JP4006248B2 - 画像記録媒体及び画像表示シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、裏面に熱転写されたトナー画像が形成された状態で、最表面から前記画像が視認可能な光透過性を有する画像記録媒体の改良に関する。本発明の画像記録媒体は、保護フィルムとしてシート基材に接着して、画像表示シートを製造するのに特に有用である。本発明の画像記録媒体では、トナー転写層として使用される熱可塑性樹脂フィルムが強靭性樹脂を含むので、シート基材に接着して完成した画像表示シートを折り曲げて保管、運搬した時に、熱可塑性樹脂フィルムのクラック等の破損を効果的に防止できる。
【0002】
【従来の技術】
光透過性の保護フィルムと、前記保護フィルム裏面と対向して配置されて前記保護フィルムに接着されたシート基材とを備え、前記保護フィルムを通して視認可能な画像を含む画像表示シートは、たとえば、シート基材の表面にトナー印刷を用いて画像を形成し、その後、その印刷面を保護フィルムで被覆して製造される。しかしながらこの方法は、シート基材の表面に画像が形成しにくい場合には適さない。たとえば、シート基材の表面にトナーとの密着性の低い、硬化した樹脂からなるコーティング層を有する場合、シート基材の表面に画像を形成しにくい。硬化した樹脂からなるコーティング層は、その軟化点がトナーの熱転写温度よりも高く、トナー転写工程において軟化しにくいためである。
【0003】
また、完成した画像表示シートの外観意匠性を高めるために、エンボス加工等の意匠性加工を表面に施し、表面に凹凸を形成した壁紙等をシート基材として用いた場合も、シート基材の表面に画像を形成しにくい。この様な意匠性加工シート基材にトナーを転写する場合、通常の転写条件では、表面の凸部分にしかトナーが密着できないからである。また、トナーの流動性を高めて表面の凹部分にもトナーを密着させるために、転写温度と転写圧力とを高めた場合、シート基材表面の凹凸が変形し、意匠性を損なう。
【0004】
一方、光透過性の画像記録媒体を保護フィルムとして用い、保護フィルム裏面(トナー転写面)にトナーを転写し、保護フィルムを通して視認可能な画像をそのトナーから形成し、保護フィルム裏面にシート基材を接着する方法も知られている。この方法によれば、シート基材の表面に画像が形成しにくい場合でも、保護フィルムを通して視認可能な画像を含む画像表示シートを容易に製造できる。
【0005】
この様な画像記録媒体、すなわち、裏面に画像形成可能な保護フィルムとは、たとえば、特開昭63−173693号公報に開示されている。この公報には、仮担持体(キャリアフィルム)と、その一方の面に熱移行性染料が染着可能な材料を用いて、仮担持体から剥離可能に設けられた受像層とからなる中間転写媒体が開示されている。この受像層が、裏面に画像形成可能な保護フィルムの構成材料として機能する。この受像層は、通常、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂フィルムから形成される。また、この公報の開示では、硬化アクリル樹脂等の比較的硬い樹脂からなる保護層を受像層に積層し、この積層体を、画像形成可能な受像層を含む保護フィルムとして使用している。
【0006】
この中間転写媒体の使用方法(物品の装飾方法)については、次の様に開示されている。すなわち、上記受像層に熱移行性染料層を有する熱転写シートとサーマルヘッドを用いる熱転写方法により画像を形成し、次いで該画像形成された保護フィルムを、融着シートを介して被転写物品に加熱圧着し、その後で仮担持体を除去する。この中間転写媒体と、被転写物品としてのシート状基材とを用いれば、保護フィルム裏面に形成され、保護フィルムを通して視認可能な画像を含む画像表示シートが製造できる。
【0007】
特開2001−113890号公報には、ポリエステルキャリアフィルムの上に、クリヤコート層、インク層、ポリエステル系接着剤層を順次積層した多層構造からなる、熱転写フィルムが開示されている。キャリアフィルムのクリアコート層が接触する面には、離型剤の層が配置されている。このクリアコート層が、裏面に画像形成可能な保護フィルムとして機能する。
【0008】
この熱転写フィルムの使用方法については、次の様に開示されている。すなわち、三次元形状をした被転写物に熱転写フィルムによって所定印刷を行う転写方法は、該転写フィルムを前記被転写物の所定位置になるようにを配置し、前記熱転写フィルムを加熱しながら被転写物に圧着し、ポリエステル系接着剤層を介してインク層付きクリアコート層を被転写物に熱接着し、その後キャリアフィルムを取り除くことを含んでいる。したがって、この熱転写フィルムと、被転写物としてのシート状基材とを用いれば、保護フィルム裏面に形成され、保護フィルムを通して視認可能な画像を含む画像表示シートが製造できる。なお、この公報には、クリアコート層を形成するための樹脂については開示されておらず、また、この様なクリアコート層に、トナー印刷(トナー熱転写)が可能であることも開示されていない。
【0009】
米国特許5,681,631号(国際出願公開WO95/18720号)公報には、次の様な画像転写可能な画像オーバーレイ複合体(Graphics overlay composite)が開示されている。ここに開示のオーバーレイ複合体は、プレマスク層(仮担持体)と保護層(保護フィルム)とを含み、この保護層が熱転写トナーを受容可能であり、裏面に画像形成可能な保護フィルムとして機能する。保護層は、通常は熱可塑性樹脂から形成される。熱可塑性樹脂としては、たとえば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート等を含有するモノマーの重合体であるアクリルコポリマーまたはホモポリマーや、ポリウレタン、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマーが開示されている。
【0010】
