JP2002047943A - 可変ノズル式過給機の制御装置 - Google Patents
可変ノズル式過給機の制御装置Info
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- JP2002047943A JP2002047943A JP2000239057A JP2000239057A JP2002047943A JP 2002047943 A JP2002047943 A JP 2002047943A JP 2000239057 A JP2000239057 A JP 2000239057A JP 2000239057 A JP2000239057 A JP 2000239057A JP 2002047943 A JP2002047943 A JP 2002047943A
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- variable nozzle
- engine
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02T—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
- Y02T10/00—Road transport of goods or passengers
- Y02T10/10—Internal combustion engine [ICE] based vehicles
- Y02T10/12—Improving ICE efficiencies
Landscapes
- Supercharger (AREA)
- Control Of Turbines (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】可変ノズルの開度を減少させる際に、可変ノズ
ルの動作不良を抑える。 【解決手段】エンジンが始動時からアイドル時に移行す
る際に、第1期間T中は始動時目標負圧を徐々に増加さ
せていき(VGT負圧を徐々に増加)、第1期間Tが終
了するとアイドル時目標負圧に設定する。この目標負圧
は、最終的には、なまし及び進み補正処理が施された制
御負圧として設定され、この制御負圧に基づいて、VG
T20のノズル開度が徐々に全開から閉じていくような
VGT負圧が設定される。
ルの動作不良を抑える。 【解決手段】エンジンが始動時からアイドル時に移行す
る際に、第1期間T中は始動時目標負圧を徐々に増加さ
せていき(VGT負圧を徐々に増加)、第1期間Tが終
了するとアイドル時目標負圧に設定する。この目標負圧
は、最終的には、なまし及び進み補正処理が施された制
御負圧として設定され、この制御負圧に基づいて、VG
T20のノズル開度が徐々に全開から閉じていくような
VGT負圧が設定される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気タービンに対
する排気ガスの流速を可変にする可変ノズル式過給機の
制御装置に関する。
する排気ガスの流速を可変にする可変ノズル式過給機の
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の可変ノズル式過給機の制御装置と
して、例えば、特開平10−47070号公報には、エ
ンジン始動時から一定時間、排気タービンへの排気ガス
流量を調整する可変ノズルの排気ガスの流路面積を、最
小値よりも大きな値に設定すると共に、エンジンが始動
時からアイドル時へ移行する際に、可変ノズルの開度を
最小値に急速に切り換えるものが開示されている。
して、例えば、特開平10−47070号公報には、エ
ンジン始動時から一定時間、排気タービンへの排気ガス
流量を調整する可変ノズルの排気ガスの流路面積を、最
小値よりも大きな値に設定すると共に、エンジンが始動
時からアイドル時へ移行する際に、可変ノズルの開度を
最小値に急速に切り換えるものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術のように、エンジンが始動時からアイドル時へ移行す
る際に、可変ノズルの開度を最小値に急速に切り換える
ものでは、可変ノズルを駆動する機構部材に大きな力が
作用するため、クリアランスの影響により機構部材がそ
の軸支部材側に倒れて、可変ノズルの開度に固着不良が
発生し、アイドル時であっても可変ノズルの開度が最小
値にならないという問題がある。
術のように、エンジンが始動時からアイドル時へ移行す
る際に、可変ノズルの開度を最小値に急速に切り換える
ものでは、可変ノズルを駆動する機構部材に大きな力が
作用するため、クリアランスの影響により機構部材がそ
の軸支部材側に倒れて、可変ノズルの開度に固着不良が
発生し、アイドル時であっても可変ノズルの開度が最小
値にならないという問題がある。
【0004】尚、先行技術のように、始動時の可変ノズ
ルの開度を最大値より小さく設定しておけば、始動時と
アイドル時との間の可変ノズルの開度差は小さくなるた
め、可変ノズル駆動機構に作用する小さくなる。しかし
ながら、始動時に可変ノズルの開度を小さくするために
は、始動時から負圧アクチュエータで構成される可変ノ
ズル機構に、バキュームポンプ等により負圧を供給する
必要があり、そうするとブレーキ用真空倍力装置の負圧
が不足する懸念がある。
ルの開度を最大値より小さく設定しておけば、始動時と
アイドル時との間の可変ノズルの開度差は小さくなるた
め、可変ノズル駆動機構に作用する小さくなる。しかし
ながら、始動時に可変ノズルの開度を小さくするために
は、始動時から負圧アクチュエータで構成される可変ノ
ズル機構に、バキュームポンプ等により負圧を供給する
必要があり、そうするとブレーキ用真空倍力装置の負圧
が不足する懸念がある。
【0005】本発明は、上記課題に鑑みてなされ、その
目的は、可変ノズルの開度を減少させる際に、可変ノズ
ル開度の固着不良を抑制できる可変ノズル式過給機の制
御装置を提供することである。
目的は、可変ノズルの開度を減少させる際に、可変ノズ
ル開度の固着不良を抑制できる可変ノズル式過給機の制
御装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決し、目
的を達成するために、本発明の可変ノズル式過給機の制
御装置は、排気ガスの圧力が作用する排気タービンと、
当該排気タービンに対する排気ガスの流速を可変にする
可変ノズルと、エンジンの運転状態に応じて、前記可変
ノズルの開度を制御する制御手段とを備える可変ノズル
式過給機の制御装置であって、前記制御手段は、エンジ
ンの始動時に前記可変ノズルの開度を最大に設定すると
共に、エンジンのアイドル時に前記可変ノズルの開度を
最小に設定し、エンジンが始動時からアイドル時へ移行
する際に、前記可変ノズルの開度を徐々に減少させるよ
うに制御する。
的を達成するために、本発明の可変ノズル式過給機の制
御装置は、排気ガスの圧力が作用する排気タービンと、
当該排気タービンに対する排気ガスの流速を可変にする
可変ノズルと、エンジンの運転状態に応じて、前記可変
ノズルの開度を制御する制御手段とを備える可変ノズル
式過給機の制御装置であって、前記制御手段は、エンジ
ンの始動時に前記可変ノズルの開度を最大に設定すると
共に、エンジンのアイドル時に前記可変ノズルの開度を
最小に設定し、エンジンが始動時からアイドル時へ移行
する際に、前記可変ノズルの開度を徐々に減少させるよ
うに制御する。
【0007】また、好ましくは、前記制御手段は、エン
ジンが始動時からアイドル時へ移行する際に、前記可変
ノズルの開度を徐々に減少させる間に、当該可変ノズル
の開度を大きくする動作を少なくとも1回行う。
ジンが始動時からアイドル時へ移行する際に、前記可変
ノズルの開度を徐々に減少させる間に、当該可変ノズル
の開度を大きくする動作を少なくとも1回行う。
【0008】また、好ましくは、前記可変ノズルは、負
圧アクチュエータにより開度が制御され、当該可変ノズ
ルの開度は、当該負圧アクチュエータに負圧が印加され
ていない状態で最大に設定される。
圧アクチュエータにより開度が制御され、当該可変ノズ
ルの開度は、当該負圧アクチュエータに負圧が印加され
ていない状態で最大に設定される。
【0009】また、好ましくは、前記負圧アクチュエー
タ内の負圧を検出する負圧検出手段を備え、前記制御手
段は、エンジンの運転状態に応じて目標負圧を演算し、
当該負圧アクチュエータの負圧が目標負圧に収束するよ
うに制御する。
タ内の負圧を検出する負圧検出手段を備え、前記制御手
段は、エンジンの運転状態に応じて目標負圧を演算し、
当該負圧アクチュエータの負圧が目標負圧に収束するよ
うに制御する。
【0010】
【発明の効果】以上説明のように、請求項1の発明によ
れば、エンジンが始動時からアイドル時へ移行する際
に、可変ノズルの開度を徐々に減少させるように制御す
ることにより、ノズル開度を最大から最小に切り換える
際に可変ノズルを駆動する機構部材に大きな力が作用す
ることがなく、可変ノズルの開度を減少させる際に、可
変ノズル開度の固着不良を抑制できる。
れば、エンジンが始動時からアイドル時へ移行する際
に、可変ノズルの開度を徐々に減少させるように制御す
ることにより、ノズル開度を最大から最小に切り換える
際に可変ノズルを駆動する機構部材に大きな力が作用す
ることがなく、可変ノズルの開度を減少させる際に、可
変ノズル開度の固着不良を抑制できる。
【0011】請求項2の発明によれば、エンジンが始動
時からアイドル時へ移行する際に、前記可変ノズルの開
度を徐々に減少させる間に、当該可変ノズルの開度を大
きくする動作を少なくとも1回行うことにより、可変ノ
ズルの開度を減少させる途中で発生する、可変ノズル開
度の固着不良を解消しながら、全閉に設定できる。
時からアイドル時へ移行する際に、前記可変ノズルの開
度を徐々に減少させる間に、当該可変ノズルの開度を大
きくする動作を少なくとも1回行うことにより、可変ノ
ズルの開度を減少させる途中で発生する、可変ノズル開
度の固着不良を解消しながら、全閉に設定できる。
【0012】請求項3の発明によれば、可変ノズルは、
負圧アクチュエータにより開度が制御され、可変ノズル
の開度は、当該負圧アクチュエータに負圧が印加されて
いない状態で最大に設定されることにより、エンジン始
動時のブレーキに供給すべき負圧を確保できる。
負圧アクチュエータにより開度が制御され、可変ノズル
の開度は、当該負圧アクチュエータに負圧が印加されて
いない状態で最大に設定されることにより、エンジン始
動時のブレーキに供給すべき負圧を確保できる。
【0013】請求項4の発明によれば、エンジンの運転
状態に応じて目標負圧を演算し、当該負圧アクチュエー
タの負圧が目標負圧に収束するよう制御することによ
り、エンジン始動時の負圧無し又は小さい時に、目標負
圧と実負圧との偏差に基づいて設定される制御量が過大
になり、その過大になった制御量が始動後に反映される
ことによる可変ノズルの開度の目標値からのずれを防止
できる。
状態に応じて目標負圧を演算し、当該負圧アクチュエー
タの負圧が目標負圧に収束するよう制御することによ
り、エンジン始動時の負圧無し又は小さい時に、目標負
圧と実負圧との偏差に基づいて設定される制御量が過大
になり、その過大になった制御量が始動後に反映される
ことによる可変ノズルの開度の目標値からのずれを防止
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて、添付図面を参照して詳細に説明する。
いて、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0015】尚、以下に説明する実施の形態は、本発明
の実現手段としての一例であり、本発明は、その趣旨を
逸脱しない範囲で下記実施形態を修正又は変形したもの
に適用可能である。 [全体構成]図1は、本発明に係る実施形態として可変
ノズル式過給機の制御装置を多気筒ディーゼルエンジン
1に適用したものを例示している。
の実現手段としての一例であり、本発明は、その趣旨を
逸脱しない範囲で下記実施形態を修正又は変形したもの
に適用可能である。 [全体構成]図1は、本発明に係る実施形態として可変
ノズル式過給機の制御装置を多気筒ディーゼルエンジン
1に適用したものを例示している。
【0016】図1において、エンジン1の各気筒2(1
つのみ図示する)内にはピストン3が往復動可能に嵌挿
され、該ピストン3により気筒2内に区画される燃焼室
の上方に、燃料噴射弁4から燃料を噴射される予燃焼室
5が設けられている。また、燃焼室にエアクリーナ6で
濾過した吸気を供給する吸気通路7は、その下流端部に
おいて分岐し、それぞれ吸気バルブ8を備えた吸気ボー
