JP2786842B2 - 砥石補修時期判定方法及びその装置、砥石補修結果判定方法及びその装置、砥石自動補修装置 - Google Patents

砥石補修時期判定方法及びその装置、砥石補修結果判定方法及びその装置、砥石自動補修装置

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JP2786842B2 JP8147499A JP14749996A JP2786842B2 JP 2786842 B2 JP2786842 B2 JP 2786842B2 JP 8147499 A JP8147499 A JP 8147499A JP 14749996 A JP14749996 A JP 14749996A JP 2786842 B2 JP2786842 B2 JP 2786842B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、砥石を回転させて
ワークを研削する研削盤にそれぞれ利用される、砥石補
修時期判定方法及びその装置、砥石補修結果判定方法及
びその装置、砥石自動補修装置に関する。
【0002】
【従来の技術】研削盤において、工作物を研削するホイ
ールは、一定時間以上研削作業を続行すると研削抵抗に
より変形し、回転時に外周部での振れが大きくなる。こ
れにより、工作物の研削面にうねり、スクラッチ(引っ
掻き傷)、チッピングが発生し、工作物の加工精度が悪
くなる。その他一般の砥石についても同様のことが言え
る。そこで、ホイールの外周を削り落して外周の振れを
修正するためのツルーイングを行っている。
【0003】ホイールの振れが少なくても摩耗により切
れ味が悪くなる場合がある。例えば、ダイヤモンド砥粒
をボンドで固めたダイヤモンドホイールの場合では、摩
耗によりダイヤモンド砥粒の突出量が少なくなるので、
ボンド面を後退させダイヤモンド砥粒を突出させたり、
ダイヤモンド砥粒の形状を整えたり、目詰まりした切り
屑を除去するためのドレッシングを行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】超音波ドレッシング装
置、ホイールとドレッサとの接触状態を検出するAEセ
ンサを内蔵したドレッシング装置等において、ツルーイ
ング、ドレッシング作業の状況をセンシング、モニタリ
ングすることは試みられているが、ツルーイング、ドレ
ッシングの状態は最終的にオペレータが経験により判断
している。具体的には、作業後にホイールの形状を測定
したり、実際に試験片を研削してホイールの良否を判断
している。
【0005】このため、熟練者以外のオペレータの場合
には、ホイールの補修(ツルーイング、トレッシング)
時期、補修結果の良否の判定が困難であり、時間的にも
ロスが多い。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の砥石補
修時期判定方法は、研削作業時に研削盤に発生する振動
の振幅を、主軸に装着した砥石の回転周波数の整数倍の
特定周波数別に検出し、検出した振幅とあらかじめ主軸
の振幅が顕著に変化する砥石の回転周波数の整数倍の周
波数におけるスペクトラムレベルと砥石の外周振れの相
関図から変化の大きい振幅の値に基づいて指定されたツ
ルーイング時期判定データとを比較して前記砥石のツル
ーイング時期を判定するようにした。
【0007】この砥石のツルーイングの時期を判定する
ために、請求項2の発明の砥石補修時期判定装置は、研
削作業時に研削盤に発生する振動の振幅を前記研削盤の
主軸に装着した砥石の回転周波数の整数倍の特定周波数
別に検出する振動検出手段と、この振動検出手段が検出
した振幅に対応してツルーイング時期を判定するツルー
イング時期判定データが記憶されたデータ記憶手段と、
検出された振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著に変化す
る砥石の回転周波数の整数倍の周波数におけるスペクト
ラムレベルと砥石の外周振れの相関図から変化の大きい
振幅の値に基づいてツルーイング時期判定データとを比
較して前記砥石のツルーイング時期を判定するツルーイ
ング時期判定手段とを具備する。
【0008】したがって、砥石の振れが増大するに従
い、研削盤の振動の振幅は砥石の回転周波数の整数倍の
特定周波数において顕著に変化するため、振動検出手段
により検出した研削盤の振動の振幅と、データ記憶手段
に記憶されたツルーイング時期判定データとをツルーイ
ング時期判定手段が比較することにより、ツルーイング
の時期が客観的に精度よく認識される。
【0009】請求項3の発明の砥石補修結果判定方法
は、研削作業時に研削盤に発生する振動の振幅を、主軸
に装着した砥石の回転周波数の整数倍の特定周波数別に
検出し、検出した振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著に
変化する砥石の回転周波数の整数倍の周波数におけるス
ペクトラムレベルと砥石の外周振れの相関図から変化の
大きい振幅の値に基づいて指定されたツルーイング良否
判定データとを比較して前記砥石のツルーイングの良否
を判定するようにした。
【0010】この砥石のツルーイングの良否を判定する
ために、請求項4の発明の砥石補修結果判定装置は、研
削作業時に研削盤に発生する振動の振幅を前記研削盤の
主軸に装着した砥石の回転周波数の整数倍の特定周波数
別に検出する振動検出手段と、この振動検出手段が検出
した振幅に対応してツルーイングの良否を判定するツル
ーイング良否判定データが記憶されたデータ記憶手段
と、検出された振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著に変
化する砥石の回転周波数の整数倍の周波数におけるスペ
クトラムレベルと砥石の外周振れの相関図から変化の大
きい振幅の値に基づいてツルーイング良否判定データと
を比較して前記砥石のツルーイングの良否を判定するツ
ルーイング良否判定手段とを具備する。
【0011】したがって、砥石の振れが増大するに従
い、研削盤の振動の振幅は砥石の回転周波数の整数倍の
特定周波数において顕著に変化するため、振動検出手段
により検出した研削盤の振動の振幅と、データ記憶手段
