JP3166862B2 - フッ素樹脂水性分散体及びその水性分散体を含む水性塗料組成物 - Google Patents

フッ素樹脂水性分散体及びその水性分散体を含む水性塗料組成物

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aqueous
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗膜の耐候性、耐薬品
性、耐汚染性に優れ、更には低温での造膜性の良いフッ
素樹脂水性分散体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属、セメント等のアルカリ性無
機硬化体、プラスチック等の表面を被覆する目的は、基
材の耐候性、耐薬品性、耐水性等の耐久性を向上させる
ためであり、同時に保護、美装も合わせて考慮されてい
る。
【0003】近年、特に建築外装材や産業資材などの屋
外に曝露されるものの塗装剤は、耐久性に優れた長期間
メンテナンスフリーのものが要求されつつある。フルオ
ロオレフィン共重合体は、高耐候性、高耐薬品性をもた
らすバインダーとして公知であり、有機溶剤溶液の形態
のものが市販されている。
【0004】しかしながら、この形態のものは、有機溶
剤を多量に含むため火災の危険性、有害性、大気の汚染
などの問題があり、水性のバインダーが要求されてい
る。このためテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデ
ン、ヘキサフルオロプロピレン等のフルオロオレフィン
ポリマーの水分散体が提唱されている。
【0005】しかし、これらは造膜過程で高温での焼付
けが必要であり、例えば、特開昭57−38845号公
報にはフッ化ビニリデンと、ヘキサフルオロプロピレン
共重合体が開示されているが、この場合、固有粘度
[η]が0.1〜0.5という低分子量にもかかわら
ず、尚180〜230℃の温度での焼付けを必要として
いる。かかる高温焼付けは、常乾塗料の分野では現場で
塗装することを必要とすることから不可能であり、又、
加熱乾燥を原則とする工場ライン塗装においても経済的
に不利である。
【0006】特開昭61−261367号公報では、こ
のような問題点の解決方法として、フルオロオレフィ
ン、アルキルビニルエーテル、カルボン酸ビニルエステ
ルからなる乳化重合体ベースの塗料組成物が開示されて
おり、低温での造膜性が大幅に改善されている。
【0007】しかしながら、この塗料組成物はアクリル
酸エステル系などのフッ素原子を含有しない一般の乳化
重合体に比べ充分な造膜性を有しているとは言い難く、
かつ低温で強靱な塗膜を形成させることが困難である。
【0008】また、屋外に暴露される被塗物の塗装剤
は、耐久性のみならず、ばい煙等による塗膜の汚染によ
る外観低下をきたさないことも重要であることから、低
温で造膜が可能で、かつ耐候性、耐薬品性、耐水性等の
塗膜の耐久性と耐汚染性とを充分に満足させる水系の塗
装剤の開発が要望されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は低温の
乾燥条件での造膜性に優れ、かつ塗膜の耐久性、耐汚染
性に優れたフッ素樹脂水性分散体を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来技術
の長所、短所に鑑み、鋭意研究した結果、特定の組成の
水性樹脂分散体の存在下、特定の単量体混合物を乳化重
合して得られる水性樹脂分散体が、上記課題を満足する
ことを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0011】即ち本発明は、フッ化ビニリデン、ヘキサ
フルオロプロピレン、1,1,3,3,3−ペンタフル
オロプロピレン、2,2,3,3−テトラフルオロプロ
ピレン、1,1,2−トリフルオロプロピレン、3,
3,3−トリフルオロプロピレン、クロロトリフルオロ
エチレン、ブロモトリフルオロエチレン、1−クロロ−
1,2−ジフルオロエチレン及び1,1−ジクロロ−
2,2−ジフルオロエチレンからなる群から選ばれる1
種以上のフルオロオレフィン(A)とその他共重合可能
な単量体(B)とを共重合して得られる水性樹脂分散体
(C)の存在下にフルオロアルキル基含有エチレン性単
量体を含む単量体を必須成分とする単量体類(D)を乳
化重合せしめて得られるフッ素樹脂水性分散体(E)に
関する。
【0012】〔発明の構成〕 本発明は、特定の組成の単量体混合物を少なくとも2段
階にわたって乳化重合させる、いわゆるコア/シェル重
合法に従ってフッ素樹脂水性分散体を調製する。
【0013】まず、第1段階のフルオロオレフィンを必
須成分とし、これとその他共重合可能な単量体とを共重
合して得られる水性樹脂分散体(C)の調製方法は以下
の通りである。
【0014】
【0015】本発明で用いるフルオロオレフィン(A)
としては、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレ
ン、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、
2,2,3,3−テトラフルオロプロピレン、1,1,
