JP3166369B2 - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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JP3166369B2
JP3166369B2 JP00048693A JP48693A JP3166369B2 JP 3166369 B2 JP3166369 B2 JP 3166369B2 JP 00048693 A JP00048693 A JP 00048693A JP 48693 A JP48693 A JP 48693A JP 3166369 B2 JP3166369 B2 JP 3166369B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真に用いられるト
ナーに関する。より詳しくは、本発明は湿式法で製造さ
れる比較的小粒径であって良好なクリーニング性を有す
るトナーに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真方式による複写機あるい
はプリンター等の分野において、高画質化が要求されて
いる。この要求を満たすべく、トナーの小粒径化が活発
に検討されている。従来からトナーの製法としては、結
着樹脂や着色剤等を溶融混練し、この混練物を粉砕、分
級することにより行う粉砕法が用いられている。しか
し、この粉砕法により得られるトナーはトナー粒子の粒
径分布が広く、トナーの小粒径化に対して技術的に、ま
た収率等の生産性の面から限界がある。小粒径の粒子で
あって粒径分布の比較的狭いものが得られ、生産性の面
でも粉砕法より有利な方法として懸濁重合法や懸濁造粒
法等の湿式造粒法がある。この方法は重合性モノマー、
着色剤、その他の添加剤を加え、トナーを懸濁状態で合
成し、造粒する等の方法である。このような湿式系で製
造したトナーは、表面に凹凸のない滑らかな球形をして
いる。
【0003】球状で、しかも小粒径のトナーを用いる場
合に、クリーニング性の問題がある。現在の電子写真シ
ステムにおいてはブレードクリーニングがクリーニング
方法の主流であるが、小粒径で表面が滑らかな球状のト
ナーはブレードに掻き取られることなく感光体上に残存
してフィルミングの原因となる。このクリーニング性の
悪さが湿式で製造した小粒径トナーにおける最大の問題
点のひとつとなっている。
【0004】上記問題を解決するため、例えば特開平4-
81767号公報にはスチレンモノマー、カーボン等によっ
て構成されるエマルジョン表面に界面重合によってポリ
ウレア膜を形成し、その後エマルジョン内部のモノマー
を重合させ、体積を収縮させてトナー表面に凹凸を形成
する方法が開示されているが、このようなカプセル化に
おいては全く異なる合成反応を2つ行う為に制御が困難
であり、多大なコストがかかるという問題がある。また
特開平3-126956号公報には、懸濁重合によって得られた
トナーをガラス転移温度以上、軟化点以下で凝集させ、
その後解砕して、表面に凹凸を有するトナーを得る方法
が開示されているが、解砕工程を含むものは粒子の大き
さや形状の制御が困難であり、球状の均一な粒子を得る
ことが難しい。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みなされたものである。すなわち本発明は、均一な比
較的小粒径の球状であって、表面が不定形である電子写
真用トナーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、少なくと
も樹脂と着色剤からなる球状樹脂粒子と無機微粒子と
を、樹脂を溶解することなく膨潤させる有機溶媒中に分
散させることによって前記樹脂粒子を膨潤させるととも
にこの樹脂粒子表面に前記無機微粒子を付着させ、これ
を噴霧乾燥して表面に凹部を形成した電子写真用トナー
に関する。
【0007】本発明の球状樹脂粒子は湿式法にて調製す
る。粉砕法では電子写真用トナーの分野において要求さ
れる粒径分布の狭い、均一な小粒径の球状樹脂粒子を高
収率で得ることが難しい。湿式製造方法とは、乳化分散
造粒法、乳化重合、非水分散、シード重合、ソープフリ
ー重合、懸濁重合または懸濁法等溶媒中で造粒を行う懸
濁造粒法等である。本発明に用いられる湿式製造方法は