トにより各気筒2の燃焼室に接続されている。一方、燃
焼室から排気を排出する排気通路9はその上流端部にお
いて分岐し、それぞれ排気バルブ10を備えた排気ボー
トにより各気筒2の燃焼室に接続されている。この排気
通路9には、エンジン水温が低いときに閉じ側に駆動さ
れて暖機を促進する排気シャッタ11、排気中のHC、
CO、NOxを浄化する触媒コンバータ12、及びサイ
レンサ13等が配設されている。吸気通路7にはターボ
過給機20のブロア21が、また排気通路9にはターボ
過給機20のタービン22がそれぞれ配設されている。
タービン22は排気通路9を流れる排気を受けて回転
し、これによりブロア21が回転駆動されて吸気通路7
の吸気を圧縮する。また、ブロア21の下流側には、該
ブロア21で圧縮されて高温となった吸気を冷却するイ
ンタークーラ14が配設されている。
つのみ図示する)内にはピストン3が往復動可能に嵌挿
され、該ピストン3により気筒2内に区画される燃焼室
の上方に、燃料噴射弁4から燃料を噴射される予燃焼室
5が設けられている。また、燃焼室にエアクリーナ6で
濾過した吸気を供給する吸気通路7は、その下流端部に
おいて分岐し、それぞれ吸気バルブ8を備えた吸気ボー
トにより各気筒2の燃焼室に接続されている。一方、燃
焼室から排気を排出する排気通路9はその上流端部にお
いて分岐し、それぞれ排気バルブ10を備えた排気ボー
トにより各気筒2の燃焼室に接続されている。この排気
通路9には、エンジン水温が低いときに閉じ側に駆動さ
れて暖機を促進する排気シャッタ11、排気中のHC、
CO、NOxを浄化する触媒コンバータ12、及びサイ
レンサ13等が配設されている。吸気通路7にはターボ
過給機20のブロア21が、また排気通路9にはターボ
過給機20のタービン22がそれぞれ配設されている。
タービン22は排気通路9を流れる排気を受けて回転
し、これによりブロア21が回転駆動されて吸気通路7
の吸気を圧縮する。また、ブロア21の下流側には、該
ブロア21で圧縮されて高温となった吸気を冷却するイ
ンタークーラ14が配設されている。
【0017】ターポ過給機20は、タービン22への排
気流速を可動ベーン24により調節して、タービン効率
を連続的に変更するようにした可変容量型過給機(VG
T)である。すなわち、図2及び図3に示すように、タ
ービンケーシング23内に形成されたタービン室23a
には、略中央部に配置されたタービン22の周囲を取り
囲むように複数の可動ベーン24が配設され、この各可
動ベーン24はタービン室23aの一側側壁(図3の右
側側壁)を貫通する支軸24aにより回動可能に支持さ
れている。そして、それら可動ベーン24がそれぞれ支
軸24aの回りに図2の時計回りに回動して、相互に近
接するように傾斜すると、該可動ベーン24相互間に形
成されるノズル25の開度(ノズル断面積)が小さく絞
られて、排気流量の少ないときでも高い過給効率が得ら
れる。一方、可動ベーン24を前記と反対側に回動させ
て、相互に離反するように傾斜させれば、ノズル断面積
が大きくなるので、排気流量の多いときでも通気抵抗を
低減して、過給効率を高めることができる。
気流速を可動ベーン24により調節して、タービン効率
を連続的に変更するようにした可変容量型過給機(VG
T)である。すなわち、図2及び図3に示すように、タ
ービンケーシング23内に形成されたタービン室23a
には、略中央部に配置されたタービン22の周囲を取り
囲むように複数の可動ベーン24が配設され、この各可
動ベーン24はタービン室23aの一側側壁(図3の右
側側壁)を貫通する支軸24aにより回動可能に支持さ
れている。そして、それら可動ベーン24がそれぞれ支
軸24aの回りに図2の時計回りに回動して、相互に近
接するように傾斜すると、該可動ベーン24相互間に形
成されるノズル25の開度(ノズル断面積)が小さく絞
られて、排気流量の少ないときでも高い過給効率が得ら
れる。一方、可動ベーン24を前記と反対側に回動させ
て、相互に離反するように傾斜させれば、ノズル断面積
が大きくなるので、排気流量の多いときでも通気抵抗を
低減して、過給効率を高めることができる。
【0018】より詳しくは、タービンケーシング23の
内部には、タービン室23aに対しタービン軸22aの
延びる方向に隣接して、該タービン室23に対応するよ
うに環状の空洞部23bが形成されており、可動ベーン
24の支軸24aは、それぞれ、空洞部23bとタービ
ン室23aとの間の隔壁を貫通して、空洞部23b内に
突出している。この支軸24aの突出端部にはそれぞれ
馬蹄形状の連結部材26の基端部が取り付けられ、この
各連結部材26の先端側に連結ピン26aの一端部が摺
動可能に取り付けられている。また、該連結ピン26a
の反対側の端部は、可動ベーン24に対応するように空
洞部23b内全周に亘って配置されたリング部材27に
回動可能に固定されている。そして、リング部材27が
軸線X回りに回動されることで、可動ベーン24はそれ
ぞれ支軸24aの回りに同期回動される。尚、図示しな
いが、全閉状態の可動ベーン24に当接して保持するス
トッパ部材が設けられている。
内部には、タービン室23aに対しタービン軸22aの
延びる方向に隣接して、該タービン室23に対応するよ
うに環状の空洞部23bが形成されており、可動ベーン
24の支軸24aは、それぞれ、空洞部23bとタービ
ン室23aとの間の隔壁を貫通して、空洞部23b内に
突出している。この支軸24aの突出端部にはそれぞれ
馬蹄形状の連結部材26の基端部が取り付けられ、この
各連結部材26の先端側に連結ピン26aの一端部が摺
動可能に取り付けられている。また、該連結ピン26a
の反対側の端部は、可動ベーン24に対応するように空
洞部23b内全周に亘って配置されたリング部材27に
回動可能に固定されている。そして、リング部材27が
軸線X回りに回動されることで、可動ベーン24はそれ
ぞれ支軸24aの回りに同期回動される。尚、図示しな
いが、全閉状態の可動ベーン24に当接して保持するス
トッパ部材が設けられている。
【0019】また、リング部材27は、リンク機構28
を介して負圧アクチュエータ30のロッド33に駆動連
結され、負圧アクチュエータ30の作動によりリング部
材27を介して可動ベーン24が回動される。すなわ
ち、リンク機構28は、一端部をリング部材27に回動
可能に連結された連結ピン28aと、この連結ピン28
aの他端部に一端部を回動可能に連結された連結板部材
28bと、この連結板部材28bの他端部に連結される
とともに、タービンケーシング23の外壁を貫通する柱
状部材28cと、この柱状部材28cのタービンケーシ
ング23外へ突出する突出端部に一端部を連結された連
結板部材28dとからなり、該連結板部材28dの他端
部が連結ピン28eにより負圧アクチュエータ30のロ
ッド33に回動可能に連結されている。
を介して負圧アクチュエータ30のロッド33に駆動連
結され、負圧アクチュエータ30の作動によりリング部
材27を介して可動ベーン24が回動される。すなわ
ち、リンク機構28は、一端部をリング部材27に回動
可能に連結された連結ピン28aと、この連結ピン28
aの他端部に一端部を回動可能に連結された連結板部材
28bと、この連結板部材28bの他端部に連結される
とともに、タービンケーシング23の外壁を貫通する柱
状部材28cと、この柱状部材28cのタービンケーシ
ング23外へ突出する突出端部に一端部を連結された連
結板部材28dとからなり、該連結板部材28dの他端
部が連結ピン28eにより負圧アクチュエータ30のロ
ッド33に回動可能に連結されている。
【0020】負圧アクチュエータ30は、図4に示すよ
うに、ロッド33がアクチュエータハウジング31を仕
切るダイヤフラム32に接続され、このダイヤフラム3
2で画成された負圧室34にスプリング35が内装さ
れ、負圧室34内の負圧が弱い(負圧の絶対値が小さ
い)ときには、ロッド33がスプリング35の付勢力に
よってハウジング31外へ進出する一方、負圧室34内
の負圧が強い(負圧の絶対値が大きい)ときには、ロッ
ド33がスプリング35の付勢力に抗してハウジング3
1内に後退する。そして、そのロッド33が進出する
と、リンク機構28を介してリング部材27が図2の反
時計回り方向に回動され、可動ベーン24もそれぞれ同
図の反時計回り方向に回動して、ノズル断面積が大きく
なる。一方、ロッド33が後退すれば、リング部材27
は同図の時計回り方向に回動され、各可動ベーン24も
同図の時計回り方向に回動されて、ノズル断面積が小さ
くなる。また、負圧アクチュエータ30の負圧室34に
通じるVGT負圧通路36は、デューティソレノイドバ
ルブ37に接続されている。このデューティソレノイド
パルプ(VGTDSV〉37は、エンジン1のクランク
軸により駆動されるバキュームポンプ38から第1負圧
ライン39を介して供給される負圧と、第1大気圧ライ
ン40を介して供給される大気圧とから、印加されたデ
ューティ率に応じた値の負圧(VGT負圧)を生成し、
これをVGT負圧通路36を介して負圧アクチュエータ
30の負圧室34に供給する。
うに、ロッド33がアクチュエータハウジング31を仕
切るダイヤフラム32に接続され、このダイヤフラム3
2で画成された負圧室34にスプリング35が内装さ
れ、負圧室34内の負圧が弱い(負圧の絶対値が小さ
い)ときには、ロッド33がスプリング35の付勢力に
よってハウジング31外へ進出する一方、負圧室34内
の負圧が強い(負圧の絶対値が大きい)ときには、ロッ
ド33がスプリング35の付勢力に抗してハウジング3
1内に後退する。そして、そのロッド33が進出する
と、リンク機構28を介してリング部材27が図2の反
時計回り方向に回動され、可動ベーン24もそれぞれ同
図の反時計回り方向に回動して、ノズル断面積が大きく
なる。一方、ロッド33が後退すれば、リング部材27
は同図の時計回り方向に回動され、各可動ベーン24も
同図の時計回り方向に回動されて、ノズル断面積が小さ
くなる。また、負圧アクチュエータ30の負圧室34に
通じるVGT負圧通路36は、デューティソレノイドバ
ルブ37に接続されている。このデューティソレノイド
パルプ(VGTDSV〉37は、エンジン1のクランク
軸により駆動されるバキュームポンプ38から第1負圧
ライン39を介して供給される負圧と、第1大気圧ライ
ン40を介して供給される大気圧とから、印加されたデ
ューティ率に応じた値の負圧(VGT負圧)を生成し、
これをVGT負圧通路36を介して負圧アクチュエータ
30の負圧室34に供給する。
【0021】VGTDSV37は、デューティ率が0%
のときに、VGT負圧通路36と第1負圧ライン39と
の連通度を0%とし、VGT負圧通路36と第1大気圧
ライン40との連通度を100%として、負圧アクチュ
エータ30のロッド33を最大限に進出させ、ノズル2
5の開度を最大限に大きくする。一方、VGTDSV3
7は、デューティ率が100%のときに、VGT負圧通
路36と第1負圧ライン39との連通度を100%と
し、VGT負圧通路36と第1大気圧ライン40との連
通度を0%として、負圧アクチュエータ30のロッド3
3を最大限に後退させ、ノズル25の開度を最大限に小
さくする。そして、VGTDSV37は、これらの中間
のデューティ率で、ノズル25の開度、すなわちVGT
20の過給効率を滑らかに調整する。尚、第1負圧ライ
ン39には、バキュームポンプ38で生成される負圧の
変動を抑制する負圧タンク15が接続されている。ま
た、VGT20の可動ベーン24、連結部材26、リン
グ部材27、リンク機構28、負圧アクチュエータ3
0、VGTDSV37等により、VGT20により吸気
通路7に生成される過給圧を変更調節する過給圧可変機
構が構成されている。
のときに、VGT負圧通路36と第1負圧ライン39と
の連通度を0%とし、VGT負圧通路36と第1大気圧
ライン40との連通度を100%として、負圧アクチュ
エータ30のロッド33を最大限に進出させ、ノズル2
5の開度を最大限に大きくする。一方、VGTDSV3
7は、デューティ率が100%のときに、VGT負圧通
路36と第1負圧ライン39との連通度を100%と
し、VGT負圧通路36と第1大気圧ライン40との連
通度を0%として、負圧アクチュエータ30のロッド3
3を最大限に後退させ、ノズル25の開度を最大限に小
さくする。そして、VGTDSV37は、これらの中間
のデューティ率で、ノズル25の開度、すなわちVGT
20の過給効率を滑らかに調整する。尚、第1負圧ライ
ン39には、バキュームポンプ38で生成される負圧の
変動を抑制する負圧タンク15が接続されている。ま
た、VGT20の可動ベーン24、連結部材26、リン
グ部材27、リンク機構28、負圧アクチュエータ3