この公報には、オーバーレイ複合体の使用方法の1例について、次の様に開示されている。すなわち、画像オーバーレイ複合体の保護層の最外側表面(裏面)上に画像を印刷し、画像記録済み保護層をトナー受容体(receptor)に結合し、プレマスク層を保護層から剥離、除去する。これにより、保護層の裏面に形成され、保護層を通して視認可能な画像を含む積層体が製造できる。トナー受容体は、たとえば、トナー受容性の可撓性フィルム(flexible film)と、感圧性接着剤層を有する積層フィルムである。画像記録済み保護層をトナー受容体に結合するには、通常、トナー受容体を軟化させるために加熱しながら圧着させる。この様にして製造した画像を含む積層体を、上記感圧性接着剤層を介してシート状基材に接着すれば、保護層を通して視認可能な画像を含む画像表示シートが製造できる。
【0011】
また、溶剤活性型の接着剤を介して、画像記録済み保護フィルムを被着体に接着することも可能ではある。しかしながら、画像表示シートを形成する場合には、溶剤の塗布工程や、溶剤が乾燥して接着が完了するまで時間を短縮するための乾燥工程が必要であり、製造工程の簡略化が困難である。また、有機溶剤に耐性のないシート基材が使用できない。この様な溶剤活性型の接着剤を用いた例は、たとえば、特開昭58−84791号公報、特開昭58−84792号公報、及び特開昭58−84793号公報に開示されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
前述の様に、画像記録済み保護フィルム(保護フィルムを通して視認可能な画像が裏面に形成された保護フィルム)と、シート基材とを、感熱接着剤等の接着剤を用いて接着し、画像表示シートを形成することができる。しかしながら、従来の画像記録媒体(画像形成可能な保護フィルム)では、次の様な不具合が起こることが分かった。
【0013】
前述の様に、保護フィルムとして用いられる画像記録媒体では、トナー転写面を有するトナー転写層(受容層)は、熱可塑性樹脂フィルムから形成される。ところが、通常の樹脂を用いて形成した熱可塑性樹脂フィルムでは、シート基材に接着して完成した画像表示シートを折り曲げて保管し、あるいは運搬した時に、熱可塑性樹脂フィルムにクラック等の破損が生じることがあった。また、シート基材表面の凹凸が比較的大きな凸部(または凹)部を含む場合(たとえば、ピーク・ツー・バレー(Peak-to-Valley)が150μm以上である)場合、シート基材表面の凹凸への追従できず、シート基材表面に接着した時にクラックが発生する等、熱可塑性樹脂フィルムが破損することもあった。
【0014】
一方、上記の様な熱可塑性樹脂フィルムの破損は、比較的軟質な熱可塑性樹脂フィルム(たとえば、ガラス転移点が比較的低い熱可塑性樹脂フィルム)を用いることで回避できる。しかしながら、比較的軟質な熱可塑性樹脂フィルムでは、それに含まれる樹脂成分の選択を誤ると、フィルムのトナー転写面の常温タックが高くなることが分かった。フィルムのトナー転写面の常温タックが高いと、長尺の保護フィルムをロール状に巻いて保管した時に、互いに重なった保護フィルムどうしが貼りつく。保護フィルムどうしの貼りつきは、保護フィルムのロールを巻きほどきながら画像を記録(形成)したり、画像記録済み保護フィルムのロールを巻きほどきながら、保護フィルムをシート基材に接着して画像表示シートを製造することを困難にする。
【0015】
したがって、本発明の目的は、画像表示シートの保護フィルムとして有用な画像記録媒体であって、画像表示シートを折り曲げて保管、運搬した時の熱可塑性樹脂フィルムの破損を効果的に防止でき、かつ、フィルムのトナー転写面の常温タックを低くし、長尺のロール状に巻いて保管した時でも互いの貼りつきを効果的に防止できる、画像記録媒体を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明は、画像を形成するトナーが熱転写されるトナー転写面である裏面と、その裏面と対向する表面とを有する熱可塑性樹脂フィルムを含み、
(i)前記熱可塑性樹脂フィルムの実質的な単層からなり、前記熱可塑性樹脂フィルムの表面が最表面であるか、または(ii)前記熱可塑性樹脂フィルムと、前記熱可塑性樹脂フィルム表面を被覆する様に裏面を向けて配置された保護層とを含む積層体からなり、前記裏面と対向する保護層の表面が最表面であり、
前記画像が形成された状態で、前記最表面から前記画像が視認可能な光透過性を有する画像記録媒体において、
前記熱可塑性樹脂フィルムは、ポリウレタンとフェノキシ樹脂とを含む混合物からなる強靭性樹脂を含有する樹脂成分を含んでなり、
前記熱可塑性樹脂フィルムの示差走査熱量計を用いて求められたガラス転移点が0〜100℃であることを特徴とする、画像記録媒体を提供し、上記課題を解決する。
【0017】
【発明の実施の形態】
[作用]
本発明の画像記録媒体は、トナー転写層として含まれる熱可塑性樹脂フィルムが、上記の様な強靭性樹脂を含有する。この様な強靭性樹脂を含有する熱可塑性樹脂フィルムは、強靭性(タフネス(toughness)とも言う。破断強度と破断伸びとの積を指標として評価される、外力によって破壊されにくい性質。)に特にすぐれる。したがって、画像記録媒体を保護フィルムとして用い、シート基材表面に接着して画像表示シートを形成する場合に、シート基材表面の不陸(凹凸)への追従性を効果的に高めることができる。また、完成した画像表示シートを折り曲げて保管、運搬する際の熱可塑性樹脂フィルムの破損を効果的に防止できる。
【0018】
強靭性樹脂を含む熱可塑性樹脂フィルムの常温タックは比較的低いが、そのままでは不十分である。したがって、フィルムのトナー転写面の常温タックを効果的に低下させるには、熱可塑性樹脂フィルムのガラス転移点を0℃以上にするのが良い。本発明の画像記録媒体では、熱可塑性樹脂フィルムの常温タックを低くし、画像記録媒体どうしが貼りつくことを効果的に防止できるので、保管後の画像記録媒体のロールを容易に巻きほどくことができる。
【0019】
一方、熱可塑性樹脂フィルムのガラス転移点が高すぎると、トナーの熱転写性能が低下し、鮮明な画像が得られない。加えて、フィルムが脆くなりやすく、画像記録媒体を保護フィルムとして使用した場合に、クラック等の破損が発生しやすくなる。この様な観点から、熱可塑性樹脂フィルムのガラス転移点は100℃以下である。
【0020】
上記の様な効果、すなわち、常温タックの低下、熱転写性能の向上、及びフィルム脆化の防止をバランスしていっそう効果的に高めるには、熱可塑性樹脂フィルムのガラス転移点が10〜90℃であるのが好ましく、20〜80℃であるのが特に好ましい。
