30がカム52によって押し下げられ、ダイヤフラム押え31を介してダイヤフラム20を押し下げ、ダイヤフラム20下面はバルブシート13に当接している。これにより、上流側流路11aと下流側流路11bとは、遮断され、本バルブ装置100は閉状態になっている。この初期位置で、例えば遮光板56がフォトスイッチ(図示省略)を遮光するように設定され、初期位置が電気的に検出できるようになっている。
次に、カム52がステッピングモータ51により回転すると、カム52の回転中心からステム30側のベアリング34との接触点までの半径が減少し、ステム30がダイヤフラム20の形状復元力によって押し上げられ、ダイヤフラム20下面とバルブシート13との間に隙間が生じ、上流側流路11aと下流側流路11bは連通して、本バルブ装置100は開状態になる。
ステッピングモータ51の駆動ステップ数を制御することにより、カム52の回転位置はオープンループで調整でき、それにより、バルブ装置100の開度が調整できるようになっている。
ここで、前記のように、従来のバルブ装置では、リニアガイド42の各転動ボールとステム30の外周面との間に僅かな隙間があるため、カム52の回転力により、その隙間分のステム30の軸ブレが発生すると考えられる。
特に、カム52の回転方向が反転するとステム30の軸ブレ方向も反転するため、図8のようにカム52の回転位置を往復させる際、ステム30の軸方向位置に往復差r−rが発生し、流体の流量にも往復差が発生すると考えられる。
これに対し、本発明のバルブ装置100では、ステム30の軸ブレを低減するために、該ステム30の軸部分の外周は、さらに、ボンネット40側に固定された柔軟性材料からなる保持部材60a,60bの内周と接触させるようにしたので、軸ブレが抑えられて、ステムの軸ブレに起因する流量制御の悪化を低減することができる。
尚、本実施形態では、下側の保持部材60aとして断面円形のOリングを用い、上側の保持部材60bとして断面H型のOリングを用いたが、これに限られない。ステム30への適切な保持力(軸ブレ防止力)を維持しつつステム30の軸方向の動きを許容する柔軟性があるものであればよい。例えば、上下両方とも断面円形のOリングを用いてもよく、上下両方とも断面H型のOリングを用いてもよい。もしくは、断面円形や断面H型以外の形状のOリングを用いても良い。
また、Oリングのようなステム30に全周に渡って接触する構造でなくてもよく、一部のみに接触する部材でも良い。
また、本実施形態では、保持部材60a,60bを上下2箇所に設けたが、例えば、上側のみ(保持部材60bのみ)に設けても良い。このような構造でも、カム52に対するステム30先端のベアリング34の接触位置のブレを防ぐことができ、本発明の効果を得られると考えられる。または、保持部材を3箇所以上に設けても良い。
さらに、ステム30を軸方向に移動可能に保持するリニアガイド(42)についても、リニアガイド以外のボールが軸の溝中を転動するボールスプラインや、軸の幅方向両側にVレールを設け、ボールがそのVレール中を転動するリニアガイドとしてもよい。または、ボールを用いない摺動ガイドでもよい。このような各種ガイドを用いても、ステムとガイドの間に微少な隙間があるため、ステム30の僅かな軸ブレが発生する可能性があり、本発明の保持部材によって、軸ブレを低減できるからである。
本実施形態によれば、ステム30の外周を、ボンネット40側に固定された柔軟性材料からなる保持部材60a,60bの内周と接触させるようにしたので、軸ブレが抑えられて、ステム30の軸ブレに起因する流量制御の悪化を低減することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の実施形態の流量制御装置について、図4を参照して説明する。
図4は、本発明の実施形態の流量制御装置を示す概略断面図である。
本実施形態の流量制御装置200は、流体流路(211,221,11a,11b)と、
熱式の流量センサ230と、調整バルブとしての第1の実施形態のバルブ装置100と、制御部250と、さらに、これらを覆うカバー260を有する。
流体流路(211,221,11a,11b)は、制御対象の流体が通過する流路であり、本実施形態では、上流側ブロック210の内部を通過する流路211と,中間ブロック220の内部を通過する流路221と,第1の実施形態のバルブ装置100の内部を通過する流路11a,11bとからなる。
熱式の流量センサ230は、流体流路(211,221,11a,11b)を通過する流体の質量流量を測定するもので、流路221から分岐して再び流路221に戻る細管からなるセンサ流路231と、それに巻き付けられた一対の発熱抵抗体(図示省略)を有し、この一対の発熱抵抗体の抵抗値の差をブリッジ回路(図示省略)で読み取ることにより、センサ流路231を流れる流体の質量流量を検出している。
流路221のうちセンサ流路231に平行する部分は、バイパス流路240と呼ばれ、このバイパス流路240とセンサ流路231には、所定の流量比(例えば、1:2〜1:1000)で流体が流れるように構成されている。センサ流路231を流れる流体の質量流量にこの流量比をかけることで、流体流路(211,221,11a,11b)の流量を算出している。
調整バルブ(100)は、第1の実施形態のバルブ装置100であり、流体流路(211,221,11a,11b)を通過する流体の流量を調整する。
制御部250は、前記流量センサ230で測定された流体の質量流量が所定値になるように前記調整バルブ(100)の開度を制御するものである。制御部250は、流量センサ230からの信号に基づいて流体の流量を算出し、流体流路(211,221,11a,11b)を流れる流体が所定の流量となるように調整バルブ(100)へ制御信号を出力するフィードバック制御を行う。制御部250は、増幅器,AD変換器,ステッピングモータ駆動回路、マイコン、さらに、外部からの流量指示値を入力するとともに流量測定値を出力する入出力インターフェースを備えている。
このように構成された本実施形態の流量制御装置200の動作は、通常の流量制御装置と同様であり、外部からの目標流量指令値に従って流量を制御し、実測した流量値データを外部に出力できる。
