JP3165501B2 - 機械式過給機付エンジンの過給圧制御装置 - Google Patents

機械式過給機付エンジンの過給圧制御装置

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JP3165501B2 JP09930692A JP9930692A JP3165501B2 JP 3165501 B2 JP3165501 B2 JP 3165501B2 JP 09930692 A JP09930692 A JP 09930692A JP 9930692 A JP9930692 A JP 9930692A JP 3165501 B2 JP3165501 B2 JP 3165501B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、機械式過給機から吐
出された吸気を過給機上流側の吸気通路にリリーフする
リリーフ通路を備えた過給機付エンジンにおいて、その
過給圧を制御する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の機械式過給機付エン
ジンとして、例えば特開平1―315612号公報に示
されるように、吸気通路に、吸気を過給する内部圧縮型
の機械式過給機を配設するとともに、該過給機下流側の
吸気通路をリリーフ通路を介して過給機上流側に接続
し、過給機から吐出された吸気の上流側吸気通路へのリ
リーフ量を調整することにより、過給圧を制御して過給
機の駆動損失を低減するようにしたものは知られてい
る。
【0003】一方、実開平61―47479号公報に
は、排気ガス浄化装置上流側の排気通路を機械式過給機
下流側の吸気通路に排気還流通路を介して接続し、エン
ジンの過給領域で排気還流通路を開くことで、過給され
た空気を2次エアとして排気系に供給するようにするこ
とが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した前
者の従来例では、エンジンの非過給領域に、過給機から
吐出された吸気の一部をリリーフ通路を介して過給機上
流側に還流させるため、過給機で圧縮されて昇温した吸
気がさらに過給機での再圧縮により昇温することとな
り、過給機からの吸気の吐出温度は高くなる。特に、エ
ンジンの低速トルクを上げるために大型の過給機を設け
た場合には、高速域で過給能力が過大となるので、上記
吸気吐出温度の上昇が顕著に生じる。
【0005】しかしながら、この過給機からの吸気の吐
出温度の上昇は種々の弊害を招くので、その吐出温度は
低下させる必要がある。例えば吸気の吐出温度の上昇に
伴い過給機の圧縮部が熱膨張するが、この熱膨張を考慮
すると、圧縮部のクリアランスをあまり大きくすること
はできない。しかし、このクリアランスの増大は、エン
ジンの低速域で体積効率や断熱効果の悪化により吸気圧
縮能力が低下することを意味し、低速トルクの不足を招
くこととなる。
【0006】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
で、その主たる目的は、上記した後者の従来例に示され
ている構造に着目して、過給機の吸気吐出温度を下げる
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的の達成のた
め、請求項1の発明では、機械式過給機から吐出された
吸気を過給機上流側にリリーフさせるようにした過給機
付エンジンにおいて、過給機吐出側の吸気通路を排気ガ
ス浄化装置上流側の排気通路に連通させ、排気ガス温度
を検出して、その温度が高いときに、過給機の吐出吸気
上記排気ガス浄化装置上流側の排気通路にリリーフす
るようにしている。
【0008】すなわち、この発明では、図1に示すよう
に、吸気を過給する機械式過給機10と、該過給機10
から吐出された吸気を過給機10上流側の吸気通路4に
リリーフするリリーフ通路23とを備えるとともに、排
気通路33に排気ガス浄化装置36を備え、上記リリー
フ通路23により過給圧を制御するようにした機械式過
給機付エンジン1の過給圧制御装置が前提である。
【0009】そして、上記過給機10下流側の吸気通路
4を排気ガス浄化装置36上流側の排気通路33に連通
する過給圧リリーフ通路37と、過給機10から吐出さ
れる吸気のリリーフ通路23及び過給圧リリーフ通路3
7への流通割合を変化させるリリーフ可変手段47とを
設ける。
【0010】さらに、排気ガス温度を検出する排気温度
検出手段56と、この排気温度検出手段56により検出
される排気ガス温度が所定値よりも高くなったとき、過
給機10からの吐出吸気が上記排気ガス浄化装置36上
流側の排気通路33へリリーフされるように上記リリー
フ可変手段47を制御する制御手段58とを設ける。
【0011】請求項の発明では、エンジンの運転領域
を検出して、その領域が高速高負荷領域であるときに、
過給機の吐出吸気を排気ガス浄化装置上流側の排気通路
にリリーフするようにした。
【0012】すなわち、この発明では、過給機10下流
側の吸気通路4を排気ガス浄化装置36上流側の排気通
路33に連通する過給圧リリーフ通路37と、過給機1
0から吐出される吸気のリリーフ通路23及び過給圧リ
リーフ通路37への流通割合を変化させるリリーフ可変
手段47とを設ける。
【0013】さらに、エンジン1の運転領域を検出する
運転領域検出手段57と、この運転領域検出手段57に
より検出されるエンジン1の運転領域が高速高負荷領域
になったとき、過給機10からの吐出吸気が上記排気ガ