なお、熱可塑性樹脂フィルムのガラス転移点(Tg)は、厚さが約10μm(通常8〜20μm)のフィルムを試料として用意し、この試料をDSC(示差走査熱量計)にセットして測定する。測定の際には、−50から120℃まで昇温(ファーストスキャン)し、ファーストスキャン時の2次転移点に相当する変曲点からTgを求める。
【0021】
前記熱可塑性樹脂フィルムを構成する樹脂成分全体に対する強靭性樹脂の割合は、通常55質量%以上である。また、フィルムの強靭性をいっそう効果的に高めるには、前記樹脂成分全体に対する強靭性樹脂の割合は、65質量%以上が好ましく、75質量%以上が特に好ましい。
【0022】
本発明の画像記録媒体を保護フィルムとして用いた画像表示シートでは、画像記録済み保護フィルムと、シート基材とを互いに接着する接着層が、保護フィルム裏面とシート基材表面との両方に密着した感圧接着層を有するのが好ましい。この様にすれば、シート基材そのものを加熱することなく、保護フィルムとシート基材とを、常温(通常20〜30℃)で互いに接着できる。
【0023】
画像記録済み保護フィルムの裏面は、トナーの塊が凸となって凹凸を形成している。画像記録済み保護フィルムと接着層との接着の際には、接着層をこの様な凹凸に追従する様に変形(流動)させ、保護フィルムと接着層とを互いに密着させなければならない。保護フィルムと接着層との密着不良は、気泡を巻き込むことになり、観察者から視認可能な気泡は、画像の外観や視認性を損なうからである。本発明の画像表示シートでは、加熱圧着操作を含まない方法で製造できるので、熱的損傷を受け易い基材、たとえば、エンボス加工等の意匠性加工を表面に施した壁紙をシート基材として用い、画像表示シートを完成させることができる。
【0024】
感圧接着層は粘着性ポリマーを含有する接着剤の層で、接着層の凹凸追従性(流動性)を高めるための加熱操作が不要である。したがって、画像記録済み保護フィルム、接着層、及びシート基材の三者を圧着する際に加熱する必要が無い。感圧接着層は、架橋された粘着性ポリマーを含有するのが好ましい。架橋された粘着性ポリマーを含む場合、架橋されていない場合と比べて、保護フィルムとシート基材とを互いに接着して形成した画像表示シートをロール状に巻いて保管しても、接着層の接着剤がロールの脇の部分(側面部分)からしみ出さず、互いに重なった画像表示シートが貼りつくことを効果的に防止できる。したがって、保管後の画像表示シートのロールを容易に巻きほどくことができる。
なお、接着層は、画像表示シート全体の厚さが不要に厚くなり、本発明の効果を損なわない限り、2つの感圧接着層を有していても良く、保護フィルムに密着する第1感圧接着層と、シート基材に密着する第2感圧接着層とを有することもできる。
【0025】
(画像表示シート)
本発明の画像表示シートの好適な一例について、図1に沿って説明する。
図1は、本例の画像表示シートを模式的に示している。画像表示シート(100)は、本発明の画像記録媒体を、光透過性の保護フィルム(1)として備えている。図示の例では、画像記録媒体は単層の熱可塑性樹脂フィルムからなる。
保護フィルム(1)は、表面(11)及び裏面(12)を有し、裏面(12)においてトナー(2)を受容している。トナー(2)は、保護フィルム(1)を通して、保護フィルムの最表面から視認可能な画像を形成している。図示の例では、表面(11)はライナー(5)で被覆されているが、画像表示シート(100)使用する時には剥離、除去される。したがって、使用時には、保護フィルムの表面(11)が外部と接する最表面となる。
【0026】
保護フィルム表面(11)の耐引っかき性や防汚性は、可及的に高められるのが好ましい。耐引っかき性や防汚性を効果的に高めるには、硬化した樹脂組成物からなる保護層を熱可塑性樹脂フィルムの表面に密着させるのが好ましい。すなわち、熱可塑性樹脂フィルムと、その熱可塑性樹脂フィルム表面を被覆する様に裏面を向けて熱可塑性樹脂フィルムに密着した保護層とを含む積層体から、画像記録媒体(保護フィルム)を形成するのが好ましい。この場合、前記裏面と対向する保護層の表面が、保護フィルムの最表面となる。前記保護層は、たとえば、ポリウレタン、ウレタンアクリレート等の樹脂を含む硬化性組成物から形成できる。保護層の厚さは通常0.5〜20μm、好適には1〜10μmである。
【0027】
シート基材(4)は、保護フィルム裏面(12)と対向して配置された表面(41)と、表面(41)と対向する裏面(42)とを有し、接着層(3)を介して保護フィルム(1)に接着されている。接着層(3)は、粘着性ポリマーを含有する感圧接着層である。この様な感圧接着性の接着層としては、たとえば、粘着性ポリマーを含有する単層フィルム状の感圧接着フィルムや、保護フィルムに密着する第1感圧接着層と、シート基材に密着する第2感圧接着層とを有する両面接着シートが好適に使用できる。シート基材表面(41)には、完成した画像表示シート(100)の外観意匠性を高めるために意匠性加工を施し、凹凸を形成することができる。
【0028】
前述の様に、シート基材(4)と保護フィルム(1)とは、接着する際に加熱することなく圧着している。また、保護フィルム(1)を接着する前に、シート基材(4)に接着層(3)を固定する際にも、両者は加熱することなく圧着している。したがって、シート基材表面(41)の意匠性を損うことことなく、接着層(3)はシート基材表面(41)に密着している。なお、図示の例では接着層(3)の透明性が高く、保護フィルム(1)及び接着層(3)を通して、観察者はシート基材表面(41)の意匠性凹凸を良好に視認できる。
【0029】
画像が形成された保護フィルム裏面(12)には、トナー(2)が凸となって凹凸を形成している。接着層(3)は感圧接着性を有するので、加熱することなく凹凸に追従する様に変形(流動)し、保護フィルム裏面(12)と接着層(3)とが互いに密着している。
【0030】
ライナー(5)は、通常、支持体と、保護フィルム表面(11)と接する剥離層(図示せず。)とを含んでなる。支持体は、通常ポリマーシートまたはポリマーフィルムである。支持体のポリマーは、たとえば、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、アイオノマー、アクリル系ポリマー、ポリオレフィン、ポリウレタン等の合成ポリマーが使用できる。
【0031】
剥離層は、シリコーン系ポリマーを含有する離型剤組成物の塗膜から形成するのが好ましい。シリコーン系ポリマーは、通常、変性シリコーンである。なお、剥離層には、添加剤として、たとえば、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、染料、顔料などを配合することもできる。
本発明で使用できるライナーの市販品の例として、帝人(株)社製の離型層付きPETフィルム(商標)テトロンフィルム、東レ(株)社製の離型層付きPPフィルム(商標)テレファンBO等を挙げることができる。
【0032】
(画像記録媒体)
本発明の画像記録媒体は、トナー転写層として、前述の様に強靭性樹脂を含有する樹脂成分を含む熱可塑性樹脂フィルムを備えている。この様な熱可塑性樹脂フィルムは強靭性が高く、たとえば、次のような折り曲げ試験においてもクラックが発生しない。
まず、壁紙と画像記録媒体とを感圧接着層を介して接着して形成した積層体を裁断し、幅が約25mm、長さが約100mmのテープ状の試験片を用意する。ここで用いる壁紙は、通常、実際に画像表示シートを形成する際に用いるものと同じであるが、厚さが20〜1,000μmの壁紙であればそれ以外のものでも良い。また、ここで用いる感圧接着層も、通常、実際に画像表示シートを形成する際に用いるものと同じであるが、厚さが20〜200μmの感圧接着層であればそれ以外のものでも良い。
この試験片のほぼ中央部を中心に長さ方向に沿って180度折り曲げ、試験片の表面どうしが面する様にして試験片を二つ折りにする。続いて二つ折りにした試験片を元通りに開き、今度は試験片の裏面どうしが面する様にして試験片を二つ折りにする。これを5回ずつ繰り返し、10回の180度折り曲げ操作を行う。10回の180度折り曲げ操作後も、熱可塑性樹脂フィルムにクラックが生じない場合、この様な熱可塑性樹脂フィルムの強靭性は良好であると評価される。
【0033】
強靭性樹脂として使用されるポリウレタンは、ポリオールと、ジイソシアネートとを含む原料を重合して得られたポリマーである。原料には、鎖延長剤として、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等の短鎖ジオールを加えても良い。ジイソシアネートは、たとえば、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、水添MDI、1,6−ヘキサンジオールジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)などが使用できる。原料は、1種または2種以上のポリオールを含むことができ、また、1種または2種以上のジイソシアネートを含むことができる。
【0034】
第1の好適なポリウレタンは、ポリオールとしてアクリルポリオールを含んでなる原料を重合して得たポリウレタンである。熱可塑性樹脂フィルムの破断強度と破断伸びとをバランス良く高め、熱可塑性樹脂フィルムの破損を特に効果的に防止できるからである。また、アクリルポリオールは耐候性にすぐれるので、アクリルポリオールから形成されたポリウレタンは、紫外線、熱等による環境因子によって熱可塑性樹脂フィルムが劣化したり着色したりすることを効果的に防止できる。トナー画像は、熱可塑性樹脂フィルムを通して観察されるので、熱可塑性樹脂フィルムの着色は、画像の変色を引き起こす。したがって、この様に着色しにくい熱可塑性樹脂フィルムは、画像記録媒体のトナー転写層として有利である。
【0035】
アクリルポリオールは、(メタ)アクリルモノマー混合物を重合して形成され、分子内に水酸基を有するポリマーまたはオリゴマーである。(メタ)アクリルモノマー混合物は、通常、ヒドロキシ(メタ)アクリレート、アルキレングリコールジアクリレート、炭素数が1〜10のアルキル基を有する(メタ)アクリレート、及びその他の共重合可能なモノマー(アクリル酸、メタクリル酸等)からなる混合物である。アクリルポリオールは、この様なモノマー混合物を、通常の重合方法、たとえば、溶液重合を用いて形成できる。
【0036】
各モノマーの配合比率は、アクリルポリオールから形成されたポリウレタンを含有する熱可塑性樹脂フィルムのガラス転移点や、その他の物性が最適な範囲になる様に適宜決定される。熱可塑性樹脂フィルムのガラス転移点以外の物性としては、たとえば、熱可塑性樹脂フィルムのビカット軟化点がある。ビカット軟化点は、通常30〜95℃、好適には40〜93℃である。ビカット軟化点が高すぎるとトナーの熱転写が困難になるおそれがある。反対にビカット軟化点が低すぎると、保護フィルムの機械的強度が低下し、特に保護フィルムが熱可塑性樹脂フィルム単層からなる場合に、保護フィルムの耐引っかき性が低下するおそれがある。なお、ビカット軟化点は、日本工業規格JIS−K7206に準拠した方法で測定された軟化温度で、試験片(熱可塑性樹脂フィルム)に垂直に立てた針状圧子に所定の荷重を加えながら、試験片の温度を一定速度で昇温し、試験片に圧子が1mm侵入した時の温度である。
【0037】
第2の好適なポリウレタンは、主鎖の炭素数が5または6であるアルキレン骨格を有するポリオ−ル単位を分子内に有するポリウレタンである。主鎖の炭素数が4以下であっても、7以上であっても、上記の様な熱可塑性樹脂フィルムの破損防止効果が低下する傾向がある。この理由は明らかではないが、主鎖の炭素数が4以下であると破断伸びが低下して強靭性が低下し、反対に、主鎖の炭素数が7以上であると破断強度が低下して強靭性が低下するためと考えられている。また、主鎖の炭素数が4以下であると、トナーの熱転写が困難になる傾向がある。
【0038】
ポリオ−ルとしては、ポリエステルポリオールまたはポリカーボネートポリオールが好ましい。熱可塑性樹脂フィルムの破損を特に効果的に防止できるからである。特に好ましくは、ポリカーボネートポリオールである。ポリカーボネートポリオールは、ポリエステルポリオールに比べて耐候性や耐湿性にすぐれるからである。熱可塑性樹脂フィルムが耐湿性にすぐれる場合、画像表示シートが湿度を吸収してカールすることを効果的に防止できる。この様なカールを効果的に防止することは、画像表示シートを壁紙として壁面に接着する作業を容易にする。
【0039】