2−トリフルオロプロピレン、3,3,3−トリフルオ
ロプロピレン、クロロトリフルオロエチレン、ブロモト
リフルオロエチレン、1−クロロ−1,2−ジフルオロ
エチレン及び1,1−ジクロロ−2,2−ジフルオロエ
チレンが挙げられ、なかでもヘキサフルオロプロピレ
ン、クロロトリフルオロエチレン、フッ化ビニリデン
が、重合時の反応制御の点から好ましい。
【0016】かかるフルオロオレフィンと共重合可能な
他の単量体類は、フルオロオレフィンとの共重合性、共
重合体の耐候性、耐薬品性、耐水性、造膜性を考慮して
選択されるべきもので、先に述べたモノマー類の他、ビ
ニルエーテル類、ビニルエステル類、α−オレフィン類
などが例示できる。
【0017】ビニルエーテル類としては、例えば、メチ
ル−、エチル−、n−プロピル−、イソプロピル−、n
−ブチル−、イソアミル−、n−ヘキシル−、n−オク
チル−、もしくは2−エチルヘキシルービニルエーテル
の如き各種の直鎖あるいは分岐したアルキル基を有する
アルキルビニルエーテル類;シクロペンチルビニルエー
テル、シクロヘキシルビニルエーテルもしくはメチルシ
クロヘキシルビニルエーテルの如き、各種の(アルキル
置換された)環状のアルキル基を有するシクロアルキル
ビニルエーテル類;ベンジルビニルエーテルもしくはフ
ェネチルビニルエーテルの如きアラルキルビニルエーテ
ル類;2,2,3,3−テトラフルオロプロピルビニル
エーテル、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフ
ルオロペンチルビニルエーテル、2,2,3,3,4,
4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサ
デカフルオロノニルビニルエーテル、パーフルオロメチ
ルビニルエーテル、パーフルオロエチルビニルエーテ
ル、パーフルオロプロピルビニルエーテル、パーフルオ
ロオクチルビニルエーテル、もしくはパーフルオロシク
ロヘキシルビニルエーテルの如き各種の(パー)フルオ
ロアルキルビニルエーテル類;または4−ヒドロキシブ
チルビニルエーテルの如き、各種のヒドロキシアルキル
ビニルエーテルなどの、置換ないしは非置換のアルキル
基を有するものである。
【0018】ビニルエステル類としては、例えば酢酸ビ
ニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニ
ル、ピバリン酸ビニル、カプロン酸ビニル、バーサチッ
ク酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、
pーt−ブチル安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、モ
ノクロル酢酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル
の如き各種カルボン酸ビニルエステル類が例示できる。
【0019】更に、α−オレフィン類として特に代表的
なもののみを挙げるに留めれば、エチレン、プロピレ
ン、ブテン−1などである。その他これらと共重合し得
る単量体の例としては次の通りである。
【0020】(1)(メタ)アクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸のごとき不飽和基含
有モノおよびジカルボン酸類 (2)シトラコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸
のごとき酸無水基含有単量体とグリコ−ルとの付加物で
ある不飽和基含有ヒドロキシアルキルエステルモノカル
ボン酸類 (3)無水マレイン酸、無水イタコン酸などの多価カル
ボン酸無水基含有不飽和単量体等のα,β−エチレン性
不飽和カルボン酸類 (4)2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2
−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、3−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレ−ト、4ーヒドロキシブチル(メタ)
アクリレ−ト、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレ−ト、ポリエチレングリコ−ルモノ
(メタ)アクリレ−ト等のごとき(メタ)アクリル酸の
ヒドロキシアルキルエステル類。
【0021】(5)マレイン酸、フマル酸のごとき多価
カルボン酸のジ−ヒドロキシアルキルエステル類のごと
き不飽和基含有ポリヒドロキシアルキルエステル類 (6)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メ
タ)アクリルアミド、N−アルコキシメチル化(メタ)
アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチ
ロール(メタ)アクリルアミド等のカルボン酸アミド基
含有単量体類 (7)p−スチレンスルホンアミド、N−メチル−p−
スチレンスルホンアミド、N,N−ジメチル−p−スチ
レンスルホンアミド等のスルホン酸アミド基含有単量体