ス浄化装置36上流側の排気通路33へリリーフされる
ように上記リリーフ可変手段47を制御する制御手段5
8とを設ける。
【0014】請求項の発明では、上記請求項1又は2
の機械式過給機付エンジンの過給圧制御装置において、
エンジン1は複数の気筒2を有するものとし、過給圧リ
リーフ通路37を、各気筒2に接続される排気通路33
の集合部33aよりも上流側に連通させる。
【0015】請求項の発明では、請求項1又は2の機
械式過給機付エンジンの過給圧制御装置において、排気
ガス温度を検出する排気温度検出手段56を設ける。ま
た、制御手段58は、上記排気温度検出手段56により
検出される排気ガス温度が所定値よりも高くなったとき
には、過給機10からの吐出吸気が排気通路33へリリ
ーフされるようにリリーフ可変手段47を制御すること
に加え、空燃比をリッチ側に補正するように構成する。
【0016】請求項の発明では、同様に請求項1又は
の機械式過給機付エンジンの過給圧制御装置におい
て、過給機10からの吸気の吐出温度を検出する吐出温
度検出手段53を設け、制御手段58は、上記吐出温度
検出手段53により検出される吐出温度が一定となるよ
う、排気ガス浄化装置36上流側の排気通路33への吸
気のリリーフ量を制御するように構成する。
【0017】請求項の発明では、上記機械式過給機1
0は内部圧縮型の過給機とする。
【0018】
【作用】上記の構成により、請求項1の発明では、排気
ガスの温度が排気温度検出手段56により検出され、こ
の排気温度が所定値よりも高いときには、制御手段58
によりリリーフ可変手段47が制御されて、過給機10
からの吐出吸気が排気通路33へリリーフされる。この
ため、過給機10からの吐出吸気が過給機10上流側に
リリーフされて過給機10で再圧縮されることによる吸
気吐出温度の上昇を防止でき、その吐出温度を効果的に
低下させることができる。しかも、排気通路33にリリ
ーフされる吸気が比較的多量であるので、このリリーフ
吸気により排気ガス温度を下げることができ、排気系の
保護を図ることができる。
【0019】また、そのとき、過給機10からの吐出吸
気は排気ガス浄化装置36上流側の排気通路33へリリ
ーフされるので、たとえ空燃比がリッチ側にあって多く
の未燃焼ガスが排気ガス浄化装置36でリリーフ吸気を
2次エアとして反応したとしても、リリーフされる比較
的多量の吸気により排気ガス温度を下げることができ
る。従って、過給機10の過給圧をそのまま或いは少し
低下させるだけで、排気ガス温度の過度の上昇を防止し
て、その温度を低下させることができる。
【0020】請求項の発明では、エンジン1の運転領
域が運転領域検出手段57により検出され、この運転領
域が高速高負荷領域にあるときには、制御手段58によ
りリリーフ可変手段47が制御されて、過給機10から
の吐出吸気が排気通路33へリリーフされる。このた
め、上記請求項1の発明と同様に、過給機10からの吸
気の吐出温度及び排気ガス温度が高くなる運転領域であ
っても、それら温度を低下させることができる。
【0021】請求項の発明では、上記過給機10から
の吐出吸気は、エンジン1の各気筒2に接続される排気
通路33の集合部33aよりも上流側にリリーフされる
ので、各気筒2からの高温の排気ガスが常時集まって最
も高温度となる排気通路33の集合部33aに吐出吸気
を流すことができ、その集合部33aを効果的に冷却す
ることができる。
【0022】請求項の発明では、排気温度検出手段5
6により検出された排気ガス温度が所定値よりも高いと
き、制御手段58により、吸気が排気ガス浄化装置36
上流側の排気通路33へリリーフされ、そのことに加
え、空燃比がリッチ側に補正される。従って、過給機1
0からの吐出吸気を排気通路33にリリーフしているに
も拘らず排気ガス温度が上昇する場合であっても、空燃
比のリッチ側への補正によって排気ガス温度を低下させ
ることができ、信頼性を向上させることができる。
【0023】請求項の発明では、過給機10からの吸
気の吐出温度が吐出温度検出手段53により検出され、
制御手段58により、この吐出温度が一定となるよう排
気ガス浄化装置36上流側の排気通路33への吸気のリ
リーフ量が制御される。このため、過給機10からの吸
気吐出温度が一定となるので、過給機10の圧縮部のク
リアランスを安定して適正に管理することができる。
【0024】請求項の発明では、内部圧縮型の機械式
過給機10は熱膨張に伴う圧縮部のクリアランスの設定
が過酷であるので、特に有効である。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図2以下の図面に基
づいて説明する。図2は本発明の一実施例の全体構成を
示す。1は4つの気筒2,2,…を有する直列4気筒エ
ンジンで、上記各気筒2には2つの吸気ポート3,3と
2つの排気ポート32,32とが開口されている。各吸
気ポート3は吸気通路4の下流端部分を構成するもの
で、該吸気通路4は、下流端が吸気ポート3で構成され
る4つの独立吸気通路5,5,…と、下流端の集合部4
aに4つの独立吸気通路5,5,…の上流端が集合して
接続された1つの集合吸気通路6とを有し、この集合吸
気通路6の上流端は吸入空気(吸気)を清浄にするエア
クリーナ7に接続されている。集合吸気通路6にはエア
クリーナ7から下流側に向かって順に、吸入空気量を検
出するエアフローメータ8と、集合吸気通路6(吸気通
路4)を絞るスロットル弁9と、吸入空気(吸気)を圧
縮して過給する過給機10と、該過給機10で圧縮され