第2の好適なポリウレタンでは、原料に含まれるジイソシアネートの種類(化学構造)や、短鎖ジオールを含む場合は、短鎖ジオールとポリオールとの比率を適宜決定し、ポリウレタンの物性(ガラス転移点、複素動的粘度及びビカット軟化点)を、前述の範囲に制御することができる。また、この様な原料の成分比率は、厚みが50μm以上の熱可塑性樹脂フィルムを試料としたときの破断伸びが、100%以上である様に決定するのが好ましい。なお、破断伸びは、幅25mmのテープ状試料に対し、常温(約25℃)常湿(約50%RH)の環境下で引張試験機により引張速度300mm/分で測定して得られた値である。
なお、第1及び第2のポリウレタンにおいて、その分子量は十分な強靭性を有する限り特に限定されないが、通常20,000〜1,000,000の重量平均分子量を有する。
【0040】
一方、ポリウレタンを用いる場合、ガラス転移点が60〜100℃の範囲である硬質樹脂(hard resin)と混合して使用することは、熱可塑性樹脂フィルムの強靭性を高めるために有利である。この様な目的のために有用なのは、ポリウレタンとフェノキシ樹脂との組み合わせである。この様な混合物では、ポリウレタンの方がフェノキシ樹脂よりも多く含まれるのが好ましい。熱可塑性樹脂フィルムの破断強度の低下を効果的に防止しながら破断伸びを大きくし、熱可塑性樹脂フィルム破損を効果的に防止できるからである。また、上記の様な硬質樹脂とポリウレタンとを混合し熱可塑性樹脂フィルムを形成することは、常温タックが高く、かつ強靭性が低い(たとえば、ガラス転移点が0℃未満である様な)ポリウレタンを用いた場合に、熱可塑性樹脂フィルムのタックを低下させ、かつ強靭性を高めるのにも有利である。
【0043】
フェノキシ樹脂を用いると、熱可塑性樹脂フィルムの破断強度が大きく、耐動的折り曲げ性が高くなる。これは、ビスフェノールに由来する繰り返し単位を分子内に有することに主に起因する。したがって、熱可塑性樹脂フィルムの破損を効果的に防止できる。フェノキシ樹脂は、塗料用に通常使用されるものが使用できる。市販の具体例として、東都化成(株)社製「品番:YP50S」、Phenoxy Specialties社の「商標:Paphen PKHH」等を挙げることができる。フェノキシ樹脂の分子量は、十分な強靭性を有する限り特に限定されないが、通常20,000〜1,000,000の重量平均分子量を有する。
【0044】
熱可塑性樹脂フィルムは、本発明の効果を損なわない限り、強靭性樹脂の他の熱可塑性樹脂を含んでも良い。他の熱可塑性樹脂としては、たとえば、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂等である。
【0045】
画像記録媒体は、たとえば、次の様にして製造できる。熱可塑性樹脂フィルムは、通常のフィルム成形方法により形成することができる。たとえば、樹脂成分を含む塗料をライナーの剥離面の上に塗布し、固化して形成できる。塗布装置には、通常のコータ、たとえば、バーコータ、ナイフコータ、ロールコータ、ダイコータ等が使用できる。固化操作は、揮発性溶媒を含む塗料の場合の乾燥操作や、溶融した樹脂成分を冷却する操作である。また、溶融押出成形法により形成することができる。
【0046】
保護層と熱可塑性樹脂フィルムとを含んでなる保護フィルムは、たとえば、次の様にして製造できる。まず、保護層をライナー上に形成し、このライナー付き保護層の上(すなわち、保護層の裏面上)に、熱可塑性樹脂フィルムの樹脂成分を含む塗料を塗布し、固化する。これにより、保護層と熱可塑性樹脂フィルムとを含む積層体からなる画像記録媒体を製造できる。また、保護層と熱可塑性樹脂フィルムとの間に、別の層、たとえば、プライマー層や接着層を配置しても良い。
【0047】
前述の様に、熱可塑性樹脂フィルムのガラス転移点を0℃以上にし、常温タックを低くするのが良い。常温タックの程度は、画像記録媒体どうしの貼りつきが防止できる限り、特に限定されないが、通常25℃で測定したプローブタックが1N未満、好適には0.5N未満、特に好適には0.1N未満である。プローブタックが高いと、画像記録媒体どうしが貼りつくことを効果的に防止できず、保管後の画像記録媒体のロールを容易に巻きほどくことができないおそれがある。なお、プローブタックは、ASTM D2979に準拠した方法により測定する。
【0048】
画像記録媒体全体の厚さは、通常1〜50μm、好適には5〜40μmである。厚さが薄すぎると機械的強度が低下し、保護フィルムとして使用した場合に耐引っかき性が低下するおそれがある。反対に厚すぎると、画像記録媒体を含む画像表示シートを折り曲げて保管、運搬した時に、熱可塑性樹脂フィルムの破損を効果的に防止できないおそれがある。
【0049】
画像記録媒体は、全体として光透過性を有する。光透過率は通常60%以上で、好適には70%以上、特に好適には80%以上である。本明細書における「光透過率」は、分光光度計または、光度計の機能も備えるカラーメーターを使用し、550nmの光を用いて測定された全光線透過率を意味する。
【0050】
(シート基材)
本発明で使用されるシート基材は、紙、不織布、織布またはポリマーシートから形成できる。ポリマーシートは、内部に複数の微細空孔を含む発泡体であっても良い。ポリマーシートは、たとえば、アクリル樹脂、ポリエステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリオレフィン等のポリマーを含む組成物を用いて形成することができる。シート基材は、顔料や染料を含み、着色されていても良い。また、本発明の効果を損なわない限り、シート基材表面に図柄を印刷しても良い。さらに、本発明の効果を損なわない限り、シート基材表面に、防炎加工、帯電防止加工を施しても良い。
【0051】
本発明の画像表示シートを画像を含む壁紙として使用する場合、シート基材表面には、前述の様に、エンボス加工等の意匠性加工を施すのが好ましい。意匠性加工としては、たとえば、比較的大きな表面粗さの不規則な凹凸を表面に形成して非光沢性の外観を付与したり、保護フィルムの画像に含まれる図柄や模様に合わせて所定の形状の凹凸を形成し、本物らしさや立体感を出すことができる。より具体的には、たとえば、木目調、砂目調、石目調、和紙調、布目調、ヘアライン状、スウェード調の意匠性を有する立体的模様を付与することができる。
【0052】
意匠性加工が施されたシート基材表面の粗さは特に限定されないが、通常、表面粗さ測定装置で、測定長0.4mmの条件で測定されたRaが、3〜250μm以上である。本発明による画像表示シートでは、シート基材表面の凹凸が比較的大きな凸部(または凹)部を含む場合(たとえば、ピーク・ツー・バレーが150μm以上である)場合でも、画像記録済み保護フィルムが、シート基材表面の凹凸へ追従し、保護フィルムをシート基材表面に接着した時にクラックが発生する等の熱可塑性樹脂フィルムの破損を効果的に防止できる。
