JP3165488B2 - ドレッシング状態判断方法 - Google Patents

ドレッシング状態判断方法

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JP3165488B2
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基彰 高原
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は砥石車の形直しや目直し
を行うドレッサ装置に係り、特に、目直し状態や形直し
状態を判断する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ドレッサを砥石車の外周面に接触させつ
つ少なくとも砥石車を軸心まわりに回転させて、その砥
石車の外周面の目直しや形直しを行うドレッサ装置が従
来から知られているが、ダイヤモンド砥石やCBN砥石
などの超砥粒砥石の普及を背景に、加工能力や生産能力
に及ぼす影響の大きさからドレッシング(本明細書で
は、目直しおよび形直しの少なくとも一方を含む概念と
してドレッシングという)技術についても、能率良く適
正なドレッシングを行い得るように種々の提案が為され
ている。実公昭64−278号公報に記載されている装
置はその一例であり、ドレッサと砥石車との接触部から
発生する振動をAEセンサなどの振動検出手段によって
検出することにより、ドレッシング開始時の切込み深さ
が略一定に制御されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来のドレッサ装置は、作業者が砥石車の外周面を見て
目視でドレッシング状態を判断する必要があり、適正な
ドレッシングを行うには熟練を要するとともに、熟練者
であってもドレッシングに過不足を生じることがあり、
常に最適なドレッシングを行うことは困難であった。ま
た、このドレッシング状態を自動的に判断できないこと
がドレッシング作業の完全自動化を図る上でネックとな
っていた。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、熟練者でなくても常
に適正なドレッシングを容易に行い得るようにするとと
もに、ドレッシング作業の完全自動化を可能とすること
にある。
【0005】
【課題を解決するための第1の手段】かかる目的を達成
するための第1の手段は、ドレッサを砥石車の外周面に
接触させつつ少なくとも砥石車を軸心まわりに回転させ
るとともに、それ等のドレッサおよび砥石車を砥石車の
軸方向へ相対移動させることにより、その砥石車の外周
面の形直しを行う際に、その砥石車のドレッシング状態
を判断する方法であって、(a)前記ドレッサと前記砥
石車との接触部から発生する振動を振動検出手段によっ
て検出する振動検出工程と、(b)前記ドレッサおよび
砥石車が砥石車の軸方向へ相対移動させられる間に前記
振動検出手段から出力された出力信号の強度が略一定で
あるか否かによりその砥石車の外周面の軸方向における
平坦度を判断する平坦度判断工程とを有することを特徴
とする。
【0006】
【第1の手段の作用および効果】すなわち、砥石車の外
周面の軸方向における平坦度が悪い場合には、それに対
応してドレッサと砥石車との接触部から発生する振動の
大きさも変化する一方、平坦度が良い場合には、ドレッ
サと砥石車との接触部から発生する振動の大きさは略一
定であるため、振動検出手段の出力信号の強度が略一定
であるか否かにより、砥石車の外周面の軸方向における
平坦度を常に適正に判断することができるのである。こ
れにより、砥石車の外周面の軸方向における平坦度が最
適となるように、熟練者でなくても常に過不足のないド
レッシングを容易に行い得るようになる一方、その平坦
度の判断をコンピュータ等によって行うとともにその判
断結果に従ってドレッシングを終了させることによりド
レッシング作業の完全自動化を図ることもできる。
【0007】
【課題を解決するための第2の手段】前記目的を達成す
るための第2の手段は、ドレッサを砥石車の外周面に接
触させつつ少なくとも砥石車を軸心まわりに回転させて
その砥石車の外周面の形直しを行う際に、その砥石車の
ドレッシング状態を判断する方法であって、(c)前記
ドレッサおよび砥石車のうち少なくとも回転駆動される
何れか一方の部材に、その回転軸心から偏心した部位に
配設された振動検出手段により、そのドレッサと砥石車
との接触部から発生する振動を検出する振動検出工程