0、VGTDSV37等により、VGT20により吸気
通路7に生成される過給圧を変更調節する過給圧可変機
構が構成されている。
【0022】吸気通路7と排気通路9との間には、排気
通路9の排気の一部を吸気通路7に戻して各気筒2の燃
焼室に還流させる排気還流通路(EGR通路)50が設
けられている。このEGR通路50は、排気通路9にお
けるタービン22よりも上流側の部位と、吸気通路7に
おけるブロワ21よりも下流側の部位とを連絡する。E
GR通路50には、排気を冷却し、排気の密度を大きく
するEGRクーラ51が配設されている。EGR通路5
0は、EGRクーラ51の下流側において、第1、第2
の分岐通路52,53に分岐したのち再合流しており、
各分岐通路52、53にはそれぞれ第1、第2の排気還
流量調整弁(EGR弁)54、55が配設されている。
通路9の排気の一部を吸気通路7に戻して各気筒2の燃
焼室に還流させる排気還流通路(EGR通路)50が設
けられている。このEGR通路50は、排気通路9にお
けるタービン22よりも上流側の部位と、吸気通路7に
おけるブロワ21よりも下流側の部位とを連絡する。E
GR通路50には、排気を冷却し、排気の密度を大きく
するEGRクーラ51が配設されている。EGR通路5
0は、EGRクーラ51の下流側において、第1、第2
の分岐通路52,53に分岐したのち再合流しており、
各分岐通路52、53にはそれぞれ第1、第2の排気還
流量調整弁(EGR弁)54、55が配設されている。
【0023】それら各EGR弁54、55は、相互に類
似の構成で、図5に示すように、弁ハウジング56を仕
切るダイヤフラム57に接続された弁棒58を有し、こ
の弁棒58の先端部に各分岐通路52、53に突出する
弁本体59が連結されている。ダイヤフラム57で画成
された負圧室60にはスプリング61が内装されてい
る。そして、負圧室60内の負圧が弱い(負圧の絶対値
が小さい)ときには、弁棒58がスプリング61の付勢
力によってハウジング56外へ進出し、弁本体59を各
分岐通路52、53の閉方向に移動させる。一方、負圧
室60内の負圧が強い(負圧の絶対値が大きい)ときに
は、弁棒58がスプリング61の付勢力に抗してハウジ
ング56内に後退し、弁本体59を各分岐通路52、5
3の開方向に移動させる。
似の構成で、図5に示すように、弁ハウジング56を仕
切るダイヤフラム57に接続された弁棒58を有し、こ
の弁棒58の先端部に各分岐通路52、53に突出する
弁本体59が連結されている。ダイヤフラム57で画成
された負圧室60にはスプリング61が内装されてい
る。そして、負圧室60内の負圧が弱い(負圧の絶対値
が小さい)ときには、弁棒58がスプリング61の付勢
力によってハウジング56外へ進出し、弁本体59を各
分岐通路52、53の閉方向に移動させる。一方、負圧
室60内の負圧が強い(負圧の絶対値が大きい)ときに
は、弁棒58がスプリング61の付勢力に抗してハウジ
ング56内に後退し、弁本体59を各分岐通路52、5
3の開方向に移動させる。
【0024】第1EGR弁54の負圧室60に通じる第
1EGR負圧通路62はデューティソレノイドパルプ6
3に、第2EGR弁55の負圧室60に通じる第2EG
R負圧通路64はオンオフソレノイドバルブ65にそれ
ぞれ接続されている。バキュームポンプ38で生成され
た負圧が第2の負圧ライン66を介して供給される負圧
調整用のデューティソレノイドバルブ67と、大気圧が
第2の大気圧ライン68を介して供給される大気圧調整
用のデューティソレノイドパルプ69とが配設され、最
終的に大気圧調整用デューティソレノイドバルブ69で
予備調整された負圧が予備調整負圧ライン70を介して
デューティソレノイドバルブ63に供給される。
1EGR負圧通路62はデューティソレノイドパルプ6
3に、第2EGR弁55の負圧室60に通じる第2EG
R負圧通路64はオンオフソレノイドバルブ65にそれ
ぞれ接続されている。バキュームポンプ38で生成され
た負圧が第2の負圧ライン66を介して供給される負圧
調整用のデューティソレノイドバルブ67と、大気圧が
第2の大気圧ライン68を介して供給される大気圧調整
用のデューティソレノイドパルプ69とが配設され、最
終的に大気圧調整用デューティソレノイドバルブ69で
予備調整された負圧が予備調整負圧ライン70を介して
デューティソレノイドバルブ63に供給される。
【0025】このデューティソレノイドバルブ(EGR
DSV)63は、三方弁であって、デューティ率が0%
のときに、第1EGR負圧通路62と予備調整負圧ライ
ン70との連通度を0%とし、かつ第1EGR負圧通路
62を大気開放として、第1EGR弁54の弁棒58を
最大限に進出させ、第1EGR分岐通路52を完全に閉
じる。一方、EGRDSV63は、デューティ率が10
0%のときに、第1EGR負圧通路62と予備調整負圧
ライン70との連通度を100%として、第1EGR弁
54の弁棒58を最大限に後退させ、第1EGR分岐通
路52を完全に開く。そして、EGRDSV63は、こ
れらの中間のデューティ率で、第1EGR分岐通路52
の開度、すなわち排ガス還流量(EGR量)を滑らかに
調整する。
DSV)63は、三方弁であって、デューティ率が0%
のときに、第1EGR負圧通路62と予備調整負圧ライ
ン70との連通度を0%とし、かつ第1EGR負圧通路
62を大気開放として、第1EGR弁54の弁棒58を
最大限に進出させ、第1EGR分岐通路52を完全に閉
じる。一方、EGRDSV63は、デューティ率が10
0%のときに、第1EGR負圧通路62と予備調整負圧
ライン70との連通度を100%として、第1EGR弁
54の弁棒58を最大限に後退させ、第1EGR分岐通
路52を完全に開く。そして、EGRDSV63は、こ
れらの中間のデューティ率で、第1EGR分岐通路52
の開度、すなわち排ガス還流量(EGR量)を滑らかに
調整する。
【0026】一方、前述のように二つのデューティソレ
ノイドパルプ67、69で予備調整されず、バキューム
ポンプ38で生成されたままの負圧が、第2負圧ライン
66から分岐した無調整負圧ライン71を介してオンオ
フソレノイドバルブ65に直接供給される。このオンオ
フソレノイドパルプ(EGRSV)65も、また三方弁
であって、オフのときに、第2EGR負圧通路64と無
調整負圧ライン71との連通度を0%とし、かつ第2E
GR負圧通路64を大気開放として、第2EGR弁55
の弁棒58を最大限に進出させ、第2EGR分岐通路5
3を完全に閉じる。一方、EGRSV65は、オンのと
きに、第2EGR負圧通路64と無調整負圧ライン71
との連通度を100%として、第2EGR弁55の弁棒
58を最大限に後退させ、第2EGR分岐通路53を完
全に開く。
ノイドパルプ67、69で予備調整されず、バキューム
ポンプ38で生成されたままの負圧が、第2負圧ライン
66から分岐した無調整負圧ライン71を介してオンオ
フソレノイドバルブ65に直接供給される。このオンオ
フソレノイドパルプ(EGRSV)65も、また三方弁
であって、オフのときに、第2EGR負圧通路64と無
調整負圧ライン71との連通度を0%とし、かつ第2E
GR負圧通路64を大気開放として、第2EGR弁55
の弁棒58を最大限に進出させ、第2EGR分岐通路5
3を完全に閉じる。一方、EGRSV65は、オンのと
きに、第2EGR負圧通路64と無調整負圧ライン71
との連通度を100%として、第2EGR弁55の弁棒
58を最大限に後退させ、第2EGR分岐通路53を完
全に開く。
【0027】このような異なる性格の第1、第2のEG
R弁54、55をEGR通路50に並列に配置すること
により、両EGR弁54、55の容量を大きくすること
なく、第2のEGR弁55でEGR量を応答性よく速や
かに広い範囲で増減調整しながら、第1のEGR弁54
でEGR量を精度よく繊密に高い分解能で微調整するこ
とが可能となる。また、前述のように、EGR通路50
の上流端部が、排気通路9におけるVGT20のタービ
ン22よりも上流側に開口されていることから、VGT
20のノズル25の開度を小さく絞れば、それが排気通
路9の排気流動にとって抵抗になり、排気はEGR通路
50を経由して吸気通路7側に還流され易くなる。従っ
て、同じEGR弁54、55の開度であっても、VGT
20のノズル開度が小さいときは、大きいときに比べ
て、EGR量は増える傾向がある。
R弁54、55をEGR通路50に並列に配置すること
により、両EGR弁54、55の容量を大きくすること
なく、第2のEGR弁55でEGR量を応答性よく速や
かに広い範囲で増減調整しながら、第1のEGR弁54
でEGR量を精度よく繊密に高い分解能で微調整するこ
とが可能となる。また、前述のように、EGR通路50
の上流端部が、排気通路9におけるVGT20のタービ
ン22よりも上流側に開口されていることから、VGT
20のノズル25の開度を小さく絞れば、それが排気通
路9の排気流動にとって抵抗になり、排気はEGR通路
50を経由して吸気通路7側に還流され易くなる。従っ
て、同じEGR弁54、55の開度であっても、VGT
20のノズル開度が小さいときは、大きいときに比べ
て、EGR量は増える傾向がある。
【0028】このエンジン1に備えられたコントロール
ユニット100は、燃料噴射弁4から燃焼室ないし予燃
焼室5に噴射する燃料噴射量及び燃料噴射時期をエンジ
ン1の運転状態に応じて制御するほか、少なくとも、吸
気通路7に配設された吸入空気圧センサ(過給圧セン
サ)81及び吸人空気温センサ82からの信号と、VG
T負圧通路36に配設され、負圧アクチュエータ30の
負圧室34に供給されるVGT負圧を検出するVGT負
圧センサ83からの信号と、第1EGR弁54の弁棒5
9のリフト量、すなわち第1EGR分岐通路52の開度
を検出するリフト量センサ84からの信号と、エンジン
1の冷却水の温度を検出する水温センサ85からの信号
と、エンジン1のクランク軸の回転角度からエンジン回
転数を検出する電磁ピックアップ式のエンジン回転数セ
ンサ86からの信号と、図示しないアクセルペダルの操
作量からアクセル開度を出するアクセル開度センサ87
からの信号と、エンジンルームの温度を検出するエンジ
ンルーム温センサ88からの信号と、内蔵された大気圧
センサ89からの信号と、図示しないスタートスイッチ
90からの信号とを入力し、これらの信号が示す検出値
に基いて、VGTDSV37を介しての過給圧制御(V
GT制御)を実行すると共に、EGRDSV63、EG
RSV65、負圧調整用デューティソレノイドバルブ6
7、及び大気圧調整用デューティソレノイドバルブ69
を介しての排気還流制御〈EGR制御)を実行する。
ユニット100は、燃料噴射弁4から燃焼室ないし予燃
焼室5に噴射する燃料噴射量及び燃料噴射時期をエンジ
ン1の運転状態に応じて制御するほか、少なくとも、吸
気通路7に配設された吸入空気圧センサ(過給圧セン
サ)81及び吸人空気温センサ82からの信号と、VG
T負圧通路36に配設され、負圧アクチュエータ30の
負圧室34に供給されるVGT負圧を検出するVGT負
圧センサ83からの信号と、第1EGR弁54の弁棒5
9のリフト量、すなわち第1EGR分岐通路52の開度
を検出するリフト量センサ84からの信号と、エンジン
1の冷却水の温度を検出する水温センサ85からの信号
と、エンジン1のクランク軸の回転角度からエンジン回
転数を検出する電磁ピックアップ式のエンジン回転数セ
ンサ86からの信号と、図示しないアクセルペダルの操
作量からアクセル開度を出するアクセル開度センサ87
からの信号と、エンジンルームの温度を検出するエンジ
ンルーム温センサ88からの信号と、内蔵された大気圧
センサ89からの信号と、図示しないスタートスイッチ
90からの信号とを入力し、これらの信号が示す検出値
に基いて、VGTDSV37を介しての過給圧制御(V
GT制御)を実行すると共に、EGRDSV63、EG
RSV65、負圧調整用デューティソレノイドバルブ6
7、及び大気圧調整用デューティソレノイドバルブ69
を介しての排気還流制御〈EGR制御)を実行する。
【0029】特に、EGR制御においては、エンジン回
転数が低くかつエンジン負荷(燃料噴射量〉が低い運転
状態から、エンジン回転数が中程度かつエンジン負荷が
中程度の運転状態に亘る範囲(定常運転状態)で、排気
の還流を実行する。このEGR制御は、例えばEGR通
路50に配設した第1EGR弁54のリフト量センサ8
4で検出される実リフト量を目標リフト量に収束させる
EGR量のフィードバック制御とすればよい。また、エ
ンジン回転数が高い運転状態、ないしエンジン負荷が高
い運転状態では排気は還流させない。これは、エンジン
1の加速運転時には、燃料噴射量の増大に応じて吸入空