に記憶されたツルーイング良否判定データとをツルーイ
ング良否判定手段が比較することにより、ツルーイング
の良否が客観的に精度よく認識される。
【0012】請求項5の発明の砥石自動補修装置は、研
削作業時に研削盤に発生する振動の振幅を前記研削盤の
主軸に装着した砥石の回転周波数の整数倍の特定周波数
別に検出する振動検出手段と、この振動検出手段が検出
した振幅に対応してツルーイング時期を判定するツルー
イング時期判定データが記憶されたデータ記憶手段と、
検出された振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著に変化す
る砥石の回転周波数の整数倍の周波数におけるスペクト
ラムレベルと砥石の外周振れの相関図から変化の大きい
振幅の値に基づいてツルーイング時期判定データとを比
較して前記砥石のツルーイング時期を判定するツルーイ
ング時期判定手段と、ツルーイング時期を判定したとき
にツルーイング装置を駆動するツルーイング駆動手段と
を具備する。したがって、砥石の振れが増大するに従
い、研削盤の振動の振幅は砥石の回転周波数の整数倍の
特定周波数において顕著に変化するため、振動検出手段
により検出した研削盤の振動の振幅と、データ記憶手段
に記憶されたツルーイング時期判定データとをツルーイ
ング時期判定手段が比較することにより、ツルーイング
の時期が客観的に精度よく認識される。この認識によ
り、ツルーイング駆動手段がツルーイング装置を駆動す
る。
【0013】請求項6の発明の砥石補修時期判定方法
は、研削作業時に研削盤に発生する振動の振幅を、前記
研削盤の固有振動数の整数倍の特定周波数別に検出し、
検出した振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著に変化する
砥石の固有振動数の整数倍の周波数におけるスペクトラ
ムレベルと砥石の研削量の相関図から変化の大きい振幅
の値に基づいて指定されたドレッシング時期判定データ
とを比較して前記砥石のドレッシング時期を判定するよ
うにした。
【0014】この砥石のドレッシング時期を判定するた
めに、請求項7の発明の砥石補修時期判定装置は、研削
作業時に研削盤に発生する振動の振幅を前記研削盤の固
有振動数の整数倍の特定周波数別に検出する振動検出手
段と、この振動検出手段が検出した振幅に対応してドレ
ッシング時期を判定するドレッシング時期判定データが
記憶されたデータ記憶手段と、検出された振幅とあらか
じめ主軸の振幅が顕著に変化する砥石の固有振動数の整
数倍の周波数におけるスペクトラムレベルと砥石の研削
量の相関図から変化の大きい振幅の値に基づいてドレッ
シング時期判定データとを比較して前記砥石のドレッシ
ング時期を判定するドレッシング時期判定手段とを具備
する。
【0015】したがって、砥石の切れ味が低下する従
い、研削盤の振動の振幅は研削盤の固有振動数の整数倍
の特定周波数において顕著に変化するため、振動検出手
段により検出した研削盤の振動の振幅と、データ記憶手
段に記憶されたドレッシング時期判定データとをドレッ
シング時期判定手段が比較することにより、ドレッシン
グの時期が客観的に精度よく認識される。
【0016】請求項8の発明の砥石補修結果判定方法
は、研削作業時に研削盤に発生する振動の振幅を、前記
研削盤の固有振動数の整数倍の特定周波数別に検出し、
検出した振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著に変化する
砥石の固有振動数の整数倍の周波数におけるスペクトラ
ムレベルと砥石の研削量の相関図から変化の大きい振幅
の値に基づいて指定されたドレッシング良否判定データ
とを比較して前記砥石のドレッシングの良否を判定する
ようにした。
【0017】この砥石のドレッシングの良否を判定する
ために、請求項9の発明の砥石補修結果判定装置は、研
削作業時に研削盤に発生する振動の振幅を前記研削盤の
固有振動数の整数倍の特定周波数別に検出する振動検出
手段と、この振動検出手段が検出した振幅に対応してド
レッシングの良否を判定するドレッシング良否判定デー
タが記憶されたデータ記憶手段と、検出された振幅とド
レッシング良否判定データとを比較して前記砥石のドレ
ッシングの良否を判定するドレッシング良否判定手段と
を具備する。
【0018】したがって、砥石の切れ味が低下する従
い、研削盤の振動の振幅は研削盤の固有振動数の整数倍
の特定周波数において顕著に変化するため、振動検出手
段により検出した研削盤の振動の振幅と、データ記憶手
段に記憶されたドレッシング良否判定データとをドレッ
シング良否判定手段が比較することにより、ドレッシン
グの良否が客観的に精度よく認識される。
【0019】請求項10の発明の砥石自動補修装置は、
研削作業時に研削盤に発生する振動の振幅を前記研削盤
の固有振動数の整数倍の特定周波数別に検出する振動検
出手段と、この振動検出手段が検出した振幅に対応して
ドレッシング時期を判定するドレッシング時期判定デー
タが記憶されたデータ記憶手段と、検出された振幅と
らかじめ主軸の振幅が顕著に変化する砥石の固有振動数
の整数倍の周波数におけるスペクトラムレベルと砥石の
研削量の相関図から変化の大きい振幅の値に基づいて
レッシング時期判定データとを比較して前記砥石のドレ
ッシング時期を判定するドレッシング時期判定手段と、
ドレッシング時期を判定したときにドレッシング装置を
駆動するドレッシング駆動手段とを具備する。したがっ
て、砥石の切れ味が低下する従い、研削盤の振動の振幅
は研削盤の固有振動数の整数倍の特定周波数において顕
著に変化するため、振動検出手段により検出した研削盤
の振動の振幅と、データ記憶手段に記憶されたドレッシ
ング時期判定データとをドレッシング時期判定手段が比
較することにより、ドレッシングの時期が客観的に精度
よく認識される。この認識により、ドレッシング駆動手
段がドレッシング装置を駆動する。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本実施の形態では主にツルーイン
グについて説明する。まず、図1に基づいて研削盤の主
要な機械的構成と電子回路とを示す。1は砥石ヘッドで
ある。この砥石ヘッド1はモータ(図示せず)により駆
動される主軸2を有する。この主軸2には用途に応じた