類 (8)N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ートのごときN,N−ジアルキルアミノアルキル(メ
タ)アクリレート類、又は無水マレイン酸のごとき多価
カルボン酸無水基含有単量体類と反応し得る活性水素基
並びに3級アミノ基とを併せ有する化合物との付加物等
で代表される3級アミノ基含有単量体類 (9)(メタ)アクリロニトリルで代表されるシアノ基
含有単量体類 (10)(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステ
ルのごときα,β−エチレン性不飽和カルボン酸のヒド
ロキシアルキルエステル類とリン酸エステル類との縮合
反応によって得られるリン酸エステル基を有する単量体
類 (11)2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスル
ホン酸のごときスルホン酸基を有する単量体 (12)メチル(メタ)アクリレ−ト、エチル(メタ)
アクリレ−ト、ブチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレ−ト、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレ−トのごときC1〜C8の直鎖、分岐もしく
は環状のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル類 (13)スチレン、α−メチルスチレン、p−tert
−ブチル−スチレン、p−メチルスチレンのごときスチ
レンもしくは、その誘導体のごとき芳香族ビニル化合物 (14)ベンジル(メタ)アクリレ−トのごとき(置
換)芳香核含有(メタ)アクリル酸エステル類 (15)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸のごとき不
飽和ジカルボン酸と1価アルコ−ルのジエステル類 (16)塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン等の
オレフィン類 (17)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメ
チロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレ−ト、ジビニル
ベンゼン、トリビニルベンゼン、ジアリルフタレート等
のごとき、分子中に重合性不飽和基を2個以上有する単
量体類 (18)ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アク
リロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピル
メチルジエトキシシランのごとき加水分解性シリル基含
有単量体類 上記の如き、各種共重合性単量体のうち、好ましくはビ
ニルエーテル類及び/又はビニルエステル類、更にはα
−オレフィン類を総単量体量に対して、それぞれ30〜
90重量%、5〜20重量%使用するのがよい。
【0022】本発明の(C)成分を調製するためには、
上記各単量体群の所要量を乳化剤、重合開始剤、水の存
在下、以下に示す乳化重合法に依って合成すれば良い。
【0023】その際に使用される乳化剤としては、アニ
オン型乳化剤、非イオン型乳化剤、カチオン型乳化剤、
その他、反応性乳化剤、アクリルオリゴマー等の界面活
性能を有する物質が挙げられ、これらの内、非イオン型
およびアニオン型乳化剤が、重合中の凝集物の生成が少
ないこと、および安定なエマルジョンが得られることか
ら好ましい。
【0024】非イオン型乳化剤としては、ポリオキシエ
チレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン高級脂肪酸エ
ステル、エチレンオキサイドープロピレンオキサイドブ
ロック共重合体等のものが代表的である。
【0025】アニオン型乳化剤としては、アルキル(ベ
ンゼン)スルホン酸アルカリ金属塩、アルキルサルフェ
ートアルカリ金属塩、ポリオキシエチレンアルキルフェ
ノールサルフェートアルカリ金属塩等がある。
【0026】更に上述のアニオン型乳化剤の替わりに、
もしくは併用でポリカルボン酸もしくはスルホン酸塩よ
りなる水溶性オリゴマーの利用もできる。更にポリビニ
ルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性
高分子物質を保護コロイドとして用いることができる。
【0027】以上の乳化剤等の使用量は総単量体量に対
して0.1〜10重量%程度である。次に重合開始剤と
しては乳化重合に一般的に使用されているものであれば
特に限定されないが、具体例としては、過酸化水素のご
とき水溶性無機過酸化物;過硫酸アンモニウム、過硫酸
カリウム、過硫酸ナトリウムのごとき過硫酸塩類;クメ
ンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド
のごとき有機過酸化物類;アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビスシアノ吉草酸のごときアゾ系開始剤類など
があり、これらは1種、もしくは併用してもよい。
【0028】使用量としては総単量体量に対して、0.
