JP3163829B2 - カニ様食品素材の製造法 - Google Patents
カニ様食品素材の製造法Info
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Description
として加工されるカニしゅうまい、カニ風味蒲鉾の水産
練製品おいて、粉末コラーゲン、水、魚肉すりみ、でん
粉の混合物にトランスグルタミナーゼを作用させて得ら
れるカニ様食感を有する食品素材の製造方法に関する。
製品において、カニ特有の適度な弾力と繊維感、粒感の
ある食感を付与するためには、天然のカニ棒肉等を使用
するか、魚肉すりみを主原料とした練製品を加熱変性さ
せた後、繊維状にカット処理した水産加工品を使用して
きた。
造プロセスにおいて加熱工程を必要としない安価なカニ
様食品素材を得ることである。更に、カニ様食品素材に
適度なゲル強度を持たせることにより、繊維状、粒状に
加工する場合の破砕耐性を賦与し、かつ水産練製品の最
終製品においても良好な繊維感、粒感を賦与することで
ある。
題を解決するべく鋭意検討した結果、トランスグルタミ
ナーゼを、粉末コラーゲン、水、魚肉すりみ、でん粉の
混合物に作用させることによって、前記の課題を解決で
きることを見い出し、本願発明を完成した。
ーゼを、粉末コラーゲン10部、水100部、魚肉すり
み2〜20部、及びでん粉2〜10部からなる混合物に
添加し、0〜15℃で5〜72時間の酵素反応を行った
後、5〜10mmミンチ処理もしくは繊維状カット処理
することを特徴とするカニ様食感を有する食品素材の製
造方法であり、このときのトランスグルタミナーゼの添
加量は、蛋白1g当り1〜30ユニットである。
ゼを、粉末コラーゲン10部、水100部、魚肉すりみ
2〜20部、でん粉2〜10部、糖類、及び増粘多糖類
からなる混合物に添加し、0〜15℃で5〜72時間の
酵素反応を行った後、5〜10mmミンチ処理もしくは
繊維状カット処理することを特徴とするカニ様食感を有
する食品素材の製造方法である。
もしくは繊維状カット処理の後に冷凍処理を施すことを
特徴とする前記載の食品素材の製造方法である。
から一般的に抽出分離して調製されるコラーゲンを主成
分とする素材である。その配合割合は添加する水に対し
ておよそ10%である。
ログチ、イトヨリ等を原料とした摺味である。その配合
割合は添加する水に対して2〜20%である。
こし等由来のでん粉で、特に限定されるものではない。
その配合割合は添加する水に対して2〜10%である。
添加量は1〜10%(対全体)である。増粘多糖類と
は、グアガム、キサンタンガム、カラギーナン等を示
し、その添加量は0.05〜1%(対全体)である。こ
れらはカニ様食品素材の冷凍耐性を向上させる為に使用
するものである。
ン、魚肉すりみ、水、でん粉の混合物に作用させる。ま
た、トランスグルタミナーゼの添加量は、蛋白1gあた
り1〜30ユニットが適当である。1ユニット以下では
該酵素の反応効果が発揮されず、30ユニット以上では
蛋白が凝集化現象を示し、最終製品である練製品におい
て離水と食感の低下が起こり好ましくない。トランスグ
ルタミナーゼの反応条件は、0〜15℃で5〜72時間
を基本とする。但し、一般的に0〜60℃の範囲であれ
ば、酵素反応は可能である。
ウム非依存性のものとカルシウム依存性のものがある。
前者の例としては、微生物由来のもの(例えば、特開平
1−27471号公報参照)をあげることができる。後
者の例としては、モルモット肝臓由来のもの(特公平1
−50382号公報参照)、魚由来のものをあげること
ができる。この他、遺伝子組替えにより製造されるもの
等、いずれのトランスグルタミナーゼでも用いることが
でき、起源及び製法に限定されることはない。但し、機
能性及び経済性の点から、カルシウム非依存性のもの方
がよい。例えば、微生物由来のトランスグルタミナーゼ
(例えば、特開平1−27471号公報参照)等はいず
れの条件を満足するもので、現時点では最適といえる。
は、次のように測定され、かつ定義される。即ち、ベン
ジルオキシカルボニル−L−グルタミニルグリシンとヒ
ドロキシルアミンを基質として反応を行い、生成したヒ
ドロキサム酸をトリクロル酢酸存在下で鉄錯体を形成さ
せた後、525nmの吸光度を測定し、ヒドロキサム酸
の量を検量線より求め、活性を算出する。(特開平1−
27471号公報参照)
グルタミナーゼは、添加と同時に酵素反応が進行するの
で、最初に、粉末コラーゲン10部、水100部、魚肉
すりみ2〜20部、でん粉2〜10部、調味料等をサイ
レントカッター、らい潰機等で5〜15分間混合する。
これに、トランスグルタミナーゼを添加して、更に3〜
5分間混合する。混合後は目的に応じた容器に移し、酵
素反応を行う。なお、酵素反応が終了したものは、冷蔵
保存もしくは冷凍保存する。
〜72時間を基本とする。0〜15℃での反応を行う理
由は、カニ様食品素材に適度な保存性を付与するためで
ある。また、酵素は最終製品での調理加熱(芯温80℃
以上)で失活される。
品を5〜10mmミンチ処理、もしくはカニ肉様に繊維
状カット処理を行うことである。これによって得られた
食品素材は、カニ様の食感を有し、カニしゅうまい、カ
ニ風味蒲鉾の水産加工品に利用することができる。ま
た、調理加熱後においてもトランスグルタミナーゼの効
果により、カニ様の食感は維持される。
製造される。
るコラーゲンと魚肉すりみの蛋白分子間の架橋重合によ
る網目構造の形成を特徴とするものである。これによ
り、コラーゲンに耐熱性が付与され、加熱後においても
適度な弾力が得られることとなる。
ろん、これによって規定されるものではない。
ーゲン(太陽化学(株)製「サンプロGF−G」)25