と、(d)前記砥石車が軸心まわりに1回転させられる
間に前記振動検出手段から出力された出力信号の波形
が、その振動検出手段の回転周期に対応するか否かによ
ってその砥石車の真円度を判断する真円度判断工程とを
有することを特徴とする。
【0008】
【第2の手段の作用および効果】すなわち、回転軸心か
ら偏心した部位に配設された振動検出手段から出力され
る出力信号は、砥石車が完全な円形で砥石車の1回転の
間にドレッサとの接触部から発生する振動が略一定であ
っても、ドレッサと砥石車との接触部から振動検出手段
までの距離の周期的な変化に伴って周期的に変化する一
方、砥石車が真円でなく、ドレッサとの接触部から発生
する振動の大きさが変化する場合には、振動検出手段の
回転に伴う周期変化にその振動の変化に伴うノイズが乗
るため、出力信号の波形が振動検出手段の回転周期に対
応するか否かにより、砥石車の真円度を常に適正に判断
することができるのである。これにより、砥石車の真円
度が最適となるように、熟練者でなくても常に過不足の
ないドレッシングを容易に行い得るようになる一方、そ
の真円度の判断をコンピュータ等によって行うとともに
その判断結果に従ってドレッシングを終了させることに
よりドレッシング作業の完全自動化を図ることもでき
る。
【0009】
【課題を解決するための第3の手段】前記目的を達成す
るための第3の手段は、ドレッサを砥石車の外周面に接
触させつつ少なくとも砥石車を軸心まわりに回転させて
その砥石車の外周面の目直しを行う際に、その砥石車の
ドレッシング状態を判断する方法であって、(e)前記
ドレッサと前記砥石車との接触によりその砥石車の砥粒
に亀裂が生じるのに伴って発生するAE波をAEセンサ
によって検出するAE波検出工程と、(f)そのAEセ
ンサによって検出したAE波の発生周波数が、前記砥石
車の砥粒間隔および周速に基づいて予め求められた基準
周波数と略一致するか否かによってその砥石車の目直し
状態を判断する目直し判断工程とを有することを特徴と
する。
【0010】
【第3の手段の作用および効果】すなわち、砥石車をド
レッシングする際には、その砥石車の砥粒に亀裂が生じ
るのに伴ってAE波(超音波振動)が発生するが、砥石
車の砥粒が完全に再生されて目こぼれがない場合には、
そのAE波の発生周波数fA は、砥石車の周速をV、砥
粒間隔をaとするとV/aになる一方、未だ目こぼれが
ある場合にはfA<V/aとなるため、AEセンサによ
って検出したAE波の発生周波数fA が基準周波数V/
aと略一致するか否かにより、砥石車の目直し状態を常
に適正に判断することができるのである。これにより、
砥石車の目直し状態が最適となるように、熟練者でなく
ても常に過不足のないドレッシングを容易に行い得るよ
うになる一方、その目直し状態の判断をコンピュータ等
によって行うとともにその判断結果に従ってドレッシン
グを終了させることによりドレッシング作業の完全自動
化を図ることもできる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。
【0012】図1において、ロータリドレッサ10はド
レッサ駆動モータ12の出力軸に取り付けられて回転駆
動されるようになっているとともに、そのドレッサ駆動
モータ12は、切込み駆動モータ14により回転軸心と
直角な方向、すなわち図の上下方向へ移動させられるよ
うになっている。上記ロータリドレッサ10の回転軸心
と平行に配設された取付軸16には、ドレッシングすべ
き砥石車18が取り付けられ、砥石駆動モータ20によ
って軸心まわりに回転駆動されるようになっており、切
込み駆動モータ14によってドレッサ駆動モータ12が
移動させられることにより、砥石車18の外周面に対す
るロータリドレッサ10の切込み量が調整される。砥石
車18は、ダイヤモンド砥粒或いはCBN砥粒などの超
砥粒をボンド等によって結合したリング状砥石によって
外周面が構成されており、その外周面で研削作業を行う
ものである。
【0013】上記ロータリドレッサ10は、ダイヤモン
ド粉末等を焼結した薄板状の砥石22をホイール24の
外周面に固設したトラバースタイプのものであり、前記
切込み駆動モータ14は、ドレッサ送りモータ26によ
って取付軸16と平行な方向、すなわち図の左右方向へ
移動させられるようになっている。これにより、ロータ
リドレッサ10は砥石車18の軸方向へ移動させられ、
砥石車18の外周面全体にドレッシングが行われる。ま
た、ロータリドレッサ10には、図2に示されているよ
