JP3162707B2 - 細菌ゲノムにおけるdnaの安定な組込み - Google Patents

細菌ゲノムにおけるdnaの安定な組込み

Info

Publication number
JP3162707B2
JP3162707B2 JP50181391A JP50181391A JP3162707B2 JP 3162707 B2 JP3162707 B2 JP 3162707B2 JP 50181391 A JP50181391 A JP 50181391A JP 50181391 A JP50181391 A JP 50181391A JP 3162707 B2 JP3162707 B2 JP 3162707B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
replication
origin
vector
plasmid
dna
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP50181391A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05502162A (ja
Inventor
トロエルス ヨーゲンセン,ステーン
リノ ヨーゲンセン,ペル
クラウ ディデリチセン,ベーゲ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Novo Nordisk AS
Original Assignee
Novo Nordisk AS
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=8148687&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3162707(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Novo Nordisk AS filed Critical Novo Nordisk AS
Publication of JPH05502162A publication Critical patent/JPH05502162A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3162707B2 publication Critical patent/JP3162707B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/74Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora
    • C12N15/76Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora for Actinomyces; for Streptomyces
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/74Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora
    • C12N15/75Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora for Bacillus
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/87Introduction of foreign genetic material using processes not otherwise provided for, e.g. co-transformation
    • C12N15/90Stable introduction of foreign DNA into chromosome
    • C12N15/902Stable introduction of foreign DNA into chromosome using homologous recombination