1〜2重量%が好ましい。尚、これらの重合開始剤と金
属イオン及び還元剤との併用による、いわゆるレドック
ス重合法として公知の方法によっても良いことは勿論で
ある。
【0029】水性樹脂分散体(C)を調製するには、
水、好ましくはイオン交換水と必要により乳化剤の存在
下、単量体類を各別にそのまま、もしくは乳化した状態
で、一括、もしくは分割、或は連続的に反応容器中に滴
下し、前記重合開始剤の存在下、0〜100℃、好まし
くは30〜90℃の温度で、3〜100kg/cm2 、好ま
しくは6〜50kg/cm2 で重合させれば良い。総単量体
量と水との比率は最終固形分量が1〜60重量%、好ま
しくは15〜55重量%の範囲になるように設定すべき
である。又、乳化重合をするにあたり粒子径を成長もし
くは制御させるために、予め水相中にエマルジョン粒子
を存在させ重合させるシード重合法によっても良い。
【0030】かくして、本発明の第一工程であるフルオ
ロオレフィンを必須成分とし、これとその他共重合可能
な単量体とを共重合して得られる水性樹脂分散体(C)
が製造できる。このようにして得られる水性樹脂分散体
(C)の粒子径は、概ね0.005〜3ミクロンの範囲
である。
【0031】次いで第二工程としては、水性樹脂分散体
(C)の存在下で、フルオロアルキル基含有エチレン性
単量体を必須成分とする単量体類(D)を重合させる。
ここで言うフルオロアルキル基含有エチレン性単量体と
しては、重合性二重結合を有し、かつ重合を経た後、そ
のポリマ−の側鎖部分に少なくとも1個のフッ素原子を
有する直鎖、分岐、又は環状のアルキル基を有する化合
物と定義することができる。
【0032】具体例としては、フルオロアルキル基を有
するビニルエ−テル類、ビニルエステル類、(メタ)ア
クリル酸エステル類などが代表的な単量体として挙げら
れるが、(メタ)アクリル酸エステル類がとくに好まし
い。さらに具体的にはトリフルオロメチルビニルエーテ
ル、1,1,1−トリフルオロエチルビニルエーテル、
2,2−ジフルオロエチルビニルエーテル、テトラフル
オロエチルビニルエーテルの他、パーフルオロプロピル
ビニルエーテル、パーフルオロブチルビニルエーテル、
パーフルオロヘキシルビニルエーテル、パーフルオロオ
クチルビニルエーテル、パーフルオロドデシルビニルエ
ーテルなど炭素数3〜12のパーフルオロアルキル基を
有するビニルエーテル類、及び炭素数3〜12のアルキ
ル基で水素原子の一部をフッ素で置換したフルオロアル
キル基を有するビニルエーテル類、「ビスコ−ト8F,
8FM,3F,3FM」(大阪有機化学(株)製の含フ
ッ素(メタ)アクリル単量体)、パ−フルオロシクロヘ
キシル(メタ)アクリレ−トの如きフルオロアルキル基
を有するアルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル
類、更にはトリフルオロ酢酸ビニルエステル、ジーパー
フルオロシクロヘキシルフマレート、又は、N−i−プ
ロピルパーフルオロオクタンスルホンアミドエチル(メ
タ)アクリレート等のフルオロアルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸エステル類などが代表例である。これら
の内、重合を経た後ポリマー主鎖にフッ素原子を含有し
ない化合物がより好ましい。
【0033】使用量は、フルオロアルキル基含有エチレ
ン性単量体を必須成分とする以外は任意の配合比率であ
って良いが、なかでも水性樹脂分散体(E)の固形分に
対しフルオロアルキル基含有エチレン性単量体を1〜9
5重量%含有させることが好ましい。さらに、前記した
分子中に重合性不飽和基を2個以上有する単量体類や、
加水分解性シリル基含有単量体類等の架橋性単量体類を
0.05〜2.0重量%含有させることが好ましい。
【0034】この工程では、先に述べたフルオロオレフ
ィンを必須成分とする単量体混合物を先に述べた方法で
予め乳化重合させて水性樹脂分散体(C)を得ておき、
次いで該エマルジョンの存在下、フルオロアルキル基含
有エチレン性単量体を必須成分とする単量体類(D)を
追加重合させるのである。つまり先に合成したエマルジ
ョン表面上に後工程のフルオロアルキル基含有エチレン
性単量体を必須成分とする単量体類(D)を堆積重合さ
せるのである。本工程で目的物を得るには、(C)成分
の固形分基準で5〜99重量部存在下、(D)成分を構
成する単量体混合物の1〜95重量部を重合させればよ
い。好ましくは、水性樹脂分散体(C)の固型分が、最
終的に得られるフッ素樹脂水性分散体(E)の固型分中
の50〜95重量%であることが良い。
【0035】更には、フルオロオレフィンがフッ素樹脂
水性分散体(E)の固型分中に5〜70重量%、更に好
ましくは20〜60重量%導入されることが好ましい。
フルオロアルキル基含有エチレン性単量体の使用量はフ
ッ素樹脂水性分散体(E)の固型分中1〜95重量%、
さらに好ましくは1〜30重量%なる量が好ましい。
【0036】このようにして得られるフッ素樹脂水性分
散体(E)の粒子径は、概ね0.01〜5ミクロンの範
囲であり粒度分布のそろった水性分散体が得られる。そ
の他、(B)成分あるいは(D)成分として共重合可能
な単量体は、フルオロアルキル基含有エチレン性単量体
や、フルオロオレフィンとの共重合性や、最終的に得ら
れる水性塗料組成物の塗膜の耐久性を考慮し選択され
る。
【0037】例えば、水性樹脂分散体(C)更には
(E)のポリマーを分子内架橋せしめることは、得られ
る塗膜の耐久性を高める上で好ましく、(C)、(E)
それぞれの乳化重合時に、架橋性単量体をそれぞれの単
量体混合物の0.05〜2重量%用いるのがよい。更に
好ましくは0.1〜1.5重量%用いるのがよい。0.