砥石(以下、本実施の形態ではホイールとして説明す
る)3が装着される。砥石ヘッド1の下方には、紙面に
対して垂直方向に往復駆動されるテーブル4が設けら
れ、このテーブル4の上には工作物5を支持する治具6
が固定的に装着されている。
【0021】前記砥石ヘッド1には前記主軸2の振動を
感知するピックアップ7が設けられ、このピックアップ
7の出力に応じて主軸2の振動の振幅を検出する振動検
出手段8が設けられている。この振動検出手段8は、ツ
ルーイング検出モードにおいては、研削作業時に研削盤
に発生する振動の振幅を主軸2に装着したホイール3の
回転周波数の整数倍の特定周波数別に検出し、ドレッシ
ング検出モードにおいては、研削作業時に研削盤に発生
する振動の振幅を研削盤の固有振動数の整数倍の特定周
波数別に検出するように構成されている。
【0022】前記振動検出手段8の出力側は制御回路9
に接続されている。この制御回路9は、プログラム等の
固定データが書き込まれたROM10、各部の動作状態
を監視して各部の動作をプログラムに基づいて制御する
CPU11、可変データを一時的に記憶するRAM12
等により構成されている。
【0023】本実施の形態では、RAM12は、ツルー
イング時期を判定するツルーイング時期判定データ、ツ
ルーイングの良否を判定するツルーイング良否判定デー
タ、ドレッシング時期を判定するドレッシング時期判定
データ、ドレッシングの良否を判定するドレッシング良
否判定データ等の指定されたデータを記憶するデータ記
憶手段として機能する。この場合、ツルーイング時期判
定データ、ツルーイング良否判定データは、使用するホ
イール3の回転周波数の整数倍の特定周波数のうちの特
定された周波数と対応して記憶され、ドレッシング時期
判定データ、ドレッシング良否判定データは、研削盤の
固有振動数の整数倍の特定周波数のうちの特定された周
波数と対応して記憶されている。
【0024】また、CPU11は、これらのデータと、
前記振動検出手段8により検出された振動の振幅とを比
較することにより、ホイール3のツルーイング時期を判
定するツルーイング時期判定手段、ホイール3のツルー
イングの良否を判定するツルーイング良否判定手段、ホ
イール3のドレッシング時期を判定するドレッシング時
期判定手段、ホイール3のドレッシングの良否を判定す
るドレッシング良否判定手段として機能する。
【0025】前記CPU11には、このCPU11(ツ
ルーイング時期判定手段)によりツルーイング時期であ
ると判定された場合に、ツルーイング装置13を駆動す
る駆動回路14(ツルーイング駆動手段)と、CPU1
1(ドレッシング時期判定手段)によりホイール3のド
レッシング時期と判定された場合に、ドレッシング装置
15を駆動する駆動回路16(ドレッシング駆動手段)
と、警告手段17とが接続されている。この警告手段1
7は、ツルーイング、ドレッシングの状態をオペレータ
に警告するものである。
【0026】このような構成において、工作物5に対す
るホイール3の切り込み深さを設定し、主軸3を駆動し
てホイール3を回転させ、テーブル4を往復動させるこ
とにより工作物5が研削される。この研削加工時に主軸
2に生ずる振動の振幅は振動検出手段8により検出され
る。この場合、検出される振動の振幅は、ホイール3の
外周の振れや切れ味により変化する。
【0027】理論的に、また後述する実施例の結果によ
れば、ホイール3の振れが増大するに従い、研削盤の振
動の振幅はホイール3の回転周波数の整数倍の特定周波
数において顕著に変化することが確認されている。この
ため、振動検出手段8により検出した研削盤(主軸2)
の振動の振幅と、RAM12(データ記憶手段)に記憶
されたツルーイング時期判定データとをCPU11(ツ
ルーイング時期判定手段)が比較することにより、ツル
ーイングの時期が客観的に精度よく認識される。
【0028】ツルーイング時期であると判定された場合
には、その状態が警告手段により警告されるとともに、
駆動回路14(ツルーイング駆動手段)がツルーイング
装置13(例えば立形ロータリードレッサ)を駆動す
る。これにより、ホイール3を自動的にツルーイングす
ることができる。
【0029】また、前述したように、ホイール3の振れ
が増大するに従い、研削盤(主軸2)の振動の振幅はホ
イール3の回転周波数の整数倍の特定周波数において顕
著に変化するため、振動検出手段8により検出した研削
盤の振動の振幅と、RAM12(データ記憶手段)に記
憶されたツルーイング良否判定データとを、CPU11
(ツルーイング良否判定手段)が比較することにより、
ツルーイングの良否を客観的に精度よく認識することが
できる。
【0030】
【実施例】ここで、前述した効果を立証するツルーイン
グに関する実験結果について説明する。実験条件は下記
の通りである。
【0031】 使用機械 NC平面研削盤(ころがり軸受使用) 主軸静剛性 27.7N/μm 主軸動剛性 4.3N/μm ホイール仕様 メタルボンドホイール(SD140N100M) 直径200mm、厚さ10mm 研削条件 ホイール周速度 25m/sec テーブル速度 0.13m/sec 切り込み深さ 10μm/stroke 切削液 ソリューブル 工作物 Si34 長さ100mm、幅5mm ツルーイング 立形ロータリードレッサ ドレッサ砥石 GC60H ドレッサ砥石の周速度 12.5m/sec ホイール周速度 12.5m/sec 送り速度 0.006m/sec 切り込み深さ 5μm/3pass 前記研削条件において、研削加工中に、振動検出手段8
により検出された研削盤の振動の振幅(単位μm)と、
ホイール3の振れとの関係を図2(a)〜図2(d)に
示す。各図は、ある時間帯における主軸2の振動をサン
プリングし、そのサンプリングデータからホイール3の
回転周波数の整数倍の特定周波数別の振幅を表したもの
である。実験に用いたホイール3は、予め外周の振れが
30μm、15μm、5μm、2μmに定めたものを用
いた。図2(a)の結果はホイール3の振れが30μm
の場合、図2(b)の結果はホイール3の振れが15μ
mの場合、図2(c)の結果はホイール3の振れが5μ
mの場合、図2(d)の結果はホイール3の振れが2μ
mの場合に対応する。
【0032】この結果、主軸2の振幅はホイール3の外