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、ゲノムに組込まれているDNA作製体を含ん
で成る細菌細胞、細菌細胞のゲノムに組込まれることを
目的とされるDNA作製体、該DNA作製体を含んで成るプラ
スミドベクター、及び細菌ゲノムの中にDNA作製体を組
込む方法に関する。
発明の背景 組換えDNA方法による所望するポリペプチドの生産の
目的のため、該ポリペプチドをコードする挿入されてい
る遺伝子情報を保有する組換えプラスミドベクターによ
って細菌細胞を形質転換せしめる場合、このようなプラ
スミドはたとえそれら自体はこの細胞において安定的に
遺伝されうるとしても不安定になることがある。この不
安定さは細胞において該プラスミドが不安定に維持され
ることによって該プラスミドが事実上細胞集団から消失
するか、又は対象のタンパク質をコードするDNAが該プ
ラスミドから欠失されうるかのいづれかの形をとる。先
の問題を解決するための伝統的な方法は、淘汰圧のもと
で、即ち、典型的には、該細胞に形質転換されているプ
ラスミド上の抗生物質に対する耐性を授ける生成物をコ
ードする遺伝子の存在に基づいて対象の細胞が耐性とな
っている抗生物質の存在下においてこの形質転換細胞を
増殖せしめることであった。しかしながら、この手法は
対象の抗生物質の高価格に基づき大量生産において経済
的に実施できず、又は環境的理由により所望されていな
い。培養培地における抗生物質の利用は衛生局等により
認可される生成物を得ることをより困難にもする。
プラスミドを安定化させるためにそれらに、細胞分裂
における子孫細胞へのプラスミドの均等な分配を確実に
せしめる分配機能をコードするDNA配列を挿入せしめる
ことが従来提案されている。クローン化DNA配列の安定
な遺伝を達成せしめる他の方法は、このようなDNA配列
の組込みを宿主細胞のゲノムに施すことである。現状の
プラスミドベクターへのDNA配列の組込みは、例えばA.C
ampbell,Advances Genet・ 11,1962、頁101−145に詳
細されているいわゆる「交差」方法により行なわれう
る。この方法に従ってプラスミドベクターに、細菌ゲノ
ム上の領域と相同性のDNA配列、又は他方で、組込む異
種DNA配列の両側に置かれる2つの相同性配列が付与さ
れる。その後の組込え操作において、このベクター上相
同性配列及び隣接配列は宿主ゲノムの中に相同性領域に
て組込まれる。ところである場合において、組込まれた
DNA配列は淘汰圧の非存在下において、例えばDNAの組込
みに重要な類似のタイプの相同性組換現象によってこの
細胞から消失されることが思い出されている。特に、相
同性のDNA配列間の組換えは宿主細胞ゲノムに組込まれ
ているDNA上、又はその付近に存在する複製型DNAの近傍
において刺激されることが既に観察されている。Ph.Noi
rot 5,J.Mol.Biol.196,1987、頁39−48;及びM.Youngと
S.D.Ehrlich,J.Bacteriol.171(5),1989年5月、頁26
53−2656を参照のこと。
従って本発明の目的はゲノムDNA、例えば細菌宿主細
胞の染色体の中へのDNA配列の安定な組込みの提供にあ
る。
発明の概要 本発明は、宿主細胞のゲノムの中へのDNA配列の安定
な組込みが、該組込むDNAにおける機能的なプラスミド
複製システムの存在を追い出すことにより得られうるこ
との発見に基づく。
従って、一つの観点において、本発明は細菌細胞であ
って、そのゲノム中に(1)対象のDNA配列、(2)該
細胞のゲノム領域に相同性のDNA配列及び(3)複製の
起点を含んで成る組込み非複製型DNA作製体を保有して
いる細胞に関する。ここで該DNA作製体は前記の複製起
点からの複製の開始に必要とされる因子をコードする機
能的遺伝子を欠いている。
他の観点において、本発明はDNA作製体であって、
(1)対象のDNA配列、(2)該DNA作製体の導入を意図
されている細胞のゲノムの領域に相同性のDNA配列及び
(3)複製の起点を含んで成り、該複製の起点からの複
製の開始のために必要とされる因子をコードする機能的
遺伝子を欠いているDNA作製体に関する。
本明細書において、「非複製型DNA作製体」なる語
は、自立的に複製することができず、従って宿主細胞ゲ
ノムと一緒に複製されるDNA配列を意味することを意図
している。該ゲノムは染色体及び安定的に遺伝される染
色体外因子を含んで成る。「対象のDNA配列」なる語
は、所望のRNAもしくはタンパク質生成物(宿主細胞に
異種又は天然のもの)をコードしうる配列、又はそれ自
体が宿主細胞に所望の性質、例えば以降に記載の突然変
異表現型を授ける配列を表わすために用いている。
該相同性DNA配列は一般に宿主細胞のゲノムに由来す
るものであり、そして該宿主細胞の生存又は適切な機能
のために本質的でないゲノムの領域に相同性のものであ
りうる。他方、該相同性DNA配列は、相同性組換えによ
る本発明のDNA作製体の組込みは細胞に突然変異表現型
(該DNA作製体が組込まれている細胞の選択のためのマ
ーカーとして働きうるもの)を発現させることをもたら
しうるように選ばれることもできる。例えばもしこのDN
A作製体を転写ユニットを分断しながらその中に組込む
場合、この転写ユニット内に含まれる1又は複数の遺伝
子はこれによって発現されなくなる。他方、該相同性DN
A配列は、宿主ゲノムにとって天然ではないが、その他
の生物からクローンされ、又は合成され、そしてその後
本発明のDNA作製体の組込みの前に任意の常用の方法、
例えば公差によって該宿主ゲノムの仲に導入されうるも
のでありうる。該相同性DNA配列は問題の宿主細胞にと
って天然であるか異種であるかは関係なく、対象のDNA
配列を含んで成る又はそれより構成されるものでありう
る(例えば、細胞において対象のDNA配列のコピー数の
増幅を所望する場合における細胞にとっての性質につい
ては以下を参照のこと)。本明細書において「相同性」
なる語は少なくとも9個の連続塩基対が同一である配列
として定義されうることが理解されるべきである。
本発明の詳細な説明 本発明に関して、細菌ゲノムの中へのDNAの安定な組
込みを特定のタイプの複製システム(いわゆるローリン
グサークル型複製;以下参照)を有するプラスミドにつ
いて示しているが、プラスミド上のシス作用配列(この
ようなシス作用DNA配列は複製起点と総称されている)
からの複製の開始のために1又は複数のトランス作用因
子(即ち、RNAもしくはタンパク質因子)を必要とする
メカニズムにより複製される全てのプラスミドが本目的
に有用でありうることも通常予測される。プラスミド複
製のために不可決な因子を以下、複製因子と称する。該
DNA作製体が、該DNA作製体上に含まれている複製起点に
より必要とされる複製因子をコードする機能的な遺伝子
を欠く場合、活性複製因子は生産されず、その結果とし
てこの起点からの複製は開始されない。
必要とされる複製因子をコードする機能的遺伝子を欠
く本発明のDNA作製体を得るため、該遺伝子全体を削除
すること又はそれが不活性な複製因子をコードするよう
にこれを改質せしめることのいづれかを行うことができ
る。該遺伝子のこのような改質は、周知の方法における
該遺伝のDNA配列の1又は複数のヌクレオチドの欠失、
挿入又は置換によるか、あるいは転写又は翻訳の開始も
しくは停止シグナルの同様の改質により実施されうる。
上述した複製システムは本発明の細菌細胞の作製方法
に利用されうる。本発明の一態様において、親ベクター
と称する本目的のためのプラスミドベクターをまず作製
する。該親ベクターは(i)第1の複製起点;(ii)該
第1の複製起点からの複製のために必要とされる複製因
子をコードする1又は複数の機能的遺伝子;(iii)該
第1の複製起点と同一の方向における第2の複製起点;
(iv)対象のDNA配列、及び(v)該ベクターの導入を
意図する細胞のゲノム領域に相同性のDNA配列、を含ん
で成り、該親ベクターは該第2及び第1の複製起点(上
記の順における)の間の領域にある、該第2の複製起点
からの複製のために必要とされる複製因子をコードする
機能的遺伝子を欠いている。本明細書における「プラス
ミド」なる語は、自立複製型体外染色体因子として機能
できるバクテリオファージ又はその他のDNA分子を表わ
すことを意図していることも理解されるべきである。
本発明に従い、この親ベクターを次に細菌細胞の中に
形質転換せしめ、そしてこの形質転換細胞を該ベクター
の複製を可能とする条件のもとで培養せしめる。
該形質転換細胞における該親ベクターの複製は2種類
の異なる依存ベクターの形成を発生せしめる。
第1の子孫ベクターは(i)第1の複製起点;(ii)
該起点からの複製に必要とされる(複数の)複製因子を
コードする1又は複数の遺伝子、を含んで成る。第2の
子孫ベクターは、(iii)第2の複製起点;(iv)対象
のDNA配列、及び該プラスミドベクターの導入を意図す
る細胞のゲノムの領域に相同性のDNA配列を含んで成
り、該第2子孫ベクターはこれが保有する該第2の複製
起点からの複製に必要とされる複製因子をコードする機
能的遺伝子を欠いている。親ベクターからの2種類の子
孫ベクター分子の形成は種々のメカニズムにより行なわ
れる。即ち、該プラスミドの複製の方法、例えば一本鎖
DNAプラスミドのローリングサークル複製(以降参照)
の結果であるか、又は該プラスミドベクター上に存在す
る2つの複製起点を含む及び/もしくはそれらに隣接す
るDNA領域間の相同性組換えの結果として行なわれる。
該第2起点が該親プラスミド上に該第1起点と同一の
方向性において置かれている場合、該細菌ゲノムの中に
組込んで該第2起点の下流ではあるが該第1起点の上流
に位置せしめることを意図する種々のDNA配列(即ち、
対象のDNA配列及び細胞のゲノムの領域に相同性のDNA配
列)はプラスミド複製の後に第2の子孫ベクター上に存
在しているであろう。形質転換細胞の培養を続けること
は相同性組換えによる該細菌ゲノムへの前記の第2子孫
ベクターの組込み及び該細胞からの第1子孫ベクターの
消失を、一定の頻度により自発的にもたらしうる。
該第2子孫ベクターを組込んだゲノムにおける細胞に
ついての選別を促進せしめるため、このベクターは選択
マーカーが好適に付与されている。この場合において、
該細胞を選択条件、即ち、該選択マーカーの保持されて
いる細胞のみが生存しうる条件のもとで培養することが
できる。この選択マーカーは細胞に抗生物質耐性を授け
る、又は栄養要求変異株に原栄養株性を授ける生成物を
コードする遺伝子でありうる(例えば、dal株に導入さ
れているdal遺伝子;B.DiderichsenのBacillus:Molecula
r Genetics and Biotechnology Application,A.T.Ganes
anとJ.A.Hoch編,Academic Press.1986,頁35−46を参照
のこと)。これらの条件のもとで生存する細胞は親プラ
スミドベクターを含むか、もしくは細胞における親ベク
ターの複製に基づいて形成される両方の子孫ベクターを
含む細胞であるか、又は本発明のDNA作製体を含んで成
る第2子孫ベクターが組込まれている細胞のいづれかで
ある。該親ベクター及び第1子孫ベクターは事実上消失
しており、そして本発明のDNA作製体を含んで成る該第
2子孫ベクターは高頻度でこの宿主ゲノムの中に自発的
に組込まれていることが驚くべきことに見い出せた。
該DNA作製体の組込みが行なわれる効率を高めること
を所望する場合、該親ベクターとして、一定(許容)条
件のもとで複製でき、且つ他(非許容)の条件のもとで
は複製できないプラスミドが利用されうる。このプラス
ミドは例えば複製に関して温度感受性のものでありう
る。従って、本発明の方法の態様において、該親ベクタ
ーは高い温度では複製できないが、しかし宿主の増殖は
可能とするものである。該細菌細胞をまず室温で培養し
てプラスミド複製及び二種類の子孫ベクターの形成を行
い、その後、細菌ゲノムの中への本発明のDNA作製体を
含んで成る第2子孫ベクターの組込みを行なった後に、
該第1子孫ベクター及び該親ベクターが該細胞から消失
するようプラスミド複製が可能でない温度で培養する。
非許容温度での培養は、適当な選択マーカーを含む組込
まれたDNA作製体を含む細胞のみが生存することを確実
にせしめる選択条件のもとで行う。
組込みの効率及び細胞からの第1子孫ベクターのその
後の消失を高める他の方法は、前記の通りの選択条件下
で宿主細胞を培養せしめた後に、この親ベクターにより