05重量%未満の使用量では、架橋効果が充分でなく、
2重量%を越える量使用しても効果が飽和するばかり
か、造膜性が損なわれる傾向が出てくるので好ましくは
ない。
【0038】一方、最終的に得られるフッ素樹脂水性分
散体(E)に適当な酸性基を導入させることは、バイン
ダー全体の顔料分散性を良好にし、更には得られる塗料
の基材付着性を高めることができるので、好ましい。即
ち、(C)、(E)それぞれの乳化重合時に、エチレン
性不飽和カルボン酸を単量体混合物の0.2〜4重量%
用いるのがよい。更に好ましくは0.5〜3重量%用い
るのがよく、より好ましくは最終的に得られるフッ素樹
脂水性分散体の固型分換算の酸価で2〜30であること
が良い。0.2重量%未満の使用量では、その効果が不
充分であり、4重量%を越える量を使用した場合、得ら
れる塗膜の耐水性、耐アルカリ性が低下するので好まし
くない。
【0039】又(C)、(E)のそれぞれの固形分には
特に制限はないが、それぞれ固形分20〜60重量%の
範囲にあることが実用上好ましい。(C)、(E)のそ
れぞれのポリマーTgは、特に制限はないが得られる塗
膜の、造膜性と耐汚染性との兼ね合いより、何れも−5
℃〜60℃の範囲にあるのが好ましい。
【0040】(D)成分の重合においては、(D)成分
単独の粒子が重量基準で大量に生成することは、本発明
の主旨に反するので、乳化剤類の追加の使用は、極力避
けるべきであり、もし必要ならば、(D)成分使用量に
対し5重量%以下、好ましくは2重量%以下にすべきで
ある。使用量が5重量%を越える場合には(D)成分単
独組成のエマルジョン粒子が多量に副製し、例えば粒子
径分布を測定すると2つのピークを有するエマルジョン
が生成する。
【0041】水性樹脂分散体(C)は、フルオロオレフ
ィンが共重合されていることにより、引き続いて行われ
るフルオロアルキル基含有エチレン性単量体を主成分と
する単量体類(D)との親和性が良好である。従って、
フルオロアルキル基含有エチレン性単量体を主成分とす
る単量体類が、水性樹脂分散体(C)に効率よく吸収
し、重合が進行し粒度分布が制御された安定性の良いエ
マルジョンの合成が可能となる。
【0042】また、フルオロオレフィンを含有する水性
樹脂分散体は造膜性の点で、アクリル酸エステル系など
のフッ素原子を含有しない一般の乳化重合体に比べ非常
に劣っているが、該水性樹脂分散体がさらに造膜性に優
れるフルオロアルキル基含有エチレン性単量体を必須成
分とする単量体類(D)で堆積重合され被覆されたこと
により、これまでに至ることのできなかった造膜性を得
ることが可能となった。
【0043】次に、本発明の一つである水性塗料組成物
のもう一つの主要構成成分である顔料につき説明する。
顔料は、塗膜の硬さ、隠ぺい性、着色による美観の向
上、基材に対する付着性、耐薬品性、耐候性の向上の目
的により、適宜、選択使用されるものであるが、その使
用量は前述のフッ素樹脂水性分散体の固形分に対し20
0重量%以下であることが好ましい。200重量%を越
える量を使用すると得られる塗膜がポーラスになり、耐
水性等の長期の耐久性が劣るので好ましくない。
【0044】使用される顔料について、その一部を列記
すると、酸化チタン、マイカ、タルク、クレー、沈降性
硫酸バリウム、シリカ末、炭酸カルシウム、酸化鉄、酸
化亜鉛、アルミ末、カーボン等の無機顔料、アゾ系、フ
タロシアニン系、キナクリドン系等の有機顔料、あるい
はプラスチック顔料、及びこれらを乳化剤、分散剤など
で水中に分散せしめた分散顔料の使用が可能であり、そ
れぞれの目的に応じて選択されて種々使用される。
【0045】又、塗料化に必要な各種添加剤、例えば分
散剤、湿潤剤、造膜助剤、増粘剤、チクソ化剤、紫外線
吸収剤、酸化防止剤、溌水剤、凍結防止剤、防腐・防ば
い剤、消泡剤等の使用は得られる塗膜の性能を考慮しつ
つ選択使用される。
【0046】本組成物の被覆される基材としては、金
属、プラスチック、木材、ガラス、セメント基材、紙、
繊維等が代表的である。被覆する方法としては、刷毛塗
り、スプレー塗装、ロールあるいはフローコーターによ
る塗装、さらにはデッピング等の浸漬塗装により被覆さ
せることができ、被覆後必要に応じて、セッテイング時
間を経た上で、加熱乾燥させるか、あるいは常温乾燥さ
せることにより皮膜を得ることができる。加熱乾燥させ
る場合には、60〜200℃の温度で任意の時間乾燥さ
せればよい。