本実施形態によれば、調整バルブ(100)として第1の実施形態のバルブ装置100を用いたので、ステム30(図1参照)の軸ブレに起因する流量制御の悪化を低減できる
(第3の実施形態)
次に、本発明の実施形態の分流装置について、図5を参照して説明する。
図5は、本発明の実施形態の分流装置300を示すブロック図であり、半導体製造装置の処理チャンバ400の各所に半導体プロセスに使用するガスを供給する場合の例を示している。尚、符号500は処理チャンバ400内部を減圧する排気ポンプを示す。
本実施形態の分流装置300は、供給源からの流体を複数に分流する分流路310と、その分流後の各流路310a〜310dに設けられた流量制御装置200a〜200dと、各流量制御装置の制御部250a〜250dに目標流量を指示する分流装置制御部320と、を有し、前記各流量制御装置200a〜200dとして、第2の実施形態の流量制御装置200を用いることを特徴とする。
本実施形態では、流量制御装置200aの制御部250aが前記分流装置制御部320の機能を備えている。
このように構成された本実施形態の分流装置300の動作は、従来の分流器の動作と同じである。
すなわち、分流路310の分配前の流路には、上流側の他の流量制御装置で制御された流量Qの流体が供給される。流量制御装置200a(マスター装置)の制御部250aは、外部のコントローラから流量の分配比の指示を受けると、各流量制御装置200a〜200dが流すべき流量値を算出し、自身の流量制御装置200aをその流量値になるように制御すると共に、他の各流量制御装置200b〜200d(スレーブ装置)の制御部250b〜250dに、流すべき流量値を指示する。
指示を受けた他の各流量制御装置200b〜200dも、それぞれを流れる流量Q1〜Q4が指示された流量になるように、制御する。
本実施形態によれば、各流量制御装置200a〜200dとして、第2の実施形態の流量制御装置200を用いたので、ステム30(図1参照)の軸ブレに起因する流量制御の悪化と、それによる分配比率の悪化を低減できる分流装置を提供することができる。
できる。
なお、本実施形態は、上述した実施例に限定されない。当業者であれば、本開示の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。
例えば、第2の実施形態の流量制御装置200では、流量センサとして熱式の流量センサ230を用いたものについて記載したが、圧力センサとオリフィスからなる圧力式流量センサを用いたものでも良い。
また、第3の実施形態の分流装置300では、流量制御装置200aの制御部250aが分流装置制御部320の機能を備えているものについて記載したが、分流装置制御部320を別体として構成したものでもよい。
100 :バルブ装置
10 :バルブボディ
11a :上流側流路
11b :下流側流路
12 :弁室
13 :バルブシート
14 :インナーディスク
20 :ダイヤフラム
30,30a:ステム
31 :ダイヤフラム押え
33 :ベアリングホルダ
34 :ベアリング
35 :ベアリング軸
40 :ボンネット
41 :押えアダプタ
42 :リニアガイド
43,45:ロックナット
44 :モータホルダ
50 :駆動部
51 :ステッピングモータ
51a :出力軸
52 :カム
53 :セットビス
54 :ベアリング
55 :ボルト
56 :遮光板
57 :ベアリングホルダ
60a,60b:保持部材
61 :ホルダ
100 :バルブ装置
200,200a〜200d:流量制御装置
210 :上流側ブロック
211,221:流路
220 :中間ブロック
230 :流量センサ
231 :センサ流路
240 :バイパス流路
250,250a〜250d:制御部
260 :カバー
300 :分流装置
310 :分流路
310a〜310d:流路
320 :分流装置制御部
400 :処理チャンバ
500 :排気ポンプ

Claims (8)

  1. 内部に流路が設けられるとともに一面に弁室が凹設されたバルブボディと、
    前記弁室に配置され、弾性変形により前記流路の開閉及び開度の調節が可能なダイヤフラムと、
    前記ダイヤフラムを押圧して弾性変形させるステムと、
    前記ステムを駆動する、モータ駆動で回転するカムを有する駆動部と、
    を有するバルブ装置において、
    前記ステムは、前記バルブボディ側に固定されたボンネットによりリニアガイドを介して軸方向に移動可能に保持されており、
    前記ステムの外周は、さらに、前記ボンネット側に固定された柔軟性材料を有する1以上の保持部材の内周と接触していることを特徴とする、バルブ装置。
  2. 前記保持部材が前記ステムの軸方向の前記リニアガイドの両側に配置されている、請求項1に記載のバルブ装置。
  3. 前記保持部材は、ゴム製である、請求項1又は2に記載のバルブ装置。
  4. 前記保持部材は、断面円形のOリングである、請求項3に記載のバルブ装置。
  5. 前記保持部材は、断面H型のOリングである、請求項3に記載のバルブ装置。
  6. 流体が通過する流体流路と、
    前記流体流路を通過する流体の質量流量を測定する流量センサと、
    前記流体流路を通過する流体の流量を調整する調整バルブと、
    前記流量センサで測定された流体の質量流量が所定値になるように前記調整バルブの開度を制御する制御部と、
    を有し、
    前記調整バルブとして請求項1〜5のいずれかに記載のバルブ装置を用いたことを特徴とする、流量制御装置。
  7. 供給源からの流体を複数に分流する分流路と、各分流路に設けられた流量制御装置と、各流量制御装置の制御部に目標流量を指示する分流装置制御部と、を有し、前記各流量制御装置として、請求項6に記載の流量制御装置を用いることを特徴とする、分流装置。
  8. いずれかの前記流量制御装置の前記制御部が、前記分流装置制御部の機能を備えている、請求項7に記載の分流装置。
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