気量を速やかに増大させる必要があり、そのためには排
気の還流量を速やかに減少させる必要があるからであ
る。尚、減速時においてもまたEGR制御は実行しな
い。 [VGT制御]この実施形態に係る可変ノズル式過給機
の制御装置Aでは、前述の如く、コントロールユニット
100によりVGTDSV37を介して吸気の過給圧を
制御するVGT制御を行う。このVGT制御において
は、例えば図6に示すように、基本的にエンジン回転数
又はエンジン負荷が高くなるほど、VGTDSV37に
対するデューティ率を小さくし、ノズル255の開度を
大きくして、排気流量の増大に応じた高い過給効率が得
られるようにする。また、同図に符号Rl、R2、R3
で示す所定の低回転領域においては、エンジン負荷に対
応してノズル25の開度を制御する。すなわち、アイド
ル状態を含む低回転かつ低負荷領域(Rl)では、例え
ばデューティ率を100%としてノズル25の開度を最
大限に小さくし、低回転かつ中負荷領域(R2)では、
例えばデューティ率を50%としてノズル25の開度を
中程度に大きくし、低回転かつ高負荷領域(R3)で
は、例えばデューティ率を0%としてノズル25の開度
を最大限に大きくする。
転数が低くかつエンジン負荷(燃料噴射量〉が低い運転
状態から、エンジン回転数が中程度かつエンジン負荷が
中程度の運転状態に亘る範囲(定常運転状態)で、排気
の還流を実行する。このEGR制御は、例えばEGR通
路50に配設した第1EGR弁54のリフト量センサ8
4で検出される実リフト量を目標リフト量に収束させる
EGR量のフィードバック制御とすればよい。また、エ
ンジン回転数が高い運転状態、ないしエンジン負荷が高
い運転状態では排気は還流させない。これは、エンジン
1の加速運転時には、燃料噴射量の増大に応じて吸入空
気量を速やかに増大させる必要があり、そのためには排
気の還流量を速やかに減少させる必要があるからであ
る。尚、減速時においてもまたEGR制御は実行しな
い。 [VGT制御]この実施形態に係る可変ノズル式過給機
の制御装置Aでは、前述の如く、コントロールユニット
100によりVGTDSV37を介して吸気の過給圧を
制御するVGT制御を行う。このVGT制御において
は、例えば図6に示すように、基本的にエンジン回転数
又はエンジン負荷が高くなるほど、VGTDSV37に
対するデューティ率を小さくし、ノズル255の開度を
大きくして、排気流量の増大に応じた高い過給効率が得
られるようにする。また、同図に符号Rl、R2、R3
で示す所定の低回転領域においては、エンジン負荷に対
応してノズル25の開度を制御する。すなわち、アイド
ル状態を含む低回転かつ低負荷領域(Rl)では、例え
ばデューティ率を100%としてノズル25の開度を最
大限に小さくし、低回転かつ中負荷領域(R2)では、
例えばデューティ率を50%としてノズル25の開度を
中程度に大きくし、低回転かつ高負荷領域(R3)で
は、例えばデューティ率を0%としてノズル25の開度
を最大限に大きくする。
【0030】これにより、エンジン1が低回転かつ低負
荷の運転状態(Rl)にあるときには、EGR弁54、
55を介しての排気の還流が行なわれると共に、VGT
20のノズル25の開度が小さくされるから、これが排
気の流動の抵抗となって排気通路9の排気は下流側に抜
け難くなり、排気通路9において、エンジン1の排気ボ
ートから、VGT20の可動ベーン24ないしノズル2
5、あるいはタービン22の配設部位までの間の排気圧
が高くなる。この結果、例えば吸気通路7側に絞り弁等
の別部材を設けて該吸気通路7に負圧を生成するような
ことをしなくても、VGT20を利用して、所定のEG
R量を良好に確保することが可能になる。また、低回転
低負荷時は、そもそも排気量が少ないから、このように
VGT20のノズル25の開度を小さくしても、タービ
ン22が過回転することがなく、VGT20の過給効率
が過大になることもない。
荷の運転状態(Rl)にあるときには、EGR弁54、
55を介しての排気の還流が行なわれると共に、VGT
20のノズル25の開度が小さくされるから、これが排
気の流動の抵抗となって排気通路9の排気は下流側に抜
け難くなり、排気通路9において、エンジン1の排気ボ
ートから、VGT20の可動ベーン24ないしノズル2
5、あるいはタービン22の配設部位までの間の排気圧
が高くなる。この結果、例えば吸気通路7側に絞り弁等
の別部材を設けて該吸気通路7に負圧を生成するような
ことをしなくても、VGT20を利用して、所定のEG
R量を良好に確保することが可能になる。また、低回転
低負荷時は、そもそも排気量が少ないから、このように
VGT20のノズル25の開度を小さくしても、タービ
ン22が過回転することがなく、VGT20の過給効率
が過大になることもない。
【0031】一方、エンジン1が低回転かつ高負荷の運
転状態(R3)にあるときには、VGT20のノズル2
5の開度が大きくされるから、前述の低回転低負荷の運
転状態(Rl)からの発進時にアクセルペダルが踏み込
まれて、この低回転高負荷の運転状態(R3)に移行し
た際には、ノズル25の開度が閉状態から開状態に切り
換えられる。その結果、排気通路9の排気は下流側に抜
け易くなり、タービン22の回転数が急激に上昇するこ
とがなく、タービン22の過回転や、焼付き等のVGT
20の信頼性の問題が回避される。
転状態(R3)にあるときには、VGT20のノズル2
5の開度が大きくされるから、前述の低回転低負荷の運
転状態(Rl)からの発進時にアクセルペダルが踏み込
まれて、この低回転高負荷の運転状態(R3)に移行し
た際には、ノズル25の開度が閉状態から開状態に切り
換えられる。その結果、排気通路9の排気は下流側に抜
け易くなり、タービン22の回転数が急激に上昇するこ
とがなく、タービン22の過回転や、焼付き等のVGT
20の信頼性の問題が回避される。
【0032】また、発進時にアクセルペダルが踏み込ま
れた当初の短時間は、まだ閉状態から開状態に完全に切
り換わっていないノズル25に対し、すでに増量した排
気が吹き込んで、タービン22に大きな回転駆動力が加
わり、これがタービン22の回転を上昇させる最初の推
進力となるから、そののちノズル25の開度が大きくさ
れてタービン22に作用する駆動力がそれほど増大しな
くても、タービン22は十分大きな慣性で回り続け、加
速性能が大きく落ち込むことがない。
れた当初の短時間は、まだ閉状態から開状態に完全に切
り換わっていないノズル25に対し、すでに増量した排
気が吹き込んで、タービン22に大きな回転駆動力が加
わり、これがタービン22の回転を上昇させる最初の推
進力となるから、そののちノズル25の開度が大きくさ
れてタービン22に作用する駆動力がそれほど増大しな
くても、タービン22は十分大きな慣性で回り続け、加
速性能が大きく落ち込むことがない。
【0033】特に、低回転かつ低負荷状態、すなわちア
イドル状態という発生頻度の高いエンジン1の運転状態
において、前述のようにしてEGR量が良好に確保さ
れ、また、該アイドル状態からの発進という同じく発生
頻度の高いエンジン1の運転状態において、前述のよう
にしてVGT20の信頼性が良好に確保される。
イドル状態という発生頻度の高いエンジン1の運転状態
において、前述のようにしてEGR量が良好に確保さ
れ、また、該アイドル状態からの発進という同じく発生
頻度の高いエンジン1の運転状態において、前述のよう
にしてVGT20の信頼性が良好に確保される。
【0034】さらに、エンジン1が低回転かつ中負荷の
運転状態(R2)にあるときには、VGT20のノズル
25の開度が、両運転状態(Rl)、(R3)のときの
ノズル25の開度の中間の開度とされるから、発進時に
運転状態(Rl)から運転状態(R3)に移行する途中
で、中程度のノズル開度を経由することになり、ノズル
開度が段階的に大きくされて、閉状態から開状態への急
激な切り換えが緩和される。その結果、タービン22に
作用する駆動力の増大率が段階的に低減されることによ
り、運転者の違和感が低減される。
運転状態(R2)にあるときには、VGT20のノズル
25の開度が、両運転状態(Rl)、(R3)のときの
ノズル25の開度の中間の開度とされるから、発進時に
運転状態(Rl)から運転状態(R3)に移行する途中
で、中程度のノズル開度を経由することになり、ノズル
開度が段階的に大きくされて、閉状態から開状態への急
激な切り換えが緩和される。その結果、タービン22に
作用する駆動力の増大率が段階的に低減されることによ
り、運転者の違和感が低減される。
【0035】尚、図6には、エンジン1の低回転領域を
その負荷状態に応じてRl、R2、R3の三つの領域に
分割した場合を示したが、これに限らず、四つ以上の領
域に分割してよいことはいうまでもない。こうすれば、
低回転低負荷の運転状態からの発進時に低回転高負荷の
運転状態に移行する途中で、VGT20のノズル25の
開度が滑らかに大きくなり、ノズルの閉状態から開状態
への切り換えがより一層、緩和される。この結果、ター
ビン22に作用する駆動力の増大率が滑らかに変化し、
運転者の違和感がより一層低減される。
その負荷状態に応じてRl、R2、R3の三つの領域に
分割した場合を示したが、これに限らず、四つ以上の領
域に分割してよいことはいうまでもない。こうすれば、
低回転低負荷の運転状態からの発進時に低回転高負荷の
運転状態に移行する途中で、VGT20のノズル25の
開度が滑らかに大きくなり、ノズルの閉状態から開状態
への切り換えがより一層、緩和される。この結果、ター
ビン22に作用する駆動力の増大率が滑らかに変化し、
運転者の違和感がより一層低減される。
【0036】尚、本実施形態の可変ノズル式過給機は、
負圧アクチュエータ30に負圧が印加されていない状態
でノズル開度が最大に設定される、所謂ノーマルオープ
ンタイプであり、排気ガスの流速の小さいエンジン始動
時において、マスターバッグに供給すべき負圧を確保し
ている。
負圧アクチュエータ30に負圧が印加されていない状態
でノズル開度が最大に設定される、所謂ノーマルオープ
ンタイプであり、排気ガスの流速の小さいエンジン始動
時において、マスターバッグに供給すべき負圧を確保し
ている。
【0037】このようなVGT20の過給圧制御は、エ
ンジン回転数やエンジン負荷等の運転状態に応じて設定
される目標過給圧になるように、そのノズル25の開度
が連続的にフィードバック制御されることによって実現
する。具体的に、例えばエンジン負荷が極めて高い運転
状態では、吸気通路7に配設した過給圧センサ81で検
出される実過給圧が所定圧以上になっていれば、この過
給圧が目標過給圧になるようにノズル25の開度をフィ
ードバック制御する過給圧フィードバック制御が行なわ
れる。これは、エンジン負荷が極めて高い運転状態で
は、そもそも目標過給圧がエンジン負荷に対応して極め
て高い値に設定されるから、吸気通路7の実際の過給圧
に基づいて精度良くVGT20の制御を行わないと、タ
ービン22が過回転して、タービン軸22aの焼付き等
に至ることがあるからである。
ンジン回転数やエンジン負荷等の運転状態に応じて設定
される目標過給圧になるように、そのノズル25の開度
が連続的にフィードバック制御されることによって実現
する。具体的に、例えばエンジン負荷が極めて高い運転
状態では、吸気通路7に配設した過給圧センサ81で検
出される実過給圧が所定圧以上になっていれば、この過
給圧が目標過給圧になるようにノズル25の開度をフィ
ードバック制御する過給圧フィードバック制御が行なわ
れる。これは、エンジン負荷が極めて高い運転状態で
は、そもそも目標過給圧がエンジン負荷に対応して極め
て高い値に設定されるから、吸気通路7の実際の過給圧
に基づいて精度良くVGT20の制御を行わないと、タ
ービン22が過回転して、タービン軸22aの焼付き等
に至ることがあるからである。
【0038】一方、前記以外の運転状態では、前述の過
給圧フィードバック制御に代えて、VGT負圧通路36
に配設したVGT負圧センサ83で検出される実VGT
負圧が目標VGT負圧となるように、ノズル25の開度
をフィードバック制御するVGT負圧フィードバック制
御が行なわれる。これは、前述の過給圧フィードバック
制御は精度の面においては優れるものの、吸気通路7の
実際の過給圧を過給圧センサ81で検出してから、VG
T負圧アクチュエータ30への供給負圧を変化させてV
GT20のノズル開度を調節し、その結果として吸気通
路7の実過給圧が増減制御されるまでのタイムラグが比
較的大きく、応答性の面でやや難があるからである。
給圧フィードバック制御に代えて、VGT負圧通路36
に配設したVGT負圧センサ83で検出される実VGT
負圧が目標VGT負圧となるように、ノズル25の開度