形質転換されている細胞をプラスミドキュアリング剤、
例えばノボビオシン(novobiocin)〔Gado,I.ら、1987,
zbl.Bakt.Hyg.A.265,136−145〕により処理することで
ありうる。
同一の親ベクター上に2種類の異なるプラスミドに由
来する複製起点を利用することが可能である。これは該
第1及び第2複製起点の両方からの複製を開始させるこ
とができる同一の(複数の)複製因子により機能化され
るために互いに十分に類似していることを条件とする。
他方、該プラスミドベクターは前記した相同性組換えが
なされるために相同性領域を含むべきである。しかしな
がら、第1の複製起点(及びそれに結合している、複製
因子をコードする遺伝子)は、本発明が基礎とする複製
メカニズムが最大に機能することを確実にするために第
2複製起点と同一のプラスミドに由来することが好まし
い。
実用的な理由により、該第1及び第2の複製起点から
の複製が開始されることのできない、又はこれらの起点
からの複製の速度が非常に遅い生物において、該プラス
ミドベクターの初期作製を行うことが好ましいことがあ
る。従ってこのプラスミドベクターは、該ベクターが2
種類の異なる生物において複製されることができるよう
にする、更なる複製起点の付与されているシャトルベク
ターでありうる。この更なる複製起点は例えばエッシュ
リヒア コリ(Escherichia coli)において機能する
ものでありうる。この生物はよく詳細されており、そし
て組換えDNA実験のために常用されており、それ故組換
えDNA操作によってプラスミドを作製するために適切で
ある。更にこのシャトルベクターは更なる選択マーカ
ー、例えば抗生物質耐性遺伝子を、E.コリにおけるベク
ターの選別のために含んで成りうる。更なる複製起点及
び選択マーカーは第1起点及び/又は複製因子の後では
あるが第2起点を超えないことが好ましく、これによっ
てこの第1及び第2起点からのベクターの複製に基づ
き、これらの更なる配列は、親ベクターにより形質転換
されている細菌細胞から事実上消失する第1子孫ベクタ
ーに保有されるであろう。
本発明の細菌細胞の生産の他の方法において、宿主細
胞を、第1の複製起点からのプラスミド複製のために必
要とされる因子をコードする機能的遺伝子が結合してい
る第1の複製起点を含んで成る第1DNAベクターにより形
質転換せしめ、そしてその後又はそれと同時に、第2の
複製起点からのプラスミド複製のために必要とされる因
子をコードする結合した機能的遺伝子を欠き、第2の複
製起点並びに対象のDNA配列及び該細胞のゲノムの領域
に相同性のDNA配列を含んで成る第2DNAベクターによる
共形質転換によって形質転換せしめる。該第2ベクター
は選択マーカーも付与されていることが好ましい。次に
該第1及び第2DNAベクターを含む得られる細胞を好まし
くは前記の選択条件下で培養せしめ、このことは相同性
組換えによる細菌ゲノムの中への該第2ベクターの組込
み及び該第1ベクターの消失を事実上もたらし、従って
選別は必要とされない。上記の方法においてはまず一種
類のプラスミドベクターを利用するため、この第1DNAベ
クターはその複製が該ベクターにより形質転換されてい
る細胞を培養するための許容及び非許容条件に依存する
ものでありうる。従って本発明の方法における該第1DNA
ベクターは、高い温度で複製することはできないがしか
し宿主細胞の増殖は可能とするものであり、それ故細菌
細胞をまずプラスミド複製の可能な温度で培養し、その
後、該細菌ゲノムの中に、該第2DNAベクターを組込んだ
後に、プラスミド複製のできない温度で培養して該第1D
NAベクターをこの細胞から消失させ、そして選択条件の
もとで培養して該第2DNAベクターの組込まれた細胞のみ
が生存できるようにする。同様に、この形質転換細胞を
前記したプラスミドキュアリング剤により処理すること
がある。
組込まれた上記の非複製型DNA作製体を含む細胞の両
方の作製方法において形成される中間体は、第1複製起
点からのプラスミド複製のために必要とされる(複数
の)因子をコードする1又は複数の機能的遺伝子が結合
している第1の複製起点を含んで成る第1DNAベクター、
更には第2の複製起点、並びに対象のDNA配列及び該細
胞のゲノムの領域に相同性であるDNA配列を含んで成る
第2DNAベクターを含んで成り、該第2ベクターはこれが
保有する複製起点からの複製のために必要な複製因子を
コードする機能的遺伝子を欠いている。
第2DNAベクター上の複製起点であって、該起点からの
複製のために必要とされる複製因子をコードする機能的
遺伝子を欠いているものを得るため、この遺伝子は該ベ
クターから欠失せしめること、又はそれを前記した方法
において改質せしめることが可能である。特に2種類の
異なる複製起点を利用する場合、該第1ベクターは該第
2複製起点からの複製を開始せしめるのに必要な複製因
子をコードする遺伝子をも付与されることがありうる。
この方法において、該第2DNAベクターの複製は該第1DNA
ベクターから生産された第2の複製因子に依存し、従っ
て該第1ベクターがこの細胞から消失した場合該第2ベ
クターは非複製型となる。しかしながら、この第1及び
第2の複製起点は同一のプラスミドに由来することもで
き、この場合においては完全な複製因子をコードする1
種の遺伝子のみがこの第1ベクター上に必要とされる。
本発明の目的のため、該プラスミドベクター又は該第
1と第2DNAベクターが中に形質転換される細菌細胞はグ
ラム陰性及びグラム陽性の両者でありうるが、グラム陽
性細菌の細胞が好ましく、なぜならグラム陰性菌からよ
りもグラム陽性菌からポリペプチドの細胞外発現を得る
ことが一般的に容易であるからである。従って、該細菌
はバチルス(Bacillus)又はストレプトマイシス(stre
ptomyces)属に属する株、特にバチルス リシェニフォ
ーミス(Bacillus licheniformis)、バチルス レン
タス(Bacillus lentus)、バチルス ブレビス(Baci
llus brevis)、バチルス ステアロサーモフィリス
(Bacillus stearothermophilus)、バチルス アルカ
ロフィルス(Bacillus alkalophilus)、バチルス ア
ミロリケファシエンス(Bacillus amyloliquefacien
s)、バチルス コアギュランス(Bacillus coaguluan
s)、バチルス ズブチリス(Bacillus subtilis)又
はストレプトマイシス リビダンス(Streptomyces li
vidans)の株でありうる。
本発明は、現状ではコンピテントにすることによって
も形質転換できない(又は少なくとも、その天然の受容
メカニズムが未だ明らかにされていないもの)が、例え
ばプロトプラスト形成もしくはエレクトロポレーション
を含む操作により形質転換されうる細菌、例えばバチル
ス リシェニフォーミス又はバチルス レンタスの一定
の株のゲノムに対象のDNA配列の安定な相同性組込みを
提供する唯一の有効な方法と考えられる。従って本方法
は、このような生物における有効な形質転換及びDNAの
安定な組込みが特に重視される。形質転換率が低い、典
型的にはDNAμg当り10〜50個の形質転換体(DNAμg当
りの形質転換体が典型的に106−108個のオーダーである
例えばコンピテントE.コリ又はB.ズブチリスと比較し
て)におけるような生物に関して特に注目される。
本発明の細菌細胞において、対象のDNA配列は便宜上
対象のポリペプチドをコードするものであり、そしてこ
の結果として本発明は対象のポリペプチドを生産する方
法であって、該ポリペプチドの生産を助成する条件のも
とで、該ポリペプチドをコードする組込まれているDNA
配列を含む本発明に関する細菌細胞を培養せしめ、そし
て得られるポリペプチドをこの培養物から回収せしめる
ことを含んで成る方法に関する。本方法により生産され
るポリペプチドは細菌において有利に生産されるポリペ
プチド、例えば酵素、例えばプロチアーゼ、アミラーゼ
又はリパーゼでありうる。
本発明の好ましい態様の説明 グラム陽性菌由来のプラスミドの大集団を、複製中間
体として一本鎖DNAを作り上げるいわゆる「ローリング
サークル型複製」メカニズムにより複製せしめる。複製
は、プラスミドコード化タンパク質Repが複製起点配列
(プラス起点)を認識し、そしてのDNA鎖の一方に(プ
ラス鎖)ニックを生じた場合に開始される。このプラス
鎖を次に追い出し、そして新たなプラス鎖を3′−OH伸
長によってこのニックから重合せしめる。このRepタン
パク質がその後終上配列(これはプラス起点に重複して
いる)を認識した時、完全に複製された鎖及び追い出さ
れた鎖の一本鎖DNAモノマーを作り上げるための最初の
箇所と同じ位置にて第2のニックが作られ、これらの末
端は環状分子を形成するためにリゲートする。次いで宿
主因子は一本鎖DNA分子の二本鎖DNAへの交換を確実にす
る(このタイプのプラスミドのより詳細な説明について
は、A.GrussとS.D.EhrichのMicrobiological Reviews
53(2),1989年6月、頁231−241を参照のこと)。
本目的に関し、この複製システムを伴うプラスミドを一
本鎖DNAプラスミドと称する。
ローリングサークル型複製メカニズムは、対象のDNA
配列及び細胞のゲノムの領域に相同性であるDNA配列と
は別に、プラス複製起点と同族の機能的rep遺伝子を欠
いた、一本鎖DNAプラスミド由来のプラス複製起点を含
んで成るDNA作製体を保有する本発明に関する細菌細胞
を生産するために、本発明に従って利用できうることが
驚くべきことに見い出せた。
この細菌細胞は、親プラスミドベクターであって
(i)一本鎖DNAプラスミド由来の第1のプラス起点;
(ii)該第1のプラス起点と同族の機能的rep遺伝子;
(iii)該第1のプラス起点と同一の方向性における、
一本鎖DNAプラスミド由来の第2のプラス起点;(iv)
対象のDNA配列、及び(v)該プラスミドベクターの導
入を意図する細胞のゲノムの領域に相同性であるDNA配
列、を含んで成る親プラスミドベクターを用いる本発明
の方法により作製されることができ、該親ベクターは該
第2と該第2プラス起点との間の上記と同一の方向にお
ける領域において該第2プラス起点と同族の機能的rep
遺伝子を欠いている。
該親ベクターの複製に基づき、第1及び第2子孫DNA
ベクターが、おそらく以下のメカニズムに従って形成さ
れる: Repタンパク質は該第1プラス起点にニックを作り上
げることにより複製を開始させ、そして該第2のプラス
起点にてニックを作り上げるために進む。追い出された
鎖は再リゲートして、一本鎖DNAプラスミド由来の第1
プラス複製起点及び該第1プラス起点と同族の機能的re
p遺伝子を含んで成る第1子孫ベクターを形成する。同
様に、このRepタンパク質はこの第2プラス起点から進
行してこの第1プラス起点にニックを作り上げ、このよ
うにして、追い出された鎖の再リゲーション及び一本鎖
DNAから二本鎖DNAへの変換に基づき、第2プラス複製起
点と同族の機能的rep遺伝子を欠く、一本鎖DNAプラスミ
ド由来の第2プラス複製起点、並びに対象のDNA配列及
び該細胞のゲノムの領域に相同性であるDNA配列を含ん
で成る第2子孫ベクターが形成される。この第2子孫ベ
クターは機能的rep遺伝子を含まないため、この分子の
複製は該第1子孫ベクター又は親ベクターのいづれかか
らの翻訳において供給されるRepタンパク質に全体的に
依存する。
他方、この2種類の子孫ベクターは親ベクター上に存
在する2つの起点を含む及び/又はそれに近傍の相同性
DNA領域間の組換えの結果としても形成されうる。
前記の親プラスミドにおける第1プラス起点が、プラ
スミド複製の終結を確実にするには十分であるが機能的
な起点を構成するには小さすぎる、起点領域由来の小さ
なDNAフラグメントによって置換されている場合、機能
的複製起点を有さない第2子孫ベクターが形成されう
る。このようなフラグメントはpUB110(Boeら、1989,J.
Bacteriol.,171,3366−3372)及びpC194(Grosら、198
7,EMBO J.,6,3863−3869)において同定されている。
該細菌細胞は、機能的なrep遺伝子の結合した一本鎖D
NAプラスミド由来の第1プラス複製起点を含んで成る第
1DNAベクターにより宿主細胞を形質転換せしめ、そして
その後又は同時に、共形質転換によって該宿主細胞を、