た空気を冷却するインタクーラ21とが配設されてい
る。また、各独立吸気通路5の吸気ポート3近傍には、
燃料を噴射供給するインジェクタ22が配設されてい
る。
【0026】上記過給機10は内部圧縮型の機械式過給
機で、ハウジング11内に回転軸12,13によって支
持された雌雄のロータ14,15を備え、両ロータ1
4,15は各々の回転軸12,13に取り付けたギヤ1
6,17の噛合によって逆方向に回転する。一方のロー
タ14の回転軸12にはプーリ18が取り付けられ、こ
のプーリ18はエンジン1のクランク軸1aに取り付け
たプーリ19に伝動ベルト20を介して駆動連結されて
おり、エンジン1の運転によりロータ14,15を回転
させて、吸入空気をハウジング11内に吸い込み、その
空気を圧縮してハウジング11から吐出するようになっ
ている。
【0027】上記吸気通路4の集合部4a(独立吸気通
路5と集合吸気通路6との接続部)にはリリーフ通路2
3の一端(上流端)が接続され、該リリーフ通路23の
他端(下流端)は、上記スロットル弁9下流側で過給機
10上流側の集合吸気通路6に接続されており、過給機
10から吐出された空気(吸気)の一部を過給機10上
流側の吸気通路4にリリーフ通路23によってリリーフ
するようにしている。また、上記リリーフ通路23に
は、リリーフ通路23を開閉してリリーフ量を調整する
ことでエンジン1への過給圧を制御する過給圧コントロ
ールバルブ24が配設されている。このコントロールバ
ルブ24はアクチュエータ25に駆動連結されている。
このアクチュエータ25は、バルブ24に連結されたダ
イアフラム26と、このダイアフラム26によってケー
シング27内に区画された圧力室28と、該圧力室28
に縮装され、バルブ24を閉じ方向に付勢するスプリン
グ29とを備え、上記圧力室28は上記吸気通路4の集
合部4aに過給圧導入通路30を介して連通されてい
る。そして、この過給圧導入通路30にはデューティソ
レノイド弁31が配設されており、このデューティソレ
ノイド弁31の制御により圧力室28への導入圧力を調
整して過給圧を制御し、デューティソレノイド弁31の
開度を大きくしたときには、圧力室28への導入圧力を
高くして過給圧コントロールバルブ24の開度を小さく
し、リリーフ量を少なくして過給圧を高くする一方、デ
ューティソレノイド弁31の開度を小さくしたときに
は、圧力室28への導入圧力を低くして過給圧コントロ
ールバルブ24の開度を大きくし、リリーフ量を多くし
て過給圧を下げるようになっている。
【0028】一方、エンジン1の各気筒2の排気ポート
32は、排気通路33の上流端部分を構成するもので、
該排気通路33は、上流端が排気ポート32で構成され
る4つの独立排気通路34,34,…と、上流端の集合
部33aに4つの独立排気通路34,34,…の下流端
が集合して接続された1つの集合排気通路35とからな
り、この集合排気通路35の途中には排気ガスを清浄に
する排気ガス浄化装置36が配設されている。
【0029】そして、本発明の特徴として、上記インタ
クーラ21つまり過給機10下流側の吸気通路4の集合
部4aには過給圧リリーフ通路37の一端(上流端)が
接続され、該過給圧リリーフ通路37の他端(下流端)
は、エンジン1の各気筒2に接続される排気通路33に
おいて集合部33aよりも上流側である1つの独立排気
通路34(図では気筒列一端の気筒2に対応する独立排
気通路34)の途中に接続されており、過給機10から
吐出された空気(吸気)の一部を過給圧リリーフ通路3
7によって排気通路33にリリーフするようにしてい
る。
【0030】また、過給圧リリーフ通路37には、アク
チュエータ39の駆動によりリリーフ通路37を開閉し
てリリーフ量を制御する弁手段としての排気バイパスバ
ルブ38が配設されている。上記アクチュエータ39
は、排気バイパスバルブ38に連結されたダイアフラム
40と、このダイアフラム40によってケーシング41
内に区画された圧力室42及びスプリング室43と、該
スプリング室43に縮装され、バルブ38を閉じ方向に
付勢するスプリング44とを備え、上記圧力室42は上
記吸気通路4の集合部4aに過給圧導入通路45を介し
て連通されている。そして、この過給圧導入通路45に
はデューティソレノイド弁46が配設されており、この
デューティソレノイド弁46の制御により圧力室42へ
の導入圧力を調整して排気通路33への空気リリーフ量
を制御し、デューティソレノイド弁46の開度を大きく
したときには、圧力室42への導入圧力を高くして排気
バイパスバルブ38の開度を大きくし、リリーフ量を多
くする一方、デューティソレノイド弁46の開度を小さ
くしたときには、圧力室42への導入圧力を低くして排
気バイパスバルブ38の開度を小さくし、リリーフ量を
少なくするようになっている。
【0031】この実施例では、上記過給圧コントロール
バルブ24、排気バイパスバルブ38、アクチュエータ
25,39及びデューティソレノイド弁31,46によ
り、過給機10から吐出される空気(吸気)のリリーフ
通路23及び過給圧リリーフ通路37への流通割合を変
化させるリリーフ可変手段47が構成される。
【0032】上記過給圧コントロールバルブ24及び排
気バイパスバルブ38の各デューティソレノイド弁3
1,46はコントロールユニット51によって制御され
るようになっている。このコントロールユニット51に
は、上記スロットル弁9の開度tvoを検出するスロッ
トル開度センサ52の出力信号と、過給機10下流側で
インタクーラ21上流側の吸気通路4に配設され、過給