周の振れの大きさに比例することが分かる。また、ホイ
ール3の回転周波数は、周速度25m/sec から計算す
ると40rpsであり、ホイール3の回転周波数(40
rps、40Hz)の整数倍の特定周波数別の振幅の変
化が大きいことが分かる。
【0033】以上のように、ホイール3の振れが増大す
るに従い、研削盤(主軸2)の振動の振幅はホイール3
の回転周波数の整数倍の特定周波数において顕著に変化
するため、振動検出手段8により検出した研削盤の振動
の振幅と、RAM12に記憶されたツルーイング時期判
定データとをCPU11が比較することにより、ツルー
イングの時期が客観的に精度よく認識される。
【0034】図2に示すように、ホイール3の振れが増
大するに従い、主軸2の振幅が顕著に変化する周波数
は、ホイール3の回転周波数(40Hz)の2倍に相当
する80Hzである。そこで、80Hzのスペクトラム
レベルの変化に着目して、ツルーイング時のホイール3
に対するドレッシング砥石(図示せず)の切り込み深さ
100μm別にスペクトラムレベルの大きさを測定し
た。その結果を図3に示す。この結果によれば、スペク
トラムレベルは、ホイール3の振れが30μmから20
μmまではに大きな変化が見られないが、振れが15μ
m以下になると急激に低くなる。したがって、このとき
のスペクトラムレベル(主軸2の振幅)に基づいて、R
AM12に記憶するツルーイング良否判定データが設定
される。
【0035】次に、本発明の第二の実施の形態を図1に
基づいて説明する。本実施の形態ではドレッシングにつ
いて説明する。前実施の形態において説明した部分と同
一部分については説明を省略する。
【0036】前述したように、ツルーイングによりホイ
ール3の振れを修正することができるが、ホイール3の
振れが修正されていても、超砥粒ホイールの場合のよう
に、ホイール3の表面からの砥粒の突出量が小さく、表
面のチップポケットに切粉が詰まると切れ味が低下す
る。特に、例えば、ファインセラミックスのような高脆
材料の研削においては、ホイール3の切れ味の低下は研
削抵抗の増大と結びつくので、工作物5の表面にチッピ
ングが生じたり工作物5が破損する原因となる。
【0037】理論的に、また後述する実施例の結果によ
れば、ホイール3の切れ味が低下するに従い、研削盤
(主軸2)の振動の振幅は研削盤の固有振動数の周波数
の整数倍の特定周波数において顕著に変化することが確
認されている。このため、研削加工中に、振動検出手段
8により検出した研削盤(主軸2)の振動の振幅と、R
AM12(データ記憶手段)に記憶されたドレッシング
時期判定データとをCPU11(ドレッシング時期判定
手段)が比較することにより、ドレッシングの時期が客
観的に精度よく認識される。
【0038】ドレッシング時期であると判定された場合
には、駆動回路16(ドレッシング駆動手段)がドレッ
シング装置15(例えばツイン電極電解ドレッサ)を駆
動する。これにより、ホイール3を自動的にドレッシン
グすることができる。
【0039】また、前述したように、ホイール3の振れ
が増大するに従い、研削盤(主軸2)の振動の振幅は研
削盤の固有振動数の整数倍の特定周波数において顕著に
変化するため、振動検出手段8により検出した研削盤の
振動の振幅と、RAM12(データ記憶手段)に記憶さ
れたドレッシング良否判定データとを、CPU11(ド
レッシング良否判定手段)が比較することにより、ドレ
ッシングの良否を客観的に精度よく認識することができ
る。
【0040】
【実施例】ここで、前述した効果を立証するドレッシン
グに関する実験結果について説明する。実験条件は下記
の通りである。
【0041】 使用機械 NC平面研削盤(ころがり軸受使用) 主軸静剛性 27.7N/μm 主軸動剛性 4.3N/μm ホイール仕様 メタルボンドホイール(SD140N100M) 直径200mm、厚さ10mm 研削条件 ホイール周速度 30m/sec テーブル速度 0.13m/sec 切り込み深さ 100μm/stroke 切削液 ソリューブル 工作物 Si34 長さ100mm、幅5mm ドレッシング ツイン電極電解ドレッサ 電圧 50V(直流) 隙間 0.1mm 電解液 30倍希釈 電解時間 100min 前記研削条件において、研削加工中に、振動検出手段8
により検出された研削盤の振動の振幅(単位μm)と、
研削量との関係を図4(a)〜図4(d)に示す。各図
は、ある時間帯における主軸2の振動をサンプリング
し、そのサンプリングデータから主軸2の固有振動数の
整数倍の特定周波数別の振幅を表したものである。図4
(a)の結果は、砥石(ホイール)3の単位幅当たりの
研削量が0.5mm3 /mmに達した場合、図4(b)
の結果は研削量が1400mm3 /mmに達した場合、
図4(c)の結果は研削量が2450mm3 /mmに達
した場合、図4(d)の結果は研削量が3500mm3
/mmに達した場合に対応する。
【0042】この結果、主軸2の振幅は研削量に比例す
ることが分かる。また、この例では研削盤の固有振動数
の特定周波数は、低周波成分で800Hz、その7倍と
なる高周波成分の5.6kHzであり、800Hzでの
主軸2の振幅と、5.6kHzでの主軸2の振幅とに顕
著な変化が見られた。
【0043】そこで、固有振動周波数の800Hzと
5.6kHzとにおけるスペクトラムレベルに着目し、
そのスペクトラムレベルと研削量との関係を図5に基づ
いて検討する。5.6kHzのスペクトラムレベルにつ
いては、研削量が少ない時期(ドレッシング後からの研
削初期)についてはレベルは高いが、研削量の増加とと
もに徐々に減少する。一方、800Hzのスペクトラム
レベルについては、研削量が少ない時期に低く、研削量
の増加とともに高いレベルを示すようになり、研削量が
2450mm3 /mmに達した時点で急激に増加するこ
とが認められる。したがって、この時点に達すると、主
軸2に生ずる振動の振幅は、研削盤の固有振動周波数の
低周波成分(800Hz)に支配されるようになると判
断される。したがって、800Hzのスペクトラムレベ
ルの明確な増加により、研削量が2450mm3 /mm
に達した時点で、ホイール3がドレッシング時期に至っ
たものと判断することができる。さらに、800Hzの
スペクトラムレベルが増加した時点では、5.6kHz
