JP3167899U - 画像記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異なるサイズの用紙を給紙可能で、排紙トレイ部が伸縮可能に構成されている場合に、排出される用紙のサイズに応じて、排紙トレイの伸縮を速やかに行うことができ、且つ排紙トレイ部の安定性を向上させることができる給紙カセット装置及び画像記録装置を提供する。【解決手段】画像記録装置1に挿抜可能に配置される給紙カセット装置20には、被記録媒体を堆積状態で収容できる給紙カセット部25と、給紙カセット部25の上部に重なり且つ記録部12から排出された被記録媒体を堆積状態で載置できる排紙トレイ部40とが備えられる。排紙トレイ部40は、挿抜方向の奥側に位置する第1排紙トレイ部41と、第1排紙トレイ部41に対して挿抜方向に沿って伸縮可能に設けられた第2排紙トレイ部42とを有し、第2排紙トレイ部42が開口部14の外方側へ伸びた状態にあるときの上下方向のがたつきを拘束する変更手段が設けられる。【選択図】図8

Description

本考案は、排紙トレイ部が一体的に備えられた給紙カセット装置が挿抜可能に配置された画像記録装置に関するものである。
従来から、コピー装置やプリンタ装置等の画像記録装置では、記録前の被記録媒体(用紙等)を堆積状態で収容する給紙カセット装置を、挿抜可能に配置する構成が知られている。画像記録装置は、会社等で使用する(ビジネスユース)だけでなく、規模の小さい事務所等や個人が自宅で使用(ホームユース)することも多くなり、装置全体のコンパクト化が求められている。その反面、用紙のサイズとしては、B5〜A3の各サイズや、L判サイズ、リーガルサイズ等の多種類の用紙を使用することが求められている。
しかしながら、用紙サイズ毎に対応して給紙カセット装置を用意すると、多種類の給紙カセット装置が必要になる。多種類の給紙カセット装置を同時に画像記録装置に搭載可能にすると、画像記録装置自体の大型化を招来するし、多種類の給紙カセット装置を交換しながら使用すると、予備の給紙カセット装置を保管しておくスペース等も必要となる。
本出願人は、特許文献1で、給紙カセット装置を上下に2つ備えたタイプの画像記録装置を開示していて、上段の給紙カセット装置のスライドトレイを伸縮可能に構成している。特許文献1では、上下の給紙カセット装置にそれぞれ異なるサイズの用紙を収容できることに加え、上段の給紙カセット装置の伸縮でさらに異なるサイズの用紙を収容できるようにしている。
また、特許文献2では、上段の給紙カセット装置のカバーが排紙トレイ部を兼用するようにしていて、大きなサイズの用紙が排出されるときには、排紙トレイ部(カセットカバー)の補助トレイを伸ばしてその載置面積を広げるようにしている。
特開2007−181933号公報(図1及び図2参照) 特開2000−247456号公報(図2及び図3参照)
しかしながら、特許文献2の排紙トレイ部では、補助トレイが給紙カセット装置の本体部に係止しているが、伸縮可能な可動筐体に係止していない。従って、給紙カセット装置を伸ばしていないのに、排紙トレイ部の補助トレイのみが伸ばされる場合がある。排紙トレイ部は給紙カセット装置のカバーを兼用していて比較的薄型に形成されているので剛性が低く、伸ばしたときにがたつきを生じ、安定して用紙を載置できなかったり、使用者の手が当たったときに排紙トレイ部が破損したりする虞もある。
また、複数種類のサイズの用紙を給紙可能に構成していると、排紙トレイ部が小さいサイズの用紙に合わせた大きさにセット(排紙トレイ部を縮めた状態)されているのに、それに気付かずに大きなサイズの用紙への記録を指令する場合がある。このような事態は、例えば、複数の給紙カセット装置を備えていて、下段の給紙カセット装置に大きなサイズ(例えばA3サイズ)を収容し、上段の給紙カセット装置に小さいサイズ(例えばA4サイズ)を収容している場合に生じ易い。
排紙トレイ部の載置面積が排出された用紙よりも小さいと、排紙トレイ部から用紙が脱落して、排出(堆積)の順番がバラバラになり、用紙を並べ直す手間が掛かる。また、排紙トレイ部の伸縮を容易に行うことができない構成では、一旦、記録指令を中止してから、排紙トレイ部を伸ばす操作を行う必要があった。
本考案は、上記課題を解消するものであり、異なるサイズの用紙を給紙可能で、排紙トレイ部が伸縮可能に構成されている場合に、排出される用紙のサイズに応じて、排紙トレイの伸縮を速やかに行うことができ、且つ排紙トレイ部の安定性を向上させることができる給紙カセット装置及び画像記録装置の実現を課題とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の考案における画像記録装置は、筐体の内部に記録部と、給紙カセット装置を収容可能な収容部と、を有し、前記筐体の一方の側面に設けられた開口部から、給紙カセット装置を前記収容部に挿抜可能に構成された画像記録装置であって、前記給紙カセット装置には、記記録部に給送される被記録媒体を堆積状態で収容できる給紙カセット部と、この給紙カセット部の上部に重なり且つ前記記録部から排出された被記録媒体を堆積状態で載置できる排紙トレイ部とが備えられ、前記排紙トレイ部は、前記挿抜方向の奥側に位置する第1排紙トレイ部と、前記第1排紙トレイ部に対して前記挿抜方向に沿ってスライドし、前記収容部の外方側へ伸びた第1状態と、前記収容部の内側にある第2状態との間で伸縮可能に設けられた第2排紙トレイ部とを有し、前記収容部には、前記第2排紙トレイ部の上下方向の移動可能範囲を変更する変更手段が設けられ、前記変更手段は、前記第2排紙トレイ部が、前記第1状態であるときと、前記第2状態であるときとでは、前記第1状態であるときのほうが前記第2排紙トレイ部の上下方向における移動可能範囲が小さくなるように変更可能に構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の画像記録装置において、前記変更手段に、前記第2排紙トレイ部の上下方向の移動を規制するために前記収容部に設けられた規制部材が含まれることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の考案は、請求項1または2に記載の画像記録装置において、前記変更手段に、前記第2排紙トレイ部の上下方向の移動を規制するために前記収容部に設けられた規制部材と、前記給紙カセット装置と、が含まれることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の考案は、請求項3に記載の画像記録装置において、前記変更手段は、前記第2排紙トレイ部の上面と前記規制部材との間隔を、前記第2排紙トレイ部が前記第1状態であるときと、前記第2状態であるときとでは、前記第1状態であるときのほうが小さくするように設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の考案は、請求項1から4のいずれかに記載の画像記録装置において、前記給紙カセット部は、前記第1排紙トレイ部の下方に対応して設けられた第1給紙カセット部と、前記第1給紙カセット部に対して前記挿抜方向に沿ってスライドして伸縮可能に設けられた第2給紙カセット部とを有し、前記第2排紙トレイ部と前記第2給紙カセット部との間には、係脱可能な係合手段が設けられ、前記第2排紙トレイ部と前記第2給紙カセット部とは、一体または別体でスライドすることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の考案は、請求項5に記載の画像記録装置において、前記係合手段は雌雄嵌合による手段であって、前記第2排紙トレイ部と前記第2給紙カセット部のいずれか一方には前記雌雄嵌合の凸部が、他方に前記雌雄嵌合の凹部とこの凹部に隣接して挿抜方向に延びるリブ状部とが設けられ、前記第2排紙トレイ部が前記第2状態であるときには、前記係合手段として前記凸部が前記凹部に嵌合し、前記第2排紙トレイ部のみをスライドさせて伸ばすときには、前記変更手段として、前記凸部が前記リブ状部と摺動し前記第2排紙トレイ部の上面と前記規制部材との間隔が狭くなるように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の考案は、請求項5に記載の画像記録装置において、前記係合手段は上下方向に雌雄嵌合する手段であって、前記第2状態と、前記第1状態のいずれの状態でも、前記第2排紙トレイ部が前記第2給紙カセット部に対して雌雄嵌合できるように設けられていて、前記変更手段は、前記雌雄嵌合の嵌合深さが、前記第2状態と、前記第1状態とで相違するように形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の考案は、請求項3から7のいずれかに記載の画像記録装置において、前記規制部材は、前記収容部の内側に設けられ、前記給紙カセット装置が前記収容部に挿抜されるときに前記給紙カセット装置を案内する案内部であることを特徴とするものである。
また、請求項9に記載の考案は、請求項1から8のいずれかに記載の画像記録装置において、前記収容部における前記給紙カセット装置の下方には、下段給紙カセット装置が挿抜可能に取り付けられていて、前記下段給紙カセット装置に収容可能な被記録媒体のサイズは、前記給紙カセット装置に収容可能な被記録媒体の最大サイズと同じかそれより大きく、前記第1状態での前記排紙トレイ部の載置面積は、前記下段給紙カセット装置に収容可能な被記録媒体のサイズに対応させて設定していることを特徴とするものである。
請求項1に記載の考案によれば、画像記録装置の筐体に設けた収容部に、給紙カセット部と排紙トレイ部とを有する給紙カセット装置が挿抜可能に構成されている。排紙トレイ部は、挿抜方向の奥側に位置する第1排紙トレイ部と、第1排紙トレイ部に対して前記挿抜方向に沿ってスライドして伸縮可能に設けられた第2排紙トレイ部とを有している。第2排紙トレイ部が収容部の外方側へ伸びた第1状態のときの上下方向の移動可能範囲を、第2排紙トレイ部が収容部の内側にある第2状態のときの上下方向の移動可能範囲より小さくすることができる変更手段を設けている。つまり、排紙トレイ部の載置面積を広げたいときには、第2排紙トレイ部を伸ばす(第1状態にする)ことで、直ちにその面積を拡大することができるが、変更手段によって、第2排紙トレイ部の上下方向の移動が第2状態よりも拘束されるから、伸びた部分が用紙を載置するときの安定性が高められ、使用者が当たったときに破損する虞も低減できる。
請求項2に記載の考案によれば、変更手段に、第2排紙トレイ部の上下方向の移動を規制するために収容部に設けられた規制部材が含まれる。換言すれば、規制部材は収容部の外側に付設されたものでないから、第2状態で第2排紙トレイ部を使用するときに、操作の邪魔になったりする心配がない。
請求項3に記載の考案によれば、前記第2排紙トレイ部の上下方向の移動を規制するために前記収容部に設けられた規制部材と、前記給紙カセット装置と、が含まれるから、規制部材と給紙カセット部装置とによって、第2排紙トレイ部の上下方向のがたつきを拘束することができる。
請求項4に記載の考案によれば、変更手段によって、第2排紙トレイ部が伸びた第1状態では縮んだ第2状態に比べて、第2排紙トレイ部の上面と規制部材との間隔が小さくなるから、第1状態では、第2排紙トレイ部の上方向への可動範囲が小さくなり変位が抑制される。