をフィードバック制御するVGT負圧フィードバック制
御が行なわれる。これは、前述の過給圧フィードバック
制御は精度の面においては優れるものの、吸気通路7の
実際の過給圧を過給圧センサ81で検出してから、VG
T負圧アクチュエータ30への供給負圧を変化させてV
GT20のノズル開度を調節し、その結果として吸気通
路7の実過給圧が増減制御されるまでのタイムラグが比
較的大きく、応答性の面でやや難があるからである。
【0039】このような応答遅れの不具合は、排気ガス
量が少なくて、実過給圧の増減変化が遅れ気味となる低
回転領域において特に問題になるので、この実施形態の
VGT制御では、VGT20の信頼性確保のために特に
制御精度を高める必要のある高負荷運転状態を除いて、
精度の面ではやや劣るものの制御の応答性及び安定性の
面において優れるVGT負圧フィードバック制御を行う
ようにしている。尚、そのように過給圧フィードバック
制御と、負圧フィードバック制御とのいずれを実行する
かは、そのときの運転状態に要求される制御の特質と、
各制御が具備している特質との関係による。従って、前
述のように2つのフィードバック制御を選択的に切り換
えて実行するだけでなく、それらの制御を併用してフィ
ードバック制御を実行するようにしてもよい。
量が少なくて、実過給圧の増減変化が遅れ気味となる低
回転領域において特に問題になるので、この実施形態の
VGT制御では、VGT20の信頼性確保のために特に
制御精度を高める必要のある高負荷運転状態を除いて、
精度の面ではやや劣るものの制御の応答性及び安定性の
面において優れるVGT負圧フィードバック制御を行う
ようにしている。尚、そのように過給圧フィードバック
制御と、負圧フィードバック制御とのいずれを実行する
かは、そのときの運転状態に要求される制御の特質と、
各制御が具備している特質との関係による。従って、前
述のように2つのフィードバック制御を選択的に切り換
えて実行するだけでなく、それらの制御を併用してフィ
ードバック制御を実行するようにしてもよい。
【0040】上述の如く、この実施形態のVGT制御に
よれば、VGT20のノズル25の開度をエンジン1の
運転状態に応じてきめ細かく制御することにより、吸気
の過給圧を応答性よく立ち上げて、燃焼効率の向上やエ
ミッション低減を図りつつ、タービン22の過回転や焼
付き等の信頼性の問題を回避できるのであるが、このよ
うなきめ細かな制御をしていても、例えばエンジンの加
速運転時等に可動ベーン24が正常に開き側に作動しな
くなって、排気エネルギーの増大に伴い過給圧が過大に
なるというオーバーブーストの問題が生じることがあっ
た。すなわち、図3に仮想線の円Qで囲んで示すよう
に、可動ベーン24とタービン室23aの側壁とのクリ
アランスは極めて狭いので、仮に全開状態で強い排気圧
を受けた可動ベーン24が傾斜して、その先端部が対向
するタービン室23aの壁面に押し付けられると、その
可動ベーン24は排気圧によりタービン室23aの側壁
に押し付けられて、全開のまま動かない固着状態になっ
てしまうのである。
よれば、VGT20のノズル25の開度をエンジン1の
運転状態に応じてきめ細かく制御することにより、吸気
の過給圧を応答性よく立ち上げて、燃焼効率の向上やエ
ミッション低減を図りつつ、タービン22の過回転や焼
付き等の信頼性の問題を回避できるのであるが、このよ
うなきめ細かな制御をしていても、例えばエンジンの加
速運転時等に可動ベーン24が正常に開き側に作動しな
くなって、排気エネルギーの増大に伴い過給圧が過大に
なるというオーバーブーストの問題が生じることがあっ
た。すなわち、図3に仮想線の円Qで囲んで示すよう
に、可動ベーン24とタービン室23aの側壁とのクリ
アランスは極めて狭いので、仮に全開状態で強い排気圧
を受けた可動ベーン24が傾斜して、その先端部が対向
するタービン室23aの壁面に押し付けられると、その
可動ベーン24は排気圧によりタービン室23aの側壁
に押し付けられて、全開のまま動かない固着状態になっ
てしまうのである。
【0041】そこで、この実施形態では、前述のような
可動ベーン24の固着等に起因して、過給圧センサ81
により検出される実過給圧が所定以上に上昇したとき、
この過給圧が過大になってエンジン1の信頼性の問題が
生じることを未然に防止するために、可動ベーン24を
強制的にかつ通常よりも大きく開き側に作動させるよう
にしている。
可動ベーン24の固着等に起因して、過給圧センサ81
により検出される実過給圧が所定以上に上昇したとき、
この過給圧が過大になってエンジン1の信頼性の問題が
生じることを未然に防止するために、可動ベーン24を
強制的にかつ通常よりも大きく開き側に作動させるよう
にしている。
【0042】また、可変ノズルの開度を全開から全閉に
急速に切り換えた場合、リンク機構28が大きな力で駆
動されるため、クリアランスの影響によってVGT20
の可動ベーン24を駆動するための連結部材26がリン
グ部材27側に倒れて、可動ベーン24が固着してノズ
ル開度を全閉に駆動できない場合がある。
急速に切り換えた場合、リンク機構28が大きな力で駆
動されるため、クリアランスの影響によってVGT20
の可動ベーン24を駆動するための連結部材26がリン
グ部材27側に倒れて、可動ベーン24が固着してノズ
ル開度を全閉に駆動できない場合がある。
【0043】そこで、図9〜図13で説明する実施形態
では、エンジン1が始動時からアイドル時へ移行すると
きに、ノズル開度を全開から全閉に徐々に切り換えるこ
とにより、クリアランスの影響による連結部材26の固
着を抑えている。
では、エンジン1が始動時からアイドル時へ移行すると
きに、ノズル開度を全開から全閉に徐々に切り換えるこ
とにより、クリアランスの影響による連結部材26の固
着を抑えている。
【0044】次に、このようなVGT制御手順の一例
を、図7及び図8に示すフローチャートに基づいて具体
的に説明する。まず、図7に示すフローのスタート後の
ステップSlでは、エンジン回転数センサ86、アクセ
ル開度センサ87等の各種センサからの信号を読み込
み、続くステップS2において、負圧アクチュエータ3
0の負圧室34に供給する基本目標負圧を設定する。こ
の基本目標負圧の設定は、エンジン1の始動時、アイド
ル運転時、部分負荷運転時、全負荷運転時等のような様
々な運転状態毎にそれぞれ行われ、例えば、エンジン1
の始動時に設定される始動時目標負圧としては、VGT
20のノズル開度が全開になるようなVGT負圧が設定
される。
を、図7及び図8に示すフローチャートに基づいて具体
的に説明する。まず、図7に示すフローのスタート後の
ステップSlでは、エンジン回転数センサ86、アクセ
ル開度センサ87等の各種センサからの信号を読み込
み、続くステップS2において、負圧アクチュエータ3
0の負圧室34に供給する基本目標負圧を設定する。こ
の基本目標負圧の設定は、エンジン1の始動時、アイド
ル運転時、部分負荷運転時、全負荷運転時等のような様
々な運転状態毎にそれぞれ行われ、例えば、エンジン1
の始動時に設定される始動時目標負圧としては、VGT
20のノズル開度が全開になるようなVGT負圧が設定
される。
【0045】また、エンジン1のアイドル運転時に設定
されるアイドル時日標負圧としては、VGT20のノズ
ル開度が全閉になるようなVGT負圧が設定される一
方、エンジン1の全負荷運転時に設定される全負荷時日
標負圧としては、VGT20のノズル開度が全開になる
ようなVGT負圧が設定される。さらに、これら以外の
とき、つまりエンジン1の部分負荷運転時に設定される
部分負荷時目標負圧としては、VGT20のノズル開度
がやや開いた状態になるようなVGT負圧が設定され
る。このことで、EGR制御が行われるエンジン1の低
回転低負荷状態では、所定のEGR量が良好に確保され
て、空燃比制御等が円滑に行われることになる。また、
発進時において、VGT20の信頼性の問題が回避され
ると共に、運転者の違和感が低減される。
されるアイドル時日標負圧としては、VGT20のノズ
ル開度が全閉になるようなVGT負圧が設定される一
方、エンジン1の全負荷運転時に設定される全負荷時日
標負圧としては、VGT20のノズル開度が全開になる
ようなVGT負圧が設定される。さらに、これら以外の
とき、つまりエンジン1の部分負荷運転時に設定される
部分負荷時目標負圧としては、VGT20のノズル開度
がやや開いた状態になるようなVGT負圧が設定され
る。このことで、EGR制御が行われるエンジン1の低
回転低負荷状態では、所定のEGR量が良好に確保され
て、空燃比制御等が円滑に行われることになる。また、
発進時において、VGT20の信頼性の問題が回避され
ると共に、運転者の違和感が低減される。
【0046】ステップS2に続いて、ステップS3で
は、過給圧センサ81からの信号に基づいて、吸気通路
7における過給圧が例えば略180kPa(第1設定
圧)を超えたかどうか判別し、この判別結果がNOなら
ばステップS17に進む一方、判別結果がYESならば
ステップS4に進む。このステップS4では、同様に過
給圧が例えば略213kPa(第2設定圧)を超えたか
どうか判別し、この判別結果がNOならばステップS1
0に進む一方、判別結果がYESならばステップS5に
進む。さらに、ステップS5では、過給圧が許容できる
上限値である例えば略221kPa(第3設定圧)を超
えたかどうか判別し、この判別結果がNOならばステッ
プS8に進む一方、判別結果がYESならばステップS
6に進む。
は、過給圧センサ81からの信号に基づいて、吸気通路
7における過給圧が例えば略180kPa(第1設定
圧)を超えたかどうか判別し、この判別結果がNOなら
ばステップS17に進む一方、判別結果がYESならば
ステップS4に進む。このステップS4では、同様に過
給圧が例えば略213kPa(第2設定圧)を超えたか
どうか判別し、この判別結果がNOならばステップS1
0に進む一方、判別結果がYESならばステップS5に
進む。さらに、ステップS5では、過給圧が許容できる
上限値である例えば略221kPa(第3設定圧)を超
えたかどうか判別し、この判別結果がNOならばステッ
プS8に進む一方、判別結果がYESならばステップS
6に進む。
【0047】このステップS6では、過給圧が第3設定
圧を超えていて、エンジン1の信頼性を確保するために
過給圧を確実に低下させる必要があるので、後述の最終
的な目標負圧を強制的に零とする。続いて、ステップS
7において、そのように上限値を超えた過給圧を速やか
に低下させるオーバーブースト防止制御の実行中である
ことを示すオーバーブーストFLAGをオン状態にする
(オーバーブーストFLAG←1)。一方、ステップS
5において過給圧が上限値以下でNOと判定して進んだ
ステップS8では、今度は、過給圧が第2設定圧を超え
ていることに対応して、可動ベーン24を相対的に大き
く開き側に作動させる第2減量補正制御を実行すべく、
減量FLAG2をオン状態にする(FLAG2←1)。
そして、続くステップS9において、目標負圧を相対的
に大きく減らすための補正値である第2目標負圧減量値
を設定する(目標負圧減量2設定)。
圧を超えていて、エンジン1の信頼性を確保するために
過給圧を確実に低下させる必要があるので、後述の最終
的な目標負圧を強制的に零とする。続いて、ステップS
7において、そのように上限値を超えた過給圧を速やか
に低下させるオーバーブースト防止制御の実行中である
ことを示すオーバーブーストFLAGをオン状態にする
(オーバーブーストFLAG←1)。一方、ステップS
5において過給圧が上限値以下でNOと判定して進んだ
ステップS8では、今度は、過給圧が第2設定圧を超え
ていることに対応して、可動ベーン24を相対的に大き
く開き側に作動させる第2減量補正制御を実行すべく、
減量FLAG2をオン状態にする(FLAG2←1)。
そして、続くステップS9において、目標負圧を相対的
に大きく減らすための補正値である第2目標負圧減量値
を設定する(目標負圧減量2設定)。
【0048】つまり、実過給圧が許容できる上限値であ
る第3設定圧を超えたときには、直ちに過給圧を低下さ
せるために目標負圧を零にする一方、第3設定圧を超え
ていなくても第2設定圧を超えていれば、過給圧は可動
ベーン24の固着等に起因して上昇していると判断し、
この過給圧が過大になることを未然に防止するために、
負圧アクチュエータ30の目標負圧を大きく減量し、こ
れにより、負圧アクチュエータ30から可動ベーン24
に対し大きな駆動力を作用させて、固着している可動ベ
ーン24を強制的に開き側に作動させる。
る第3設定圧を超えたときには、直ちに過給圧を低下さ
せるために目標負圧を零にする一方、第3設定圧を超え
ていなくても第2設定圧を超えていれば、過給圧は可動