のスペクトラムレベルが減少するため、5.6kHzの
スペクトラムレベルの変化によってもドレッシング時期
を判断することができる。
【0044】以上の結果から明らかなように、主軸2に
発生する振動の振幅を検出して供試研削盤の固有振動周
波数のスペクトラムレベルの変化を計測することによ
り、研削加工中(インプロセス)にホイール3のドレッ
シング時期を認識することができる。
【0045】ここで、主軸2における振動発生現象に差
異が生ずる原因について考察する。これまで述べた主軸
2の振動は、図6に示すように、ホイール3が工作物5
の中央のC点に達した時点に生ずる振動である。この場
合、ホイール3がC点に達した状態はテーブル4に設け
た近接センサ(図示せず)により検出し、その検出信号
をトリガとして主軸2の振動を検出している。そこで、
ホイール3がそれぞれ工作物5の端部から5mm、25
mm、50mm離れた位置、A点、B点、C点を近接セ
ンサにより検出し、その検出信号をトリガとして主軸2
に発生する振動の振幅の違いを図7(a)〜図7
(c)、図8(a)〜図8(c)に示す。
【0046】図7は研削量が0.5mm3 /mmと少な
い研削開始時期における主軸2の振幅を示し、そのう
ち、同図(a)はA点における測定結果、(b)はB点
における測定結果、(c)はC点における測定結果であ
る。この結果によれば、研削量が0.5mm3 /mmと
少なくても、A点では研削量が増加した時点のように8
00Hzにおける振幅が増大し、B点においてもC点の
ように800Hz、5.6kHzの高いレベルが検出さ
れている。
【0047】図8は研削量が1400mm3 /mmに増
加した時期における主軸2の振幅を示し、そのうち、同
図(a)はA点における測定結果、(b)はB点におけ
る測定結果、(c)はC点における測定結果である。こ
の結果によれば、A点及びB点において、800Hzで
の振幅が増加し、C点においては5.6kHzでの振幅
が増加している。
【0048】以上の結果から、ドレッシングが良好に行
われた後の研削開始時においても、A点における800
Hzでの主軸2の振幅は一定のレベルを越え、C点にお
いては800Hzでの振幅が減少し、5.6kHzでの
振幅が支配的であることが分かる。
【0049】したがって、ドレッシング時期の判定、後
述するドレッシングの良否の判定に際しては、主軸2の
振動を検出するタイミング(工作物5上でのホイール3
の位置)定めることが必要である。
【0050】前述したように、ドレツシング時期に達し
たものと判定された場合にドレッシング装置(ツイン電
極電解ドレッシング)によりドレッシングを行うが、そ
の結果の良否判定について説明する。この判定はドレッ
シング後のホイール3により工作物5を研削し、そのと
きに生ずる主軸2の振動の振幅(研削盤の固有振動数の
整数倍の特定周波数別の振幅)と、前述したようにRA
M12(図1参照)に記憶したドレッシング良否判定デ
ータとを比較することによりなされる。
【0051】まず、ドレッシング時期に達し、ドレッシ
ング未実施のホイール3を用い、工作物5への切り込み
深さを5μm、10μm、15μmと変えた研削加工中
での主軸2の振動の振幅の変化を図9(a)(b)
(c)に示し、ドレッシング後のホイール3を用い、工
作物5への切り込み深さを5μm、10μm、15μm
と変えた研削加工中での主軸2の振動の振幅の変化を図
10(a)(b)(c)に示す。各図は、ある時間帯に
おける主軸2の振動をサンプリングし、そのサンプリン
グデータから主軸2の固有振動数の整数倍の特定周波数
別の振幅を表したものである。
【0052】図9(a)(b)(c)の結果から見て、
ドレッシング未実施のホイール3を用いて研削した場合
には、切り込み量の変化に拘らず低周波成分800Hz
での主軸2の振幅が大きく、高周波成分5.6kHzで
の振幅が小さい。一方、図10(a)(b)(c)の結
果から見て、ドレッシング後のホイール3を用いて研削
した場合には、800Hzでの振幅はレベルは低く、
5.6kHzの振幅のレベルが高い。また、切り込み深
さの増大とともに主軸2の振幅が増大している。図9、
図10から見て明らかなことは、ドレッシング未実施の
ホイール3で研削した場合には、低周波成分800Hz
での主軸2の振幅が大きく、高周波成分5.6kHzで
の振幅が小さい。逆にドレッシング後の良好なホイール
3で研削した場合には、低周波成分800Hzでの主軸
2の振幅が小さく、高周波成分5.6kHzでの振幅が
大きくなる。したがって、少なくとも800Hzでの主
軸2の振動の振幅を検出し、その検出結果をRAM12
に設定したドレッシング良否判定データと比較すること
により、ドレッシングの良否を客観的に精度よく判定す
ることができる。
【0053】以上、用いたホイール3はダイヤモンドホ
イールであり、また、ダイヤモンド砥粒を固めるボンド
はメタルボンドである。このボンドを何に求めるかによ
っても、主軸2の振幅が顕著に変化する周波数が変わる
ことが実験の結果明らかにされた。その一例として、ホ
イール3としてレジンボンドホイールを用いた場合の実
験結果について説明する。実験条件は下記の通りであ
る。
【0054】 ホイール仕様 レジンボンドホイール(SD140N100B) 直径200mm、厚さ10mm 研削条件 ホイール周速度 30m/sec テーブル速度 0.13m/sec 切り込み深さ 10μm/stroke 切削液 ソリューブル 工作物 Si34 長さ100mm、幅5mm ドレッシング 立形ロータリードレッサ ドレッサ砥石 WA150G ドレッサ砥石の周速度 12.5m/sec ホイール周速度 12.5m/sec 送り速度 0.006m/sec 切り込み深さ 5μm/3pass 総切り込み量 400μm 前記研削条件において、研削加工中に、振動検出手段8
により検出された研削盤の振動の振幅(単位μm)と、
研削量との関係を図11(a)〜図11(d)に示す。
各図は、ある時間帯における主軸2の振動をサンプリン
グし、そのサンプリングデータから主軸2の固有振動数
の整数倍の特定周波数別の振幅を表したものである。測
定した振幅の結果は、同図(a)が研削量0.3mm3
/mm、(b)が研削量700mm3 /mm、(c)が
研削量1225mm3 /mm、(d)が研削量1750