懸濁重合法や乳化重合法などの重合過程を含むものであ
っても、あるいは懸濁造粒法などの重合過程を含まない
造粒法であってもよい。
【0008】懸濁重合法による場合は、結着剤としての
樹脂成分を形成し得る重合性モノマー、重合開始剤並び
に着色剤およびその他の添加剤を成分とする重合組成物
を非溶媒系媒体中に懸濁し、重合することで造粒を行な
う。なお、非溶媒系媒体とは、水、メタノール、エタノ
ール、イソプロピルアルコール等をいう。
【0009】また、乳化重合法による場合は、一般的な
乳化重合によっては、粒径分布は良好であるが極めて微
小な粒子しか得られないために、シード重合法として知
られる方法を用いることが好ましい。すなわち、重合性
モノマーの一部と重合開始剤を水系媒体あるいは乳化剤
を添加してなる水系媒体中に添加して撹拌乳化し、その
後、重合性モノマー残部を徐々に滴下して微小な粒子を
得、この粒子を種として着色剤およびその他の添加剤を
含む重合性モノマー液滴中で重合を行なうものである。
この他、重合過程を含む湿式造粒法としては、ソープフ
リー乳化重合法、マイクロカプセル法(界面重合法、in
−situ重合法等)、非水分散重合法などが知られてい
る。また、懸濁造粒法による場合は、結着剤としての樹
脂成分を適当な溶媒に溶解させた溶液に必要に応じて着
色剤その他の添加剤を配合して溶融し、これを非溶媒系
媒体中に懸濁して造粒を行なう。
【0010】本発明の球状樹脂粒子を構成する樹脂とし
ては、通常トナーにおいて結着剤として汎用されている
ものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、
スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、オレフィン系
樹脂、ポリエステル系樹脂、アミド系樹脂、カーボネー
ト樹脂、ポリエーテル、ポリスルフォンなどのような熱
可塑性樹脂、あるいはエポキシ樹脂、尿素樹脂、ウレタ
ン樹脂などのような熱硬化性樹脂並びにこれらの共重合
体およびポリマーブレンドなどが用いられる。なお、本
発明において用いられる結着樹脂としては、例えば熱可
塑性樹脂におけるように完全なポリマーの状態にあるも
ののみならず、熱硬化性樹脂におけるようにオリゴマー
ないしはプレポリマーの状態のものも含むものであり、
さらにポリマーに一部プレポリマー、架橋剤などを含ん
だものなども含まれるものである。
【0011】なお、最近、より一層高速で複写できる技
術が望まれており、このような高速システムに使用され
るトナーにおいては、トナーの転写紙等への短時間での
定着性、定着ローラーからの分離性を向上させる必要が
ある。従って、このような高速システムに使用されるト
ナーを得ようとする場合には、球状樹脂粒子を構成する
樹脂として、スチレン系モノマー、(メタ)アクリル系モ
ノマー、(メタ)アクリレート系モノマーから合成される
ホモポリマーあるいはコポリマー、またはポリエステル
系樹脂を使用することが望ましく、その分子量として
は、数平均分子量(Mn)と、重量平均分子量(Mw)と、Z平
均分子量(Mz)との関係が、1,000≦7,000、40≦Mw/Mn≦7
0、200≦Mz/Mn≦500であり、数平均分子量(Mn)として
は、さらに2,000≦Mn≦7,000であるものを使用すること
が望ましい。また、オイルレス定着用トナーとして用い
る場合には、ガラス転移温度が55〜80℃、軟化点が80〜
150℃で、さらに5〜20重量%のゲル化成分が含有されて
いるものが望ましい。また、耐塩化ビニル性を向上させ
る為にはポリエステル系樹脂を使用することが望まし
く、ゲル化成分を5〜20重量%含有するものが特に望ま
しい。
【0012】また、OHP用あるいはフルカラー用として
用いる透光性カラートナーを得ようとする場合には、球
状樹脂粒子を構成する樹脂として、耐塩化ビニル性、透
光性カラートナーとしての透光性、OHPシートとの密着
性の観点からポリエステル系樹脂を使用することが望ま
しく、さらにこの場合、ガラス転移温度が55〜70℃、軟
化点が80〜150℃、その分子量として数平均分子量(Mn)
が1,000〜15,000、分子量分布(Mw/Mn)が4以下の線状ポ
リエステルであることが望ましい。さらに、透光性カラ
ートナーを得ようとする場合の結着樹脂としては、線状