第2プラス複製起点に同族の機能的rep遺伝子は欠く
が、対象のDNA配列及び該細胞のゲノムの領域に相同性
であるDNA配列は含んで成る、一本鎖DNAプラスミド由来
の第2プラス複製起点を含んで成る第2DNAベクターによ
り形質転換せしめること、を含んで成る本発明の方法に
よって択一的に作製されうる。この第2DNAベクターはこ
の第1DNAベクターから供給されるRepタンパク質の存在
に基づいて細胞に維持される。
該親ベクター又は第2DNAベクターが改質rep遺伝子を
含んで成る場合、第2プラス起点はこの改質rep遺伝子
の前方に置くか又はその中に置くことができる。前記し
た通り、この第2プラス起点は第1プラス起点と同一又
は異なるプラスミドに由来しうる。この第1及び第2プ
ラス起点が異なるプラスミドに由来し、従って複製が同
一のRepタンパク質によって両方の起点から開始されな
い場合、この第1DNAベクターはこの第2プラス起点から
の複製を開始せしめることができる活性Repタンパク質
をコードするrep遺伝子を更に含むことができる。この
親ベクター又は第2DNAベクターは前記した選択マーカー
も含んで成ることができる。
組込み工程を向上させる好ましい態様において、ベク
ターであってその複製が宿主を培養せしめる温度を含む
許容条件に依存するものが利用できる。従って、該第1
及び第2DNAベクターを含む宿主細菌をプラスミド複製の
ための許容温度で培養せしめる場合、この第1DNAベクタ
ーから作られるRepタンパク質は該細胞において第2DNA
ベクターを維持させるために働くであろう。しかしなが
ら、該第1DNAベクターが複製することのできない非許容
温度では、この第1ベクター及びその結果それより作ら
れるRepタンパク質はこの細胞から消失し、従ってこの
第2DNAベクターはもはや複製することができなくなるで
あろう。淘汰圧、例えば抗生物質の存在下のもとで培養
を続けることにより、選択マーカーをコードする遺伝子
を含む本発明の挿入DNA作製体をゲノムの中に含む細胞
のみが生存し続ける。
該DNA作製体が宿主細胞のゲノムに組込まれたなら、
これらは淘汰圧の非存在下において細胞からの該DNA作
製体又はその一部の結果的な消失を伴うことなく培養さ
れうることに注目すべきである。このことは、この組込
まれたDNAが自立複製できないが、宿主ゲノムと一緒で
は複製される事実に起因すると考えられている。この組
込まれたDNAの自立複製の欠如は、組換えプロセスに重
要であると考えられている一本鎖DNA中間体の形成がな
されず、従って組込まれたDNAは該宿主ゲノムから除去
されていることを意味する(参照文献:Ph.Noiretら、J.
Mol.Biol.196,1987、頁39−48;及びM.YoungとS.D.Ehrli
ch,J.Bacteriol.171(5),1989年5月、頁2653−265
6)。
この組込まれたDNA作製体を、高めた淘汰圧、例えば
高い濃度の抗生物質のもとで形質転換細胞を培養せしめ
ることにより増幅することが可能であることが見い出さ
れている。淘汰圧の非存在下において、このような増幅
コピーはしばしば細胞から消失することが見い出されて
いる(参照文献)。これに比べ、本発明は細菌細胞であ
ってその中に組込まれているDNA配列の増幅コピーが宿
主において安定に維持されている細胞を提供し、なぜな
ら前記した通りこの組込まれているDNAは非複製型であ
るからである。本発明を主として異種DNA配列の組込み
に適するものとして上述してきたが、本発明は特定の遺
伝子生成物の生産を高めるため、宿主細胞に相同性であ
る遺伝子の増幅されたコピー数を得るためにも適切であ
ることを注目すべきである。
図面の簡単な説明 本発明を添加した図面を参照しながら更に説明する。
ここで: 図1はプラスミドpDN3000の制限地図を示し、 図2はプラスミドpE194の制限地図を示し、 図3はプラスミドpPL1975の制限地図を示し、 図4はプラスミドpSX120の制限地図を示し、 図5はプラスミドpPL2002の制限地図を示し、 図6はプラスミドpDN3060の制限地図を示し、 図7はプラスミドpSJ1085の制限地図を示し、 図8はプラスミドpUC19の制限地図を示し、 図9はプラスミドpSJ1103の制限地図を示し、 図10はプラスミドpSJ1130の制限地図を示し、 図11はプラスミドpSJ1136の制限地図を示し、 図12はプラスミドpSJ1137の制限地図を示し、 図13はプラスミドpPL1484の制限地図を示し、 図14はプラスミドpSJ1155の制限地図を示し、 図15はプラスミドpSJ1157の制限地図を示し、 図16はプラスミドpSJ1259の制限地図を示し、 図17はプラスミドpDN2904の制限地図を示し、 図18はプラスミドpSJ1139の制限地図を示し、 図19はプラスミドpSJ1139aの制限地図を示し、 図20はプラスミドpSJ1139bの制限地図を示し、 図21はプラスミドpdn3020の制限地図を示し、 図22はプラスミドpPL1878の制限地図を示し、 図23はプラスミドpPL1896の制限地図を示し、 図24はプラスミドpSJ993の制限地図を示し、 図25はプラスミドpSJ1163の制限地図を示し、 図26はプラスミドpSJ1136aの制限地図を示し、 図27はプラスミドpSJ1163bの制限地図を示し、 図28はプラスミドpSJ1259aの制限地図を示し、 図29はプラスミドpSJ1555の制限地図を示し、 図30はプラスミドpSJ1555aの制限地図を示し、 そして 図31はプラスミドpSJ1555bの制限地図を示す。
全ての図面において、矢印は転写の方向を示す。
見易くするため、複製起点(+ori pUB 110,+ori
pE 194,ori pUC 19)は、たとえ機能的な起点が大
きめのDNA領域より構成されているとしても、複製に関
する事実上の開始部位により表示した。
本発明を以下の実施例において更に説明する。これら
は本発明の範囲を限定する意図はない。
材料及び方法 プラスミド pBD64 :Gryczanら、1980に詳細。
pDN3060:多数の有用な制限部位を含む合成オリゴヌクレ
オチドの挿入によってバチルス属プラスミドpDN1050(D
iderichsen,B.,1986)より得られるクローニングベクタ
ー。制限地図を図6に示す。
pDN2904:クロラムフェニコール耐性遺伝子及びカナマイ
シン耐性遺伝子の両方を含む、バチルス属プラスミドpU
B110(Gryczanら、1978)の誘導体。制限地図は図17に
示す。
pPL1484:カナマイシン耐性遺伝子を含むpDN2904由来の
1.4kbのBamH Iフラグメントの挿入されている改質ポリ
リンカー領域を含む、pUC19(Yanisch−Perronら、198
5)誘導体。制限地図は図13に示す。
pPL1878:サーモアナエロバクター(Thermoanaerobacte
r)種ATCC53627を起源とするシクロデキストリングリコ
シルトランスフェラーゼ(CGTase)をコードする2.4kb
のHae II−Sph Iフラグメントを含むpND1380(Diderich
senとChristiansen,1988に詳細)。この遺伝子は12.8kb
のEcoR Iフラグメント上において、E.コリプラスミドpB
R322の中にクローンされている(Starnesら、1989)。
この制限地図は図22に示す。
株 E.コリ SJ6:MC1000の制限欠失誘導体(Diderichsen
ら、1990)。
バチルス ズブチリス DN1885:B.ズブチリスのamyE,ay
mR2,spo+,Pro+誘導体(Diderichsenら、1990)。
バチルス ズブチリス DN1686:dal遺伝子において染色
体欠損を含むDN1280のspo-誘導体。
バチルス リシェニホーミス ATCC9789 バチルス レンタス NCIB10309 培地: TY :トリプチカーゼ 20 g/l 酵母抽出物 5 g/l FeCl2−4H2O 6mg/l MnCl2−4H2O 1mg/l MgSO4−7H2O 15mg/l pH 7.3 TY9 :TY培地と同じであるが、但しpHをNaHCO3(0.
1M)を加えることによって8.5に調製。
TY9寒天 :トリプチカーゼ 20 g/l 酵母抽出物 5 g/l FeCl2−4H2O 6mg/l MnCl2−4H2O 1mg/l MgSO4−7H2O 15mg/l バクトアガール 5 g/l NaHCO3(0.1M)によりpH8.5に調製 BPX :ポテトスターチ 100g/l 大麦粉 50g/l BAN5000SKB 0.1g/l カゼイン酸ナトリウム 10g/l ダイズ食品 20g/l Na2HPO4.12H2O 9g/l プルロニック 0.1g/l LB寒天 :バクトトリプトン 10g/l バクト酵母抽出物 5g/l NaCl 10g/l バクトアガール 15g/l NaOHによりpH7.5に調製 一般方法 プラスミドを作製するために用いる実験技術は組換え
DNA技術の分野における標準的な技術であった。参考文
献、T.ManiatisらのMolecular Cloning:A Laboratory M
anual,Cold Spring Harbor,New York,1982。
制限エンドヌクレアーゼをNew England Biolabs及
びBoehringer Mannheimより購入し、この製造業者によ
り推奨される通りに使用した。T4 DNAリガーゼはNew
England Biolabsより購入し、そしてこの製造業者によ
り推奨される通りに使用した。
全ての株からのプラスミドDNAの調製はKieser,1984に
詳細の方法によって行った。
E.コリの形質転換: E.コリの細胞をコンピテントにし、そしてMandelとHi
ga,1970に詳細の通りに形質転換せしめるか、又はBIO−
RADジーンパルサー(Gene Pulser)エレクトロポレー
ション装置に関する仕様書において詳細の通りにエレク
トロポレーションによって形質転換せしめた。
B.ズブチリスの形質転換: コンピテント細胞を調製し、そしてYasbinら、1975に
詳細の通りに形質転換せしめた。
B.リシェニホーミスの形質転換: プラスミドをB.リシェニホーミスの中に、Akamatzu,1
984に詳細の通りにポリエチレングリコール中介プロト
プラスト形質転換によって導入せしめた。
B.レンタスの形質転換 プラスミドをB.レンタスの中に、Akamatzu(1984)に
よる方法を若干改良した方法に従ってプロトプラスト形
質転換によって導入せしめた。この改良は、再生培地に
おける高めのpHである。例えばHCP1.5培地を、この培地
に0.1MのNaHCO3を加えることによりpH8.5に緩衝化せし
めた。
実施例1 バチルスレンタス染色体における非複製型DNA分子の安
定な組込み ズブチリシン309の遺伝子のクローニング ズブチリシン309と命名されているプロテアーゼをコ
ードする遺伝子を、国際特許出願公開第89/06279号に詳
細の通り、B.レンタス株NCIB10309の単離体からクロー
ン化した。更なるサブクローニングは、pUB110の複製起
点、pC194由来のクロラムフェニコール耐性遺伝子(ca
t)、2つのプロモーターPAmyM及びPAmyQ並びにズブチ
リシン309プロテアーゼをコードする遺伝子を含むプラ
スミドpSX120をもたらした。(図4及び国際特許出願PC
T/DK90/00164号を参照のこと) 組込みプラスミドpPL2002の作製 pUC19(Yanisch−Perronら)をEcoR Iにより制限せし
め、そして以下のオリゴヌクレオチド配列(Beaucageと
Carthers,Tetrahedron letters 22,1981,頁1859−1869
により詳細のホスホアミダイト法により、自動DNA合成
装置において調製) を直鎖状のpUC19の中に挿入せしめ、その後リゲーショ
ンを行うことにより、プラスミドpDN3000を作製した。
このリゲーション混合物を次にコンピテントE.コリSJ6
細胞を形質転換せしめるために用い、そして100μg/ml
のアンピシリンを含むLBプレート上で形質転換体を選別
した。pDN3000に挿入されたリンカーの方向性は図1に
おける制限部位の方向により示した通りである。
Bgl IIによってpDN3000を制限化せしめ、その後のこ
の直鎖状のプラスミドとpE194(図2、HorinouchiとWei
sblum)のMbo Iによる制限化により得られる位置1から
1585迄のDNAを含むMbo Iフラグメントとのリゲーション