ベーン24の固着等に起因して上昇していると判断し、
この過給圧が過大になることを未然に防止するために、
負圧アクチュエータ30の目標負圧を大きく減量し、こ
れにより、負圧アクチュエータ30から可動ベーン24
に対し大きな駆動力を作用させて、固着している可動ベ
ーン24を強制的に開き側に作動させる。
【0049】これに対し、ステップS4において過給圧
が第2設定圧以下でNOと判定して進んだステップS1
0では、まず、減量FLAG2がオン状態かどうか判別
し、判別結果がNOであればステップS14に進む一
方、判別結果がYESで、既に第2減量補正制御を実行
中であれば、ステップS11に進み、その第2減量補正
制御の結果として過給圧が略206kPaまで低下した
かどうか判別する。そして、この判別結果がNOであれ
ばステップS8に進んで、引き続き第2減量補正制御を
行う一方、判別結果がYESで、過給圧が略206kP
aまで低下していれば、第2減量補正制御を終了するた
めに、続くステップS12において減量FLAG2をオ
フ状態にし(FLAG2←0)、続くステップS13で
目標負圧減量値を零にする。
が第2設定圧以下でNOと判定して進んだステップS1
0では、まず、減量FLAG2がオン状態かどうか判別
し、判別結果がNOであればステップS14に進む一
方、判別結果がYESで、既に第2減量補正制御を実行
中であれば、ステップS11に進み、その第2減量補正
制御の結果として過給圧が略206kPaまで低下した
かどうか判別する。そして、この判別結果がNOであれ
ばステップS8に進んで、引き続き第2減量補正制御を
行う一方、判別結果がYESで、過給圧が略206kP
aまで低下していれば、第2減量補正制御を終了するた
めに、続くステップS12において減量FLAG2をオ
フ状態にし(FLAG2←0)、続くステップS13で
目標負圧減量値を零にする。
【0050】また、ステップS10において減量FLA
G2がオン状態でないNOと判別して進んだステップS
14では、今度は、過給圧の上昇率が予め設定した所定
値(設定値)以上かどうか判定する。そして、この判定
結果がNOで過給圧が徐々に増大しているのであれば、
過給圧の減量補正をする必要はないので、ステップS1
3に進む一方、判定結果がYESで過給圧が急激に上昇
しているのであれば、ステップS15に進んで、可動ベ
ーン24を相対的に小さく開き側に作動させる第1減量
補正制御を実行すべく、減量FLAGlをオン状態にす
る(FLAG1←1)。そして、続くステップS16に
おいて、目標負圧を減らすための補正値として、第2目
標負圧減量値よりも小さな第1目標負圧減量値を設定す
る(目標負圧減量1設定)。
G2がオン状態でないNOと判別して進んだステップS
14では、今度は、過給圧の上昇率が予め設定した所定
値(設定値)以上かどうか判定する。そして、この判定
結果がNOで過給圧が徐々に増大しているのであれば、
過給圧の減量補正をする必要はないので、ステップS1
3に進む一方、判定結果がYESで過給圧が急激に上昇
しているのであれば、ステップS15に進んで、可動ベ
ーン24を相対的に小さく開き側に作動させる第1減量
補正制御を実行すべく、減量FLAGlをオン状態にす
る(FLAG1←1)。そして、続くステップS16に
おいて、目標負圧を減らすための補正値として、第2目
標負圧減量値よりも小さな第1目標負圧減量値を設定す
る(目標負圧減量1設定)。
【0051】つまり、VGT20による吸気の過給圧が
急上昇して、第1設定圧を超えたときには、第1設定圧
を超えたときに比べて過給圧が低くても、過給圧は過大
になる虞れがあると判断し、この段階で可動ベーン24
を開き側に作動させることで、過給圧が過大になること
を未然に防止するようにしている。但し、この場合には
走行牲の悪化を最小限にくい止めるために、可動ベーン
24の開き側への作動量は相対的に小さいことが好まし
いので、第1目標負圧減量値は第2目標負圧減量値より
も小さく設定されている。
急上昇して、第1設定圧を超えたときには、第1設定圧
を超えたときに比べて過給圧が低くても、過給圧は過大
になる虞れがあると判断し、この段階で可動ベーン24
を開き側に作動させることで、過給圧が過大になること
を未然に防止するようにしている。但し、この場合には
走行牲の悪化を最小限にくい止めるために、可動ベーン
24の開き側への作動量は相対的に小さいことが好まし
いので、第1目標負圧減量値は第2目標負圧減量値より
も小さく設定されている。
【0052】一方、ステップS3において過給圧が第1
設定圧以下でNOと判定して進んだステップS17で
は、減量FLAGlがオン状態かどうか判別し、判別結
果がNOであればステップS21に進む一方、判別結果
がYESで、既に第1減量補正制御を実行中であれば、
ステップS18に進み、その第1減量補正制御の結果と
して過給圧が略173kPaまで低下したかどうか、或
いは第1減量補正制御の開始から所定時間(例えば10
0〜150m秒)が経過したかどうか判別する。そし
て、過給圧が略173kPaまで低下しておらず、かつ
補正制御開始から所定時間が経過していないNOであれ
ば、ステップS15に進んで引き続き第1減量補正制御
を行う一方、過給圧が略173kPaまで低下したか又
は補正制御開始から所定時間が経過していれば、ステッ
プS19に進み、減量FLAGlをオフ状態にし(FL
AGl←0)、続くステップS20で目標負圧減量値を
零にする。
設定圧以下でNOと判定して進んだステップS17で
は、減量FLAGlがオン状態かどうか判別し、判別結
果がNOであればステップS21に進む一方、判別結果
がYESで、既に第1減量補正制御を実行中であれば、
ステップS18に進み、その第1減量補正制御の結果と
して過給圧が略173kPaまで低下したかどうか、或
いは第1減量補正制御の開始から所定時間(例えば10
0〜150m秒)が経過したかどうか判別する。そし
て、過給圧が略173kPaまで低下しておらず、かつ
補正制御開始から所定時間が経過していないNOであれ
ば、ステップS15に進んで引き続き第1減量補正制御
を行う一方、過給圧が略173kPaまで低下したか又
は補正制御開始から所定時間が経過していれば、ステッ
プS19に進み、減量FLAGlをオフ状態にし(FL
AGl←0)、続くステップS20で目標負圧減量値を
零にする。
【0053】このように、第1減量補正制御によって実
過給圧が所定値(略173kPa)まで低下していなく
ても、所定時間が経過したときに補正制御を終了するよ
うにしているのは、長時間の過給圧減量補正によって走
行性が大幅に悪化することを防止するためである。
過給圧が所定値(略173kPa)まで低下していなく
ても、所定時間が経過したときに補正制御を終了するよ
うにしているのは、長時間の過給圧減量補正によって走
行性が大幅に悪化することを防止するためである。
【0054】また、ステップS17において減量FLA
Glがオン状態でないNOと判別して進んだステップS
21では、今度はオーバーブーストFLAGがオン状態
かどうか判別し、判別結果がNOであればステップS2
1に進む一方、判別結果がYESで、オーバーブースト
防止制御を実行中であれば、ステップS22に進んで、
過給圧が略152kPaまで低下したかどうか判別す
る。そして、この判別結果がNOであればステップS6
に進み、引き続いてオーバーブースト防止制御を行う一
方、判別結果がYESで、過給圧が略152kPaまで
低下していれば、ステップS23に進み、オーバーブー
ストFLAGをオフ状態にし(オーバーブーストFLA
G←0)、続くステップS20において、目標負圧減量
値を零にする。つまり、実過給圧が一旦、上限値である
第3設定圧を超えたときには、その過給圧が十分に低下
するまでは可動ベーン24を全開状態に保持するように
している。
Glがオン状態でないNOと判別して進んだステップS
21では、今度はオーバーブーストFLAGがオン状態
かどうか判別し、判別結果がNOであればステップS2
1に進む一方、判別結果がYESで、オーバーブースト
防止制御を実行中であれば、ステップS22に進んで、
過給圧が略152kPaまで低下したかどうか判別す
る。そして、この判別結果がNOであればステップS6
に進み、引き続いてオーバーブースト防止制御を行う一
方、判別結果がYESで、過給圧が略152kPaまで
低下していれば、ステップS23に進み、オーバーブー
ストFLAGをオフ状態にし(オーバーブーストFLA
G←0)、続くステップS20において、目標負圧減量
値を零にする。つまり、実過給圧が一旦、上限値である
第3設定圧を超えたときには、その過給圧が十分に低下
するまでは可動ベーン24を全開状態に保持するように
している。
【0055】図7のフローのステップS7、S9、S1
3、S16、S20に続いて、図8に示すフローのステ
ップS24では、上述の如く設定された基本目標負圧を
補正するための各種補正負圧を演算する。すなわち、例
えば大気圧が低いほど、また、吸気温度が高いはど、燃
焼室に供給される空気量を増大すべく、VGT20のノ
ズル開度が閉じ側になるように補正を行う。
3、S16、S20に続いて、図8に示すフローのステ
ップS24では、上述の如く設定された基本目標負圧を
補正するための各種補正負圧を演算する。すなわち、例
えば大気圧が低いほど、また、吸気温度が高いはど、燃
焼室に供給される空気量を増大すべく、VGT20のノ
ズル開度が閉じ側になるように補正を行う。
【0056】続いて、ステップS25において、ステッ
プS2で求めた基本目標負圧、ステップS6、S9、S
16でそれぞれ設定した目標負圧減量値、及びステップ
S24で求めた各種補正負圧等に基づいて、目標負圧の
なまし処理演算を行う。この目標負圧なまし渡算は、例
えば下記数1に示す演算式に従って、基本目標負圧の急
激な変化を抑制すべく、過去の履歴を考慮して行なう。 [数1] FUl=Kl×FUl[i−1]+(1−Kl)FU0[i] ここで、FUlはなまし処理後の今回値、FUl[i−
1]はなまし処理後の前回値であり、また、FU0は、
なまし処理前の今回値、つまりステップS24までで得
られた基本目標負圧である。さらに、Klはなまし処理
の度合いを決定する係数であって、例えば(0.5<K
l<1)とされている。
プS2で求めた基本目標負圧、ステップS6、S9、S
16でそれぞれ設定した目標負圧減量値、及びステップ
S24で求めた各種補正負圧等に基づいて、目標負圧の
なまし処理演算を行う。この目標負圧なまし渡算は、例
えば下記数1に示す演算式に従って、基本目標負圧の急
激な変化を抑制すべく、過去の履歴を考慮して行なう。 [数1] FUl=Kl×FUl[i−1]+(1−Kl)FU0[i] ここで、FUlはなまし処理後の今回値、FUl[i−
1]はなまし処理後の前回値であり、また、FU0は、
なまし処理前の今回値、つまりステップS24までで得
られた基本目標負圧である。さらに、Klはなまし処理
の度合いを決定する係数であって、例えば(0.5<K
l<1)とされている。
【0057】続いて、ステップS26〜S29において
進み補正を施す。この進み補正は例えば下記数2に示す
演算式に従って、過給圧変化の応答遅れを抑制する目的
で行なう。 [数2] FU2=(FUl[i]−K2×FUl[i−1])/(1−K2) ここで、FU2は進み補正後の今回値、FUl[i]は
なまし処理後の今回値であり、また、FUl[i−1]
はなまし処理後の前回値である。さらに、K2は進み補
正係数であって、例えば(0<K2<0.5)とされて
いる。
進み補正を施す。この進み補正は例えば下記数2に示す
演算式に従って、過給圧変化の応答遅れを抑制する目的
で行なう。 [数2] FU2=(FUl[i]−K2×FUl[i−1])/(1−K2) ここで、FU2は進み補正後の今回値、FUl[i]は
なまし処理後の今回値であり、また、FUl[i−1]
はなまし処理後の前回値である。さらに、K2は進み補
正係数であって、例えば(0<K2<0.5)とされて
いる。
【0058】詳しくは、ステップS26において、ま
ず、第1又は第2減量補正制御によって実過給圧が低下
してから所定期間が経過したかどうか判定する。この判
定結果がYESで所定期間内であれば、ステップS27
に進んで、進み補正係数K2を相対的に大きな値に設定
する一方、ステップS26でNOと判定されればステッ
プS28に進み、進み補正係数K2は相対的に小さな値
に設定する。そして、ステップS27、S28に続くス
テップS29では、前述のような進み補正演算を行う。
ず、第1又は第2減量補正制御によって実過給圧が低下
してから所定期間が経過したかどうか判定する。この判
定結果がYESで所定期間内であれば、ステップS27