mm3 /mmに対応する。
【0055】図11により明らかなように、ドレッシン
グ後のホイール3により研削を開始した場合、この例に
おいても、主軸2の振幅は研削開始時には小さく研削量
が増加するに従い大きくなっていることが分かる。ま
た、周波数分析の結果について見ると、研削初期(研削
量0.3mm3 /mm)には3.2kHzと1.6kH
zでの主軸2の振幅が顕著に検出されていることが分か
る。そして、研削量が増加するにつれて、3.2kHz
の主軸2の振幅が減少する傾向にあり、1.6kHzの
振幅は略同レベルで検出され、800Hzの振幅が高い
値を示すようになる。このように、ホイール3としてレ
ジンボンドホイールを用いた場合でも、研削量が175
0mm3 /mmと増加した時点では、研削盤の固有振動
周波数の低周波成分800Hzでの振幅が高いレベルで
検出されていることが分かる。
【0056】前実施例で述べたように、メタルボンドホ
イールを用いた場合は800Hz、5.6kHzでの振
幅が検出されたが、本実施例のようにレジンボンドホイ
ールを用いた場合には、800Hz、3.2kHzでの
振幅が検出され、高周波成分の振幅の現れ方に差異を生
じた。これはダイヤモンド砥粒を固めるボンドの機械的
特性に依存する接触剛性などの差異によるものと考えら
れる。ちなみに、ホイール3の周速度を変えても、振幅
が検出される周波数には変化がないことが実験により明
らかであった。
【0057】次に、ホイール3として、粒度を#23
0、#400と変えたレジンボンドホイールを用いた場
合の振動の発生について実験した結果を図12、図13
に示す。この実験も研削加工中において主軸2が振動す
る周波数を検出するものである。ホイール3の周速度は
30m/sec 、テーブル6の速度は0.13m/sec 、
切り込み深さは、#230のホイール3で6μm/stro
ke、#400のホイール3で4μm/strokeである。
【0058】この研削条件において、研削加工中に、振
動検出手段8により検出された研削盤の振動の振幅(単
位μm)と、研削量との関係を図12(a)(b)及び
図13(a)(b)に示す。各図は、ある時間帯におけ
る主軸2の振動をサンプリングし、そのサンプリングデ
ータから主軸2の固有振動数の整数倍の特定周波数別の
振幅を表したものである。図12は粒度#230のホイ
ール3を用い、同図(a)は研削量が0.18mm3
mmに達したときの振幅の発生、(b)は研削量が66
0mm3 /mmに達したときの振幅の発生状態を示して
いる。図13は粒度#400のホイール3を用い、同図
(a)は研削量が0.12mm3 /mmに達したときの
振幅の発生、(b)は研削量が440mm3 /mmに達
したときの振幅の発生状態を示している。
【0059】粒度#230のホイール3を用いて研削し
た場合、図12の結果から見ると、研削開始時(研削量
0.18mm3 /mm)では3.2kHz、1.6kH
zの振幅が顕著に現れ、研削量が660mm3 /mmに
増加すると3.2kHzの振幅が減少し、1.6kHz
の振幅が増加し、800Hzの振幅が高いレベルで現れ
ていることが分かる。
【0060】粒度#440のホイール3を用いて研削し
た場合、図13の結果から見ると、研削開始時(研削量
0.12mm3 /mm)では3.2kHzの振幅が高い
レベルで現れ、それより低い周波数での振幅のレベルは
低い。研削量が440mm3/mmに増加すると3.2
kHzの振幅が減少し、研削初期には顕著に現れていな
かった1.6kHzの振幅が高いレベルで現れているこ
とが分かる。この粒度#440のホイール3を用いて研
削した場合、これまでの実験とは異なり、研削量の増加
とともに顕著に現れる周波数は800Hzではなく、そ
の2倍の1.6Hzである。
【0061】しかし、これまでの実験で分かるように、
ホイール3の種類が異なっても、検出される振幅は研削
盤の固有振動数の整数倍の特定周波数別に検出されてい
ることは共通して言えるので、その検出結果によりドレ
ッシングの時期、ドレッシングの良否の判断をすること
は妥当であると考えられる。
【0062】
【発明の効果】請求項1及び2の発明によれば、研削作
業時に研削盤に発生する振動の振幅を、主軸に装着した
砥石の回転周波数の整数倍の特定周波数別に検出し、検
出した振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著に変化する砥
石の回転周波数の整数倍の周波数におけるスペクトラム
レベルと砥石の外周振れの相関図から変化の大きい振幅
の値に基づいて指定されたツルーイング時期判定データ
とを比較して砥石のツルーイング時期を判定するように
したので、砥石の振れが増大するに従い、研削盤の振動
の振幅は砥石の回転周波数の整数倍の特定周波数におい
て顕著に変化するため、振動検出手段により検出した研
削盤の振動の振幅と、データ記憶手段に記憶されたツル
ーイング時期判定データとをツルーイング時期判定手段
が比較することにより、ツルーイングの時期を客観的に
精度よく認識することができる。
【0063】請求項3及び4の発明によれば、研削作業
時に研削盤に発生する振動の振幅を、主軸に装着した砥
石の回転周波数の整数倍の特定周波数別に検出し、検出
した振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著に変化する砥石
の回転周波数の整数倍の周波数におけるスペクトラムレ
ベルと砥石の外周振れの相関図から変化の大きい振幅の
値に基づいて指定されたツルーイング良否判定データと
を比較して砥石のツルーイングの良否を判定するように
したので、砥石の振れが増大するに従い、研削盤の振動
の振幅は砥石の回転周波数の整数倍の特定周波数におい
て顕著に変化するため、振動検出手段により検出した研
削盤の振動の振幅と、データ記憶手段に記憶されたツル
ーイング良否判定データとをツルーイング良否判定手段
が比較することにより、ツルーイングの良否を客観的に
精度よく認識することができる。
【0064】請求項5の発明によれば、ツルーイングの
時期を認識したときに、ツルーイング駆動手段によりツ
ルーイング装置を駆動するようにしたので、ツルーイン
グ時期に達した場合に自動的にツルーイングを行うこと
ができ、操作性を向上させることができる。