請求項5に記載の考案によれば、給紙カセット部は、第1排紙トレイ部の下方に対応して設けられた第1給紙カセット部と、第1給紙カセット部に対して前記挿抜方向に沿ってスライドして伸縮可能に設けられた第2給紙カセット部とを有している。係合手段によって、第2排紙トレイ部が第2給紙カセット部に係合しているときには、第2排紙トレイ部と第2給紙カセット部とが一体的にスライドする。そして、これらが一体的に伸びた状態では、第2排紙トレイ部が第2給紙カセット部によって補強されるから、全体としてその剛性を高めることができる。一方、第2排紙トレイ部と第2給紙カセット部の係合を外して、第2排紙トレイ部のみをスライドして伸ばすと、伸びた第1状態での剛性が、第2給紙カセット部による補強がないので低いものとなる。しかしながら、請求項1から4に記載したように、第1状態での第2排紙トレイ部の上下方向のがたつきを抑制することによって、第2排紙トレイ部のみが伸びていても、その剛性を改善することができる。
請求項6に記載の考案によれば、第2排紙トレイ部と第2給紙カセット部との間には、雌雄嵌合による係合手段が設けられていて、第2排紙トレイ部と第2給紙カセット部のいずれか一方には前記雌雄嵌合の凸部が、他方に前記雌雄嵌合の凹部とこの凹部に隣接して挿抜方向に延びるリブ状部とが設けられている。従って、第2排紙トレイ部が縮んだ第2状態では、凸部が凹部に雌雄嵌合して、第2排紙トレイ部は第2給紙カセット部に係合する。第2排紙トレイ部が伸びるに従って、凸部がリブ状部と摺動し、且つ第2排紙トレイ部の上面と規制部材との間隔が狭くなる。その結果、第2排紙トレイ部が完全に伸びた第1状態になったら、凸部とリブ状部との当接によって、第2排紙トレイ部の下面が位置決めされ、第2排紙トレイ部の上面は規制部材に当接または近接する。つまり、第2排紙トレイ部が完全に伸びた第1状態では、第2排紙トレイ部は規制部材と第2給紙トレイ部(給紙カセット部)とによって挟持されるか、または挟持されるのに極めて近い状態となるので、第2排紙トレイ部の上下方向のがたつきを拘束することができる。
請求項7に記載の考案によれば、第2排紙トレイ部と第2給紙カセット部との間の係合手段は、第2排紙トレイ部が縮んだ第2状態と、第2排紙トレイ部のみが伸びた第1状態のいずれの状態でも、第2排紙トレイ部が第2給紙カセット部に対して上下方向に雌雄嵌合できるように設けられている。変更手段によって、第2排紙トレイ部のみが伸びた第1状態では、第2排紙トレイ部が縮んだ第2状態に比べて、雌雄嵌合の嵌合深さが相違し、この相違分だけ、第2排紙トレイ部が第2給紙カセット部によって持ち上げられて、第2排紙トレイ部と規制部材との間隔が小さくなるようにしている。これにより、第2排紙トレイ部の第1状態での上下方向のがたつきが拘束される。
請求項8に記載の考案によれば、前記収容部の内側に設けられ、前記給紙カセット装置が前記収容部に挿抜されるときに前記給紙カセット装置を案内する案内部であるから、給紙カセット装置の挿抜に必要な案内部を変更手段として活用することができる。
請求項9に記載の考案によれば、開口部における給紙カセット装置の下方には、下段給紙カセット装置が挿抜可能に取り付けられていて、第2排紙トレイ部を外方側にスライドした状態での排紙トレイ部の載置面積は、下段給紙カセット装置に収容可能な被記録媒体のサイズに対応させて設定している。排紙トレイ部は上段の給紙カセット装置に一体的に設けられているから、下段給紙カセット装置に収容されている被記録媒体を給紙して記録を行うときに、排紙トレイ部の載置面積を拡大し忘れる場合がある。しかしながら、排紙トレイ部の第2排紙トレイ部を速やかに伸ばすことができるから、下段給紙カセット装置からの給紙が始まってからでも、排紙トレイ部の載置面積を簡単に拡大できる。そのため、排紙トレイ部から被記録媒体が脱落する不都合を未然に防止することができる。
画像記録装置の実施形態としての多機能装置の概観斜視図である。 図1のII−II線矢視断面図である。 多機能装置の側断面の模式図である。 多機能装置の開口部近傍の拡大図である。 多機能装置の上部を部分的に取り除いた状態の平面図である。 (a)は第2排紙トレイ部を縮めた第2状態の斜視図、(b)は第2排紙トレイ部を伸ばした第1状態の斜視図である。 (a)は図5のVIIb−VIIb線矢視断面図で第2排紙トレイ部を縮めた第2状態を示す図、(b)は図5のVIIb−VIIb線矢視断面図で第2排紙トレイ部を伸ばした第1状態を示す図である。 (a)は図7(a)の要部拡大模式図、(b)は図7(b)の要部拡大模式図である。 (a)は変更手段の第2実施形態で第2排紙トレイ部を縮めた第2状態の要部拡大模式図、(b)は第2排紙トレイ部を伸ばした第1状態の要部拡大模式図である。 (a)は変更手段の第3実施形態で第2排紙トレイ部を伸ばした第1状態の要部拡大模式図、(b)は変更手段の第4実施形態で第2排紙トレイ部を伸ばした第1状態の要部拡大模式図、である。
以下、本考案の実施形態を図1〜図8を用いて説明する。この実施形態では、画像記録装置として、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能を有する多機能装置(MFD:Multi Function Device)1を例示するが、画像記録装置は、スキャナ
装置、コピー装置、ファクシミリ装置等の単機能の装置であってもよい。
図1は、実施形態の多機能装置1の外観斜視図である。多機能装置1は、その合成樹脂製の本体ケース(ハウジング)2の上部に、コピー機能やファクシミリ機能における原稿読み取りなどのための画像読取装置(スキャナ部)3が配置されている(図2参照)。画像読取装置3は、原稿を読み取って画像データ(写真データや文書データ等も含む)を作成する(スキャナ機能)。
