JP3163863B2 - マーキングシートの製造方法及びマーキングシート - Google Patents

マーキングシートの製造方法及びマーキングシート

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種装飾・表示用に用
いる装飾表示材料用粘着シートに関し、さらに詳しく
は、転写インキにより図柄を形成した工程紙を用いて図
柄を施してなる装飾性、意匠性に優れたマーキングシー
トに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、強靱性と美粧性に富むポリエス
テル樹脂やウレタン樹脂、並びに施工時に要求される適
度な腰の強さ、すなわち降伏応力1〜6Kg/mm2 、フィ
ルム膜厚約30〜 150μmであるようなポリ塩化ビニル樹
脂よりなるマーキングシートは、耐候性、寸法安定性等
の優れた特性を具備していることから、自動車のアクセ
ントストライプや各種エンブレム、オートバイのタンク
ストライプや各種エンブレム、トラック・商業車等の車
両用マーキング、屋内・屋外広告等の標示用部材、各種
案内板、ウインドーディスプレイ等の装飾用標示材料と
して一般によく用いられている。このようなマーキング
シートは通常一般に単色無地のものを用いており、図柄
を施す手段としてカッティングマシーン等により直接マ
ーキングシートを切り抜いて文字・図柄として用いる
か、もしくは文字・図柄をマーキングシート上にシルク
スクリーン印刷等の印刷方法で設けることで標示物を作
成していた。
【0003】近年、各種表示物等も高級化が進んできて
おり、マーキングシートも単色無地から高級感、装飾性
のより高い、例えば大理石調、木目調等の図柄を有する
ものが望まれてきている。このため図柄模様を形成する
べく、従来公知のシルクスクリーン印刷やグラビア印刷
等の使用が考えられるが、シルクスクリーン印刷は一般
に高精細且つ中間調を含むフルカラー印刷は非常に困難
であり、また印刷部分のインキ膜厚が厚くなるため繊細
さ、高級感に劣る場合がある。一方、グラビア印刷では
シルクスクリーン印刷における欠点はほぼ解消されてい
るが、グラビア印刷を施す場合、特にマーキングシート
として好ましいポリ塩化ビニル系樹脂からなるマーキン
グシートにおいては柔軟性を付与するために通常一般に
添加される添加剤、特に熱安定剤や可塑剤の表面へのブ
リードによりグラビア印刷適性が低く、印刷面の泳ぎピ
ンホール、レベリング不良等により印刷が困難であり、
さらには残留溶剤によるブロッキング、印刷時のテンシ
ョンによる伸び等の問題があった。他の図柄形成手段と
しては、一般にプラスチック基材等へは転写箔が通常用
いられるが、屋内・屋外公告等の表示部材、各種案内
板、ウインドーディスプレー等の装飾用表示部材として
一般に用いられるマーキングシートへの図柄模様形成に
関しては何ら示唆するものはなく、本発明者らが塩化ビ
ニル樹脂からなるマーキングシートを用いて実際に試み
たところ、転写時の加熱ロールの熱による収縮が生じ、
これを避けるために温度を下げて転写を行ったところ転
写不良あるいは転写密着が悪く実用レベルには到らなか
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上記現状
に鑑み鋭意検討の結果、予め所望の図柄模様を転写イン
キにより印刷した工程紙上に、樹脂液をキャスティング
し、加熱成膜するに際し、熱接着性に富むショ糖エステ
ル又はポリカプロラクトンを利用することによって、成
膜と同時にマーキングシート上に精巧な図柄模様を施す
ことができることを見出し、本発明に到った。
【0005】
【課題を解決する為の手段】本発明の製造方法は、転写
インキにより所望の図柄模様が施された工程紙上に樹脂
液をキャスティングし、加熱することで成膜と同時に図
柄模様が転写されることを特徴とする図柄模様付きマー
キングシートの製造方法である。本発明では、樹脂液を
キャスティングしたのち加熱することで樹脂液中の溶剤
を乾燥させ成膜するキャスト法によるマーキングシート
製造法と、キャスティング工程紙上への転写インキによ
る絵柄模様の形成とを組み合わせたこと大きな特徴であ
り、これによって成膜時の高温と熱溶剤の効果により容
易に図柄模様がマーキングシートに転写でき、先に述べ
た塩化ビニル樹脂からなるマーキングシートを用いた転
写箔による図柄模様の形成の際に問題となる転写時の高
温によるマーキングシートの収縮あるいは低温で行った
場合の転写時の転写不良や転写密着不良を一気に解決す
ることができる。さらには、マーキングシートの製造と
図柄模様の形成が同時にできるため、製造効率、コスト
の面で非常に有用である。本発明により、マーキングシ