うに、ホイール24の円筒部内周面、すなわち回転軸心
から偏心した部位にAEセンサ28が取り付けられてい
る。このAEセンサ28は振動検出手段に相当するもの
で、ロータリドレッサ10と砥石車18との接触に伴っ
て砥石車18の砥粒に亀裂等が生じる際に発生するAE
波を検出し、図4の(a)に示されているようにAE波
の超音波振動に対応して強度変化する信号SAEを出力
する。
【0014】かかるドレッサ装置は図3に示されている
制御回路を備えており、上記AEセンサ28の出力信号
SAEは、ブラケット30を介して前記ドレッサ駆動モ
ータ12に一体的に配設されたスリップリング32を経
て制御装置34に供給される。この出力信号SAEはま
た、スリップリング32から全波整流回路36に供給さ
れて全波整流されるとともに、ローパスフィルタ38に
より上記AE波を含む超音波成分がカットされ、出力信
号SAEの振動波形の上ピークを接続した包絡線と略等
しい信号SAELとされて制御装置34に供給される。
制御装置34は、CPU,RAM,ROM,インタフェ
ース回路等を含むマイクロコンピュータにて構成されて
おり、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め
記憶されたプログラムに従って信号処理を行い、モータ
駆動制御回路40,42,44,46に駆動信号を出力
して前記ドレッサ駆動モータ12,切込み駆動モータ1
4,砥石駆動モータ20,およびドレッサ送りモータ2
6の作動をそれぞれ制御する。上記各モータ12,1
4,20,26にそれぞれ連結されたロータリエンコー
ダ12’、14’、20’、26’からは、その回転量
を表す回転信号が制御装置34に供給されるようになっ
ている。
【0015】上記制御装置34にはまた、作業者によっ
て操作される切込みスイッチ70およびトラバーススイ
ッチ72からそれぞれ操作信号が供給されるようになっ
ている。切込みスイッチ70は、ロータリドレッサ10
を早送りで砥石車18に接近させるか、遅送りで接近さ
せるか、後退させるか、停止させるかを選択できるよう
になっており、制御装置34はその選択に従って前記切
込み駆動モータ14の作動を制御する。早送りは、ドレ
ッシングに先立ってロータリドレッサ10を砥石車18
に接する位置まで前進させる際に選択され、ロータリド
レッサ10と砥石車18との接触を作業者が目視で判断
して停止することもできるが、例えば前記出力信号SA
Eや信号SAELの波形が液晶ディスプレイ等の表示装
置74に表示される場合には、砥石車18との接触に伴
う振動波形が表れた場合に停止すれば、常に一定の接触
状態から能率良くドレッシングを行うことができる。振
動波形が表れたか否かを制御装置34が判断して、自動
停止させるようにしても良い。遅送りは、砥石車18に
ドレッシングを行う場合に選択され、ロータリドレッサ
10は極少量ずつ間欠送りされるか極めて遅い一定速度
で送られる。また、トラバーススイッチ72は、ロータ
リドレッサ10を砥石車18の軸方向へ移動させて砥石
車18の外周面全体にドレッシングを行う際に操作され
るもので、制御装置34はその操作に従って前記ドレッ
サ送りモータ26の作動を制御し、砥石車18の幅寸法
よりも大きいストロークでロータリドレッサ10を往復
移動させるとともに、その往復移動の両端部で切込み駆
動モータ14の作動を制御してロータリドレッサ10を
極少量ずつ前進させる。これ等の操作信号は、図示しな
い起動スイッチが操作されてドレッサ駆動モータ12お
よび砥石駆動モータ20がそれぞれ回転駆動されている
場合に有効となる。制御装置34には更に、砥石車18
の幅寸法などドレッシングに必要な情報が予め設定器7
6により入力されるようになっている。
【0016】この制御装置34は図5に示されている機
能を備えており、砥石車18のドレッシング状態を判断
するようになっている。かかる図5において、時間圧縮
ブロック50は、信号SAELの時間軸を調整するため
に真円度判断ブロック52の前に必要に応じて配設され
ている。ローパスフィルタ38を通過した信号SAEL
およびSAEL1は、ロータリドレッサ10の回転軸心
から偏心した部位にAEセンサ28が配設されることに
より、ロータリドレッサ10と砥石車18との接触部か
らAEセンサ28までの距離がロータリドレッサ10の
回転に伴って周期的に変化するとともに、その距離変化
に伴う振動の減衰の相違によって信号強度も変化するた
め、図4の(b)に示されているようにロータリドレッ