【0065】請求項6及び7の発明によれば、研削作業
時に研削盤に発生する振動の振幅を、研削盤の固有振動
数の特定周波数の整数倍の特定周波数別に検出し、検出
した振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著に変化する砥石
の固有振動数の整数倍の周波数におけるスペクトラムレ
ベルと砥石の研削量の相関図から変化の大きい振幅の値
に基づいて指定されたドレッシング時期判定データとを
比較して砥石のドレッシング時期を判定するようにした
ので、砥石の切れ味が低下するに従い、研削盤の振動の
振幅は研削盤の固有振動数の整数倍の特定周波数におい
て顕著に変化するため、振動検出手段により検出した研
削盤の振動の振幅と、データ記憶手段に記憶されたドレ
ッシング時期判定データとをドレッシング時期判定手段
が比較することにより、ドレッシングの時期を客観的に
精度よく認識することができる。
【0066】請求項8及び9の発明によれば、研削作業
時に研削盤に発生する振動の振幅を、研削盤の固有振動
数の特定周波数の整数倍の特定周波数別に検出し、検出
した振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著に変化する砥石
の固有振動数の整数倍の周波数におけるスペクトラムレ
ベルと砥石の研削量の相関図から変化の大きい振幅の値
に基づいて指定されたドレッシング良否判定データとを
比較して砥石のドレッシングの良否を判定するようにし
たので、砥石の切れ味が低下するに従い、研削盤の振動
の振幅は研削盤の固有振動数の整数倍の特定周波数にお
いて顕著に変化するため、振動検出手段により検出した
研削盤の振動の振幅と、データ記憶手段に記憶されたド
レッシング良否判定データとをドレッシング良否判定手
段が比較することにより、ドレッシングの良否を客観的
に精度よく認識することができる。
【0067】請求項10の発明によれば、ドレッシング
の時期を認識したときに、ドレッシング駆動手段により
ドレッシング装置を駆動するようにしたので、ドレッシ
ング時期に達した場合に自動的にドレッシングを行うこ
とができ、操作性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示すもので、研削
盤の主要な機械的構成と電子回路とを示す説明図であ
る。
【図2】本発明の第一の実施の形態に係る一実施例を示
すもので、ホイールの振れと研削盤の振動との関係を実
験により示すグラフである。
【図3】ホイールの振れと800Hzのスペクトラムレ
ベルとの関係を示すグラフである。
【図4】本発明の第二の実施の形態に係る一実施例を示
すもので、メタルボンドホイールを用いて研削したとき
の研削量と研削盤の振動との関係を示す実験により示す
グラフである。
【図5】研削量とスペクトラムレベルとの関係を実験に
より示すグラフである。
【図6】ホイールが工作物に接触する位置を示す説明図
である。
【図7】ホイールが工作物に接触する位置を変えた場合
の研削量と研削盤の振動との関係を実験により示すグラ
フである。
【図8】ホイールが工作物に接触する位置を変えた場合
の研削量と研削盤の振動との関係を実験により示すグラ
フである。
【図9】ドレッシング未実施のホイールで研削したとき
の切り込み深さと研削盤の振動との関係を実験により示
すグラフである。
【図10】ドレッシング後のホイールで研削したときの
切り込み深さと研削盤の振動との関係を実験により示す
グラフである。
【図11】レジンボンドホイールを用いて研削したとき
の研削量と研削盤の振動との関係を実験により示すグラ
フである。
【図12】粒度#230のレジンボンドホイールを用い
て研削したときの研削量と研削盤の振動との関係を実験
により示すグラフである。
【図13】粒度#400のレジンボンドホイールを用い
て研削したときの研削量と研削盤の振動との関係を実験
により示すグラフである。
【符号の説明】
2 主軸 3 砥石 8 振動検出手段 11 ツルーイング時期判定手段、ツルーイング良否
判定手段 ドレッシング時期判定手段、ドレッシング良否判定手段 12 データ記憶手段 13 ツルーイング装置 14 ツルーイング駆動手段 15 ドレッシング装置 16 ドレッシング駆動手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−57608(JP,A) 特開 昭52−10990(JP,A) 特開 平4−252310(JP,A) 特開 平8−43257(JP,A) 特開 平5−131364(JP,A) 特開 平8−90410(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B24B 53/00 G01H 17/00

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研削作業時に研削盤に発生する振動の振
    幅を、主軸に装着した砥石の回転周波数の整数倍の特定
    周波数別に検出し、検出した振幅とあらかじめ主軸の振
    幅が顕著に変化する砥石の回転周波数の整数倍の周波数
    におけるスペクトラムレベルと砥石の外周振れの相関図
    から変化の大きい振幅の値に基づいて指定されたツルー
    イング時期判定データとを比較して前記砥石のツルーイ
    ング時期を判定するようにしたことを特徴とする砥石補
    修時期判定方法。
  2. 【請求項2】 研削作業時に研削盤に発生する振動の振
    幅を前記研削盤の主軸に装着した砥石の回転周波数の整
    数倍の特定周波数別に検出する振動検出手段と、この振
    動検出手段が検出した振幅に対応してツルーイング時期
    を判定するツルーイング時期判定データが記憶されたデ
    ータ記憶手段と、検出された振幅とあらかじめ主軸の振
    幅が顕著に変化する砥石の回転周波数の整数倍の周波数
    におけるスペクトラムレベルと砥石の外周振れの相関図
    から変化の大きい振幅の値に基づいてツルーイング時期
    判定データとを比較して前記砥石のツルーイング時期を
    判定するツルーイング時期判定手段とを具備することを
    特徴とする砥石補修時期判定装置。
  3. 【請求項3】 研削作業時に研削盤に発生する振動の振