ートの熱収縮や密着不良を生じることなく装飾性、意匠
性の高い、高級感のある図柄模様をマーキングシート上
に形成することができる。本発明のもう一つの大きな特
徴は、キャスティング及び転写に際し、熱接着性に富む
ショ糖エステル又はポリカプロラクトンを利用すること
である。これによって、図柄模様層とキャストによって
形成されるシート本体との密着性を著しく向上させるこ
とができる。ショ糖エステル又はポリカプロラクトンを
利用する方法としては、(1)ショ糖エステル又はポリ
カプロラクトンをキャスティング用の樹脂液中に含有さ
せる、(2)ショ糖エステル又はポリカプロラクトンを
図柄模様層を形成する転写インキ中に含有させる、ある
いは(3)工程紙上に形成した図柄模様層上にショ糖エ
ステル又はポリカプロラクトンを含有する層を設ける、
方法が挙げられる。
【0006】次に本発明に用いられる構成材料について
詳細に説明する。本発明のマーキングシート素材として
は、例えば塩化ビニル系共重合樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹
脂、アクリル樹脂等を挙げることができるが、好ましく
は塩化ビニル系共重合樹脂、ポリウレタン樹脂を挙げる
ことができる。特に、シートの柔軟性が高く曲面貼り付
け適性に優れる塩化ビニル系共重合樹脂は称揚される。
【0007】塩化ビニル系共重合樹脂としては、重合度
が300〜2000、好ましくは600〜1500で、
塩化ビニル樹脂単体もしくは塩化ビニルの共重合成分と
して、オレフィン系単量体、ジエン系単量体、ハロゲン
化ビニル系単量体、アクリル酸エステル系単量体、ビニ
ルエステル系単量体、ビニルエーテル系単量体、スチレ
ン誘導体等を含む樹脂を挙げることができる。さらに具
体的には、塩化ビニル樹脂、エチレン−塩化ビニル樹
脂、酢酸ビニル−塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニ
ル−塩化ビニル樹脂、ウレタン−塩化ビニル樹脂等の共
重合樹脂もしくはグラフト共重合樹脂等が挙げられる。
特に熱軟化温度が180℃以下の該塩化ビニル系共重合
樹脂は転写紙の転写インキとの熱時接着性の向上に寄与
が認められる。上記のものは単独で用いることができる
が、二種もしくはそれ以上複数併用することもでき、こ
れらから得られるマーキングシートとしては厚さ30〜
150μm、降伏応力1〜6Kg/mm2 のものが好まし
い。本発明のマーキングシート樹脂組成物は、さらに公
知の各種添加剤、例えば可塑剤、着色用色材、熱安定
剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等を併用することができ
る。
【0008】上記可塑剤の例としては、フタル酸、イソ
フタル酸、テトラヒドロフタル酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、マレイン酸、フマル酸、トリメリット酸、オレイ
ン酸、等の塩基性カルボン酸化合物と1価もしくは多価
のアルコール化合物との低分子量エステル系可塑剤、ポ
リエステル系可塑剤、アルキッド系可塑剤、エポキシ系
可塑剤等で、自由に選択することができるが、耐 候
性、柔軟性保持性の点から、好ましくはポリエスル系可
塑剤、アルキッド系可塑剤、エポキシ系可塑剤がよい。
上記着色用色材としては、従来印刷インキに用いられて
きた有色の有機顔料、無機顔料、さらには流動性改良、
転写インキの投錨効果等を付与させることを目的として
無色の体質顔料等を用いることができる。上記熱安定剤
としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリ
ウム、ステアリン酸鉛、亜硫酸鉛、亜リン酸鉛、ジブチ
ルスズマレート、ジブチルスズラウレート、ジブチルス
ズメルカプチド、ジオクチルスズマレート系安定剤、ジ
オクチルスズラウレート系安定剤、ジオクチルスズメル
カプチド系安定剤、スズ・ジオール誘導体、および、こ
れらの複合体を挙げることができる。上記紫外線吸収剤
としては、290〜400nm波長の光を吸収する化合
物として、例えば、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾ
ール系、サリチル酸フェニルエステル系、ヒンダードア
ミン系、シアノアクリレート系、桂皮酸系、アミノブタ
ジエン系化合物等を、該熱接着性樹脂100重量部に対
して、0.5〜40重量部、好ましくは、2〜20重量
部の範囲で、さらには紫外線遮断剤として、例えば、酸
化チタン、亜鉛華、タルク、カオリン、炭酸カルシウ
ム、酸化鉄等の微粒子を挙げることができ、該熱接着性
樹脂100重量部に対して、1〜80重量部、好ましく
は15〜40重量部の範囲で使用することで屋外用途で