サ10の回転に対応して周期的に変化する。この図4
(b)の信号SAEL1は、砥石車18が略真円で接触
部から発生する振動そのものには強度変化がなく、専ら
AEセンサ28と接触部との距離変化に伴って信号強度
が変化している場合で、ロータリドレッサ10の直径を
D、周速をvとすると、1周期T1 はπD/vとなる。
なお、ロータリドレッサ10の回転速度は砥石車18の
回転速度よりも充分に小さい。
【0017】上記信号SAEL1が供給される真円度判
断ブロック52は、信号SAEL1の波形が予め定めら
れた波形と略同じであるか否かにより、砥石車18の真
円度を判断するブロックである。すなわち、砥石車18
が完全な円形で砥石車18の1回転の間にロータリドレ
ッサ10との接触部から発生する振動が略一定であれ
ば、信号SAEL1は前記図4の(b)のようになる
が、砥石車18が真円でなく、ロータリドレッサ10と
の接触部から発生する振動の大きさが変化する場合に
は、図6の(a)に示されているように上記図4(b)
の波形に振動変化に伴うノイズが乗るため、図4(b)
の波形を予め設定しておくことにより、その波形と実際
の信号SAEL1の波形とを比較して砥石車18の真円
度が基準レベルに達したことを判断できるのである。図
6(a)に示されている周期TG は砥石車18の回転周
期に相当する。図4(b)の基準波形は、前記設定器7
6によってロータリドレッサ10の直径Dが予め入力さ
れるとともに、ドレッサ駆動モータ12のロータリエン
コーダ12’から回転信号が供給されることにより自動
設定される。両波形の具体的な比較は、例えば相関係数
を算出してその値が予め定められた判定値を超えたか否
か等によって行うことができる。なお、図6の(b)
は、AEセンサ28の取付位置からaだけ位相がずれた
部分に当たりの弱い部分があることを意味し、この信号
SAEL1に基づいてロータリドレッサ10側の欠陥を
検出することも可能である。
【0018】そして、砥石車18の真円度が基準レベル
に達すると、そのことが画像処理ブロック54に伝達さ
れ、真円度が基準レベルに達した旨の表示が表示装置7
4に為される。表示装置74にはまた、時間圧縮ブロッ
ク50で得られた図6に示されているような信号SAE
L1の波形が表示され、砥石車18の真円度に関するド
レッシングの進行状況を作業者が確認できるようになっ
ている。このように、砥石車18の真円度が基準レベル
に達したことや、信号SAEL1の波形が表示装置74
に表示されることにより、前記切込みスイッチ70の選
択操作でロータリドレッサ10を遅送りで前進させつつ
ドレッシングを行う際に、熟練者でなくても砥石車18
の真円度が基準レベルとなるように常に過不足のないド
レッシングを容易に行うことができる。本実施例では、
上記真円度判断ブロック52で行われる信号処理が、特
許請求の範囲の請求項2に記載されている真円度判断工
程に相当する。なお、真円度判断ブロック52を省略
し、表示装置74に表示された信号SAEL1の波形を
作業者が見て真円度を判断するようにしても良いし、上
記真円度判断ブロック52の判断結果に基づいて切込み
駆動モータ14が自動停止或いは後退させられるように
しても良い。
【0019】図5の時間圧縮ブロック56は、前記時間
圧縮ブロック50と同様に信号SAELの時間軸を調整
するために必要に応じて配設されるもので、図4(c)
に示されているように、前記ドレッサ送りモータ26に
よってロータリドレッサ10が砥石車18の一端から他
端まで移動させられる間の信号SAEL2が得られる。
この図4(c)の信号SAEL2は、砥石車18が軸方
向における平坦度の高い円筒形状を成していて、ロータ
リドレッサ10が砥石車18の軸方向へ移動させられる
際に接触部から発生する振動が略一定の場合である。図
4(c)の時間T2 は、ロータリドレッサ10が砥石車
18の一端部に接触させられてドレッシングを開始した
後、他端部から抜け出してドレッシングが終了するまで
の時間である。
【0020】上記信号SAEL2が供給される平坦度判
断ブロック58は、ドレッサ送りモータ26によってロ
ータリドレッサ10が砥石車18の一端から他端まで移
動させられる間に供給される信号SAEL2の信号強度
が略一定であるか否かにより、砥石車18の外周面の軸
方向における平坦度を判断するブロックである。すなわ
ち、砥石車18の外周面の軸方向における平坦度が悪い
場合には、それに対応してロータリドレッサ10と砥石
車18との接触部から発生する振動の大きさも変化し、