機10から吐出された空気(吸気)の吐出温度thsc
を検出する吐出温度検出手段としての吐出温度センサ5
3の出力信号と、吸気通路4の集合部4aに配設され、
過給機10から吐出される空気(吸気)の過給圧Preal
を検出する過給圧センサ54の出力信号と、エンジン1
のクランク軸1aの回転によりエンジン回転速度neを
検出するエンジン回転速度センサ55の出力信号と、上
記排気通路33の集合部33aに配設され、排気ガス温
度thexを検出する排気温度検出手段としての排気温
度センサ56の出力信号とが入力されている。尚、図示
しないが、コントロールユニット51には上記エアフロ
ーメータ8の出力信号も入力されており、コントロール
ユニット51は、このエアフローメータ8からの信号及
び上記エンジン回転速度センサ55の出力信号に基づい
て燃料噴射量を設定し、それをインジェクタ22に出力
する。
【0033】上記コントロールユニット51において
は、過給機10からの空気の吐出温度thscと排気ガ
ス温度thexとに応じて排気ガス浄化装置36上流側
の排気通路33への空気リリーフ量、過給圧(過給機1
0上流側の吸気通路4へのリリーフ量)及び空燃比を表
1に示すモードI〜IIIに沿って制御するようになって
おり、これら制御モードのうち、モードIは優先順位が
1番目で最も優先されるものであり、モードIIは優先順
位が2番目のもので、モードIIIは最後に実行される。
【0034】
【表1】
【0035】ここで、上記コントロールユニット51に
おいて過給圧コントロールバルブ24及び排気バイパス
バルブ38を制御するときの信号処理手順について図3
〜図6により説明する。尚、空燃比の制御は、上記イン
ジェクタ22からの燃料噴射量を調整することで行う
が、図3及び図4に示す過給圧制御と同様のロジックと
なるので、そのフローチャートは省略する。
【0036】排気バイパスバルブ38の制御については
図5及び図6に示す排気バイパスバルブ制御ルーチンに
沿って行われる。すなわち、ステップS1で初期値を設
定した後、ステップS2で各種信号、つまりエンジン回
転速度ne、スロットル開度tvo、過給機10からの
空気の吐出温度thsc及び排気ガス温度thexの各
信号を入力し、次いで、ステップS3でエンジン1の運
転領域が排気バイパスバルブ38の制御領域にあるかど
うかを判定する。この排気バイパスバルブ制御領域は、
図7に斜線にて示すようにエンジン1の出力が重視され
る高速高負荷領域とされる。この判定がNOのときに
は、ステップS4で後述する温度フェイルフラグxth
f及び制御量VO,VG,VTをクリアして、この制御ル
ーチンを終了する。
【0037】上記ステップS3の判定がYESのときに
は、ステップS5でエンジン回転速度neのテーブルに
基づきエンジン回転速度neに応じた最大バイパス量V
MAX(最大リリーフ量)を設定し、次いで、ステップS6
でエンジン回転速度ne及びスロットル開度tvoのマ
ップに基づいて学習値VGを読み出す。この学習値VG
は、季節に応じた吸気温度の変化に対処するためのもの
である。この後、ステップS7で温度フェイルフラグx
thfがxthf=1か否かを判定する。このフラグx
thfは、上記制御モードIを既に行ったかどうかを識
別して過去の履歴を判定するもので、判定がxthf=
1のYESのときにはステップS8に進み、温度補正値
VTを、上記最大パイパス量VMAXから学習値VGを引い
た値VMAX−VGとして求め、しかる後、ステップS25に
進む。
【0038】上記ステップS7の判定がxthf=0の
NOのときには、排気バイパスバルブ38を開くための
ステップS9〜S16のフローに進む。まず、ステップS9
において過給機10の吐出温度thscとその最大設定
値KTHSCH(例えば165°C)との大小を比較判
定する。この判定がthsc>KTHSCHのYESの
ときにはステップS10において、排気バイパスバルブ3
8の開き量ΔVをΔV=KVSCHとして求めた後、ス
テップS17に進む。ステップS9の判定がthsc≦K
THSCHのNOのときにはステップS11に進み、今度
は過給機10からの空気の吐出温度thscとその最小
設定値KTHSCL(例えば160°C)との大小を比
較判定する。この判定がthsc>KTHSCLのYE
SのときにはステップS12において、排気バイパスバル
ブ38の開き量ΔVをΔV=KVSCLとした後、上記
ステップS17に進む。ステップS11の判定がthsc≦
KTHSCLのNOのときにはステップS13に進み、さ
らに排気ガス温度thexとその最大設定値KTHEX
H(例えば900°C)との大小を比較判定する。この
判定がthex>KTHEXHのYESのときにはステ
ップS14において、排気バイパスバルブ38の開き量Δ
VをΔV=KVEXHとした後、上記ステップS17に進
む。ステップS13の判定がthex≦KTHEXHのN
OのときにはステップS15に進み、今度は排気ガス温度
thexとその最小設定値KTHEXL(例えば850
°C)との大小を比較判定する。この判定がthex>
KTHEXLのYESのときにはステップS16におい
て、排気バイパスバルブ38の開き量ΔVをΔV=KV
EXLとした後、上記ステップS17に進む。ステップS
17では、前回の温度補正値VTに上記ステップS10,S1
2,S14,S16で得られた排気バイパスバルブ38の開
き量ΔVを加えて新たな温度補正値VT(=VT+ΔV)
を求める。次のステップS18では、上記今回の温度補正
値VTと学習値VGとの和VG+VTが上記最大パイパス量