【0047】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を説明する。
尚、部とあるのは全て重量基準とする。
【0048】実施例1(フルオロオレフィン及びその他
共重合可能な単量体を共重合して得られる水性樹脂分散
体(C)の合成) 2lステンレス製オートクレーブにイオン交換水690
部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ15部、6部の
ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル(HLB
17)、3部の炭酸水素アンモニウムを仕込み溶解さ
せ、窒素で脱気した。9部のメタクリル酸及び、210
部の酢酸ビニル、3部の1.7ーオクタジエン、液化捕
集した490部のクロロトリフルオロエチレンを耐圧滴
下槽に入れ、更にエチレンをオートクレーブ内に30気
圧になるよう圧入した。オートクレーブを65℃に昇温
し、撹拌しながら、5部の過硫酸アンモニウムを90部
のイオン交換水に溶解したものと、耐圧滴下槽に入れた
単量体とを3時間にわたって滴下し、更に3時間同温度
で保持し反応を完結させた。得られた生成物は、不揮発
分が48%、pHが1.6の乳化重合体であった。以下
これを (A−1)と称する。
【0049】実施例2 攪拌装置、窒素導入管、温度計、還流冷却器及び温度調
節装置を備えた2lのステンレス製反応容器を窒素ガス
で系内を十分に置換し、実施例1で得た(A−1)の8
00部を仕込み、次いで2部のドデシルベンゼンスルホ
ン酸ソーダ、1部のポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル、100部のイオン交換水を仕込み撹拌溶解し
窒素で脱気し、80℃まで昇温した。次に40部のオク
タフルオロブチルメタアクリレート、25部のメタクリ
ル酸メチル、33部のアクリル酸エチル、2部のメタク
リル酸の単量体混合物と、過硫酸ナトリウム0.5部を
イオン交換水2部に溶解させたものを準備しておき、同
温度にて、前記単量体混合物と、触媒水溶液とを6時間
にわたり滴下させ重合反応を行わせる。滴下終了後も、
同温度に2時間保持し重合反応を完結させる。室温まで
冷却後、14%アンモニア水で反応混合物のpHを7.
5に調整した。得られた生成物は、不揮発分が46%、
平均粒子径が0.17ミクロンであり狭い粒度分布を有
する乳白色液体であった。以下これを不揮発分45%に
調製した試料を(C−1)と称する。
【0050】実施例3 実施例1で得た(A−1)の800部を2lのステンレ
ス製反応容器に仕込み、次いで2部のドデシルベンゼン
スルホン酸ソーダ、1部のポリオキシエチレンノニルフ
ェニルエーテル、100部のイオン交換水を仕込み撹拌
溶解し窒素で脱気し、80℃まで昇温した。次に40部
の2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、3
0部のメタクリル酸メチル、28部のアクリル酸エチ
ル、2部のメタクリル酸の単量体混合物と、過硫酸ナト
リウム0.5部をイオン交換水2部に溶解させたものを
準備しておき、同温度にて、前記単量体混合物と、触媒
水溶液とを3時間にわたり滴下させ重合反応を行わせ
る。滴下終了後も、同温度に3時間保持し重合反応を完
結させる。室温まで冷却後、14%アンモニア水で反応
混合物のpHを7.5に調整した。得られた生成物は、
不揮発分が46%、平均粒子径が0.21ミクロンであ
り狭い粒度分布を有する乳白色液体であった。以下これ
を不揮発分45%に調整した試料を(C−2)と称す
る。
【0051】比較例1 攪拌装置、窒素導入管、温度計、還流冷却器及び温度調
節装置を備えた2lのステンレス製反応容器を窒素ガス
で系内を十分に置換し、(A−1)の800部を使用せ
ずにイオン交換水45部を仕込んだ他は、実施例2と同
じ原料及び操作で、反応を行った。生成物は、不揮発分
が40%、平均粒子径が0.09ミクロンの粒度分布を
有する乳白色液体であった。このものを減圧下濃縮し、
さらにpHを7.5に調節して不揮発分45%の比較用
フッ素樹脂水性分散体(R−1)を得た。
【0052】比較例2 実施例1で得られた(A−1)を比較用フッ素樹脂水性
分散体として不揮発分45%に調整した試料を(R−
2)とした。
【0053】実施例4(水性塗料組成物の配合) 実施例2、3、及び比較例で得られたフッ素樹脂水性分