シート基材の厚みは、通常10〜1,000μm、好適には20〜800μmである。
【0053】
(接着層)
接着層の感圧接着層は、たとえば、粘着性ポリマーを含有する接着剤の塗膜から形成できる。好ましい接着剤は、粘着性ポリマーと粘着性ポリマーを架橋する架橋剤とを含有する。接着剤の成分や物性は、保護フィルム及びシート基材を接着完了後、保護フィルム裏面のトナーの凹凸、及びシート基材表面に形成された意匠性凹凸に追従して塑性変形し、保護フィルム及びシート基材に密着する様に選択される。
【0054】
本明細書において粘着性ポリマー(self-adherent polymer)とは、常温(約25℃)で粘着性を示すポリマーである。粘着性ポリマーとしては、アクリル系ポリマー、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリエステル等が使用できる。粘着性ポリマーの合成の1例について、アクリル系ポリマーを例にとって説明する。まず、第1モノマーとして、アクリル性不飽和酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等)やアクリロニトリル等の極性(メタ)アクリルモノマーを用意する。この第1モノマーと、第2モノマーとしてのアクリルモノマーとを混合し、モノマー混合物を調製する。第2モノマーとしては、アルキルアクリレート、例えば、イソオクチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−メチルブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート等が使用できる。この様にして調製したモノマー混合物を、通常の重合方法、たとえば、溶液重合、乳化重合、塊状重合等を用い、所定の分子量の粘着性ポリマーを合成する。
【0055】
粘着性ポリマーを架橋するのに架橋剤を用いる場合、架橋剤の添加量は、架橋剤の種類にもよるが、粘着性ポリマー100質量部に対して、通常0.02〜2質量部、好適には0.03〜1質量部である。架橋剤は、イソシアネート化合物、メラミン化合物、ポリ(メタ)アクリレート化合物、エポキシ化合物、アミド化合物、ビスアミド化合物[イソフタロイルビス(2−メチルアジリジン)等の二塩基酸のビスアジリジン誘導体]等が使用できる。
【0056】
接着層全体の厚さは、好適には10〜200μm、特に好適には20〜100μmである。また、感圧接着層は、本発明の効果を損なわない限り、粘着付与剤、粘着性ポリマー微小球、結晶性ポリマー、無機粉末、紫外線吸収剤等の添加剤を含有していても良い。
【0057】
(画像形成)
画像は、通常の印刷法、たとえば静電印刷法を用い、保護フィルム裏面にトナーを転写して形成する。静電印刷法では、画像を、保護フィルム裏面に直接印刷するダイレクトプリント法と、一時的に仮担持体上へ画像を印刷し、それに続いて保護フィルムへの画像の転写を行う、転写法とがある。後者の転写法では、トランスファーメディアと呼ばれる仮担持体上に画像を形成し、その画像を保護フィルム裏面に加熱、加圧により転写し、画像記録済み保護フィルムを完成させる。
【0058】
画像を形成するトナーは、バインダ樹脂と、そのバインダ樹脂中に分散された顔料とを含んでなる。バインダ樹脂は、たとえば、塩酢ビ系共重合体、アクリル樹脂及びポリエステル樹脂からなる群から選ばれた1種単独、または2種以上を含む混合物から形成される。
なお、この様な静電印刷法の詳細については、たとえば、特開平4−216562号、特表平11−513818号公報等に開示されている。
【0059】
【実施例】
(実施例1)
1.3M社製の静電印刷システム、商標スコッチプリント品番9512を使用、3M社製のトランスファーメディア、品番8601Jの上に、専用トナーを用いて転写用デジタル画像を形成した。この画像記録済みトランスファーメディアをロール状に巻き、メディアロールを作製した。
【0060】
2.次に、3M社製のラミネーター、商標オルカIIIのメディアロール巻出軸に上記1.のメディアロールを取り付け、被転写体ロール巻出軸に、ライナーで表面被覆された画像記録媒体のロールを取り付け、オーバーラミネートフィルムロール巻出軸に、2つの剥離ライナーで表裏両面が保護された感圧接着層のロールを取り付け、接着層付きの画像記録済み媒体を完成させるための準備をした。この接着層付き媒体では、画像記録媒体裏面にトナーが密着してトナー画像が記録されており、このトナー画像に感圧接着層が密着し、画像記録媒体の裏面を被覆していた。なお、以下に画像を画像記録媒体へ転写した際の、ラミネーターの作動条件を示す。
*画像転写条件
・上部ロール温度=130℃
・下部ロール温度=50℃
・ウェブ搬送速度=70cm/分
・圧力=約480kPa(70psi)
【0061】
3.上記画像記録媒体は、次の様にして作製した。まず、ポリウレタン(U)とフェノキシ樹脂(Ph)とを、7:3(U:Ph、質量比)の割合でトルエン中で混合し、トルエン溶液を調製した。ポリウレタンは、1,6−ヘキサンジオールカーボネートポリオールとヘキサメチレンジイソシアネートとを含有する原料を重合して得たものであった。フェノキシ樹脂は、Phenoxy Specialties社の「商標:Paphen PKHH」であった。この溶液を、ライナー(剥離処理層付きの50μmのポリエステルフィルム)上に、乾燥後の厚さが35μmになる様にして塗布、乾燥させて、透明な熱可塑性樹脂フィルムからなる本例の画像記録媒体を作製した。本例の画像記録媒体(熱可塑性樹脂フィルム)のTgは、24℃であった。なお、本例の画像記録媒体は、静電印刷可能な保護フィルムとして機能した。
【0062】
4.上記感圧接着層は、粘着性ポリマーを含む塗料の塗膜であった。この粘着性ポリマーは、イソオクチルアクリレート(IOA)、メチルアクリレート(MA)、アクリル酸(AA)からなるモノマー混合物(IOA:MA:AA=70:22.5:7.5、質量比)を溶液重合して得たポリマーであった。この粘着性ポリマー100質量部を含む酢酸エチル溶液に、ビスアミド(架橋剤)0.19質量部を添加した塗料を、2枚の剥離ライナーの一方の上に塗布、乾燥して感圧接着層を形成した。乾燥条件は、95℃で5分間であった。感圧接着層を形成した後、その接着層の露出面を上記他方の剥離ライナーで被覆し、上記感圧接着層ロールを作製した。なお、感圧接着フィルムの乾燥後の厚さは、30μmであった。