ポリエステル樹脂(A)にジイソシアネート(B)を反応さ
せて得られる線状ウレタン変性ポリエステル(C)も好適
に用いられる。ここで言う線状ウレタン変性ポリエステ
ルは、ジカルボン酸とジオールよりなり、数平均分子量
が2,000〜15,000で、酸価が5以下の実質的に末端基が
水酸基よりなる線状ポリエステル樹脂1モル当り、0.3
〜0.95モルのジイソシアネート(B)を反応させて得られ
る線状ウレタン変性ポリエステル樹脂で、かつ、当該樹
脂(C)のガラス転移温度が40〜80℃で、酸価が5以下で
あるものを主成分とするものである。さらに、線状ポリ
エステルにスチレン系、アクリル系、アミノアクリル系
モノマー等をグラフト、ブロック重合等の方法により共
重合して変性したポリマーで、上記と同様のガラス転移
温度、軟化点、分子量特性を有するものも好適に用いら
れる。
【0013】本発明において樹脂粒子を膨潤させるに
は、上記のごとき湿式法にて製造された球状樹脂粒子
を、樹脂を溶解することなく膨潤させる分散媒中に分散
するかまたは、樹脂粒子を重合過程を含まない懸濁法に
よって製造する工程において、樹脂を溶解させた溶剤を
一部残したまま、これをを溶解しない非溶媒系に分散さ
せる方法である。
【0014】樹脂粒子は通常、高分子鎖が複雑に絡み合
った状態で存在する。密に高分子鎖が詰まった状態で存
在する球状樹脂を、親和性の高い溶媒中に置くと高分子
鎖がほどけかかったような膨潤状態となる。本発明はこ
のような膨潤状態の球状樹脂粒子を噴霧乾燥させること
によって、樹脂粒子を収縮させ、その表面に複数の凹部
を生成させた粒子を得るものである。
【0015】本発明に用いる球状樹脂粒子を膨潤させる
有機溶剤は、原料となる樹脂の種類によっても異なる
が、樹脂を溶解することなく膨潤させる溶剤であればよ
く、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアル
コール、アセトン等が好ましく、特にこれらの有機溶剤
と水との混合物が好適に用いられる。有機溶剤/水の配
合比は原料となる樹脂の種類や分子量に従って選択すれ
ばよく、樹脂の分子量が高いほど水に対する有機溶剤の
比率を大きくすればよい。
【0016】本発明のトナーの製造方法において、噴霧
乾燥は通常湿式造粒方法にてトナーを製造する際に用い
る装置あるいは条件で行えば良い。本発明のトナーの製
造方法においては、樹脂粒子を膨潤させた状態で取り扱
うため、樹脂粒子同士の凝集が生じやすい。凝集防止の
ために、本発明のトナーには保護剤を添加する。保護剤
としては、シリカ、チタン、アルミナ等の無機微粒子あ
るいは、ポリマー微粒子等で、粒径が0.1から0.5μmの
ものが好適に用いられる。これらの微粒子は荷電制御
剤、流動化剤の役割も兼ねている。保護剤の添加量は、
トナーに対して0.5〜5重量%である。保護剤は、樹脂を
膨潤させる分散媒中に分散させ、樹脂粒子と共に混合撹
拌してその表面上に付着させればよい。樹脂粒子が膨潤
しているため、保護剤である微粒子は容易にかつ強固に
固着させることができる。
【0017】上記の他にも磁性粒子、オフセット防止
剤、荷電制御剤、クリーニング助剤などとして単独ある
いは複数に機能する微粒子を保護剤としても用いてもよ
い。保護剤としては樹脂粒子表面上に付着させることが
必要であるが、その他の目的に用いる場合にはこれらの
添加剤の必ずしも全ての種類を上記微粒子としてトナー
粒子表面に付着存在させる必要はなく、そのいくつかは
結着樹脂および着色剤と共に配合してトナー粒子中に内
在させることも可能であり、さらに同種の添加剤をトナ
ー粒子中に内在させると共にトナー粒子表面に微粒子と
して付着存在させるといった態様も取り得る。
【0018】磁性トナーを調製する場合において添加さ
れる磁性体としては、マグネタイト、γ−ヘマタイト、
あるいは各種フェライト等がある。トナーの定着性向上
のために用いられるオフセット防止剤として、具体的に
は、各種ワックス、特に低分子量ポリプロピレン、ポリ
エチレン、あるいは、酸化型のポリプロピレン、ポリエ
チレン等のポリオレフィン系ワックス、さらにはカルナ
バワックス等の天然ワックスが好適に用いられる。流動
化剤としては、シリカ、酸化アルミニウム、酸化チタ
ン、フッ化マグネシウム等の各種金属酸化物が単独ある