散体を種々用い下記に示す塗料配合A,B,Cにより配
合した。
【0054】〔塗料配合 A〕(常乾用白色艶有塗料配
合) 水 7.84部 25%アンモニア水 0.15部 ノイゲンEAー120 0.33部 (湿潤剤:第一工業製薬社製) タモール731(25%) 1.34部 (分散剤:米国ロームアンドハース社製) エチレングリコール 7.46部 タイペークRー930 41.00部 (二酸化チタン:石原産業社製) ベストサイドFX 0.20部 (防腐剤:大日本インキ化学工業社製) ノプコ8034 0.30部 (消泡剤:サンノプコ社製) (以上を高速攪拌機で分散) セロサイズQP−4400(3%) 7.46部 (増粘剤:米国UCC社製) チッソサイザーCS−12 4.00部 (造膜助剤:チッソ社製) ブチルカルビトールアセテート 3.40部 (造膜助剤) フッ素樹脂水性分散体(45%) 100.00部 (以上を攪拌機で均一攪拌) 塗料不揮発分 :51% 顔料濃度 PWC :47% 〔塗料配合 B〕(加熱強制乾燥用黒色艶有塗料配合) 水 11.50部 フッ素樹脂水性分散体(45%) 100.00部 ブチルカルビトールアセテート 1.50部 (造膜助剤) ディスパーズカラーSD−9020 0.15部 (カーボン分散顔料:大日本インキ化学工業社製) ノプコ8034L 0.01部 (消泡剤:サンノプコ社製) ベストサイドFX 0.20部 (防腐剤:大日本インキ化学工業社製) ノイゲンEAー120 0.33部 (湿潤剤:第一工業製薬社製) (以上を攪拌機で均一攪拌) 塗料不揮発分 :40% 顔料濃度 PWC : 1% 〔塗料配合 C〕(加熱強制乾燥金属用白色艶有塗料配
合) 水 3.00部 ブチルセロソルブ 6.00部 タモール731(25%)(分散剤) 0.50部 ウォーターゾールS−352 3.00部 (65%)(分散用、水溶性樹脂:大日本インキ化学工
業社製) ジメチルエタノールアミン 0.05部 フォーマスターVL 0.10部 (消泡剤:サンノプコ社製) タイペークRー930 41.00部 (二酸化チタン:石原産業社製) (以上をサンドグライダで分散) フッ素樹脂水性分散体(45%) 100.00部 ディックネート3111 3.00部 (ドライヤー:大日本インキ化学工業社製) (以上を攪拌機で均一攪拌) 塗料不揮発分 :51% 顔料濃度 PWC :31% 実施例5 実施例4で得られた各種水性塗料を種々の基材に塗装し
試験に供した。結果をまとめて表1に記載する。また低
温で造膜させた基材においても同様に試験を行った。乾
燥温度15℃での結果を表2に、乾燥温度5℃での結果
を表3に記載する。
【0055】(基材) 基材a:スレート板 基材b:スレート板にシーラーとしてアクリディックA
−172(溶剤系アクリル樹脂;大日本インキ化学工業
社製)を100g/m2 塗布、乾燥後、その上にラフト
ンジャンボ(吹付けタイル;鈴鹿塗料社製)を2000
g/m2 平滑に塗布し、室温にて1週間乾燥したもの。 基材c:磨軟綱板 (塗装方法) 塗料配合Aの場合 基材a、b、cそれぞれに室温で水性塗料組成物を12
0g/m2 塗装し、1日乾燥後、更に80g/m2 塗装
し、室温(25℃)で7日乾燥し各種試験に供した。低
温造膜性においては、15℃、5℃で7日間乾燥し各種
試験に供した。 塗料配合Bの場合 基材aを予め表面温度60℃に予熱し、水性塗料組成物
を120g/m2 になるように塗装し、 100℃の雰囲
気下で10分加熱乾燥した。5分間室温で放冷後、更に
80g/m2 になるように塗装し、100℃の雰囲気下
で加熱乾燥した。室温で7日乾燥し各種試験に供した。
【0056】塗料配合Cの場合 基材cを用い上述したの場合と同様に塗装し、各種試
験に供した。 (塗膜試験方法) 各種基材に種々の条件で、塗装した試験片を塗装面を残
し、他の面をウレタン−アクリル系シーリング剤でシー
リングした後、下記の試験に供した。 耐水性 :水道水中に2カ月浸漬後、塗膜の状態
を目視判定。 耐アルカリ性:Ca(OH)2 飽和の2%NaOH水溶
液中に2カ月浸漬後、塗膜の状態を目視判定。 耐酸性 :0.2%の硫酸水溶液中に1カ月浸漬
後、塗膜の状態を目視判定。 耐凍結融解性:水中に浸漬し、−20℃×4時間→4
0℃×4時間を1サイクルとし、30サイクル後の状態
を目視判定。 促進耐候性 :サンシャインウェザーメーターにて促