例えば砥石車18の外周面の軸方向中間部が凹んでいる
場合には信号SAEL2の信号強度も図7のように凹み
が生じる一方、平坦度が良い場合には、接触部から発生
する振動の大きさは略一定で、信号SAEL2の信号強
度も図4(c)のように略一定となるため、その信号S
AEL2の信号強度が略一定であるか否かによって平坦
度が基準レベルに達したことを判断できるのである。ロ
ータリドレッサ10が砥石車18の一端から他端まで移
動したことは、ドレッサ送りモータ26のロータリエン
コーダ26’から供給される回転信号、および設定器7
6により予め入力された砥石車18の幅寸法によって検
出される。また、信号強度が略一定であるか否かの判断
は、例えば信号SAEL2の信号強度の変動幅が予め定
められた所定の範囲内か否か等によって行うことができ
る。
【0021】そして、砥石車18の平坦度が基準レベル
に達すると、そのことが画像処理ブロック54に伝達さ
れ、平坦度が基準レベルに達した旨の表示が表示装置7
4に為される。表示装置74にはまた、時間圧縮ブロッ
ク56で得られた図7に示されているような信号SAE
L2の波形が表示され、砥石車18の平坦度に関するド
レッシングの進行状況を作業者が確認できるようになっ
ている。このように、砥石車18の平坦度が基準レベル
に達したことや信号SAEL2の波形が表示装置74に
表示されることにより、前記トラバーススイッチ72の
操作でロータリドレッサ10を往復移動させつつ間欠的
に前進させてドレッシングを行う際に、熟練者でなくて
も砥石車18の平坦度が基準レベルとなるように常に過
不足のないドレッシングを容易に行うことができる。本
実施例では、上記平坦度判断ブロック58で行われる信
号処理が、特許請求の範囲の請求項1に記載されている
平坦度判断工程に相当する。なお、平坦度判断ブロック
58を省略し、表示装置74に表示された信号SAEL
2の波形を作業者が見て平坦度を判断するようにしても
良いし、上記平坦度判断ブロック58の判断結果に基づ
いてドレッサ送りモータ26が自動停止されるようにし
ても良い。
【0022】前記図5の周波数解析ブロック60は、砥
石車18が1回転する間の前記出力信号SAEを周波数
解析して図8のような周波数分布を求め、AE波の発生
周波数fA を決定するブロックである。また、その発生
周波数fA に関する情報が供給される目直し判断ブロッ
ク62は、発生周波数fA が、砥石車18の周速Vおよ
び砥粒間隔aに基づいて予め求められた基準周波数V/
aと略一致するか否かにより、砥石車18の目直し状態
を判断するブロックである。すなわち、砥石車18をド
レッシングする際には、その砥石車18の砥粒に亀裂が
生じるのに伴ってAE波が発生するが、図9に示されて
いるように砥石車18の砥粒80が完全に再生されて目
こぼれがない場合には、そのAE波の発生周波数fA
上記基準周波数V/aと一致する一方、未だ目こぼれが
ある場合には、図10に示されているような周波数分布
となり、fA <V/aとなるため、AE波の発生周波数
A ≒V/aか否かによって砥石車18の目直し状態が
基準レベルに達したことを判断できるのである。基準周
波数V/aは、例えば設定器76により入力されたロー
タリドレッサ10の直径Dおよび切込み駆動モータ14
のロータリエンコーダ14’からの回転信号から砥石車
18の直径dが求められるとともに、その直径dおよび
砥石駆動モータ20のロータリエンコーダ20’からの
回転信号から周速Vが求められ、その周速Vと設定器7
6により予め入力された砥粒間隔すなわち砥粒80の径
寸法aとから自動的に算出される。
【0023】そして、砥石車18の目直し状態が基準レ
ベルに達すると、そのことが画像処理ブロック54に伝
達され、目直し状態が基準レベルに達した旨の表示が表
示装置74に為される。表示装置74にはまた、図10
に示されているような前記周波数解析ブロック60の解
析結果が基準周波数V/aと共に表示され、砥石車18
の目直しに関するドレッシングの進行状況を作業者が確
認できるようになっている。このように、砥石車18の
目直し状態が基準レベルに達したことや周波数解析結果
が表示装置74に表示されることにより、前記切込みス
イッチ70の選択操作でロータリドレッサ10を遅送り
で前進させつつドレッシングを行う際に、熟練者でなく
ても砥石車18の目直し状態が基準レベルとなるように
常に過不足のないドレッシングを容易に行うことができ
る。本実施例では、上記周波数解析ブロック60および