【0063】
5.上記2.で作製した接着層付きの画像記録済み媒体と、シート基材とをラミネーターを用いて積層し、感圧接着層を介して画像記録済み媒体とシート基材とを圧着し、本例の画像表示シートのロールを得た。この画像表示シートでは、保護フィルム(画像記録媒体)表面が上記ポリエステルライナーで被覆されたままであった。なお、以下に画像記録済み画像記録媒体とシート基材との圧着条件を示す。
*画像記録媒体とシート基材との圧着条件
・圧着温度=25℃
・圧力=約480kPa(70psi)
・ウェブ搬送速度=70cm/分
【0064】
6.上記シート基材は、壁紙であった。この壁紙は、発泡壁紙(高島(株)社製の品番:TO-3)で、その発泡面(表面)に、アクリル系粘着性ポリマーを含有する接着層を形成した。発泡壁紙の厚さは、最も凸部の高さが高い部分で測定した値(最大厚さ)が600μm、発泡面の凹凸のピーク・ツー・バレーの最大値は200μmであった。
【0065】
本例で用いた画像記録媒体(保護フィルム)のロールを約25℃で2ヶ月間保管したが、重なったフィルムどうしの貼り付きは無く、保管後のロールを容易に巻きほどくことができ、所望の長さの画像記録媒体を取出すことができた。また、本例の画像表示シートのロールを約25℃で2ヶ月間保管したが、接着層の接着剤のしみ出しは観察されず、保管後のロールを容易に巻きほどくことができ、所望の長さの画像表示シートを取出すことができた。
【0066】
この様にして取出し後、保護フィルムを被覆したライナーを除去した画像表示シートでは、保護フィルムを通して観察された画像は鮮明であった。本例の画像表示シートでは、保護フィルムのシート基材表面の不陸への追従性も十分で、保護フィルムのクラックは生じなかった。
また、画像表示シートの外観観察から、壁紙表面の意匠性凹凸が再現していることも確認された。また、前述の方法に従って180度折り曲げ試験(10回)を行ったところ、保護フィルムにクラックは生じなかった。
【0067】
本例の画像表示シートは、シート基材裏面に壁紙専用の糊を塗布し、デジタル印刷画像付き壁紙としてとして使用することができ、その用途に十分なレベルの耐引っかき性を有することが確認された。
【0068】
(実施例2)
画像記録媒体を、次のものに換えた以外は実施例1と同様にして、本例の画像表示シートを得た。本例で用いた画像記録媒体(画像記録可能な保護フィルム)は、次の様にして作製した。
まず、保護層となる熱硬化性ポリウレタンを含む塗布液を、実施例1で用いたライナー上に、乾燥後の厚さが3μmになる様にして塗布、乾燥させて、透明な熱硬化フィルムを形成した。これにより、ライナーに密着した表面(完成した保護フィルムにおいて、ライナー剥離後に最表面となる面)と、その表面と対向する裏面が露出した状態の熱硬化性フィルムからなる保護層を形成した。
【0069】
ここで用いた塗布液は、熱硬化性ポリウレタンを含有する主液(日本油脂(株)社製、商標:ベルクリーンNo.5000SC)60質量部と、第1のイソシアネート系硬化剤(日本油脂(株)社製、商標:ベルクリーン硬化剤)16質量部と、第2のイソシアネート系硬化剤(日本油脂(株)社製、商標:プライマック硬化剤PS No. 201)24質量部とを混合して調製した。上記主液は、ポリウレタンに加えて、塗膜表面に親水性を付与するいわゆる親水性付与剤を含んでいたので、保護層の表面は、親水性に起因する自己清浄性を有していた。この様な自己清浄性を有する保護層は防汚性に特にすぐれる。
【0070】
このライナー付き保護層の上に、実施例1と同様にしてポリウレタンとフェノキシ樹脂とを含有する溶液を塗布、乾燥し、保護層と密着した熱可塑性樹脂フィルムを形成し、本例の画像記録媒体を得た。この画像記録媒体は、トナー転写層としての熱可塑性樹脂フィルムと、保護層との積層体からなり、静電印刷可能な保護フィルムとして機能した。
実施例1と同様にして、画像記録媒体ロールと画像表示シートロールの保管後の巻きほどきについて評価したところ、どちらも、ロールを容易に巻きほどくことができた。
【0071】
本例の画像表示シートでは、保護フィルムを通して観察された画像は鮮明であった。本例の画像表示シートでは、保護フィルムのシート基材表面の不陸への追従性も十分で、保護フィルムのクラックは生じなかった。また、画像表示シートの外観観察から、壁紙表面の意匠性凹凸が再現していることも確認された。また、前述の方法に従って180度折り曲げ試験(10回)を行ったところ、保護フィルムにクラックは生じなかった。
【0072】
本例の画像表示シートは、シート基材裏面に壁紙専用の糊を塗布し、デジタル印刷画像付き壁紙としてとして使用することができ、その用途に十分なレベルの耐引っかき性を有することが確認された。
【0073】
(比較例1)
保護フィルムとして、ローム・アンド・ハース社製パラロイドA−21から形成した、ポリメチルメタクリレート含有熱可塑性樹脂フィルム(厚さは15μm)を用いた以外は、実施例1と同様にして本例の画像表示シートを得た。本例で用いた、熱可塑性樹脂フィルムのTgは105℃であった。
本例の画像表示シートの画像は不鮮明であった。また、保護フィルムのシート基材表面の不陸への追従性が不十分で、保護フィルムにクラックが生じた。また、180度折り曲げ試験を行ったところ、保護フィルムにクラックが生じた。
【0074】
(実施例3)(参考例)
熱可塑性樹脂フィルムを、前述のフェノキシ樹脂だけから作製した以外は実施例1と同様にして、本例の画像表示シートを得た。
本例の画像記録媒体(熱可塑性樹脂フィルム)のTgは、72℃であった。実施例1と同様にして画像記録媒体ロールの保管後の巻きほどきについて評価したところ、容易に巻きほどくことができた。
【0075】
本例の画像表示シートでは、保護フィルムを通して観察された画像は鮮明であった。本例の画像表示シートでは、保護フィルムのシート基材表面の不陸への追従性も十分で、保護フィルムのクラックは生じなかった。また、画像表示シートの外観観察から、壁紙表面の意匠性凹凸が再現していることも確認された。また、前述の方法に従って180度折り曲げ試験(10回)を行ったところ、保護フィルムにクラックは生じなかった。