に進んで、進み補正係数K2を相対的に大きな値に設定
する一方、ステップS26でNOと判定されればステッ
プS28に進み、進み補正係数K2は相対的に小さな値
に設定する。そして、ステップS27、S28に続くス
テップS29では、前述のような進み補正演算を行う。
【0059】つまり、第1又は第2減量補正制御の後の
所定期間内は、該減量補正制御によって過給圧が強制的
にかつ大幅に低下させられているので、その後の過給圧
の上昇側への回復が遅れて、走行性の悪化を招くことが
懸念される。そこで、この場合には、進み補正係数K2
を相対的に大きな値とすることで、過給圧を上昇させる
基本的なVGT制御の制御ゲインを増大させて、過給圧
を通常よりも速く上昇させるようにしている。
所定期間内は、該減量補正制御によって過給圧が強制的
にかつ大幅に低下させられているので、その後の過給圧
の上昇側への回復が遅れて、走行性の悪化を招くことが
懸念される。そこで、この場合には、進み補正係数K2
を相対的に大きな値とすることで、過給圧を上昇させる
基本的なVGT制御の制御ゲインを増大させて、過給圧
を通常よりも速く上昇させるようにしている。
【0060】ステップS29に続いて、ステップS30
では、過給圧フィードバック制御の実行条件が成立して
いるかどうかを判定する。例えば、実過給圧が略193
kPaを超えているかどうか判別し、この判別結果がY
ESであれば条件成立と判定してステップS31に進
み、過給圧センサ81からの信号に基づいて、検出され
る実過給圧が目標過給圧になるようにフィードバック
(F/B〉するための過給圧フィードバック補正量を演
算する。また、VGT負圧センサ83からの信号に基づ
く負圧フィードバック補正量は零とする。一方、実過給
圧が略193kPa以下ならば、過給圧フィードバック
条件非成立と判定し、ステップS32で該過給圧フィー
ドバック補正量を零とするとともに、負圧フィードバッ
ク補正量をVGT負圧センサ83からの信号に基づいて
演算する。尚、それらのフィードバック補正量は、例え
ばデューティ率が100%のときの負圧値等に基いて負
圧に変換し、これをフィードバック負圧とする。
では、過給圧フィードバック制御の実行条件が成立して
いるかどうかを判定する。例えば、実過給圧が略193
kPaを超えているかどうか判別し、この判別結果がY
ESであれば条件成立と判定してステップS31に進
み、過給圧センサ81からの信号に基づいて、検出され
る実過給圧が目標過給圧になるようにフィードバック
(F/B〉するための過給圧フィードバック補正量を演
算する。また、VGT負圧センサ83からの信号に基づ
く負圧フィードバック補正量は零とする。一方、実過給
圧が略193kPa以下ならば、過給圧フィードバック
条件非成立と判定し、ステップS32で該過給圧フィー
ドバック補正量を零とするとともに、負圧フィードバッ
ク補正量をVGT負圧センサ83からの信号に基づいて
演算する。尚、それらのフィードバック補正量は、例え
ばデューティ率が100%のときの負圧値等に基いて負
圧に変換し、これをフィードバック負圧とする。
【0061】そして、ステップS31、S32に続くス
テップS33では、ステップS29で求めた進み補正処
理後の目標負圧と前記ステップS31、S32で求めた
フィードバック負圧とに基づいて、最終日標負圧を演算
し、続くステップS34において、最終目標負圧をVG
TDSV37に印加するデューティ値に変換したのち、
ステップS35において、このデューティ値の信号をV
GTDSV37に出力して、しかる後にリターンする。
テップS33では、ステップS29で求めた進み補正処
理後の目標負圧と前記ステップS31、S32で求めた
フィードバック負圧とに基づいて、最終日標負圧を演算
し、続くステップS34において、最終目標負圧をVG
TDSV37に印加するデューティ値に変換したのち、
ステップS35において、このデューティ値の信号をV
GTDSV37に出力して、しかる後にリターンする。
【0062】このように、実過給圧が所定以上に高いと
きだけ過給圧フィードバック制御を行うようにすること
で、エンジン1の低負荷ないし中負荷状態では過給圧制
御の応答遅れを抑えて、オーバーシュートやハンチング
の少ない安定した制御を実現するとともに、一方、高負
荷状態では制御精度の高い過給圧フィードバックにより
VGT20の信頼性の問題を解消することができる。
尚、ステップS30において、過給圧フィードバック制
御の実行条件を、例えばエンジン回転数やアクセル開度
に基づいて判定するようにしてもよい。 [第1実施形態の基本目標負圧設定制御]次に、図7に
示すステップS2の基本目標負圧設定制御における、エ
ンジン1の始動時及び、始動時からアイドル時に移行す
るときの第1実施形態の制御について詳細に説明する。
きだけ過給圧フィードバック制御を行うようにすること
で、エンジン1の低負荷ないし中負荷状態では過給圧制
御の応答遅れを抑えて、オーバーシュートやハンチング
の少ない安定した制御を実現するとともに、一方、高負
荷状態では制御精度の高い過給圧フィードバックにより
VGT20の信頼性の問題を解消することができる。
尚、ステップS30において、過給圧フィードバック制
御の実行条件を、例えばエンジン回転数やアクセル開度
に基づいて判定するようにしてもよい。 [第1実施形態の基本目標負圧設定制御]次に、図7に
示すステップS2の基本目標負圧設定制御における、エ
ンジン1の始動時及び、始動時からアイドル時に移行す
るときの第1実施形態の制御について詳細に説明する。
【0063】図9は、図7に示すステップS2の基本目
標負圧設定制御における、エンジン1の始動時及び、始
動時からアイドル時に移行ときの第1実施形態の制御に
ついて詳細に説明するフローチャートである。図10
は、図9の制御を説明する制御負圧、目標負圧、VGT
負圧、スタートスイッチの変化を示すタイミングチャー
トである。
標負圧設定制御における、エンジン1の始動時及び、始
動時からアイドル時に移行ときの第1実施形態の制御に
ついて詳細に説明するフローチャートである。図10
は、図9の制御を説明する制御負圧、目標負圧、VGT
負圧、スタートスイッチの変化を示すタイミングチャー
トである。
【0064】図9において、ステップS41では、例え
ば、スタータがオンされたか否かに基づいて、エンジン
1が始動時か否か判定する。ステップS41での判定が
YESで、スタータがオンされたならば、ステップS4
2で始動時目標負圧を設定する。続く、ステップS43
では、エンジン1の始動時を表すフラグFLAG3をセ
ットする(FLAG3←1)。
ば、スタータがオンされたか否かに基づいて、エンジン
1が始動時か否か判定する。ステップS41での判定が
YESで、スタータがオンされたならば、ステップS4
2で始動時目標負圧を設定する。続く、ステップS43
では、エンジン1の始動時を表すフラグFLAG3をセ
ットする(FLAG3←1)。
【0065】一方、ステップS41での判定がNOで、
エンジン1が始動時でないならば、ステップS44に進
んで、アクセルスイッチがオフ且つエンジン回転数が所
定値以下であるか否かに基づいて、エンジン1がアイド
ル時か否か判定する。ステップS44での判定がYES
ならば、ステップS45に進んで、フラグFLAG3が
セットされているか否かに基づいて、エンジン1が始動
時からアイドル時に移行しているときか否か判定する。
エンジン1が始動時でないならば、ステップS44に進
んで、アクセルスイッチがオフ且つエンジン回転数が所
定値以下であるか否かに基づいて、エンジン1がアイド
ル時か否か判定する。ステップS44での判定がYES
ならば、ステップS45に進んで、フラグFLAG3が
セットされているか否かに基づいて、エンジン1が始動
時からアイドル時に移行しているときか否か判定する。
【0066】ステップS44での判定がNOならば、エ
ンジン1が始動時でもアイドル移行中でもないので、ス
テップS52に進んで、エンジン1の運転状態に応じた
目標負圧に設定する。
ンジン1が始動時でもアイドル移行中でもないので、ス
テップS52に進んで、エンジン1の運転状態に応じた
目標負圧に設定する。
【0067】ステップS45での判定がYESで、フラ
グFLAG3がセットされているならば、エンジン1が
始動時からアイドル時に移行しているときなので、ステ
ップS46に進んで、タイマTをセットする(例えば、
3秒)。
グFLAG3がセットされているならば、エンジン1が
始動時からアイドル時に移行しているときなので、ステ
ップS46に進んで、タイマTをセットする(例えば、
3秒)。
【0068】ステップS47でタイマTが零でなく、第
1期間T未経過のときには(判定がYES)、ステップ
S48でタイマTをディクリメントし(T←T(n-1)−
1)、ステップS49で始動時目標負圧P(ノズル開度
を全開)をアイドル時目標負圧(ノズル開度を全閉)ま
で徐々に増加する(P←P(n-1)+ΔP)。
1期間T未経過のときには(判定がYES)、ステップ
S48でタイマTをディクリメントし(T←T(n-1)−
1)、ステップS49で始動時目標負圧P(ノズル開度
を全開)をアイドル時目標負圧(ノズル開度を全閉)ま
で徐々に増加する(P←P(n-1)+ΔP)。
【0069】一方、ステップS47でタイマTが零で、
第1期間T経過したときには(判定がNO)、ステップ
S50でタイマT及びフラグFLAG3をリセットし
(T,FLAG3←0)、ステップS51でアイドル時
目標負圧(ノズル開度を全閉)に設定する。
第1期間T経過したときには(判定がNO)、ステップ
S50でタイマT及びフラグFLAG3をリセットし
(T,FLAG3←0)、ステップS51でアイドル時
目標負圧(ノズル開度を全閉)に設定する。
【0070】上記第1実施形態では、図10に示すよう
に、エンジン1が始動時からアイドル時に移行する際
に、第1期間T中は始動時目標負圧を徐々に増加させて
いき(VGT負圧を徐々に増加させる)、第1期間Tが
終了するとアイドル時目標負圧に設定する。この目標負
圧は、最終的には、なまし及び進み補正処理が施された
制御負圧として設定され、この制御負圧に基づいて、V
GT20のノズル開度が徐々に全開から閉じていくよう
なVGT負圧が設定される。
に、エンジン1が始動時からアイドル時に移行する際
に、第1期間T中は始動時目標負圧を徐々に増加させて
いき(VGT負圧を徐々に増加させる)、第1期間Tが
終了するとアイドル時目標負圧に設定する。この目標負
圧は、最終的には、なまし及び進み補正処理が施された
制御負圧として設定され、この制御負圧に基づいて、V
GT20のノズル開度が徐々に全開から閉じていくよう
なVGT負圧が設定される。
【0071】従って、エンジン1が始動時からアイドル
時へ移行するときに(スタートスイッチ90がオン)、
ノズル開度を全開から全閉に徐々に切り換えることによ
り、前述のようにクリアランスの影響による連結部材2
6の倒れを抑えて、ノズル開度の固着を防止できる。 [第2実施形態の基本目標負圧設定制御]次に、図7に
示すステップS2の基本目標負圧設定制御における、エ
ンジン1の始動時及び、始動時からアイドル時に移行す
るときの第2実施形態の制御について詳細に説明する。
時へ移行するときに(スタートスイッチ90がオン)、
ノズル開度を全開から全閉に徐々に切り換えることによ
り、前述のようにクリアランスの影響による連結部材2
6の倒れを抑えて、ノズル開度の固着を防止できる。 [第2実施形態の基本目標負圧設定制御]次に、図7に
示すステップS2の基本目標負圧設定制御における、エ
ンジン1の始動時及び、始動時からアイドル時に移行す
るときの第2実施形態の制御について詳細に説明する。
【0072】図11は、図7に示すステップS2の基本
目標負圧設定制御における、エンジン1の始動時及び、
始動時からアイドル時に移行ときの第2実施形態の制御
について詳細に説明するフローチャートである。図12
は、図9の制御を説明する目標負圧の変化を示すタイミ
ングチャートである。
目標負圧設定制御における、エンジン1の始動時及び、
始動時からアイドル時に移行ときの第2実施形態の制御
について詳細に説明するフローチャートである。図12
は、図9の制御を説明する目標負圧の変化を示すタイミ
ングチャートである。
【0073】図9において、ステップS61では、例え
ば、スタータがオンされたか否かに基づいて、エンジン
1が始動時か否か判定する。ステップS61での判定が
YESで、スタータがオンされたならば、ステップS6
2で始動時目標負圧を設定する。続く、ステップS63
では、エンジン1の始動時を表すフラグFLAG3をセ
ットする(FLAG3←1)。
ば、スタータがオンされたか否かに基づいて、エンジン
1が始動時か否か判定する。ステップS61での判定が