多機能装置1はそのコピー機能を用いて、画像読取装置3で作成した画像データを、被記録媒体の一例である用紙に、画像(写真、文書)として記録することができる。また多機能装置1はそのファクシミリ機能を用いて、画像読取装置3で作成した画像データを、電話通信網を介して送信することができる。さらに、多機能装置1は、画像読取装置3で作成した画像データを、ケーブル等を介して接続したパーソナルコンピュータ等に送信することもできる。
本実施形態では、画像読取装置3は、所謂フラットベッドスキャナとして構成されている。多機能装置1は、その天板として開閉自在に設けられた原稿カバー4の下側に、原稿読取用ガラス5及びイメージセンサ6が設けられている(図3参照)。イメージセンサ6は、X軸方向(図1参照)に長いCIS(Contact Image Sensor)を採用しているが、CCD(Charge Coupled Devise)を用いてもよい。読取用ガラス5に、画像読取りを行う
原稿が載置され、読取用ガラス5の下方をイメージセンサ6がY軸方向(図1参照)に往復移動して、画像の読み取りを行う。
原稿カバー4には、自動原稿搬送機構であるオート・ドキュメント・フィーダ(ADF;Auto Document Feeder)7が設けられている。ADF7は、原稿トレイ8(図1では閉じた状態を図示)に載置された原稿を1枚ずつ読取用ガラス5上に搬送し、読取用ガラス5の下方に静置させたイメージセンサ6で原稿の読み取りを行う。読み取られた原稿は、原稿用排出トレイ9に排出される。
多機能装置1の前面上部には、各種動作を指令するために、操作ボタンや液晶表示部を備える操作パネル10が設けられている。また、操作パネル10の下方には、記憶媒体である各種小型メモリカードを装填可能なスロット部11も配置されている。
多機能装置1の内部構成について説明する。図2及び図3に示すように、本体ケース2の中央部に記録部12が備えられている。記録部12にはインクジェット式の記録ヘッド13が配置されていて、本体ケース2の内部に収納された図示しないインクカートリッジから、可撓性を有するインク供給管(チューブ)を介して、各色のインクがそれぞれ独立して記録ヘッド13に供給される。
多機能装置1の前面下部には、図1及び図4に示すように、開口部14が設けられていて、上段給紙カセット装置(請求項の給紙カセット装置に相当)20と下段給紙カセット装置30がいずれも、本体ケース2の底部の収容部16に対して開口部14から挿抜可能(実質上水平方向に出し入れ可能)に配置されている。以下、合成樹脂製の本体ケース2の開口部14がある側を前(手前)といい、これを基準に装置の後(奥)、左右、という。また、前述したように、多機能装置1の前後方向をX軸方向、左右方向をY軸方向とする。
開口部14の左右の内側面には、上段及び下段給紙カセット装置20、30を適正な位置に挿入するための、ガイドレール状の案内部が設けられている。図4に上段給紙カセット装置20用の案内部15の一部を図示している。この案内部15は、後に詳述するように、排紙トレイ部40の上面と当接する位置に配置されている。
上段及び下段給紙カセット装置20、30は、いずれも被記録媒体である用紙を多数枚、堆積収容できるように形成されている。上段及び下段給紙カセット装置20、30は、収容されている用紙の給送方向と一致するように多機能装置1に対して挿抜され、上段及び下段給紙カセット装置20、30の挿抜方向の奥側が、用紙の給送方向の下流側となる。
上段給紙カセット装置20の奥側(図2及び図3の右側)には、上段分離傾斜板21が設けられている。また、上段給紙カセット装置20の底面の奥側寄りの位置に対向して、上段給紙アーム22の先端に軸支された上段給紙ローラ23が配置されている。上段給紙アーム22は下向きに付勢されていて、上段給紙カセット20に堆積収容されている用紙の最上面に、上段給紙ローラ23が当接するようになっている。図示しない駆動源から駆動力が上段給紙ローラ23に伝達されて回転すると、上段傾斜分離板21との公知の協働作用によって、最上層の用紙Pが1枚ずつ分離されて、上方に案内される。
上段用紙搬送路24は、上段分離傾斜板21から上方に向かった後、多機能装置1の前面側へ曲がるUターン形状に形成されていて、用紙Pは記録部12で画像記録が行われた後に、排紙トレイ部40に排出される。上段給紙アーム22は、上段給紙カセット装置20を挿抜する動作に伴って、昇降動作するように構成されていて、上段給紙ローラ23が上段傾斜分離板21と衝突することを回避できる。
下段給紙カセット装置30も基本的に上段給紙カセット20と同様に形成されていて、その奥側(図2及び図3の右側)には、下段分離傾斜板31が設けられている。また、下段給紙カセット装置30の底面の奥側寄りの位置に対向して、下段給紙アーム32の先端に軸支された下段給紙ローラ33が配置されている。下段給紙アーム32は下向きに付勢されていて、下段給紙カセット30に収容されている用紙Pの最上面に、下段給紙ローラ33が当接するようになっている。図示しない駆動源から駆動力が下段給紙ローラ33に伝達されて回転すると、下段傾斜分離板31との公知の協働作用によって、最上層の用紙Pが1枚ずつ分離されて、上方に案内される。
下段用紙搬送路34は、上段用紙搬送路24よりも外側に設けられていて、下段分離傾斜板31から上方に向かった後、多機能装置1の前面側へ曲がるUターン形状(上段用紙搬送路24よりも大きな円弧状)に形成されている。下段用紙搬送路34を経て搬送された用紙は記録部12で画像記録が行われた後に、排紙トレイ部40に排出される。下段給紙アーム32は、下段給紙カセット装置30を挿抜する動作に伴って、昇降動作するように構成されていて、下段給紙ローラ33が下段傾斜分離板31と衝突することを回避できる。