により、プラスミドpPL1975を作製した。このリゲーシ
ョン混合物を次にコンピテントE.コリSJ6細胞を形質転
換せしめるために用い、100μg/mlのアンピシリンを含
むLBプレート上で形質転換体を選別した。これら2つの
フラグメントの連結の方向は図3に示す通りである。従
ってpPL1975は機能的なE.コリ複製起点、並びに完全な
プラス起点(+ori PE194)及び不完全repF遺伝子(re
pF′)(Villafaneら、1987)を含んで成るpE194DNAフ
ラグメントを含む。
pPL1975(図3)をEcoR I及びBamH Iにより制限化せ
しめ、そしてこの直鎖状のプラスミドを、ズブチリシン
309遺伝子及びcat耐性遺伝子を含む、pSX120(図4)由
来の3.3kbのEcoR I(部分的)、Bgl IIフラグメントに
リゲートせしめることにより、プラスミドpPL2002(図
5)を作製した。このリゲーション混合物を次にコンピ
テントE.コリSJ6細胞の形質転換のために用い、そして1
00μg/mlのアンピシリンを含むLBプレート上でこの形質
転換体を選別した。
B.レンタスの染色体へのpPL2002プラスミドの安定な組
込み B.レンタス株NCIB10309の単離体を、温度感受性プラ
スミドpE194(図1参照)によるプロトプラスト形質転
換により形質転換せしめ、30℃(許容温度)でエリスロ
マイシン耐性(5μg/ml)について選別した。得られる
株をPL2156と命名した。
次にPL2156をプラスミドpPL2002によりプロトプラス
ト形質転換せしめ、30℃にてクロラムフェニコール耐性
(8μg/m)及びエリストマイシン耐性(5μg/ml)に
ついて選別し、2種類のプラスミドpE194及びpPL2002を
含む株PL2157が得られた。これらの細胞において、プラ
スミドpPL2002の複製は、pPL2002複製に必須なる複製タ
ンパク質repFをコードするプラスミドpE194の存在に完
全に依存した。
株PL2157をTY9培地中でオーバーナイト増殖させ、そ
してその希釈物を45℃(非許容温度)でTY9プレート上
において平板培養し、クロラムフェニコール耐性(10μ
g/ml)について選別した。
これらのクロラムフェニコール耐性コロニーのうちの
1つをPL2158と命名した。
サザンハイブリダイゼーションは、株PL2158において
プラスミドpPL2002がこの受け入れられるプラスミドと
染色体ズブチリシン309遺伝子との間の相同性組換えに
よってその染色体の中に組込まれ、そしてその後約4コ
ピーに迄増幅されることを示した。完全なpE194プラス
ミド配列の形跡は全っく検出されなかった。
染色体的に組込んだ株PL2158におけるpPL2002のコピ
ーの安定性を、抗生物質を全く用いないで大量スケール
発酵(15001)において試験した。
発酵後、サンプルを希釈し、そしてTY9プレート上で
平板培養し、10μg/mlのクロラムフェニコールを含むTY
9プレートに100個のコロニーを複製させた。試験コロニ
ーのうちの98個が未だクロラムフェニコールに耐性であ
り、プラスミドpPL2002がまだこの染色体に組込まれて
いることを示唆する。これらのコロニーのうちの20個を
次にサザンハイブリダイゼーションにより試験し、試験
したコロニーの全てにおいて、明らかに同じコピー数
(約4コピー)でプラスミドpPL2002が未だ組込まれて
いることが示された。
実施例2 2つのpUB110複製起点を含むプラスミドベクターの作製 プラスミドpSJ1085(図7)を、BamH I及びEcoR Iに
よりpDN3060(これはpUB110に由来する複製起点(+ori
pUB110)及びrep遺伝子(rep)、並びにpC194に由来
するクロラムフェニコール耐性遺伝子(cat)を含む)
を制限化し、そして以下のオリゴヌクレオチド配列(Be
aucageとCaruthers,Tetrahedron Letters 22,1981、
頁1859−1869に詳細のホスホアミダイト方法により、自
動DNA合成装置において調製) をこの直鎖状pDN3060の中に挿入せしめることにより作
製し、その後結合及びB.ズブチリスDN1885への形質転換
を行った。
プラスミドpJS1103(図9)を、EcoR IによりpSJ1085
(図7)を制限化せしめ、そしてこの直鎖状プラスミド
全体を、同様に制限化せしめたプラスミドpUC19(図
8)の中に挿入せしめることにより作製し、その後結合
及びE.コリSJ6への形質転換を行った。得られるプラス
ミドpSJ1103はpUB110由来のプラス起点及びrep遺伝子、
PC194由来のcat遺伝子、pUC19複製起点(ori PUC19)
並びにβ−ラクタマーゼ(アンピシリン耐性)遺伝子
(bla)を含む。
プラスミドpSJ1130(図10)はpSJ1103(図9)に由来
し、1.6kbのNsi I−Pst Iフラグメントを削除すること
により、pUB110プラス起点及び不完全なrep遺伝子(re
p′)を含むpUC19プラスミドが本質的に得られる。この
プラスミドをE.コリSJ6に形質転換せしめた。
プラス起点とその後に続く完全rep遺伝子を含むpDN30
60(図6)由来の1.4kbのHind IIIフラグメントを次にp
SJ1130(図10)の固有Hind III部位に挿入せしめ、そし
てこの結合せしめたプラスミドをE.コリSJ6の中に形質
転換せしめ、pSJ1136が得られた(図11)。この実験に
おいて、このフラグメントは2つの直列コピーにおいて
pSJ1136の中に挿入された。その後これらのコピーのう
ちの1つをNsi IによるpSJ1136の消化によって除去し、
5.1kbのフラグメントの再結合及びE.コリSJ6の形質転換
を行い、不完全rep遺伝子と並んだ1つのpUB110起点及
び完全rep遺伝子と並んだ1つのpUP110起点を含むpSJ11
37(図12)が得られた。
カナマイシン耐性をコードする遺伝子(kan)を1.4kb
のSph Iフラグメント上においてプラスミドpPL1484(図
13)から切り出し、そしてpSJ1137のSph I部位(図12)
の中に2つの考えられる方向性それぞれにおいて挿入せ
しめた。その後のE.コリSJ6への形質転換によりpSJ1155
(図14)及びpSJ1157(図15)のそれぞれが得られた。p
SJ1157はkan遺伝子を2つの直列コピーにおいて含ん
だ。1方のコピーをBamH Iにより切り出し、そしてこの
6.5kbのフラグメントを再結合し、そしてE.コリSJ6に形
質転換せしめ、pSJ1259を形成せしめた(図16)。
プラスミドpSJ1139(図18)は以下の通りに作製し
た:クロラムフェニコール耐性遺伝子(cat)、カナマ
イシン耐性遺伝子(kan)及び関連のrep遺伝子を伴うpU
B110プラス起点を含むバチルスプラスミドpDN2904(図1
7)をSph Iにより消化し、そして既にSph Iにより消化
せしめたpSJ1130(図10)に結合せしめた。得られるプ
ラスミドpSJ1139は不完全rep遺伝子に連結しているpUB1
10起点及び完全rep遺伝子に連結しているpUB110起点を
含んでいた。
実施例3 バチルスズブチリスにおける2つのpUB110複製起点を含
むプラスミドからの子孫DNAベクターの形成 プラスミドpSJ1139(図18)(本質的に周知の方法に
おいてE.コリSJ1139より調製)をカナマイシン耐性(10
μg/ml)の選別のためにB.ズブチリスDN1885に形質転換
せしめた。プラスミドDNAは複数の形質転換体より調製
された。これらのプラスミドのアガロースゲル電気泳動
(種々の制限酵素により消化していようがしていまい
が)は、5.1kb及び2.4kbのそれぞれの小さなDNA分子の
存在並びに少量の7.5kbの全長プラスミドpSJ1139の存在
を示した。得られる制限パターンは、pSJ1139上の2つ
のrep配列間の相同性交差によるか、又はA.GrussとS.D.
Erlich(前記)に詳細の通り、後に追い出され、そして
再循環化されるプラスDNA鎖におけるpUB110プラス起点
にてニックを生じせしめるRepタンパク質の作用のいづ
れかによる、予測される2種類の子孫ベクターpSJ1139a
(図19)及びpSJ1139b(図20)の形成に関するものであ
った(これらのメカニズムは両者とも同じ2種類の子孫
ベクターをもたらしうる)。
これらのベクターをB.ズブチリス株DN1885に再形質転
換せしめ、そして10μg/mlのマナマイシン又は6μg/ml
のクロラムフェニコールのいづれかを含むLBプレート上
で平板培養し、その後各プレートのレプリカを他の抗生
物質を含む新たなプレート上に平板培養せしめることに
より更に分析した。次いでベクターを各タイプの形質転
換体から単離し、そしてアガロースゲル電気泳動により
分析し、以降の結果を得た: クロラムフェニコール及びカナマイシン両者に耐性な
形質転換体は3種類の全てのベクター片を含んでいた
(7.5kbのpSJ1139,2.4kbのpSJ1139a及び5.1kbのpSJ1139
b)。クロラムフェニコールに耐性且つカナマイシンに
感受性の形質転換体はpSJ1139bのみを含んでいた。カナ
マイシンには耐性であるがクロラムフェニコールに感受
性の形質転換体は得られなかった。2.4kbの小さな子孫
ベクターpSJ1139aは従ってB.ズブチリスにおいて自立的
に複製できなかった。
実施例4 B.ズブチリス染色体における非複製型DNA分子の安定な
組込み シクロデキストリングリコシルトランスフェラーゼ(CG
Tase)遺伝子の2つの染色体コピーを含むB.ズブチリス
株の作製 CTGase遺伝子(CGT)を2.5kbのBamH I−Sph Iフラグ
メント上においてプラスミドpPL1878(図22)から切り
出し、そしてBamH I−Sph I消化プラスミドpDN3020(図
21)に結合せしめてプラスミドpPL1896(図23)を形成
せしめた。pDN3020はpDN1313(Diderichsen,1986)の誘
導体であり、合成Sph I含有オリゴヌクレオチドリンカ
ー(前記の実施例1の通りに調製)をプラスミドpDN138
0(DiderichsenとChristiansen,1988)のEcoR I部位に
挿入せしめてプラスミドpDN1620を得ることにより作製
される。pDN1620(B.DiderichsenとL.Christiansen;前
記)上に存在するB.ステアロサーモフィルス由来のマル
トジーニック(maltogenic)アミラーゼ(PamyM)から
のプロモーター領域を次に約200bpのBamH I−Sph Iフラ
グメント上においてSph I−BamH I消化pUC19に導入し、
プラスミドpDN2977を得た。このプロモーター領域を約2
00bpのBgl II−Sac Iフラグメント上においてpDN2977か
ら切り出し、これをpDN1313のポリリンカー領域に挿入
せしめ、これによってプラスミドpDN3020を作り上げ
た。pPL1896上のCTGase遺伝子は図23に示すdal及びdfs
として示すB.ズブチリス染色体DNAの2本のフラグメン
トと隣り合っている。dalはB.ズブチリスのD,L−アラニ
ンラセマーゼをコードする遺伝子である(Diderichsen
1986)。
プラスミドpPL1896をB.ズブチリス株DN1686に形質転
換せしめた。Dal+形質転換体について単に選別した場
合、クロラムフェニコール感受性CGTase+である複数の
株が得られた。これらはDiderichsen,1986に詳細の通り
のpPL1896とDN1686染色体の二重相同性交差反応により
形成される。このような株の1つはCGTase遺伝子の染色
体に組込まれたコピーを含むpL1897である。
CGTase遺伝子を含む組込みベクターの作製 CGTaseを2.5kbのBamH I−Not Iフラグメント上におい
てpPL1878(図22)から切り出した。発現ベクターは、
常用の突然変異誘発処理により得られるB.リシェニホー
ミスATCC9789のアミラーゼ過剰生産誘導体よりクローン
化したアルファーアミラーゼ遺伝子のプロモーター領域
を含む0.6kbのSph I−Pst Iフラグメントを、pUB110起
点及びカナマイシン耐性をコードする遺伝子を含むpUB1
10由来のベクターに挿入せしめることにより作製した。
このCGTase遺伝子(cgt)をBamH IとNot I部位の間でこ
のプロモーターの下流に挿入せしめ、pSJ993が得られた
(図24)。