目直し判断ブロック62で行われる信号処理が、特許請
求の範囲の請求項3に記載されている目直し判断工程に
相当する。なお、目直し判断ブロック62を省略し、表
示装置74に表示された周波数解析結果を作業者が見て
目直し状態を判断するようにしても良いし、上記目直し
判断ブロック62の判断結果に基づいて切込み駆動モー
タ14が自動停止或いは後退させられるようにしても良
い。
【0024】このように、本実施例のドレッサ装置は、
砥石車18の真円度や平坦度、目直し状態がそれぞれ基
準レベルに達したことが表示装置74に表示されるよう
になっているため、熟練者でなくても過不足のないドレ
ッシングを容易に行うことができるのである。
【0025】また、かかる本実施例のドレッサ装置は、
AEセンサ28がロータリドレッサ10に配設されて、
そのロータリドレッサ10と砥石車18との接触部から
発生する振動を直接検出するとともに、AEセンサ28
の出力信号SAEはスリップリング32を介して制御装
置34に供給されるようになっているため、例えば前記
実公昭64−278号公報に記載されているように、A
Eセンサ28をロータリドレッサ10の端面から僅かな
隙間を隔てて位置固定に配設するとともに、それ等の間
に振動伝達媒体として液体を供給する場合に比較して、
液体の飛散を防止したり回収したりする装置が不要であ
るとともに、乾式でドレッシング作業を行うことができ
る。
【0026】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
詳細に説明したが、本発明は他の態様で実施することも
できる。
【0027】例えば、前記実施例ではAEセンサ28の
出力信号SAEをスリップリング32によって取り出す
場合について説明したが、図11に示すように、AEセ
ンサ28の検出回路82,制御装置34との間で無線通
信を行う送受信回路84,およびそれ等に電源を供給す
るバッテリ86等を前記ロータリドレッサ10のホイー
ル24内に配設し、AEセンサ28の出力信号を無線で
制御装置34へ送信するようにすることも可能であり、
また、平坦度や目直し状態を判断する場合には実公昭6
4−278号公報に記載されているように、AEセンサ
28をロータリドレッサ10の端面から僅かな隙間を隔
てて位置固定に配設するとともに、それ等の間に振動伝
達媒体として液体を供給するようにしても良い。なお、
上記バッテリ86の代わりに、光を受けて発電する光電
池やマイクロ波を受けて電力を発生する装置等が設けら
れても良い。
【0028】また、前記実施例ではトラバースタイプの
ロータリドレッサ10が用いられていたが、図12に示
すように、砥石幅が比較的広くてトラバースすることな
く砥石車18の外周面全体をドレッシングできるホイー
ルタイプのロータリドレッサ88やカップタイプのロー
タリドレッサ90など、他のロータリドレッサを用いる
ことができる。単石ダイヤモンド等の非回転形のドレッ
サでドレッシングを行うドレッサ装置にも本発明は適用
され得る。
【0029】また、前記実施例では振動検出手段として
AEセンサ28が用いられていたが、圧電素子等から成
る加速度センサなどの他の振動検出手段を採用すること
もできる。この振動検出手段は、真円度や平坦度を判断
する際には必ずしもAE波を検出できるものである必要
はなく、ロータリドレッサ10の砥石車18に対する切
込み量の相違によって変化する振動の違いを検出できれ
ば良い。
【0030】また、前記実施例ではAEセンサ28がロ
ータリドレッサ10に配設されていたが、例えば本願出
願人が先に出願した特願平2−140179号に記載の
装置のように、砥石車18にAEセンサ28を配置し、
その出力信号に基づいて真円度や平坦度、或いは目直し
に関するドレッシング状態を判断するように構成するこ
ともできる。
【0031】また、前記実施例では真円度や平坦度など
のドレッシング状態が基準レベルに達した場合に、その
旨が表示装置74に表示されるようになっていたが、ド
レッシングの進行状況が複数段階で表示されるようにす
ることもできる。
【0032】また、前記実施例ではドレッサ駆動モータ
12の出力軸に直接ロータリドレッサ10が取り付けら
れていたが、フレキシブルシャフトを介してロータリド
レッサ10を回転駆動するようにすることもできる。
【0033】また、前記実施例では超砥粒の砥石車18
をドレッシングする場合について説明したが、炭化珪素
砥粒や溶融アルミナ砥粒など他の砥石車をドレッシング
できることは勿論である。