上段給紙カセット装置20は、用紙の収納部である上段給紙カセット部(請求項の給紙カセット部に相当)25の上部に、前述した排紙トレイ部40が重なるように設けられている。排紙トレイ部40には、上段給紙カセット装置20から給送された用紙だけでなく、下段給紙カセット装置30から給送された用紙も排出される。用紙は排出された順番に堆積される。
上段給紙カセット装置20の上段給紙カセット部25は、実質的に上面が開放した箱状に形成されていて、排紙トレイ部40は、上段給紙カセット部25に収容される用紙に対する防塵用のカバーも兼ねたものであり、実質的に薄い平板状を呈している。従って、排紙トレイ部40は、上段給紙アーム22と干渉する部分を除く(少なくとも開口部14に近い部分の)上段給紙カセット部25の上部開口を、蓋状に被覆するように形成されている。
上段給紙カセット部25は、挿抜方向(X軸方向)の奥側(図2及び図3の右側)に位置する第1給紙カセット部26と、この第1給紙カセット部26に対して挿抜方向に沿ってスライドして伸縮可能に設けられた第2給紙カセット部27とを有している。詳細には、図3に示すように、第2給紙カセット部27はその用紙載置板27aが、第1給紙カセット部26の用紙載置板26aの下方に重なるように組み付けられている。第2給紙カセット部27の手前側の側面(前面)には、取っ手部25aが設けられている。
第2給紙カセット部27は、第1給紙カセット部26に対して縮んだ位置と伸びた位置との少なくとも2段階に保持可能に設けられている。第2給紙カセット部27をスライドさせてX軸方向に最も伸ばしたときには、最大でA3サイズの用紙を収容できる(A3サイズの長手方向がX軸方向に沿うように収容)。第2給紙カセット部27を最も縮めたときには、最大でA4サイズの用紙をその長手方向がY軸方向に沿うように収容できる。
また、上段給紙カセット部25には、用紙のX軸方向に沿う側縁を案内する1対のサイドガイド28が設けられていて、公知の連動機構によりサイドガイド28のY軸方向の間隔の広狭調節を任意に行うことができる。サイドガイド28の間隔を調節することで、収容される用紙は、上段給紙カセット部25に対してセンター合わせされる。サイドガイド28による調整と、第2給紙カセット部27の伸縮による調整により、上段給紙カセット部25に、L判サイズからA3サイズまでの用紙をセットすることができる。
一方、下段給紙カセット装置30も、用紙の収容部である下段給紙カセット部35は、挿抜方向(X軸方向)の奥側(図2及び図3の右側)に位置する下段第1給紙カセット部36と、この下段第1給紙カセット部36に対して挿抜方向に沿ってスライドして伸縮可能に設けられた下段第2給紙カセット部37とを有している。下段第2給紙カセット部37は、下段第1給紙カセット部36に対して縮んだ位置と伸びた位置の2段階に変更可能に設けられている。
下段給紙カセット部35も、上段給紙カセット部25と同様に、サイドガイド38(図2参照)のY軸方向の間隔の広狭調節を任意に行うことができ、収容される用紙を下段給紙カセット部35に対してセンター合わせすることができる。また、下段第2給紙カセット部37の手前側の側面(前面)には、取っ手部35aが設けられている。
排紙トレイ部40は、上段給紙カセット装置20の第1給紙カセット部26の上部に重なる第1排紙トレイ部41と、第1排紙トレイ部41に対して挿抜方向に沿ってスライドして伸縮可能に設けられた第2排紙トレイ部42とを有している。図6(a)及び図6(b)に示すように、第1排紙トレイ部41が第2排紙トレイ部42の下方に重なるように組み付けられている。第2排紙トレイ部42の手前側の部位には、取っ手部45が設けられ、第2排紙トレイ部42の上面には、左右一対の案内リブ46がX軸方向に延びて突設されていて、載置される用紙の手前側の端部を上向きに傾斜させて、用紙の脱落防止を図っている。
排紙トレイ部40は、その奥側に設けられたヒンジ部43によって、上段給紙カセット部25に対して回動可能に軸支している。つまり、排紙トレイ部40は、奥側(開口部14に遠い側)を中心として、手前側(開口部14に近い側)が上方に回動するので、使用者は、排紙トレイ部40の取っ手部45を把持して上方に持ち上げることで、上段給紙カセット部25に用紙をセットする作業を行うことができる。なお、後述するように、上段給紙カセット装置20を開口部14から収容部16に挿入したときには、第2排紙トレイ部42の上下動が案内部15によって拘束されるので、排紙トレイ部40の回動は、上段給紙カセット装置20が、多機能装置1から外された状態で可能となる。
図5、図7及び図8に示すように、排紙トレイ部40における第2排紙トレイ部42の挿抜方向の手前側(開口部14に近い側)の左右両端部には、係合凹部44が下向き開口して形成されている。一方、係合凹部44に雌雄嵌合するように、上段給紙カセット部25における第2給紙カセット部27の手前側の左右両端部には、ボス部29が上向きに突設されている。ボス部29は係合凹部44の内径よりも大きい外径を有する肩部56を有していて、ボス部29の肩部56よりも先端部(以下、単にボス部と記載することもある)が、係合凹部44に挿入される。
ボス部29の先端部は、平面視円形または矩形に形成されていて、その外周縁がR状に面取りされて丸みを帯びている。第2排紙トレイ部42の下面側には、係合凹部44の挿抜方向の奥側に隣接して、挿抜方向に沿って延びるリブ状部50が設けられている。また、係合凹部44とリブ状部50との間には、境界部51が設けられている。