    幅を、主軸に装着した砥石の回転周波数の整数倍の特定
    周波数別に検出し、検出した振幅とあらかじめ主軸の振
    幅が顕著に変化する砥石の回転周波数の整数倍の周波数
    におけるスペクトラムレベルと砥石の外周振れの相関図
    から変化の大きい振幅の値に基づいて指定されたツルー
    イング良否判定データとを比較して前記砥石のツルーイ
    ングの良否を判定するようにしたことを特徴とする砥石
    補修結果判定方法。
  4. 【請求項4】 研削作業時に研削盤に発生する振動の振
    幅を前記研削盤の主軸に装着した砥石の回転周波数の整
    数倍の特定周波数別に検出する振動検出手段と、この振
    動検出手段が検出した振幅に対応してツルーイングの良
    否を判定するツルーイング良否判定データが記憶された
    データ記憶手段と、検出された振幅とあらかじめ主軸の
    振幅が顕著に変化する砥石の回転周波数の整数倍の周波
    数におけるスペクトラムレベルと砥石の外周振れの相関
    図から変化の大きい振幅の値に基づいてツルーイング良
    否判定データとを比較して前記砥石のツルーイングの良
    否を判定するツルーイング良否判定手段とを具備するこ
    とを特徴とする砥石補修結果判定装置。
  5. 【請求項5】 研削作業時に研削盤に発生する振動の振
    幅を前記研削盤の主軸に装着した砥石の回転周波数の整
    数倍の特定周波数別に検出する振動検出手段と、この振
    動検出手段が検出した振幅に対応してツルーイング時期
    を判定するツルーイング時期判定データが記憶されたデ
    ータ記憶手段と、検出された振幅とあらかじめ主軸の振
    幅が顕著に変化する砥石の回転周波数の整数倍の周波数
    におけるスペクトラムレベルと砥石の外周振れの相関図
    から変化の大きい振幅の値に基づいてツルーイング時期
    判定データとを比較して前記砥石のツルーイング時期を
    判定するツルーイング時期判定手段と、ツルーイング時
    期を判定したときにツルーイング装置を駆動するツルー
    イング駆動手段とを具備することを特徴とする砥石自動
    補修装置。
  6. 【請求項6】 研削作業時に研削盤に発生する振動の振
    幅を、前記研削盤の固有振動数の整数倍の特定周波数別
    に検出し、検出した振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著
    に変化する砥石の固有振動数の整数倍の周波数における
    スペクトラムレベルと砥石の研削量の相関図から変化の
    大きい振幅の値に基づいて指定されたドレッシング時期
    判定データとを比較して前記砥石のドレッシング時期を
    判定するようにしたことを特徴とする砥石補修時期判定
    方法。
  7. 【請求項7】 研削作業時に研削盤に発生する振動の振
    幅を前記研削盤の固有振動数の整数倍の特定周波数別に
    検出する振動検出手段と、この振動検出手段が検出した
    振幅に対応してドレッシング時期を判定するドレッシン
    グ時期判定データが記憶されたデータ記憶手段と、検出
    された振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著に変化する砥
    石の固有振動数の整数倍の周波数におけるスペクトラム
    レベルと砥石の研削量の相関図から変化の大きい振幅の
    値に基づいてドレッシング時期判定データとを比較して
    前記砥石のドレッシング時期を判定するドレッシング時
    期判定手段とを具備することを特徴とする砥石補修時期
    判定装置。
  8. 【請求項8】 研削作業時に研削盤に発生する振動の振
    幅を、前記研削盤の固有振動数の整数倍の特定周波数別
    に検出し、検出した振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著
    に変化する砥石の固有振動数の整数倍の周波数における
    スペクトラム レベルと砥石の研削量の相関図から変化の
    大きい振幅の値に基づいて指定されたドレッシング良否
    判定データとを比較して前記砥石のドレッシングの良否
    を判定するようにしたことを特徴とする砥石補修結果判
    定方法。
  9. 【請求項9】 研削作業時に研削盤に発生する振動の振
    幅を前記研削盤の固有振動数の整数倍の特定周波数別に
    検出する振動検出手段と、この振動検出手段が検出した
    振幅に対応してドレッシングの良否を判定するドレッシ
    ング良否判定データが記憶されたデータ記憶手段と、検
    出された振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著に変化する
    砥石の固有振動数の整数倍の周波数におけるスペクトラ
    ムレベルと砥石の研削量の相関図から変化の大きい振幅
    の値に基づいてドレッシング良否判定データとを比較し
    て前記砥石のドレッシングの良否を判定するドレッシン
    グ良否判定手段とを具備することを特徴とする砥石補修
    結果判定装置。
  10. 【請求項10】 研削作業時に研削盤に発生する振動の
    振幅を前記研削盤の固有振動数の整数倍の特定周波数別
    に検出する振動検出手段と、この振動検出手段が検出し
    た振幅に対応してドレッシング時期を判定するドレッシ
    ング時期判定データが記憶されたデータ記憶手段と、検
    出された振幅とあらかじめ主軸の振幅が顕著に変化する
    砥石の固有振動数の整数倍の周波数におけるスペクトラ
    ムレベルと砥石の研削量の相関図から変化の大きい振幅
    の値に基づいてドレッシング時期判定データとを比較し
    て前記砥石のドレッシング時期を判定するドレッシング
    時期判定手段と、ドレッシング時期を判定したときにド
    レッシング装置を駆動するドレッシング駆動手段とを具
    備することを特徴とする砥石自動補修装置。
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