の熱接着性樹脂層と塩化ビニルマーキングシートに含有
される有機顔料や蛍光色等の低褐色性顔料の紫外線劣化
を低減することが可能となる。上記帯電防止剤として
は、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシア
ルキルアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
グリセリン脂肪酸エルテル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、アルキルスルホネート、アルキルベンゼンスルホネ
ート、アルキルサルフェートアルキルホスフェート、第
四級アンモニウムサルフェート等が挙げられ、特に、転
写不良の原因となる静電気による集塵の防止に効果が認
められる。
【0009】本発明において用いられる工程紙は、基材
上に、転写インキを用いて所望の図柄をグラビア印刷に
より設けたものである。基材としては、紙、またはポリ
エステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、セルロース
アセテート等のプラスチックフィルムや、アルミ、ステ
ンレス等の金属箔で、厚みとして10μm〜250μm
のものが好ましく使用される。これらの基材に、予めア
クリル系、シリコン系、ポリアミド系、ポリエステル系
等の合成樹脂をコートする等の剥離処理を施したうえ
で、従来公知の熱可塑性樹脂、反応硬化型樹脂、熱硬化
型樹脂、エネルギー線硬化型樹脂等を単独、あるいは必
要に応じて混合したものをバインダーとして用い、顔
料、染料等の着色用色材、その他必要な添加剤、溶剤等
を加えて混練して調製した転写インキをグラビア印刷し
て工程紙とする。また転写インキ中にショ糖エステル又
はポリカプロラクトンを含有することが好ましい。キャ
スティング樹脂中にショ糖エステル又はポリカプロラク
トンを含有させ、さらに転写インキ中にもショ糖エステ
ル又はポリカプロラクトンを含有することが好ましい
が、この場合、キャスティング樹脂中にショ糖エステル
を含有する場合には転写インキ中にもショ糖エステル
を、キャスティング樹脂中にポリカプロラクトンを含有
する場合には転写インキ中にもポリカプロラクトンを含
有することが好ましい。あるいは工程紙上に転写インキ
で形成した図柄模様層の上にさらにショ糖エステル又は
ポリカプロラクトンを含有する層を積層することにより
さらに転写性、密着性を向上させることができる。ま
た、転写インキを複数積層させた多層構成としてもよ
く、転写後に最表層となる層として図柄模様を保護する
クリアー層や図柄模様を引き立てるために該図柄模様層
の上に隠蔽層を設けるなどの構成は必要に応じてとるこ
とができる。
【0010】本発明において用いられるキャスティング
用樹脂液は、上記の工程紙上の図柄模様層上に従来公知
のキャスト法、すなわち溶液キャスト法、ゾルキャスト
法、セミゾルキャスト法などを行うことでシート成形を
行うことができる。例えば、塩化ビニル系共重合体フィ
ルムにおいてゾルキャスト法を利用するに際しては、ま
ず塩化ビニル系共重合体樹脂、可塑剤さらに適当な溶
媒、例えばブタノール、酢酸ブチル、酢酸エチレングリ
コールモノメチルエーテル、ジイソブチルケトン、キシ
ロール、芳香族石油ナフサ、ソルベントナフサ、トリク
レン等の溶媒を単独もしくは複数種類混合したゾル用溶
媒と、必要に応じて前記記載の各種添加剤とを混合攪拌
しペースト状の高粘度ゾル塗工液を作成し、前述の転写
インキにより図柄模様を印刷してなる工程紙に約160
℃〜220℃、約1分〜10分の条件で加熱溶融させ目
的とする厚さ30μm〜150μm、降伏応力1〜6Kg
/mm2 の図柄模様の施されたマーキングシートを得るこ
とができる。
【0011】本発明において図柄模様層とシート本体と
の密着性向上に寄与する成分は、ショ糖エステル又はポ
リカプロラクトンである。上記のショ糖エステル又はポ
リカプロラクトンは、例えば塩化ビニル系共重合樹脂、
ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂等
のキャスティング用のベース樹脂100重量部に対し
て、1〜40重量部、さらにはマーキングシートの施工
時に要求される適度な柔軟性を保持するためには5〜2
0重量部の範囲で使用されることが望ましい。
【0012】ショ糖エステルの中でも特にショ糖オクタ
安息香酸エステル(融点78℃)およびショ糖オクタ酢
酸エステル(融点72℃)は、常温で硬質固体であり、
粘着性を持たないという条件を満たした上に、感熱転写
で重要な特性である熱感度を、シャープな融点とワック
スに類似した低溶融粘度により満足させ、さらにショ糖