VMAXよりも大きいか否かを判定する。この判定がVG+
VT≦VMAXのNOのときには、そのまま上記ステップS
25に進むが、VG+VT>VMAXのYESのときには、ス
テップS19において最大パイパス量VMAXから学習値VG
を引いた値VMAX−VGを温度補正値VTとし、ステップ
S20で上記温度フェイル判定フラグxthfをxthf
=1に設定した後、ステップS25に進む。
【0039】上記ステップS15の判定がthex≦KT
HEXLのNOのときには、排気バイパスバルブ38を
閉じるためのステップS21〜S24のフローに進む。ま
ず、ステップS21において、排気バイパスバルブ38の
開き量ΔVを設定値KVDELとし、次のステップS22
では、前回の温度補正値VTから上記排気バイパスバル
ブ38の開き量ΔVを引いて新たな温度補正値VT(=
VT−ΔV)を求める。次のステップS23では、上記今
回の温度補正値VTがVT=0(全閉状態)よりも小さい
か否かを判定し、この判定がVT≧0のNOのときには
そのまま、またVT<0のYESのときには、ステップ
S24で温度補正値VTをVT=0にした後、それぞれステ
ップS25に進む。
【0040】上記ステップS25では上記学習値VGの更
新条件が成立したかどうかを判定する。この更新条件は
エンジン1の運転状態が安定しているときに成立する。
判定がNOのときにはそのまま、またYESのときに
は、ステップS26で学習値VGを更新した後、それぞれ
ステップS27に進み、上記学習値VGに温度補正値VTを
加えて排気バイパスバルブ38の最終的な制御量VO
(=VG+VT)を求める。しかる後にこの制御ルーチン
を終了する。
【0041】一方、過給圧の制御については図3及び図
4に示す過給圧制御ルーチンに沿って行われる。この制
御ルーチンは上記排気バイパスバルブ制御ルーチンと並
行して行われるもので、ステップS51で初期値を設定し
た後、ステップS52で各種信号(エンジン回転速度n
e、スロットル開度tvo、過給機10からの空気の吐
出温度thsc、排気ガス温度thex及び過給圧Pre
alの各信号)を入力し、次いで、ステップS53でエンジ
ン1の運転領域が過給圧制御領域にあるかどうかを判定
する。この判定がNOのときには、ステップS54で後述
する温度フェイルフラグxthfp及び制御量PO,P
G,PT,PMAPを全て0にクリアした後、ステップS77
に進む。
【0042】上記ステップS53の判定がYESのときに
は、ステップS55でエンジン回転速度neのテーブルに
基づきエンジン回転速度neに応じた最大過給圧補正値
PTMAXを設定し、次いで、ステップS56でエンジン回転
速度ne及びスロットル開度tvoのマップに基づいて
基本目標過給圧PMAPを設定し、さらにステップS57で
エンジン回転速度ne及びスロットル開度tvoのマッ
プに基づいて学習値PGを読み出す。この後、ステップ
S58で温度フェイルフラグxthfpがxthfp=1
か否かを判定する。このフラグxthfpは、上記制御
モードIIを既に行ったかどうかを識別して過去の履歴を
判定するもので、判定がxthfp=1のYESのとき
にはステップS59に進み、温度補正値PTを上記最大過
給圧補正値PTMAXとした後、ステップS76に進む。
【0043】上記ステップS58の判定がxthfp=0
のNOのときにはステップS60に進み、上記温度フェイ
ルフラグxthfがxthf=1か否かを判定する。こ
の判定がxthf=0のNOのときにはステップS61に
進み、温度補正値PTをPT=0とした後、上記ステップ
S76に進む。判定がxthf=1のYESのときにはス
テップS62に進み、過給圧を上げるためのステップS62
〜S65のフローに進む。まず、ステップS62において過
給機10の吐出温度thscとその設定値KTHSCP
との大小を比較判定する。この判定がthsc>KTH
SCPのYESのときにはステップS63において、過給
圧の上昇量ΔPをΔP=KPTHSCとして求めた後、
ステップS66に進む。ステップS62の判定がthsc≦
KTHSCPのNOのときにはステップS64に進み、今
度は排気ガス温度thexとその設定値KTHEXPと
の大小を比較判定する。この判定がthex>KTHE
XPのYESのときにはステップS65において、過給圧
上昇量ΔPをΔP=KPTHEXとした後、上記ステッ
プS66に進む。ステップS66では、前回の温度補正値P
Tに上記ステップS63,S65で得られた過給圧上昇量Δ
Pを加えて新たな温度補正値PT(=PT+ΔP)を求め
る。次のステップS67では、上記今回の温度補正値PT
が上記最大過給圧補正値PTMAXよりも大きいか否かを判
定する。この判定がPT≦PTMAXのNOのときには、そ
のまま上記ステップS74に進むが、PT>PTMAXのYE
Sのときには、ステップS68において最大過給圧補正値
PTMAXを温度補正値PTとし、次いでステップS69で制
御モードIIIに切り換えるために上記温度フェイル判定
フラグxthfpをxthfp=1に設定した後、ステ
ップS74に進む。
【0044】上記ステップS64の判定がthex≦KT
HEXPのNOのときには、過給圧を元に戻すためのス
テップS70〜S73のフローに進む。まず、ステップS70
において、過給圧の上昇量ΔPを設定値KPDELと
し、次のステップS71では、前回の温度補正値PTから
上記過給圧上昇量ΔPを引いて新たな温度補正値PT
(=PT−ΔP)を求める。次のステップS72では、上
記今回の温度補正値PTがPT=0よりも小さいか否かを