進試験後、それぞれの試験時間における光沢保持率を測
定。 実曝試験 :大阪府高石市にて2年間屋外曝露し、
塗膜の汚染状態を目視判定。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
【表3】
【0060】
【発明の効果】本発明のフッ素樹脂水性分散体は、フル
オロオレフィン系乳化共重合体の粒子径の制御を容易に
し、任意の粒度に調製することができる。また本発明の
水性塗料組成物は、いままで困難であったフルオロオレ
フィン系水性分散体の造膜性を向上させることができ、
従来のフッ素樹脂水性分散体では得ることのできなかっ
た強靱な塗膜を常温もしくは比較的低温の加熱乾燥によ
り形成させることができる。さらにフルオロオレフィン
系水性分散体の耐候性、耐薬品性、耐水性を維持したま
ま優れた耐汚染性を発現し得る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 259/08 C08F 2/22 C09D 151/00 - 151/06

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピ
    レン、1,1,3,3,3−ペンタフルオロプロピレン、
    2,2,3,3−テトラフルオロプロピレン、1,1,2−
    トリフルオロプロピレン、3,3,3−トリフルオロプロ
    ピレン、クロロトリフルオロエチレン、ブロモトリフル
    オロエチレン、1−クロロ−1,2−ジフルオロエチレ
    ン及び1,1−ジクロロ−2,2−ジフルオロエチレンか
    らなる群から選ばれる1種以上のフルオロオレフィン
    (A)とその他の共重合可能な単量体(B)とを共重合
    して得られる水性樹脂分散体(C)の存在下に、フルオ
    ロアルキル基含有エチレン性単量体を必須成分とする単
    量体類(D)を乳化重合して得られるフッ素樹脂水性分
    散体(E)。
  2. 【請求項2】フルオロアルキル基含有エチレン性単量体
    が、フロオロアルキル基含有ビニルエーテル、フルオロ
    アルキル基含有ビニルエステル及びフルオロアルキル含
    有(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる
    1種又は2種以上の混合物であることを特徴とする請求
    項1記載のフッ素樹脂水性分散体(E)。
  3. 【請求項3】フルオロアルキル基含有エチレン性単量体
    を必須成分とする単量体類(D)が、架橋性単量体を
    0.05〜2重量%含むものであることを特徴とする請
    求項1又は2記載のフッ素樹脂水性分散体(E)。
  4. 【請求項4】水性樹脂分散体(C)の固形分が、フッ素
    樹脂水性分散体(E)の固型分に対し5〜99重量%で
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記
    載のフッ素樹脂水性分散体(E)。
  5. 【請求項5】フルオロオレフィン(A)が、水性樹脂分
    散体(C)の固型分中1〜90重量%重合されているこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のフ
    ッ素樹脂水性分散体(E)。
  6. 【請求項6】フルオロアルキル基含有エチレン性単量体
    が、フッ素樹脂水性分散体(E)の固型分中1〜95重
    量%重合されていることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか1つに記載のフッ素樹脂水性分散体(E)。
  7. 【請求項7】フッ素樹脂水性分散体(E)の固分の酸
    価が、2〜30であることを特徴とする請求項1〜6の
    いずれか1つに記載のフッ素樹脂水性分散体(E)。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1つに記載のフッ
    素樹脂水性分散体(E)と顔料とを必須成分として含
    でなる水性塗料組成物。
  9. 【請求項9】顔料が水性樹脂分散体(E)の固型分に対
    し200重量%以下であることを特徴とする請求項8記
    載の水性塗料組成物。
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