オクタ安息香酸エステルにおいては耐候性の向上にも効
果があり、非常に好適である。ショ糖オクタ安息香酸エ
ステルを用いる場合、単独で用いると成膜強度がやや弱
いため、他の成膜強度の高い樹脂と併用することでより
一層好適に用いることができる。この場合のショ糖オク
タ安息香酸エステルの比率は10〜90重量%が好まし
く、30〜90重量%がより好ましい。
【0013】ポリカプロラクトンとしては、下記一般式
(1)で示されるポリカプロラクトン(融点約60℃)
が有効である。 一般式(1) −(CH2-CH2-CH2-CH2-CH2-COO)n
【0014】本発明の製造方法によって得られるマーキ
ングシートは、図柄面、もしくは図柄と反対面に粘着
剤、例えばアクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ゴム
系粘着材、シリコン系粘着剤等の粘着剤を10〜200
μmの厚さで設け、さらに粘着剤離型基材を積層させる
ことができる。被着体の材質と表面状態に応じて、接着
力が通常50〜5000gr/25mm幅(JIS-Z0237 粘着
テープ・粘着シート試験方法)の粘着剤を使用するが、
使用済みとなった貼り付けマーキングシートを不要な粘
着剤を被着体表面に残留させることなく、かつマーキン
グシートの破断強度を越えるような剥離力を必要とせず
容易に剥離可能な再剥離性を付与するには、特に接着力
を50〜1500gr/25mm幅にすることが好ましく、
より好ましくは500〜900gr/25mm幅にすればよ
い。また、1500gr/25mm幅以上の接着力では永久
接着タイプとして、被着体に対し強固な接着特性を付与
することが出来る。
【0015】前述までの構成材料、加工方法により図柄
を施されたマーキングシートはその用途に応じて通常行
われる後加工を行ってもよい。例えば、耐候性をさらに
向上させる目的で、該マーキングシート最表層に紫外線
遮断効果のある透明フィルムをラミネートすることや、
フッ素含有樹脂塗料をコーティングする等を行ってもよ
い。特にフッ素含有化合物を含有する層を図柄模様上に
設けることは耐候性のみならず、防汚性、耐磨耗性が向
上して好ましい。フッ素含有化合物としては、フッ素樹
脂の主鎖にアクリル系樹脂の側鎖を配したグラフトポリ
マー(低分子オリゴマーでも構わない)やポリフロオロ
基含有ビニルモノマーと他のビニルモノマーによる共重
合ポリマー(低分子オリゴマーでも構わない)等が好ま
しい。また、カッティングやシルクスクリーン印刷等に
より必要な形態に加工してもよく、さらに該マーキング
シート最表層にもう一層の熱接着性樹脂層を設け、意匠
性を高めるために感熱転写記録方法等のパターニング手
段により文字・図柄を施しても差し支えない。
【0016】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。実施例中の部とは重量部を表す。
【0017】実施例1 −図柄模様層付き工程紙− 100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム基
材にポリエステル系樹脂からなる剥離層、ポリエステル
系樹脂を主成分とする着色インキを用いて水玉模様をグ
ラビア印刷してなる図柄層を順に設けた。 −マーキングシート− 次いで下記シート原材料からなるキャスト用塗液を上記
図柄層上に塗布、乾燥した。 [キャスト用塗液] 塩化ビニル樹脂(日本ゼオン製 ゼオン24 重合度1300)100部 酸化チタン(石原産業製 タイペークCR80) 50部 ポリカプロラクトン(ダイセル化学工業製 プラクセルH7 融点60℃) 20部 液状ポリエステル可塑剤(旭電化工業製 アデカサイザーPN260) 20部 液状フタル酸エステル可塑剤(チッソ製 DOP) 15部 熱安定剤(バリウム/亜鉛系) 3部 紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系) 2部 溶剤(キシロール/ジイソブチルケトン=1/1) 80部 −粘着加工− 次いで下記粘着剤を用い、離型処理をした170μm厚
の両面ポリエチレンラミネート紙の離型面に乾燥後の膜
厚が30μmとなるように100℃、2分間乾燥・成膜
し、この粘着剤層を上記マーキングシートの図柄面とは
反対の面にラミネートし、粘着剤層及び水玉模様付きマ
ーキングシートを得た。 [再剥離容易性粘着剤] 2液硬化型再剥離容易性アクリル系粘着剤 100部 硬化剤 0.25部
【0018】実施例2 −図柄模様層付き工程紙− 100μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム基
材にポリエステル系樹脂からなる剥離層、ポリエステル
系樹脂を主成分とする着色インキを用いて木目模様をグ