【0076】
(実施例4)(参考例)
熱可塑性樹脂フィルムを、前述のポリウレタンだけから作製した以外は実施例1と同様にして、本例の画像表示シートを得た。
本例の画像記録媒体(熱可塑性樹脂フィルム)のTgは、34℃であった。実施例1と同様にして画像記録媒体ロールの保管後の巻きほどきについて評価したところ、容易に巻きほどくことができた。
【0077】
本例の画像表示シートでは、保護フィルムを通して観察された画像は鮮明であった。本例の画像表示シートでは、保護フィルムのシート基材表面の不陸への追従性も十分で、保護フィルムのクラックは生じなかった。また、画像表示シートの外観観察から、壁紙表面の意匠性凹凸が再現していることも確認された。また、前述の方法に従って180度折り曲げ試験(10回)を行ったところ、保護フィルムにクラックは生じなかった。
【0078】
(実施例5)(参考例)
熱可塑性樹脂フィルムを、ポリカプロラクトンと、MDIと、ネオペンチルグリコールとを原料として重合して製造したポリウレタンだけから作製した以外は実施例1と同様にして、本例の画像表示シートを得た。
本例の画像記録媒体(熱可塑性樹脂フィルム)のTgは、0℃であった。実施例1と同様にして画像記録媒体ロールの保管後の巻きほどきについて評価したところ、時折スティックスリップが見うけられたが、容易に巻きほどくことができた。
【0079】
本例の画像表示シートでは、保護フィルムを通して観察された画像は鮮明であった。本例の画像表示シートでは、保護フィルムのシート基材表面の不陸への追従性も十分で、保護フィルムのクラックは生じなかった。また、画像表示シートの外観観察から、壁紙表面の意匠性凹凸が再現していることも確認された。また、前述の方法に従って180度折り曲げ試験(10回)を行ったところ、保護フィルムにクラックは生じなかった。
【0080】
(実施例6)(参考例)
Tgを高めるために、ポリカプロラクトンに対するネオペンチルグリコールの量を増やした以外は実施例5の場合と同様にして重合したポリウレタンを用いた以外は、実施例1と同様にして本例の画像表示シートを得た。
本例の画像記録媒体(熱可塑性樹脂フィルム)のTgは、30℃であった。実施例1と同様にして画像記録媒体ロールの保管後の巻きほどきについて評価したところ、容易に巻きほどくことができた。
【0081】
本例の画像表示シートでは、保護フィルムを通して観察された画像は鮮明であった。本例の画像表示シートでは、保護フィルムのシート基材表面の不陸への追従性も十分で、保護フィルムのクラックは生じなかった。また、画像表示シートの外観観察から、壁紙表面の意匠性凹凸が再現していることも確認された。また、前述の方法に従って180度折り曲げ試験(10回)を行ったところ、保護フィルムにクラックは生じなかった。
【0082】
(実施例7)(参考例)
熱可塑性樹脂フィルムを、エチレンアクリル酸共重合体からなる強靭性樹脂から作製した以外は実施例1と同様にして、本例の画像表示シートを得た。なお、熱可塑性樹脂フィルムのTgは75℃であった。
実施例1と同様にして画像記録媒体ロールの保管後の巻きほどきについて評価したところ、容易に巻きほどくことができた。本例の画像表示シートでは、保護フィルムを通して観察された画像は鮮明であった。本例の画像表示シートでは、保護フィルムのシート基材表面の不陸への追従性も十分で、保護フィルムのクラックは生じなかった。また、画像表示シートの外観観察から、壁紙表面の意匠性凹凸が再現していることも確認された。また、前述の方法に従って180度折り曲げ試験(10回)を行ったところ、保護フィルムにクラックは生じなかった。
【0083】
(比較例2)
熱可塑性樹脂フィルムを、アジピン酸と1,4−ブタンジオールとからなるポリエステルポリオールと、トリレンジイソシアネートと、プロピレングリコールとを含有する原料を重合して得たポリウレタンから作製した以外は実施例1と同様にして、本例の画像表示シートを得た。熱可塑性樹脂フィルムのTgは−50℃であった。
【0084】
実施例1と同様にして画像記録媒体ロールの保管後の巻きほどきについて評価したところ、画像記録媒体どうしの貼り付きが起き、ロールを巻きほどくことが困難であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像表示シートの一例の断面図である。
【符号の説明】
100:画像表示シート、1:保護フィルム、11:表面、12:裏面、
2:トナー、3:接着層、4:シート基材、41:基材表面、42:基材裏面、
5:ライナー

Claims (2)

  1. 画像を形成するトナーが熱転写されるトナー転写面である裏面と、その裏面と対向する表面とを有する熱可塑性樹脂フィルムを含み、
    (i)前記熱可塑性樹脂フィルムの実質的な単層からなり、前記熱可塑性樹脂フィルムの表面が最表面であるか、または(ii)前記熱可塑性樹脂フィルムと、前記熱可塑性樹脂フィルム表面を被覆する様に裏面を向けて配置された保護層とを含む積層体からなり、前記裏面と対向する保護層の表面が最表面であり、
    前記画像が形成された状態で、前記最表面から前記画像が視認可能な光透過性を有する画像記録媒体において、
    前記熱可塑性樹脂フィルムは、ポリウレタンとフェノキシ樹脂とを含む混合物からなる強靭性樹脂を含有する樹脂成分を含んでなり、
    前記熱可塑性樹脂フィルムの示差走査熱量計を用いて求められたガラス転移点が0〜100℃であることを特徴とする、画像記録媒体。
  2. (a)請求項1の画像記録媒体からなり、前記トナー転写面である裏面と、その裏面と対向する最表面とを有する保護フィルムと、
    (b)前記保護フィルム裏面に転写されたトナーから形成され、前記最表面から視認可能な画像と、
    (c)前記保護フィルム裏面に向けて配置された表面と、その表面と対向する裏面とを有し、前記保護フィルムに接着されたシート基材と、
    (d)前記画像が形成された保護フィルムと前記シート基材とを互いに接着した接着層とを備え、
    前記接着層は、前記画像が形成された保護フィルム裏面と前記シート基材表面との両方に密着した感圧接着層を有する、画像表示シート
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