詳細には、図8(b)に示すように、第2排紙トレイ部42は、その上面側に突設された案内リブ46等を除いて、全体として略同じ厚みT1に形成されている。下面側には、係合凹部44やリブ状部50等を形成するための複数の凹凸が一体的に形成されているが、用紙の載置面を構成する第2排紙トレイ部42の上面部の肉厚をT2とすると、前記係合凹部44の下面側からの深さ寸法は、(T1−T2)と略等しくなる。
第2排紙トレイ部42の上面からリブ状部50の下面までの長さ寸法T3(>T2)は、前記T1よりも小さく、第2排紙トレイ部42の上面から境界部51の下面までの長さ寸法は、T1に等しく設定している。つまり、リブ状部50の下面と、第2排紙トレイ42の下面との間には、(T1−T3)の隙間が形成されているが、この隙間(T1−T3)はできるだけ小さい値に設定している。
一方、第2排紙トレイ部42の左右両側部の上方には、前述した開口部14の案内部15が設けられているが、案内部15は、開口部14の内側面からW1だけ突出していて、挿抜方向に沿って伸びている。そして、各案内部15の下面15aが、第2排紙トレイ部42の上面の左右両端部に対向している。この案内部15は、後述するように第2排紙トレイ部42に対する規制手段として用いられる。
厳密には、図8(a)に示すように、第2排紙トレイ部42の上面は、挿抜方向の手前側から奥側に向かって僅かに下り傾斜に形成されている(傾斜角θ1とする)。これは、排紙トレイ部40に載置された用紙の排紙方向の先端を持ち上げて、排紙トレイ部40からの脱落の防止を図ったものである。これに対して、案内部15の下面15aも、挿抜方向の手前側から奥側に向かって下り傾斜に形成されているが、この案内部15の下面15aの傾斜角θ2は、第2排紙トレイ部42の上面の傾斜角θ1よりも大きくなるように形成されている。また、案内部15には、下面15aに連続する部位が、開口部14に近い手前下側がカットされていて、下向きの傾斜面15bに形成されている。
図7(a)及び図8(a)に示すように、第2給紙カセット部27が縮んだ状態にあるときには、ボス部29の上面における奥側の端部29aが、案内部15の下面15aにおける手前側の端部15cに対向するように構成されていて、これら端部間の隙間はT3に設定されている。ボス部29の上面における端部29aより手前側(中央部29b)は、案内部15の傾斜面15bと対向するように構成されていて、この隙間はT1よりも大きくなるように設定されている。
上記構成では、第2排紙トレイ部42が縮んだ状態にあるときには、第2排紙トレイ部42の係合凹部44に、第2給紙カセット部27のボス部29が雌雄嵌合している。そして、この状態のまま第2給紙カセット部27(上段給紙カセット部25)の取っ手部25aまたは第2排紙トレイ部42(排紙トレイ部40)の取っ手部45を把持して、略水平方向に引き出すと、第2給紙カセット部27と第2給紙トレイ42とを一体的に連動して引き伸ばすことができる。
一方、係合凹部44にボス部29が雌雄嵌合した状態(この状態を、第2排紙トレイ部42の第2状態とする)から、第2排紙トレイ部42の取っ手部45を把持して、これをやや上方に持ち上げながら引くと、ボス部29が係合凹部44から抜ける。このとき、ボス部29の上面形状の外周が丸みを帯びていて、且つボス部29の中央部29bの上方に寸法T1より大きい隙間が形成されているから、相対的にボス部29は境界部51を乗り越えてリブ状部50と当接する位置まで移動し、その結果、第2排紙トレイ部42のみが開口部14から引き出される。第2排紙トレイ部42のみを引き出すときには、その上面が、案内部15の下面15aに接触し、下面15aをガイドとして傾斜角θ2で引き出されることになる。
そして、ボス部29が相対的にリブ状部50と摺動することで、第2排紙トレイ部42が引き伸ばされ、第2排紙トレイ部42が最も伸びる位置で傾斜角θ2を保ったまま止まり、排紙トレイ部40の載置面積が最大に拡張される(この状態を第2排紙トレイ部42の第2状態とする)。このとき、図8(b)に示すように、ボス部29の上面の端部29aと、案内部41の下面15aとの隙間はあらかじめT3に設定されているので、第2排紙トレイ部42のリブ状部50の下面とボス部29とが当接するとともに、第2排紙トレイ部42の上面と案内部15の下面15aとが当接している。第2排紙トレイ部42は、案内部15とボス部29(上段給紙カセット部25)とに挟持されて、その上下方向のがたつきが拘束されるのである。つまり、この実施形態では、第2排紙トレイ部42の第1状態のときに、第2状態よりも第2排紙トレイ部42の上下方向における移動可能範囲を小さくする変更手段として、開口部14の内側面に設けた案内部(規制手段に相当)15と、上段給紙カセット装置20(上段給紙カセット部25)に設けたボス部29を用いている。
また、案内部15は上段給紙カセット装置20を挿抜するためにレール状に形成されているので、案内部15の下面15aは、開口部14の内側面から寸法W分突出し(図4参照)、このW分の幅寸法で挿入方向に長く形成されている。そのため、案内部15は広い接触面積で第2排紙トレイ部42の上面に当接しているので、第2排紙トレイ部42を拘束するときの確実性が高められる。その結果、第2排紙トレイ部42の剛性が高められ、用紙を載置するときの安定性が向上し、使用者が第2排紙トレイ部42に当たっても、破損し難くすることができる。
なお、上記実施形態では、第2排紙トレイ部42を、案内部15の下面15aとボス部29とで隙間なく挟持する形態について説明したが、不都合ながたつきが発生しない程度のわずかな隙間が形成されていてもよい。