ラビア印刷してなる図柄層、ポリエステル系樹脂とショ
糖オクタ安息香酸エステルを6/4の比率で混合したも
のからなる接着層を順に設けた。 −マーキングシート− 次いで下記シート原材料からなるキャスト用塗液を上記
図柄層上に塗布、乾燥した。 [キャスト用塗液] 塩化ビニル樹脂(日本ゼオン製 ゼオン24 重合度1300) 100部 酸化チタン(石原産業製 タイペークCR80) 50部 ポリエステル樹脂(東洋紡績製 バイロン103 軟化点155℃ ) 12部 ショ糖オクタ安息香酸エステル(第一工業製薬製 モノペットSB 融点78℃) 8部 液状ポリエステル可塑剤(旭電化工業製 アデカサイザーPN260) 20部 液状フタル酸エステル可塑剤(チッソ製 DOP) 15部 熱安定剤(バリウム/亜鉛系) 3部 紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系) 2部 溶剤(キシロール/ジイソブチルケトン=1/1) 80部 −粘着加工− 次いで実施例1と同様の粘着加工をし、粘着剤層及び木
目模様付きマーキングシートを得た。
【0019】実施例3 実施例2で得られた木目模様付きマーキングシートの図
柄面上に、さらに下記原材料からなるフッ素含有樹脂塗
料を乾燥後の膜厚が2.0μmとなるようにバーコータ
ーにて塗布したのち80℃、1分間乾燥させることによ
り図柄保護層を設け、マーキングシートを得た。 [図柄保護用塗液] フッ素系共重合樹脂(旭硝子製 FT−1030 軟化点95℃) 10部 紫外線吸収剤(ベンゾトリアゾール系) 5部 溶剤(トルエン/メチルエチルケトン=1/1) 85部
【0020】実施例の評価 上記マーキングシート実施例について、転写箔の図柄転
写性、転写後の耐擦過性、耐引掻性、密着性、マーキン
グシートの再剥離性について評価した。結果を表1に示
す。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効】本発明により複雑な加工処理工程を経るこ
となく、生産効率よく、精巧な図柄が施されたマーキン
グシートが得られた。また、本発明により得られるマー
キングシートは、マーキングシートの施工で必要とされ
る柔軟性、寸法安定性、耐候性を保持した上に、図柄模
様の密着性が優れているので、充分実用に耐えうるもの
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 康典 東京都中央区京橋二丁目3番13号東洋イ ンキ製造株式会社内 (72)発明者 柏岡 元彦 東京都中央区京橋二丁目3番13号東洋イ ンキ製造株式会社内 審査官 平井 裕彰 (56)参考文献 特開 昭62−101439(JP,A) 特開 昭54−4952(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B44C 1/16 - 1/17

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 転写インキにより所望の図柄模様が施
    された工程紙上に、ショ糖エステル又はポリカプロラク
    トンを含有する樹脂液をキャスティングし、加熱し、成
    膜と同時に表面に図柄模様を転写形成することを特徴と
    する図柄模様付きマーキングシートの製造方法。
  2. 【請求項2】 ショ糖エステル又はポリカプロラクト
    ンを含有する転写インキにより所望の図柄模様が施され
    た工程紙上に、樹脂液をキャスティングし、加熱し、成
    膜と同時に表面に図柄模様を転写形成することを特徴と
    する図柄模様付きマーキングシートの製造方法。
  3. 【請求項3】 転写インキにより所望の図柄模様が施
    された工程紙上に、ショ糖エステル又はポリカプロラク
    トンを含有する層を設け、次いでショ糖エステル又はポ
    リカプロラクトンを含有する前記層上に、樹脂液をキャ
    スティングし、加熱し、成膜と同時に表面に図柄模様を
    転写形成することを特徴とする図柄模様付きマーキング
    シートの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3いずれか記載の製造方
    法によって得られた図柄模様付きマーキングシート。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の図柄模様付きマーキング
    シートの図柄模様面、又はその反対面に粘着剤層及び離
    型基材を設けてなることを特徴とする粘着剤層及び図柄
    模様付きマーキングシート。
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