pSJ993由来の4kbのBgl IIフラグメントをpSJ1155(前
記の実施例1に詳細;図14)のBgl II部位に挿入せし
め、得られるプラスミドをE.コリ株SJ6に形質転換せし
め、アンピシリン耐性のE.コリSJ6のCGTase生産形質転
換体を、100μg/mlのアンピシリン及び0.5%の可溶性デ
ンプンを含むLBプレート上で形質転換体を平板培養する
ことにより単離し、ヨウ素蒸気によるプレートの染色の
後でのコロニーのまわりでの透明な円の形成についてス
クリーンした。カナマイシン耐性遺伝子が再生されてい
るプラスミドpSJ1163(図25)を保有する形質転換体を
更なる実験のために保存した。B.ズブチリス株D1885及
びPL1897におけるpSJ1163由来の子孫ベクターの形成 pSJ1163(図25)をDN1885に形質転換せしめ、そして
ベクターDNAをカナマイシン耐性形質転換体から調製し
てアガロースゲル電気泳動によって分析した。これはpS
J1163に相当する微量の10.5kbのプラスミド分子を示
し、更におよそ等量且つ大量において4.1kbのpSJ1163b
(図27)及び6.4kbのpSJ1163aの2種類の子孫ベクター
分子のそれぞれが示された。これらはpSJ1163の2つのr
ep配列間の相同性組換え又は前記したローリングサーク
ル複製における各プラス起点でのRepタンパク質の作用
のいづれかにより得られる子孫ベクターに相当する。上
記のこの子孫ベクターの形成はpSJ1163をPL1897に形質
転換せしめた場合も見られ、そしてこのような2種類の
形質転換体をSJ1168及びSJ1170として更なる実験のため
に保存した。
非複製型DNA分子を含む組込み体の単離 株SJ1168及びSJ1170を5μg/mlのカナマイシンを含む
10mlのTY培地に植え付け、そして37℃でオーバーナイト
インキュベートした。次いで各培養物100μlを新鮮なT
Y培地に植え付け、そしてインキュベーションを繰り返
した。このようなオーバーナイトインキュベーションを
4回繰り返した後、この2種類の培養物からプラスミド
DNAを調製し、そしてアガロースゲル電気泳動により分
析した。プラスミド分子は見られなかった。アンピシリ
ン耐性についてのE.コリ選別のために形質転換させるよ
うこのプラスミド調製物を利用した場合は形質転換体は
得られず、もとの10.5kbのpSJ1163又は4.1kbの子孫ベク
ター分子pSJ1163bのいづれもが存在していないことを示
唆した。カナマイシン耐性の無プラスミド株をSJ1223及
びSJ1237として更なる実験のために保存した。
組込まれたDNAの増幅 徐々に増加するカナマイシン濃度を有するTY培地中で
の増殖を選択することにより、20,50,100,200,400,600,
800,1000,1200、および1400μg/mlのカナマイシン中で
増殖できる株を単離した。上記の約400μg/mlのカナマ
イシンに抵抗性の株から染色DNAにおいて、Nhel又はNot
Iによる消化により、これらの酵素による6.4kb子孫ベ
クターpSJ1163aの消化から期待される大きさのDNA帯が
認められた。この帯は、より少ない程度のカナマイシン
抵抗性を有する株から製製されるDAAの消化中には現わ
れなかった。控え目に予測すると、組込まれたDNAの少
なくとも5〜10個のコピーがこの帯が現われると存在す
るであろう。
組込まれたDNAの安定性 400μg/mlのカナマイシンに抵抗する株を、カナマイ
シンを添加することなくBPX培地含有振とうフラスコ中3
7℃で1時間増殖させた。次いでそれらをLBプレー上に
塗布し、引き続き10μg/mlのカナマイシンを含有するプ
レート上にレプリカ培養した。約100個のコロニーにつ
いて、全てカナマイシン抵抗性であり、選択圧の非存在
下、組込まれたDNAに関し存在するカナマイシン抵抗性
遺伝子の安定な遺伝質を示した。
B.ズブチリスにおけるプラスミド−産生CGTアーゼ遺伝
子の安定性 プラスミドpP11892は、pSG993(図24)と本質的に同
一であり、唯一の差異は、異なるポリリンカー領域がCG
Tアーゼ遺伝子の下流に存在する。このプラスミドは、D
NI885に導入され、得られた株SJ984を、カナマイシン添
加することなく、BPX培地を含有する振とうフラスコ中
で37℃で1週間増殖させた。カナマイシン含有プレート
(10μg/ml)上に塗布し、カナマイシンを有しないプレ
ートよりも10倍少ない細胞数を得、90%の細胞がそれら
のプラスミドを失っていたことが示される。このことは
又、カナマイシンを有しないプレート上のコロニーの10
%未満がCGTアーゼを生産した。
実施例5 B.リシェニフォーミスATCC9789中、pSJ1156からプロゲ
ニーベクターの形成 プラスミドpSJ1156は、図15に示すpSG1157と同一であ
る。pSG1156はプロトプラスト形質転換によりB.リシェ
ニフォーミスATCC9789に導入し、カナマイシン抵抗性を
選択し、株SJ1199を得た。制限酵素の消化およびアガロ
ースゲル電気泳動によるSJ1199のプラスミド含量の分析
により、2個のプラスミド分子の存在が明らかになん
た。一方でプラスミド分子は、pSJ1259(図16)に同一
であり、相同性組換えによりkan遺伝子の一つのコピー
の欠損により殆ど同様に形成された。他のプラスミド分
子はpSJ1259a(図28)に相当し、pSJ1259の2個のrep配
列間での相同性組換え、又は上記の如くローリングサー
クル複製における各プラス起点でRep蛋白質の作用によ
り形成されうる2個の子孫分子の一方である。
実施例6 B.リシェニフォーミスATCC9789染色体中の非複製型DNA
分子の安定な組込み 組込みベクターの構築 プラスミドpSG1260は、図16に示すpSG1259と同一であ
る。B.リシェニフォーミスATCC9789からの染色体DNA
を、Pst IおよびBamH Iで消化し、次いで2kbおよび4kb
間のフラグメントをアガロースゲルから単離した。これ
らのフラグメントを、Pst IおよびBamH Iで消化したpSJ
1260に結合せしめ、次いで選択的アンピシリン抵抗性を
有するE.コリ−SJ6に形質転換した。得られた1つの形
質転換体は、2.1kbの挿入断片を有し、更にプラスミド
はpSJ1555(図29)を示した。E.コリ−SJ6含有pSJ1555
を、ナショナルコレックション オブ インダストリア
ル アンド マリーネ バクテリア(英国、スコットラ
ンド、AB2 1RY、マーチャードライブストリート)に、
特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブダペ
スト条約に従って1990年12月12日に寄託し、寄託番号NC
IMB40346を得た。このプラスミドは、2個の子孫分子pS
J1555a(図30)およびpSG1555b(図31)を形成する能力
を有している。
非複製型DNA分子を含有するB.リケニホルミス組込み体
の単離 pSJ1555を、プラスミド形質転換によりB.リシェニフ
ォーミスATCC9789に導入し、カナマイシン抵抗性に対し
選択した。1種を再生のカナマイシン抵抗性形質転換体
(SJ1613)を該形質転換体からのプラスミド調製品のゲ
ル電気泳動に示される如くプラスミドを有さず、プラス
ミド調整品はB.ズブチリスをカナマイシン抵抗性に形質
転換できなかった。
組換えDNAの増幅 株SJ1613を、10,20,50,100,200,400,600,800,1000,15
00,2000,2500,3000,4000および5000μg/mlでカナマイシ
ンを含有する、10mlの連続的なTY培地中で増殖せしめ、
次いでこれらの種々の濃度の各々で増殖する株を更に研
究するために保持した。20,200、および1500μg/mlのカ
ナマイシンに抵抗する株を更に分析した。2種の後者の
株から得た染色体DNAは、染色体中で組込まれたpSJ1555
aの多数のコピーを含有する株に対し期待される如く、
第一の株のDNAは存在せず、BamH Iで消化して4.5kbの明
確な帯を示した。全ての株を、カナマイシンなしでBPX
振とうフラスコ中、37℃で7日間増殖せしめ、次いでLB
プレート上に画線した。LBプレートからカナマイシンプ
レート(10μg/ml)にレプリカプレートすると、カナマ
イシン感受性コロニーは現われなかった。カナマイシン
(10μg/ml)と共に、およびカナマイシンを有しないプ
レート上の集落数を、20,200および1500μg/mlのカナマ
イシンに抵抗する3種の株に対して得、さらにそれらは
全ての場合1010ml-1であり、組込まれたkan遺伝子の安
定性を示した。
文献 アカマツ,T.,セキグチ,J(1984)、バシラス種に対す
るプロトプラスト再生の改良方法およびそのプロトプラ
スト融合および形質転換に対する応用。Agric.Biol.Che
m.48,651〜655。
ヤニシャーペロン,C.,バイラ,J.,メッシング,J.(198
5)、改良されたM13ファージクローニングベクターおよ
び宿主株:Nucleotide sequence of the M13mp18 and pU
C19 vecfors.Gene,33,103−119。
デイデリシェン,B.(1986)。バシラス ズブチリス
中のクローン化遺伝子の安定化に対する遺伝系。In Bac
illus Molecular Genetics and Biotechnology Applica
tions.ガネサン,A.T.およびヘッシュ,J.A.Fds.,35〜46
頁、アテデミックプレス。
デイデリシェン,B.,クリスチアンセン,L.(1988)。
バシラス ステアロサーモフィラス由来のマルトース産
生α−アミラーゼのクローン化。FEMS Microbiology
Cetters,56,53−60。
ジデリシエン,B.,ウェデステッド,U.,ヘデガルト,L.,
ヤンセン,B.R.,スジエホルム,C.(1990)。aldBのクロ
ーン化、これはα−アクトロラクテートデカルボキシラ
ーゼ、バシララブレビス由来のエキソ酵素をコードす
る。J.Bacteriol.,172,4315−4321。
グリクザン等(1978)。形質転換によりバシラスズブ
チリスに導入されたスタフィロコッカスアウレウスプラ
スミドの特性。J.Bacteriol.134,318〜329。
マンデル,A.,ヒガ,A.(1970).J.Mol。Biol.53,159−
162。
スターネス,R.L.,トラックマン,P.C.,カトコキン,D.
M.(1989)。熱安定性シクロデキストリングリコシルト
ランスフェラーゼ、その生産および使用。国際特許出
願、公開番号wo89/3421。
セスピン,R.F.,ウィリアムス,G.A.,カンク,F.F.(197
5).J.Bacteriol.121,296−304。
R.ビラファン,D.H.ベックホッフュル,C.S.ナラヤナン
およびD.ドブナウ.:プラスミドpE194の再生制御遺伝
子。J.Bact.(1987),169,4822−4829頁。
S.ホリノウチおよびB.ワイスブラム:Nucleotide sequ
ence and functional map of pE194 a plasmid that sp
ecifies inducible resistance to macrolide lincosam
ide and Streptogramin type B antibiotics.:J.Bact.,
(1982),804−814頁。
キーゼル,T.(1984)。ストレプトマイセス リビダ
ンスおよびエシリチカ ユリーからCCC DNAの単離に影
響する因子。Plasmid 12,19−36.
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI (C12N 1/21 C12R 1:465) (C12P 21/02 C12R 1:07) (C12P 21/02 C12R 1:465) (72)発明者 ディデリチセン,ベーゲ クラウ デンマーク国,デーコー―3460 ビーケ ロエド,フグレサングスバイ 4 (56)参考文献 特開 昭57−172000(JP,A) 特開 昭55−104888(JP,A) J.Bacteriol.,171 (1989 May),(5),p.2653− 2656 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/00 BIOSIS(DIALOG) MEDLINE WPI(DIALOG)