g、魚肉すりみ0〜35g、水250g、澱粉(味の素
(株)製「白銀」)0〜35g、砂糖5g、グルタミン
酸ナトリウム1g、ガーリックペースト0.2g、ホワ
イトペッパー0.1gをサイレントカッターにて130
0rpmで7分間混合してから、放線菌ストレプトベル
チシリウムに属する微生物起源のトランスグルタミナー
ゼ(比活性1000ユニット/g) 0.15gを食塩5gに分散
したものを加え、更に1300rpmで3分間混合し
た。これをボウル等の容器に移し取り、5℃で20時間
酵素反応を行った後、9mmミンチ処理を行いカニ様食
品素材(試料A〜E)を得た。対照として、トランスグ
ルタミナーゼを添加せずに、試料A〜Eと同様に調製さ
れた食品素材(試料F)を得た。
チで過度に粉砕されることはなかったが、10分間の蒸
し調理による官能評価の結果、表1記載のように試料F
は、ゾル化して食感が悪いのに対し、試料B〜Dは良好
な弾力が維持され、カニ蒲鉾に近い食感であった。又、
試料A、Eはやや歯切れが悪かった。
材(試料A、C、E、F)を使用してカニしゅうまい
(試料I〜IV)を作成した。配合はカニ様食品素材の
代わりにカニ落し身を使用した対照レシピー(試料V)
とともに表2に記載する。製造工程としては、中具混合
を行った後、15g/個に成型し、皮で包み、10分間
蒸し加熱を行った。それから、急速凍結を行いカニしゅ
うまい試料I〜Vを得た。
い、官能評価を行った結果、試料IV、Vはしゅうまい
全体が均一な練製品の食感であったが、試料I〜IIIは
9mmミンチされたカニ様食品素材が添加されているた
め、中具食感にヘテロ感が認められた。特に、試料IIは
練製品の食感の中にカニ様の良好な食感が得られた。
コラーゲンと魚肉すりみの蛋白分子間の架橋重合によっ
て網目構造が形成され、コラーゲンに耐熱性と加熱後に
おける適度な弾力が得られる。これらをカニしゅうまい
やカニ風味蒲鉾の水産練製品に利用することによりカニ
様食感が付与され、低コストで付加価値の高い製品の提
供を可能とした。
Claims (4)
- 【請求項1】 トランスグルタミナーゼを、粉末コラー
ゲン10部、水100部、魚肉すりみ2〜20部、及び
でん粉2〜10部からなる混合物に添加し、0〜15℃
で5〜72時間の酵素反応を行った後、5〜10mmミ
ンチ処理もしくは繊維状カット処理することを特徴とす
るカニ様食感を有する食品素材の製造方法。 - 【請求項2】 トランスグルタミナーゼの添加量が、蛋
白1g当り1〜30ユニットである請求項1記載の食品
素材の製造方法。 - 【請求項3】 トランスグルタミナーゼを、粉末コラー
ゲン10部、水100部、魚肉すりみ2〜20部、でん
粉2〜10部、糖類、及び増粘多糖類からなる混合物に
添加し、0〜15℃で5〜72時間の酵素反応を行った
後、5〜10mmミンチ処理もしくは繊維状カット処理
することを特徴とする請求項1記載の食品素材の製造方
法。 - 【請求項4】 5〜10mmミンチ処理もしくは繊維状
カット処理の後に冷凍処理を施すことを特徴とする請求
項1乃至3記載の食品素材の製造方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05831193A JP3163829B2 (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | カニ様食品素材の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05831193A JP3163829B2 (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | カニ様食品素材の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06261712A JPH06261712A (ja) | 1994-09-20 |
JP3163829B2 true JP3163829B2 (ja) | 2001-05-08 |
Family
ID=13080704
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05831193A Expired - Lifetime JP3163829B2 (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | カニ様食品素材の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3163829B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3407599B2 (ja) * | 1996-07-01 | 2003-05-19 | 味の素株式会社 | 接着用酵素製剤及び接着食品の製造法 |
ES2283529T3 (es) * | 2001-03-30 | 2007-11-01 | Ajinomoto Co., Inc. | Preparaciones de enzimas para union y procedimiento para producir alimentos unidos y moldeados. |
-
1993
- 1993-03-18 JP JP05831193A patent/JP3163829B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06261712A (ja) | 1994-09-20 |
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