いは組合せて用いられる。クリーニング助剤としては、
流動化剤として上述した無機微粒子、ステアリン酸塩等
の金属石鹸、フッ素系、シリコン系、スチレン−(メタ)
アクリル系、ベンゾグアナミン、メラミン、エポキシ等
の各種合成樹脂微粒子等が用いられる。荷電制御剤とし
ては、摩擦帯電により正または負の荷電を与え得るもの
であれば、特に限定されず有機あるいは無機の各種のも
のが用いられ得る。
【0019】本発明のトナー中に含有される着色剤とし
ては、特に限定されるものではなく、公知の有機ないし
無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。通
常、結着樹脂100重量部に対して、1〜20重量部、より好
ましくは2〜10重量部使用することが望ましい。すなわ
ち、20重量部より多いとトナーの定着性が低下し、一
方、1重量部より少ないと所望の画像濃度が得られない
虞れがあるためである。
【0020】本発明の製造方法によって得られる本発明
の電子写真用トナーは、比較的均一な粒径を有する球に
近い形状をしているが、表面が不定型であるため、クリ
ーニング性が非常に良好である。また、この不定型化
は、通常のトナー製造工程に容易に組み込むことができ
るため、コストの面からも有利である。
【0021】
【実施例】本発明のトナーを実施例を用いてさらに詳細
に説明する。 トナーの製造実施例1 球形樹脂粒子を懸濁法で製造する。ジクロルメタン500m
l(663重量部)中に、結着樹脂としてガラス転移点58℃
のポリエステル樹脂100重量部を溶解させるとともに、
フタロシアニン系シアン顔料(東洋インキ(株)製)6
重量部と荷電制御剤(ボントロンE-81:オリエント化学
工業(株)製)4重量部とを加えた溶液を調製した。こ
の溶液をアイガーモーターミル(アイガージャパン
(株)製)を用い、3000rpmで1時間循環混合させ、顔
料および荷電制御剤が均一に微細分散された試料溶液を
得た。
【0022】一方、分散媒体液として、蒸留水に1%メ
トロース(信越化学工業(株)製)および1%ドデシル
硫酸ナトリウムを溶解させたものを調製した。上記試料
溶液を分散媒体液に投入し、T.K.AUTO HOMO MIXER(特
殊機化工業(株)製)により4000rpmで10分間撹拌させ
てエマルジョンを調製した。
【0023】このエマルジョンを50℃に昇温させ、5時
間撹拌して有機溶剤のジクロルメタンを蒸発させた後12
時間静置し、デカンテーションにより上澄み液を除去し
た。(この時、有機溶剤であるジクロルメタンの残存量
は、約0.5%である.)沈殿した粒子は蒸留水に再分散さ
せ濾過した。得られた粒子100gを30%(w/w)メタノール
水溶液1リットル中に分散させ、超音波洗浄5分間およ
び脱液を2回繰り返した。
【0024】次いで、600gのメタノールにSiO2(R-97
4、粒径15mμ:日本エアロジル(株)製)2重量部(2g)
を添加し、さらに蒸留水を400gを加えてSiO2含有60重量
%メタノール水溶液を得た。ここへ上記の洗浄した粒子
を100g分散させ、T.K.AUTO HOMO MIXERにて10000rpmで1
0分撹拌した後脱液し、SiO2が表面に固着された樹脂粒
子を得た。この粒子をさらに90%メタノール水溶液1リ
ットルに分散させ、DISPACOAT DC-08型(日清製粉
(株)製)により温度90℃、ブロワー2.4m3/min、ノズ
ル圧5.0kgf/cm2で噴霧乾燥させた。実施例1により得ら
れたトナーの粒子構造を示す電子顕微鏡写真を図1に示
す(倍率5000倍)。トナーの平均粒径は5.8μm、表面に
複数個の凹部が形成された形状になっていた(収率91
%)。
【0025】実施例2 実施例1と同様の条件で調製し、有機溶剤を完全に除去
したエマルジョンを12時間静置し、デカンテーションに
より上澄み液を除いた。沈殿した粒子を蒸留水に再分散
させ、濾過した。得られた粒子を20%イソプロパノール
(IPA)水溶液中に分散させ、超音波洗浄を5分間およ
び脱液を2回繰り返した。
【0026】300gのIPAにSiO2(R-974、粒径15mμ:日
本エアロジル(株)製)2重量部を添加し、さらに蒸留
水を700gを加え、SiO2含有30重量%IPA水溶液を調製し
た。このIPA水溶液に、洗浄した粒子を分散させ、T.K.