Claims (53)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】細菌細胞であって、そのゲノム内に該細菌
    細胞が(1)対象のDNA配列、(2)細胞のゲノム領域
    に相同性のDNA配列及び(3)複製の起点を含んで成る
    組込み非複製型DNA作製体を保有しており、該DNA作製体
    は該複製起点からの複製の開始に必要とされる因子をコ
    ードする機能的遺伝子を欠いている、該細菌細胞の製造
    方法であって、 (a)(i)第1の複製起点;(ii)該第1の複製起点
    からのプラスミドの複製のために必要とされる複製因子
    をコードする1又は複数の機能的遺伝子;(iii)該第
    1の複製起点と同一の方向における第2の複製起点;
    (iv)対象のDNA配列、及び(v)親ベクターの導入を
    意図する細胞のゲノム領域に相同性のDNA配列、を含ん
    で成り、該親ベクターは該第2及び第1の複製起点の順
    におけるこれらの複製起点の間の領域にある、該第2の
    複製起点からの複製のために必要とされる複製因子をコ
    ードする機能的遺伝子を欠いている、 親プラスミドベクターを用いて細菌細胞を形質転換し、
    次いで (b)選択的条件下で形質転換された細胞を培養し、該
    親プラスミドベクターの複製が、第1の複製起点からの
    プラスミドの複製に対して要求される因子をコードする
    機能的遺伝子に連結した第1の複製起点を含んでなる第
    1の子孫ベクター並びに該第2の複製起点からのプラス
    ミドの複製に対して要求される因子をコードする機能的
    遺伝子を欠いている第2の複製起点および対象のDNA配
    列および細胞のゲノムの領域に相同性のDNA配列を含ん
    でなる第2の子孫ベクターの形成を生ぜしめ、次いで選
    択的条件下形質転換された細胞の培養を継続し、相同性
    組換えにより該第2の子孫ベクターを細菌ゲノム内に組
    込み更に細胞から第1の子孫ベクターおよび親ベクター
    の消失をもたらすことを含んでなる、前記方法。
  2. 【請求項2】第2の複製起点が、第1の複製起点と同じ
    プラスミドから由来する、請求の範囲第1に記載の方
    法。
  3. 【請求項3】第2の複製起点に連結した複製因子をコー
    ドする遺伝子が欠失している、請求の範囲第1項記載の
    方法。
  4. 【請求項4】第2の複製起点と連結した複製因子をコー
    ドする遺伝子が改質されている、請求の範囲第1項記載
    の方法。
  5. 【請求項5】前記遺伝子が、遺伝子のDNA配列の1種又
    はそれ以上のヌクレオチドの欠失、挿入又は置換によ
    り、又は転写もしくは翻訳開始もしくは停止シグナルの
    欠失により、改質されている、請求の範囲第4項記載の
    方法。
  6. 【請求項6】親プラスミドベクターが、まだ宿主細胞が
    増殖可能である増加せしめられた温度では複製できない
    ものであり、そこで細菌細胞をプラスミドの複製を許容
    する温度で最初に培養し、引き続き第2の子孫ベクター
    を細菌ゲノムに組込んだ後、プラスミドの複製を許容し
    ない温度で培養し、その結果第1の子孫ベクターおよび
    親ベクターが細胞から失われている請求の範囲第1項記
    載の方法。
  7. 【請求項7】親プラスミドベクターが、(i)一本鎖DN
    Aプラスミドからの第1のプラス複製起点;(ii)第1
    のプラス起点と同族の機能的rep遺伝子;(iii)該第1
    のプラス起点と同じ方向にある一本鎖DNAプラスミドか
    らの第2のプラス複製起点;(iv)対象のDNA配列、及
    び(v)該プラスミドベクターの導入を意図する細胞の
    ゲノム領域に相同性のDNA配列を含んで成り、該親ベク
    ターが該第2及び第1の複製起点の方向におけるこれら
    の複製起点の間の領域にある、該第2の複製起点に同族
    の機能的rep遺伝子を欠いている、請求の範囲第1〜6
    項記載のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】前記第2の複製プラス起点が、第1の複製
    プラス起点と同じ1本鎖DNAプラスミドから由来する、
    請求の範囲第7項記載の方法。
  9. 【請求項9】対象のDNA配列が、対象のポリペプチドを
    コードする、請求の範囲第1項記載の方法。
  10. 【請求項10】細胞がグラム陽性細菌である、請求の範
    囲第1〜9項のいずれかに記載の方法。
  11. 【請求項11】前記グラム陽性細菌の細胞が、バチルス
    属又はストレプトマイシス属に属する株である、請求の
    範囲第10項記載の方法。
  12. 【請求項12】前記細胞が、バチルス リシェニフォー
    ミス、バチルス レンタス、バチルス ブレビス、バチ
    ルス ステアロサーモフィリス、バチルス アルカロフ
    ィルス、バチルス アミロリケファシエンス、バチルス
    コアギュランス、バチルス ズブチリス又はストレプ
    トマイシス リビダンスの株である、請求の範囲第11項
    記載の方法。
  13. 【請求項13】細菌細胞であって、そのゲノム内に該細
    菌細胞が(1)対象のDNA配列、(2)細胞のゲノム領
    域に相同性のDNA配列及び(3)複製の起点を含んで成
    る組込み非複製型DNA作製体を保有しており、該DNA作製
    体は該複製起点からの複製の開始に必要とされる因子を
    コードする機能的遺伝子を欠いている、該細菌細胞の製
    造方法であって、 (a)(i)第1の複製起点および該第1の複製起点か
    らのプラスミドの複製のために必要とされる因子をコー
    ドする1又は複製の機能的遺伝子を含んでなる第1のDN
    Aベクター及び(ii)該第2の複製起点からのプラスミ
    ドの複製のために必要とされる因子をコードする機能的
    遺伝子を欠いている第2の複製起点並びに対象のDNA配
    列および細胞のゲノムの領域に相同性のDNA配列を含ん
    でなる第2のDNAベクターを用いて細菌細胞を形質転換
    し、次いで (b)選択的条件下で形質転換された細胞を培養し、相
    同性組換えにより該第2のDNAベクターを細菌ゲノム内
    に組込み更に第1のDNAベクターの消失をもたらすこと
    を含んでなる、前記方法。
  14. 【請求項14】第2の複製起点が、第1の複製起点と同
    じプラスミドから由来する、請求の範囲第13に記載の方
    法。
  15. 【請求項15】第2のDNAベクターが第2の複製起点と
    連結した複製因子をコードする遺伝子が欠失している、
    請求の範囲第13項記載の方法。
  16. 【請求項16】第2の複製起点と連結した複製因子をコ
    ードする遺伝子が改質されている、請求の範囲第13項記
    載の方法。
  17. 【請求項17】前記遺伝子が、遺伝子のDNA配列の1種
    又はそれ以上のヌクレオチドの欠失、挿入又は置換によ
    り、又は転写もしくは翻訳開始もしくは停止シグナルの
    欠失により、改質されている、請求の範囲第16項記載の
    方法。
  18. 【請求項18】前記第1のDNAベクターが、更に第2の
    複製起点と連結する複製因子をコードする機能性遺伝子
    を含んでなる、請求の範囲第13項記載の方法。
  19. 【請求項19】前記第2のDNAベクターが、更に選択可
    能なマーカーを含んでなる、請求の範囲第13項記載の方
    法。
  20. 【請求項20】第1のDNAベクターが一本鎖DNAプラスミ
    ドからの第1の複製プラス起点および機能的rep遺伝子
    を含んでなり、更に第2のDNAベクターが一本鎖DNAプラ
    スミドからの第2の複製プラス起点を含むが、第2のプ
    ラス複製起点と同族の機能的rep遺伝子を欠いており、
    更に対象のDNA配列および該細胞のゲノムの領域に相同
    性のDNA配列を含んでなる、請求の範囲第13〜19項のい
    ずれかに記載の方法。
  21. 【請求項21】前記第2の複製プラス起点が、第1の複
    製プラス起点と同じ1本鎖DNAプラスミドから由来す
    る、請求の範囲第20項記載の方法。
  22. 【請求項22】前記第1のDNAベクターが、まだ宿主細
    胞が増殖可能である増加せしめられた温度では複製でき
    ないものであり、更に細菌細胞をプラスミドの複製を許
    容する温度で最初に培養し、引き続き第2のDNAベクタ
    ーを細菌ゲノムに組込んだ後、プラスミドの複製を許容
    しない温度で培養し、その結果第1のDNAベクターが細
    胞から失われている請求の範囲第13項記載の方法。
  23. 【請求項23】グラム陽性細菌の細胞である、請求の範
    囲第13〜22項のいずれかに記載の方法。
  24. 【請求項24】前記グラム陽性細菌の細胞が、バチルス
    属又はストレプトマイシス属に属する株である、請求の
    範囲第23項記載の方法。
  25. 【請求項25】前記細胞が、バチルス リシェニフォー
    ミス、バチルス レンタス、バチルス ブレビス、バチ
    ルス ステアロサーモフィリス、バチルス アルカロフ
    ィルス、バチルス アミロリケファシエンス、バチルス
    コアギュランス、バチルス ズブチリス又はストレプ
    トマイシス リビダンスの株である、請求の範囲第24項
    記載の方法。
  26. 【請求項26】親プラスミドベクターであって、(i)
    第1の複製起点;(ii)該第1の複製起点からのプラス
    ミドの複製のために必要とされる複製因子をコードする
    1又は複数の機能的遺伝子;(iii)該第1の複製起点
    と同一の方向における第2の複製起点;(iv)対象のDN
    A配列、及び(v)該ベクターの導入を意図する細胞の
    ゲノム領域に相同性のDNA配列、を含んで成り、該第2
    及び第1の複製起点の順におけるこれらの複製起点の間
    の領域にある、該第2の複製起点からの複製のために必
    要とされる複製因子をコードする機能的遺伝子を欠いて
    いる、 請求の範囲第1項に記載の親プラスミドベクター。
  27. 【請求項27】第2の複製起点が、第1の複製起点と同
    じプラスミドから由来する、請求の範囲第26に記載のプ
    ラスミドベクター。
  28. 【請求項28】第2の複製起点に連結した複製因子をコ
    ードする遺伝子が欠失している、請求の範囲第26項記載
    のプラスミドベクター。
  29. 【請求項29】第2の複製起点と連結した複製因子をコ
    ードする遺伝子が改質されている、請求の範囲第26項記
    載のプラスミドベクター。
  30. 【請求項30】前記遺伝子が、遺伝子のDNA配列の1種
    又はそれ以上のヌクレオチドの欠失、挿入又は置換によ
    り、又は転写もしくは翻訳開始もしくは停止シグナルの
    欠失により改質されている、請求の範囲第29項記載のプ
    ラスミドベクター。
  31. 【請求項31】(i)一本鎖DNAプラスミドからの第1
    の複製プラス起点;(ii)第1のプラス起点に同族の機
    能的rep遺伝子;(iii)第1のプラス起点と同一の方向
    にある一本鎖DNAプラスミドからの第2の複製プラス起
    点;(iv)対象のDNA配列、及び(v)該プラスミドベ
    クターの導入を意図する細胞のゲノム領域に相同性のDN
    A配列を含んで成り、該親ベクターが該第2及び第1の
    複製起点の順におけるこれらの複製起点の間の領域にあ
    る、該第2のプラス起点に同族の機能的rep遺伝子を欠
    いている、請求の範囲第26〜30項記載のいずれかに記載
    のプラスミドベクター。
  32. 【請求項32】前記第2の複製プラス起点が、第1の複
    製プラス起点と同じ1本鎖DNAプラスミドから由来す
    る、請求の範囲第31項記載のプラスミドベクター。
  33. 【請求項33】更に選択できるマーカーを含んでなる、
    請求の範囲26〜32項のいずれかに記載のプラスミドベク
    ター。
  34. 【請求項34】組換え体DNAベクターであって、(1)
    対象のDNA配列、(2)細胞のゲノム領域に相同性のDNA
    配列及び(3)複製の起点を含んで成り、DNA作製体が
    該複製起点からの複製の開始に必要とされる因子をコー
    ドする機能的遺伝子を欠いている、請求の範囲第1項に
    記載の組換え体DNAベクター。
  35. 【請求項35】複製因子をコードする遺伝子が欠失して
    いる、請求の範囲第34項記載のベクター。
  36. 【請求項36】複製因子をコードする遺伝子が不活性複
    製因子をコードするように改質されている、請求の範囲
    34項記載のベクター。
  37. 【請求項37】前記遺伝子が、遺伝子のDNA配列の1種
    又はそれ以上のヌクレオチドの欠失、挿入又は置換によ
    り、又は転写もしくは翻訳開始もしくは停止シグナルの
    欠失により、改質されている、請求の範囲第36項記載の
    ベクター。
  38. 【請求項38】対象のDNA配列、該ベクターの導入を意
    図する細胞のゲノム領域に相同性のDNA配列及び一本鎖D
    NAプラスミドからの複製のプラス起点を含んでなる、ベ
    クターであって、該ベクターがプラス起点と連結した機
    能的rep遺伝子を欠いている、請求の範囲第34〜37項の
    いずれかに記載のベクター。
  39. 【請求項39】更に選択できるマーカーを含んでなる、
    請求の範囲第34項に記載のベクター。
  40. 【請求項40】細菌細胞であって、複製起点および該第
    1の複製起点からのプラスミド複製のために必要とされ
    る因子をコードする1又は複数の機能的遺伝子を含んで
    なる第1のDNAベクター及び、請求の範囲第34〜39項の
    いずれかに記載の第2のDNAベクターを含んでなる、前
    記細菌細胞。
  41. 【請求項41】コンピテントにすることによっても形質
    転換できない細菌細胞であって、そのゲノム内に該細菌
    細胞が(1)対象のDNA配列、(2)該細胞のゲノム領
    域に相同性のDNA配列及び(3)複製の起点を含んで成
    る組込み非複製型DNA作製体を保有しており、該DNA作製
    体は前記の複製起点からの複製の開始に必要とされる因
    子をコードする機能的遺伝子を欠いている、請求の範囲
    第1項に記載の細菌細胞。
  42. 【請求項42】前記DNA作製体が、複製因子をコードす
    る遺伝子を欠失している、請求の範囲第41項記載の細菌
    細胞。
  43. 【請求項43】前記複製因子をコードする遺伝子が、不
    活性な複製因子をコードするように改質されている、請
    求の範囲第41項記載の細胞。
  44. 【請求項44】前記遺伝子が遺伝子のDNA配列の1種又
    はそれ以上のヌクレオチドの欠失、挿入又は置換によ
    り、又は転写もしくは翻訳開始もしくは停止シグナルの
    欠失もしくは他の改質により、改質されている、請求の
    範囲第43項記載の細胞。
  45. 【請求項45】前記DNA作製体が、対象のDNA配列、細胞
    の遺伝子の領域に相同性のDNA配列及び一本鎖DNAプラス
    ミドから複製のプラス起点を含んでなり、該DNA作製体
    が複製のプラス起点と同族の機能的rep遺伝子を欠いて
    いる、請求の範囲第41〜44項のいずれかに記載の細胞。
  46. 【請求項46】前記DNA作製体が更に選択できるマーカ
    ーを含んでなる、請求の範囲第41〜45項のいずれかに記
    載の細胞。
  47. 【請求項47】前記対象のDNA配列が対象のポリペプチ
    ドをコードする、請求の範囲第41〜45項のいずれかに記
    載の細胞。
  48. 【請求項48】グラム陽性細菌の細胞である、請求の範
    囲第41〜47項のいずれかに記載の細胞。
  49. 【請求項49】前記グラム陽性細菌の細胞が、バチルス
    属又はストレプトマイシス属に属する株である、請求の
    範囲第48項記載の細胞。
  50. 【請求項50】前記細胞が、バチルス リシェニフォー
    ミス、バチルス レンタス、バチルス ブレビス、バチ
    ルス ステアロサーモフィリス、バチルス アルカロフ
    ィルス、バチルス アミロリケファシエンス、バチルス
    コアギュランス、バチルス ズブチリス又はストレプ
    トマイシス リビダンスの株である、請求の範囲第49項
    記載の細胞。
  51. 【請求項51】対象のポリペプチドの調製方法であっ
    て、該ポリペプチドに対してコードする組込まれたDNA
    配列を有する請求の範囲第41〜50項のいずれかに記載の
    細菌細胞を、ポリペプチドの生産に導びく条件下で培養
    し、次いで得られたポリペプチドを培養物から回収する
    ことを含んでなる、前記方法。
  52. 【請求項52】前記ポリペプチドが、酵素である、請求
    の範囲第51項に記載の方法。
  53. 【請求項53】前記酵素が、プロテアーゼ、アミラーゼ
    又はリパーゼである、請求の範囲第52項に記載の方法。
JP50181391A 1989-12-18 1990-12-18 細菌ゲノムにおけるdnaの安定な組込み Expired - Lifetime JP3162707B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DK639689A DK639689D0 (da) 1989-12-18 1989-12-18 Indfoering af dna i celler
DK6396/89 1989-12-18