判定し、この判定がPT≧0のNOのときにはそのま
ま、またPT<0のYESのときには、ステップS73で
温度補正値PTをPT=0にした後、それぞれステップS
74に進む。
【0045】上記ステップS74では、上記学習値PGの
更新条件(エンジン1の運転状態が安定している状態)
が成立したかどうかを判定する。この判定がNOのとき
にはそのまま、またYESのときには、ステップS75で
学習値PGを更新した後、それぞれステップS76に進
み、上記基本目標過給圧PMAPに学習値PGを加え、さら
に温度補正値PTを引いて最終的な目標過給圧PO(=P
MAP+PG−PT)を算出する。次いで、上記ステップS7
7に進み、上記目標過給圧POと実際の過給圧Prealとの
差に応じて制御量を算出する。しかる後に、この制御ル
ーチンを終了する。
【0046】この実施例では、上記フローのステップS
3により、エンジン1の運転領域を検出する運転領域検
出手段57が構成される。
【0047】また、ステップS9〜S17,S19,S27に
より、上記運転領域検出手段57により検出されるエン
ジン1の運転領域が高速高負荷領域になり、かつ、上記
吐出温度センサ53により検出される過給機10からの
空気吐出温度thscが所定値(最小設定値KTHSC
L)よりも高くなったとき、又は上記排気温度センサ5
6により検出される排気ガス温度thexが所定値(最
小設定値KTHEXL)よりも高くなったとき、過給機
10からの吐出空気が上記排気ガス浄化装置36上流側
の排気通路33へリリーフされるように上記リリーフ可
変手段47のデューティソレノイド弁46及び排気バイ
パスバルブ38を制御する制御手段58が構成されてい
る。
【0048】そして、ステップS20,S67〜S69によ
り、上記制御手段58は、排気温度センサ56により検
出される排気ガス温度thexが所定値以上にあって、
かつ過給圧の温度補正値PTが最大過給圧補正値PTMAX
を越えたときには、上記の如く空気が排気ガス浄化装置
36上流側の排気通路33へリリーフされるようにリリ
ーフ可変手段47を制御することに加え、温度フェイル
フラグxthfp=1の設定により制御モードIIIを実
行して空燃比をリッチ側に補正するように構成されてい
る。
【0049】次に、上記実施例の作用について説明す
る。エンジン1の運転中、吐出温度センサ53により検
出される過給機10からの空気(吸気)の吐出温度th
sc、及び排気温度センサ56により検出される排気ガ
ス温度thexに応じて制御モードI〜IIIが段階的に
実行され、所定の制御モードで、過給圧コントロールバ
ルブ24によりリリーフ通路23の開度が制御されて、
過給機10から吐出された空気の過給機10上流側への
リリーフ量が調整され、このことで過給圧が制御され
る。また、排気バイパスバルブ38により過給圧リリー
フ通路37の開度が調整されて、過給機10から吐出さ
れた空気の排気通路33へのリリーフ量が制御され、さ
らには空燃比が制御される。
【0050】すなわち、図8に示すように、排気ガス温
度thex及び吐出温度thscが共に所定値よりも高
いとき(図8(a)及び(b)参照)には、まず、制御
モードIが行われる。この制御モードIは基本的に過給
機10から吐出される空気の一部を排気通路33にリリ
ーフするモードであり、排気バイパスバルブ38の開度
の増大により過給圧リリーフ通路37が大きく開き、過
給機10からの吐出空気の排気通路33へのリリーフ量
が大に制御される(図8(e)参照)。また、これと並
行して、図8(c)に示すように、過給圧コントロール
バルブ24の開度の制御により、過給機10から吐出さ
れた空気の過給機10上流側へのリリーフ量が調整さ
れ、過給圧が、エンジン回転速度ne及びスロットル開
度tvoにより決定される目標過給圧になるように制御
される。具体的には、上記排気通路33へのリリーフに
伴って過給圧が下がるが、これを補償するように過給圧
が上昇方向に制御される。さらに、空燃比については、
図8(f)に示すように、エンジン回転速度ne及びス
ロットル開度tvoにより決定される目標空燃比になる
ようにインジェクタ22からの燃料噴射量が制御され
る。
【0051】排気ガス温度thex及び吐出温度ths
cが所定値よりも高い状態が続くと、制御モードIIが行
われる。この制御モードIIは過給圧を制御するモードで
あり、上記過給機10からの吐出空気の排気通路33へ
のリリーフ量はエンジン1の運転領域毎に設定した最大
パイパス量VMAXに固定される(図8(e)参照)。そ
して、図8(c)に示すように、過給圧コントロールバ
ルブ24の開度の制御により、目標過給圧が低下するよ
うに制御される。空燃比については制御モードIと同じ
制御が行われる。
【0052】排気ガス温度thexが依然として所定値
よりも高いときには、制御モードIIIが実行される。こ
の制御モードIIIでは、過給機10からの吐出空気の排
気通路33へのリリーフ制御は制御モードIIと同じに行
われる。また、過給圧の制御はエンジン1の運転領域毎
に設定した過給圧補正値PTに固定される(図8(c)
参照)。さらに、図8(f)に示すように、目標空燃比
はリッチ側になるようにインジェクタ22からの燃料噴
射量が制御される。
【0053】したがって、この実施例では、エンジン1
の運転領域が高速高負荷領域にあって、過給機10から
吐出される空気の吐出温度thsc及び排気ガス温度t
hexがそれぞれ所定値よりも高いときには、制御モー
ドI〜IIIが実行され、過給機10からの吐出空気が排
気通路33へリリーフされるので、過給機10からの吐