AUTO HOMO MIXERにより、10000rpmで10分間撹拌した後
脱液し、SiO2が表面に固着された粒子を得た。この粒子
を60%IPA水溶液に分散させ、DISPACOAT DC-08型によ
り、温度90℃、ブロワー2.4m3/min、ノズル圧5.0kgf/cm
2で噴霧乾燥させた。平均粒径5.8μmで、表面に複数個
の凹部が形成された形状のトナーを得た(収率90%)。
【0027】実施例3 重合性単量体混合物 成分 重量部 スチレンモノマー 75 n−ブチルアクリレートモノマー 15 カーボンブラックMA100(三菱化成(株)製) 10
【0028】上記の重合性単量体混合物を分散、混合し
た後、アゾビスイソブチロニトリル1.5重量部を溶解
し、2.0%ポリビニルアルコール水溶液400重量部を加え
てT.K.AUTO HOMO MIXERを使用して7000rpmで10分間撹拌
した。この懸濁分散液を窒素雰囲気下、70rpmで撹拌し
ながら、70℃で6時間重合させた。重合終了後は実施例
1と同様の条件にて処理した。すなわち、生成した樹脂
粒子をデカンテーションによって分離し、30%メタノー
ル水溶液にて2回洗浄し、膨潤させてSiO2微粒子を付着
させた後に90%メタノール水溶液に分散し、噴霧乾燥し
て表面改質されたトナーを得た。平均粒径5.8μmで、そ
の表面に複数個の凹部が形成された形状のトナーを得た
(収率82%)。
【0029】比較例1 実施例1において樹脂粒子にSiO2微粒子を固着させた
後、これを噴霧乾燥させる際に粒子をメタノール溶液で
はなく水中に分散させた。その後実施例1と同様の条件
にて噴霧乾燥させ、平均粒径6.1μmのトナーを得た(収
率90%)。トナーは真球に近い形状で、その表面は、な
めらかであった。比較例1により得られたトナーの粒子
構造を示す電子顕微鏡写真(5000倍)を図2に示した。
【0030】クリーニング性 実施例1から3および比較例のトナーのクリーニング性
を評価した。各トナーをの有機感光体に対して常時0.8m
g/cm2の量が付着するよう、静電的に付着させた。この
感光体を周速350mm/secで回転させるとともに、感光体
の表面に付着されたトナーをクリーニングするためのブ
レードが常時圧接するよう設置した。ブレードはショア
ー硬度70度、エッジ精度20μmのものを用いた。このブ
レードを上記の感光体に対して圧接角16度、圧接力2か
ら2.5g/mmで圧接するようにした。感光体表面に付着さ
れたトナーをブレードによってクリーニングし、3時間
経過後においてこの感光体表面のトナーのフィルミング
の状況を顕微鏡で観察してトナーのクリーニング性を評
価した。評価は3段階で行った:
【0031】3:フィルミングが全く無い 2:若干のフィルミングが発生しているがこの感光体を
用いても画像上には影響がない 1:フィルミングが発生し、この感光体を用いた画像に
も影響がある場合 結果を表1に示した。
【0032】
【表1】
【0033】実施例1〜3のトナーは、従来の製法によ
る比較例1のトナーに比べてクリーニング性が著しく向
上した。
【0034】
【発明の効果】本発明の方法でトナーを製造すると、平
均粒径が約6μmのトナーを80%以上の高い収率をもって
製造することができる。本発明のトナーは表面上に均一
な凹面を有し、クリーニング性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1のトナーの粒子構造を示す電子顕微
鏡写真である。
【図2】 比較例1のトナーの粒子構造を示す電子顕微
鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高間 正彰 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (72)発明者 町田 純二 大阪府大阪市中央区安土町二丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (56)参考文献 特開 平4−1766(JP,A) 特開 平2−146057(JP,A) 特開 平1−252976(JP,A) 特開 平1−302270(JP,A) 特開 平1−195460(JP,A) 特開 平4−358160(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも樹脂と着色剤からなる球状樹
    脂粒子と無機微粒子とを、樹脂を溶解することなく膨潤
    させる有機溶媒中に分散させることによって前記樹脂粒
    子を膨潤させるとともにこの樹脂粒子表面に前記無機微
    粒子を付着させ、これを噴霧乾燥して表面に凹部を形成
    した電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】 前記球状樹脂粒子湿式法にて得られた
    樹脂粒子であることを特徴とする請求項1記載の電子写
    真用トナー。
  3. 【請求項3】 前記有機溶媒が水との混合溶媒であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の電子写真用トナー。
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