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05502162A JPH05502162A (ja) 1993-04-22
JP3162707B2 true JP3162707B2 (ja) 2001-05-08

Family

ID=8148687

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50181391A Expired - Lifetime JP3162707B2 (ja) 1989-12-18 1990-12-18 細菌ゲノムにおけるdnaの安定な組込み

Country Status (11)

Country Link
EP (1) EP0506780B2 (ja)
JP (1) JP3162707B2 (ja)
AT (1) ATE113077T1 (ja)
AU (1) AU643741B2 (ja)
CA (1) CA2070676A1 (ja)
DE (1) DE69013520T3 (ja)
DK (2) DK639689D0 (ja)
ES (1) ES2064077T5 (ja)
FI (1) FI112502B (ja)
NO (1) NO922381L (ja)
WO (1) WO1991009129A1 (ja)

Families Citing this family (40)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2665711B1 (fr) * 1990-08-08 1993-08-13 Centre Nat Rech Scient Integron de corynebacterie, procede de transformation d'une corynebacterie par ledit integron et corynebacterie obtenue.
IL110299A0 (en) 1993-07-15 1994-10-21 Novo Nordisk Entotech Inc Formation of and methods for the production of large bacillus thuringiensis crystals with increased pesticidal activity
WO1996029418A1 (en) * 1995-03-22 1996-09-26 Novo Nordisk A/S Introduction of dna into bacillus strains by conjugation
CA2180202A1 (en) * 1995-06-30 1996-12-31 Mika Moriya Method of amplifying gene using artificial transposon
ES2241189T3 (es) 1997-12-22 2005-10-16 Novozymes A/S Carbohidrato oxidasa y su uso para la coccion.
CN101024826B (zh) 1998-06-10 2014-09-03 诺沃奇梅兹有限公司 新的甘露聚糖酶
JP3958884B2 (ja) 1998-09-11 2007-08-15 株式会社林原生物化学研究所 非還元性糖質生成酵素及びトレハロース遊離酵素ならびに該酵素を用いる糖質の製造方法
DK1124949T3 (da) 1998-10-26 2006-11-06 Novozymes As Konstruktion og screening af et DNA-bibliotek af interesse i trådformede svampeceller
WO2002000907A1 (en) 2000-06-23 2002-01-03 Novozymes A/S Method for stable chromosomal multi-copy integration of genes
CN101864406B (zh) 2001-06-06 2016-03-30 诺维信公司 内切-β-1,4-葡聚糖酶
WO2003087149A2 (en) 2002-04-10 2003-10-23 Novozymes A/S Bacillus licheniformis mutant host cell
ATE522614T1 (de) 2002-04-10 2011-09-15 Novozymes As Mutierte bacillus licheniformis wirtszelle
AU2003223928A1 (en) * 2002-05-07 2003-11-11 Novozymes A/S Homologous recombination into bacterium for the generation of polynucleotide libraries
BRPI0317124B1 (pt) 2002-12-11 2016-05-17 Novozymes As composição detergente, e, processos para lavar um tecido e uma superfície dura
WO2005056799A1 (en) 2003-12-10 2005-06-23 Novozymes A/S A cell with improved secretion mediated by mrga protein or homologue
EP1766002B1 (en) 2004-06-21 2015-11-18 Novozymes A/S Stably maintained multiple copies of at least two orf in the same orientation
EP2089516B1 (en) 2006-11-29 2011-11-16 Novozymes Inc. Methods of improving the introduction of dna into bacterial cells
US8268586B2 (en) 2006-12-21 2012-09-18 Novozymes, Inc. Modified messenger RNA stabilizing sequences for expressing genes in bacterial cells
US20120329090A1 (en) 2009-12-21 2012-12-27 Novozymes A/S Methods for Producing Heterologous Polypeptides in Thiol-Disulfide Oxidoreductase-Deficient Bacterial Mutant Cells
WO2018077796A1 (en) 2016-10-25 2018-05-03 Novozymes A/S Flp-mediated genomic integrationin bacillus licheniformis
CN110892066A (zh) 2017-07-21 2020-03-17 巴斯夫欧洲公司 转化细菌细胞的方法
FI3655422T3 (fi) 2017-07-21 2023-06-13 Basf Se Heterologisen ilmentymisen promoottori
WO2019092042A1 (en) 2017-11-10 2019-05-16 Novozymes A/S Temperature-sensitive cas9 protein
US20210017544A1 (en) 2017-12-22 2021-01-21 Novozymes A/S Counter-Selection by Inhibition of Conditionally Essential Genes
EP3918086A1 (en) 2019-01-30 2021-12-08 Novozymes A/S Cognate foldase co-expression
CN114127256A (zh) 2019-02-20 2022-03-01 巴斯夫欧洲公司 用确定成分培养基和微量元素补料的芽孢杆菌工业发酵工艺
MX2021010110A (es) 2019-02-20 2021-09-21 Basf Se Proceso de fermentacion industrial para bacillus mediante el uso de medio definido y alimentacion de magnesio.
EP3935160A1 (en) 2019-03-08 2022-01-12 Novozymes A/S Means and methods for improving protease expression
US20220275354A1 (en) 2019-05-15 2022-09-01 Novozymes A/S TEMPERATURE-SENSITIVE RNA- Guided Endonuclease
WO2020260061A1 (en) 2019-06-25 2020-12-30 Novozymes A/S Counter-selection by inhibition of conditionally essential genes
US20220340865A1 (en) 2019-07-02 2022-10-27 Basf Se Method for preparing a fermentation medium
WO2022023370A1 (en) 2020-07-28 2022-02-03 Basf Se Industrial fermentation process for bacillus using temperature shift
CA3186931A1 (en) 2020-07-28 2022-02-03 Andreas Daub Industrial fermentation process for bacillus using partial harvest
BR112023001386A2 (pt) 2020-07-28 2023-02-14 Basf Se Método para cultivar uma célula hospedeira de bacillus, e, cultura de células hospedeiras de bacillus
US20240060110A1 (en) 2020-10-07 2024-02-22 Basf Se Bacillus cell with reduced lipase and/or esterase side activities
MX2023015460A (es) 2021-06-24 2024-01-18 Basf Se Celula huesped de bacillus mejorada con proteina rema/remb alterada.
BR112023027009A2 (pt) 2021-06-24 2024-03-12 Basf Se Célula hospedeira modificada de bacillus licheniformis, e, métodos para produzir um composto de interesse e para aumentar a pureza de um composto de interesse
EP4370534A1 (en) 2021-07-13 2024-05-22 Novozymes A/S Recombinant cutinase expression
WO2023247514A1 (en) 2022-06-22 2023-12-28 Novozymes A/S Recombinant mannanase expression
WO2024028338A1 (en) 2022-08-02 2024-02-08 Basf Se Stabilized protein production process using bacillus host cells

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4631257A (en) * 1978-12-26 1986-12-23 Cetus Corporation Stable high copy number plasmids
US4401761A (en) * 1981-01-26 1983-08-30 The Upjohn Company Process for stabilizing plasmids by deletion of DNA

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
J.Bacteriol.,171(1989 May),(5),p.2653−2656

Also Published As

Publication number Publication date
FI112502B (fi) 2003-12-15
DK639689D0 (da) 1989-12-18
DK0506780T4 (da) 2004-04-26
DE69013520T2 (de) 1995-05-04
AU7031291A (en) 1991-07-18
JPH05502162A (ja) 1993-04-22
EP0506780B2 (en) 2004-01-02
EP0506780A1 (en) 1992-10-07
DK0506780T3 (da) 1995-04-18
DE69013520T3 (de) 2004-09-23
NO922381L (no) 1992-08-17
FI922812A0 (fi) 1992-06-17
ATE113077T1 (de) 1994-11-15
NO922381D0 (no) 1992-06-17
CA2070676A1 (en) 1991-06-19
ES2064077T3 (es) 1995-01-16
EP0506780B1 (en) 1994-10-19
ES2064077T5 (es) 2004-09-01
FI922812A (fi) 1992-06-17
AU643741B2 (en) 1993-11-25
WO1991009129A1 (en) 1991-06-27
DE69013520D1 (de) 1994-11-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3162707B2 (ja) 細菌ゲノムにおけるdnaの安定な組込み
JP3529774B2 (ja) バシラス・リヘニフォルミスx−アミラーゼのプロモーターの変異体由来のバシラス属細菌のプロモーター
EP0805867B1 (en) Dna integration by transposition
AU679707B2 (en) DNA amplification
EP0127328A2 (en) The use of chromosomal integration to stabilize heterologous genes
US5733753A (en) Amplification of genomic DNA by site specific integration of a selectable marker construct
WO1996029418A1 (en) Introduction of dna into bacillus strains by conjugation
US5695976A (en) Stable integration of DNA in bacterial genomes
Chang et al. Structural and genetic analyses of a par locus that regulates plasmid partition in Bacillus subtilis
Kreft et al. Cloning vectors derived from plasmids and phage of Bacillus
Haima et al. An improved β-galactosidase α-complementation system for molecular cloning in Bacillus subtilis
US6100063A (en) Procaryotic cell comprising at least two copies of a gene
KR100786514B1 (ko) 유산균 내에서 복제가 가능한 대장균-락토바실러스 셔틀벡터 및 그 응용
Smith et al. Gene expression in Deinococcus radiodurans
US5925544A (en) Method of homologous recombination followed by in vivo selection of DNA amplification
JP4350894B2 (ja) 異なる方向に転写される2コピーの遺伝子を含有する原核細胞
WO1999001562A1 (en) Protein producing cell containing multiple copies of a desired gene and a screenable marker but no selection marker
DE69008959T2 (de) Verfahren zur Produktion von Protein mit Stämmen von Bacillus subtilis und Verfahren zur Vorbereitung dieser Stämme.
JPH0695940B2 (ja) 枯草菌およびその形成方法
JPS60188073A (ja) バチルス・ブレビスを宿主とするプラスミド
JPH06303986A (ja) 形質転換した原核宿主細胞の製法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080223

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090223

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090223

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term