出空気を過給機10上流側にリリーフする場合のよう
に、リリーフされた空気が過給機10で再圧縮されるこ
とによって上昇するのを抑制することができ、その吐出
温度thscを効果的に低下させることができるととも
に、排気ガス温度thexを低下させて排気系の保護を
図ることができる。
【0054】そのとき、上記過給機10からの吐出空気
は排気ガス浄化装置36上流側の排気通路33へリリー
フされるので、空燃比がリッチ側にある場合には多くの
未燃焼ガスが排気ガス浄化装置36でリリーフ空気を2
次エアとして反応し、排気系が高温度になることが懸念
される。が、上記リリーフされる空気は比較的多量であ
るので、この多量の空気自体で排気ガス温度thexを
下げて、全体として排気系の温度上昇を防止することが
できる。
【0055】また、上記過給圧リリーフ通路37の下流
端は、エンジン1の各気筒2に接続される排気通路33
における集合部33aよりも上流側である1つの独立排
気通路34の途中に連通され、過給機10から吐出され
て排気通路33にリリーフされる空気は集合部33aよ
りも上流側に流下するので、各気筒2からの高温の排気
ガスが常時集まって最も高温度となる集合部33aに吐
出空気が安定して流れるようになり、その集合部33a
を有効に冷却することができる。
【0056】さらに、排気ガス温度thexが所定値よ
りも高くなる状態が続いて制御モードIIIが実行される
とき、空気が排気ガス浄化装置36上流側の排気通路3
3へリリーフされることに加え、空燃比がリッチ側に補
正されるので、過給機10からの吐出空気を排気通路3
3にリリーフしているにも拘らず排気ガス温度thex
の低下が不十分な場合であっても、その排気ガス温度t
hexを効果的に低下させることができ、信頼性を向上
させることができる。
【0057】尚、上記実施例の構成において、吐出温度
センサ53により検出される過給機10からの空気吐出
温度thscが一定となるように、排気バイパスバルブ
38により排気通路33への空気のリリーフ量をフィー
ドバック制御してもよい。こうすることで、過給機10
からの空気吐出温度thscが一定となるので、過給機
10の雌雄ロータ14,15間のクリアランスを安定し
て適正に管理することができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、請求項の発明に
よると、機械式過給機から吐出された吸気を過給機上流
側にリリーフさせるようにした過給機付エンジンにおい
て、過給機吐出側の吸気通路を過給圧リリーフ通路を介
して排気ガス浄化装置上流側の排気通路に連通させ、
ンジンの排気ガス温度を検出し、その排気ガス温度が所
定値よりも高いときに、過給機の吐出吸気を排気ガス浄
化装置上流側の排気通路にリリーフするようにしたこと
により、過給機からの吐出吸気が過給機上流側に リリー
フされて再圧縮されることによる吸気吐出温度の過度の
上昇を防止して、その吐出温度を効果的に低下できると
ともに、排気通路にリリーフされる吐出吸気により排気
ガス温度を下げて、排気系の保護を図ることができる。
特に、過給機からの吐出吸気を排気ガス浄化装置上流側
の排気通路へリリーフするようにしたので、たとえ空燃
比がリッチ側にあって多くの未燃焼ガスが排気ガス浄化
装置でリリーフ吸気を2次エアとして反応しても、比較
的多量の吸気により排気ガス温度を有効に下げることが
できる。よって、過給機の過給圧をそのまま或いは少し
低下させる程度で、排気ガス温度の過度の上昇を防止し
て、その温度を低下させることができる。
【0059】請求項の発明によれば、過給機付エンジ
ンの運転領域を検出し、その運転領域が高速高負荷領域
であるときに、過給機の吐出吸気を排気通路にリリーフ
するようにしたことにより、過給機からの吸気の吐出温
度及び排気ガス温度が高くなる運転領域であっても、そ
れら温度を低下させることができる。
【0060】請求項の発明によると、複数の気筒を有
する機械式過給機付エンジンに対し、過給機からの吐出
吸気を、各気筒に接続される排気通路の集合部よりも上
流側にリリーフするようにしたことにより、各気筒から
の高温の排気ガスが常時集まって最も高温度となる排気
通路集合部に吐出吸気を流すことができ、その排気通路
集合部を有効に冷却できる。
【0061】請求項の発明によれば、過給機付エンジ
ンの排気ガス温度が所定値よりも高いときには、過給機
からの吐出吸気を排気ガス浄化装置上流側の排気通路へ
リリーフされることに加え、空燃比をリッチ側に補正す
るようにしたことにより、過給機からの吐出吸気を排気
通路にリリーフしているにも拘らず排気ガス温度が上昇
する場合でも、排気ガス温度を効果的に低下させて、信
頼性の向上を図ることができる。
【0062】請求項の発明によると、過給機からの吸
気の吐出温度が一定となるよう排気通路への吸気のリリ
ーフ量を制御するようにしたことにより、過給機からの
吸気吐出温度を一定とし、過給機の圧縮部のクリアラン
スを安定して適正に管理できる。
【0063】請求項の発明によれば、機械式過給機
を、熱膨張に伴う圧縮部のクリアランスの設定が過酷で
ある内部圧縮型としたので、上記効果が有効に得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例の全体構成を示す説明図であ
る。
【図3】コントロールユニットで処理される過給圧制御
ルーチンの一半部を示すフローチャート図である。
【図4】過給圧制御ルーチンの他半部を示すフローチャ
ート図である。