上記構成の多機能装置1の1つの使用例として、あらかじめ、下段給紙カセット装置30にA3サイズの用紙を収容し、上段給紙カセット装置20にA4サイズに用紙をその長手方向をX軸方向に沿わせて収容しているとする。加えて、上段給紙カセット装置20では、第2給紙カセット部27が第1給紙カセット部26に対して最も縮んだ状態にあり、第2排紙トレイ部42も第1排紙トレイ部41に対して最も縮んだ状態にあるとする。 このような場合に、上段給紙カセット装置20を指定して、A4サイズの用紙を給紙して記録を行うと、排紙トレイ部40に用紙が排出されてきても、用紙が脱落することなく載置させることができる。
ところが、この状態のままで、下段給紙カセット装置30を指定して、A3サイズの用紙を給紙して記録を行う場合がある。つまり、使用者が、排紙トレイ部40がA3サイズに対応する大きさに引き伸ばされていないことを忘れている場合等である。このような場合に本実施形態では、前述したように、第2排紙トレイ部42の取っ手部45を把持して、上に持ち上げながら手前側に引くという簡単な動作でスライドさせると、第2排紙トレイ部42は、案内部15と上段給紙カセット部25(ボス部29)との間に挟持されて伸びる(第1状態になる)ので、上下方向のがたつきがなく、剛性が高められ、排出された用紙を安定して載置させることができる。
もちろん、ボス部29を係合凹部44に雌雄嵌合させたままで、第2排紙トレイ部42を第2給紙カセット部27と一体的に引き出してもよい。このように簡単に排紙トレイ部40のその載置面積を広げることができるので、排出された用紙の脱落を未然に防ぐことが可能となるのである。
次に、第2排紙トレイ部42のがたつきを拘束する変更手段の第2実施形態について図9を用いて説明する。第2実施形態では、第1実施形態と同様に、第2給紙カセット部27にボス部29を形成しているが、第2排紙トレイ部42の下面に、挿抜方向に離間する2箇所に第1及び第2係合凹部44a、44bを形成している。
第1係合凹部44aは、第2排紙トレイ部42を縮めた状態(第2状態)のときに、ボス部29と雌雄嵌合するように設け、第2係合凹部44bは、第2排紙トレイ部42を伸ばした状態(第1状態)のときに、ボス部29と雌雄嵌合するように設けている。第2排紙トレイ部42の下面側からの第1係合凹部44aの深さ寸法D1は、第2係合凹部44bの深さ寸法D2よりも深く形成されている。換言すれば、ボス部29と第1係合凹部44aの雌雄嵌合の嵌合深さよりも、ボス部29と第2係合凹部44bの雌雄嵌合の嵌合深さが浅くなるように設定している。なお、第2排紙トレイ部42の厚み寸法T1とD2の差(T1−D2)は、第1実施形態のT3と同じになるようにしている。また、案内部15に第1実施形態と同様の傾斜面15aを設けている。
従って、図9(b)に示すように、第2給紙カセット部27が引き出されずに、第2排紙トレイ部42のみが引き出されると、ボス部29が第2係合凹部44bに嵌合するが、このとき、図9(a)に示すボス部29が第1係合凹部44aに嵌合する場合に比べて、第2排紙トレイ部42に押し上げられる。これにより、第2排紙トレイ部42の上面が案内部15の下面15aと当接し、第2排紙トレイ部42がボス部29と案内部15とに挟持され、上下方向のがたつきが抑制される。
なお、上記第1及び第2実施形態では、上段給紙カセット部25側に雌雄嵌合の凸部(ボス部)を設けて、第2排紙トレイ部42側に凹部(係合凹部)を設けているが、この構成に限定するものではない。図10(a)に示す第3実施形態のように雌雄を逆にして、上段給紙カセット部25側に雌雄嵌合の凹部を、第2排紙トレイ部42側に凸部を設けてもよい。つまり、上段給紙カセット部25の第2給紙カセット部27に係合凹部144を設け、第2排紙トレイ部42に挿抜方向に離間して第1ボス部129aと第2ボス部129bを設けている。
第2排紙トレイ部42の手前の第1ボス部129aの突出量を、奥側の第2ボス部129bよりも小さくしていて、係合凹部144に第1ボス部129aが嵌合する第2排紙トレイ部42の縮んだ第2状態と、係合凹部144に第2ボス部129bが嵌合する第2排紙トレイ部42の伸びた第1状態とで嵌合深さを相違させている。第1状態では、第2排紙トレイ部42が上に押し上げられて、その上面が案内部15の下面15aと当接し、その上下方向の移動が拘束される。これにより、第1及び第2実施形態と同様の効果が得られる。
また、図10(b)に示す第4実施形態では、第1実施形態の変形例であって、第2排紙トレイ部42の下面に下向きに傾斜したリブ状部250を設けている。つまり、第2給紙カセット部27のボス部29は、第2排紙トレイ部42の縮んだ第2状態では、第2排紙トレイ部42の第1係合凹部244aに嵌合する。第2排紙トレイ部42のみが引き出されると、ボス部29は、下向きに傾斜したリブ状部250の下面と摺動し、徐々に第2排紙トレイ部42が持ち上げられ、第2排紙トレイ部42の伸びた第1状態では、ボス部29は第2係合凹部244bに嵌合する。
第1及び第2係合凹部244a、244bをリブ状部250と区画された凹部として形成するために、高さの低い突起部251を設け、突起部251を乗り越えることでクリック感が得られるようにしているが、突起部251を省略して、第1及び第2係合凹部244a、244bを平坦面にして、リブ状部250に連続させてもよい。
なお、上記実施形態では、規制部材として、上段給紙カセット装置20を挿抜するために収容部16に設けられたガイドレール状の案内部15を利用したが、第2排紙トレイ部42の上面側を拘束する手段は、これに限定するものではなく、収容部16に設けた別の部材であってもよい。