YESで、スタータがオンされたならば、ステップS6
2で始動時目標負圧を設定する。続く、ステップS63
では、エンジン1の始動時を表すフラグFLAG3をセ
ットする(FLAG3←1)。
【0074】一方、ステップS61での判定がNOで、
エンジン1が始動時でないならば、ステップS64に進
んで、アクセルスイッチがオフ且つエンジン回転数が所
定値以下であるか否かに基づいて、エンジン1がアイド
ル時か否か判定する。ステップS64での判定がYES
ならば、ステップS65に進んで、フラグFLAG3が
セットされているか否かに基づいて、エンジン1が始動
時からアイドル時に移行しているときか否か判定する。
エンジン1が始動時でないならば、ステップS64に進
んで、アクセルスイッチがオフ且つエンジン回転数が所
定値以下であるか否かに基づいて、エンジン1がアイド
ル時か否か判定する。ステップS64での判定がYES
ならば、ステップS65に進んで、フラグFLAG3が
セットされているか否かに基づいて、エンジン1が始動
時からアイドル時に移行しているときか否か判定する。
【0075】ステップS64での判定がNOならば、エ
ンジン1が始動時でもアイドル移行中でもないので、ス
テップS76に進んで、エンジン1の運転状態に応じた
目標負圧に設定する。
ンジン1が始動時でもアイドル移行中でもないので、ス
テップS76に進んで、エンジン1の運転状態に応じた
目標負圧に設定する。
【0076】ステップS65での判定がYESで、フラ
グFLAG3がセットされているならば、エンジン1が
始動時からアイドル時に移行しているときなので、ステ
ップS66に進んで、タイマT、tをセットする(例え
ば、T>tで、T=3秒、t=50m秒)。
グFLAG3がセットされているならば、エンジン1が
始動時からアイドル時に移行しているときなので、ステ
ップS66に進んで、タイマT、tをセットする(例え
ば、T>tで、T=3秒、t=50m秒)。
【0077】ステップS67でタイマTが零でなく、第
1期間T未経過のときには(判定がYES)、ステップ
S68でタイマTをディクリメントする(T←T(n-1)
−1)。
1期間T未経過のときには(判定がYES)、ステップ
S68でタイマTをディクリメントする(T←T(n-1)
−1)。
【0078】ステップS69では、タイマtが零でな
く、第2期間t未経過のときには(判定がYES)、ス
テップS70でタイマtをディクリメントし(t←t(n
-1)−1)、ステップS71で始動時目標負圧P(ノズル
開度を全開)をアイドル時目標負圧(ノズル開度を全
閉)まで徐々に増加する(P←P(n-1)+ΔP1)。
く、第2期間t未経過のときには(判定がYES)、ス
テップS70でタイマtをディクリメントし(t←t(n
-1)−1)、ステップS71で始動時目標負圧P(ノズル
開度を全開)をアイドル時目標負圧(ノズル開度を全
閉)まで徐々に増加する(P←P(n-1)+ΔP1)。
【0079】また、ステップS69でタイマtが零で、
第2期間t経過したときには(判定がNO)、ステップ
S72でタイマtをリセットし(t←0)、ステップS
73で徐々に増加された始動時目標負圧P(ノズル開度
を全開)を所定値ΔP2(≦ΔP1)だけ減少させる
(P←P(n-1)−ΔP2)。
第2期間t経過したときには(判定がNO)、ステップ
S72でタイマtをリセットし(t←0)、ステップS
73で徐々に増加された始動時目標負圧P(ノズル開度
を全開)を所定値ΔP2(≦ΔP1)だけ減少させる
(P←P(n-1)−ΔP2)。
【0080】一方、ステップS67でタイマTが零で、
第1期間T経過したときには(判定がNO)、ステップ
S74でタイマT、t及びフラグFLAG3をリセット
し(T,t,FLAG3←0)、ステップS75でアイ
ドル時目標負圧(ノズル開度を全閉)に設定する。
第1期間T経過したときには(判定がNO)、ステップ
S74でタイマT、t及びフラグFLAG3をリセット
し(T,t,FLAG3←0)、ステップS75でアイ
ドル時目標負圧(ノズル開度を全閉)に設定する。
【0081】上記第2実施形態では、図12に示すよう
に、エンジン1が始動時からアイドル時に移行する際
に、第1期間T中は始動時目標負圧を徐々に増加させつ
つ、第1期間T中における第2期間tごとに目標負圧を
所定値だけ減少させ、第1期間Tが終了するとアイドル
時目標負圧に設定する。この目標負圧は、最終的には、
なまし及び進み補正処理が施された制御負圧に設定さ
れ、この制御負圧に基づいて、VGT20のノズル開度
が徐々に全開から閉じていくようなVGT負圧が設定さ
れる。
に、エンジン1が始動時からアイドル時に移行する際
に、第1期間T中は始動時目標負圧を徐々に増加させつ
つ、第1期間T中における第2期間tごとに目標負圧を
所定値だけ減少させ、第1期間Tが終了するとアイドル
時目標負圧に設定する。この目標負圧は、最終的には、
なまし及び進み補正処理が施された制御負圧に設定さ
れ、この制御負圧に基づいて、VGT20のノズル開度
が徐々に全開から閉じていくようなVGT負圧が設定さ
れる。
【0082】従って、エンジン1が始動時からアイドル
時へ移行するときに(スタートスイッチ90がオン)、
ノズル開度を全開から全閉に徐々に切り換えることによ
り、前述のようにクリアランスの影響による連結部材2
6の倒れを抑えて、ノズル開度の固着を防止できる。
時へ移行するときに(スタートスイッチ90がオン)、
ノズル開度を全開から全閉に徐々に切り換えることによ
り、前述のようにクリアランスの影響による連結部材2
6の倒れを抑えて、ノズル開度の固着を防止できる。
【0083】また、第1期間T中における第2期間tご
とに目標負圧を所定値だけ減少させることにより、仮に
固着した場合に、可動ベーン24を戻す方向に作動させ
ることになり、可動ベーン24の作動途中での連結部材
26の固着を解消しながら、ノズル開度を全閉に切り換
えることができる。
とに目標負圧を所定値だけ減少させることにより、仮に
固着した場合に、可動ベーン24を戻す方向に作動させ
ることになり、可動ベーン24の作動途中での連結部材
26の固着を解消しながら、ノズル開度を全閉に切り換
えることができる。
【0084】上記第2期間tごとの処理は、第1期間T
中に少なくとも1回行えばよい。
中に少なくとも1回行えばよい。
【0085】また、上記第1及び第2実施形態におい
て、図13に示すように、目標負圧をステップ的に増加
させてもよい。
て、図13に示すように、目標負圧をステップ的に増加
させてもよい。
【図1】本実施形態の全体構成図である。
【図2】過給圧可変機構の概略構成を一部省略して示す
VGTのタービン室の拡大縦断面図である。
VGTのタービン室の拡大縦断面図である。
【図3】図2のIII−III線によるタービン室の断
面図である。
面図である。
【図4】負圧アクチュエータの概略構成を示す拡大断面
図である。
図である。
【図5】EGR弁の概略構成を示す拡大断面図である。
【図6】VGTのノズル開度とエンジン運転領域との関
係を表わすマップである。
係を表わすマップである。
【図7】VGT制御の具体的な手順の一例を示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図8】VGT制御の具体的な手順の一例を示すフロー
チャートである。
チャートである。
【図9】図7に示すステップS2の基本目標負圧設定制
御における、エンジン1の始動時及び、始動時からアイ
ドル時に移行ときの第1実施形態の制御について詳細に
説明するフローチャートである。
御における、エンジン1の始動時及び、始動時からアイ
ドル時に移行ときの第1実施形態の制御について詳細に
説明するフローチャートである。
【図10】図9の制御を説明する制御負圧、目標負圧、
VGT負圧、スタートスイッチの変化を示すタイミング
チャートである。
VGT負圧、スタートスイッチの変化を示すタイミング
チャートである。
【図11】図7に示すステップS2の基本目標負圧設定
制御における、エンジン1の始動時及び、始動時からア
イドル時に移行ときの第2実施形態の制御について詳細
に説明するフローチャートである。
制御における、エンジン1の始動時及び、始動時からア
イドル時に移行ときの第2実施形態の制御について詳細
に説明するフローチャートである。
【図12】図9の制御を説明する目標負圧の変化を示す
タイミングチャートである。
タイミングチャートである。
【図13】図9の他の実施形態の制御を説明する目標負
圧の変化を示すタイミングチャートである。
圧の変化を示すタイミングチャートである。
1 エンジン 7 吸気通路 9 排気通路 20 ターボ過給機(VGT) 22 過給機タービン 24 可動ベーン 25 過給機ノズル 30 負圧アクチュエータ 81 過給圧センサ 100 コントロールユニット
フロントページの続き Fターム(参考) 3G005 EA15 FA30 GA04 GB24 GC05 GD07 GD12 JA23 3G071 AB06 BA22 CA01 EA04 FA07 3G092 AA17 AA18 DB03 DG02 DG06 DG09 EA01 EA02 EA09 EA13 EA17 EA22 EC02 EC08 FA34 FA41 GA01 GA04 GA11 HD08X HE01Z HF08Z HF19Z
Claims (4)
- 【請求項1】 排気ガスの圧力が作用する排気タービン
と、当該排気タービンに対する排気ガスの流速を可変に
する可変ノズルと、エンジンの運転状態に応じて、前記
可変ノズルの開度を制御する制御手段とを備える可変ノ
ズル式過給機の制御装置であって、 前記制御手段は、エンジンの始動時に前記可変ノズルの
開度を最大に設定すると共に、エンジンのアイドル時に
前記可変ノズルの開度を最小に設定し、 エンジンが始動時からアイドル時へ移行する際に、前記
可変ノズルの開度を徐々に減少させるように制御するこ
とを特徴とする可変ノズル式過給機の制御装置。 - 【請求項2】 前記制御手段は、エンジンが始動時から
アイドル時へ移行する際に、前記可変ノズルの開度を徐
々に減少させる間に、当該可変ノズルの開度を大きくす
る動作を少なくとも1回行うことを特徴とする請求項1
に記載の可変ノズル式過給機の制御装置。 - 【請求項3】 前記可変ノズルは、負圧アクチュエータ
により開度が制御され、当該可変ノズルの開度は、当該
負圧アクチュエータに負圧が印加されていない状態で最
大に設定されることを特徴とする請求項1に記載の可変
ノズル式過給機の制御装置。 - 【請求項4】 前記負圧アクチュエータ内の負圧を検出
する負圧検出手段を備え、前記制御手段は、エンジンの
運転状態に応じて目標負圧を演算し、当該負圧アクチュ
エータの負圧が目標負圧に収束するように制御すること
を特徴とする請求項3に記載の可変ノズル式過給機の制
御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000239057A JP2002047943A (ja) | 2000-08-07 | 2000-08-07 | 可変ノズル式過給機の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000239057A JP2002047943A (ja) | 2000-08-07 | 2000-08-07 | 可変ノズル式過給機の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002047943A true JP2002047943A (ja) | 2002-02-15 |
Family
ID=18730659
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000239057A Withdrawn JP2002047943A (ja) | 2000-08-07 | 2000-08-07 | 可変ノズル式過給機の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002047943A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006038599A1 (ja) * | 2004-10-05 | 2006-04-13 | Isuzu Motors Limited | エンジンの制御装置及び制御方法 |
JP2007132288A (ja) * | 2005-11-11 | 2007-05-31 | Toyota Motor Corp | 内燃機関の制御装置 |
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