【図5】コントロールユニットで処理される排気バイパ
スバルブ制御ルーチンの一半部を示すフローチャート図
である。
【図6】排気バイパスバルブ制御ルーチンの他半部を示
すフローチャート図である。
【図7】吸気を排気通路にリリーフする排気バイパス制
御領域を示す特性図である。
【図8】制御モードの変化に伴う各種状態量の変化を例
示する特性図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 気筒 4 吸気通路 10 機械式過給機 23 リリーフ通路 24 過給圧コントロールバルブ 25 アクチュエータ 31 デューティソレノイド弁 33 排気通路 33a 集合部 36 排気ガス浄化装置 37 過給圧リリーフ通路 38 排気バイパスバルブ(弁手段) 39 アクチュエータ 46 デューティソレノイド弁 47 リリーフ可変手段 51 コントロールユニット 54 過給圧センサ 56 排気温度センサ(排気温度検出手段) 57 運転領域検出手段 58 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−196121(JP,A) 実開 昭62−84630(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 33/00 F01N 3/22 F02B 33/44

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸気を過給する機械式過給機と、該過給
    機から吐出された吸気を過給機上流側の吸気通路にリリ
    ーフするリリーフ通路とを備えるとともに、排気通路に
    排気ガス浄化装置を備え、上記リリーフ通路により過給
    圧を制御するようにした機械式過給機付エンジンの過給
    圧制御装置において、 上記過給機下流側の吸気通路を排気ガス浄化装置上流側
    の排気通路に連通する過給圧リリーフ通路と、 排気ガス温度を検出する排気温度検出手段と、 上記過給機から吐出される吸気のリリーフ通路及び過給
    圧リリーフ通路への流通割合を変化させるリリーフ可変
    手段と、 上記排気温度検出手段により検出される排気ガス温度が
    所定値よりも高くなったとき、過給機からの吐出吸気が
    上記排気ガス浄化装置上流側の排気通路へリリーフされ
    るように上記リリーフ可変手段を制御する制御手段とを
    設けたことを特徴とする機械式過給機付エンジンの過給
    圧制御装置。
  2. 【請求項2】 吸気を過給する機械式過給機と、該過給
    機から吐出された吸気を過給機上流側の吸気通路にリリ
    ーフするリリーフ通路とを備えるとともに、排気通路に
    排気ガス浄化装置を備え、上記リリーフ通路により過給
    圧を制御するようにした機械式過給機付エンジンの過給
    圧制御装置において、 上記過給機下流側の吸気通路を排気ガス浄化装置上流側
    の排気通路に連通する過給圧リリーフ通路と、 エンジンの運転領域を検出する運転領域検出手段と、 上記過給機から吐出される吸気のリリーフ通路及び過給
    圧リリーフ通路への流通割合を変化させるリリーフ可変
    手段と、 上記運転領域検出手段により検出されるエンジンの運転
    領域が高速高負荷領域になったとき、過給機からの吐出
    吸気が上記排気ガス浄化装置上流側の排気通路へリリー
    フされるように上記リリーフ可変手段を制御する制御手
    段とを設けたことを特徴とする機械式過給機付エンジン
    の過給圧制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2の機械式過給機付エンジ
    ンの過給圧制御装置において、 エンジンは複数の気筒を有していて、過給圧リリーフ通
    路は各気筒に接続される排気通路の集合部よりも上流側
    に連通されていることを特徴とする機械式過給機付エン
    ジンの過給圧制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2の機械式過給機付エンジ
    ンの過給圧制御装置において、 排気ガス温度を検出する排気温度検出手段が設けられ、 制御手段は、上記排気温度検出手段により検出される排
    気ガス温度が所定値よりも高くなったときには、過給機
    からの吐出吸気が排気通路へリリーフされるようにリリ
    ーフ可変手段を制御することに加え、空燃比をリッチ側
    に補正するように構成されていることを特徴とする機械
    式過給機付エンジンの過給圧制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2の機械式過給機付エンジ
    ンの過給圧制御装置において、 過給機からの吸気の吐出温度を検出する吐出温度検出手
    段が設けられ、 制御手段は、上記吐出温度検出手段により検出される吐
    出温度が一定となるように排気通路への吸気のリリーフ
    量を制御するように構成されていることを特徴とする機
    械式過給機付エンジンの過給圧制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5の機械式過
    給機付エンジンの過給圧制御装置において、 機械式過給機は、内部圧縮型の過給機であることを特徴
    とする機械式過給機付エンジンの過給圧制御装置。
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