上記実施形態では、多機能装置1の開口部14に、上下2段の給紙カセット装置20、30を挿抜できる構成にしているが、開口部14に上段給紙カセット装置20と同様の構成の給紙カセット装置のみを挿抜できる形態にしてもよい。この場合には、排紙トレイ部40を伸ばしたときの載置面積は、給紙カセット装置に収容可能な最大の用紙サイズに対応させて設定される。上述したように給紙カセット装置(上段給紙カセット装置20)の第2給紙カセット部27を大きなサイズの用紙の収容のために伸ばすと、これと一体的に第2排紙トレイ部42がスライドして伸びるので、排紙トレイ部40の載置面積を拡大し忘れる事態を防止できる。
1 多機能装置
12 記録部
13 記録ヘッド
14 開口部
15 案内部
20 上段給紙カセット装置
25 上段給紙カセット部
25a 取っ手部
26 第1給紙カセット部
26a 用紙載置板
27 第2給紙カセット部
27a 用紙載置板
29 ボス部
30 下段給紙カセット装置
35 下段給紙カセット部
35a 取っ手部
36 下段第1給紙カセット部
37 下段第2給紙カセット部
40 排紙トレイ部
41 第1排紙トレイ部
42 第2排紙トレイ部
43 ヒンジ部
44 係合凹部
45 取っ手部
50 リブ状部
51 境界部
55 隙間
56 肩部

Claims (9)

  1. 筐体の内部に記録部と、給紙カセット装置を収容可能な収容部と、を有し、前記筐体の一方の側面に設けられた開口部から、給紙カセット装置を前記収容部に挿抜可能に構成された画像記録装置であって、
    前記給紙カセット装置には、
    前記記録部に給送される被記録媒体を堆積状態で収容できる給紙カセット部と、
    この給紙カセット部の上部に重なり且つ前記記録部から排出された被記録媒体を堆積状態で載置できる排紙トレイ部とが備えられ、
    前記排紙トレイ部は、
    前記挿抜方向の奥側に位置する第1排紙トレイ部と、
    前記第1排紙トレイ部に対して前記挿抜方向に沿ってスライドし、前記収容部の外方側へ伸びた第1状態と、前記収容部の内側にある第2状態との間で伸縮可能に設けられた第2排紙トレイ部とを有し、
    前記収容部には、前記第2排紙トレイ部の上下方向の移動可能範囲を変更する変更手段が設けられ、
    前記変更手段は、
    前記第2排紙トレイ部が、前記第1状態であるときと、前記第2状態であるときとでは、前記第1状態であるときのほうが前記第2排紙トレイ部の上下方向における移動可能範囲が小さくなるように変更可能に構成されていることを特徴とする画像記録装置。
  2. 前記変更手段に、前記第2排紙トレイ部の上下方向の移動を規制するために前記収容部に設けられた規制部材が含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像記録装置。
  3. 前記変更手段に、前記第2排紙トレイ部の上下方向の移動を規制するために前記収容部に設けられた規制部材と、前記給紙カセット装置と、が含まれることを特徴とする請求項1または2に記載の画像記録装置。
  4. 前記変更手段は、前記第2排紙トレイ部の上面と前記規制部材との間隔を、前記第2排紙トレイ部が前記第1状態であるときと、前記第2状態であるときとでは、前記第1状態であるときのほうが小さくするように設けられていることを特徴とする請求項3に記載の画像記録装置。
  5. 前記給紙カセット部は、前記第1排紙トレイ部の下方に対応して設けられた第1給紙カセット部と、前記第1給紙カセット部に対して前記挿抜方向に沿ってスライドして伸縮可能に設けられた第2給紙カセット部とを有し、
    前記第2排紙トレイ部と前記第2給紙カセット部との間には、係脱可能な係合手段が設けられ、前記第2排紙トレイ部と前記第2給紙カセット部とは、一体または別体でスライドすることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の画像記録装置。
  6. 前記係合手段は雌雄嵌合による手段であって、前記第2排紙トレイ部と前記第2給紙カセット部のいずれか一方には前記雌雄嵌合の凸部が、他方に前記雌雄嵌合の凹部とこの凹部に隣接して挿抜方向に延びるリブ状部とが設けられ、
    前記第2排紙トレイ部が前記第2状態であるときには、前記係合手段として前記凸部が前記凹部に嵌合し、
    前記第2排紙トレイ部のみをスライドさせて伸ばすときには、前記変更手段として、前記凸部が前記リブ状部と摺動し前記第2排紙トレイ部の上面と前記規制部材との間隔が狭くなるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の画像記録装置。
  7. 前記係合手段は上下方向に雌雄嵌合する手段であって、前記第2状態と、前記第1状態のいずれの状態でも、前記第2排紙トレイ部が前記第2給紙カセット部に対して雌雄嵌合できるように設けられていて、
    前記変更手段は、前記雌雄嵌合の嵌合深さが、前記第2状態と、前記第1状態とで相違するように形成されていることを特徴とする請求項5に記載の画像記録装置。
  8. 前記規制部材は、前記収容部の内側に設けられ、前記給紙カセット装置が前記収容部に挿抜されるときに前記給紙カセット装置を案内する案内部であることを特徴とする請求項3から7のいずれかに記載の画像記録装置。
  9. 前記収容部における前記給紙カセット装置の下方には、下段給紙カセット装置が挿抜可能に取り付けられていて、
    前記下段給紙カセット装置に収容可能な被記録媒体のサイズは、前記給紙カセット装置に収容可能な被記録媒体の最大サイズと同じかそれより大きく、
    前記第1状態での前記排紙トレイ部の載置面積は、前記下段給紙カセット装置に収容可能な被記録媒体のサイズに対応させて設定していることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の画像記録装置。
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