【0034】その他一々例示はしないが、本発明は当業
者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実
施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を好適に実施できるドレッサ装置の
一例を示す構成図である。
【図2】図1のドレッサ装置におけるロータリドレッサ
の一部を切り欠いた図である。
【図3】図1のドレッサ装置に備えられている制御回路
を示すブロック線図である。
【図4】図1のドレッサ装置における各部の信号波形を
示す図である。
【図5】図3の制御装置が備えている機能を説明するブ
ロック線図である。
【図6】図1のドレッサ装置における信号SAEL1の
一例を示す図である。
【図7】図1のドレッサ装置における信号SAEL2の
一例を示す図である。
【図8】図1のドレッサ装置において目直しが完了した
状態における信号SAEの周波数解析結果を示す図であ
る。
【図9】砥石車の目直し判定の基本概念を説明する図で
ある。
【図10】図1のドレッサ装置における信号SAEの周
波数解析結果の一例を示す図である。
【図11】本発明の他の実施例の要部を説明する図で、
AEセンサと共にロータリドレッサに配設される送受信
機の回路図である。
【図12】ロータリドレッサの別の態様を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
10,88,90:ロータリドレッサ(ドレッサ) 18:砥石車 28:AEセンサ(振動検出手段) 52:真円度判断ブロック 58:平坦度判断ブロック 60:周波数解析ブロック 62:目直し判断ブロック
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B24B 53/00 B24B 49/18

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドレッサを砥石車の外周面に接触させつ
    つ少なくとも砥石車を軸心まわりに回転させるととも
    に、該ドレッサおよび砥石車を該砥石車の軸方向へ相対
    移動させることにより、該砥石車の外周面の形直しを行
    う際に、該砥石車のドレッシング状態を判断する方法で
    あって、 前記ドレッサと前記砥石車との接触部から発生する振動
    を振動検出手段によって検出する振動検出工程と、 前記ドレッサおよび砥石車が該砥石車の軸方向へ相対移
    動させられる間に前記振動検出手段から出力された出力
    信号の強度が略一定であるか否かにより該砥石車の外周
    面の軸方向における平坦度を判断する平坦度判断工程と
    を有することを特徴とするドレッシング状態判断方法。
  2. 【請求項2】 ドレッサを砥石車の外周面に接触させつ
    つ少なくとも砥石車を軸心まわりに回転させて該砥石車
    の外周面の形直しを行う際に、該砥石車のドレッシング
    状態を判断する方法であって、 前記ドレッサおよび砥石車のうち少なくとも回転駆動さ
    れる何れか一方の部材に、その回転軸心から偏心した部
    位に配設された振動検出手段により、該ドレッサと砥石
    車との接触部から発生する振動を検出する振動検出工程
    と、 前記砥石車が軸心まわりに1回転させられる間に前記振
    動検出手段から出力された出力信号の波形が、該振動検
    出手段の回転周期に対応するか否かによって該砥石車の
    真円度を判断する真円度判断工程とを有することを特徴
    とするドレッシング状態判断方法。
  3. 【請求項3】 ドレッサを砥石車の外周面に接触させつ
    つ少なくとも砥石車を軸心まわりに回転させて該砥石車
    の外周面の目直しを行う際に、該砥石車のドレッシング
    状態を判断する方法であって、 前記ドレッサと前記砥石車との接触により該砥石車の砥
    粒に亀裂が生じるのに伴って発生するAE波をAEセン
    によって検出するAE波検出工程と、 該AEセンサによって検出したAE波の発生周波数が、
    前記砥石車の砥粒間隔および周速に基づいて予め求めら
    れた基準周波数と略一致するか否かによって該砥石車の
    目直し状態を判断する目直し判断工程とを有することを
    特徴とするドレッシング状態判断方法。
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